【秋祭】奉納の巫女を護衛せよ
おおくまねこ
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シナリオID:98
オープニング
農村では収穫作業に追われる日々。日の出から日の入りまで、穂を刈る小気味のいい鎌音や脱穀の音が絶えず響いている。
村から町をつなぐ道には収穫を積んだ荷馬車が行き交い、町側もまたそわそわと気忙しさに包まれていた。
収穫が一段落すると何が行なわれるか。そう、――収穫祭である。
多種多様な風土や宗教が混在するロスガリア大陸でも、この時期になるとそれらの枠を超え、各地で一斉に収穫祭が行われるのだ。
元々は秋の恵みに感謝する純然たる収穫祭だったが、いつの頃からか魔物除けや鎮魂祭としての側面を持ち始めた。
実りの季節であると同時に、夜闇が日毎濃く長くなり行く時期でもある。悪しきものに憑かれぬよう魔物や亡者に仮装をしたり、死者の魂を慰める催しをしたりと、祭りの内容は村や町により様々だ。
さて、このポワティ村でも収穫祭が行われるようだ。山深くに位置するポワティ村では毎年、山の恵みに感謝し、『奉納の儀式』を行っている。村の若い娘の中から選ばれた「奉納の巫女」が、山頂にある神の祠に供物を捧げるのだ。
しかし、今年はどうも山の様子がいつもと様子が違う。怪物の目撃情報が相次いでおり、旅人の変死体も発見されているのだ。
「山に『亡霊』が棲みついたらしい」
いつしか、村にはそんな噂が流れ始めた……。
●
「というわけで、君達にお仕事の依頼だ。ポワティ村という名前の農村に行って、収穫祭の巫女の護衛を務めてほしい。依頼主はポワティ村の村長と巫女さんのご両親だよ」
冒険者の店のマスターは、冒険者たちにそう切り出した。
「良かった。何人か、興味がありそうな人もいるようだね。では、もう少し詳しい話について説明しよう。ポワティ村は山のふもとにある田舎村なんだけど、収穫祭の時期に『奉納の儀式』というものを行っている。そして、儀式の為に巫女を選ぶんだけど、『奉納の巫女』は、祭りの後に山頂にある豊穣の神を祀る祠まで供物を届けに行かなければならないらしいんだ。例年なら村人たちが護衛に着くんだけど、近頃なにかと物騒なので、今年は冒険者に護衛を頼みたいと声がかかった。
村から山頂までは成人男性の体力で片道3時間ぐらい。幸い、道はしっかりしていて、ロッククライミングが必要な場所も1か所だけだそうだ」
なかなかに険しい道のりではあるが、冒険者ならばもっと早く登ることができるだろう。ただ、今回は護衛任務なので、護衛対象の体力には気を遣ってあげる必要があるかもしれない。
「単なる登山で終わればいいんだけど、現在この山では『亡霊』が何度も目撃されているそうだ。それに、旅人の変死体も発見されている。何でも、全身が焼け焦げた遺体が川の上流から流れてきたらしい。……もしかしたらとんでもない化け物が山に入り込んでるのかも」
山中で焼死体とは、何とも奇妙な話だ。自殺するならもっと他にやり方があるだろうし、獣の仕業ならば死体は燃えたりしないだろう。
「そこで、巫女さんを山頂まで送り届け、奉納の儀式が終わった後に無事に村まで連れて戻ってくるのが君たちの仕事となる。もし敵が襲い掛かってきたら、しっかりと巫女を守ってあげてくれ。それが獣であっても、他の何かであってもね。冒険者である君達ならきっとできるはずだ。それじゃ、頼んだよ」
●
村に着いた冒険者たちが村長の家を目指して歩いていると、村長の家と思しき大きな家から、豪華な巫女装束に身を包んだ少女がどたどたどた! と元気よく駆けてきた。
「貴方たちが私の『巫女護り』さん? 私、レナ・コルベー! よろしくね!」
