【紫蜂】支配者の条件 -前-
弓月 蒼
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シナリオID:2296
オープニング
『王国』中央南部。『紫水晶』侯爵領小都市『ラムリィズ』。
「まず、私はあくまでこの領とこの街が好きだからお嬢様に協力するんだ。それを忘れないで?」
街の一角。御洒落な古民家風の喫茶店『香草喫茶ヴェーヌ』店内にて。
丸葉薄荷の紅茶で唇を濡らし、髪を短く纏めた。一見だけだと性別を疑う女性。
新進気鋭音楽家にしてクリスタリア・ラズベリルの古馴染み。シセラ・ユーディンと名乗る女はそう告げた。
“優等生”などと揶揄される事も有る『紫水晶』侯爵家の支持基盤は領内全土に及び、かつ手堅い。
各都市の有力者も領主の治政に一定の理解を示しており、そういった水面下の調整をこそ得手とする家風でもある。
「率直に言って、領民の『紫水侯』への支持は厚いよ。
例えお嬢様であっても領主様から侯爵位を奪う。となると容易には行かない」
とん、と置かれた指の先。机の上の似顔絵は、如何にも“厳格”が象徴とでも言う様な短髪の中年女性。
受ける印象を一言で形容するなら――――鉄面皮。
「『侍女長』オクタヴィア・ウィロー。貴族派貴族ウィロー子爵家の末端の御令嬢。
『紫水候』に招かれ同家に臣従したのが20年前……だったかな。性格は、すっごい真面目」
だよね、とシセラが視線を向けると。冒険者達と共に席に着いていた本件の当事者の片割れ。
『侍女長』の直下に位置する没落貴族の令嬢付き侍女。リオネス・ヴェンルーダが困り顔で曖昧に笑む。
「オクタヴィア様は……凄い努力家で、勉強家で、指導は厳しいですけど、気配りも出来る素敵な方なんです。
それに授恵者でもあられて、母様と並んで『紫水城の双璧』とも――――」
改めて声を上げたリオネスが語るには。確りと貴族教育を受けている事も有り義理堅く誠実。
彼女の祖父、『家令長』程ではないが人望も求心力もあり、文字通り『紫水晶』の支柱の一つ……だ、そうだが。
「でも知り合いとして言及すると。彼女には致命的と言って良い弱点がある。
厚すぎるんだよね、情とか恩とかそういうのにさ」
●騎士は誇りを尊び
――――他方。『紫水晶』領、最南端。隣接領との領境、『宿場街』クレスヴェン砦。
中堅商人や貴族が利用する屋外喫茶にて。さる没落貴族の令嬢が割と強めに眉を寄せた。
「『水晶騎士団』騎士団長ランドール・グッドマンは、何て言うのかしら……裏表がない? 好漢? え、本当に?」
何で説明する当人が疑問形なのか。と、集められた冒険者達とて思ったに違いない。
知人を端的に説明するのって難しいわね……と沈痛な面持ちを浮かべるのはラフェット・ヴェンルーダ。
そんなラフェットの困惑を継いで、隣の席に座った『紫の君』クリスタリアが小首を傾げた。
「ランドールは少々自信家な所がありますが実力も相応。何より勤勉で実直な騎士……大型犬の様な方ですね」
個人的にも既知の相手である水晶騎士団長を、自らの支持者へと転向させる為にと言う名目も有り。
乗合馬車を乗り継いで、はるばる王都から領境までやって来たわけであるが――――
「ンむははははは!!! おっと失敬失敬、いやはやそうまで褒められるとッ! 照れますなッ!!」
大音量。驚いて後背を確認した冒険者達が見た物は。席を立ちあがった筋骨隆々、腕が丸太の如き金髪の中年男性。
たなびく金髪も鮮やかな笑顔の眩しい男であった。研磨剤で磨き上げたかのように歯も白い。
「ようこそいらっしゃいましたランドール」
「姫様に御呼ばれしたとあらばこのランドール・グッドマンッ!!! 例えシグモル火山の火口であろうともッ!!!!」
一体いつの間に背後まで忍び寄っていたのか。全く気付かなかったぞ……と言う訳でも無く。
勿論と言うべきかその巨体は隠密行動にまるで向かない為、腕利きの冒険者の面々は“何かいる”とは思っていたが。
