【CP】樹木クリーパー炎の逆襲
馬車猪
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シナリオID:300
オープニング
全身が炎で包まれ、体温が急上昇して服は焦げ皮膚は赤く変色する。
「だぁっ」
根性で耐えて走って川の中へ飛び込む。
水温は肌を刺すどころか骨まで冷え切るほどに冷たいが、今だけは文字通りの命綱だ。
「なんなんだよこれっ」
流されそうになった帽子を掴んで川の真ん中で立ち上がる。
川岸では、怒り狂った樹木型クリーパーが炎上しながらリットを威嚇している。
炎は勢いを増し、クリーパーの葉っぱを燃やし尽くして芯まで焼こうとしていた。
●2分前
「逃がすな、殺せ!」
リットが駆ける。
物騒な言葉を吐いているのに満面の笑みを浮かべ、足取りは浮かれているかのように軽い。
「感謝祭用の薪にするのよっ」
「暖かいスープぅ!」
「一晩に使う薪を一本増やすんだ!!」
リットの仲間は河原で拾った石を投げる。
ほとんど当たらないしソレが振り返ると石を捨てて逃げるのでダメージはほとんど与えられない。
が、リットが突っ込む時間を稼ぐには十分過ぎる。
「大人しく薪になりやがれ!!」
両手で剣を振り下ろす。
名剣でも業物でもないが、ウォーリアの腕力で振り下ろすと凄まじい威力になる。
樹木型クリーパーが反撃する。
細い枝を歪めて釣り針のようにして、十分しならせた枝で加速させてリットの目を狙う。
「分かり易くて楽だぜっ」
振り下ろしながら前のめりになる。
頬や腕に大量の傷がつくが目や鼻の穴は無事だ。
古びた剣が分厚い皮を破って幹にめり込み、そこから樹液にも黒い血にも見える粘液がだらりと垂れた。
「リットがんばれー!」
「倒したら今日は肉だぜ肉!」
言葉は軽いが込められている感情は重い。
冬越しのために燃料を節約しているのだ。
クリーパーだろうがなんだろうが、燃料になるなら大歓迎だ。
「任しとけ! 俺が一番イイ肉もらうけどなぁっ!!」
横向きに振り回された枝を剣で受ける。
細かな傷がまた増えるが問題はない。
ウォーリアであるリットは、生命力にあふれ物理攻撃に強いのだ。
「やべっ」
だが冒険者のウォーリアと比べると技術の面で劣る。
回避が得意でない樹木型クリーパーへの攻撃を外し、地面に埋まった岩に剣をぶつけてしまう。
「壊れてないよなっ」
浅い傷はついたが剣は無事だった。
が、衝突時に発生した火花が、クリーパーの体液でもある粘液に達して、火をつける。
炎上である。
枝に揺れる枯れ葉は炎に弱く、瞬く間に燃え上がる。
「てめっ、とっとと倒れろ!」
剣は通じる。
小枝が何本も斬り飛ばされて地面に転がる。
薪拾いで可燃物が根こそぎにされた地面は燃えはしない。
しかし、燃え上がる炎による熱はリットの体にダメージを蓄積させる。
「リットちゃん逃げた方がいいよ。今冒険者さんキャンプに来てるでしょ!」
「この程度なら俺でも勝てるぜ!」
リットは違和感に気付けない。
この炎はただの火ではない。
一種の魔法攻撃であり、ウォーリアは基本的に魔法攻撃に弱いのだ。生命力と物理攻撃偏重のリットには特に良く効く。
「熱っ」
川に追い詰められるまで、あっという間だった。
●数日前。冒険者ギルド
「帝国人の難民キャンプに関わる依頼です」
職員の声には感情がない。
キャンプに物資を援助する者達の思惑も、キャンプで命が助かった者達のことも、知ってはいるが関係ない。
冒険者に正確な情報を渡すのが職務なのだ。
「物資を輸送する荷馬車に同行して現地で1日待機。その後別の荷馬車に同行して戻るまでの依頼になります」
以前の依頼で大量の強盗や盗賊が冒険者によって討たれたため、賊の襲撃はおそらく発生しない。
