【西局】ラネンターカム
革酎
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シナリオID:2525
オープニング
シラー砂漠の広大なる砂の大海の中に巨影をそびえさせているそのピラミッドは、ラネンターカム陵と呼ばれている。
数百年前、とある大部族の長だった男ラネンターカムが、神代の頃から存在する巨大遺跡を己の墳墓として自らを弔ったことから、その様に呼ばれている。
上空から見下ろせば星形のピラミッドという外観を見せるこの巨大遺跡は、それだけでひとつの堅牢無比な大型要塞であった。
周辺には幾つもの神殿や遺構群が並んでおり、更にはピラミッド自体も単一ではなく、ラネンターカム陵の他にテクホテップ陵と呼ばれる中型遺跡が隣接している。
少し前までは、このラネンターカム陵はシラー砂漠最大級のバルバロイ組織『太信党』の本拠地として使用されていた。
その太信党は西方辺境伯との戦いに敗れ、既に壊滅している。
現在はごく少数の残党がラネンターカム陵内に居座り、今後の動静を見極めようとしているらしい。
このラネンターカム陵を、西方辺境伯ルーヴェン・アクファリテは攻略し、接収しようと考えている。
太信党は既に壊滅したものの、シラー砂漠にはまだまだ他にも数多くのバルバロイ組織が存在しており、それらバルバロイ組織が太信党の後釜としてラネンターカム陵に入り込んで本拠地としてしまえば、これまた厄介な話となるだろう。
そうなる前に西方辺境伯が、この堅牢な要塞を押さえてしまおうと考えた訳である。
ラネンターカム陵を手に入れることが出来ればバルバロイ組織の新たな本拠地の誕生を阻止することが出来るばかりか、敵中に橋頭保を得ることにも繋がる。いわば一石二鳥の施策であった。
このラネンターカム陵攻略には漠兵隊が充てられることとなった。
が、漠兵隊長アザンティア・カーンは先の西方辺境伯領都防衛戦で命を落としており、現在はルーヴェンが隊長職を兼ねている。
とはいえ、流石にルーヴェン本人が現場に出て指揮を執る訳には行かない為、今回は吸血鬼ハンターのロレッタ・レーゼンが臨時の中隊長としての権限を与えられ、攻略指揮を執る運びとなった。
●湧き起こる疑念
出発前日。
ロレッタはアクファリテ邸内の執務室へと案内され、そこでルーヴェンと最後の打ち合わせに入った。
「冒険者ギルドには声をかけたか?」
「はい、昨晩のうちに。今回は漠兵隊の人数もある為、そこまで大勢を雇う必要はないでしょう」
ルーヴェンに答えながら、ロレッタは執務卓上に広げられているラネンターカム陵の簡単な見取り図に視線を落とした。
「太信党も内部構造を全部が全部、把握していた訳ではないのですね」
「そうらしい。よくそんな危なっかしいところを本拠地にしようだなんて考えたもんだ」
苦笑しながら肩を竦めるルーヴェン。
一方のロレッタは、別の観点で見取り図を凝視している。その表情は冒険者ではなく、吸血鬼ハンターとしてのそれであった。
何か気になるのかとルーヴェンが水を向けると、少し変なところがある、とロレッタは小首を捻った。
「確かラネンターカムは吸血鬼だった筈……であれば餌となる人間を押し込めておく場所や、自身が眠りに就く為の空間などを用意していても、おかしくはないのですが」
いわば吸血鬼が本拠として使う為の特徴が何ひとつ見当たらない、というのである。
少なくともテクホテップ陵ならば、ラネンターカムの子吸血鬼テクホテップが自らの存在を維持させる為の室や設備をひと通り揃えている様に思えた。
それだけに、ラネンターカム陵の吸血鬼の本拠としての不向きさが、逆に不自然に思えた様だ。
吸血鬼には然程詳しくないルーヴェンだったが、ロレッタからの理路整然とした説明を受けるにつけて、次第にその表情が渋い色へと変じていった。
「そういやあ、爺様も妙なことをいっていたな」