そう、彼こそはランドール・グッドマン。威風堂々たる水晶騎士団騎士団長。
「……お久しぶり。元気にしていたかしら?」
「ひ―――――――ララララ、ラフェット・ヴェンルーダ……! 何故貴女が此処にィ――――!?」
「そりゃ……居るでしょ。姫様の護衛は必要だもの」
『紫水晶』侯爵領の武の担い手であり――――以前、調子に乗っていた若い頃。
ラフェット・ヴェンルーダに片手で凹にされ鼻っ柱をこれでもかとへし折られた、水晶騎士団最強の男である。
●臣は真価を問い掛ける
「しるふぃえったちゃん、よんしゃいでしゅ」
策が有ると聞き、音楽家シセラの指示で向かった民家の一室。
冒険者達の到着を待ってリオネスが扉を開けた瞬間響いた声は高く、耳に響く、幼い女児のものだった。
「うん、今回君たちにお願いしたいのはキッズシッターだ。あ、この家は例のオクタヴィアのだから壊さない様に気を付けてね」
話が読めない……と言う眼差しに応え、シセラは大いに頷いてみせる。曰く、今回連れて来たシルフィエッタちゃん。
こと、シルフィエッタ・ウィローはオクタヴィア女史の姪っ子に相当するらしい。
王宮務めの弟と義妹が仕事の都合でどうしても家を空けなければならず、オクタヴィアにお鉢が回って来たが。
さりとて彼女とて激務と言える侍女長と言う管理職。困っていた所をどうもシセラが恩を売る事に成功したと聞き。
その奇妙と言う他無い――――有り体に言って、全部この女の仕込みなのではないかと言う偶然の重なりっぷりに。
冒険者達の不信の視線が大いに新進気鋭の音楽家を射抜くが。彼女は肩を竦めるばかり。何より――――
「勿論、私は舞台を整えた。奏でるのは君たちで、これ以上私は何もしない。
結果、オクタヴィアに心から感謝されるか、シルフィエッタちゃんに蛇蝎の如く嫌われるかは君たち次第だ」
――――
「なるほどッ! 話は伺いました――――がッ!! 現時点では了承しかねますなッ!!!」
筋骨隆々の巨漢が白い歯をむき出しに笑顔を浮かべるだけで、どうしてこうも暑苦しくなるのだろう。
ランドール・グッドマンは至極当然と言う様に、クリスタリアからの協力申請に対し首を横に振ってみせた。
騎士の忠義はそれほど安い物ではない。それは王国における一般常識レベルの感覚であった訳だが。
「……しかしッ! 皆様が我々と共に日夜汗を流し友情を深め合って下さるならッ!! 考えようではないですかッ!!!」
「「……えっ?」」
侯爵令嬢とその従者の声が同調した。わけがわからないよ?
「ええと……それはまさか。「私も……?」」
「――――是非に及ばずッ!!!!」
授恵者として、間者として、正規の訓練を積んでいるラフェットはともかくとして。
現行学園生である『紫の君』クリスタリアは文武両道とされてはいる。しかしそれは、あくまで学園生の水準である。
戦いを主業務に含む騎士の業務に本参加するとなれば、冗談ではなく己の限界を超える事になるだろう。
となれば、冒険者達による補助は必要不可欠なものとなる。――――そして、何より。
ランドールは“考える”とは言ったが“了承する”とは一言も口にしていない。
つまり、この鍛錬を通して何かしらの基準を超えられなければ、協力が得られないという事に他ならない。
「わ……かりました。この程度の試練、超えられずしてどうして前に進めましょう」
決意を固め即応したクリスタリアが拳を握り――――かくて、最初の関門が幕を開ける。
解説
マスターより
リプレイ
まるで待ち構えていたかの様な新米音楽家の仕込み。侍女長と言う“家令長”に匹敵する家臣団の要人対応。
没落令嬢の想い人を前にした時の行動力、決断力と裏腹な、自らの身の回りへの頼りなさを考慮に入れれば――――
――――『紫水晶の誓い』アウレーリア・フォン・ネーベルベルクは覚悟していた。此度も一筋縄では行かないだろう事を。
そう、例え相手が未知の4歳児であろ
「しるふぃへったちゃんでしゅ。よろしくおねが、ましゅ」
――――っぐ!!!