解説
マスターより
リプレイ
『奉納の巫女』レナ・コルベーの護衛役……すなわち、今年の『巫女護り』としてやってきた冒険者たちは以下の八名だった。
まずヒューマンのウォーリアが二人、アルベルト=V=シュタールシュヴェーアトとアンジェラ。エルフのキャスターも二人。ライナ・フレイヴァルツとイズレンディル・パラリムだ。ヒーラーも二人、ヒューマンのフィーリア=ルゥ=カミシロとハーフビーストの鵜鬱鷹 浩之。そしてリザードマンのシューター、ルチル・プルメリア・グレイハーツ。ハーフリングのシーフ、トーラ。冒険者らしく様々な種族、クラスの混成部隊だ。
「さあ、出発しよう! 山頂までは長いよ! その間にお話、たっぷり聞かせてね!」
冒険者たちはレナに隊列の真ん中を歩いてもらい、前衛、中衛、後衛に分かれて護衛をしていた。イズレンディルは少し離れた所を歩き、【天眼】で索敵をしている。
「レナさんの足、スラッとして綺麗だな……いけないいけない。お仕事に集中しないと」
トーラはレナの健康的な脚線美に見惚れ、思わず溜息をこぼした。登山には不向きな巫女装束はフィーリアが預かっており、レナは動きやすいハーフパンツを履いているのだ。
冒険者たちは注意深く辺りの様子を伺いながら進んでいく。猪や狼のような獣に襲われる可能性もあったが、何より「亡霊」の噂が気になっていたのだ。レナ本人はすっかり行楽気分なので、冒険者たちは極力緊張した態度を出さないように努めているのだが。
好奇心旺盛なレナの一番の話相手になっていたのはアンジェラだった。同い年同士、惹かれ合うものがあったようだ。
「私と同じ年頃の娘は何を考えているのか知りたいんだ。私は普通のヒトの考えがまだ分からないからな、皆何を思い生きているんだ?」
「むむ。なんだか難しい話……。そうねー。私はいつかこの村を出て、外の世界を旅してみたい。あと、素敵なお婿さんが欲しい」
「そうか。そういうものなのか……」
レナの言葉に、アンジェラは深く頷いた。
「巫女護りが冒険者だなんてラッキー。亡霊騒ぎでちょっと得しちゃった」
亡霊、という言葉をレナが口にした時、浩之はビクッとした。その様子を見逃さなかったレナは浩之ににじり寄る。
「オジサン、もしかして亡霊が怖いの?」
悪戯っぽい微笑みを浮かべながら、浩之の表情を観察するレナ。
「ぼぼぼ亡霊ですか? いえ、別に怖いとかそういうのは全然ないですよ。えぇ、全く。これっぽっちも。微塵もです」
浩之は早口で答えた。
「怪しいなあ~。でも、もし亡霊が出たらちゃんと私を守ってよね!」
「ええ。もちろん。これも労働です。労働の喜びに比べればぼぼぼ亡霊の一つや二つや三つなんて怖くはないでございますですよ」
浩之はぶんぶんと首を縦に振った。
「今度は旅の話、聞かせて!」
数時間歩いても元気なレナは冒険者達への好奇心も衰える様子はない。応えたのはルチルだった。
「ではアタイが外の思い出話でもしようじゃないか。何の話が聞きたいか? 情報代はこの依頼の報酬につけとくから今がチャンスだよ」
「じゃあ、海の話! 冒険者なら海も知ってるでしょう?」
山村から殆ど出たことがないレナにとって、海は憧れの土地だ。
「私も、海について教えて欲しいと思う」
アンジェラも頷く。砂漠で生きてきたアンジェラにとっても、海は未知の場所だ。
「いいとも。じゃあアタイが港街に寄った時の話をしようじゃないか。あれは……」
取り留めのない話を続けていた一行は、ついに大きな崖の前に辿り着いた……。
●
「この崖を登らないと、頂上には行けないんだ」
レナが指差したのは、高さ二十メートルほどの崖だった。これまでの山道とは違い、ほぼ垂直の岩場だ。とても歩いては登れそうにない。
