夜を進めよパンのため!

川並もも

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シナリオID:466

オープニング

●駆けるにはあまりにも
 眺めているぶんには美しい夜が訪れようとしていた。急激に赤が褪め藍が濃くなりゆく時刻にリブラネスタの門をくぐった馬車は、ほとんど通り抜ける勢いで馬を替え食料を買い足して反対側の門へと向かう。その慌てぶりを不審に思い、門を固めていた警邏は御者を強く呼んで足を止めさせた。
「夜通し走るつもりなのか?」
「急いでおりますので――いえ! 決して非合法な品ではございません。証明もこのとおり」
 差し出された羊皮紙はなるほど、都市同盟の発行する正式な書状だ。警邏が馬車の中を覗くと、藁束と氷塊を詰めた箱の中にある8個のガラス瓶が、簡易的にではあるが保冷されている。瓶の中には小麦粉の塊が詰められており、同乗してそれを見守っている若者はおそらく護衛だろうと見当がついた。
「新式のパン種、ということだが」
「はい。より安定して膨らみ、かつ酸味の少ないパンを作れます」
「なるほどそれは美味そうな……だが、その様子だと何も知らないようだな。今この経路には賊が潜んでいて、討伐のために冒険者を募っているんだ」
「賊?」
「ああ、通行料も取らずに殺して奪う輩でな。見たところ護衛もひとりきりのようだし、何日か逗留して吉報を待った方がいい」
 そんな、と御者の顔が青ざめた。
「今の冷却はあくまでも移送用のもの……明日、太陽の熱をこの車中で受けてしまえば氷は溶けきってしまうでしょう。そうなればパン種の力は失われてしまう!」
 この荷には喜びが満ちている。明日の正午には塵となる、儚い喜びが。

●その思い、塵とならぬよう
「ま、不運だよねえ。けどどん底ってわけじゃない」
 〈踊る小熊亭〉にて。火急の依頼だと声を張り上げたギルド員は、集まってきた冒険者にそう目配せしてみせた。
「出発はこれでも限界まで引き延ばしててね、刻限までに到着するためにはもう立ち止まれない、だが賊は確実にそこにいて襲ってくる……そこであんたたちだ。馬車を先導、あるいは併走して敵を見つけ、先制攻撃を仕掛けるって形になる」
 やられる前にやれ、というあまりにも無謀な形の護衛。闇夜にまぎれて賊を打ち倒し、なおかつ積み荷や馬車を守らねばならないというのは、いかな兵(つわもの)といえど二の足を踏む話だ。
 しかし、現に今それは求められている。
「さあさあ早い者勝ちだよ! 危険には割に合わない名誉と金だが舌の満足はあるだろう。我こそはってやつは名乗りを上げな!」
 冒険者はその声に応える。夜の旅路にわだかまる災いから、喜びを守るために。

解説

●このシナリオの目的  夜間の強行軍を余儀なくされることになった、パン種を積んだ馬車の護衛。速度を緩めることができないため、道中にいる賊を先んじて倒し道を開きましょう。  目的地は行き先の街にある、安定した冷却用の紋具があるパン工房。もう向こうの方は待ちかねていますので、門をくぐった時点で成功とみなされます。 ●馬車について  2頭立ての馬車で、乗っているものは以下の通り。  ・御者:馬を駆っています。この人が倒れた場合冒険者が運転を代わることになるでしょう。  ・護衛:パン種と氷の見張り番で、授恵者ではありません。(戦闘には参加しませんが、護衛が倒れるとパン種を失う危険性は高まるでしょう)  ・パン種:ドワーフの技術で作られた丈夫なガラス瓶に詰められています。到着まで冷やしておかないと使えなくなるため、氷で冷やされ藁束で断熱されています。  念のため8個に分けられており、1~2個程度なら失っても許容される範囲です。(成功度には影響します) ●地理と盗賊について。  馬車が速度を緩めずに走り続ければ、夜明けから少し経ったあたりで目的地に着きます。  盗賊が潜んでいると目されるのは以下の地点。  ・出発地点から少ししての三叉路:隠れるところが少ないため、まだ襲撃はおとなしめです。  ・中間地点の廃村そば:魔獣などの影響で放棄されていますが井戸が生きており、おそらくここを根城にしているとみられます。多勢が朽ちかけの建物に隠れているでしょう。  ・目的地手前の峡谷沿い街道:数に関してはこれまでの戦果で変化するでしょう。隠れるところは予測しやすいですが、高低差で襲ってきます。  盗賊には交渉などは通じないことは判明済み。授恵者はいないか、いても頭目のみだとみられており、どちらかといえばその素早さと数(少なくとも10人より多い)が脅威となっています。

