【聖祭】メッセージカードと巨大ツリー
眞石ユキヒロ
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シナリオID:2717
オープニング
●巨大ツリーがやってきた!
「あの、なんか僕、変な物を見てる気がするんですけど、気のせいですかね、これ」
辺境都市群冒険者ギルドの実質的職員、ハーフリングのティボーはわざとらしく何度も目を擦った。
「いや、大きすぎるが現実だ。受け入れろ」
冒険者ギルドの前にそびえ立つ巨大ツリーを見上げながら、ギルド職員であるシカのハーフビースト――ツェレンは白く温もるため息を吐いた。
ギルド二階の窓から身を乗り出して、ツェレンの後輩職員であるライリー・ベルがキラリと輝く金色の飾り玉を枝に吊り下げる作業を行っている。
ライリーが飾っている部分は、外から来る者にとっては死角になる場所だ。しかし、ふと職員が窓の外を見たら少しは気持ちが上向くかもしれない。そんな場所でもある。
「せんぱーい! ここら辺は終わりましたー! 次はどうしますかー?」
空になった手を、赤くなった指先を大きく振って、ライリーがツェレンの次の指示を仰ぐ。
ツェレンはティボーをチラリと見た。
「やれっていうんですか、僕に」
ティボーが目を眇める。このギルドにおいて、面倒ごとを断れるほど職員誘拐の犯人の立場は高くない。
「じゃあ、あたしは通常の業務に戻りますんでー!」
再度大きく手を振って、ライリーは二階の窓を閉め切った。みるみるうちにガラスが白く曇っていく。温度耐性スキルのありがたみが身に染みる。
「いや、飾りはアンタに手伝ってもらうんじゃない」
「えっ、じゃあ何で僕はここに呼ばれたんですか?」
「ツリーの様子見と、ベルが二階から落ちた場合の保険だ」
「それだったら最初から授恵者が飾り付けた方が良かったのでは?」
「アンタに飾り付けのセンスはあるのか?」
「ないですけど」
「……私もだ」
「そうですか」
呆れるほどに背の高いツリーを見上げて、ティボーは(これ、僕何人分の高さなんですかね)などと悠長なことを考えた。レンガを組み上げて作った大きな土台は懸念を跳ね返すほどにしっかりしており、倒れる気配は一切無い。
「まぁ、それは良いとして。僕らで飾らないってどういうことですか?」
「……またイベントだ」
ツェレンの表情に生気がない。それだけでティボーは大体を察してしまった。
「……そうですか」
急に催しを思いつく人には拾ってもらった恩がある。悪く言うつもりはない。
とはいえ振り回されるツェレンへの同情だって、それなりには存在した。
●飾り付けと交わす想い
依頼板の前でそれは起こった。
「ダ……アーキル、こんな場所でそんな……!」
「ワタシの好きなもの、と言われて真っ先に思い浮かんだのはツェレン、アナタだからな」
ツェレンの夫――冒険者であるリザードマンのアーキルはツェレンをお姫様抱っこし、ギルドの外へ運び出そうとした。ライリーが光の速さでメモをとりながら今回の催しの解説を再開する。
「先輩たちみたいな感じじゃなくても良いんですけど。とにかく! 冒険者の皆様の好きなものを外のツリーに飾っていただきたいんですよ!」
やたらに力強い解説に、静かに食事を楽しむ冒険者たちの視線も集まる。そしてみんなの気付かぬところでティボーがアーキルを止めた。
「ものだけじゃなくて、誰かへの感謝とか、来年の抱負とか、好きに飾ってくれて全然大丈夫です! 飾るところはいっぱいありますから!」
しれっとポケットにメモを仕舞って、ライリーが両手を胸の前でぐっと握った。
「それと、メッセージカードも多数用意してあります! 聖祭の夜に大切な人とのメッセージ交換、なんてロマンティックじゃありません?」
かと思えば急に平和な笑顔になって胸の前で両手を合わせる。ドゥジン信徒への風評被害です。
「冒険者の皆さんにはいつもお世話になっているので、今日は目一杯楽しんでいただきたいです!」
「あの、なんか僕、変な物を見てる気がするんですけど、気のせいですかね、これ」
辺境都市群冒険者ギルドの実質的職員、ハーフリングのティボーはわざとらしく何度も目を擦った。
「いや、大きすぎるが現実だ。受け入れろ」
冒険者ギルドの前にそびえ立つ巨大ツリーを見上げながら、ギルド職員であるシカのハーフビースト――ツェレンは白く温もるため息を吐いた。
ギルド二階の窓から身を乗り出して、ツェレンの後輩職員であるライリー・ベルがキラリと輝く金色の飾り玉を枝に吊り下げる作業を行っている。
ライリーが飾っている部分は、外から来る者にとっては死角になる場所だ。しかし、ふと職員が窓の外を見たら少しは気持ちが上向くかもしれない。そんな場所でもある。
「せんぱーい! ここら辺は終わりましたー! 次はどうしますかー?」
空になった手を、赤くなった指先を大きく振って、ライリーがツェレンの次の指示を仰ぐ。
ツェレンはティボーをチラリと見た。