「まずはリスに行かせよう」
冒険者たちはこの時間をこそ最も警戒していた。各々の探査用スキルをフル活用し、崖付近の様子を探る。異常はない……はずだ。
「わたしから行きますね」
最初に名乗りを上げたのはトーラだった。トーラは【探波】を使って崖付近の地形を把握すると、 【壁歩き】を使い、エーテルで足を崖に吸着させ、歩いて崖を登っていった。続いて、アンジェラ、ライナ、フィーリアが登る。一早く崖の上に着いたトーラは木にロープを結んで下に垂らした。
いよいよレナの番だ。レナが岩に手をかけた瞬間、冒険者たちの間に緊張が走った。
……。
何事もなくレナは崖の上に到達した。
「ふう。楽勝よ」
サムズアップするレナ。後詰めの冒険者たちも、危なげなく崖を登っていく。最後にアルベルトが登り切り、冒険者たちは崖の上に再集結した。
杞憂だったか。一瞬、弛緩した空気が流れたが――。
「待ってください。何か、聞こえませんか」
「ああ、聞こえる」
浩之とアンジェラが皆に警告を発した。二人の超聴覚が、奇妙な音を捉えたのだ。
布が擦れる音に、草を踏む音。そして、これは――。
「誰か、近づいてくる――?」
遅ればせながら同じ音を捉えたライナの言葉に、すぐさま冒険者達は隊列を整え、武器を構える。
ひた、ひた。
やがて、木の陰から姿を現したのは――。
「「きっ……きゃああああああ!!」」
レナと浩之が悲鳴を上げたのは同時だった。木の陰から姿を現したのは、明らかに死後から数日が経過しているであろう、旅人の死体だったのだ!
だが、戦いは一瞬で終わった。
ゾンビとはいえ、素手の一般人相手に遅れをとるほど冒険者たちはヤワではない。一気に距離を詰めた前衛達の攻撃が矢継ぎ早に命中し、ゾンビは動かなくなった。
「やっぱり、クリーパーなんでしょうか?」
耳をぺたんと畳みながら、トーラは仲間達に問いかけた。
彼女の言葉に皆が頷く。この旅人の死体には低級クリーパーが憑依していたに違いない。
「亡霊、やっつけたの?」
おっかなびっくり尋ねるレナ。
「いや、分からない」
ルチルは首を横に振った。
まだ終わってはいない。このゾンビは伝え聞いた変死体とは特徴が一致しない。少なくとも、人を燃やせる「亡霊」が、まだこの山にいるはずなのだ。
冒険者たちは動かなくなったゾンビを埋葬し、山頂への道に戻った。さっきまでとは打って変わり、怯えた様子を見せるレナを励ましつつ、一行は登山を続ける。
「ピキュピキュッ!」
やがて、ルチルのリスが警告音を発した。何かを感じ取ったらしい。
リスの先導する方向に進みながら、冒険者たちは感覚を研ぎ澄ませる。そして――。
「オオオオオ……」
冒険者たちの耳が、この世のものとは思えぬ叫び声を捉えた。
●
青い炎に包まれた巨大な髑髏が空に浮かんでいた。こいつがこの山に棲みついた亡霊の正体に違いない。
「オオオオオ……オオオオオ」
虚ろな目で冒険者たちを見つめながら、この世のものとは思えぬ悲鳴を上げ続ける『亡霊』。
その声に呼び寄せられたのか、周りに猪や狼のゾンビが集まってきた。恐らく、このクリーパーの手下なのだろう。
「グルルルルル」
獣達の赤く濁った瞳が冒険者たちを睨み付ける。獣たちは人間の死体よりもクリーパーと親和性が高かったのか、ゾンビたちは生前の俊敏さを失っていないようだ。
「オオオオオオオオオオオオオ!」
それが合図だったのか。亡霊の叫び声と共にゾンビたちは一斉に冒険者達へと襲い掛かった。敵は全部で六体。猪のゾンビが二体。狼のゾンビが三体。そして、クリーパー達のボスと思われる骸骨の亡霊。
八名の冒険者たちはレナに死霊たちを近づかせないように素早く陣形を整え、襲い掛かってくる死霊たちを迎え撃つ。
