【迷壞】果てなき冥路へ
崎田航輝
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シナリオID:3052
オープニング
そう言って出迎えた年若い青年は、名刺を取り出して冒険者達へ渡した。
綴られている名は、「迷宮記者フィリー」。
迷宮に関する記事を専門に書いているという彼は、数多くの迷宮探索者を見てきたらしい。
その彼をして、冒険者達に依頼したいのがとある枝場の攻略だという。
それが――
「まだ誰も踏破した事のない……とある“いわくつき”の場所なんです」
●依頼
迷宮都市エドゥノーグ。
世界の情勢が絶えず変化する昨今も、そこでは日々人々が迷宮に潜り、様々な冒険を繰り広げている。
そんな町の一角、クワイアというレストランの個室にて――記者フィリーはギルドを通じて招いた冒険者達に事情を説明していた。
「僕は普段、探索者さんに直接の依頼はしないと決めているんですが」
ペンと手帳を手放さない彼は、平素より迷宮に関する多様な事柄を扱っているという。
攻略された枝場の情報や、迷宮産の食べ物や財宝、そして探索者そのもの。
彼の瞳には、多くの事物を見聞きして活写してきた事を納得させるだけの、理知の色があった。
同時に――言葉通り、彼自身はあくまで伝達者だとも言う。
「書く専門ですから。誰かに依頼をしたりして迷宮の冒険に介入するのは、できるだけしないようにしているんです」
だがフィリーは今回、どうしても冒険をしてほしい理由があると言った。
それが件の枝場だ。
「その枝場の事を、どうしても知りたいんです」
『冥路』と呼ばれるらしいその枝場について、フィリーが初めて知ったのは少し前だという。
「取材中に、そういう未踏の枝場があると聞いたんです」
未踏の枝場と言えば、新発見の宝庫。
記事にできれば価値のあるものになるだろう。そんな思いから、情報を集め始めたらしい。
「最初はとにかく情報が手に入りませんでした。どうやら潜った事がある人の数自体、非常に少ないようで」
それでも情報をたどり、過去に『冥路』に潜った事のある探索者を見つけた。
「勿論、急いで取材を申し込みましたよ」
だが、フィリーがその探索者から聞いたのは意外な言葉だった。
「その人はこう言いました。『あの場所の事は話したくない』、と」
その後も可能な範囲で枝場について教えてもらおうとしたが、答えは同じだったという。
何かそこで、危険な目に遭ったのかも知れない。無理強いは出来ないからと、その時はそれ以上の取材を諦めたと言った。
だが――
「後日、『冥路』に入った事のある別の探索者を見つける事が出来たんです」
そこで取材を申し込んだのだが――
「その人も同じ答えだったんです。あの枝場の事は思い出したくない、と」
それから後も、『冥路』に入った者に数人ほど出会ったが……その全員が同じような言葉を語ったという。
「『冥路』は今でも未踏破……つまり、探索した人はみな攻略に失敗した、とも言えます」
失敗談を取材されても、彼らが明るく語りたがらないのは当たり前ではある。
それでも、ここまで語るのを忌避されるの珍しいとフィリーは言った。
「『冥路』があるのは中層。そこに潜るのは、実力のある方ばかりです」
探索者は皆、迷宮がどんな場所であるかも理解はしていたはずだ。
その彼らをして「思い出したくない」と言わせる枝場とは、何なのか。
「単純に、気になりました」
フィリーはその後も『冥路』の情報を集め続けてきたらしいが、発見された事自体が最近でもあるためか、得られた証言は少ないという。
「唯一、最初の方の階層にだけ入った事がある方から、話を聞く事はできました」
曰く、内部は迷路である、と。
「冥路という名で呼ばれ始めたのも、それが原因でしょうか。ひどく人を迷わせるような構造になっているようです」
現状では、それ以上は何もわからない。
「何か他にも秘密が眠っているのかもしれません」
危険な魔物が出るのか。
命を蝕む環境があるのか。
「だから、皆さんにお願いしたいんです」
謎多き枝場、『冥路』。
そこが如何な場所であるのか、全てを詳らかにするために、と。