「やれっていうんですか、僕に」
ティボーが目を眇める。このギルドにおいて、面倒ごとを断れるほど職員誘拐の犯人の立場は高くない。
「じゃあ、あたしは通常の業務に戻りますんでー!」
再度大きく手を振って、ライリーは二階の窓を閉め切った。みるみるうちにガラスが白く曇っていく。温度耐性スキルのありがたみが身に染みる。
「いや、飾りはアンタに手伝ってもらうんじゃない」
「えっ、じゃあ何で僕はここに呼ばれたんですか?」
「ツリーの様子見と、ベルが二階から落ちた場合の保険だ」
「それだったら最初から授恵者が飾り付けた方が良かったのでは?」
「アンタに飾り付けのセンスはあるのか?」
「ないですけど」
「……私もだ」
「そうですか」
呆れるほどに背の高いツリーを見上げて、ティボーは(これ、僕何人分の高さなんですかね)などと悠長なことを考えた。レンガを組み上げて作った大きな土台は懸念を跳ね返すほどにしっかりしており、倒れる気配は一切無い。
「まぁ、それは良いとして。僕らで飾らないってどういうことですか?」
「……またイベントだ」
ツェレンの表情に生気がない。それだけでティボーは大体を察してしまった。
「……そうですか」
急に催しを思いつく人には拾ってもらった恩がある。悪く言うつもりはない。
とはいえ振り回されるツェレンへの同情だって、それなりには存在した。
●飾り付けと交わす想い
依頼板の前でそれは起こった。
「ダ……アーキル、こんな場所でそんな……!」
「ワタシの好きなもの、と言われて真っ先に思い浮かんだのはツェレン、アナタだからな」
ツェレンの夫――冒険者であるリザードマンのアーキルはツェレンをお姫様抱っこし、ギルドの外へ運び出そうとした。ライリーが光の速さでメモをとりながら今回の催しの解説を再開する。
「先輩たちみたいな感じじゃなくても良いんですけど。とにかく! 冒険者の皆様の好きなものを外のツリーに飾っていただきたいんですよ!」
やたらに力強い解説に、静かに食事を楽しむ冒険者たちの視線も集まる。そしてみんなの気付かぬところでティボーがアーキルを止めた。
「ものだけじゃなくて、誰かへの感謝とか、来年の抱負とか、好きに飾ってくれて全然大丈夫です! 飾るところはいっぱいありますから!」
しれっとポケットにメモを仕舞って、ライリーが両手を胸の前でぐっと握った。
「それと、メッセージカードも多数用意してあります! 聖祭の夜に大切な人とのメッセージ交換、なんてロマンティックじゃありません?」
かと思えば急に平和な笑顔になって胸の前で両手を合わせる。ドゥジン信徒への風評被害です。
「冒険者の皆さんにはいつもお世話になっているので、今日は目一杯楽しんでいただきたいです!」
解説
●目標
・巨大ツリーを飾り付ける
●状況
夜です。ギルドの内外はテラリウムのランタンで飾り付けられており、非常に明るいです。
カウンターにメッセージカードと羽根ペンとインクがあります。
オーナメントは巨大ツリーの近くに置いてあります。
はしごも用意してありますが、ツリーや飾りを壊さない限りは自分で登っても大丈夫です。
●できること
・巨大ツリーを飾り付ける
重量が許す限り好きなものを飾り付けられます。人一人とかよっぽど重いものじゃなければ大丈夫です。
普通のオーナメントもギルド側が用意していますのでご安心を。
好きなものを飾りましょう!
・メッセージカードを書いて渡す
ギルドには様々な柄のメッセージカードと様々な色のインクが用意されています。
ご自分で用意していただいても大丈夫です。
他のPCさんとメッセージカードのやりとりをできます。日頃伝えられない思いをここで伝えるのも良いのでは!
渡さず胸の内に仕舞っておくのもロマンティックでよろしいかと!
NPCにも渡すことは可能です。ただしNPCによって(それまでの交流にもよりますが)温度差が激しいです。
●NPC(※プレイングに指定がなければ空気です)
・ツェレン
冒険者ギルド職員。アーキルへの熱い想いを飾ってます。
(酔ってなければ)基本ビジネスライクです。
・アーキル
冒険者。ツェレンの夫。妻を飾ることを諦めない。
基本友好的です。
・ライリー・ベル
冒険者ギルド職員。ドゥジン信徒としての熱い思いをツリーに飾る。
基本アーキル以上に友好的です。
・ティボー
冒険者ギルドの実質的職員。雑用係。楽しむ気も余裕もない。
基本ツェレン以上にビジネスライクです。
マスターより
冒険者の皆様、この依頼をご確認いただきありがとうございます!
眞石ユキヒロです。
遅ればせながらクリスマスです!
クリスマスはとても良い日なのでいつやっても良いんです! 一年中クリスマス!
質問があれば冒頭に【質問】と書いて相談卓に投稿すればツェレンかライリーが答えられる範囲で答えます。
※当依頼は参加時に仮プレイングの提出を推奨しております。
絶対ではありませんがご一考いただけると有難いです。
リプレイ
●最高のツリーを作ろう!
