【嵐竜】お疲れエスト・ポーラ

革酎

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シナリオID:3267

オープニング

●もう良イカ減にしてくれ
 超大型クリーパー『嵐逆巻く魔海竜』と、その分身体は全て駆逐された。
 リブラネスタには平和が戻り、戦闘支援の為に派遣されていたエスト・ポーラ海軍の第四軍船隊もその役目を終えて、いよいよ母港に引き返すという段に至った。
 ところが――。
「何? またイカが出たのか?」
 旗艦ディアシール号の船室内で、第四軍船隊指揮官ナイジェル・サンクルス海兵長は驚きを通り越して、半ば呆れた様な調子で若き副官イオ・コールズに訊き返した。
 先行してエスト・ポーラ軍港へと帰還していた傘下の中型及び小型軍船からの報告で、帰路となる航路上に巨大なイカらしき化け物が目撃されたというのである。
 どうしてこう、次から次へとイカばかりに縁があるのか。
 内心でぶつぶつと文句を垂れ流しながら、サンクルス海兵長はイオに命じ、リブラネスタの冒険者ギルドへと走らせた。

 イオとはもうすっかり顔馴染みとなったリーヴァー・シュランドルは、今回はエスト・ポーラへの片道切符的な移動になると聞いて一瞬考え込んだが、
(ま、たまにはエスト・ポーラの海鮮料理を味わいに行くのも、悪くないか)
 と思い直し、イオが冒険者ギルドに貼り出した依頼票に自身の名を書き込んだ。
 今回の一件ではエスト・ポーラ海軍第四軍船隊にも何かと世話になった。最後まで面倒見てやろう、という気分なのだろう。

●リベンジマッチにしてはいささかショボい
 あれは 何だ 何だ 何だ
 あれは デビル デビルフィッシュ デビルフィッシュ
 死にぞこないの名を受けて 全てを捨てて戦う魚
 デビルアヘーは脱力感
 デビルイヤーンはややエッチ
 デビルプリングスはやや甘め
 デビルニートは引き籠り
 悪魔の力 手に入れた
 メドゥのヒーロー
 デビルフィッシュ
 デビルフィッシュ

 深更、エラトゥーン都市内のとある海岸にて。
 メドゥの指先幹部『青の中指』ジルベルは、こっそり脱獄させてやった死霊術師トッド・マイケルズの物凄く胡散臭そうな視線を浴びても動じることなく、ニコニコと笑っている。
「一体これは何スか? 中指の兄貴」
「いやだから、その呼び方はちょっと勘弁してくれって、お前……」
 年がら年中ファッキンみてぇじゃねーかと頭を掻きながら、ジルベルは波打ち際に浮かぶ巨大なキメラゾンビに面を向けた。
 そこに居るのはスーパーデビルフィッシュと名付けられた怪物。イカとタコとオニイトマキエイを複雑に合体させた大型の屍である。
「それにさっきの変なポエム、何なんスか? すっげぇ趣味悪いんスけど」
「いや、ありゃあ猟姫殿の渾身の力作なんだからよ、そんなこといってやるなよ」
 スーパーデビルフィッシュは同じくメドゥの指先幹部『緑の人差し指』ラネンターカムが暇つぶしに造ったキメラゾンビだった。
 その珍作(?)を、死霊術師として再起を図るトッドに提供してやろうという心遣い、らしい。
「心遣いっていうか……失敗作の処分に困ったから、無理矢理押し付けてきたとしか思えないんスけど」
「お前、そういうことをズバっというなよ」
 ジルベルは否定しなかった。図星なのだろう。
 ともあれ、トッドはスーパーデビルフィッシュを駆使して最後の戦いを挑むことになった。
 標的はエスト・ポーラ海軍の第四軍船隊旗艦ディアシール号。
 見た目はアレだが、大型軍船を普通に撃沈するぐらいの戦闘力はあるらしい。多分。