「場所が場所ですから、やはり危険は伴うと思います」
だから探索に急ぐ必要はないとフィリーは言った。
「ある程度攻略が進んだら、その都度戻っていただく形で問題ありません」
安全を最優先に――お気をつけて、と。
フィリーは最後に笑顔を見せた。
「戻ってきていただけたら、皆さんのご活躍もバッチリ、記事にしたいと思いますので!」
解説
マスターより
リプレイ
靴音が、薄闇に響いて消えてゆく。
「冥路か……どういう枝場なんだろうね」
迷宮中層。
主幹路から辿り着いたその枝場の入口に――ヴィナスは声を零していた。
「これまでに入った人達の反応からするに、余程恐ろしいものが居たか、或いは……ってところかしらね」
呟くテュリン・ヴィングも、そこが易い場所ではないとは予感している。
「何にせよ、行ってみない事には分からないかな」
「この目で確かめよう」
と、目を向けるのはララベル・サン・ディーベル。
テュリンも頷きを返すと……エルナ・クルプファルツが真っ直ぐ見据えて。
「果たして、どんな冒険が待ち受けているのでしょうか――!」
瞳に期待を映し、その最初の一歩を踏み出した。
「行きましょう! いざ、語られざる冥路へ!」
「冥路なんて聞くと狭い洞窟下っていくイメージだけど」
陽光に、川の水音。
第一階層。その景色を海神 江流は興味深げに見回していた。
「いきなりひらけた景観だね」
「……そう、ですね……」
言いながら、ミゼリア・L・ステュクスも視線を巡らせる。
その表情は静かなものだけれど……数歩進む足取りは、ほんの少し踊るよう。始まる未知の探索に、心の中には高揚があるのだった。
「とりあえず、道らしい道は無しだね」
江流は言って皆へ視線を戻す。
「先達は偶然出口を見つけたらしいけど――同じ幸運はそう期待出来なさそうかな」
「そうね。闇雲に歩くと大変そう」
と、テュリンは入口付近の川の流れや深さを調べていた。
階層間には区切りがある。
そこは通らねばならぬ場所なのだから、何か周りの自然との違いがあるかも知れない――そう思っての事だ。
「下流が存在するなら、こことは環境も違うかも知れない。川は東寄りに流れてるみたいだから……まずはそちらに行くのはどうかしら」
「いいですね! 上からも見てみましょう!」
と、エルナは傍の木立へ、リスのプリニウスを登らせていた。
プリニウスが身軽にその天頂まで上がると、エルナはその視界を通して見渡す。すると……上方は遥かな空と登り坂、下方は彼方まで下り坂だと判る。
そして――
「東の下流は、ここより入り組んでいるみたいです! 木に隠れて見えない場所もあります!」
「何かあるかもね」
ヴィナスは言いつつ、歩き出す前に……矢を一本取り出していた。
そしてそこに数字を書き、目に見えやすい場所に置く。
これはある考えがあっての事。
「じゃ、こっちにも」
と、江流も目立つ木の幹を削り、目印を刻んでから――皆と共に歩み始めた。
渓流は地面が少なく、多くが水場だ。
川に阻まれる場所もあるが――
「あちらが飛び石になっています!」
斥候として周囲を調べるエルナが、水面に点々と頭を出す岩を見つける。
「安全かどうか、渡ってみるね」
そしてララベルが軽くジャンプして、安定を確かめると……皆もそれに続いて、問題なく越えていく。
進軍は至って順調。ただ――
「水面が……おかしいようです」
新たな川を渡る途中、ミゼリアが気づいた。
水流とは別の力で、川面が飛沫を上げている。
それは確かな、魔物の気配。直後、現れたのは――八体の波蛇だった。
波蛇は水流に乗ってこちらを狙う、が、既に弓を構えていたのがヴィナスだ。
「少しでも減らしておこうか」
言うと、狙いすまして射撃。一直線に飛ばした一矢で、まずは先頭の一体を貫く。
その間にララベルも疾駆。水面へ連続で刃を突き立て、三体の体力を削ぐと――そこでテュリンが短剣を翳していた。
「これでまずは、半分ね」
刹那、剣先の輝きが空間に流れるように、光の剣が権限。流星雨を降らすかの如く……その全てを射出して波蛇を四散させてゆく。
その頃には残る四体が飛び出してくるが……