辺境都市群冒険者ギルド。内部には暖房代わりの紋具と、テラリウムのランタンがバランス良く飾られていた。
冒険者たちがグラスを片手にはしゃいでいる。今日のギルドには陽の空気が蔓延していた。
そんな食堂を突っ切って、職員たちに挨拶する静謐な男が一人。
「……メリーユールフェス、で良いのだろうか?」
「メリーユールフェス! 楽しんでね!」
職場体験で知り合ったギルド職員一人一人に挨拶してから、静謐な男――レピド・クロサイトはギルドの外にそびえ立つ巨大ツリーへと向かった。
(……寒いな)
とはいえ負けてはいられない。大好きなアレを飾ろうと、レピドは外気に晒され冷たくなった脚立を運ぶ。
と、見覚えある黒い影が寒空の下にあることに気付く。
「……ミゼリア?」
空気の冷たさに頬を染める黒い襤褸ドレスの乙女、ミゼリア・L・ステュクスはツリーを見上げ、ぼんやりと立ち尽くしていた。
防寒には心許ない衣服であるが、温度耐性は寒波に耐えうる能力を彼女に与えている。
虚ろな赤い瞳で飾り付けの様子を見上げる様が、ミゼリアの儚い美しさを際立たせた。
「レピドさん……?」
ツリーにそわそわするが何をして良いのか、心を上手く表現できないまま、ミゼリアはレピドの名前を呼び返す。
ミゼリアもレピドもコミュニケーションは苦手な方だ。故にレピドは行動で示す。
ツリーの近くに脚立を設置しアレを見せる。それから、かじかむ指で細い枝に刺して吊した。
「どうすればいいか……わかり……ました……」
ミゼリアは一つ頷き、脚立を運んできて自分も好きなアレを黙々と飾り始める。
表情の変化には乏しいが、レピドと一緒にいることや初めての経験にうきうきしていた。滑らかに動きレピドと一緒にアレを飾り続ける指先がその証拠だ。
(高いところは他の方におまかせしましょう)
コルネリウス・アーラは緊張しながらも脚立の上に立ち、巨大ツリーの下の方を丁寧に飾り付けていた。
ドライフラワーのスワッグはツリーに彩りを、毛糸で作った星やハートのモービルはかわいらしさを、星のオーナメントは煌めきを与える。
(これでこのあたりは完成でしょうか?)
華やかに飾り付けられたツリーの裾を確認し、コルネリウスは優しく眼を細めた。
長い髪を揺らしながら慎重に脚立を降り、まだ飾り付けていない場所へと移動する。そして飾り気の薄いそこを見上げると――。
「干し、肉……?」
瞠目したコルネリウスは、木の皮にも見える色味のそれに首を傾げた。ギルドの外に吊されたテラリウムのランタンのおかげでかろうじて識別できる。
(なぜ、お肉が?)
脚立を置き、サクサクと音を立ててツリーの周囲をぐるりと歩く。見かけたのはレピドとミゼリアが一心不乱にアレ――もとい干し肉を吊している現場。
せっせと干し肉を吊している現場。
「えっ? ……え?」
コルネリウスは二度見した。コルネリウスの常識に『ツリーに干し肉を飾る』は存在しない。
しかしレピドとミゼリアの常識には『ツリーに干し肉を飾ってはいけない』は存在しない。そしてこのツリーはそれぞれが好きなものを飾るツリーだ。
(なるほど、お二人はお肉がお好きなんですね。……私もパンを飾る方が良いんでしょうか?)
