【初夢】我らは冒険者の敵なり
岩岡志摩
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シナリオID:437
オープニング
このシナリオは「夢オチシナリオ」です。シナリオ内容は架空のものであり、アニエピカの世界観に一切影響を与えません。
報酬は冒険者ギルドからのお年玉です。
●善悪交代
皆様が目が覚めた時、周囲にはアンデッドや魔獣達がわんさかいた。
慌ててエーテルを駆使しようとするが、なにか違う感覚に襲われる。
『ようこそ夢の世界へ』
不意に誰かの声が響き、続いて人型をした何かが現れる。
「私は今回皆様の案内役を務めております。以後よろしく」
どこかのギルド支部で職員を務めていた人物のようだが、今その人物は全身羊の着ぐるみを着て挨拶する。
「周囲にい皆様の同胞を攻撃するのは止めたほうがいいかと思いますよ」
ここで着ぐるみの羊の姿をした職員(以後「羊」と略)は決定的なことを口にする。
「皆様も周囲にいる存在と同じ、人類の敵になっているんですから」
夢の中での皆様の立ち位置は。アンデッド――それも吸血鬼だった。
●悪夢の解説
羊はアンデッドや魔獣達を下がらせ、説明を続ける。
「皆様をここにお呼びしたのは、「悪役」をやってみませんかとお誘いするためです」
どんな善人だろうと状況によっては、人は悪になる。
冒険者であった皆様は、人間達の評判では正義の味方でヒーローだという。
では吸血鬼となった皆様は、果たして同じ評価になるだろうか?
「守ったり救うだけではなく、たまには逆のことをして発散してみませんか?」
羊は皆様の心に毒を吹き込んでいく。
人間は窮地に立たされれば本性が出る。
人間の本性は利益と損害を天秤にかけて、平気で他人を裏切るもの。
自分と自分が守りたい人間だけ助かれば、他人はどうなってもいい。
いい子ぶる人間や正義を掲げる冒険者の本当の姿を暴いて突きつけ、その時の人間達から捕食できるものは、さぞかし美味だろう。
それが説明役である羊から見た「人間」であり、欲望でもある。
羊はさらに皆様を揺さぶる内容を口ずさむ。
「今の皆様は冒険者ではありません。吸血鬼ですから人を襲うことができます」
そこまで言うと、羊は下がらせていたアンデッドや魔獣達を再び集わせる。
「そんな皆様に私からのプレゼントです。ここにいる存在達は、皆様の指示に従うように調整しました」
周囲にいるのは、過去に【死軍】などで見かけたアンデッドや魔獣が多いようだ。
「これは夢です。普段見ることができない、けれど普段やれないことをやれる都合のいい空間です。ここで成したことは現実には一切影響を与えません」
――だから皆様、せっかくですから「悪」の演技をやってみませんか?
羊は楽し気に誘いをかけていく。
「嫌がっても構いませんよ。あの人間達は皆様を殺す気まんまんですから」
羊が指さした先には、ひらけた場所に存在する冒険者支部の建物があった。
その建物の中から冒険者の姿をした敵意の群れが、武器を携え続々とこっちに向かってくる。
「皆様が目覚める方法は2つあります。1つ目はあの支部にいる人間達をすべて倒すこと。2つ目は皆様があの人間達に討たれることです。いずれかの条件を満たせば、皆様は目覚めます」
これから来る冒険者達を説得して戦いをなくそうとする話もあったらしいが、羊は無慈悲に告げる。
「皆様の感覚で言いますと、あの冒険者達は「過剰な正義」を掲げる者達ばかりですので、説得は不可能とお考え下さい」
そこまで言うと羊は恭しく一礼する。
「それでは皆様。悪夢をお楽しみください」
●暴走する正義
皆様へと攻め寄せる「冒険者」達の目は、一様に狂信の光を帯びていた。
彼らはある悩みを抱えている。
「……俺達は人を超えた力もあり、知能や美しさも抜群だ。選ばれた存在にしては俺達は出来過ぎている」
それは、自分達が偉大にして至高なる存在でありすぎるということ。
彼らに守られる人々に問いを投げかけても、凡俗な人間達は凡庸な答えしか返してこないと、「冒険者」達は不満を募らせている。