マスターより

 新年あけましておめでとうございます 今年もよろしくお願いいたします  ということで川並ももです。今回は温度管理および賊と戦います。食べ物にも歴史あり、ドラマあり。夜討ち朝駆け(義)にキラリと光るみなさまの活躍、お待ちしております!

リプレイ

●濃密な藍色の中で
 先行して四人、その後方に二人、少し遅れて二頭立ての馬車と護衛の二人。しめて十人と八頭の馬が、濃くなりまさる藍色の中を疾走する。街道脇に生える草は人を覆い隠すほどではないものの、気にかかる岩や小屋は視界の先に点在していた。
「待つ方々のためにも、守り切りたいですね」
「美味しいパンのためだものね。無粋な輩にはご退場を願うのみだよ」
 和やかに語らっているようにみえて、気迫に満ちたイズレンディル・パラリムとヨル・スレイマンの会話。
「この依頼成功したら、パン食べさせてもらえるかな?」
「ダメだと言われても頼み込むね。めちゃくちゃ美味いパンが食えると聞いてきたんだから」
 未来を見ているアステルとナハシュの会話。先にナハシュが地図で検分していた最初の要所、三叉路はもうすぐそこだ。盗賊のほうは馬車が曲がるか直進するかを把握していない。その一瞬をどう切り抜け、どう生かすが肝だ。バーネット・フォーサイスは油断なく周囲を見据え、口を開く。
「さて、と。――出てくる前に一発かましておこうかねぇ」
「スレイマン卿もおるしの! ガンガン行くのじゃ!」
 アリシア・リターナーがそう言って《サークルプロテクション》を発動した。先行する六人が淡い光に包まれ、バーネットの胸にある夜煌石の首飾りがさらにきらきらときらめく。これは漁り火である。
「えーっと、盗賊はあそこだ! 3時方向のでっかい岩!」
「よし、押し通らせてもらうぜ!」
 アステルが《天眼》と《暗視》、そして《捜波》を用いた視界で盗賊を捉えて声を上げる。それに応えて、バーネットが岩陰に向けて《スタティックフィールド》を放つ。と、戸惑うような悲鳴とともに身じろぎする影たちとそれを捕らえる光球が現れた。そこへ《ストーンブラスト2》を炸裂させる。
 ドン、と重い炸裂音と共に粗暴な声の悲鳴。その一部始終を見ていたのだろう、あちらこちらから盗賊たちがいぶし出されるように飛び出てきた。授恵者の群れがこちらを明確に狙っている以上、隠れて狙い撃つことに勝算はないとばかりに馬を狙って矢を射かける。ヨルはそれらに対し射線を読んで対応しつつ、ふむ、と口を開いた。
「逃げつつ仕掛けてくる感じだね。勝ち目がないことをわかってるのが多い」
「では、このまま追いながら倒しましょう」
 イズレンディルはすう、と呼吸を整えた。《閃く爆光》で強化した《メテオライト》の光弾が、夜闇が昼に転じたかと錯覚するほどの光量と数でもって放たれる。容赦なく降り注いでいく魔力の熱が、乾いた大地に血をこぼすことさえなく盗賊たちの体を灼いていった。それでもなお、光弾の雨から運良く逃れ、しぶとく逃げようとする者がふたり。しかし、その眼前には馬に乗る獣骨の頭をした男がひとり。その風体は、恐怖にうちひしがれた盗賊の目には死神と映った。
 そして死神のごとき男――ヨルは目の前にある恐怖の形相にさして関心を示さず、容赦なく馬上から剣を振り、打ち倒していく。
「あとが不安だからね。容赦はしない」
 その凶悪さからみて情報の連絡を取り慣れているだろう相手に対しては、撃ち漏らしは即座に道行きの困難さにつながる。連絡役であろう前方で動いた軽装の盗賊に向けて、《魔矢》が飛んだ。