ん~、と唸りながらコルネリウスは小作りな顎に指を添えた。
「ふふ、ユールフェス中止のお知らせはなかったようでなによりです」
一部の独身やドゥジン信徒が声高に叫ぶそれが起こることもなく。平穏無事なユールフェスを迎えることができた。
東雲・更紗は天辺の見えないツリーを見上げ、これならばアレが有効なのではないかと考える。
幸いこの依頼は極めて平和だ。何より、更紗にはブレイドがいる。
さて、肝心のブレイドはツリーの根元にものすごくおもいミラーボールを置き、エーテルを通していた。七色の輝きがツリーをライトアップし、ツリーの裾に飾り付けられたスワッグやモービルや星や干し肉が夜の闇に浮かび上がる。
「……なかなか個性的なツリー、だな」
その個性的なツリーに更に個性的な飾り付けをしたのはブレイドなのだが、少し天然なところのあるブレイドは気付いていない。
「あとは更紗さんに任せる。何をどう飾るかは自分に指示してほしい」
「……飾り付けるなら俺も手伝おう」
大好きな飼い猫を懐に詰めてほっこりしているレピドが二人に声をかける。
「どんなかざりつけを……するのでしょうか……? 干し肉、は……?」
「上の方は私では飾り付けられませんので、是非お願いしたいです」
その後ろから、表情にこそ出ていないが沢山の干し肉を飾れて大満足のミゼリアと、干し肉大好きな二人を温かく見守るコルネリウスがゆったりと歩いてくる。
「……今のところ飾り付けは下の方に集中していますね。とてもおしゃれです」
更紗はミラーボールに照らされるツリーを見上げながらゆっくりと歩いて、現状を確認する。
「そうなりますと、上はしんぷるにして、下を目立たせる方が綺麗に見えるかもしれませんね」
「飾り付けたいものはこの袋に詰めてほしい。マジカルポケットに収納する」
ブレイドが大きな袋を広げると、更紗は大きな星と銀色のモールと金色の飾り玉、ミゼリアは干し肉、コルネリウスはスワッグとモービルと星を詰めた。
レピドは自分で干し肉を飾り付けに向かうようだ。なお、どんなに好きでもショウガは嫌がりそうなので飾るのだけはやめておく。かしこい。
ブレイドとレピドが靴底にエーテルを込め、ツリーを登っていく。
「まずは天辺に大きな星を飾り、上から下にかけてモールをふんわりと巻いてください。玉飾りと干し肉は……一カ所に固めないようにお願いいたします」
ブレイドは太い幹に掴まりバランスをとりながらトップスターを設置し、上から下へとくるくるとモールを巻いてゆく。合間に玉飾りを吊り下げることも忘れない。
(やはり干し肉はツリーの負担にならない)
レピドは精一杯のドヤ顔でまばらに干し肉を飾った。
どんどん豪華になってゆくツリーにミゼリアは密かに胸を高鳴らせ、コルネリウスは両手を合わせて感嘆する。
「スワッグとモービルと星は上に行くほど数が少なくなる……ぐらでぇしょんのように飾ってください」
「とのことだ。すまないがもう少し手伝ってもらえるだろうか?」
「構わない」
更紗の指示に応じて、ブレイドはレピドにスワッグとモービルと星を分ける。
二人で手分けして更紗の指示通りにスワッグとモービルと星、たまに干し肉を飾ってゆく。
「では、総仕上げと参りましょうか」
「えっ、更紗さん!?」
その言葉とほぼ同時に、更紗の魂は肉体を脱出した。異常を察知したコルネリウスが更紗の身体を支え、ミゼリアは更紗の魂の軌道を目で追った。
(大体綺麗に仕上がっていますが……。あそこは直した方が良いかもしれませんね。それと……)
しばらくして、更紗の身体に魂が戻ってくる。
「コルネリウスさん、ありがとうございます。上の方のスワッグの位置は直したいところですね……あとは……」
更紗はコルネリウスに礼をすると、修正指示を出すために歩き出した。
「これで完成、でしょうか?」
更紗が指示し、ブレイドとレピドが細かな箇所を修正した。最後は全員で確認して「これでヨシ!」となったら完成とすることにした。
「好きなものをいっぱい飾れたな……」
懐のショウガを撫でながら、レピドが納得したように頷く。
「わたしも、干し肉を……たくさんかざれて……うれしい、です……」
ツリーを見上げるミゼリアの心の中は喜びでいっぱいだ。その表現方法に疎いため、表に出すことはなかなか叶わないが。
「素敵なツリーになりましたね……。お手伝いができて嬉しいです」
そんなミゼリアに笑いかけてから、コルネリウスもツリーを見上げる。自分が用意したオーナメントがツリーを彩っているのは、やはり感慨深い。
「ツリーの飾り付けとは、珍しい経験だったな……。大変ではあったが、たまになら悪くはないな」
ブレイドもうっすらと笑っているように見える。
こうして見た目にも美しく局所的に食べることもできる、心身を満足させるツリーが完成した。
●職員へ
職員は感激した。
「『メリーユールフェス! です、すっかりお元気になられたようで安心しました。これからもよろしくお願いいたしますね』」
本業、本業。双方でお世話になっている更紗からのメッセージカードは、いつ貰っても嬉しい。
そして更紗へカードを贈る。