「そう、俺達は優れすぎている」
優れすぎた授恵者が出来ることは、もう世界を、そして人々を支配することしかない。
授恵者でない人間達は、俺達に管理され、俺達を崇拝することで初めて生存できる。
だから人々は常に俺達を称え、賛美しなければいけない。
なぜなら俺達はあらゆる存在の中で最も優れていて、常に正しいから。
「死にぞこないのアンデッドに獣風情が。いかに数を増やそうと俺達選ばれしものを脅かすことなど、できるはずもない」
俺達という絶対なる正義のもとに。
絶望を教えてやろう。
絶滅をつきつけてやる。
「俺達はいつだって正しい。美しく、穢れを知らない絶対なる存在だ」
その正しい俺達の言うことが聞けない奴、従えない奴らは、存在する価値すらない。
「冒険者」達は皆様に向け、こう言い放つ。
「貴様らはこの世にいてはならない存在だ。貴様らのような穢れた存在は、今すぐにこの世から消えてなくなれ。それが世界を美しいものへと変える。この世界には、俺達と俺達に選ばれた者のみが存在を許されるべきだ」
吸血鬼よ。人類に仇なす「悪」よ。
俺達に討たれるという身に余る栄誉の中で討滅されろ。
そして思い知れ。真の恐怖を。
俺達「冒険者」に歯向かう愚かさを。
解説
マスターより
リプレイ
その日、とある冒険者ギルド支部は複数の吸血鬼が擁するアンデッドや魔獣、クリーパー達の襲撃を受けた。
「あれ? 確か私は冒険者として英雄になるために……?」
フリーダ=ブロムヴィストはそれまでの自分を思い出しそうになるが、天啓らしき謎の声が脳裏に響く。
――冒険者殲滅アール=ティ=エーはーじまーるよー。
――今回は吸血鬼として冒険者を血祭りにあげましょう。はい、よーいスタート。
「……そうでした。私は冒険者を倒さないといけないんでしたっけ」
フリーダは天啓(?)に導かれ、配下であるスケルトン(以下『骨』と略)20体、骨馬(以下『馬』と略)20体、蜂型クリーパー(以下『蜂』と略)10体を展開。支部の北東側より進出する。
「ま、こういう状況なのはしかたねぇな。どうせやらにゃならんなら、精々悪夢とやらを堪能しますかね」
バーネット・フォーサイスは自身の立ち位置を理解すると、馬10体、蜂10体、そして骨鳥(以下『鳥』と略)10体を従えて支部南側より進出する。
「よう、人間ども。元人間が遊びに来てやったぜ」
バーネットは支部より飛び出してくる『冒険者(以下「冒」と略)』達にそう告げて、不敵な笑みを見せる。
バーネット、内心では今の役割である吸血鬼役に割と乗り気だったりする。
(吸血鬼になってるって事は、普段よりも大分強くなってたりするのかなー?)
エルゼリオ・レイノーラが自身の動きなどを色々調べたところ、強くなっている個所は特になさそうだ。
「夢って事で割り切って行くよ! 折角の機会なんだし、楽しまなくっちゃね」
エルゼリオは自身にそう言い聞かせるように叫ぶと、配下である馬、蜂、鳥の各10体を周囲に展開させ、バーネットと同じく支部の南側より攻め込む。
(吸血能力以外の力ってどんなんだろ……ヤコブみたいなカンジ?)
それは御免こうむりたいと、エルゼリオは内心げんなりする。
吸血鬼ヤコブ、変なところで風評被害(?)を受けている!
「あら……どうしましょうか。吸血鬼といえば不死の肉体、不滅の魂。そういうのもこの体にあるのでしょうか?」
支部北西側より進出したリーズ・クラヴィエは、自身が人あらざる者に変化したのかどうか、自分の体を確認していた。
調べた限りでは、特に変化はないようだが……。
「後でじっくり検証してみないといけませんね、ふふふ……」
リーズは含み笑いを浮かべ、骨30体を前面に押し出し、後方に蜂10体を配置した陣形のまま、支部からの冒達との距離を縮めていく。
「いやー、ボクたち吸血鬼になった(みたいだ)けど品性まで捨てたわけじゃなくてよかったよかった」
支部北側に陣取ったアルマ・ヴァレンタインは、自身の変化が許容範囲内だったことに安堵し、改めてこちらに敵意を向ける冒達を見据える。
(心情的には柱に吊るされるのがお似合いなのかな?)
