ハッシリ村の夏の縁結び!
椿油
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シナリオID:2383
オープニング
●ハッシリ村の風習改革
キーオス・スカイシップスが村長をやめて一ヶ月ほど経った。悪い意味ではない、隠居の形に近い物だ。そして次期村長だったミルキーが村長の座についてから、ずっともんもんと考え事をしていたらしく。
「ん~……」
ずっと腕を組んで考えているミルキーの所に、妻ソフィネが飲み物を運んでくる。
「ミル君、アイデアはまとまったの?」
「それがなぁ、どうも夏の祭りって何だろうなって……」
どうやら今は、夏に行う祭りを考えているようだ。
「ここ、砂漠に近いから水源も碌に無いものねえ……」
水で涼むバケーションも容易く出来ないこのハッシリの立地で出来る事は何か。それをずっと考えているミルキー。
「……あ、札の縁結びあるでしょ。あれを夏もやるとかどうかな? モミの木は使えないけど」
ソフィネがアイデアを共に頑張ってひねり出す。元々札の縁結びは板に願いを書いてモミの木に吊るす行事だったのだが、今の時期、モミの木は無い。そもそもモミの木は暑さに弱いのだ。
「代替になる木なぁ、ジョニースターさんなら知ってそうかな」
ジョニースターは大工である。彼ならひょっとしたら代替になりそうな暑さに強い木を知っているかもしれない。そう思ってソフィネの案でほぼ決定しつつ、ジョニースターの所へ向かった。
「暑さに強い木? ディズルトネリコとかどうだ? ちょうど入荷したばかりだぜ!」
と、シラー砂漠にほど近い湿地帯の地に生えるその木は、加工の為に葉ぶりの良い枝々を伐り落とそうとされていた。
「わわーっちょっと待ったジョニースターさん! その木が必要なんだよ!!」
ミルキーが慌てて止めるのでポカーンとしたジョニースター。まぁ、祭りに使う物なんだろうなと察した。
「……持っていくって事かい?」
「はい!」
ミルキーは高速で返事をした。
●夏季札の縁結び、開催決定
「だいたい用意出来たよ、ミル君! ……冬の板の使いまわしだけどね」
「新品用にジョニースターさんが差し入れしてくれたのがあるだろ?」
これは吊り下げる板の準備である。この板に願いを認めるのだ。
「ダオシエもやりたい!」
ゴブリナの少女、ダオシエが板作りの手伝いを志願した。何かとミルキーとウマが合う(と自称している)ダオシエ、この一ヶ月の間で村長になったミルキーに更に懐いている。
「よーし……夏季も成功させるぞ!」
ミルキーの村長最初の仕事が、始まろうとしていた。
キーオス・スカイシップスが村長をやめて一ヶ月ほど経った。悪い意味ではない、隠居の形に近い物だ。そして次期村長だったミルキーが村長の座についてから、ずっともんもんと考え事をしていたらしく。
「ん~……」
ずっと腕を組んで考えているミルキーの所に、妻ソフィネが飲み物を運んでくる。
「ミル君、アイデアはまとまったの?」
「それがなぁ、どうも夏の祭りって何だろうなって……」
どうやら今は、夏に行う祭りを考えているようだ。
「ここ、砂漠に近いから水源も碌に無いものねえ……」
水で涼むバケーションも容易く出来ないこのハッシリの立地で出来る事は何か。それをずっと考えているミルキー。
「……あ、札の縁結びあるでしょ。あれを夏もやるとかどうかな? モミの木は使えないけど」
ソフィネがアイデアを共に頑張ってひねり出す。元々札の縁結びは板に願いを書いてモミの木に吊るす行事だったのだが、今の時期、モミの木は無い。そもそもモミの木は暑さに弱いのだ。
「代替になる木なぁ、ジョニースターさんなら知ってそうかな」
ジョニースターは大工である。彼ならひょっとしたら代替になりそうな暑さに強い木を知っているかもしれない。そう思ってソフィネの案でほぼ決定しつつ、ジョニースターの所へ向かった。
「暑さに強い木? ディズルトネリコとかどうだ? ちょうど入荷したばかりだぜ!」