解説

状況:  PCの皆様はリブラネスタ冒険者ギルドでエスト・ポーラ海軍第四軍船隊の若き副官イオ・コールズからの依頼を受けて、第四軍船隊の旗艦ディアシール号に乗り込んで出港したところからスタートして頂きます。  依頼内容はエスト・ポーラへの航路上に出没する謎の怪物の撃退です。  シンプルな怪物討伐依頼ですが、今回も敵は海の中に居たり居なかったりするので、その辺りを考慮に入れて対応する必要があるでしょう。 敵:  大型キメラゾンビのスーパーデビルフィッシュと、死霊術師のトッド・マイケルズが現れます。  トッドは過去に一度冒険者に撃破されていることからも、力量的には然程大した相手ではありません。  スーパーデビルフィッシュは巨大なオニイトマキエイの胴体にダイオウイカの頭部が張り付き、尾の代わりにタコの足が何本も生えているという珍妙な外観です。  しかし戦闘力は意外に高く、舐めてかかるとまぁまぁ痛い目に遭うかも知れません。 NPC:  主なNPCとしてリーヴァー・シュランドルが登場します。その他、エスト・ポーラ海軍第四軍船隊の若き副官イオ・コールズと、彼の上官であるナイジェル・サンクルス海兵長が登場します。  また、エスト・ポーラ海軍兵がモブNPCとして登場する可能性があります。

マスターより

 皆様、こんにちは。  連動【嵐竜】の事後シナリオをリリース致します。  今回は初心に戻って、ただの怪物討伐です。魔海竜や分身体との激闘にお疲れの皆様には、程良いリハビリになるでしょう。  それでは、ご縁が御座いましたら参加のご検討を頂けますと幸いです。

リプレイ

●イカと海と人間模様
 エスト・ポーラ海軍第四軍船隊旗艦ディアシール号。
 その太いマストの中程に設置された物見台から、ララベル・サン・ディーベルの透き通る様な声が響いた。航路上の前方に怪しげな影を発見したのである。
 いきなり敵襲を浴びると後手に廻るからということで自ら見張り役を買って出たララベルだったが、いざこうして問題の敵を発見すると、その異様な姿に思わずしかめっ面。
(うわ……大きなイカの怪物かと思ってたんだけど、何あれ……気持ち悪い)
 遠目ながら、どうやら純粋なイカではなさそうなことが伺える。あれは一体、何なのか。
 一方、甲板上でのんびり寛いでいた他の冒険者達も一斉に船首へと向かい、陽光を浴びてきらきらと輝く海面の、更にその向こう側へと視線を走らせた。
「ははぁ、成程。あれか」
 パヴェル・A・サムルガチェフが指差すその先に、巨大な黒い影。
 イカの頭部が海上に突き出している様に見えるが、しかしどうにも妙だ。
「……はて。イカって、あんな泳ぎ方しましたっけ?」
 腕を組んで眉間に皺を寄せるルアンナ・ミュラー。確かに、妙だ。イカが頭部を海上に突き出して波間を猛然と突進してくるというのは、ちょっと聞いたことが無い。
「あのサイズですと、ダイオウイカの類ですね。でも一匹だけで船を沈める程の攻撃力があるのでしょうか」
 同じくコルネリウス・アーラも疑問に満ちた顔つきで、小首を捻った。複数のダイオウイカ系魔獣が同時に襲い掛かってきたというならまだしも、たった一匹で何が出来るというのだろう。
「まぁ一匹でも敵は敵なんだし、さっさと終わらせちゃおう。おじさん、もう良い加減休みたいんだよね」
 ひとり渋い表情を浮かべるディレイン・オールドケイジ。
 否、冒険者だけではない。魔海竜との戦いで疲弊しているリブラネスタも、そして先の騒乱で未だ回復途上のエスト・ポーラも、十分な休養が必要だ。
 第一、眠った命を叩き起こす死霊術というのがそもそもいけ好かない。医者という立場上、命を弄ぶ連中とはどんなに頑張っても仲良くなれそうになかった。
「ハヤト、行けそう?」
 物見台から降りてきたララベルが、傍らのハヤト=ガラン=ヴォルファングに訊いた。
 ハヤトは決して万全の状態ではなく、敵のちょっとした攻撃を受けただけでも割りと致命的な状況に陥りかねないのが現状だった。
 そのハヤトは、頼りにしてるぜとディレインに笑いかけた。
「まぁ、ヤバそうなら無理矢理にでも引き摺ってってくれよな」
「……どうしてこう、おじさんの周りには無茶したがるのが多いのかなぁ」
 ぼやくディレイン。
 しかし今回は、リーヴァー・シュランドルも含めて前衛がそれなりに揃っている。然程に悲観する様な状況でも無いだろう。
「とかいってるうちに、随分近づいてきたわね……そろそろ、降りよっか」
 リーヴァーがルアンナに振り向く。水上歩行術の施術一番手は、彼女に任せてあった。一応パヴェルも水上歩行術要員のひとりではあったが、どうやらここぞという時に満を持しての施術を狙っているらしい。
「しっかし、船よりもでけぇ怪物かぁ……もしかして、食えたりとかは」
 そこまでいいかけて、パヴェルはかぶりを振った。今回の敵もどうやら死霊術で創造されたゾンビの類だと見て良い。怪物の腐った屍など、とてもではないが食えたものではないだろう。
「いや、イカは別に嫌いじゃねぇんだよ。醤油と山葵で頂くシャルガネ風の刺身料理なんて、そりゃあもう絶品でなぁ」
 などとイカの美味さを語り続けるパヴェルだが、他の面々はもうさっさと海面上に降り立っていた。