――目つきも言動もアレだし、正直食べる気も起きないからここはワルモノ(?)らしく……。
などと駆け寄ってくる冒達を表しながらも、アルマは威圧感を行使し、告げる。
「キミたち……死んでくれる?」
アルマより発せられた威圧感に冒達が気圧される間に、アルマは槍装備の骨30体と、蜂10体を周囲に配して進撃を始める。
(状況に流され、とりあえず手にかける。まぁ、「私」らしいわ)
遊撃役となったアヴェラ・ウッチェロは、内心そう思いながらも配下である鳥10体を上空に散開させ、馬10体を進ませる。
「貴方は守りにつきなさい」
蜂10体を後方に回す指示を出し、アヴェラは向かってくる冒達と対峙する。
(これで、向こうは少しは前のめりになるでしょう)
アヴェラは思惑通りに動く冒達を冷めた視線で見据え、まずはその陣形を崩すべく進撃を開始した。
●交戦
――北側。
「アルマ、いきまーす」
アルマは歌唱スキルを駆使して行軍歌(自作)を歌いながら、配下の骨や蜂を動かし冒達の頭を抑えにかかる。
「すすめ~♪ すすめ~♪ ものども~♪ ぼうけんしゃ~たおすのだ~♪」
そんなアルマへと冒より放たれた矢が飛来するも、蜂達の展開した防壁に弾き飛ばされ、ことごとく地に落ちる。
「まずはアイサツ代わりに神霊達の腕でもって、『首をギュッとね♪』するよ」
朗らかな声で言うとアルマは捕捉した冒に向け、宣言通り神霊達の腕を行使。
その直後、淡い光で形成された『腕』のようなものが召喚され、冒達にまとわりつくと、様々な力で締め上げる。
それによって呼吸を阻害された冒達は、次々と行動不能になっていく。
東からは、骨と馬を人馬一体の騎兵に組み換えたフリーダが、自身も馬の1体に騎乗して馬の足を進めた。
「初手は相手の弓の射程外を維持し、骨による牽制射撃をしてもらいつつ状況を伺います」
自身の方針を復唱すると、フリーダは駆け寄ってくる冒達との間合いを維持し、弓を握る骨に応戦を命じる。
弓弦が矢を放つ響きと共に、矢の応酬が繰り広げられるも、冒達の矢はフリーダ達に届くことなく地に突き刺さり、逆に骨達の矢は冒達の身を貫く。
射抜かれた冒達は血を噴いて倒れ、その身が消えていく。
やはりここでの出来事は夢のようだ。
「この後は特定の方向から前線維持部隊が物量で押す事で相手の注意を引きつつ、タイミングを見て側面ないし背面から奇襲部隊が冒険者を刈り取る形で行きましょう」
周囲の戦況を確認しながら、フリーダはその機を見定めていく。
「まずは身を守らなければなりませんね。ヴァイセントラフ砦の戦いで分かりましたが、吸血鬼といえど殺せば死にますから」
リーズはダメージを蓄積させれば、吸血鬼を撃破できることを知っている。
そのためリーズは蜂を自身の周囲に配備して防壁を展開させ、30体いる骨のうち10体は自身の防衛に回す。
「撃破ではなくフリーダさんが突撃しやすくするのが目的ですから。防御集中で冒険者の注意を引き付けることを重視させましょう」
そう言うとリーズは残る20体の骨に一度支部北側へ迂回させてから、北側にいる冒達への突撃を命じる。
骨達が冒達へと進み出る中。リーズはメテオライト2を行使。
リーズの周囲に無数の小さな光弾が顕現すると、冒達のいる場所へと驟雨のごとく降り注いでいく。
頭から撃ち抜かれた冒達は血を噴いて横転し、次々と姿を消していった。
寄せてきた冒達が揺らぎ、薙ぎ倒される中、それまで自身の動かす鳥達と連携しながら一撃離脱を繰り返していたアヴェラも、冒達に生じた綻びを突いてくる。
(範囲攻撃を避けようとすると味方同士の距離が空く。その隙に……)
馬に騎乗し、機動力を生かして冒達の後方へと回り込むことに成功したアヴェラは、鳥達に弓を使う冒達への攻撃を命じる。
「速攻で潰して、前衛を挟み撃ちの状態へ追い込みましょう」
アヴェラの指示に従い、鳥達が叫喚を発して炎を投げ落としていくと、冒達がいた場所に炎の花を咲かせ、冒達を吹き飛ばす。