まずトーラとアルベルトが矢のような勢いで飛び出し、猪のゾンビたちに斬りかかった。
二体の猪は共に頭部に痛烈な一撃を受けたが、止まる様子はない。ゾンビだけあり、脳へのダメージも致命傷にはならないようだ。
「祖の力よ我が手に宿り、彼の亡者の手足を縛らん――」
ルチルは狼のゾンビに向けて【重撃射】を放った。エーテルを纏った矢が狼へと真っすぐ飛び、顔面に突き刺さった。仕留めるには至らなかったが、纏わりついたエーテルにより、ゾンビの動きが鈍くなった。
アンジェラは狼へと突進し、【破鎧砕】を放った。槍の穂先が狼の肉を抉り、刃に纏わせたエーテルが狼の身体を蝕んでいく。さらにアンジェラは髑髏の亡霊を睨み付け、雄叫びと共にエーテルを飛ばした。
吠える、吼える、咆える。【シーザーロア】が髑髏の亡霊へと叩きつけられる。
ギロリと、髑髏の亡霊が虚ろな目をアンジェラに向けた。
「クリーパーよ、ヒトの敵よ。奪おうとするのだ、お前も奪われる覚悟が出来ているだろうな」
「必ずお守りします。私たちの傍に居てくださいね」
レナにそう呼びかけ、少し前に出た後衛のイズレンディルは【魔導の潮流】の力を上乗せした【メテオライト】を発動した。光弾が降り注ぎ、アンジェラと交戦していたゾンビを絶命させる。
さらにイズレンディルは【スタティックフィールド】を正面に張った。ゾンビはまだ四体もいる。まだまだ気は抜けない。
「コルベー様、私たちを信じて下さい。ここなら安全ですから」
フィーリアは後ろに庇ったレナを励ましながら、【輝腕】をライナへとかけた。
見たところ、獣のゾンビはさほど手ごわい敵ではない。範囲攻撃を得意とする仲間を支援し、一気に片付けてしまいたいところだ。
「ガルルルル!」
その時、前衛をすり抜けた二体の狼たちが一か所に集まっているレナたちの方へと突っ込み、後衛たちに緊張が走った。だがその時――。
「結界を張ります! 皆さん対処お願いします!」
レナの隣にいた浩之が叫び、【光縛封】が発動した。
カッ!
光の六角柱が立ち昇り、レナを包み込む。これでレナは外界から遮断された。
「「ガルルルル!」」
飛び出していたアンジェラへと二体の狼が襲い掛かる。アンジェラは一体の攻撃を避けきれず、肩を浅く切り裂かれ、鮮血が飛び散った。
「フレイムゲイズ!」
すぐさま、ライナの長杖から炎球が迸り、アンジェラに襲い掛かった二体のゾンビを焼き払った。
「オオオオオオ」
炎に包まれた髑髏が、ゆっくりと冒険者たちへと近づいてくる。
亡霊の様子にアンジェラが舌打ちした。彼女のシーザーロアは効いていなかったのだ。
「オオオオオ!」
忌まわしい叫び声と共に、イズレンディルの足元から火柱が噴き上げた!
「おっと」
しっかりと攻撃が見えていたイズレンディルは咄嗟に横に飛び、火柱を回避した。トーラは猪ゾンビの反撃を躱しながら、さらに斬撃をお見舞いした。すかさず【フェザーステップ】で猪から距離を取る。空いた射線に向かってルチルが矢を放ち、限界を迎えた猪ゾンビはぼろぼろと崩壊を始めた。
アルベルトも猪に二撃目を叩き込む。大剣を受けた猪の頭蓋骨が砕けた。そこにイズレンディルのメテオライトが降り注ぎ、猪は土に還っていった。これでゾンビは全滅だ。残るは親玉の亡霊だけだが――。
猪を仕留めたトーラは骸骨に駆け寄り、一撃を加えた。剣に貫かれた部分から炎が零れ、骸骨は苦しげなうめき声を上げる。
(熱い! 近くに居るだけで体力が奪われそうです)
トーラの顔が苦痛に歪む。骸骨の亡霊の周りはかなりの高温だった。一般人なら近づかれるだけで命を奪われかねない。なんとしてもこいつを巫女に近づかせるわけにはいかない!