行って、帰ってくるだけの依頼になるでしょうと職員は説明する。
「キャンプに滞在中の行動制限はありません」
休んでもいいし、授恵者としての能力や個人として身につけた技能で、難民キャンプの手助けをしても問題ない。
このとき、冒険者がキャンプに到着した頃にリットが燃やされかけているなど、誰も予想していなかった。
解説
マスターより
リプレイ
「クリーパー大1、中2! 大が炎上中で近くに……リットさん?」
アルマ・ヴァレンタインは非常に優れた視力で得た情報を、朧気な映像という形で頭上へ投影する。
詳細ではないが地形と敵の位置を知らせるには十分だ。
「頑張れ男の子ー、ボクたちがいま行くからね」
アルマの言葉には、リットの無謀を責める意図も少しあった。
「あわわわ、あのクリーパーが燃え上がっているのですぅ!?」
翡翠を思わせる緑目は自ら輝くようで、深緑のロングヘアは状態が良すぎて美術品めいている。
しかしネフリティス=N=クリスタロスの言葉も動きも生き生きとしている。
「ほかの樹木に燃え移る前にカサヴァの教義に従い、速攻で排除するのですぅ!!」
祭刀が力強いエーテル光に覆われる。
構えは堂に入っていて、リットより小柄であるのに遙かに使えるように見える。
「カサヴァも照覧あれ、なのです!!」
強い上昇気流と熱の中を駆け抜け、枝より数倍大きな炎を盾で防いでさらに踏み込む。
息を吸い込めば肺が焼けかねない状況で、ネフリティスは避け様のない斬撃で上から下へと切り裂いた。
炎がネフリティスを焼き尽くそうと押し寄せ、しかしシスター服の上に装備された軽装鎧がエーテル光を放って被害を軽減する。
「もう1つ!!」
ネフリティスの追撃が、斬撃を防ごうとした太枝を斬り飛ばした。
「リット君大丈夫か、俺が来たからにはもう大丈夫だ。だから離れていろ!!」
アルベルト=V=シュタールシュヴェーアトはリットと付き合いが長い故に容赦がない。
帝国貴族ではなく剣の師匠と先輩授恵者としての態度で叱りながら、初撃に文字通りの全力を込める。
超人の域はまだでも達人の域に達した膂力に鋼の大太刀が耐え抜く。
刀身は炎を切り裂き、防御しようとする枝を上回る速度で直径1メートルはある幹に迫る。
振り切る。
剣であって斧ではないのに、硬く複雑な形をした表面を溶けたバターの如く切り裂き裂傷を刻む。
傷口から滲んだ体液が瞬く間に炎に変わり、アルベルトへ近づいた。
「これはいけませんね」
フリーダ=ブロムヴィストは鋼の全身甲冑と大剣と盾という重量装備の重さを感じさせない軽い足取りで浅瀬へ侵入。
実物の大剣を思わせる強さの殺意を炎上クリーパーへ叩き付ける。
巨大樹木クリーパーが、いきなり進路を曲げてフリーダに直進する。
「これは」
魔法だ。
見た目はただ強いだけの炎だが、クリーパーが纏っているの攻守を兼用の魔法に近い。
炎で芯まで焼かれている最中の枝が、フリーダを燃やそうと複数方向から迫る。
念のために準備した対魔法装備が全力で稼働する。
物理的な攻撃を防ぐのはフリーダの腕があれば簡単だが、半ば以上魔法の炎を防ぐにはフリーダのように事前の準備も必須であった。
「火傷は何度見ても気持ちいいものじゃありませんね」
アルマは攻撃以外で忙しい。
フリーダだけでなく、炎上クリーパーと白兵戦を行った冒険者達が炎に纏わり付かれて継続的なダメージを受けている。
そこで活躍するのがアルマの術だ。
「傷の治療までは出来ません!」
対象の状態異常への抵抗力を一時的に急上昇させる。
もとより強力な授恵者の力により、皮膚どころか肉まで焼くはずの炎が水もないのに鎮火させられた。
鵜鬱鷹 浩之は自身と自身の装備からエーテルを絞る出すようにして癒やしの力に変える。