「……行かせは……しません」
直前、皆の盾になるよう、既にミゼリアが前面に立っていた。
相手は自然、ミゼリアを狙って噛みつくが――ミゼリアは己が身をもってそれを受け止める。
ダメージはあるが、元より己に狙いを集中させるのが狙い。膚に血が滲もうとも、揺らがずに……逆に一撃を返して相手を振り払う。
同時、エルナが矢を炸裂させて敵を巻き込み、残り三体とすると――
「後はお願いします!」
「了解」
江流が跳躍しながら、脇差しと短刀で連閃。
縦横に剣撃を踊らせて……鮮やかに波蛇を斬り伏せていった。
一行は南東、木立の入り組んだ一帯に入っていた。
「この辺りまでが、入口から見えていた所ね」
枝葉が陽光を隠す中、テュリンは見回す。
予想通り、多くの川が合流している。水場が一層増え、植物も密集していた。
ただ、目に見える異常はないから――
「……いまは、すすみましょう」
ミゼリアの言葉に皆で頷き、東へ進み始める。
すると、暫くの後に木立が開けて……明るい空間へ出た。
皆は少々話し合ってから、東へ。そこから遥か南東にまた木立の密集地帯を見つけると――そちらへ向かう事にする。
その行軍自体は、変わらず順調。
けれど……そこにある一つの異変に、皆は気づき始めていた。
「ここ……さきほどと、まったく同じけしきに、みえます」
ミゼリアが言うと、皆も異は唱えない。
ヴィナスもその証拠を拾い上げていた。
「さっき置いた矢だね」
「こっちの印も同じだ」
と、江流も岩を見て伝える。
二人はここまで点々と目印を残してきていた。それも――この事態を予測していたからだ。
「ここは間違いなく、さっき通った場所だ」
ヴィナスがいえば江流も頷く。
「進路は一貫して東方向だった。つまり……ループしている、という事になりそうだ」
「どこかで空間が歪んでるのかな」
ララベルの言葉にもヴィナスは頷く。
「かも知れない。纏めてみようか」
言って出すのは地図。ここまで、マッピングもしてきていた。
その中で同地点と判った場所を結びつけると――
「東端と西端が繋がっている感じかな」
「北と南も同じだと思います!」
と、述べるのはエルナ。
プリニウスの力を借りて高所からの眺めも観察し続けていたのだが……上方にあった景色と同一の眺めを、下方にも見つけていたのだ。
それも地図に加えると――ヴィナスは成程と呟く。
「地図は正方形。それぞれの端が反対と繋がっている状態だね。一直線に歩いている限りは永遠に出られない構造だ」
「ええ。ただ、前に潜った人達は偶然出口を見つけられたのよね」
と、顎に指を当てるのはテュリン。
「なら、次の階層に進むのに複雑な手順が必要な訳じゃないと思うわ。少なくとも、歩いて進める範囲に出口はあると思う」
「だとすると……決められた順序で方角を進む、とかかな」
ヴィナスは言いつつ思案する。
「ただ、それをどう決めるかだけど」
「川の流れ、とかどうかな?」
と、口にしたのはララベルだ。
水流は全体で東寄りだが、一つ一つの方向はばらばらだ。
「ここに何か法則性があるのかも」
「しらべて、みましょう」
ミゼリアに皆も頷き、川を一つ一つ調査する。
すると先刻通った、木立の深い場所で……流れの殆どが東向きになっていると判る。
逆に言えば、東以外に流れる川がごく少数あるという事だが――
「……こっちの方も似た方向に流れてるね」
江流の呟きに、皆でそれを辿ってみる。
すると……木々は深いまま、覚えのない自然の中に出た。
江流は天眼を活かしながら得心する。
「地図とは全然、違う場所だ」
それでも深い木立の中だから、変化が判らぬ探索者もいた事だろう。外からも中からも把握しにくい、そんな場所に正解があったのだ。
ただ、そこにはまだ、次の階層への道はない。
寧ろ川がより一層集まり、飛沫で視界すら不明瞭だが――
「私が調べてみます!」
エルナが母蜘蛛糸のロープを陸地の一角に固定。それを頼りにしつつ――川の中へと足を踏み入れていた。
流れは速く、体が持っていかれそうになる。
だがそれ故に、水流の方向が強く体感できるから。
(東ではない川は――こちらですね!!)