「『メリーユールフェス! こちらこそよろしくお願いします! ドゥジン信徒としても共に邁進していきましょうね!』ですか……。ふふっ、ありがとうございます」
更紗とライリーはほのぼのと笑顔を交わした。
「『ギルド職員とは中々大変な仕事なんだな。特にコミュニケーションは難しい……皆凄いな。来年もよろしく頼む』」
こちらはギルド職員一同へ。
「『先日は世話になった。鍋を爆発させなかったのはあれが初めてだ。家でやると爆発してしまうのだが、一体何が違うのだろう……?』」
こちらは食堂の職員たちへ。
レピドが贈ったカードには複数の返事が返ってきた。
(『こちらこそお世話になりました! 色々なことを体験することがコミュ力の向上に繋がると思います。来年もよろしくお願いします!』)
(『鍋が爆発!? 空焚きとかした?』『簡単なレシピ載せとくね。気をつけなよ!』)
レピドの手の中に職員たちからの労いや心配がどんどん集まってゆく。
「……こそばゆ、い?」
それらへの感想を懐のショウガに呟く。ひとまず教えてもらったレシピは実践しようと心に刻んだ。
●真心を込めて
ミゼリアは羽根ペンをぐっと握って、ツリー型のメッセージカードに向き合っていた。
(むずかしい……、です……。でも、がんばります……)
何度も何度も書き直して、かろうじて他人でも読めるカードが完成した。けれどこれをどうしたらよいのだろう。
(レピドさんがかいているから、まねをしましたが……)
人でいっぱいのギルド内を見回すと、レピドがこちらに向かってくるのが眼に入った。
「ミゼリア、これを」
レピドはミゼリアに猫型のカードを渡した。ミゼリアは目を通しながら、ゆっくりと読み上げる。
「『ミゼリアへ。いつも世話になっている。ミゼリアと同じ依頼の時はとても心強い気持ちになるんだ……不思議なものだな。その内またゆっくり茶でも飲みに行こう』……ありがとう、ございます……」
ミゼリアは自分が少し頼もしくなったかのような、不思議な気持ちを抱いた。
「わたしからも、どうぞ……」
緩慢な動作でレピドにカードを差し出す。
「『レピドさんが、しんぱいです。もし、なにかこまったことがあれば、いつでもそうだん、してくださいね』か。ありがとう」
レピドは拙い文字を解読し、穏やかに眼を細めた。
レピドとミゼリアの姿を認めたコルネリウスもやってくる。
「レピドさん、ミゼリアさん。こちらをどうぞ」
パン型のカードを受け取ったレピドは自分からもカードを差し出し、ミゼリアも両手でカードを渡した。
「『レピドさん。一人で抱え込んでしまいがちなところがありますので、何かあればいつでも相談してください。お仕事でも頼りにさせて頂いていますから、これからもよろしくお願いしますね』か。心配をかけないよう、心がけるべきだな……」
レピドがコルネリウスから受け取ったカードを音読する。真面目すぎるレピドの回答にコルネリウスがクスリと笑う。
「『コルネリウスへ。いつも世話になっている。依頼で助けられる度に感謝しているんだ、これでも。冒険者として、人として、俺はアンタを尊敬している。これからもどうかよろしく』尊敬、ですか……」
コルネリウスもカードを読み上げた。レピドはまっすぐに、コルネリウスに尊敬の眼差しを向ける。そんなにまっすぐだとコルネリウスは照れてしまうが、敬意を受け取らないわけにもいかない。
「『ミゼリアさん。私を慕ってくれてありがとうございます。まだまだ私も未熟な部分は多くて、恥ずかしいところも見せてしまうかもしれませんけれど、一緒に沢山の経験をして学んでいきましょう』……うれしい、です……!」
無機質にも見えるミゼリアの瞳に柔らかな光が灯る。
「『いっしょにおしごとや、ぶかつどうをできるのがとてもうれしいです。がんばりますのでこれからもなかよくしていただけたらうれしいです』……。はい、これからもよろしくお願いしますね」
はにかむコルネリウスが差し出した手を、ミゼリアがきゅっと握る。互いの体温の差は、互いが存在する証だ。その体温を確かめ合いながら、二人はこれからの楽しいことに思いを馳せた。
「『メリーユールフェス、更紗さん。いつも世話になっている。これからもよろしく頼む』ですか。ふふっ、私からもこちらを」
ブレイドから渡されたシンプルなカード。そこに刻まれた無骨な文字を読み上げて、更紗は満足げな笑みを浮かべる。
そのあまりのシンプルさから、こういった行事に慣れていないのに書いてくれたのが伝わってきて、それがことさらに嬉しい。
頬を染めた更紗が、リース型のカードをブレイドに手渡す。それから両手をもじもじとすり合わせて視線を逸らした。
「『メリーユールフェス! です。これからも末永く、よしなにお願いいたしますね?』……末永く、か」
ブレイドは感慨深げに眼を細めた。果たして更紗との関係はいつまで続くのだろう。彼女が誰かと結婚するまで? それとも――。
詮無きことを考える内、ブレイドの表情はどんどん硬くなってゆく。
「ブレイドさん? どうかされましたか?」
不思議そうな更紗の視線がブレイドを見上げてくる。
「いや、少し考え事をしていただけだ。ありがとう、これからもよろしく頼む」
ブレイドは遠い未来へ馳せた思いを投げ捨てて、現在の更紗と視線を合わせた。