「ありがとうございます」
フリーダの言動は変わらないが、ヒールの手応えは凄まじい。
彼女ほど魔法防御を高めてもこれほどのダメージだ。
「リット様本当に大丈夫ですか? 啓示では「こういうポジションの事を被害担当艦と呼びます」とありましたが」
炎に耐え、身長で3倍以上体積で100倍近いクリーパーを引きつけ水の近くでの戦いを強要しながら、フリーダは突飛なことを言う。
今啓示を受けたのか過去の啓示を今解釈出来たのか啓示自体が勘違いなのか、ひょっとしたら本人にも分かってはいないかもしれないが内容は真実だ。
「ねーちゃん言ってることは分からねーけど俺馬鹿にしてる?」
「えっ?」
無論馬鹿になどしていない。
発展途上の後輩ウォーリアを見守る気持ちはあるが、過大評価も過小評価もしていないだけだ。
「凹むぜ……」
「悔しさを糧にしろ。剣はそういう経験の繰り返しだ」
アルベルトは言葉だけでなく行動で範を示す。
危険を冒して炎に近づき、繊細なフェイントと豪快な強打を両立させて幹に傷をつける。
(回避しないタイプか。俺には相性の悪い敵だが)
弱気は見せない。
攻撃力と目力でクリーパーを警戒させ、素早く後退して次の攻撃機会を待つ。
(ああ、やはりそうなりますか)
浩之は準備途中だった治癒術を取りやめ、複雑で高度な術を編んでいく。
クリーパーは移動を止め、全ての枝をたわめて炎を強くする。
「なあ、こんなに離れる必要……」
必要に気付いていないのはリットだけだ。
樹木の魔物は、自らを燃料にした巨大火炎放射器になるつもりだった。
「火の粉が厄介ですね、一度封じますので注意してください」
エーテルが浩之の祈りに反応して6つの鉄格子を形作る。
幅数メートル、全高20メートルのそれは迫力満点であるだけでなく非常に頑丈だ。
「澱は地脈に拠って走ります。光澱六角万物の行動を封する!」
6つの面がふれ合い一体化。
新たに現れた天井によりクリーパーの封印が完成する。
その瞬間、枝が激しく振動した。
無数の火の粉が6角柱の封印の中に満ち、極めて頑丈なはずの封印を内側から痛めつける。
光の柱は瞬きながら薄くなり、しかしぎりぎりで耐えた。
「回復を!」
浩之は呼びかけながらエーテルの波動に癒やしの性質を持たせる。
回復速度はそれほどではないが、効果範囲は数十人相手でも余裕の広範囲だった。
●
もう2体のクリーパー相手の戦いも進行中だ。
「難を逃れることができた帝国民の一人としてキャンプでお手伝いをするつもりだったのですが」
リーズ・クラヴィエはほっそりとしているが体力がある。
ぎりぎりまで速度を落とさず、進路を周囲にあわせたまま守護の光を半球状に放つ。
対物理と対魔法の能力向上。しかも8人分だ。
これは対炎上樹クリーパー戦闘前半で猛威を振るい、しかも戦果はそれだけではなかった。
「何か燃えていると思えば……!」
イヴェール・イリュジオンは速度を緩めず炎上樹よりは小さなクリーパーへ突撃する。
特に威力は上がらないが移動直後の攻撃でも剣筋は乱れず、威力はもともと十分に高い。
燃えていないクリーパーが、傷口を中心に複数の亀裂を刻まれ全ての枝を震わせた。
反撃の枝は燃えてはいないが炎上樹より数割速い。
攻撃直後のイヴェールに何本も枝が当たり、けれど派手な見た目と音の割りにほとんど効いてはいない。
拮抗した戦いでは1割の能力上昇が倍の戦果と被害半減に繋がるのだ。
「そういうことですか!」
イヴェールは敵の正体に気付く。
大きな炎上樹も太くて重い樹木クリーパーも同じ種類だ。
近くで見れば、サイズは違っても枝の太さや向きが酷似しているのがよく分かる。
「純物理型のクリーパー。効果時間内には光檻破壊不能」
