白熱の闘士達
崎田航輝
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シナリオID:2862
オープニング
闘技場建設予定地――そこで町長レナンシオは冒険者達へ振り返った。
「お願いしたいのは一つです。ここで人々が盛り上がる、ド派手なバトルを繰り広げてほしいのです!」
●取り残された町
都市同盟の一角。
冒険者達が招かれたそこは――ジュメールという小さな町だった。
「ここは、周りの合併に取り残された田舎でして」
そう語るのは、一行を出迎えた町長レナンシオ。
まだ若さの残る青年という見目の彼は……冒険者達を案内しながら町を歩んでゆく。
その景色は田舎、という言葉に違わない。
寂れてはいないのだが――土地は広くなく、商店街も静か。好景気な町特有の華やかな空気はなかった。
「元々この近辺は、似たような小さな村が幾つもあったんです。一時期からそれらが集まって、段々と大きな町になっていったのですが……」
ジュメールはそこからこぼれ落ちたのだという。
「立地が悪かったのだと思います」
特産や名所がある訳でもなく、他の村々からも少しばかり離れていた。
ここは誰からも欲されなかった、“余り”の土地という訳だ。
そもそも、レナンシオも最初は進んで町長になった訳ではなかったという。
「元は小さな町の役人でして」
一応野心はあり、仲間と共に同盟で成り上がりを続けてはいたらしい。
ただ、いつの間にか仲間外れにされていて……活動から爪弾きになっていたと言った。
「嘗ての仲間は、合併した町やもっと大きな都市でそれなりのポストを手に入れたようです」
一方レナンシオはというと、暫くふらふらした後……ジュメールに行き着いた。
そこで副町長として働いていたらしいが――
「先代町長が『こんな田舎は嫌だ!』と突如逃げるように引退しまして」
お鉢が回る形で町長になったのだ、と。
ただ、レナンシオ自身はあっけらかんとしていた。
「折角の機会ですから。町で出来る事をやってみようと思った訳です」
もし町政がうまく行ったら、合併した町より大きくなって……ゆくゆくは都市レベルに発展するかも知れない。
実際、それは夢物語だとしても――
「景気を良くする為、何か大胆な策は必要だと思いまして」
考えたのが、闘技場を造る事だと言った。
●闘技の町へ
「実は僕、闘技観戦が趣味でして」
レナンシオは開けた場所へ一行を案内しながら、そう理由を語る。
折角町長になったのだからそれを大規模にやってみたくなった、と。
「勿論理由はそれだけじゃありません。ここには資源がありませんから、興行を立ち上げるのが一番だと思ったんです」
“いける”と判断した要因は他にもあるという。
「僕がこの町で一番気に入っているのが、人々にエネルギーがある所なんです」
言い換えれば、血の気が多いという事らしい。
「情勢不安もあってか、先日大きな喧嘩騒ぎがあったんですが……まるでお祭りのようでしたよ」
レナンシオ自身も妙にわくわくとしたように語る。
「不景気で大きなイベントもないですからね。商店が傍で食べ物まで売り出して、盛り上がったんです」
喧嘩の当事者には一応、然るべき謹慎はさせたというが――
「これは十分商売になる、と」
急ぎ、闘技場建設計画を立ち上げ……腕に覚えのある者に「闘技戦士」なる資格を与える仕組みも作ったといった。
「戦いに観戦。熱いビジネスになると思いました」
「――ただ、闘技場建造が進まなくて」
と、レナンシオが見せたのは闘技場建設予定地。
今現場にあるのは……円形に組まれた石の土台だけだ。
「これは町……というか僕の責任でもあります」
闘技場は、設計こそ入念に行ったものの……建造に関しては外部から業者を呼び続けるだけの予算がなかったという。
そこで労働者として町民を頼っている訳だが――彼らに渡す報酬も満足いくものではないという。
「町としては出来る限りで捻出していますが……」
現状、事業がうまくいくかも判らない状態で、人々も進んで重労働に携わりたがらないのだと言った。
「ただ、闘技場が完成しさえすればうまくいく自信はあるんです」
事業が回りだせば、人々への報酬も改めて補填する予定だ。
何より――町民も闘技場そのものには興味津々である。
あと少し、何らかのモチベーションがあれば、進んで工事に参加してくれる筈だ、と。