と、シラー砂漠にほど近い湿地帯の地に生えるその木は、加工の為に葉ぶりの良い枝々を伐り落とそうとされていた。
「わわーっちょっと待ったジョニースターさん! その木が必要なんだよ!!」
ミルキーが慌てて止めるのでポカーンとしたジョニースター。まぁ、祭りに使う物なんだろうなと察した。
「……持っていくって事かい?」
「はい!」
ミルキーは高速で返事をした。
●夏季札の縁結び、開催決定
「だいたい用意出来たよ、ミル君! ……冬の板の使いまわしだけどね」
「新品用にジョニースターさんが差し入れしてくれたのがあるだろ?」
これは吊り下げる板の準備である。この板に願いを認めるのだ。
「ダオシエもやりたい!」
ゴブリナの少女、ダオシエが板作りの手伝いを志願した。何かとミルキーとウマが合う(と自称している)ダオシエ、この一ヶ月の間で村長になったミルキーに更に懐いている。
「よーし……夏季も成功させるぞ!」
ミルキーの村長最初の仕事が、始まろうとしていた。
解説
【目的】
札の縁結びを楽しむ。涼む。
【札の縁結びとは】
ユールフェス時期にハッシリ村で開催されている、札に願いを書いて木にぶらさげるイベントです。
今回、夏季はディズルトネリコという葉が豊富な木を使って、ますます七夕感溢れるイベントになっています。
例年に漏れずカップル歓迎、勿論お一人様歓迎です。
【出来る事】
1.板に願いを書いて木にぶら下げる
メインイベントです。「目指せ最強」とか「世界一幸せになる」とか「どぅじんさっかになりたい」とか「我が漆黒の剣の封印を解き放つ」とか、とにかくなんでも構いません。他人を貶めるような悪い使い道でなければオールオッケーです!
2.食べたり涼んだりする
板置き場の近くに冷たいジュース(ミルク・オレンジ味)が配られています。そしてハッシリブランド品に去年の夏になった、アイスをクッキーでサンドした「カラフルアイスクッキー」が氷室の氷を使って数量限定で配られています(具体的には参加上限人数分+αほど)。
カラフルアイスクッキーのアイスはバニラ・イチゴ・チョコ・オレンジから選べます!クッキー生地は選べません。
そして、ディズルトネリコの木の下は実は涼めるスポットになっています。札を飾り終わった後に配られた物を持参で涼んでみて下さい。
3.そして、交流を楽しむ。
マスターより
ついに夏も開催しちゃいました、ハッシリ名物札の縁結び! 椿油です。
夏果ってほどトロピカルじゃないけど夏の間にこれやりたいなと思ったイベントになります。夕涼みの感覚で楽しんでいって下さい! 夕方は気温が下がった砂漠からのそよ風が気持ちいい事でしょう。
皆様のとろけるようなアツいプレイング、お待ちしております!
リプレイ
●夏の縁結び、開催
「札の縁結び、夏にもやるんだねー」
「そうみたいですね!」
アルマ・ヴァレンタインはエヴァン・ピオネロと一緒に手を繋いでハッシリ村へ訪れた。
「ソフィネさーん、前回のお願いもちゃんと叶ったよー!」
アルマからの報告に、ソフィネは顔を明るくして二人を出迎えた。
「それは良かったです! お空はちゃんと見ていてくれたんですねっ」
「天に感謝です」
今回も縁が結ばれますように。エヴァンは天と今回の主役であるディズルトネリコの木に祈りを捧げた。
「札いっぱいつくったよ!」
ダオシエが嬉しそうなアルマとエヴァンにジャカジャカ鳴らしながら抱えていた札を二つ渡す。
「ダオシエさんもこの前ぶりー、お手伝いお疲れ様だよー」
「ソフィネさん、ミルキーさん、お久しぶりですよー」
クラリス=ミシェは荷馬車と共にハッシリ村にやってきた。
「お、婚礼の儀の時はありがとな!」
「おかげ様で夫婦仲良く暮らせてます!」
「お幸せそうで何よりですー」
セロンガード・シュタインドルフは既にオレンジジュースを飲んだり、バニラ味のカラフルアイスクッキーを食べたりしながら涼んで参加者達を眺めていた。
「願い、叶うと良いですけれど」
来訪してすぐに『あの子の身長が伸びますように』と綺麗に書いてくくりつけたセロンガード。最近、あの子が身長が低い事を気にしていたのが気がかりだったからだ。