●カオス極まる戦場
 うねる波間を駆け抜けて、いよいよ化け物と接敵した冒険者達。
 敵の不気味な姿を漸く完全に視認した段階で、ルアンナがげんなりした表情を浮かべた。
「……誰が組み立てたんですか、これ。流石に珍妙過ぎる姿でしょう」
 巨大なオニイトマキエイの胴体に、ダイオウイカの頭部が合体。更には尾の代わりに、タコの足が何本も生えている。クリーパーと表現しても誰も疑わないだろう。
「てめぇら、文句いってんじゃねぇっス! 俺だってこんなもん押し付けられて、超迷惑なんス!」
 その時、怪物の後方の海上から八つ当たり的な怒声が飛んできた。よく見ると件の怪物は、小さなボートを曳航している。その船上にどこかで見た顔。
 メドゥの指先所属の死霊術師トッド・マイケルズだった。
「あぁ、あと、こいつの名前はスーパーデビルフィッシュっていうらしいんス! もう面倒ならデビルフィッシュで良いっス!」
 ご丁寧に化け物の紹介までしてくれたトッド。案外、几帳面なのかも知れない。
「えぇと……スーパーでもデビルでも何でも結構なのですが」
 そろそろイカの相手も飽きてきたといわんばかりのコルネリウス。幾分呆れつつも、殺気を帯びたエーテルを叩きつけてスーパーデビルフィッシュの注意を引きつけた。彼女の肉体はディレインのウェイブ・オブ・インフィニティロアの恩恵を受けて太陽を思わせる黄金色の輝きに包まれており、戦闘力が大幅に向上している。
「周りには他の敵も居なさそうだね……となったら、もうこいつに集中して良いかな」
 伏兵無しと判断したララベルが、同じく全身を黄金色に輝かせながら海上を疾風の如き勢いで駆けた。
 機動戦闘力はハヤトとララベルの二枚看板だが、ハヤトは体調が思わしくなく、余り積極的に前に出ることが出来ない。ある程度ララベルとルアンナ、コルネリウス、リーヴァーの四人で耐久力を削ったところで、最後のひと押しに参戦するのが吉だろう。
「いやー、済まねーな。死角からこっそりチャンス狙ってるからさ」
「あんまし無理すんなよ」
 うねる波を隠れ蓑にしつつ駆けてゆくハヤトの背中に、パヴェルのどこか呑気な声が追いかける。そのパヴェルはスーパーデビルフィッシュの周辺に稲光を走らせて自由な動きを封じていた。
 現在、敵は正面の海上に立つコルネリウスにがっちりと標的を定め、ひたすらイカヘッドでの頭突きだったり体当たりなどで、割りと強力そうな物理攻撃に徹している。
 時折、腹のあたりからイカ墨を飛ばしたりもしているが、命中精度が悪いのか、コルネリウスが構えた盾であっさり躱されていた。
 尚、イカ墨はルアンナにも流れ弾を飛ばしていたが、食パン型の巨大な防壁で難無く弾き返されていた。
 欲をいえば、この防壁で敵を一気に甲板上へ弾き飛ばしたかったルアンナだが、生憎この化け物相手ではそこまでの威力は無い。順当に守りを固めるだけが限度であった。
 逆にスーパーデビルフィッシュはルアンナが降らせた光弾の雨で、割りと手酷い打撃を被っている。図体はデカいが、その分だけ的になり易い様だ。
 余りに一方的にやられっぱなしの状況に、トッドが後方でヒステリックに喚き散らした。
 怒りに満ちた指示を受けたスーパーデビルフィッシュは、タコの足の如き長い尾の一本を繰り出し、勢い良く横薙ぎに振り払った。
 すると、その先端がリーヴァーの胸当てを弾き飛ばし、更には吸盤の威力で胸元の衣服まで強引に剥ぎ取ってしまった。
「リーヴァーさん、意外と、大きい……」
 思わぬ形で披露されたリーヴァーの形の良い巨乳に、何故かコルネリウスの視線ががっつりと固定されてしまった。
「わわわ! は、早く隠して!」
 まさかのラッキースケベでリーヴァーのおっぱいを拝んでしまったララベル。早く隠せと叫んだ辺りは、まだ良心が残されていたと見て良い。
「何ィ! 巨乳だとぉ!」
 スーパーデビルフィッシュの後方でハヤトの雄叫び。巨乳センサーが働いたらしいが、距離が遠い。体調さえ万全なら一瞬で拝みにきたものを。
「デビルイヤーンはややエッチ……あのポエム、まんざら嘘じゃなかったんスね……」
 そんな中、何故かトッドは、驚きの表情で愕然とボート上に佇んでいた。