「その役を、皆さんに担って頂きたいんです」
つまり――本格的な闘技をここで披露してほしいのだ、と。
「人々は、戦いには強い興味を示してくれます」
あの喧嘩騒ぎを遥かに凌駕するほどの魅力的な戦いを見られれば……間違いなく熱狂する。
「“闘技場が完成すれば、こんなバトルだって観る事が出来る”。そう思ってもらう事ができると思うのです」
そこで頼るのは冒険者をおいて他にいない、と。
「このバトルは『建造再開に先駆けたエキシビションマッチ』という形で開催する予定です」
闘技場での最初の試合となる。
それを大きくぶち上げたいから、と。
「とにかくド派手で盛り上がるバトルを、よろしくお願いします!」
解説
マスターより
リプレイ
「町おこしに闘技場を造ろうだなんて、大きなことを考えたものね」
建設予定地の奥。
そこへ設えられた控室で準備を進めるロゼットは……窓の外を見やっていた。
フリーダ=ブロムヴィストも頷く。
「こうして見るとやはり活気もある町のようですし、悪い手ではなかったという事ですね」
それから自身の神と啓示を感ずるよう瞳を閉じて。
(「需要の無い箱物を作るよりはまともでは?」と。成程)
納得の思いで目を開け、改めて舞台の周りを見やる。
そこにいるのは多くの観客だ。
だけでなく売り子の姿もある。
前もってヴィナスが提案したものだ。飲み物と共に興行限定の軽食も売っており、そちらも数が出始めていた。
ロゼットの案による行商人の露店もある。
絶好の立地にあるのは、その場で店を出す権利を売ったからで……既に一定の実入りが見込めていた。
様子を見てきたレナンシオは上機嫌だ。
「商売も繁盛してます。皆さんのおかげです」
「試合が盛り上がれば、もっと需要も出ると思うよ。声を出せばお腹もすくし、飲み物も欲しくなるから」
ヴィナスの言葉に、フリーダは気合を入れる。
「となれば、後は私達の戦い次第ですね」
「はい! 派手に盛り上げていきましょう!」
エルナ・クルプファルツはマントを被り、外へと歩み出す。
「エキシビションマッチ! 開幕です!」
会場は既に人々の期待で騒々しい程だ。
が、そのどよめきが更に増す。
他でもない――冒険者が登場したからだ。
立居から只者でない、そんな八人に注目が集まると……まず口を開いたのは司会役。
『皆様。本日は本闘技場の歴史に残る至高の闘いとなるでしょう。何故ならば――それに相応しき闘士が集まったのですから!』
言うと、腕を広げて選手紹介を始めた。
『一人目は経歴、キャリア、一切白紙となったホムンクルス――ルイド! 戦士か! はたまた魔法使いか! その正体やいかに!』
応えるように、ルイドは不敵な顔で鞘を掲げてみせる。
すると歓声が爆発した。
ただの喧嘩とは違う何かが始まると、そんな確信が人々に生まれたのだ。
勢いのまま、紹介は二人目へ。
『“黒山羊の聖母”シルク・メイプルリーフ! 戦いぶりは聖母の如きか、乞うご期待!』
合わせてシルクが柔らかに笑むと、応援の声も上がる。
程よい間を取って、司会が示すのは――
『“魔獄の吸血鬼ハンター”、ルアンナ・ミュラー! その杖から如何な魔法が飛び出るのか!』
ルアンナが杖を翳すと、人々の興味も一層高まる。
更に――
『“月下香”キオルティス! その麗しき容貌から、放たれる技の美しさにも御注目!』
黄色い声が響けば、キオルティスは女性客にしかと目線も送ってみせた。
『こちらは“スーパーエルナ砲”エルナ・クルプファルツ! リスさんとの戦いぶりに刮目だ!』
自身の番が来れば、エルナは自身のマントをばさりと取り払う。
高まる歓声に、リスのプリニウスも尾を振ってみせると……『かわいい!』と声も上がるのだった。
その盛り上がりのまま――
『“白金の盾”フリーダ=ブロムヴィスト! 謂れに違わぬ騎士は、どんな戦術を見せてくれるのか!』
紹介されたフリーダは剣を天へと翳す。
「嗚呼、絡繰の光神よ! 御身の奇跡の再現、御照覧あれ!」
自身の神へも言葉を昇らせるよう、響かせた前口上に……人々も歓声で応えていた。
『謎多き“商人”ヴィナス! その秘めた実力に、皆様は虜となるでしょう!』
紹介されれば、ヴィナスも穏やかに軽く手を挙げる。
そして最後に示されるのは――