かつて吸血鬼ラネンターカムを滅ぼしたという二代前の西方辺境伯は、ルーヴェンの祖父に当たる人物だ。その二代前の西方辺境伯は、ラネンターカム討伐の際に、これで当面はシラーも安心だ、という意味の台詞を口走っていたらしい。
当面は安心だ、という。永遠に、ではなく。
「どうも嫌な予感がする……何がどうって訳でもねぇが、十分に気を付けて行ってきてくれ」
ルーヴェンの見送りを受けながら、ロレッタは疑念に満ちた表情で室を出た。
このラネンターカム陵には、何かがある。太信党ですら知らなかった、何かが。
解説
マスターより
リプレイ
漠兵隊員に掲げさせたランタンの淡い光の下で、ロゼットは手にした自作の見取り図をじっと凝視し、思わず小首を傾げた。
「何か気になることでもあるのか?」
傍らから、人間程の大きさを誇る蝙蝠型魔獣を仕留め終えたばかりのケン・Z・ブラッドリーが、愛用の太刀を鞘に収めながら問いかけてきた。
ロゼットは、部屋の配置が奇妙だとかぶりを振った。
「ピラミッドだから、部屋数は地上に近い方が多くて、頂点方向は数が減る筈なんだけど、どういう訳か逆なのよ」
曰く、バルバロイ組織『太信党』が居住区として用いていた一定の広さのある石室はどれも似た様な容積を見せている。それらの石室が螺旋を描いて地中へと降りてゆく線状を形成しているというのだ。
「成程……まるで漏斗かじょうろで水を流し込む様な形に似ているな」
同じく横合いから見取り図を覗き込んできたロレッタ・レーゼンも、ロゼットが呈した疑問に一定の理解を示した。
ここは、かつて太信党が本拠地として使用していた星形ピラミッドの古代遺跡、ラネンターカム陵。
西方辺境伯ルーヴェン・アクファリテの意向を受けて、内部調査及び接収作業へと動いた漠兵隊をロレッタやケン、そしてロゼットらがそれぞれ小隊を率いる形で指揮し、少しずつではあるが確実に内部の制圧を進めている。
ところが内部詳細見取り図の作成を請け負ったロゼットが、陵内の半分程を制圧完了した時点で妙なことに気付いた。それが石室の配置だった。
突入前に漠兵隊から未知と既知部分の情報を仕入れた段階では、この奇妙な配置には気付かなかった。だが見取り図作成を進めるうちに、明らかに何らかの意図がある下方への螺旋突入型が明らかになってきた。
「陵墓とされたのは後からで、本来の用途は不明なままなのよね」
陵内に足を踏み入れた直後にそう語っていたロゼット。エドゥノーグ迷宮の如き例もあることから、細心の注意を払うことは当然だが、まさかこの様な展開が待っていようとは流石に予測出来なかった。
と、そこへ先行して調査に当たっていたクレア・エクレールとハヤト=ガラン=ヴォルファングの両名が更に低い位置、即ち地下へ繋がる部分から引き返してきた。
「なになに? 何か分かったの?」
古代遺跡内の調査と聞いて、本格的な冒険らしい冒険が出来ると張り切っていたクレア。今回は調査に特化した準備を整えてきた彼女は、自身が進めた諸々の情報収集から何か新しい事実が判明したのかと、ついつい期待を寄せる。
「やっぱ造られた時代が時代だから、錠前なんてのはひとつも無さそうだな。その代わり、罠はあっちこっちに仕掛けてあったけどな」
ハヤトも、戦闘以外の場面でこれ程に忙しく動き回ったのは久々だと軽く笑った。クレアとコンビを組んで土砂や岩を利用した罠を幾つも解除し、時折現れる蝙蝠型魔獣をその都度、撃退してきた。クレア程ではないにしても、ハヤトはハヤトで探索に必要な準備はある程度揃えていたとあって、罠や魔獣の類は早い段階で見破ることが出来ている。
しかしそんなふたりもロゼットが仕上げつつある見取り図を見るまでは、この陵全体がひとつの大きな装置の如き様相を呈していることは、流石に気付かなかった。
「蛇が出るか鬼が出るか……なんて思ってたが、まさか漏斗とはなぁ」