「はっ!」
骸骨に駆け寄ったアンジェラが槍で骸骨を突く。再び骸骨の傷口から小さな炎が噴き出す。アンジェラはエーテルを叩きつけ、二度目のシーザーロアをお見舞いした。
今度はちゃんと効いたのか、骸骨はアンジェラの方に向き直り、彼女に執着する様子を見せた。
「オオオオオ!」
亡霊の叫び声と共に、アンジェラの足元に火柱が噴き上げ、彼女を飲み込んだ。
「ぐっ……!」
深いダメージを受け、アンジェラは歯を食いしばる。
「すぐに治療を!」
フィーリアの【ヒール】がかかり、アンジェラの火傷が治っていく。
「私と貴方の相性は良さそうですね」
イズレンディルの杖から【タイダルストリーム】が迸り、骸骨の炎を吹き飛ばした。炎を操る死霊だけあり、水の攻撃には弱いらしい。
「後はお前だけだな」
「仕留めさせてもらう」
ゾンビたちを仕留めたアルベルトやライナたちの矛先も骸骨の亡霊の方へと向く。ここから先は八対一の戦いだ。
「傷は癒しますので遠慮なさらずに暴れてください」
レナのすぐ側で油断無く棍を構えながら、浩之は言った。
それからの戦いは一分にも満たない間の出来事だったが、骸骨の亡霊と冒険者たちは熾烈を極めた。
しかし、アンジェラの【強打】が骸骨の額を割ったのがトドメとなり、ついに骸骨の亡霊はこの世から消え去った。
「アンデッドよ安らかに眠れ」
アルベルトは剣を鞘に納め、黙祷を捧げた。
「派手にやられましたね」
傷付いた仲間達にヒールをかけながら浩之が呟く。骸骨の亡霊は自身の周囲を発火させる範囲攻撃を扱えたので、アンジェラだけでなく、アルベルトやトーラも火傷を負っていたのだ。
「どうかもう眠りが妨げられませんように……」
仲間の治療を終えた後、フィーリアは瞳を閉じて手を組み、ゾンビと亡霊がもう目覚めることなくエーテルに還ることができるよう祈りを捧げた。
「みんな、凄かったね! 冒険者ってあんなに凄いんだ!」
無傷だったレナは目をキラキラさせている。戦闘中は固まっていたが、冒険者達の雄姿はしっかりと目に焼き付けていたのだ。
●
ついに冒険者達は巫女と共に、山頂へと辿り着いた。レナは岩陰で巫女装束へと着替え、緊張した様子で祠の前に立つ。
「うう……緊張してきた。でも、みんな頑張ってくれたんだし、私も頑張らなきゃね」
冒険者たちに見守られながら、レナは奉納の舞を踊り始めた。
「山の神よ。貴方の恵みに感謝を示す為、この舞を捧げます――」
レナの射干玉の黒い髪が風に揺れ、腰の鈴の音色がしゃんしゃんと、静かな山の空気に溶けていく。巫女が神聖な舞を神に捧げる間、冒険者達は静かに見守っていた。
「はー。疲れた! お弁当にしよう! お母さんがたくさん作ってくれたんだ」
ひとしきり舞った後、レナは地べたに足を投げ出しながら言った。
「そうそう……糖分補給用のチョコレートもある。良かったら皆で食べないか?」
ライナは板チョコが入った箱を取り出しながら言った。ちょっと溶けかかっているが、なんとか食べられそうだ。
「『ちょこれーと』? なにこれ、お菓子? いい匂い!」
見たことのないお菓子にレナは目を輝かせた。
こうして、冒険者たちは無事に巫女を守り切り、奉納の儀式を成功させた。そしてもう二度と、この山に亡霊が出現することは無いだろう――。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準8 / 5〜8人
2020年11月04日 10時56分33秒 公開
相談掲示板
山に『亡霊』か。 行くまでの道のりも険しいのに、厄介なものが棲みついたものだ。 神聖な儀式だ、必ず遂行させよう。 私の名はライナ。ライナ・フレイヴァルツだ。 キャスターをしている。現状範囲攻撃が主に得意分野だ。 皆よろしく頼む。
情報屋のルチルだ。変死事件の正体が亡霊の仕業とは穏やかじゃない。 ジョブはシューターだよ。よろしく。
俺はウォーリアのアルベルト=V=シュタールシュヴェーアトだ。 よろしくな