『シグモルの神徒より“火山の神女”ロゼット! その澱み無き戦姿を瞳に焼きつけて下さい!』
この時点で、歓声は大波のよう。
その中で八人は二チームに分かれて並ぶ。
そして一瞬の緊張と静寂の後……試合開始の合図が響いた。
始めに、光を揺蕩わせたのはシルクだった。
「豊穣の神よ姉なるものよ。我ら仔山羊にわずかばかりの御加護を!」
刹那、輝きが渦巻いて……妖しき桃色の色彩が明滅。その光が自身とキオルティス、フリーダ、ルアンナのチームに宿る。
ざわめきが蘇ると、同時に黄金色の光を生むのがロゼットだ。
「我らに戦神の加護を与え給え!」
瞬間、その煌めきが自身とヴィナス、エルナ、ルイドへ。力を高めると共に、チームが観客にとって明確になった。
ここからが、戦いの本番。
「そんじゃ、まずは小手調べからだ」
言って構えを取ったのはルイド。
開幕の光に合わせ、眩い煌めきを繋げるように――白き光球を生み出していた。
瞬間、初撃。鞘が振り抜かれると、光球が剛速で飛翔。真っ二つに割れて相手へ喰らいかかる。
衝撃的な初手に、人々は目を奪われた。
が、相手方も甘んじて喰らいはしない。
「ここは私が」
と、盾を真っ直ぐに構えるのがフリーダ。
刹那、そこから光が爆ぜると――輝きが固着するように巨大な壁へと変遷。光球を受け止め、宙へ弾き飛ばしていた。
鮮烈なる光の攻防に、一瞬遅れて喝采が舞台を揺らす。
その間にも、シルクは薄ピンクのハート型エーテルで仲間の守りを固め――
「攻撃はお願いしますね」
「判りました!」
シルクに答えて意気を込めるのがルアンナだ。
握りしめた杖に、再び客の目が集まる。こちらは如何な超常の力を見せてくれるのかと、期待が高まっていた。
それに応えるよう、ルアンナは陽光の如き光を凝集して。
「まずはこちらです!」
同時、放ったのは極大の閃光波。
青空を暗ます光量は人々をはっとさせる程。俊敏なヴィナスを狙ったのは、戦略上でも有効な手段だった。
「いいね。でも」
と、呟くヴィナスも警戒済み。地を蹴ると……空中で翻って波動を掠めるに留める。
そして観衆の目を引いたまま攻撃態勢。宙で短剣を振るって斬撃を飛ばした。
豪速の衝撃の、標的となったのはキオルティス。
だがキオルティスも怯まない。
余裕を持った表情のまま、ひらりと舞台を蹴り……当たる直前でまずは軽やかに回避。
マントを鮮やかに靡かせる、その姿に視線も集めながら。そのまま空中でヴィナスの傍へ迫った。
「返させてもらうよ」
同時、優美な細剣で刺突を放つ。
ヴィナスもうまく刃で逸らすが……キオルティスは連撃で対応。踊るような空中戦を演じ、人々に呼吸を忘れさせる。
互いの剣撃で双方が弾かれると、キオルティスは下方のロゼットへも一撃を狙う、が。
「簡単に受けはしないわ」
ロゼットも祭棍を構えていた。
生み出す光は、見る者に神聖さを抱かせるエーテルの流動。
それを棍へ纏わせたロゼットは、振り上げるように一撃。相手の剣にぶつけ返してみせた。
激しく散る光の粒子に、人々がまた声を上げる。
その中でキオルティスが後退すると、仲間が補佐へ入ろうとするが――
「させまんよ!」
そこへ弓弦を引くのがエルナだ。
番えられるのは色彩が揺れ動く光の矢。敵陣が反応をする前に、エルナはそれを発射し……空中で爆裂させた。
破片は硝子の如く、陽光に煌めいて降りかかる。
それは圧巻の景色だったが……本懐はここからだ。
「今です!」
エルナの言葉に、現れたのがプリニウス。潜んで敵陣に入り込んでいたのだ。
舞台の凹凸と体重で、閃光塗弾のピンを抜いたプリニウスは――それを投擲。
瞬間、舞台が七色の光に包まれた。
光に見舞われた四人の動きが微かに緩む。
その程よい間隙に……人々は戦いのレベルを理解し始めたろうか。
どよめきはいつしか、熱狂になりつつあった。
これこそ求めていたもの。
もっと戦いを見せてくれ、と。
期待に応じるように、エルナは閃光の消えぬ内に仲間を見て。
「さあ、この隙に!」
「いいぜ。デカいので応えてやるよ!」
声を返すのはルイド。
揺らめく陽炎を、青き竜へと形作り。獰猛にうねらせて敵陣へと突き進ませた。
強烈な威力はまるで激流。為す術もないと思わせる程だが――
「倒れませんよ……!」
その中で、ルアンナは揺らがない。
無論、強靭な生命力を有しているからでもあるが――
――やるからには勝ちたい!