●沈んだ珍作
 しかしリーヴァーはまるで動揺していなかった。
「隠すのなんて、後よ。先にこいつを始末しなきゃ」
 そんなリーヴァーに対し、ディレインがその背後へと素早く駆け寄った。ルアンナに輝刃を仕掛ける為でもあったが、リーヴァーに上着を貸す為でもあった。
「ほらほら、その綺麗なおっぱい、さっさと隠して。野郎共が落ち着いて戦えないからさ」
「えー、そういうもんなの?」
 妙なところで鈍感なリーヴァーだが、取り敢えずディレインの指示に従って、受け取った上着を羽織った。
 遠くでハヤトの舌打ち。折角のチャンスを失ったと憤っているらしい。
 一方、落ち着きを取り戻したララベルはコルネリウスの鋭い剣戟にタイミングを合わせて、自らも疾風の如き超速の連撃を叩き込んでいった。
「喰らえっ! 旋風三連撃だっ!」
 第二第三のリーヴァーを出すまいと、タコ足に狙いを定めて刃を振るうララベル。
 一方、敵の死角に潜んで必殺の一撃を狙っているハヤトは、何故か余計なことはするなとララベルに文句を垂れていた。
「駄目だあいつ……リーヴァーのおっぱいですっかり頭に血が昇ってやがる」
 水上歩行術第二段の施術タイミングを狙っていたパヴェルが、やれやれとかぶりを振った。
 前門のイカ、後門のおっぱい。
 などという謎フレーズがパヴェルの脳裏に過ったが、兎に角今は目の前の敵を斃すことに集中しよう。
「このタコ足が、やっぱり一番面倒ですね」
 コルネリウスもララベルに倣って、タコ足の始末を最優先に考えた。スーパーデビルフィッシュはコルネリウスだけを狙い続けている。盾役としての役割は十分にこなせているから、攻撃はある程度、コルネリウスの意思で照準を絞ることが出来た。
「そろそろ大きいの、いきますよ!」
 ルアンナの宣言の直後、蝶の大群を思わせるエーテル光の奔流がスーパーデビルフィッシュに襲い掛かった。その威力は波のうねりを左右に弾き飛ばし、敵の巨体を一瞬海上に浮かせる程の破壊力を見せた。
「今のは、かなり効いたな! んじゃあ俺も一発、ブチかますか!」
 リーヴァーのおっぱいを拝み損ねたハヤトが、若干八つ当たり気味の勢いでスーパーデビルフィッシュの後方からタナトスバイト改を叩き込んだ。
 更に敵の反撃が飛んでくる前に、三連撃を続けて浴びせかける。
 スーパーデビルフィッシュはこの時点で体躯の四割以上が大きく損耗しており、勝負は最早時間の問題となっていた。
「敵はもう、大した攻撃手段は残っていないでしょうね」
 コルネリウスはスーパーデビルフィッシュの戦闘力とその戦術を早くから見抜いていた。その鋭い観察眼と戦術眼は複雑な戦況のみならず、単一の敵を相手に廻しても十二分にその威力を発揮している。
 勿論、この怪物は平均的な冒険者から見ればそれなりに脅威だろう。しかしこの場に集まった面々はいずれも優秀で歴戦の強者ばかりだ。余程の下手を打たない限り、窮地に陥ることも無いだろう。
「もうあと一歩かな。そろそろ皆、仕上げにかかって良いよ」
 波間を駆け巡り、仲間達の治癒や攻撃支援に徹していたディレインが自らの分析結果を伝える。
 それまで盾役に徹していたコルネリウスもこのGOサインを受けて、攻撃へと手番を切り替えた。
 ここからの展開は、驚く程に速かった。
 コルネリウスとリーヴァーの至近距離からの剣戟の連打、ララベルの機動戦闘、更にはルアンナの攻撃魔法の弾幕が一斉に襲い掛かり、スーパーデビルフィッシュの耐久力は見る見るうちに削られてゆく。
「畜生ー! 俺も見たかったぜー!」
 ハヤトがやけくそ気味に叫んだ。
 何を見たかったのかは、最早語るべくも無い。
 逆に意外そうな面持ちを見せたのは、おっぱいポロリをやらかしたリーヴァー本人だった。
「たかがおっぱいじゃない。そんなに見たいモンなの?」
「えぇ、まぁ、ひとによっては……」
 スーパーデビルフィッシュのイカヘッドを叩き割ったところで、コルネリウスは心底不思議がっているリーヴァーに苦笑を返した。
 そうこうするうちに、スーパーデビルフィッシュはいよいよ最期の時を迎えた。ディレインの掛け声からものの数分と経たないうちに、珍妙な怪物は海の底へと沈んでいったのである。
 で、気付けばトッドのボートは冒険者達にすっかり包囲されていた。
「さて……御同行願いましょうか」
 努めて表情を消したコルネリウスが凄むと、トッドは両手を上げてこくこくと頷き返した。
「これ以上好き勝手に暴れさせはしない……海の平和は僕が護る!」
 ララベルの宣言に、トッドは半ば参りましたといわんばかりの平身低頭で応じた。