「は、じめまして。私はアウレーリアと」
「おねえちゃ」
「そう! そうです良く言えました! わたしがおねえちゃんだぞう!!」
か、 おか、 おかわ、 おかわわ わわわわわわわわわわ わわわ わわわ わ!!!!
生まれて初めて関係を持った遥か年下の女の子に、開始5秒でTKOされたアウレーリア。
脳内を駆け巡った形容し難い姉力に、冷徹な計算や思考などもう何処へやら。
しるふぃへったちゃんことシルフィエッタ・ウィロー4歳に指を握られるままお人形遊びのお姉ちゃん役に大抜擢。
流れる様に陥落した仲間の姿に、『白狼の冒険者』アルシエラ・ライゼルは戦慄を禁じ得ない。
つるつるふにふにのお肌に澄み切った青い瞳。若く見えると言われるアルシエラですらその輝きには瞳を細めずいられない。
わあ何この可愛い生き物、もしかして最強? 最強なの? 秘密兵器を持つ手も思わず震えると言う物。
けれどこの程度で気圧されていては子供お世話は務まらない。頑張れ私、負けるな私、いぇーい。
「私ひーらーの、ゆー! リブラネスタの街角喫茶にいます! よろしくね!」
「わたしは、しるふぃえったちゃんのお人形のしーちゃんでしゅ。 いっしょにお買い物しましょ!」
「う、うん。何を買いに行くのかな?」
「めるめるぽぽるのあるけりゅうむぼーん」
「…………うん、それな!」
一瞬虚空に無限大の?が浮かんだ。“それ”が何を指しているのか分からない。恐らく何かこう、何かそういう何だろう。
考えてはいけない。感じるのだ。今は身も心もひーらーのゆーになりきってめるめるぽぽるを買いに行くしかない。
4歳児の圧倒的想像力に適応進化するため、アルシエラは先ず大人の理性で物を考えるのを――――……辞めた。
「あー……」
瞬きの間に領域展開される4歳児の世界へ呑み込まれた。
そんな仲間達のお花畑を少しでも緩和すべく『宵天の鵞』ジュスト・ヴェルジーは先ず、彼我の距離を測る為に膝を付く。
子供の距離感は近いか遠いかだ。それはやや年の離れた妹を持つ彼にとって自明の理。
加えシルフィエッタちゃんは両親の家格の低さもあってだろう、どうも未だ貴族の距離感を教えられていない様だった。
「どうも、素敵なお嬢さん。俺はジュスト・ヴェルジ―。これから暫く君の――――」
「じゅすと? おにいちゃ?」
「……、……。そう、ジュストお兄ちゃん。暫く君と一緒にいることになったんだ」
先ずどうにか一撃を耐えた。その甲高い声音ときらきらした眼差し、過去に幼女と接する機会が無ければ即死だった。
これが実妹が居るお兄ちゃんの実力である。ミレイユ、お兄様は頑張るよ……!
「わたしは、シルフィエッタちゃんでしゅ」
「うん、うん、そうだね」
「じゅすとおにいちゃは、しるふぃえったちゃんのおにいちゃ?」
「ん゛ん゛……それは、ちょっと違うかな?」
そして実妹が居るが故に難しい立場もある。軽々しく余所の子のお兄ちゃんになる訳にはいかない。いかないのだ。
例え服の袖を掴まれじっと見上げられても。不思議そうに小首を傾げられても。っぐ……!! 心臓が痛い……!!