その強い意志を持っているから。
「私も全力です!」
言葉と共に青き激流の中で赤い光を灯す。
それは熱き焔の輝き。放たれたそれは徐々に竜を押し返し……敵陣で爆散。空間を晴らし、苛烈な熱で大きなダメージを齎した。
そして――その炎を目眩ましに、キオルティスも敵陣の中。
「派手に行こうか」
言葉と共に鋒へ大きな光を宿すと、マントを棚引かせ。剣舞を踊るように回転し、舞台へとその光を叩きつけていた。
敵陣を巻き込みつつ、衝撃で石礫を宙に舞わす。
その中で、自身に見惚れる女性客がいれば――
「貴女の為ならば敵陣も怖くはない、よ」
ウィンクを送るのも忘れずに。歓喜の声援が上がる中、軽やかに間合いを取っていった。
入れ替わりに攻め出るのがフリーダ。
盾を前面に出した構えから、パラッシュを手に……面前のロゼットへ向けて剣撃を放った。
するとロゼットが正面から棍で受け止め、鍔迫り合いの様相を呈す。
「流石ですね」
「貴方も」
手に汗握る戦況に、人々の視線が集中すれば……フリーダは刃へ神々しい光を宿した。
「本気の一撃を御見舞しましょう」
「わかったわ。なら私も」
全霊の一撃を、と。
ロゼットもフリーダに劣らぬ輝きを籠める。
刹那、フリーダが掲げた刃を振り下ろすと共に……ロゼットも斜め下方から光の軌跡を描いて打撃を放った。
その威力は、相克。
裂帛の斬打がぶつかり合い、光の粒子と共に双方が弾き飛ばされる。
余波までが伝わり、観衆は一層高揚したろう。
その機にヴィナスもフリーダへ斬撃を飛ばすが――こちらはあえて読みやすい軌道で回避させた。
すると観客は悔しがり、時に安堵し、悲喜交交。
直後には、回避で生まれた隙を突くように新たな剣戟も発生し……再び観客は熱気を帯びる。
(盛り上がりは緩急だからね)
全てはヴィナスのその狙い通り。
と――
「射程内です、シスタービーム!」
シルクが一瞬の隙に魔矢を放ち、ヴィナスの手元に命中させた。
対するヴィナスは……下がらず、あえてアクロバティックに距離を詰める。次は近距離戦を、と狙ったのだ。
するとシルクは――待ち構えていたように駆け出した。
腰を深く落とし、まるで格闘技か、もっと泥臭く派手な何かをする体勢で。
「きましたね!」
瞬間、ヴィナスへ回り込み、関節を固めようとした。
「!」
ヴィナスはとっさに気づき、掌打で腕を払い落としてすり抜ける。
と、シルクはぱっと一歩飛び退いて……半開きの手で、腕を緩く突き出すようにして次の機を窺った。
狙ったのは明らかな極技。
零距離の肉弾戦。聖女らしからぬ……といおうか、その戦いぶりに観客はざわざわと驚いているのだった。
この試合は最後まで何が飛び出るか判らない。
観客はそんな印象も抱いたろう。
「神はおっしゃいます。遊びは全力でやれと」
故にこそ、注目を浴びたまま……シルクは更なる攻めへ出た。
対するのはロゼット。シルクが振るったトンファーに、ぶつけ返すように棍で痛打を加えてみせる。
シルクは一瞬よろける、が、今度は引かず相手を掴むと――
「せっかく合法的に全身全霊でハグ出来るのです。文字通り胸を貸していただきますよ!」
そのまま体を引き寄せ、真・シスターブリーカー。
全霊の力を持ってハグし、体を折り曲げる――即ち強烈な鯖折りを返した。
「……!」
その威力にさしものロゼットもよろめく、が。
「こちらも譲りませんよ!」
連撃に入ろうとするシルクへ、エルナがプリニウスを奔らせていた。
エルナはプリニウスの体と自身に、強力なエーテルを相互作用。輝くその相棒にぴょんとジャンプさせて。
「さあ、最後の大技です!」
応じたプリニウスはくるりと回転。陽を逆光に浴びながら、煌めく体で落下し……もふもふのしっぽによる打撃を繰り出した。
その衝撃にシルクは大きくふらつく。が、一方、同じチームのキオルティスはまだまだ攻勢。ルイドの剣撃を流し、カウンターを決めてゆく。