 その戦いから少し後、三叉路へ最低限の明かりを灯した馬車がやってくる。脇の道には目もくれず直進するなかで、バクル・バスリーは油断なく斧を構えて周囲を見渡した。動く影はもはやない。
「先に行ったみんな、無事にここを抜けたみたいだね」
 言いながら、視線を進行方向に向ける。視界には、先に立ち塞がる盗賊のねぐらとおぼしき地が、地平線に夜なお黒く、染みのようにあらわれていた。

●ぬばたまの夜に赤らむ戦場(いくさば)
 星のみを天の明かりとする夜に、馬車が土煙を立てて疾走する。
「眠気など、大丈夫ですか?」
 安定した速度を保っている馬車の荷台から、リーリエ=V=ノイエエールデが御者に尋ねた。《動物交感》で道行きを共にする馬たちはまだ余裕があるとわかったのに対して、そちらはやや憔悴しているように見えたからだ。
「何かあってからの交代よりは、判断ができるうちに交代したほうが安全ですから」
 理にかなった案に御者はうなずき、しかしまだその時ではないと首を横に振った。
「元より急ぎの旅、リブラネスタから目的地まで私と護衛の者が夜を徹することは予定のうちでございます。……ですので万一のときには、どうか代わりに馬を駆り、到着の旗を掲げてください」
 憔悴は確かにあるが強い使命感を感じるその横顔に、リーリエはうなずきで返した。

 同時刻、先行部隊が視界に廃村を見据える。
 そこは遠目から見ても朽ちた建物ばかりだが妙に『生きている』気配があり、人がまだ潜み隠れていることはいささかも隠されていない。潜む場所が多くありすぎて、狙い撃つには難渋することも容易に知れた。そして盗賊たちは自分たちの強みを理解しているとみえて、距離を縮め続けていても誰かが飛び出してくる気配はない。
「……これはちいっと手間だな。俺たちが馬を降りてできるかぎりあぶり出すから、馬車のほうに下がっといてくれ」
 イズレンディルとヨルはバーネットの言葉に肯定を返し、スピードを落として先行部隊から離れ始めた。逆に先行部隊はさらに馬を急かし、後続を大きく引き離して廃村に到着する。
 馬を降りて少し散開し、潜み隠れる者たちをおのおの探っていく。位置はすぐに感じ取れるのだが、用心深く動くのは向こうも同じなのだろう、絶えず物陰をしずしずと動き続け、バーネットが《アーケインテンペスト改》で幾人かを足止めしても他の者が飛び出すことがない。互いが最初の一手を探り続けていた。
「(時間が惜しいな)」
 ナハシュは口の中でつぶやきながら視線をすうっと移していく。――ここがまともな住民に放棄されていることは見てわかるし、火を放つなとも言われていない。ただ、思ったよりも植物が周囲に多く、延焼して辺り一帯が焼け野になるという大事の可能性を考えて、即座に実行するのがはばかられるだけだ。
「……ああ、あのへんぐらいか」
 視界におあつらえ向きの場所が映った。人が棲む以上どこかは、特に水場の周辺は開(ひら)くもので、そこだけ崩せば今の用は足りる。村の中央近くにある井戸につかつかと歩み寄って、蒸留酒、火打ち石、それから少々の焚き付けを撒く。すぐにぶわ、と汲み上げ機構のあちこちにある木や綱に炎がまとわりついた。
 途端、泡を食ったように周囲から盗賊が現れ、炎に飛び込む蛾のように井戸へ走り寄ってきた。先程とは打って変わって、冒険者たちへの殺意を隠そうともせず性急に刃を振りかざしてくる。
「やっぱり焦るよなぁ」
「合理的かつえげつないのう」
 始まった戦いの中で皆に《ヒーリングオーラ》を施しながらつぶやかれたアリシアの言は単にその手法だけではなく、腱を裂き四肢を折る、効率的かつある意味では無慈悲な戦いぶりをあわせてのものだ。その動きは部隊全体に伝播し、一人二人三人と、動く影が瞬く間に減ってゆく。
 だが、その混乱の中で盗賊のひとかたまり――指折り数えて折らぬ指が出る程度の人数――が、それらの戦いには目もくれずに峡谷の方角へと駆けていた。
「三叉路の連中は全員やられたようだし、こうまでしつこくねぐらを潰してくるとなりゃあ……おそらく守ってるのは貴族かそれ以上に貴重なブツだ。てめえら、でけぇヤマだぞ!」
 この襲撃に討伐以外の意図があると気づいてそう手勢に檄を飛ばす男は、盗賊の中でも格上と一目でわかる風体をしている。むろん見逃されるはずもなく、不意を突く《ダブルエッジ》での一撃離脱戦法をとっていたアステルが最初に声をあげ、馬に駆け戻った。
「逃げようとしても見え見えだっ!」
 馬車が不意打ちされる危険性を排除できたこともあり、先行部隊は再び馬上の人となる。井戸の炎は、少しずつ崩れて燃え殻に変わろうとしていた。