その炎から逃れえた冒の1人めがけ、鋼の爪を嵌めたアヴェラが馬ごと飛んだ。
「死になさい」
一気に肉薄したアヴェラは毒撃2を行使。
光を纏った鋼の爪が冒の身を切り裂き、肉体を強く蝕むエーテルが冒に纏いつく。
その一撃で冒は血霧を撒いて倒れ、その姿が霧散した。
――南側。
バーネット率いる馬達が馬蹄を轟かせて自在に駆け巡り、馬を駆るバーネットが冒達へ攻撃を加えては離脱する。
たまりかねた冒達は束になり、バーネットを追撃するが、その動きはバーネットが天眼で捉えていた。
「それじゃあ気合入れろよ……さもないと消し飛んじまうからな」
戦術眼も駆使して適した戦術を見いだしたバーネットは、冒達に向けアーケインテンペスト改を行使。
冒達のただ中に、稲妻のような光が無数に荒れ狂う空間が顕現し、稲光めいた光が冒達を絡めとり、動きを阻害する。
「足止め成功だな。あとは鳥による範囲攻撃で一網打尽だ」
バーネットが頭上を飛ぶ鳥へ冒達への攻撃を命じると、雄叫びを響かせて急降下した鳥達が炎を放ち、吹きあがった炎が冒達を呑み込んで消していく。
「鳥さん達、ヨロシクね!」
そしてエルゼリオもまた、馬を駆って戦場を駆け巡りながら、頭上を旋回する鳥達へ挨拶を送り、鳥達も鳴き声をあげて応じる。
エルゼリオの天眼は、バーネットの術や攻撃から逃れた冒達の動きも捕捉していた。
「初手は支部南側にいる冒険者達を狙って! ――それじゃ、行っくよ~っ!」
自身の戦術眼をもとに、エルゼリオは鳥達へ地上の冒達への強襲を命じる。
この頃にはエルゼリオにも冒達の矢が殺到するが、蜂の防壁に阻まれ、逆に上空からの炎を浴びた冒達は絶叫して砕け散り、消えていく。
エルゼリオもまた、魔矢を行使。
「このまま北上しつつ、味方と挟撃を狙うよ!」
突き出された鋼の牧杖より、光の矢が撃ち放たれ、鳥の炎から逃れた冒の1人の頭を直撃して打ち砕く。
頭を失った冒は地面に倒れ、残る冒達も鳥達の炎や骨達の攻撃を受け、次々と血煙と化し消えていった。
●殲滅
外に出た冒達が全滅したところで、支部内に残っていた冒達が支部の床を踏み鳴らし、姿を現す。
それぞれ「同志の仇!」と叫び、地面を蹴立てて走り出す。
このうち南側の冒達を、接近を果たしたエルゼリオが押さえ込む。
「いまがそのタイミングだよね。敵増援にダメージを与えるよ」
宣告と共に、エルゼリオは祈雷を行使。
エルゼリオの捧げた祈りによって、雷をはらんだ霧が顕現して冒達を包みこむ。
荒れ狂う雷が霧を裂いて冒達を直撃し、冒達の身が微塵に砕け、血風と化して霧散する。
「『絶対なる正義』なんて、この世には存在しないよ? ……誰かの正義は誰かにとっての『悪』でもあるんだ……!」
自分自身への戒めも込めて、エルゼリオは残る冒達へそう語りかける。
「槍たーい、槍ぶすまを組めー!」
北側ではアルマが骨達に指示を飛ばす。
アルマの命令を受けた骨達は槍衾をつくって立ち塞がり、押し寄せる冒達を受け止めた。
冒達の怒号があがり、冒達の剣と骨達の槍が激突し、血や火花を散らして互いを削り合う。
「そろそろ他のみんなも前線に着く頃だよね。――リーズさん、アヴェラさん。一度ボクの近くまで来てくれないかな?」
アルマは周囲を見渡し、リーズやアヴェラに声を掛け、2人が有効範囲まで来たところでレゾナンス・オブ・ヴァローを行使。
「みんなの動きを良くするよ!」
声と共にアルマはエーテルを解き放ち、リーズやアヴェラを淡い光に包むと、その身体能力を向上させる。
「ありがとうございます、アルマさん。私は引き続き攻撃に集中します」
「感謝します。私は敵の連携力を削ぎに戻ります」
リーズやアヴェラはアルマに礼を述べると、それぞれの方針のもと攻勢と遊撃に戻る。
リーズは引き続き骨達に防戦を指示し、徐々に支部との距離を詰めていく。
今のところ他の方面にいる味方も徐々に支部の包囲を狭めており、順調と言える。