「刃も女性を扱うように優しく、撓やかにね」
「……はっ、流石だな。だが、負けるわけにはいかねぇんだよ」
ルイドも反撃されるのを前提に踏み込み、倒れない。勝ちは己のものだから、と。
「そろそろ終いにしようや、なぁ!」
闇纏う一閃、夜凪。鋭い斬撃でキオルティスの体力を奪ってゆく。
だが――
「勝つのはこちらですから!」
そこへ杖を突き出すのがルアンナだった。
はらはらと宙を揺蕩い、羽ばたくのは光の蝶。
ルアンナの生み出した、魔術の輝きだ。
幻想的な光景に、人々の心を最後まで奪いながら……その静かな衝撃は相手側の体力をそぎ取って行く。
光が晴れる頃には、互いの体力は限界寸前。
そこで――タイムアップの鐘が響いた。
降参による決着がつかない場合、勝敗は制限時間後に“客が決める”ルールだった。
それも冒険者の発案。
『では拍手を!』
司会が促すと、響くのは両者に対して変わらぬ音――出し惜しみのない喝采だ。
即ち勝負は引き分け、否、双方の勝利。
冒険者達は互いを称え合い……握手で舞台の幕を閉じた。
「戦いを見世物にするなんて、と思っていたけど、良かったわね」
会場は未だ興奮冷めやらぬ模様。
その眺めを背に、屋内に戻ったロゼットは実感に呟いていた。
「競技として安全に作られたものなら、授恵者にとっても楽しい場所になるかしら」
「そうだね。闘技場としても……冒険者の模擬戦を開催すれば、最初の方は認知度も上がって良いと思う」
ヴィナスも言って、今後の為の助言とメモを残す。
「あとはイベントへの貸し出しとかもありじゃないかなー」
「参考にします」
この調子で盛り上げ、試合を一番のイベントにしてみせますと、レナンシオは意気込んで答えていた。
「何れはお祭り気分みたいな1日になるのかな?」
キオルティスはその展望に笑顔を見せつつ、空の方向を仰ぐ。
「だったら、その日は花火の1つでも打ち上げてみるとかどうかな? 今日はコロセウムの日だ! って皆もテンション上がるんじゃない?」
「花火ですか。そういう道具もあるとは聞いています」
是非手配してみます、とレナンシオも乗り気で頷くのだった。
そしてヴィナスはグッズについての助言もしながら……解散の段となると、皆のいない所でレナンシオに本名を名乗った。
「今回の件は噂として、完成したら軽く宣伝してみるけど。最後はやっぱりここの魅力が大事なので……」
「同盟の方でしたか」
レナンシオの言葉と礼に、ヴィナスは頷く。
同盟の各地が盛り上がるのはこちらとしても良い影響を貰える。故に頑張ってほしい、と。
その言葉に、レナンシオが頭を下げて見送ると……ヴィナスも熱気の渦巻く町を後にした。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準8 / 4〜8人
2023年03月31日 23時13分56秒 公開
参加者
相談掲示板
No.1
シスターシルクと申します。 試合に参加する人 他にやりたいことがある人 既にお相手が決まっている人さまざま居るでしょうけど色々すりあわせていきましょう なお私は試合に参加予定で相手が決まっていない人になります
キャスターのルアンナです、よろしくお願いします♪ 私も試合に参加予定ですが、お相手は特に決まってませんね。
ウォーリアのフリーダです。よろしくお願いします。 1対1も面白いと思いますが、多人数でやるのも派手で楽しそうですね。 タイミングを合わせて一斉に大技を繰り出す等も見栄えが良さそうです。 どちらにしてもこちらは特に相手は決まっていません。
エルヴンシューターのエルナです!みなさまよろしくお願いしますね! 多人数も面白そうですね!派手な技の応酬!みなさんの個性が光る戦いになると面白そうな気がします! 私も試合に参加予定でお相手は決まっていません!