 そうした戦いから抜け出した有象無象のいくらかは馬車を見つけ、せめていくばくかの生きる糧を得ようと投石で御者を狙い撃とうとする。しかし、最初の一投はバクルの《カバーリング》によって防がれた。
「へい、ぼくを無視するなんて余裕だね!」
 ぶっ飛ばしてやるんだよ、と《シーザーロア》を使うと共に斧を構えて気勢を上げるバクル。スキルの対象となった者以外もつられて、投石がその体躯に集中した。あえて受けきって馬車の被害を抑えるその体に、ヨルが念のため《サイドヒール改》をかける。バクルとリーリエの立ち位置を埋めるようにヨルとイズレンディルの駆る馬がついている今、飛び道具で馬車を狙い撃つことは困難だ。ならばと近づく者はリーリエの《破脚砕》を用いた槍に刺し貫かれてはるか後方へ振り落とされる。襲い来る脅威を振り払いながら、馬車はいささかの減速もなく進むことができた。
 廃村を通り過ぎるころにはすでに追う者もなく、リーリエは馬車の荷台の中でパン種を背後へかばうように立つ護衛へ、危機はひとまず去ったと声をかけた。ふう、と息をつく若者に笑顔を見せて元気づけていると、外から状況を語り合う声が聞こえてくる。
「先行部隊が見えないなぁ」
「さらに先に行っているようですね。どうやらいくらか残ってしまったらしい」
 イズレンディルの声は硬い。かすかな燃え残りが闇をあかあかと照らすかのような戦場(いくさば)をくぐり抜けて、馬車が進む。時は静かに刻まれ続け、わずかずつだが藍色が薄く白みはじめた。

●曙光が照らす道行きよ
 峡谷沿いの街道。美しい夜明け前が憎らしかった。
 蛇行のない切り立った岩肌に盗賊が潜んでいることは明白なのだが、それを見通す術(すべ)は乏しい。逆にこちらの位置は狙われる要素が多いし、残り時間も気にかかるころだ。そして、頭目と呼ぶべき存在がまだ残っている。
 正念場だ! とアステルは無理矢理にでも口角を上げてみせた。限界まで広げた認識に《捜波》を行き渡らせ、位置を探る。
「上だ! ずっと上!」
 先行部隊の四人が切り立った岸壁を見上げた。おそらく登攀ルートを熟知しているのだろう、はるか上方の足場にその身を預け、おのおのが弓やスリングを構えている。高所から降り注ぐそれらは、馬車に数個当たっただけでも走行が不可能になるほどの破壊力となるだろうことは容易に想像できた。ナハシュが素早く《壁歩き》と《疾風脚》を併用して上へと駆け上がったのを皮切りに、雄大な景色は怒号と石と矢と魔法が飛び交う戦場に変わる。
 そこへやってきた馬車へ、《ヒーリングオーラ》で味方をバックアップしていたアリシアが叫んだ。
「最後のひと踏ん張りじゃ、上にだけ気をつけてまっすぐ行け! ワシらの仕事は賊退治ではないからのぅ!」
 その呼びかけに、バクルはぐっと足に気合いを込めて馬車の後部へ移動し、仁王立ちになって叫び返す。
「わかった! 絶対に届けるんだよ!」
 同時に、リーリエは前方へと移動し馬車の馬たちと御者を激励した。
「あと一息です!」
 その声に合わせてヨルとイズレンディルが馬車から離れ、岩壁を見据えた。完全に側面の守りを欠く形となるが、数こそが脅威だった盗賊がいまや両手に余る数しかいない今、六人がかりで足止めを行えばもはや、盗賊たちが馬車を追うことはできないのだ。それに気づいた頭目は、不明瞭な悪罵を口にしながら岩壁の細い道を素早く降り進んでいく。先回りの算段があるのだろう。
「させるかよ! 最後に一発、デカいのかましてやるぜ!」
 バーネットはそう啖呵を切り、杖を構えた。