ヨル・スレイマンは素早く観察して結論を下し、樹木としては異様な速度の、進路選択の雑さは結局樹木でしかないクリーパーを六角柱の檻に封じ込める。
「すげーでけー! ってなんだぁ!?」
大口を開けて感嘆していたリットを、中州まで川を渡ったヨルが小脇に抱える。
身長差も腕力の差もかなりあり、リットは暴れようにも地に足がつかず手足も空振りする。
「怪我したら大変だしね。暫くは待機で。なーに、すぐ終わると思うよ!」
子供という存在は、知識と経験の欠如から危険に気付けないことがある。
リットを遠ざけるだけでなく、クリーパーから200メートル程度しか離れていない子供達も後退させるヨルであった。
巨大な光の刃がクリーパーの腹を打つ。
一撃必殺の威力はないとはいえ、同一の見事な構えから、同一の相対位置でのエーテルブレードによる攻撃だ。
腹である幹に刻まれた傷が増えるたびに、傷と傷が重なりあい大きな抉れに変化する。
それは、木こりが巨木を切り倒すためにする準備に似ていた。
「油のような樹液ですか」
イヴェールはどうして炎上したのか察した。まず間違いなくリットが原因で実際その通りだった。
「申し訳ありません。支援はこれで最後です」
リーズは繊細なエーテル付与によりイヴェールの攻撃精度を上げた後、非炎上クリーパーを封じる光柱が消えるタイミングで光柱を立て直す。
対炎上戦は凄まじい削りあいであると同時に、燃え尽きる前に倒すのを目指す時間制限付きの戦いだ。可能な限り戦力を集中させたい。
リーズを送り出し、イヴェールは攻撃に専念する。
巨大な傷口は幹の中心にまで達し、そこから亀裂が複数生じて生木が裂ける音が生じる。
クリーパーは逃げられない。
イヴェールを倒すことのみが生存に繋がると思い込み必死に攻撃する。が、イヴェールは痛みを顔には出さないためクリーパーの絶望が深まる。
「まず1本」
大剣を翻して反対側から一撃。
それが最後の藁となり、強力なクリーパーが切り倒されて燃料へと変わる。
「次」
光の檻が消える。
細部は違っても同じ種類の木が襲ってくるが、後退しながら衝撃波を浴びせることで時間稼ぎとおびき寄せを同時に実行するのであった。
●
度を超した熱はクリーパーの体内の体液を発火させた。
炎は既に爆発に近く、川の一部が風呂に近い温度になっている。
川まで誘き寄せていなければ、平地で大火事が発生していたかもしれない。
「ほうっておいたら自滅しそうだけど」
アルマが身長の倍はある杖を両手で構える。
豊富なエーテルがポニーテールを優しく揺らし、杖の先端から小さく激しい火花が散った。
「やるだけやってみるよ。すごい燃料になりそうだし。……みんな離れて!」
火花が消え、代わりに直径3メートルの光の柱が地面と水平に伸びていく。
赤い炎に接触しても光は消えない。
葉を焼き尽くし炭と化した枝を円柱形にえぐり取り、それでも止まらず川の上まで貫通する。
壊れ、砕けた枝や炭が、ばらばらと河原や水面に落ちていく。
「効いてる? 効いてる!!」
可燃物が減った分炎の範囲も減っている。
アルマは豊富なエーテルを惜しみなく使い、枝と炭を削って可能な限りクリーパーを消耗させた。
戦棍を構えたヨルと大太刀を構えたアルベルトが炎上樹に迫る。
2人とも魔法防御は高くないので、炎は減った状況でも非常に危険。
だが勝利するためには危険を冒すことも必要だ。
「相手は俺だ! 余所見すんじゃねえよ、なあ!」
初撃はヨルだ。
敢えて至近距離に踏み込むことで大量の火の粉を躱し、重くて硬い戦棍を土手っ腹にめり込ませる。
焼けて乾いた樹皮は脆く、内側もカラカラに乾燥していて直径1メートル以上の凹みが生じる。
アルベルトの攻撃も強烈だ。