この下に、何かあるのか――ケンは自身が踏んでいる石造りの床を薄気味悪そうにじっと凝視した。
●より厄介なのは
ラネンターカム陵内には、太信党の残党が少なからず居座っていた。
その大半は魔獣使いや弓兵である。先の西方辺境伯領都攻撃の際には戦術的に不向きだとして、本拠地での待機を命ぜられていたらしい。
しかし首領ウザリ・クル・タハーラが討ち死にし、主戦力たる戦士団もほぼ壊滅したことを受けて、多くの残党は早々に逃げ去っていった。現在、この陵内に居残っているのはウザリへの忠誠心から、ではなく、他に行く宛てが無い為に仕方無く居座っているのが大半だった。
つまり、士気は全くといって良い程に高くない烏合の衆ばかりである。
そんな連中が相手だから、今回の陵内調査を事実上の残党狩りと位置付けていたルアンナ・ミュラーは若干肩透かしを喰った気分だった。
蝙蝠型、或いは岩蠍型の魔獣は時折出現するし、魔獣使いや弓兵もそれなりの抵抗を見せるものの、ルアンナの圧倒的な火力の前ではほとんど為す術も無く、次々と討ち取られてゆく。
ルアンナの繰り出す容赦の無い魔法攻撃の無双ぶりを、フリーダ=ブロムヴィストは半ば感心し、半ば呆れる思いで眺めていた。
フリーダは今回も天啓を受けて、接収戦に参加している。彼女が奉じる神曰く、
「ここを乗っ取られると大ロ=ス確定なので、脅威を意地でも排除しましょう」
とのことだったが、フリーダの接近戦能力とルアンナの強大な魔術だけでも十分に制圧出来るのではないかと思える程に、居残っている太信党残党は余りに貧弱だった。
「今回の一番の敵は残党ではなく、この遺跡そのものかも知れませんね」
いいながらフリーダは、穴をあけた閃光塗弾の缶本体から少しずつ塗料を流し出して、冷たい石床に印を残してゆく。これ程に巨大で複雑な構造を誇る遺跡だから、迷子になると後が面倒だ。
ロゼットが見取り図を作成しているとはいっても、現在地を見失ってしまうと、折角のマッピングも無駄になってしまう。
幸い、罠や隠し扉、隠し通路の類はクレアとハヤトが次々と発見し、解除してくれている為、フリーダもルアンナもひたすら敵の排除に専念することが出来た。
そのふたりのもとへ、ケンが合流してきた。魔獣の群れが迫ってきている。
「まだ居やがるのか……ま、出てきたんなら狩るしか無いよな」
「調査が目的だから深追いは無用と思っていましたけど、この分なら深追いするまでも無く、全て討伐出来そうな感じですね」
ケンに応じながら、ルアンナは小さく肩を竦めた。
そこへロレッタも長刀を携えて前に出てきた。これだけの戦力が揃っていれば、残党如きに負ける気はしなかった。
となると、問題となり得るのは矢張り、フリーダがいう様にこの遺跡そのものだろう。
大掛かりな罠の類はクレアやハヤトの力無しでは突破出来ないし、一度発動させてしまうと対処が中々に厄介だ。
「落とし穴の様な簡単なものなら何とか対処出来なくもないですが、天井を崩す形の物は、やっぱりその道のプロでないと見破れませんしね」
ルアンナは前方から迫り来る岩蠍の群れを視界の隅に収めつつ、ふと天井を形成する岩盤を見上げた。
この巨大な岩の塊がいきなり崩落してくると、魔術師のルアンナには少々辛い。フリーダやケン、或いはロレッタであっても恐らくただでは済まないだろう。
今回ばかりはクレアが調査に特化した準備を整えてきてくれたのが、本当に有り難かった。
●最後の一室
制圧と調査は、粛々と進められた。
完全にこちらの支配下に置いた場所は漠兵隊に安全を確保させ、冒険者達は未踏箇所へどんどん足を進めてゆく。
今回ロゼットは事前情報として、太信党から接収したラネンターカム陵内の大体の見取り図を先に入手していたが、それ以外にも、このラネンターカム陵内のそこかしこに刻まれている古代の砂漠民の文字情報についてもひと通りの資料を揃えていた。時折、太信党の手によるものではないと思しき壁画や文字が、岩壁に刻まれている。それらの情報を読み解くには大いに役立った。