そう、子守りとは――――最も小さな戦争なのだ。
――――
「さて、それでは始めましょうか。事務手続きは得意なので――――」
「お待ち下さい――――!!」
―――一方、領境砦の『紫の君』クリスタリアはと言えば。
何故かここ数週間で積み上がった水晶騎士団の苦情処理に、意欲を見せた先から制止の声に割り込まれていた。
声を上げたのは『同盟』出身の『商人』リサ・ベイカー。確かに自らも『学園』にて共同体を率いる『紫の君』。
地味で地道な事務作業などはお手の物。脳筋気味の騎士達より優れた成果を示しても決して不思議ではないだろう。
しかし、リサは恐らく“それでは駄目”だろうと予測していた。
「今回、試されているのは当主の資質。実務の出来、不出来ではないのではないでしょうか」
「当主の……ですが、騎士団の日常業務に当主が干渉する様な事は特に……」
「いえ、言われてみれば確かに。もし普通にこなせば、お嬢様が騎士団の日々の鍛錬に付いていく事は相当厳しい筈」
リサとラフェットの提言に。額面通り鍛錬に付いていく心算だったクリスタリアが眉を寄せるも。
その一連のやり取りを眺めていた『弁舌の魔術師』キーゼが呆れる様な視線を細めて手を挙げる。
「必ずしも“味方”でない者に騎士団の内情が露呈する事は問題無いので?」
「!……う……ですが、今回に限っては仕方ないのではないかと……思うのですが」
よくよく周囲を見回してみれば、視界の端に『激推し』『姫様こっち見て』と書かれた団扇を両手に持ち。
紫水晶柄の法被を着こんだ巨漢が見える。と言うことは、恐らく問題無い範囲なのだろう――――が。
「であれば余計なお世話を焼かせて頂きますが。
素直に言われるままでは、"領主の娘"というお客様観は変えられないでしょう」
キーゼが此処まで見て来た限り。クリスタリアは攻め手に回れば強いが、受け手に回ると脆い人種だ。
自分の掌の上で人を転がす事に慣れ過ぎており、無理難題を突き付けられる等の対応力が乏しい。
今回の様な場合その側面が特に顕著だ。放っておけば彼女は仕事を極力完璧にこなしただろう。
けれどそれは彼女に“一般騎士”が務まると言うだけだ。まるで、意味が無い。
「……お客様、感」
言われてみれば。ランドールの態度はあくまで彼の考える“姫君への対応”に終始していた様に感じる。
それはつまり、今のクリスタリアはあくまで庇護されるべき者でしかない、と言う証左であり――――
「例えば商会で言うなら。働く個々人を掌握出来て初めて一人前です。
“身近な人”を知らないままに、“身近で無い人”の信頼なんて得られない――――それが」
「――――それが、当主の資質……?」
キーゼの助言。リサの知見を受け視線を伏せた『紫の君』は黙考に沈み。ラフェットは見守ると決めた様だった。
初日。クリスタリアが加わった水晶騎士団の事務作業は、特に劇的な改善を見ないまま日暮れを迎える。
●4歳児と騎士団と/2
「やあああだあああああ! お野菜きらあああああい!!」
「うー……ん。では、こちらの御芋は如何ですか?」
「……トマト退けていい?」
「……い、いですよ……?」
『気高き白』コルネリウス・アーラは予期せぬ苦戦を余儀なくされていた。
そう――――シルフィエッタちゃんの偏食、である。
どうも元々家では乳母に大いに甘やかされていたらしき彼女の偏食は、コルネリウスの想像を超えていた。
酸っぱいの駄目、苦いの駄目、草っぽいの緑色なの黄色いの全部駄目……! 圧倒的料理範囲の制限……!!