優れた腕力と装備による打撃は効率よく敵の命を削る。
「ネフリもっ」
小柄なハーフリングが跳躍して祭刀を繰り出す。
白兵武器としては決して強くはないはずなのに、エーテルにより眩く輝き硬木製の刃に非常な切れ味を与えている。
すぱりと切れて、鋭い切り口から亀裂が天辺近くまで広がった。
「やった! あっ」
切れ目から体液が滲んで炎と化す。
色が変わった炎に巻きこまれる寸前、ネフリティスはエーテルを身に纏って被害を局限する。
(ぎりぎりなのですっ)
内心安堵しながら、すました顔を維持していた。
ヨルが側面に回り込む。
気温が高すぎて攻撃でもないのに肌が傷む。
リーズの行動は誰よりも早い。
炎上樹が負傷した冒険者に追撃を行うよりも確実に早く、強力な魔力に裏打ちされた治癒力で前衛を治療する。
「あれを燃料に出来れば」
パンクリアース学園生として高度な教育を受けているので、油を豊富に含んだ木の価値を正しく推測出来る。
都市部や鍛冶場に運べば、同量の薪の数倍から十数倍で売れる代物だ。
「燃え尽きる前に倒す必要がありますね」
リスクは増えるが許容出来る範囲と判断した。
リーズは攻撃は一度も行わず、輝腕による命中精度向上と治癒による生命力回復を最大の効率で前線へ供給する。
彼女がいなければ、重度の火傷を負った者も何人か出てしまっただろう。
ヨルの戦槌が根元を抉る。
全高5メートルの極太木が傾き、川に接した枝が消火され白い煙を発生させる。
「火の粉は終わり」
リーズが足を止める。
遠距離攻撃を警戒して行っていた移動の代わりに精神集中を行い、治癒の力を一段階高める。
回復速度と敵から受けるダメージが同量に近づき、既に0に等しかったクリーパーの勝率が完全に消えた。
「倒れるぞ!」
最期は討ち死にですらなく、転倒によるダメージでの自滅であった。
●
リットのくしゃみは可愛らしく響いたが体調は深刻だ。
「リット君、風邪はひき始めが肝心だ、無理はするな」
アルベルトはリットの口を開けさせ腫れ具合を確認し、何度か治癒術を受けても完全には直りきらない肌に触れる。
「いてっ」
「戦士は休むのも仕事だ。……しかし基本的なもの以外は何もないな」
一般的な解熱剤やそれに類するものも、リットの近くには存在しない。
「風邪は万病の元とも言いますのでご無理をなさらずにご自愛ください」
馬鹿で教養もなくても元気とやる気だけはあるリットへ毛布を与えながら、浩之はなんとも表現し辛い表情になる。
(この子の10分の1でも……)
家族に対する不満が心から噴き出しそうになったのを、頑張って耐える。
「それにしても」
熱い。
鎮火した木は未だに熱く、紅茶をいれるのも簡単だ。
「ありがとよおっさん!!」
一服して顔色が回復したリットが、心からの感謝を込めて浩之へ失礼な言葉を吐いていた。
「消火の確認にはしばらくかかりますね」
フリーダは水袋を使って火を消しながらつぶやく。
「どうします? 私達より難民の方々のために使われた方が有用だと思います」
「油もすごいもんねー。リットさん、お仲間呼べる?」
アルマは器用に油を回収しながら発言する。
「冬にはいくらあっても足りませんからね。全ても渡してしまっても……はい、いいみたいです」
リーズの言葉に対する反対意見は出なかった。
「リット君、体調が悪いならきちんと言わないと駄目だ。風邪はねえ、怖いんだよね。エーテルじゃ治らないからな」
戦闘中の荒々しさがどこかに消えたヨルが、凄まじい貴重品であるチョコレートを湯煎して紅茶へ加える。
一口飲んだリットが驚愕に目を見開き、一息に飲み干してしまい自業自得で火傷した。
「早く良くなるといいね」