遠い未来はわからずとも、今この瞬間更紗と一緒にいることが彼にとっての喜びであった。
辺境都市群冒険者ギルド。内部には暖房代わりの紋具と、テラリウムのランタンがバランス良く飾られていた。
冒険者たちがグラスを片手にはしゃいでいる。今日のギルドには陽の空気が蔓延していた。
そんな食堂を突っ切って、職員たちに挨拶する静謐な男が一人。
「……メリーユールフェス、で良いのだろうか?」
「メリーユールフェス! 楽しんでね!」
職場体験で知り合ったギルド職員一人一人に挨拶してから、静謐な男――レピド・クロサイトはギルドの外にそびえ立つ巨大ツリーへと向かった。
(……寒いな)
とはいえ負けてはいられない。大好きなアレを飾ろうと、レピドは外気に晒され冷たくなった脚立を運ぶ。
と、見覚えある黒い影が寒空の下にあることに気付く。
「……ミゼリア?」
空気の冷たさに頬を染める黒い襤褸ドレスの乙女、ミゼリア・L・ステュクスはツリーを見上げ、ぼんやりと立ち尽くしていた。
防寒には心許ない衣服であるが、温度耐性は寒波に耐えうる能力を彼女に与えている。
虚ろな赤い瞳で飾り付けの様子を見上げる様が、ミゼリアの儚い美しさを際立たせた。
「レピドさん……?」
ツリーにそわそわするが何をして良いのか、心を上手く表現できないまま、ミゼリアはレピドの名前を呼び返す。
ミゼリアもレピドもコミュニケーションは苦手な方だ。故にレピドは行動で示す。
ツリーの近くに脚立を設置しアレを見せる。それから、かじかむ指で細い枝に刺して吊した。
「どうすればいいか……わかり……ました……」
ミゼリアは一つ頷き、脚立を運んできて自分も好きなアレを黙々と飾り始める。
表情の変化には乏しいが、レピドと一緒にいることや初めての経験にうきうきしていた。滑らかに動きレピドと一緒にアレを飾り続ける指先がその証拠だ。
(高いところは他の方におまかせしましょう)
コルネリウス・アーラは緊張しながらも脚立の上に立ち、巨大ツリーの下の方を丁寧に飾り付けていた。
ドライフラワーのスワッグはツリーに彩りを、毛糸で作った星やハートのモービルはかわいらしさを、星のオーナメントは煌めきを与える。
(これでこのあたりは完成でしょうか?)
華やかに飾り付けられたツリーの裾を確認し、コルネリウスは優しく眼を細めた。
長い髪を揺らしながら慎重に脚立を降り、まだ飾り付けていない場所へと移動する。そして飾り気の薄いそこを見上げると――。
「干し、肉……?」
瞠目したコルネリウスは、木の皮にも見える色味のそれに首を傾げた。ギルドの外に吊されたテラリウムのランタンのおかげでかろうじて識別できる。
(なぜ、お肉が?)
脚立を置き、サクサクと音を立ててツリーの周囲をぐるりと歩く。見かけたのはレピドとミゼリアが一心不乱にアレ――もとい干し肉を吊している現場。
せっせと干し肉を吊している現場。
「えっ? ……え?」
コルネリウスは二度見した。コルネリウスの常識に『ツリーに干し肉を飾る』は存在しない。
しかしレピドとミゼリアの常識には『ツリーに干し肉を飾ってはいけない』は存在しない。そしてこのツリーはそれぞれが好きなものを飾るツリーだ。
(なるほど、お二人はお肉がお好きなんですね。……私もパンを飾る方が良いんでしょうか?)
ん~、と唸りながらコルネリウスは小作りな顎に指を添えた。
「ふふ、ユールフェス中止のお知らせはなかったようでなによりです」
一部の独身やドゥジン信徒が声高に叫ぶそれが起こることもなく。平穏無事なユールフェスを迎えることができた。
東雲・更紗は天辺の見えないツリーを見上げ、これならばアレが有効なのではないかと考える。
幸いこの依頼は極めて平和だ。何より、更紗にはブレイドがいる。
さて、肝心のブレイドはツリーの根元にものすごくおもいミラーボールを置き、エーテルを通していた。七色の輝きがツリーをライトアップし、ツリーの裾に飾り付けられたスワッグやモービルや星や干し肉が夜の闇に浮かび上がる。
「……なかなか個性的なツリー、だな」
その個性的なツリーに更に個性的な飾り付けをしたのはブレイドなのだが、少し天然なところのあるブレイドは気付いていない。
「あとは更紗さんに任せる。何をどう飾るかは自分に指示してほしい」
「……飾り付けるなら俺も手伝おう」
大好きな飼い猫を懐に詰めてほっこりしているレピドが二人に声をかける。
「どんなかざりつけを……するのでしょうか……? 干し肉、は……?」
「上の方は私では飾り付けられませんので、是非お願いしたいです」
その後ろから、表情にこそ出ていないが沢山の干し肉を飾れて大満足のミゼリアと、干し肉大好きな二人を温かく見守るコルネリウスがゆったりと歩いてくる。
「……今のところ飾り付けは下の方に集中していますね。とてもおしゃれです」
更紗はミラーボールに照らされるツリーを見上げながらゆっくりと歩いて、現状を確認する。
「そうなりますと、上はしんぷるにして、下を目立たせる方が綺麗に見えるかもしれませんね」
「飾り付けたいものはこの袋に詰めてほしい。マジカルポケットに収納する」
ブレイドが大きな袋を広げると、更紗は大きな星と銀色のモールと金色の飾り玉、ミゼリアは干し肉、コルネリウスはスワッグとモービルと星を詰めた。