「大半は当時の生活様式とか、ここに住んでたひとびとの日常記録の様なものばかりだけど……」
だがその中に、妙な文言が見られた。
「ラ・ネント・アーク・ナムン……偉大なる猟牙の姫、か」
「何となくですけど、ラネンターカムっていう名前の響きと似ていませんか?」
途中、立ち止まって壁上文字を見上げていたロゼットに、ルアンナが小首を傾げた。実はロゼットも、同じことを考えていた。
「でもさ、ラネンターカムって男性だったんじゃないの?」
石壁を軽く小突いて罠の有無を調べていたクレアが、不思議そうな面持ちで振り返る。ハヤトも、その話は何度も聞いたと頷き返した。
吸血鬼レムアルス・ファブランドも、そしてテクホテップも、ラネンターカムを偉大なる父と呼んで敬愛していた。女性だったという話はついぞ聞いたことが無い。
やがて一同は、陵の最深部に辿り着いた。
通常であればここで引き返すところだが、ロゼットが作成した見取り図を見る限り、この先にまだ続きがある筈だった。
ハヤトとクレアは手分けして捜索を続け、そして、見つけた。
「あったよ……隠し扉だね」
「太信党の連中も気づいていなかったみたいだな」
罠の有無をチェックし、石造りの隠し扉を慎重に押し開く。そして漆黒の闇に包まれた空間が、一同の前に現れた。
「何か居るぞ」
いうが早いか、ケンは太刀を鞘から抜き払って前へ出た。その左右にフリーダとロレッタが並ぶ。
直後、十数体の生ける屍の群れが飛び出してきた。半ばミイラ化しているが、その衣装から見て、太信党の戦士の遺体から作られたアンデッドと思われた。
前衛の三人が盾役となって屍共の突進を押さえ、横合いからハヤトが驚異的な機動力を発揮して遊撃に走る。その間にルアンナが後方から光弾の雨を降らせて、敵の数を一気に削った。
屍の群れは然程の脅威では無かったものの、不意を衝かれていれば面倒な戦局に陥っていたかも知れない。
今回は冒険者達の準備の良さと勘の鋭さが問題を未然に防いだ格好だった。
「どうやら、これが最後の敵だった様ですね。太信党の残党よりも、こちらの方が余程に士気が高かったというべきかどうか」
いいながらフリーダは、隠し扉の奥をそっと覗き込んだ。アンデッドなのだから士気も何も無いのだが、太信党の残党共の余りの不甲斐無さに、ふとそんな台詞が漏れてしまった。
ともあれ、ここが最後の探索場所だ。
クレアとハヤトは気合を入れ直し、ロゼットが掲げるランタンの光の向こうへと踏み込んでいった。
●潜んでいた者
最後の部屋は、数十人が集まって会議を開くことが出来る程の広さがあった。
「一部だけど、埃が積もっていない……最近まで誰かが、ここに居たんじゃないかな」
クレアの緊張を孕んだ声に、ハヤトも同意して頷く。
先程襲い掛かってきた屍の群れは別の場所に集まっていた形跡があり、実際その足跡から見ても、クレアが使用痕跡があると分析した箇所には何者かが滞在していた様子が伺えた。
その一方でロゼットはルアンナとロレッタを、奥の壁際へと呼び寄せた。巨大な石板と、何かの装置と思しき組み上げられた石の祭壇が、そこにあった。
ここで漸く、ロゼットは地上部の漏斗の様に配置された石室の意味を知った。
「そうか……地上の石室に住んでいたひとびとのエーテルを少しずつ搾取し、この部屋に集積させていたんだわ……」
「あの螺旋状に配置されていた地上の石室に住んでいたひとびと……つまり太信党は、自分達から毎日、ほんのちょっとだけエーテルが搾取されていても気づかなかったんでしょうね。それぐらい微量なエーテルを日々ここに集積させていた」
ロゼットとルアンナは石板に記されたラネンターカム陵の巨大なエーテル集積装置としての説明を読み上げ、渋い表情を浮かべた。