戦場跡は、冬とは思えないほどあたたたかった。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準8 / 4〜8人
2020年12月11日 15時34分16秒 公開
相談掲示板
8人いてウォーリアとヒーラーのみなんて、珍しい構成になりましたね。 ヒーラーのリーズ・クラヴィエです。よろしくお願いします。 燃えているクリーパーを早めに倒さないと、燃えていない方のクリーパーにまで延焼しそうです。 リット君の安全のためにも早めに倒したいですね。
ウォーリアのフリーダです。よろしくお願いします。 編成はかなり変則的ではありますが、壁役と攻撃役に別れて倒していけば良さそうな感じですね。 リーズ様の言うように延焼させてしまうと手間がかかってしまいそうですから、 なるべく炎上クリーパーを樹木クリーパーに近づけないようにしたい所です。 そのあたりはシーザーロア等で誘導する形になるでしょうか。
ヒーラーのアルマだよ、どーぞよろしく。 光縛封で小さい方に火の粉がいかないよう隔離してる間におっきい方を集中…と思ったけど、 ウォーリアさんに小さい方を引っ張ってもらえるならそのほうが楽そうだねー …ところでリットさんの風邪って魔法で治せたりするのかな?
ウオーリアのアルベルト=V=シュタールシュヴェーアトだ。 よろしくな。 今回は知り合いもいるようだな。 まずは、燃えているやつを速攻で倒す必要があるな・・・
ヒーラーのヨル。宜しくね。 炎上中のを速攻で、壁役と攻撃役に分かれて討伐、どちらも賛成。 できるだけ少ない人数で小さいクリーパーを抑えられるといい。 光縛封持ちが複数いるなら、炎上クリーパーを延々閉じ込めておくのも手かもしれないけど、 向こうが魔法攻撃主体だからね。1つで3Tは持たないかもしれないか。 引き離しに失敗したり、他の個体に延焼しそうになったら使うくらいに留めておくといいかも。 >風邪 神の御威光は疾患にはあまり効果がないらしいね。 素直に温かくして養生してもらった方がいいかも。俺も少し心配だ。
ヒーラーの鵜鬱鷹です。宜しくお願いします。 そうですね、炎上してるのを速めに倒すのに賛成です。 攻撃と壁役に分けるのでしたら、ワタシは壁の方に回ろうかと思います。
火って怖いよなぁ……。 俺お荷物だけどよろしく……。
ウォーリアのイヴェール・イリュジオンです。 どうぞよろしくお願いいたします(ぺこり) 炎上中のから倒す事で私も賛成です。 小型を引き離すのであればシーザーロアは確かに良さそうですね。 それを1人でやるのか、1体につきウォーリアが1人対応するのかでまた違ってきそうですが… 出来る限り少ない人数という事であれば、極端分けて6・1・1か、無難に4・2・2くらいでしょうか? 少し気になったのですが、この松明クリーパーは倒せば消火されるのでしょうか? 消火されないのであれば川に落とすなりして消火の必要が出てきますが…それだと濡れてしまうので燃料として使えるのか気になるところですね。
>風邪 情報ありがとー、Q&Aのほうにあったんだねー… さっさと片付けてゆっくり休んでもらうのが一番かな? 頑張れ男の子ー、ということでボクは大きい方の攻撃側に回ろうかな 回復と魔防支援のほかに魔攻のほうが効きそうなら補助で攻撃もするよ タイダルで燃えてる枯れ葉が吹き飛んだりしないかな >消火 ただの火ではない一種の魔法攻撃とかあるし、エーテル反応っぽい気もするんだけどねー… 倒しても消えなかったら水につけるしかー…乾燥すれば普通に使えるだろうし、 煙が出てもよければ燃やすのは着火剤(樹木の粘液)もあるしいけるんじゃないかなーと
【リット君に質問】その1 炎上中の樹木型クリーパーは、俺達が倒せば火は消えるのか?