アラン・スミシーは板に『大切な子達がいつまでも健やかでありますように』と願いを込めてぶらさげる。
「これでよし、と。皆、元気で健やかでありますよう」
同行していたエヌは、スミシーから少し隠れながら『アランのお願い事が叶いますように』と書いてぶらさげていた。
「ん? 何て書いたんだいエヌ」
「ひ、秘密っ」
「……まあいいか! エヌ~、向こうにおいしいクッキーがあるよ~、ミルクのジュースと一緒に食べよう!」
「食べる。……アイスって何?」
「今年のお願いはー……」
「何にしましょうか? ……見ちゃだめですよ?」
アルマはどうしようかなーというような、少し見たがりそうな顔をしながらも『エヴァくんと形に残る思い出をたくさん作れますよーに!』と書きしたため、そしてエヴァンの方をチラ見する。
「あっ、ちょっと待って下さい!」
『身長185cm以上! アルマを肩に乗せ歩ける位に伸びますように』と書いてあるのが見えたアルマはふふっと笑った。
「二人共、かなうといいねー」
「……ですね!」
お互いの札を見合ってからディズルトネリコにぶらさげ、アイスとジュースを取りに行った二人だった。
ミシェは『おいしい食べ物とふかふかのおふとんをください』と書き、隅っこにそっと『母がどこかで元気ですように』と書き足した。
「……ふたつかいたらおこられてしまうでしょうか?」
そう思いながらもミシェは札をディズルトネリコにぶらさげる。
その後、ミシェはチョコ味のカラフルアイスクッキーとミルクを片手に積極的に皆に話しかけにいく。
「クラリス=ミシェともうします。飲み物もアイスもとっても美味ですねー! 幸せです」
「ええ、美味しさは幸せに繋がりますね」
セロンガードは口の中でバニラ味を大切に噛みしめる。
「――何だか貴族になったみたいな気分だ」
エヌは初めて食べるバニラ味のアイスとミルクで今までにないリッチな気分を感じていた。
「うんうん美味しいね~、エヌが幸せそうで何よりだよ」
アルマはオレンジ、エヴァンはイチゴのフレーバーを選んで食べてみる。
「せっかくだしトネリコの木の下で一緒に食べよっかー?」
「ええ! ……んっ! 香り爽やかで甘く美味しいです」
二人でお互いの味をシェアしてみたり。
(わ、間接キスだー……まだちょっと恥ずかしい)
アルマは少し照れていたが、エヴァンにとってはいつもの事だった。
「そ、そういえば他のひとはどんなお願いごとしてるのかなっ」
気を逸らそうと他の札を見ると、セロンガードの『あの子の身長が伸びますように』を見つけるアルマ。
「……誰の事なんだろうねー」
「ちょっと気になりますね」
あの子の身長は、きっと低いのだろう。そして、スミシーとエヌの『大切な子達がいつまでも健やかでありますように』と『アランのお願い事が叶いますように』も見つけた二人。
「他人を思いやるって大切だねー」
「そうですね、大切です……!」
ミシェはこっそり、2つ目にイチゴ味のカラフルアイスクッキーを取ろうとしていた。
(そーっと……)
「お、イチゴ味欲しいのかい?」
売っていたジョニースターに気付かれるミシェ。
「はうあっ! ちょ、チョコを食べたけどイチゴも美味しそうだったとかそういうわけでは決してないですよー」
「はは、美味しいよなイチゴも。……イチゴ味のアイスは残念ながら数量限定だからキミの分はもうないけど、ジュースが数量限定とはミルキーさん言ってなかったよな?」
そう言ってこっそり果肉が入ったイチゴフレーバーのジュースを差し出したジョニースター。
「なんと……! その発想があったのですかー」
「ミルキーさんには内緒だぜ!」
「冷たいオレンジジュースにバニラアイスを浮かべるのもイケると思います!」
エヴァンの提案に、エヌは丁度残っていたバニラ味のカラフルアイスクッキーを見つめる。
「よーし、おかわりにオレンジ取ってくるか~」
スミシーが取って来てくれるのを見て、エヌの顔は輝いていた。