レピドは自分で干し肉を飾り付けに向かうようだ。なお、どんなに好きでもショウガは嫌がりそうなので飾るのだけはやめておく。かしこい。
ブレイドとレピドが靴底にエーテルを込め、ツリーを登っていく。
「まずは天辺に大きな星を飾り、上から下にかけてモールをふんわりと巻いてください。玉飾りと干し肉は……一カ所に固めないようにお願いいたします」
ブレイドは太い幹に掴まりバランスをとりながらトップスターを設置し、上から下へとくるくるとモールを巻いてゆく。合間に玉飾りを吊り下げることも忘れない。
(やはり干し肉はツリーの負担にならない)
レピドは精一杯のドヤ顔でまばらに干し肉を飾った。
どんどん豪華になってゆくツリーにミゼリアは密かに胸を高鳴らせ、コルネリウスは両手を合わせて感嘆する。
「スワッグとモービルと星は上に行くほど数が少なくなる……ぐらでぇしょんのように飾ってください」
「とのことだ。すまないがもう少し手伝ってもらえるだろうか?」
「構わない」
更紗の指示に応じて、ブレイドはレピドにスワッグとモービルと星を分ける。
二人で手分けして更紗の指示通りにスワッグとモービルと星、たまに干し肉を飾ってゆく。
「では、総仕上げと参りましょうか」
「えっ、更紗さん!?」
その言葉とほぼ同時に、更紗の魂は肉体を脱出した。異常を察知したコルネリウスが更紗の身体を支え、ミゼリアは更紗の魂の軌道を目で追った。
(大体綺麗に仕上がっていますが……。あそこは直した方が良いかもしれませんね。それと……)
しばらくして、更紗の身体に魂が戻ってくる。
「コルネリウスさん、ありがとうございます。上の方のスワッグの位置は直したいところですね……あとは……」
更紗はコルネリウスに礼をすると、修正指示を出すために歩き出した。
「これで完成、でしょうか?」
更紗が指示し、ブレイドとレピドが細かな箇所を修正した。最後は全員で確認して「これでヨシ!」となったら完成とすることにした。
「好きなものをいっぱい飾れたな……」
懐のショウガを撫でながら、レピドが納得したように頷く。
「わたしも、干し肉を……たくさんかざれて……うれしい、です……」
ツリーを見上げるミゼリアの心の中は喜びでいっぱいだ。その表現方法に疎いため、表に出すことはなかなか叶わないが。
「素敵なツリーになりましたね……。お手伝いができて嬉しいです」
そんなミゼリアに笑いかけてから、コルネリウスもツリーを見上げる。自分が用意したオーナメントがツリーを彩っているのは、やはり感慨深い。
「ツリーの飾り付けとは、珍しい経験だったな……。大変ではあったが、たまになら悪くはないな」
ブレイドもうっすらと笑っているように見える。
こうして見た目にも美しく局所的に食べることもできる、心身を満足させるツリーが完成した。
●職員へ
職員は感激した。
「『メリーユールフェス! です、すっかりお元気になられたようで安心しました。これからもよろしくお願いいたしますね』」
本業、本業。双方でお世話になっている更紗からのメッセージカードは、いつ貰っても嬉しい。
そして更紗へカードを贈る。
「『メリーユールフェス! こちらこそよろしくお願いします! ドゥジン信徒としても共に邁進していきましょうね!』ですか……。ふふっ、ありがとうございます」
更紗とライリーはほのぼのと笑顔を交わした。
「『ギルド職員とは中々大変な仕事なんだな。特にコミュニケーションは難しい……皆凄いな。来年もよろしく頼む』」
こちらはギルド職員一同へ。
「『先日は世話になった。鍋を爆発させなかったのはあれが初めてだ。家でやると爆発してしまうのだが、一体何が違うのだろう……?』」
こちらは食堂の職員たちへ。
レピドが贈ったカードには複数の返事が返ってきた。
(『こちらこそお世話になりました! 色々なことを体験することがコミュ力の向上に繋がると思います。来年もよろしくお願いします!』)
(『鍋が爆発!? 空焚きとかした?』『簡単なレシピ載せとくね。気をつけなよ!』)
レピドの手の中に職員たちからの労いや心配がどんどん集まってゆく。
「……こそばゆ、い?」
それらへの感想を懐のショウガに呟く。ひとまず教えてもらったレシピは実践しようと心に刻んだ。
●真心を込めて
ミゼリアは羽根ペンをぐっと握って、ツリー型のメッセージカードに向き合っていた。
(むずかしい……、です……。でも、がんばります……)
何度も何度も書き直して、かろうじて他人でも読めるカードが完成した。けれどこれをどうしたらよいのだろう。
(レピドさんがかいているから、まねをしましたが……)
人でいっぱいのギルド内を見回すと、レピドがこちらに向かってくるのが眼に入った。
「ミゼリア、これを」
レピドはミゼリアに猫型のカードを渡した。ミゼリアは目を通しながら、ゆっくりと読み上げる。
「『ミゼリアへ。いつも世話になっている。ミゼリアと同じ依頼の時はとても心強い気持ちになるんだ……不思議なものだな。その内またゆっくり茶でも飲みに行こう』……ありがとう、ございます……」
ミゼリアは自分が少し頼もしくなったかのような、不思議な気持ちを抱いた。