 本格的な夜明けの中を馬車が疾走する。行く手にある壁と門は、すでに白く輝いていた。
 そうした中で、門の内側にある詰所に陣取り、交代で遠見の紋具をのぞき込みながら気を揉んでいた届け先の職人たちが馬車を見た。遠くに見える御者が、自分たちの真正性を示す合図の手旗を掲げている。のぞき込んでいた者の喉から歓声があがった。
「あの馬車で間違いない! 門を開けてくれ!」
 それに応じて警邏たちが門を開け、周りの人々を制して道を広く開く。そこにすさまじい形相の御者が駆る馬車が減速なく滑り込んできた。まさに間一髪という風情に、事情を知らぬ者たちからも感嘆の声が止まぬさまは、小さな祭りのようであったと居合わせた者は後に語っている。

●そして喜びにたどりつく
 バクルとリーリエは、そのまま御者や護衛、そして職人たちのあとについて工房へ向かった。冷却用紋具を設えた棚の中にパン種が納められたのを見届けて、安堵の息をつく。
「これからすぐに試すんですか?」
 リーリエの問いに、瓶を一つ手元に残している職人頭とおぼしき男は大きくうなずいた。安堵と緊張と好奇心がいりまじったその表情は、新式のパン種を扱う心境をそのまま表している。
「見ていてもいいかい?」
 バクルが問うと、もちろん! と陽気な声が返ってきた。
「あとから追いついてくる恩人さんたちの分も用意しておきましょう。試食第一号ですな」

 捕縛した盗賊の頭を街の駐屯兵に突き出すという予定外の捕り物を含めてギルドへの諸連絡を終えた六人が、がやがやと焼きたてのパンが香る工房にやってくる。いつも街角で鼻をくすぐるものよりも一段と甘くやわらかな香りが満ちたところに足を踏み入れて、アリシアが感嘆の声を漏らした。
「ほう、香りだけで垂涎ものじゃな! ……む? なに? 試食してよいのか!??!?! ちと待っておれ、喉の渇きを癒やすアレとつまみを買ってくる! 残しておいておくれよ!」
 アリシアがきびすを返して市場へ向かうのを尻目に、どうぞご賞味をとテーブルに並べられたパンをおのおのが堪能する。
「わぁ、ふわふわで甘いです!」
「こっちの黒パンもすごいよ、酸っぱくないからなんにでも合う。おいしい~!」
「パンだけで生きてるわけじゃないってどっかの誰かが言ったそうだが、こいつは命を賭けるに値するパンだね」
「体張った甲斐のある美味さだな!」
「美味しい! すっごい! 美味しい!!」
「ええ、素晴らしい……新たな技術がもたらす喜び、ですね」
「味つきのものも風味がいいからより美味しく感じるね。少し仕入れてみようか」
 様々な麦、様々な形、様々な味付け。それぞれがすばらしく上等なものになっていることを、冒険者たちはその舌で実感する。これはすなわち、今回の難行をみごとやりおおせたというなによりの証左であった。
「戻ったぞ! ――うむ! うまい! 仕事のあとの一杯に、なによりも合う!」

マスターコメント

 みなさんとても熱く、かつ冷静なプレイングでした! ありがとうございます!  MVPは迷いましたが、「街道では荷物を届けるのを第一にする」という点に言及なさっていたアリシアさんを選ばせていただきました。
ショートシナリオ

ショートシナリオ普通 報酬:標準8 / 6〜8人

2021年01月23日 15時16分07秒 公開

大成功

相談掲示板

  1. リーリエ=V=ノイエエールデ

    リーリエ=V=ノイエエールデと申します。 宜しくお願いしますね。

  2. アリシア・リターナー

    アリシアじゃ。クラスはヒーラー、よろしゅう頼むぞ!

  3. アステル

    アステル、ハーフビーストのシーフだ!よろしくなー!