「ありがとう……!」
「では、私も試しにやってみましょうか」
セロンガードは丁度オレンジジュースとバニラ味のカラフルアイスクッキーを持っていたので、ポチャンとジュースに入れてみる。
「おぉ、オレンジがまろやかになりますね」
「そうなるのか」
エヌはまろやかになるとどういう味になるのかまでは分からなかったが、スミシーが持って来たオレンジジュースにバニラ味を投入する。
「甘い……、甘くてまろやかだ」
「おぉー、わたしもやってみたいですよー」
ミシェのジュースが何故かイチゴ色だった事には誰もツッコまなかったが、ミルキーは密かにジョニースターの方を見ていた。イチゴの果肉や果汁が置いてあるのはジョニースターの持ち場だけだったからである。
「オレンジジュースにイチゴ入れてみるとどうなるかなー」
エヴァンに提案してみるアルマ。
「やってみましょうか」
飲む。……甘い。オレンジの甘味と酸味、イチゴの甘味が合わさって恋のように甘酸っぱく感じる。
「凄く美味しいです!」
その間にミルキーはジョニースターの所に向かった。その事に気付いたのは、丁度オレンジバニラジュースを飲み終えたセロンガードだった。
「おや、何やら話し合いをしている様子」
数分後、ミルキーはイチゴジュースを抱えて帰って来た。
「よーし皆ー! 一人だけじゃ不公平だからイチゴジュースの時間だ!」
ジョニースターの粋な計らいを折角なので利用してみたミルキーであった。
「あ、やはりそのイチゴジュースはジョニースターさんの所で?」
セロンガードがミシェに尋ねる。
「ふっ、バレてしまってはしかたないのですよー」
皆でイチゴジュースを飲む頃には、日も傾き始めていた。
「ミル君、この時期なら綺麗な空が見え始める頃だね」
ソフィネがそう言って空を指差すと、夜と混じり、黄昏に近くなった空のグラデーションが美しく見えた。
「おお……綺麗ですね」
「うん、綺麗だねー」
エヴァンは思わずアルマと手を繋いだ。この綺麗で不思議な空に吸い込まれそうな気持ちだった。
「……涼しくなってきた?」
「そうだね~、砂漠に近いからかな?」
スミシーとエヌは風の涼しさを感じていた。少し汗ばんでいた肌が冷えてくる。
「夜空の観察には丁度いい気候になりましたね」
セロンガードはイチゴジュースの容器を片手に空を見上げた。
「良い祭りだったとおもうのですー」
荷馬車に背中を預け、ミシェは空を眺めていた。
そして夜を迎えるハッシリ村。
「ぼちぼち解散だな。皆、来てくれてありがとう!」
ダオシエはおみやげにとハッシリ村名物をこれでもかと詰め込んで皆に手渡していた。
「またきてねー!」
良い、縁結びを!
「札の縁結び、夏にもやるんだねー」
「そうみたいですね!」
アルマ・ヴァレンタインはエヴァン・ピオネロと一緒に手を繋いでハッシリ村へ訪れた。
「ソフィネさーん、前回のお願いもちゃんと叶ったよー!」
アルマからの報告に、ソフィネは顔を明るくして二人を出迎えた。
「それは良かったです! お空はちゃんと見ていてくれたんですねっ」
「天に感謝です」
今回も縁が結ばれますように。エヴァンは天と今回の主役であるディズルトネリコの木に祈りを捧げた。
「札いっぱいつくったよ!」
ダオシエが嬉しそうなアルマとエヴァンにジャカジャカ鳴らしながら抱えていた札を二つ渡す。
「ダオシエさんもこの前ぶりー、お手伝いお疲れ様だよー」
「ソフィネさん、ミルキーさん、お久しぶりですよー」
クラリス=ミシェは荷馬車と共にハッシリ村にやってきた。
「お、婚礼の儀の時はありがとな!」
「おかげ様で夫婦仲良く暮らせてます!」
「お幸せそうで何よりですー」
セロンガード・シュタインドルフは既にオレンジジュースを飲んだり、バニラ味のカラフルアイスクッキーを食べたりしながら涼んで参加者達を眺めていた。
「願い、叶うと良いですけれど」
来訪してすぐに『あの子の身長が伸びますように』と綺麗に書いてくくりつけたセロンガード。最近、あの子が身長が低い事を気にしていたのが気がかりだったからだ。