水中に潜り、飛沫のない状態で観察すれば、川が続く方向も明瞭に確認できて。
「あちらに続いているようです!」
皆で頷いてそちらへ歩むと――テュリンが気づく。
「環境が変わってきたみたい」
見れば、入口付近とは植生が変わり始めていた。
空気も僅かにひんやりとして……蝙蝠を始め、これまでに見なかった動物の姿も見える。
「洞窟が近い、ということかしら」
それは即ち、敵も近いという事。
その気配に――川に目を凝らしていたミゼリアが気づいた。
「なにか、います」
水面の揺らめきの奥。
そこにいたのは泳ぐ巨影――階層の主の波鮫だ。
洞窟への道を遮るように流れる川から、波鮫はこちらへ迫り始めている。が、それより早く地を跳ねるのがララベルだった。
「喰らえ、旋風三連撃!」
相手の頭上へ舞い至ると――体を捻りながら高速の刺突。まずは表皮ごと肉を抉る。
波鮫はそれでも噛みつき返そうとしたが……ララベルは素早く離脱。入れ替わりに江流が跳躍し、逆の岸から距離を詰めていた。
そのまま剣撃の雨を降らせて体力を削ぐと――
「頼めるかい」
「うん」
応えるのがヴィナス。
水中から睨む相手へ、弓弦を引き絞り――
「そちらの都合の良い戦闘は遠慮するよ」
悠々と間合いを取りながら、魔力の矢で射撃。光の軌跡を残しながら波鮫を穿つ。
波鮫は別の支流へ回り込もうとする、が。
「あいては、こちらです」
ミゼリアがその眼前で、瞳を赤々と輝かせていた。
それは相手の意識を引き寄せ、執着を植え付ける煌めき。波鮫は誘われるように……ミゼリアの膚へ牙を立てた。
僅かに血が零れる、が、ミゼリアは声一つ上げない。
揺蕩うのは瘴気にも似た漆黒のエーテル。守りを固め、自らを壁とする意志で――その痛みをも耐え抜いていた。
その間に、テュリンは眩い輝きを虚空へ明滅させる。
短剣の刃先を揺らめかす事で、その光を刃へと変貌させると……宙へ発射。月光が突き抜けるかの如く、波鮫を貫通させた。
波鮫は反対へ跳ねて逃れようとした、が。
「あと一撃よ!」
「はい!」
テュリンに応えたのがエルナ。
姿を隠したまま、相手の横合いを取っていたのだ。
そのまま無防備なところへ真っ直ぐに射撃。苛烈な一矢で波鮫を千々に霧散させた。
●光の道
戦闘後、皆はエルナが見つけた平地で野営。
江流が用意した食料で空腹も満たし――無事に朝を迎えていた。
「では行きましょうか!」
エルナの言葉に頷く皆は、万全の状態で第二階層へと入る。
そこは暗い洞窟。
一見には、ただの坑道だが――皆はそこに点々と連なる燭台に、早々に違和感を抱いていた。
「色が少しずつ、変わっていますね!」
「それに、よく見ると火元が三つあるようだね」
エルナにヴィナスも応え、近くで観察する。
実際、時折揺らめく火の輪郭は色がぶれているようにも見えた。
「赤と緑と青。三原色って言うんだっけ」
江流は言って、燭台間の色の変遷をチェックする。
「光の場合は三つを混ぜると……白に近づく筈。そのバランスの変化が、この色の違いかな」
「ここ、迷路みたいだし――それが道筋かも」
さっきの川みたいに、と。
丁度分岐に行き会って、ララベルはそう考えを述べた。
内部は複雑らしく、分岐の先にも別の分岐が見える。違いはやはり、火の色の移り方だ。
「いりぐちは……とても、明るかったですから」
と、ミゼリアは口を開く。
「せいかいの、みちは……暗いほうに、あるかも、しれません……」
「そうだね。三色の混成って考えると、単色だけが強い場所なんかにも、何かあるかも?」
ララベルの言葉にテュリンも頷く。
「ひとまずはそこを目指しましょう。目印もつけて、と」
壁と床に印を刻み、通った道が判るようにする。
ヴィナスもマッピングを進め……皆で奥へと進み始めた。
そうしてまずは、純粋な赤の火に辿り着くと――そこは行き止まりだ。
「さて、何かあるかな」
江流が夜煌石の光で補助し、皆で探ると……燭台付近にスイッチを見つけた。
それを押すと、僅かな震動が何処かから響く。
「きっと、突破に必要なものね。他の色と、逆に単色だけが弱い場所も調べてみましょ」
テュリンが言うと皆は同意し探索継続。
青、緑、紫、黄色、水色の火の燭台で――それぞれにスイッチを見つけ、全てを押した。
すると一層大きな震動がして…ミゼリアが見回す。
「どこかの……かべが、開いたようです」
「ボスへの道、かな」
江流も呟く。
後はそれが何処にあるかだが――