●もう流石に平和なんじゃなイカ
 トッドを引っ立ててディアシール号の甲板に引き返してきた冒険者達を、ナイジェル・サンクルス海兵長と副官イオ・コールズが笑顔で出迎えた。
 全く危なげのない一方的な完勝劇に、エスト・ポーラ海軍の面々も称賛を惜しまない。
 縄で戒められたトッドは船倉の奥へと押し込まれ、エスト・ポーラ軍港に到着し次第、冒険者ギルドに引き渡されることとなる。既に一度脱獄しているから、この次はより厳重な措置で投獄されることになるだろう。
 そして冒険者達は、スーパーデビルフィッシュの創造主がメドゥの指先幹部『緑の人差し指]ラネンターカムであり、そしてトッドにあの化け物を提供したのが同じく『青の中指』ジルベルであることも知った。
「大体こういう面倒臭い問題の裏には、あの辺が絡んでやがるな」
 呆れて肩を竦めるパヴェル。
 今回は直接相まみえる機会は無かったが、早い段階で始末しておきたい連中だった。
「エスト・ポーラに着いたらさ、皆で海鮮料理でもどうかな?」
 ディレインの提案に、冒険者達は軽く湧いた。魔海竜やその眷属との戦いの後、余りのんびりした時間を取ることが出来ていなかったということもあり、ディレインの提案を拒む理由などひとつも無かった。
「動いたら、お腹が空いたなあ。ついでにお酒も飲みたいなあ」
「それぐらいのご褒美は、あっても良いんじゃないでしょうか」
 小腹をさするディレインに、ルアンナが笑みを返す。いつもなら焼き立てのパンでも、と応じるところであろうが、海鮮料理に合うのは何が良いだろうか。
「それなら、私が皆さんをご招待しますよ。良い店を知ってましてね」
 サンクルス海兵長が、エスト・ポーラ海軍から接待費を出してくれることになった。
 今宵は、美味い酒と料理を楽しむことが出来そうだった。
 宴の席でハヤトがララベルに、リーヴァーのおっぱいについて執拗に訊きまくったという話もあったが、それが今後どの様な波紋を広げるかは誰も知る由が無い。