キャスターのイズレンディル・パラリムと申します。よろしくお願い致します。 本当に亡霊の仕業なのですね、恐ろしいものです。 普通に全員でしっかり護衛をして向かっても良いでしょうし、何名か先行してしまってもよいかもしれませんね。先に危険を排除出来るならそれが一番ではあります。 それとロッククライミングが必要な場所が一ヶ所あるそうで、これはもう登っている最中に襲いますということでしょうか。登っている最中の備えについてはご相談になりそうですね。
シーフのトーラです。よろしくお願いします! クリーパーがいるからゾンビが増えるのかな。関係ないとしても見過ごせないですね。 もしかしたら1度に何体か襲ってくるかもしれないので、戦闘中も警戒した方がいいと思います。 ロッククライミングが必要なところなんですけど、出発までに依頼の反映があれば壁歩きを覚えようと思っているので、そのときは先に登って安全確認とロープを垂らして登るお手伝いをしますね。
ヒーラーのフィーリア=ルゥ=カミシロと申します。 亡霊となってしまった迷える魂を浄化し、奉納の儀式を行う巫女様をお守りする。 このような素晴らしき使命、世界をより良い方向に正すべく、神々から力を賜った授恵者として、命に代えても成し遂げる所存です! まだ駆け出しの至らぬ身ではありますが、よろしくお願い致します。
ハーフビーストでヒーラーの鵜鬱鷹 浩之と申します。 亡霊ですか…。 いえ、別にそういうのが怖いという訳ではないです。えぇ。ほんとうに。 ロッククライミングのところに関しましては数名先に登って頂いて上の安全を確保してから、レナさんに登って頂くのがいいですかね。 ロッククライミングを登る順番は 先発(数名・上の安全確保)→レナさん(巫女)→後発(残りの人・下で周囲警戒)という感じがいいかと思いますがどうでしょうか。
>ロッククライミング 俺は、後発で周囲を警戒しようかな
ファイターのアンジェラだ。 守りを主としている。よろしく頼む。 今のところレナをカバリングで守ろうと思っている。
亡霊は怖いですからね、夜の依頼ではなくて良かったとほっとしております。 >ロッククライミング トーラさん、壁歩きが間に合いそうであればぜひお願い致します!とても頼もしいです。 鵜鬱鷹さん、隊列のご提案ありがとうございます。その隊列で賛成です。 私は後発かなと思いますが、偏りそうなら変更しますね。 >護衛 道中の役割なども分担できると良いですね。 基本的には周辺警戒になると思いますが、ざっくりと、先行・前方・後方・周辺を幅広く・レナさんの直掩、と警戒する方向や内容を分担すると良いでしょうか。 レナさんの守りに関してはアンジェラさんのカバーリングがあれば不意打ちにも対応できそうで安心できますね! 私は後方か、もしくは周辺を幅広く当たろうかと考えておりますが、この辺りはご相談させてもらえればと思います。
壁歩きを修得できたので、予定通り先行してロープを下ろしますね。 あとは探波が使えるので崖に崩れそうな所がないか調べたりしようと思います。
私はそうだな、超聴覚があるので ロッククライミング中は異変や異音がないか、よく気を付けて登ることにしよう。 先発側の方で警戒できればと考えている。
じゃあアタイは後発で見張り、ペットのリスを先発部隊の方にくっつけて偵察させようかね。 捜波と、亡霊やゾンビに温度があるかはわからんがサーマルアイも使って周りの様子を見よう。 メインは巫女の護衛だが途中で敵に遭遇した場合の動きも考えておくべきだろうね。帰りの道中も考えて遭遇したら巫女を守りつつその場で撃破しておく方がよさそうかね? ただ、ロッククライミング中は動きや人数が制限されちまうだろうからそこでの戦闘は避けたい。もしロッククライミング中に遭遇したら急いで降りるか登るかして全員揃ってる状況に持っていきたいとこだね。 崖下側からやってきたなら上に昇って遠距離で狙えそうだが。
今回はヒーラーが鵜鬱鷹様と私の2名いますので、ヒーラーは前後に別れる感じがよさそうですね 鵜鬱鷹様は前と後ろどちらがよろしいでしょうか?