「ええと、何でも好き嫌いせず食すと今よりもっと可愛らしくなれますよ?」
困った顔で微笑みながら『夜に咲く白月』レティシア・レインフィールが女性ならではの目線で攻めてみるも。
一瞬考え込んだ挙句に、しるふぃえったちゃんかわいいですし、とそっぽを向かれ眉がハの字を描く。
食わず嫌いを拗らせた子供ほどどうにもならない存在もそうはない。シルフィエッタちゃんつんつんである。
「ふっ……ついに“これ”の出番のようだね」
其処に、立ち上がる救世主。究極にもふもふな彼女の尻尾はある種の中毒性すら伴う。
勿論ぬいぐるみやお人形大好きなシルフィエッタちゃんも御遊びの時間で散々ご満悦した訳であるが。
「お野菜を食べれたら私の尻尾をもふもふさせてあげよう……!」
「……おやさいたべないともふもふしちゃだめなの……?」
幼子に涙目で見つめられるとどうして悪い事をしている気持ちになるのだろう。
深淵なる問を胸に抱きながら一歩後退るアルシエラ。だが、ここで全てを放棄したら台無しである。
「ゆ、ゆーもおやさい食べる良いとこが見たいって言ってるよ!」
「ならゆーもおやさいたべる?」
「お――――た、たべるとも!!」
大事なゆーくりあ人形がドレッシングに塗れようとも超えねばならない壁がある。
かくして、貴い犠牲の上にシルフィエッタちゃんに無事サラダ(だけ)は食べさせるに成功し――――
「これすごいおいしい!!」
「ですよね!!」
その後、お茶菓子は自分で作りましょう、と言うコルネリウスの申し出は見事功を奏し。
レティシア、アルシエラとシルフィエッタちゃんの4人によるパン作り教室はご飯を食べさせる困難さに比して。
圧倒的和気藹々具合で順調に過ぎ行き、シルフィエッタちゃんはお料理のお手伝いをする楽しさに目覚めたと言う。
尚、ここまで遊び相手を散々務めさせられ4歳児に振り回され続けたお兄ちゃお姉ちゃは。
その全ての生命力を今一瞬に注ぎ込み燃やし尽くす恒星の如き輝きの前に見事ぐろっきーしていた。
――――
「――――ぇ、は、こほ、こほ」
「無理し過ぎだ……! ほら、水。少しずつで良いから」
「ん……は、あ……はあ……騎士の鍛錬と言うのは、これほど過酷な物なのですね……」
大陸において、武の担い手たる騎士が課せられる能力的な水準と言うはどうしても授恵者を上限に持つ。
それらに縋りついて行かねばならない一般騎士達の積み重ねが軽いわけはなく、あくまで“貴族令嬢”である彼女。
クリスタリアはその厳格さの前に膝を付く寸前まで行っていた。勿論、この程度は定常業務の範疇。
警邏、鎮圧、事務と言った個別業務は当たり前の様にその上に加算される。
水袋を差しだした『菫青石の騎士』海神・江流はと言えば、夏の熱気にぽたぽたと汗を流すクリスタリアの姿に。
本音を曝け出すなら気が気ではない物を感じているが……当人は授恵者と言う事を考慮しても余裕すらある。
「君は割と完璧主義だから、多分、目の前の仕事全部をやり切ろうとしているんだろうけど……」
「……エル様が、仰りたいことは分かります。リサ様も仰っていました。此度見られているのは仕事ぶりでは無いと
ただ……私はこれまで私たちを護ってくれる騎士達が、普段何をしているかも知らなかったのです」
額面上の数字は知っていようとも、彼らがどれほど厳しい鍛錬を日々積み重ねているのか。
どうしてそんな事が必要なのか、考えた事も無かった。それは、彼女にとって必要のない知識だった。
けれどきっと、それでは騎士達の忠誠を得るなど出来ないのだ。士は士を知る者に忠義を捧げると言う。
「でも、君は騎士じゃない」
「それは――――そうですが……」
「――――だから、俺を上手く使って欲しい。俺は、君が気兼ねなく使って良い君だけの騎士なんだろう?」
ぱちぱちとクリスタリアが瞬いていると、一足早く鍛錬を終えたラフェットが戻って来るのが見えた。