アラン・スミシーは板に『大切な子達がいつまでも健やかでありますように』と願いを込めてぶらさげる。
「これでよし、と。皆、元気で健やかでありますよう」
同行していたエヌは、スミシーから少し隠れながら『アランのお願い事が叶いますように』と書いてぶらさげていた。
「ん? 何て書いたんだいエヌ」
「ひ、秘密っ」
「……まあいいか! エヌ~、向こうにおいしいクッキーがあるよ~、ミルクのジュースと一緒に食べよう!」
「食べる。……アイスって何?」
「今年のお願いはー……」
「何にしましょうか? ……見ちゃだめですよ?」
アルマはどうしようかなーというような、少し見たがりそうな顔をしながらも『エヴァくんと形に残る思い出をたくさん作れますよーに!』と書きしたため、そしてエヴァンの方をチラ見する。
「あっ、ちょっと待って下さい!」
『身長185cm以上! アルマを肩に乗せ歩ける位に伸びますように』と書いてあるのが見えたアルマはふふっと笑った。
「二人共、かなうといいねー」
「……ですね!」
お互いの札を見合ってからディズルトネリコにぶらさげ、アイスとジュースを取りに行った二人だった。
ミシェは『おいしい食べ物とふかふかのおふとんをください』と書き、隅っこにそっと『母がどこかで元気ですように』と書き足した。
「……ふたつかいたらおこられてしまうでしょうか?」
そう思いながらもミシェは札をディズルトネリコにぶらさげる。
その後、ミシェはチョコ味のカラフルアイスクッキーとミルクを片手に積極的に皆に話しかけにいく。
「クラリス=ミシェともうします。飲み物もアイスもとっても美味ですねー! 幸せです」
「ええ、美味しさは幸せに繋がりますね」
セロンガードは口の中でバニラ味を大切に噛みしめる。
「――何だか貴族になったみたいな気分だ」
エヌは初めて食べるバニラ味のアイスとミルクで今までにないリッチな気分を感じていた。
「うんうん美味しいね~、エヌが幸せそうで何よりだよ」
アルマはオレンジ、エヴァンはイチゴのフレーバーを選んで食べてみる。
「せっかくだしトネリコの木の下で一緒に食べよっかー?」
「ええ! ……んっ! 香り爽やかで甘く美味しいです」
二人でお互いの味をシェアしてみたり。
(わ、間接キスだー……まだちょっと恥ずかしい)
アルマは少し照れていたが、エヴァンにとってはいつもの事だった。
「そ、そういえば他のひとはどんなお願いごとしてるのかなっ」
気を逸らそうと他の札を見ると、セロンガードの『あの子の身長が伸びますように』を見つけるアルマ。
「……誰の事なんだろうねー」
「ちょっと気になりますね」
あの子の身長は、きっと低いのだろう。そして、スミシーとエヌの『大切な子達がいつまでも健やかでありますように』と『アランのお願い事が叶いますように』も見つけた二人。
「他人を思いやるって大切だねー」
「そうですね、大切です……!」
ミシェはこっそり、2つ目にイチゴ味のカラフルアイスクッキーを取ろうとしていた。
(そーっと……)
「お、イチゴ味欲しいのかい?」
売っていたジョニースターに気付かれるミシェ。
「はうあっ! ちょ、チョコを食べたけどイチゴも美味しそうだったとかそういうわけでは決してないですよー」
「はは、美味しいよなイチゴも。……イチゴ味のアイスは残念ながら数量限定だからキミの分はもうないけど、ジュースが数量限定とはミルキーさん言ってなかったよな?」
そう言ってこっそり果肉が入ったイチゴフレーバーのジュースを差し出したジョニースター。
「なんと……! その発想があったのですかー」
「ミルキーさんには内緒だぜ!」
「冷たいオレンジジュースにバニラアイスを浮かべるのもイケると思います!」
エヴァンの提案に、エヌは丁度残っていたバニラ味のカラフルアイスクッキーを見つめる。
「よーし、おかわりにオレンジ取ってくるか~」
スミシーが取って来てくれるのを見て、エヌの顔は輝いていた。
「ありがとう……!」
「では、私も試しにやってみましょうか」