>ヒーラー そうですね、別れる感じが良さそうですね。 特にワタシはどちらがいいという強い希望はございませんので、カミシロさんのご希望を優先してください。 >護衛 そうですね。道中の役割分担もある程度出来るといいですね。 ですが余り細かく決めすぎてしまうと行動に制限がかかってしまうかもしれませんので、 道中に関しては先行・前方・後方位でいいかもしれませんね。 >ロッククライミング とりあえず、現状表明して頂いております皆さんを纏めさせて頂きました。 敬称は申し訳ありませんが省略させていただいております。 また誤りがありましたらご指摘頂けますと助かります。 先発 トーラ ライナ・フレイヴァルツ ルチル・プルメリア・グレイハーツ(ペットのリスのみ) 後発 イズレンディル・パラリム ルチル・プルメリア・グレイハーツ(本人) アルベルト=V=シュタールシュヴェーアト
トーラさん、ありがとうございます! 壁歩きは走ったり立ち止まることも出来ますので心強いです。崖も床と同じですね。 鵜鬱鷹さんはまとめて頂きありがとうございます! >ロッククライミング ライナさんとは同じキャスターですし、先発後発で別れておくのはバランス良さそうですね。 超聴覚に反応があればすぐに動きますね。キャスターの射程なら下からでも届くかもしれません >敵との遭遇 ルチルさんの仰る通り帰りのこともありますし敵は撃破しておきたいですね。 ロッククライミング中は合流を優先するのも賛成です。 敵の「巣」を見つけた場合も倒しておきたいですね。道中に襲撃されるよりは此方から仕掛けられた方が安全でしょうから。 戦闘は解説に「あまり近づかれ過ぎると護衛対象にも危険が及ぶかも」とありますので なるべく敵を近づけない方が良さそうですね。前に出て頂ける方はいらっしゃいますか? >護衛 道中護衛は臨機応変に動きたいですね。立ち位置を固定するためではなく、どのように臨機応変にするかを考えるために凡その予定を共有できればという思いでした。 ひとまず私は「周辺を幅広く」でなるべく周辺をぐるりと回ってみたいと思います。 >その他方針 個々人の動き以外の、全体的な動きはこのような形でしょうか? ・登山ペースはレナさんに合わせる(でよいでしょうか?) ・道中遭遇した敵は撃破する ・道中護衛は各自役割分担(行動制限がかからないよう細かくし過ぎない) ・ロッククライミングは先発、後発で分担(鵜鬱鷹さん表)
>鵜鬱鷹様 では私が先発組のほうに回らせていただきますね
>カミシロさん わかりました。ではワタシは後発組にいかせて貰います。 >その他の方針 パラリムさんの挙げられている内容も問題ないと思います。 >護衛 護衛に関しまして、光縛封という結界スキルを取得致しました。 直径1へクス高さ20mの光の結界を3ラウンドだけ張れますのでロッククライミング中若しくは、 敵との集団戦闘になった時のどちらかでレナさんを護る様に張らせて頂こうかと思います。 このスキル1回しか使えませんのでどちらでの対応になるかと思います。 ただ、この結界はワタシが解除するか、3ラウンド経つか、魔法攻撃である一定値までダメージを与えない限り、 侵入も脱出も不可能になりますし、ヘクスの内外ともに射線も通らなくなります。 向こうの攻撃が届かない代わりにこちらの攻撃も届かないという状況になります。 スキルを使用する時は声かけを行いますが、結界内に入った場合は結界が解けるまでほぼ何も出来なくなってしまいますのでその点のみご了承ください。 後発でレナさんの近くで遠距離攻撃を主軸に考えておられる方がおりましたら、結界を張る時だけレナさんから離れて頂く事になるかと思います。 その点のみお手数をおかけしてしまいますが宜しくお願い致します。