と、慌てて居住まいを正す彼女の様がおかしくて思わず笑いが毀れるも。それもまた、一つの解ではあるのだろう。
「……では、私の騎士であるエル様にお頼みします。騎士団長、ランドールの注意を引いて下さい。出来るだけ長く」
そう告げるクリスタリアは、学園でも幾度も見た切れ者の令嬢の表情を取り戻して見え。
膝を付いた江琉は頷いて応じる。そう、この二面性も含めて――――彼女は『紫の君』なのだと。
――――
「素晴らしいです、こんなに御本を読めるなんて、大変良く出来ました! はなまるをあげてしまいます」
「はなまる……! レティせんせぇありがとうございました!」
「どう致しまして! せんせぇは、せんせぇは嬉しいです……!」
褒めて伸ばす、或いは褒めてころす。ひたすら称賛するレティシア式教育は上手く機能していた。
情緒の不安定故か感情の暴走か、絵本一冊で思わず涙を拭うレティシアは少し落ち着いた方が良い。
つい先ほどまでお馬さんごっこの馬と化していたコルネリウスも、その馬の放つ地獄の業火――――
――――シルフィエッタちゃん世界の馬は焔を吐く――――に焼かれていたアルシエラも拍手を欠かす事は無い。
「では次は書き文字を教えます。良いですかシルフィエッタちゃん」
「かきもじ……! リアおねえちゃもお手伝いしてくれる?」
「勿論! 勿論です! お姉ちゃんに全部任せて!!」
すっぽり腕に収まるシルフィエッタちゃんと綿紙に署名練習する間中、アウレーリアがかつてない勢いで溶けていたが。
それを横目にジュストが協力しあって汲み上げたローテーションを確認する。明日には難題、お出掛けが待っている。
(幼くとも淑女、事実、彼女には自分が女性であると言う自覚が既に芽生えてる……守護らないと)
予定表を見て心配そうにするリオネスと、意味有り気に微笑むシセラを視界の端に捉えながらも。
冒険者達の黒一点は残り二日を乗り切る覚悟を新たにする。
●4歳児と騎士団と/3
「どうでしたか?」
「僕がこれほど仕事をするなんて、明日は雪でも降るんじゃないですか?」
週末。事前に聞いていた通り増えた鎮圧業務。違和に一足早く気付いたのはやはりと言うか、黒衣の治療師キーゼだった。
時折増える、であれば理解は出来る。何か行事の際に増える、でも不思議ではない。しかし――――だ。
“常態的に増える”のは道理が通らない。リサの確認に街での聞き込み結果を机上に羅列する。
1つ1つは地元商人と行商人の小競り合い。街の人々も“いつもの奴”とすっかり慣れ切っている。
だが事実として、この小競り合いの度に騎士団の注意がそちらに逸れている。彼の観測から、其処までは明らかだ。
「これ、もしかして」「ええ、この小競り合いの度に関所の警戒が薄れていますね」
誰も、この危険性に気付いていない。しかし、誰も無意味にこんな仕込みは敷かない。
彼が態々調べなければ表沙汰にすらならなかったろう。何より、キーゼにしては珍しい事に――――
「……警備体制に改善案を出します」
自らの足で稼いだその情報を仲間内で共有したことで、リサが慌てて席を立つ。
幸い、事務仕事を中心に従事していた彼女は水晶騎士団の警備計画について一定の知見を得ている。
そして彼女の提言によって見直された関所の警備強化は――――『紫の君』の功績として計上される筈だ。
――――
「私が、迷子にならないように手を繋いでいてくれませんか?」
「もーうコルネせんせぇはしかたないですねー?」
お外へのお出掛け、勿論範囲は『ラムリィズ』に限られるとはいえ、家の中より遥かに危険な事は言うまでもない。
しかしここでのコルネリウスの申し出は、まさに最適解と言って良い完璧な物だと言えた。
4歳児女子。シルフィエッタちゃんは背伸びしたい御年頃である(※子供扱いして欲しい事もある)
言葉と裏腹ににっこにこでコルネリウスの手を掴むと、意気揚々と街へと繰り出していく。