攻撃型ヒーラー、ネフリティスなのです! 時間がかかるほど得られる燃料が減るようだし、炎上中の樹から先に倒すのは賛成なのです すこし気がかりなのは炎上クリーパーの『火の粉』で樹木クリーパーに燃え移るのかです 射程が長い上に範囲3hexなのでそれで識別がなければ燃え移る可能性も高いのです なので、一応その対策のためにも樹木クリーパーに『光縛封』を使うのも手だと思うのです
A. 多分、倒しても消えねーと思う。
>多分消えない 盲点でしたね……質問と回答ありがとうございます。 すでに燃えている木の火を消す手段ですが私もアルマさんの言われているように 1.燃えている部分を攻撃で吹き飛ばす 2.川まで誘き寄せて倒す が有効かと思っています。 1.ならば範囲攻撃などの吹き飛ばせそうな攻撃手段、2.ならばシーザーロアなどの誘因手段が必要になりそうですね…… 燃え移らないようにする手段ですが、光縛封を使うのであれば私も所持していますので使用可能です。
>誘導 そうしたら私が炎上クリーパーのシーザーロアを使用して誘導を試みてみます。 ただ、誘導するとなると事前に川の位置等も確認しておきたい所ですね。 位置もわからず誘導して森中火の海になるのは避けたい所ですし。 川の近くまで到達したら川に押し込んで消化できれば後はどうとでもなるでしょうか?
>小型に光縛封で炎上防止 炎上してない小型は2体だろうけど、ヒーラーの数は十分だし出来るといえば出来る感じ…? 初手でタイダル試したいからキャスター武器で開始だけど光縛封使うときは持ち替えするね >川の位置等の確認 超視界でみえた地形とか敵とリットさんの配置もあわせて念写で出してみようかー 精度は大ざっぱみたいだからどこまで参考になるか分からないけどねー… そろそろプレイング書く予定だけど、倒したあとの燃料の所有権て譲っちゃって大丈夫だよね? リットさんのなかまたちにも手伝ってもらって、キャンプに持ってこうかなと思うんだけど…
>リットさん 書き直さなくても分からない事は分からないで良いと思いますよ。 今手元にある情報から推察して対策を考えるのも私達の仕事ですから。 >火について 今回の火は火花が原因で発生したものですが、火が点いたもう一つの原因、クリーパーの樹液のような体液が火が消えない理由でしょうか? これがどんな液体なのかはっきりとは分かりませんが(松脂の類?)油のようなものなのであれば水は逆効果になるかも知れませんね… 土や砂をかけて消火する方法も考えておいた方がいいのではないでしょうか? また炎上していない小型については同じように斬るなりすれば樹液が出そうですね… これに火の粉が飛べば小さい松明が増える事になるかもしれません。 >燃料の所有権 貰っても使い道に困るので譲っていいと思います。
火にかけた天ぷら油にお水ー…って感じだと危ないかもなので、 水でダメそうなら土もかけてみるように微修正して最終プレイング出してきたよー。
>川岸では、怒り狂った樹木型クリーパーが炎上しながらリットを威嚇している。 >リット以外の避難は完了していて、リットは川の中央にいます。 >冒険者の初期位置は、リットから見てクリーパーの背後100メートル地点です とのことなので戦闘開始時の川や私たち、クリーパーの位置関係は 私たち←20hex→クリーパー←1hex程度?→川+リットさん かなと思います。川に誘導する場合はクリーパーとすれ違うようにリットさんの方へ向かえば大丈夫かと。 炎上していないクリーパーに誘導の邪魔をされないよう、接敵後すぐに樹木クリーパーに光縛封を使用するつもりです。
>燃料の所有権 はい、私もお渡しして問題ありません。持っていても仕方ないですしね。
燃え移らないように戦う。消火は倒したあと……という感じで了解。 光縛封は一応持っていっておくよ。初手でリーズ君が光縛封しない方に使うか、他の人が使っていれば温存して適宜。 周囲に一般人もリット君もいるから、その辺を少し気をつけつつ炎上クリーパーから追撃をするね。 >燃料の所有権 俺も問題ない。