「残るは、入口の反対……光のない“黒”だね」
そう零したのはヴィナスだ。
ただ、道は難解。各色が強弱する迷路で、黒だけは見つけられずにいたが――
「……何かヒントになるかな」
と、ヴィナスが手に取るのは紙に乗せた鱗粉。道中倒した光蟲から採取したものだ。
赤いその鱗粉を、火にふりかけてみると……紫に輝いた。
「焚火に草入れたら、火の色が変わったのを思い出すね。……そういえば」
と、メモを見返し、紫の火の近くでは青の鱗粉が取れた事を確認する。
「赤、紫、青――」
「ひょっとして、道順?」
ララベルの言葉に、皆は頷き……鱗粉とそれが燃えた火の色を交互に辿る。
すると各色の最奥から徐々に、内側に離れていく方向へ細道が連なり……火が暗くなっていく事が判った。
各色の端が円周上にあるなら、細道は渦巻き状に円の中心を目指す形。
その最奥に到着する、と――そこに闇に蠢く獣の姿があった。
「いるよ! かなり大きいみたい!」
ララベルが捉えた魔物――闇獣は、漆黒の闇に佇んでいた。
江流が素早く照明を置くと……それは四足の巨獣だ。
こちらを見つけるや、飛びかかろうとしてくるが――ララベルが応戦。連撃を与えつつ間合いを取る。
ヴィナスも矢を放つ、と……巨獣が二つの影に分かれた。
「分裂か」
「……まかせて、ください」
言葉と共に前へ奔るのは、ミゼリア。
一体の前面に立ち、もう一体の意識も紅眼淫香の力で引き寄せ……両者の攻撃を自身が受け止めて見せる。
爪は強力、だがミゼリアは固めた守りで倒れない。
テュリンが光の刃を放つと、更に相手は分裂するが――
「分裂すると力も減るみたいね」
「なら、一気に叩こう」
江流が言って三体へ剣撃を見舞うと……エルナも矢を番えて。
「これで終わりです!」
散らした矢の破片で、三体を穿ち貫き――消滅させた。
安全を確認した皆は……フロアの構造を詳細に書き記し、一度帰還へ。
「それにしても広かったわね。入り組んでたし、厄介だった――」
けれど、と。
テュリンは歩みつつ、呟きに仄かな懐疑を乗せる。
――それだけで彼等が「思い出したくない」なんて言うのだろうか、と。
(別の何かがあるなら……気になるところよね)
思いながら、今は探索成功を喜ぶ気持ちで。久しく思える地上の光に、瞳を細めた。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準6 / 4〜8人
2023年07月06日 00時37分40秒 公開
相談掲示板
……ウォーリアの、ミゼリア……です。よろしく、おねがいします……ね。 みちの、枝場……とても、たのしみ……です。 ひとまず、動きとしては……タンク役を、させていただけたら、うれしい……です。 攻撃は、あまり、とくいではないので……敵の攻撃を、耐えるかんじで……お役に立てたらな……と。
僕はシーフのララベル・サン・ディーベル。 みんな、宜しくね! 迷宮探索、ワクワクするよね。
シーフのヴィナスだよ。 よろしくね。 人数が集まり切ってないので、まだ未確定だけど、現状だと近接攻撃する人が多いんで、射撃攻撃に回ることも頭に入れてるよー
ャスターのテュリン・ヴィングよ。 今回はよろしくね
エルヴンシューターのエルナです!みなさまよろしくお願いしますね! 私は遠距離攻撃と斥候偵察をメインに行動する予定です! >階層攻略 一階層のいい感じの攻略法が思いつかない感じだったり……! 手分けして少しずつ探索していく感じでしょうか……? 二階層は燭台の色の変化を調べていけばスイッチに辿り着けそうな気がしています! なんとなくですが、最初の燭台を中心に色相環を描くように燭台の色が強くなっていって、どこかの地点で反転して暗色に収束するように弱くなったりするのかなと思っていたりします! その暗色の燭台の地点にスイッチがあったりしそうな気がしていたり!
こっちも戦闘時は魔法による遠距離攻撃がメインかな。 後は予め得られた範囲での情報から、ある程度の構造の把握とかやっていこうかなとは思ってる
出遅れてごめんね。シーフの海神江流だよ。 宗波はララベルさんが持ち込んでくれそうな感じかな? 被っちゃうと拙いし、俺は水場対策でホライゾナルジャンプを持っていこうかな。 1階層で何か気付きが得られるのを期待して天眼と、2階層で動きやすいように暗視を持ち込むね。 天眼と組み合わせるなら超視覚の方がいいかもとも思うんだけど、ご意見あれば承りますのでよろしく。