  4. バクル・バスリー

    ウォーリアのバクルだよ。よろしくね。 馬車に並走して、最終防衛ラインとしてカバーリング等で馬車を守るつもりだよ

  5. イズレンディル・パラリム

    エルフのキャスター、イズレンディル・パラリムです。 宜しくお願い致します。 >方針のご相談 私達は馬車より「先導」するか「併走」するかのどちらかになるようですね。 「先導」するメンバーが索敵を行い、盗賊を見つけ次第、「併走」組と一緒に先制攻撃で盗賊を倒すという流れでしょうか。もしくは多数が先導組で盗賊が馬車に近づく前に見敵必殺でも良いかもしれません。 併走多数は馬車を護りながらの戦いが難しそうかなという印象です。 方針について、人数調整も必要になりそうですのでご意見聴かせて頂ければ嬉しいです。 後は盗賊の出る3地点「出発地点から少ししての三叉路」「中間地点の廃村そば」「目的地手前の峡谷沿い街道」での戦い方も相談になるでしょうか。こちらもご意見あればぜひ。 宜しくお願い致します。

  6. アステル

    >方針 イズレンディルの意見なら、オレは先導して敵を索敵、もしくは強襲する係になろうかな!ハイディングで隠れ潜んで、1人でいるやつに絞って後ろからバッドステの攻撃で不意打ち、退避するって感じかな?

  7. バーネット・フォーサイス

    キャスターのバーネット・フォーサイスだ。 まぉ、よろしく頼むわ。 >方針 理想としては、先導する面子が敵を炙り出して全て排除する事だが、 馬車がノンストップで突っ走る以上、時間は掛けられないな。 いっその事、最初は先導班に人数を多く振り分けて、 最低限馬車が通過する移動経路だけでも確保していくのはどうだ? 先導班が地点ごとに敵を排除出来れば良し。 馬車が来るまでに排除が間に合いそうになければ、 移動経路を確保できた時点で、最低限敵を足止めする面子を残し、 他は次の地点に先行。 馬車が到着したら足止めしていた面子は併走に切り替え、 敵の追撃を防ぐって形だな。

  8. ヨル・スレイマン

    ヒーラーのヨルだ。宜しく。 >方針 馬車は荷馬車だから守るところが多い。御者を守りながら後方を守る、とかは一人でできなさそうだ。 俺も並走多数よりは先導多めの方がいいと思うね。先導班多めで索敵からの見敵必殺が良いと思う。 3地点通過時に、先導班が併走に回るか、先行して先へ行くかはちょっと悩ましいかな。 A・常時馬車を守る:2名 B・常時先行し盗賊を倒す:4名 C・基本はBと行動、地点通過時のみAに混ざる:2名 とかもありかな、と思うけど。まどろっこしい場合は素直にB多めが良いんじゃないかな。 >3地点 廃村側と街道は、やっぱり戦いにくそうだよね。最初の三叉路で索敵をしっかりやって、できるだけ数を減らしていきたい気はする。 射線がコントロールされる廃村と高さを取られる街道は、少数の突出は避けた方が良いと感じるね。 索敵→共有→班の皆で攻撃、ができると安心そうだ。

  9. アステル

    >先導班多め 確かに馬車が止まれない以上、捜波とかで敵の位置を把握して攻撃に向かうのが一番良さそうだな! 敵が潜んでいる場所が確認できたら、馬車を守る人を多めにするのか、先行して敵を倒していくのか臨機応変に立ち回れそうだし。

  10. ナハシュ

    シーフのナハシュだ。よろしく。 >方針 同じく基本並走多めで賛成だな。最初の三叉路は確実に削る方向も同意だ。 なるべく馬車がつく前にカタつけれりゃいいんだが。 馬車が追いつく前に殲滅できなかった場合は二人が言っているような形が良いとは思うぜ。特に2番目の廃村は確実に漏れが出そうじゃねえか。並走時の護衛を強化しておくのは悪くねえんじゃねえかな。 3番目の渓谷沿いも隠れる場所自体は判別しやすいなら、先行組で上か下どちらか優先的に落としておくのはありなんじゃねえの?