セロンガードは丁度オレンジジュースとバニラ味のカラフルアイスクッキーを持っていたので、ポチャンとジュースに入れてみる。
「おぉ、オレンジがまろやかになりますね」
「そうなるのか」
エヌはまろやかになるとどういう味になるのかまでは分からなかったが、スミシーが持って来たオレンジジュースにバニラ味を投入する。
「甘い……、甘くてまろやかだ」
「おぉー、わたしもやってみたいですよー」
ミシェのジュースが何故かイチゴ色だった事には誰もツッコまなかったが、ミルキーは密かにジョニースターの方を見ていた。イチゴの果肉や果汁が置いてあるのはジョニースターの持ち場だけだったからである。
「オレンジジュースにイチゴ入れてみるとどうなるかなー」
エヴァンに提案してみるアルマ。
「やってみましょうか」
飲む。……甘い。オレンジの甘味と酸味、イチゴの甘味が合わさって恋のように甘酸っぱく感じる。
「凄く美味しいです!」
その間にミルキーはジョニースターの所に向かった。その事に気付いたのは、丁度オレンジバニラジュースを飲み終えたセロンガードだった。
「おや、何やら話し合いをしている様子」
数分後、ミルキーはイチゴジュースを抱えて帰って来た。
「よーし皆ー! 一人だけじゃ不公平だからイチゴジュースの時間だ!」
ジョニースターの粋な計らいを折角なので利用してみたミルキーであった。
「あ、やはりそのイチゴジュースはジョニースターさんの所で?」
セロンガードがミシェに尋ねる。
「ふっ、バレてしまってはしかたないのですよー」
皆でイチゴジュースを飲む頃には、日も傾き始めていた。
「ミル君、この時期なら綺麗な空が見え始める頃だね」
ソフィネがそう言って空を指差すと、夜と混じり、黄昏に近くなった空のグラデーションが美しく見えた。
「おお……綺麗ですね」
「うん、綺麗だねー」
エヴァンは思わずアルマと手を繋いだ。この綺麗で不思議な空に吸い込まれそうな気持ちだった。
「……涼しくなってきた?」
「そうだね~、砂漠に近いからかな?」
スミシーとエヌは風の涼しさを感じていた。少し汗ばんでいた肌が冷えてくる。
「夜空の観察には丁度いい気候になりましたね」
セロンガードはイチゴジュースの容器を片手に空を見上げた。
「良い祭りだったとおもうのですー」
荷馬車に背中を預け、ミシェは空を眺めていた。
そして夜を迎えるハッシリ村。
「ぼちぼち解散だな。皆、来てくれてありがとう!」
ダオシエはおみやげにとハッシリ村名物をこれでもかと詰め込んで皆に手渡していた。
「またきてねー!」
良い、縁結びを!
マスターコメント
参加ありがとうございました! 皆様の願い事が敵いますよう。
イベントシナリオ易しい 報酬:標準6 / 4〜25人
2022年08月12日 16時17分45秒 公開
大成功
相談掲示板
ハッシリ村と聞いて思わず参加してしまいましたー。以前は婚礼の議を見届けた身、弾に来たくなる村、よき村なのです。
成立ですねー!エヴァンです。よろしくお願いします。 のんびりと過ごせる良い村ですよね。 アイスを食べて、札を吊るして、ゆるりと過ごさせて頂きます。
成立してよかったー アルマだよ、どーぞよろしくねー NPCさんとお話したりお札を飾ったりいろいろする予定だよー
セロンガードです。今回は宜しくお願い致します。 涼みながらもカップルを眺めて、 ああ私もあんな頃があったな、と感慨に耽ります。
NPCさんともみなさんともお話しできたらいいなと思うですので、 (プレにお任せ交流を入れています)ご迷惑おかけしたらごめんなさいですが! のんびりすごしましょうねー
クラリスさん、大丈夫ですよー。 ぼく達はデートですけど、皆さんと一緒にワイワイが大好きです。 是非にNPCさんも交えて楽しく過ごしましょうねー。
アラン・スミシーだ! 一緒に旅してるエヌとご一緒するけど、ここにいる人たちとも お話できると嬉しいな! どうぞよろしく!
エヌだ。よろしく。 アランと一緒に行動するけど、色んな人と楽しめたら良い……と思う。