No.5
名簿によると ウォリアー2 シーフ2 ヒーラー2 キャスター1 シューター1 確かに多人数戦にはバランスがいいですね
ヒーラーの神官戦士ロゼット、よろしくね。 私も特に示し合わせた相手は居ないまま、参加したわ。 ヒーラーの神官戦士ロゼット、よろしくね。 私も特に示し合わせた相手は居ないまま、参加したわ。 多対多も嫌いではないのだけど、個人的には1対1で、 やっても2対2くらいかな。ちょっと、ごちゃっとしそうで。 誰が相手でもと言いたいけど、同クラス同士だと戦法やスキルが 被りやすいから、異なるクラスが希望かな?とか思ったりするわ。 とりあえず、皆の予定を聞いてから考えるわ。
シーフのキオルティス。キオでもルティスでもお気軽に。 今回は宜しくね! 俺も試合参加予定かつ、お相手は特に居ないで参加だよ。 多人数もタイマンもどちらもその戦い方ならではの派手さや楽しさ、 面白さがあると思うんで、俺はどの戦い方になっても構わないかな。 確かに魔法系の技主体だとロゼットさんの言う危惧もあるね。 1つ1つが既に派手だったりもするし。 ただ、そこまで技自体には派手さに欠けるかもしれないクラスなら (技でなく動きや技の使い方に因って派手さを演出するタイプなら) 敢えて同クラス対戦でも面白いかも…とも思ってみたりもするかな。
ウォーリア、ルイド。良しなに。 同じくソロ参加だ。形式も1対1でもその他でも何でもOK。 将来的にこの闘技場に参加者が多数集まるようになれば、バトルロイヤルとかも面白そうだな。 派手重視ってことで確かに技やその表現も考えて組んでいった方がいいか。 1対1でも範囲攻撃の方が派手に演出できるなら積極的に取り入れたり、とかも良さげだな。 俺は剣も魔法もどっちも使おうかなと考え中。組む相手に合わせて持ち替えでもいいぜ。 あとあれ、盛り上げっつーと選手紹介とかやっぱあるといいよなと思ってるんだが、 (デカァァァァァいッ説明不要!! みたいな) 授恵者ならサウンドボマーでいけるとして、一般だとメガホンとか使うことになんのかね? 今回やるかはともかく、提案のひとつにはしてみようかと。
No.9
ふむん 今後の為にもチーム戦はやっておきたいですね 2vs2をやるとしたら組んでくださる方お相手してくださる方いらっしゃいますか?
シーフのヴィナス。 よろしくね。 俺も特に相手は決まってないよ。 ソロ参加。 形式も特に拘りはないかな。 個人的にはバランス良くクラスがばらけてるし、4対4のチーム戦も面白いかなと思うけども。
>シルクさん それならご一緒してもよろしいですか? 生命力にかなり振ってるとはいえ、守り自体はお豆腐なので前衛さんがいらっしゃるととても頼もしいです!
多対多も面白そうって意見が多いみたいだし、 そういうことなら、4対4でも構わないわよ。 途中で水を差したようで、ゴメンなさい。 >選手紹介 希望者は自分で一言PRを考えて、試合前に 司会者に読み上げてもらう感じかな。
ふむふむ、流れ的に4対4になりそうな感じでしょうか! その場合はクラスバランス的に私はルアンナさんとは別チームに入った方が良さそうですね! >選手紹介 いいですね!盛り上がりの演出としてありな気がします!