「アンデッドもダメージが積み重なったら倒れますからね」
そう言いながらリーズは損傷を負った骨に向け、ヒール2を行使。
リーズより引き出されたエーテルが癒しの光となって骨に命中すると、骨は損傷を回復して防戦に復帰する。
どうやらこの夢の中でのアンデッドは、本来の世界のものとは似て非なるもののようだ。
「さて、『正義の味方の皆さん』の指はどうかしら」
アヴェラは鳥に攻撃を命じながらも、敵の指が気になるらしい。
ちょうどこちらへ走り寄る冒がいたので、軽く馬首を引いて刺突を躱したアヴェラは、馬に命じて冒の身を踏みつぶさせる。
背を馬蹄で踏みつけられた冒はそのまま地面に叩きつけられ、馬から降りたアヴェラが冒の腕を捻り上げ、しげしげとその指を眺める。
「こっちの指は全然ダメね。指の手入れがまるでなってない」
興ざめしたアヴェラは、組み伏せている冒の頭に鋼の爪を振り下ろし、頭を貫かれた冒はそのまま血煙と化し消える。
このとき東からは、フリーダ率いる骨の騎兵隊が冒達めがけて躍り込んできた。
「啓示でも『騎馬突撃の衝撃力で歩兵は死ぬ』と出ていますし。突撃後は速度を落とさず、そのまま他の敵冒険者の側面ないし背面に突っ込み続ける事にしましょう」
フリーダは殺到する矢を蜂の防壁で防ぎながら、鋼の大剣を振るい、行く手を遮る冒達を無造作に蹴散らし、骨の騎兵も雪崩れ込んで冒達を突き崩していく。
「……あ、吸血鬼なら血を吸わないとだめですね。啓示でも『血を吸わないと戦力増強できないからロ=スです』とありますし」
――まだ冒険者が生きていたら首元に噛み付いて血を頂きましょう。
フリーダはそう呟いて、周囲を見渡す。
増援として現れた冒達も、すでに各所で引き裂かれ浮足立っている。
「もう少し範囲攻撃を加えれば、一掃できるか?」
バーネットは戦略眼から、冒達が総崩れになっていると看破する。
既にバーネットは高速展開式超魔法により、超高速で天地のエーテルをかき集め、魔法力を高めていた。
「味方を巻き込まない形で倒すとなると、この範囲攻撃の方が妥当だな」
残る冒達が一番集まっている個所に向け、バーネットはメテオライト2を行使。
バーネットの周囲に顕現した無数の光弾が一斉に射出され、冒達への雨と化して冒達に襲いかかる。
降り注ぐ光弾の群れに貫かれた冒達は、血肉を削り飛ばされ、血霧を撒いて倒れ伏し、消えていった。
残る冒達も既に頭上は鳥達に塞がれ、周囲は骨達に包囲されつつあり、全滅は時間の問題だった。
●目覚め
冒達が全滅したところで、アルマがある提案をする。
「せっかくだからギルド支部、焼いてかない?」
アルマの提案は受け入れられ、アルマはなぜか夢の中まで持参した道具を使い、支部に火をつける。
支部が炎に包まれ、倒壊したところで周囲の光景が急速に薄れ始めた。
「これで終わりか……ま、吸血鬼体験としてはこれ位で充分だな」
既に馬から降りていたバーネットは、背筋を伸ばして一息つく。
「……私の求めるものへの道はまだ長そうです」
リーズは今回の経験に満足することなく、自身の探求をさらに続けることを誓う。
「ボクは『絶対なる正義』なんて掲げないよ?」
エルゼリオは今回対峙した冒達のようにはならないと、戒めとして心に刻む。
「良さそうな指はなし、と。育てないと駄目ね」
アヴェラは結局最後まで自身の基準を満たすような指を見ることができなかったせいか、心なしか残念そうだった。
「貴重な体験でしたね。皆様お疲れ様でした」
フリーダが一緒に戦った仲間達へを労いの言葉を送ったところで、全員が夢より現実へと覚醒していく。
皆様の『吸血鬼』としての時間はこれにて終了。
皆様にとって、今回の夢が楽しめるものであれば幸いです。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:少ない6 / 4〜6人