  11. アリシア・リターナー

    >方針 RTAになる以上は先導班を多くして問題なさそうじゃな。安全を取るか成果を取るか。 8人だから4:4で先導:護衛で分けてもよかろ。 ヒーラーがワシとスレイマン卿の二人じゃから一人一班みたいな感じでいれば回復もばっちりじゃろう。ワシは並走班でも先導班でもどちらでもよい。

  12. バクル・バスリー

    >全体方針 ぼくはヨルさんの人数割りに賛成かな。 基本馬車に並走は二人にして、残りは先行班。地点通過時のみ二人増員しての対応。 先行班が先に減らす必要がある事を考えたら、先行して6人で削る位の動きでいいと思うな。 >各地点での戦い方 根城にしている廃村は、どうしても撃ち漏らし発生しやすそうだよね。根城だと隠れ場所沢山用意してそうだし。 最後の峡谷沿い街道は、高低差生かして、上から矢のように矢を撃たれたら守る切るのも大変そうだね。 ナハシュさんの言う通り、優先的に落とした方がいいかな。

  13. アステル

    >全体方針 人数割りについてはオレもヨルの意見に賛成かな! オレは捜波してみんなに情報連携、素早く敵に近づいて攻撃って感じで動くつもり!

  14. イズレンディル・パラリム

    >方針 先導多めの方針で、具体的な人数割り振りは私もヨルさんのご提案に賛成です。 既にご指摘がある通り特に廃村は索敵と戦闘で人手が求められそうとも思いますので。 >各地点での戦い方 最初の地点は敵の数を減らせるチャンスかもしれませんね。なるべく撃破をしたい所。 確かに廃村の撃ち漏らしが怖いですよね。先導班に要索敵能力、でしょうか。透視や超聴覚などの汎用スキルも活用出来そうですね。 渓谷沿いは私も上の敵、特に弓持ちを可能な限り叩く方が良いかなと思います。パン種の瓶に矢の雨は少々厳しそうです。 >個人 緊急時に氷嵐でパン種を冷やす手があるのでヨルさん案のAかCのどちらか、とは考えていますが、担当はどこでも大丈夫です。基本の動きは範囲攻撃で殲滅を狙う形になりそうです。

  15. ヨル・スレイマン

    >各地点での闘い方 夜であることを考えると暗視も欲しいね。 地点通過時は一時的でも馬車の照明を控えたり、逆に併走組がエンライトでも使ってひきつけたりするのも良いかもしれないな。 >個人 もしABC案で行くならCを希望しておこう。 スキルは攻撃寄りにするつもりなので、アリシア君と回復を手分けできるのはありがたい。 半々に分かれるなら先導班に行きたいとは思ってる。

  16. バーネット・フォーサイス

    >方針 それじゃあ、基本的にはスレイマンが挙げてくれた案をベースにして、 後は人数配分とか調整する感じか。 照明は馬車周辺だと御者の視界の事も考えて有った方がいいが、 目立つことも考えると一長一短ではあるな。 まぁ、先導組も含め敢えて照明をつけることで、隠れている盗賊を誘き出すというのも有りか。 討ち漏らしはまぁ、可能なら出ない様にしたい所だが、 最終的に馬車さえ送り届けられたら良いんだし、最後の最後に敵を足止めしきれる位に 敵を減らせればいいとは思う。

  17. アステル

    >先導組と馬車護衛組 暗視と天眼持ってるから、捜波と合わせて支援できるかな? 廃村で討ち漏らしが少なくなれば万々歳だな!あっちは夜目が効くのかな……?

  18. バクル・バスリー

    >人数配分 とりあえずヨルさんの人数割りとして、挙手の状況をまとめておくね。 あ、ぼくは防御寄りなので撃破は他の人より時間かかっちゃいそうだから、常時護衛に挙手しておくね ※敬称略 A/常時馬車護衛:2名 ・バクル ・イズレンディル?(AorC) B/常時先行し盗賊撃破:4名 ・アステル? ・ ・ ・ C/先行メイン、交戦地点通過時のみ護衛に混ざる:2名 ・イズレンディル?(AorC) ・ヨル >明り 御者さんが明り無しで行けるなら、明り無しのほうがリスク無いと思うけど、 逆に明りつけておけば、先行組が「馬車が近づいて来た」事に気づけて便利かなとは思ったよ。

  19. アステル

    バクルはまとめありがとなー! オレはBで問題なし、みんなに情報連携と、敵の撃破を優先するよ!