No.15
ではとりあえず多人数戦用にこうしておきましょうか 【Aチーム】 ルアンナさん シルク 【Bチーム】 エルナさん
ならこうかしら。 >多対多(敬称略) 【Aチーム】 ルアンナ シルク 【Bチーム】 エルナ ロゼット
それではこちらはとりあえずAチームに入っておきましょう。 >多対多(敬称略) 【Aチーム】 ルアンナ シルク フリーダ 【Bチーム】 エルナ ロゼット
じゃ、ひとまず、Bチームへ。 >多対多(敬称略) 【Aチーム】 ルアンナ シルク フリーダ 【Bチーム】 エルナ ロゼット ヴィナス
ヴィナスさんがBチームだとすると、俺はAチームの方は良い、かな? >多対多(敬称略) 【Aチーム】 ルアンナ シルク フリーダ キオルティス 【Bチーム】 エルナ ロゼット ヴィナス
そんじゃこうなるか。 >多対多(敬称略) 【Aチーム】 ルアンナ シルク フリーダ キオルティス 【Bチーム】 エルナ ロゼット ヴィナス ルイド バランス良さげだな、戦い方上手く嚙合わせりゃ見た目にもいい感じになりそうだ。 俺は今んとこ派手めに魔法ばらまきつつ、途中で戦闘スタイル切り替えて剣振ってみる予定。 流れの方は、勝敗まで擦り合わせておくか? もしくは戦闘そのものはガチでやるか。 >選手紹介 お、じゃあ希望者は実行してもらう感じにしてみるか。 司会者とかの準備はレナンシオに頼む形で書いておくわ。
>流れの方は勝敗まで擦り合わせておくか? 試合の中での行動は各自の自由で。ただ見せ場として、 大技同士をぶつけたいとか、カッコ良く仲間を庇うとか、 そういう打ち合わせは、やっておく感じでどうかな。 あと、これは提案だけど勝敗について。 「降参」はありとして、試合の制限時間を定めておいて、 タイムアップした場合、観客のウケが良かった方、 拍手とかの多かった方が勝者というのは、どうかしら。 これなら単純な強弱、レベルで勝敗は決まらないし、 観客も試合に関わってる感じがして、楽しみが増えるかなって。 私たちも、魅せ方を意識した戦闘になるんじゃない?
No.22
とりあえずそれぞれの紹介が終わった後 試合開始時に【ウェイブ・オブ・インフィニティロア】もどきを使う予定なのですがロゼットさんはどうしますか? 視覚的にも色分けされて見やすいと思うのですが
>ウェイブ・オブ・インフィニティロア そうねえ。見栄えの意味じゃ大きいし、使おうかな。 シルクのはアレンジ版で、私のは通常版で色分けもされるし。
>流れ 見せ場は打ち合わせて、他細かなとこは各自判断か。 了解、上手いこと動けるよう状況しっかり見ておくな。 >観客ウケで勝敗決め これ面白ぇな、俺は賛成だ。 ウケの判断については選手紹介と同じく司会者に委ねる形でもいけそうだな。 >演出 そんじゃ、互いのインフィニティロアを合図代わりにしてやり始めるか。 とりあえず光っぽいスキル繋がりってことで、メテオライトをオリ化したスキルがあるんでそこから使用してみるわ。
No.25
ではウェイブ・オブ・インフィニティロアを試合開始の準備完了合図といたしましょう。 いやコレ先にかけて先に殴った方が勝つみたいなところあるんでお互い掛けてから開始になるのはちょっとありがたかったりします。
プレイングは提出済みだ。 ちょっと今日これ以降出発まで確認や調整が難しいんだが、たぶん何か変更あっても合わせられるような感じにはなってる、と思う。 効率より派手さ優先と、あとストーリー性あった方が楽しいだろうと口数も多めにしておくわ。 あとは現地でもよろしくな。
>勝敗 観客さんの盛り上がりで勝敗を決める!いいと思います! >流れ 各自でいい感じに!ですね! 私は大技として流星射もといリスさんのもふもふしっぽダイレクトアタックを使用する予定です!