すると、ここに居た何者かは、地上部から掻き集めたエーテルを何に使っていたというのだろうか。
「恐らく自分の糧にしたんだろうな。基本的に吸血鬼は、人間の血を吸い尽くすことでエーテルを獲得するが、この巨大なエーテル集積装置を使えば、そんな手間をかける必要も無い」
ロレッタは、この隠し部屋に居座っていた者は吸血鬼であろうと断じた。そしてその吸血鬼こそが、二代前の西方辺境伯に斃された筈のラネンターカムなのではないか、とも語った。
二代前の西方辺境伯が完全に斃し切っていなかった様に言葉を濁したのは、ラネンターカムを討ち取ったと断言出来る程の自信が無かったからなのか。そして事実、ラネンターカムは生き永らえて、この地下の隠し部屋で太信党のエーテルを糧として復活を遂げようとしていたのか。
「ここはまだ、エーテル集積装置として機能するのか?」
ケンの問いに、ロゼットとルアンナは揃ってかぶりを振った。どうやらここを利用していた何者かは、起動装置を徹底的に破壊して去っていったらしい。最早このラネンターカム陵は要塞にも使える巨大な遺跡という以外の利用価値は無さそうだ。
「でもそれはつまり、ここを利用していた者が十分なエーテルを獲得したから、ここはもう用済みと考えたってことよね?」
クレアの指摘に、冒険者達は互いに顔を見合わせた。
それはいい換えれば、ここに居座っていた者――即ちラネンターカムは、既に復活を遂げて世に放たれたことを意味する。
「何てこった……アザンティアに何か託された的な感じはあったし、手を貸さない訳にはいかねぇと思ってここの調査に参加したが……戦いはまだ終わっていなかった。いや、寧ろもっと厄介な敵が蘇ったってな訳か」
ケンは思わず、額に手を当てて天を仰ぐ格好を見せた。
太信党との戦いに決着はついたものの、更に強大な敵が現れた事実をどう受け止めれば良いのだろう。
その時、フリーダとルアンナは誰かに見られている様な気がして、思わず周囲の闇を見渡した。
●静かなる予感
後日、制圧が完了したラネンターカム陵の管理を漠兵隊に任せた冒険者達は、西方辺境伯邸を訪れた。
陵の調査結果と、ラネンターカムが生きていたと思しき事態を報告する必要があったからだ。
大食堂に冒険者達を迎えたルーヴェン・アクファリテ西方辺境伯は、半ば予想していたのか、何ともいえぬ複雑な表情で腕を組んだまま、しばし黙り込んだ。
「やっぱり爺様は、ラネンターカムを完全に斃し切ったっていう自信が無かったんだろうな」
しかし生き永らえたという確証が無かったのもまた、事実である。だから敢えて言葉を濁していたと考えるべきか。
「ご苦労だったな。しかし、また近々お前さん達の手を借りることになると思う。今度は……ラネンターカムを叩く為にな」
敵は間違い無く、仕掛けてくる。
このまま黙って消えるとは到底、思えない。
一向に消えることの無い戦いの火種に、ルーヴェンは心底頭が痛いといった様子を見せていた。
ここでフリーダが、ラネンターカムが実は女性かも知れないと告げると、ルーヴェンはありそうな話だと頷いた。
性別と正体を偽る周到さ、用心深さ。それらが無ければ、二代前の西方辺境伯の目を誤魔化すことなど出来ない。
リーンエス王国西方はまだしばらく、平和を取り戻せそうにはなかった。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準6 / 4〜6人
2022年10月16日 22時44分01秒 公開
相談掲示板
シーフのクレアだよー、よろしくね! まだ成立人数には満たないけど、索敵ならお任せあれー。 あとは看破とか罠察知用に役立ちそうな汎用スキルとスカウトの心得持ってこうかなぁ。 戦闘は発生してもそこまで大変じゃなさそうかもってことだけど、ボクは今回戦闘にはあまり貢献できなさそうなので戦闘得意な方にお任せしても大丈夫?