2021年01月13日 23時58分44秒 公開
相談掲示板
ヒーラーのリーズ・クラヴィエです。 よろしくお願いしますね。 気が付けばいつの間にか吸血鬼になっていました……まぁ、なってしまったものは仕方ありませんね、受け入れましょう。ふふ。
シーフのアヴェラ・ウッチェロよ。 よろしくね。 まぁ、立場が違えばこんな未来もありえたわね。わたしはわたしのできる事をするわ。 馬に乗って、ヒットアンドアウェイで相手を削るつもりよ
ヒーラーのアルマだよ、どーぞよろしく。 吸血鬼で指揮官さんかー、これは1部隊10体じゃなく在庫が10ずつって感じなのかどうか…? いちおう骨さんを前衛に据えて前に押し出していくよていだよ
ウォーリアのフリーダです。よろしくお願いします。 相手の冒険者は内外合計で20人という事ですが、 こちらはほぼ包囲できている状態からのスタートになりますね。 骨軍団の数で押しつつ、死角から馬利用で急襲をかけるのが手堅い作戦でしょうか。
あけましておめでとう! ヒーラーのエルゼリオ・レイノーラだよ。 今年もヨロシクね☆ まだ色々考え中だけど、主戦力は骨鳥で行く予定! 遠距離攻撃対策に蜂も連れて行くよ。 骨馬に跨って戦場を駆け周りながら、骨鳥で冒険者を上空から強襲するカンジになるかな?
キャスターのバーネット・フォーサイスだ。 まぁ、よろしく頼むわ。 >方針 とりあえずそれぞれが手下を率いて動く感じだが、全体的にどういう風に仕掛けていこうか? 個人的には、見取り図上でいう上下、又は左右の二手に分かれて、 敵の戦力を分散させるために挟み撃ちにするのがベターだとは思う。 >個人行動 他の面子との兼ね合いもあるからまだ未確定ではあるが、 馬と蜂と鳥の組み合わせでヒット&アウェイをするか、できるかどうか微妙だが、 骨と馬が余ればこいつらを組み合わせて弓騎兵にできないかとも考えてる。
>全体方針 挟み撃ちするのは賛成ね。 このメンバーなら分散させたほうが良さそうだし。 骨達で上下から挟み込んで後衛は骨達の後ろから攻撃&支援、前衛は馬に乗って左右から強襲したり、骨と一緒に前線構築したりという感じかしら。 >個人 私も馬、蜂、鳥の構成でいくわ。 ヒットアンドアウェイで削りつつ、向こうで弓に専念する後衛がいたら急襲して潰すわ。
>全体方針 そうですね、一か所に固まると動きも取りづらいですし、それで問題ないかと。 上下もしくは左右で二つに分かれるのなら、馬で動き回る予定の人とその場に留まって攻撃する予定の人をバランスよく配分するのがいいでしょうか? >個人 私は骨+蜂の組み合わせにしようと思います。 キャスター武器を持ち込んで蜂で弓を防ぎつつ骨で足止めしているうちに範囲攻撃の予定です。
>方針 挟み撃ちということでりょうかいー >個人 編成は前衛に骨さん3と自分の直掩に蜂さん1でE1(変更可能)から南下するよてい こっちのスキルがそのまま使えるなら支援と回復でしぶとく戦えそう
>方針 挟み撃ちで了解だよ! >配置 それじゃ、ボクはE9(変更可能)から北上する事にするね☆
>個人 それでは私は骨2・馬2・蜂1の編成で行く事にします。 状況見て死角から騎兵突撃を敢行したいと思います。 保険としてあらかじめ前衛に蜂のバリアを用意しておけば、 突破力を維持したまま接近できるでしょう。 >配置 とりあえずI3からアルマ様と合わせて突撃してみる事にします。
>個人行動 それじゃあ、俺はE9から上がって行くとしよう。 配下は馬と蜂と鳥。 基本的には遠距離からの魔法を主体にしつつ、敵が密集していればアーケインを設置して、 動きが鈍った所で範囲攻撃や、鳥による急降下攻撃を仕掛けるつもりだ。 レイノーラも鳥を使うから、その辺りも噛み合うだろう。
では私はA3から南東に向かいますね。 北側の敵を逃がさないようにしつつ射程内の相手をメテオライトと魔矢で狩っていきます。