「わたしからも、どうぞ……」
緩慢な動作でレピドにカードを差し出す。
「『レピドさんが、しんぱいです。もし、なにかこまったことがあれば、いつでもそうだん、してくださいね』か。ありがとう」
レピドは拙い文字を解読し、穏やかに眼を細めた。
レピドとミゼリアの姿を認めたコルネリウスもやってくる。
「レピドさん、ミゼリアさん。こちらをどうぞ」
パン型のカードを受け取ったレピドは自分からもカードを差し出し、ミゼリアも両手でカードを渡した。
「『レピドさん。一人で抱え込んでしまいがちなところがありますので、何かあればいつでも相談してください。お仕事でも頼りにさせて頂いていますから、これからもよろしくお願いしますね』か。心配をかけないよう、心がけるべきだな……」
レピドがコルネリウスから受け取ったカードを音読する。真面目すぎるレピドの回答にコルネリウスがクスリと笑う。
「『コルネリウスへ。いつも世話になっている。依頼で助けられる度に感謝しているんだ、これでも。冒険者として、人として、俺はアンタを尊敬している。これからもどうかよろしく』尊敬、ですか……」
コルネリウスもカードを読み上げた。レピドはまっすぐに、コルネリウスに尊敬の眼差しを向ける。そんなにまっすぐだとコルネリウスは照れてしまうが、敬意を受け取らないわけにもいかない。
「『ミゼリアさん。私を慕ってくれてありがとうございます。まだまだ私も未熟な部分は多くて、恥ずかしいところも見せてしまうかもしれませんけれど、一緒に沢山の経験をして学んでいきましょう』……うれしい、です……!」
無機質にも見えるミゼリアの瞳に柔らかな光が灯る。
「『いっしょにおしごとや、ぶかつどうをできるのがとてもうれしいです。がんばりますのでこれからもなかよくしていただけたらうれしいです』……。はい、これからもよろしくお願いしますね」
はにかむコルネリウスが差し出した手を、ミゼリアがきゅっと握る。互いの体温の差は、互いが存在する証だ。その体温を確かめ合いながら、二人はこれからの楽しいことに思いを馳せた。
「『メリーユールフェス、更紗さん。いつも世話になっている。これからもよろしく頼む』ですか。ふふっ、私からもこちらを」
ブレイドから渡されたシンプルなカード。そこに刻まれた無骨な文字を読み上げて、更紗は満足げな笑みを浮かべる。
そのあまりのシンプルさから、こういった行事に慣れていないのに書いてくれたのが伝わってきて、それがことさらに嬉しい。
頬を染めた更紗が、リース型のカードをブレイドに手渡す。それから両手をもじもじとすり合わせて視線を逸らした。
「『メリーユールフェス! です。これからも末永く、よしなにお願いいたしますね?』……末永く、か」
ブレイドは感慨深げに眼を細めた。果たして更紗との関係はいつまで続くのだろう。彼女が誰かと結婚するまで? それとも――。
詮無きことを考える内、ブレイドの表情はどんどん硬くなってゆく。
「ブレイドさん? どうかされましたか?」
不思議そうな更紗の視線がブレイドを見上げてくる。
「いや、少し考え事をしていただけだ。ありがとう、これからもよろしく頼む」
ブレイドは遠い未来へ馳せた思いを投げ捨てて、現在の更紗と視線を合わせた。
遠い未来はわからずとも、今この瞬間更紗と一緒にいることが彼にとっての喜びであった。
マスターコメント
メリーユールフェス! ……メリーユールフェス? メリーユールフェェェェェェス!!
冒険者の皆様、ご参加いただきありがとうございました!
楽しくツリーを飾り付け、メッセージカードも楽しく交換できましたので、大成功とさせていただきます!
今回はスキルの使い方にびっくりさせられた方にMVPを差し上げます。
称号は皆様に差し上げますので、お気に召しましたらお使いいただけると嬉しいです。
改めて、当依頼へご参加いただきありがとうございました!
眞石ユキヒロでした。
ショートシナリオ易しい 報酬:少ない5 / 4〜8人
2023年01月16日 11時03分27秒 公開
大成功
相談掲示板
この依頼をご確認いただきありがとうございます! 辺境都市群冒険者ギルド職員、兼、ドゥジン信徒のライリー・ベルです。 解説に記載はありませんが、メッセージカードをいただいた場合は、私たち(NPC)側からもメッセージカードを贈らせていただく場合が存在します。 私は当然書きますし、ツェレン先輩やアーキルさんは書くでしょうね……。 ティボーさんは……知りません。まぁ、書かないんじゃないですか。 欲しい、あるいはいらない場合はプレイングにその旨をご記載くださいませ。 なお欲しい場合でもその人物との関係性……美味しいですね……によってはもらえない場合も存在します。 その点はご了承くださいませ。 それでは楽しいユールフェスを!
当依頼にご参加いただきありがとうございます! 辺境都市群冒険者ギルド職員、ライリー・ベルです。 当依頼は明日1/3の12時に出発となります。 お手数をおかけしますが、今一度、装備・スキル・プレイングのご確認をお願いします。 そして今からのご参加も大歓迎です! どうぞよろしくお願いします。