  20. リーリエ=V=ノイエエールデ

    バクルさん纏めありがとうございますね。 ではAを希望いたします。

  21. イズレンディル・パラリム

    >明り 夜道を急ぎで移動しますからね、少なくとも御者と護衛の方のために明りは必要になりそうですね…。どちらも授恵者ではなく暗視等も無いでしょうから必須になるとは思います。 先導組も明かりをつけて敵を誘い出すのはいいですね、賛成です。 >御者 「倒れた場合冒険者が運転を代わる」と解説に記載がありましたね。バクルさんとリーリエさんのどちらかにお願いしてよろしいでしょうか? >分担 バクルさん、まとめありがとうございます。 Aにお二人入られたので、私はC分担に致します。表を更新しておきますね。 Bへの移動も大丈夫ですので、Cへのご希望があれば言って頂ければと思います。 A/常時馬車護衛:2名 ・バクル ・リーリエ B/常時先行し盗賊撃破:4名 ・アステル ・ ・ ・ C/先行メイン、交戦地点通過時のみ護衛に混ざる:2名 ・イズレンディル ・ヨル >個人 先述の通り範囲攻撃が主体です。範囲は氷嵐とメテオライトで。 サーマルアイで索敵も行いますね。 回復はヨルさんに頼らせて貰ってよいでしょうか?大丈夫でしたらエーテルバリア2つ装備で一時的な盾役も担えるように致します。

  22. ナハシュ

    まとめありがとさんな!諸々了解だ。 なら普通に先行組だな。暗視と透視はもっていけっからそこそこ索敵はできると思うぜ。 あとは適当にやっておく。 それと一つ気にはかかっていたんだが、馬車の速度に合わせて先行したりなんだりするってんなら、俺ら馬にでも乗ってんのかね。徒歩でやんのちょいときついと思うんだが。杞憂なら忘れてくれ。 A/常時馬車護衛:2名 ・バクル ・リーリエ B/常時先行し盗賊撃破:4名 ・アステル ・ナハシュ ・ ・ C/先行メイン、交戦地点通過時のみ護衛に混ざる:2名 ・イズレンディル ・ヨル

  23. ヨル・スレイマン

    バクル君はまとめありがとう。 >回復 大丈夫だよ。任せておいてくれ。 >速度 わかんないんだよな( 荷を積んだ馬車故に速度が抑えられるのか、全員馬に乗ってる前提なのか、ともかく依頼内容を省みる限り「先行して敵を倒す」「並走して馬車を守る」の2つは問題なくできるということでいいと思う。 並走を叶える時点で馬に乗ってる想定なのかなーと思うのだけど⋯⋯念のためきちんと支給を頼んでおく方がいいかもね。

  24. アステル

    >馬車の速度 悪路で馬車の速度があんまり出てないとかなのかな? 先行して倒すことができるって書いてあるから、こっちも馬に乗ってるかもしれないしなー。

  25. アリシア・リターナー

    まあ、販売アイテムにも馬はないし、馬車ぐらい用意してもらえるんじゃろ?ぐらいのふわっとした感覚。 >班分け じゃ、とりあえず空いてるんでB班に行くかの。 >回復 ヒーリングオーラにサイドヒールをセットしておいたので回復は任せるのじゃ。装備も一新したから威力も上がっておるぞ!

  26. イズレンディル・パラリム

    >回復 ヨルさん、それではお世話になります。よろしくお願い致します。 >速度 私も依頼で出来ると説明されているのでそこは考慮は不要なのだろうと思っておりました。 一応、平均的な(現実での)馬車の移動速度と、授恵者の移動力(時速に換算)を比較すると下記のようになりますので、普通に文字通り併走しているものだとは思っております。ご参考までに。 ・馬車:時速10~20km ・移動力4の通常移動:時速14km(全力移動で3倍の約42km)  ※1ターン5秒、移動力1=5m移動

  27. バーネット・フォーサイス

    >分担 そんじゃま、俺もBの先導班だな。 基本的には発見した敵に範囲攻撃をしたり、 逃げられない様にアーケインテンペストやスタティックフィールドを使っていく予定だ。 あとは、暗視と看破を持っていくから、多少なりとも索敵も熟せるだろう。 >速度 その辺は俺も色々考えたが、まぁ馬車と並走できるって書いてあるし、 それくらいの速度は俺達出せているんだろう。 パラリムが出した速度比較的にも、そんなに速度差は無いだろうし。

  28. アステル

    諸々了解!プレイング練っておくな!

  29. リーリエ=V=ノイエエールデ

    <御者 はい。いざという時は私が担当いたします。

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0