マスターコメント

 皆様お疲れ様でございました。  特に大きな不備も無く、危なげない戦術と戦力配置でしたので、普通に討伐完了しました。  リーヴァーの美巨乳がこの後どのようなドラマを引き起こしたかは、ご想像にお任せします。
ショートシナリオ

ショートシナリオ普通 報酬:標準6 / 4〜6人

2023年10月14日 18時45分47秒 公開

大成功

相談掲示板

  1. ディレイン・オールドケイジ

    ヒーラーのディレイン・オールドケイジ、よろしく。 いやー、見知った顔ばっかりでやりやすそうだ。 職のバランスも結構いいんじゃないかな? まあそれはそれとして。 デビルフィッシュは水中にいられると困る。 トッドはそんなデビルフィッシュの後ろに控えられると困る…ってところ? おじさんは範囲バフとヒールと輝刃と…変わり映えしないけどいつもの動き方しようと思ってるよ。

  2. コルネリウス・アーラ

    ウォーリアのコルネリウスです、よろしくお願いします。 またディアシール号にはお世話になりますね。 ウォーリアは私だけのようですし、デビルフィッシュはシーザーロアで執着付与して引っ張り出してしまいましょうか。 足の数が多いのも面倒なので、早いうちに減らしてしまいたいかなと思います。

  3. ルアンナ・ミュラー

    キャスターのルアンナです。これはまた珍妙なアンデッドを作りましたね…。 海に引きずり込まれた時に備えてウォーターウォークを持って行きます。 貼り付いてるダイオウイカの頭部はスミかけてきたりするんでしょうか?

  4. ディレイン・オールドケイジ

    あー、墨か。墨ね。 可能性はあるよね…念のためデバフ解除できるようにしておこうか。

  5. ララベル・サン・ディーベル

    僕はシーフのララベル・サン・ディーベル。 みんな、よろしくね! 近接戦闘が主だから、ウォーターウォークかけて貰えると助かるよ。

  6. ハヤト=ガラン=ヴォルファング

    おーっす! ブレイブファング傭兵団のハヤト=ヴォルファングだ、よろしくな!! ちと、下手打っちまって重体状態なんでウォーターウォークかけて貰ったら回り込んで死角からチクチクとタナトスバイトでも狙う感じで動くせ!

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0