方針など様々発言してしまいましたが大丈夫でしょうか。 個人的にはなるべく皆さんのご希望が叶うのが嬉しいと思っておりますので、 不都合なことやご希望あれば遠慮なく仰って頂けるとありがたいです! >鵜鬱鷹 ご確認ありがとうございます! 光縛封の使用も承知いたしました。 魔法攻撃をしそうなのは髑髏の亡霊だけでしょうし、魔法攻撃でもすぐに壊れるということでもないでしょうから安心できますね。 アンジェラさんがレナさんのカバーリングで動いて頂くと表明されていたので、そこの調整も要注意でしょうか?ご確認よろしくお願い致します。
いいや、話を進めてもらえてありがたいよ。 寧ろこっちが中々意見を言えなくて心苦しいとこさ。 >護衛 あんまりごちゃごちゃしすぎるのもよくないし、アタイもざっくりと役回りに応じて動かしやすいように決めとく感じでいいと思う。 アタイはロッククライミングでの分担通り後方警護ってとこにしておくかね。 後、巫女は護衛対象の一般人ではあるが足腰は強い方と見える。 念の為一番遅いやつに合わせるとしておいた方がいいだろう。 それとロッククライミング中の敵との遭遇についてだが降りるか登るかについては巫女が昇った位置から近い方に合わせればいいと思ったが、どうだろうか? 同じくらいの位置なら進行方向に合わせるといった塩梅で。ロッククライミングが必要なのは一か所だけだがあまり体力は使わない方が全員にとっていいだろう。 >光縛封 あいわかった。 同じ後発だしね、範囲に入らないように気を付けとく。
先発組の登る順番としては壁歩き持ちでシーフのトーラ様、超聴覚持ちのフレイヴァルツ様に行ってもらって上の警戒を確保した後、ヒーラーの私の順ですかね。 >光縛封 私はまだレベルが足りないのでとっても助かります。
ルチルさん、ありがとうございます。そう言って頂けると安心致します。 他の皆さんの邪魔にもなっていなければよいのですが。 >護衛 移動ペースは承知いたしました。確かに重装備の方が遅くなる可能性もありますね。 ロッククライミング中の合流は上か下か敵が出現した方へ合流ではいかがでしょうか。 崖を挟んでの戦闘も良いと思ったのですが、今からその状態の戦闘を想定して相談するのも時間が無いかと思いまして。 >ロッククライミングの順番 私はフィーリアさんご提案の順で特に問題ないと思います。
出発目前まで顔を出せていなかったな。すまない。 浩之が光縛封を使う際はレナから離れておこう。 ロッククライミング時は先発で行くぞ。
>ロッククライミング中の合流 パラリム様の上か下か敵が出現した方へ合流案に賛成です。 上下から挟撃された場合は、先発組上・後発組下で敵殲滅後残ってる方へ合流という感じでしょうか
>ロッククライミング中の合流 挟撃のケースもありましたね!私も殲滅後に合流で良いと思います。 字数の都合でかなり簡略化してしまうのですが、プレにはそのように記載をしておきますね。
そっちの方がよさそうだね。 イズレンディルは記載ありがとう。