ヒーラーのロゼットよ。よろしくね。 具体的な行動の指示はないようだけど、どう動きましょうか。 私たち冒険者は未踏部分の調査にあたって、確認できたところを 漠兵隊に管理していってもらう? ウォーリア、シーフが揃ってるから私は後衛してて良さそうだけど、 位置感覚とかナビに使える汎用技能で、マッピングとかしようかな。
ウォーリアーのケンだ 前回はアザンティアに助けられた面が強いし、代わりにもらった称号のこともあって参加させてもらうことにしたよ 俺は戦闘面をメインにしようと思っているが・・・・今回は実質的には残党の排除ではなくて本拠地の調査が主目的だと思っているが間違ってるかな?
キャスターのルアンナです、西部戦の仕上げですね。 私も戦闘メインな動きになりそうです。
>主目的 そうだね、今回は調査が主目的って認識。 ただ残党や罠の存在が示唆されてるし、戦闘も一応調査の一部って感じかな。 >大まかな流れ ボク達が未踏部分を率先して調査、厄介な残党、罠を解除。 安全性が確認できた場所の管理やそんなに強くない残党が多い所なんかを漠兵隊にお任せする形でどうだろー?
>実質的には残党の排除ではなくて本拠地の調査が主目的 それで合ってると思うわ。 残党も居るのでしょうけど、少なくとも脅威になるような 相手は残っていないでしょうね。 ちなみに【西局】のページにある過去の説明はこんな感じね。 >ラネンターカム陵(7月2日追加) 上から見ると星形に見える巨大なピラミッド。神代の頃に建造されたという伝説だけが伝わっており、誰が何の目的で建てたのかは一切不明。後に数百年前の有力な部族長ラネンターカムが自らの陵墓としたことから、この名がついた。 内部は複雑な迷路となっており、初見者が案内も無しに足を踏み入れれば、大抵迷子になる。数多くの罠と要塞の如き堅牢な構造に目を付けた太信党が本拠地として使用しており、一部は首領ウザリ・クル・タハーラの個人宅に割り当てられている。
>大まかな流れ 私はクレアの方針で異論ないわよ。
おーっす! ブレイブファング傭兵団のハヤト=ヴォルファングだ、よろしくな!! 今回は調査メインらしーから俺は探索重視のスキル構成で行くことにすんぜ! 辺境伯のおっちゃん達の発言聞くに何かヤバそーなのが封印とかされててもおかしくなさそーだよな…
>何かヤバそーなのが封印 1.吸血鬼ラネンターカムを滅ぼせずに、封印までに留めた 2.吸血鬼ラネンターカムとは別の、何かが封じられている ありえるとしたら、こんな感じかしら。 でも1なら、正しく伝えておけば良いと思うから2で、 2代前の西方辺境伯にも分からない何かがあった、とか。 調べてみないと分からないけど、用心はいりそうね。