お洋服を見に行きたい、と言う彼女のご要望を叶える為にそちらへ進路を取るも。
「おや、俺の傍より其方が良いのかい?」
「う、だって……ジュストおにいちゃは入り口にいてね?」
果たして、幼女を『誘惑』する紳士というのは紳士と呼んで良いものなのだろうか。
しかし効果は有るものだから技術と言うのは侮れない。
「え、なん……あー……いや。分かったよお姫様」
「ふふ、コルネせんせぇはこっちこっち。ね、ね、どれがかわいーい?」
「わあ、凄い綺麗な生地……あ、この花柄のとか可愛いんじゃないでしょうか?」
如何にも小さな淑女然としたやりとりに思わず店員すら微笑んでしまうが。此処は『ラムリィズ』。
気軽に子供服を手に取ったコルネリウスは、そのドレスに付いていた値札に大いに蒼褪めることとなる。
王都にすら出店を持つ高級服飾ブランド店『リリィベル』は子供服も完備――――ただしおねだんいじょうである。
――――一方、オクタヴィア邸では。一息吐いたレティシアがリオネスにお茶を淹れて貰っていた。
「お疲れ様ですレティシアさん。それで、私に御用と言うのは?」
実の所、家事の専門家と言うのは1人居るだけで大違いであり縁の下の力持ちとして。
シルフィエッタちゃんの“直接のお世話”以外の部分で八面六臂の大活躍をしていたりしたリオネスである訳なのだが。
「言い難いことなのですが……先日仰っていた暗号文の解読表を、私にも教えて頂けませんでしょうか」
以前秘密を共有したレティシアからの申し出と言う事もあり、時間を割くにも吝かではなく。
けれど突然毀れた願いに、さしもの恋愛お花畑没落令嬢も怪訝の色を禁じ得ない。
「ええと……それは、どうしてでしょう」
「私の家は『中立派』です。他勢力にとって想定外の者が知っていればコーライト様救出に役立てるかもしれません」
「ですがご存知のように、『薬師』は古い『王党派』。その秘密をレティシア様が知ると言う事は……。
必然的に、貴女様の家を『王党派』側に傾けることになります。それは、ご理解頂けていますか?」
『中立派』とは、貴族派閥が鎬を削る王国では非常に繊細な天秤の上に存在する勢力。
その令嬢が『王党派』の秘密の開示を乞うと言う行為は、王党派から恩を売られると完全に同義である。
勿論、当主でなく家督継承者である兄を持つ彼女は実家に於ける実権などは持たないが。
しかし――――血縁者が恩を受け何も返さなかったなら不義理の謗りは免れない。貴族社会は誇りを重んじるからだ。
一瞬、レティシアは確かに逡巡した。けれど結局のところ。この時の彼女はけっして平常とは言えなかった。
自らを苛む無力感は強迫観念にも等しく。何かしなければ――――と言う焦りだけが判断を曇らせたとは言えまい。
「……それでも、どうかお願い致します」
そんな彼女の切実な願いを、彼女の幸せを願う少女に断れと言うのは、酷と言う物だろう。
――――
「ンむふふふふ。やりますなエル殿、良い腕をしておられるッ!!」
「それはどうも! あと出来れば、彼女のことを助けて欲しいって話も考えておいてくれると嬉しいんだけどな!」
「ンむははははは! それは、姫様次第ッ! ですかな――――ッ!!」
二刀流による三連撃。並の騎士ならば十分痛打に繋がる高速の連撃が、鋼鉄の鎧と鋼の筋肉に妨げられる。
力量は間違いなく江琉の方が勝る。事実、彼は一度もランドールから的中打を被っていない。
しかし一方で、ランドールの圧倒的な頑健さは目を見張る物があった。何度斬り込んでも弾かれる。
習熟の差があって尚拮抗する守りの剣。それは彼の騎士団長が自分の強みを十分に研鑽していることを示している。
「はいはい、そこまで。毎日飽きずに良くやるわね。暑苦しいったら無いわ」
パンパンと手を叩くラフェットの合図で距離を取る。最終日の手合わせも、これでおしまいだ。
何度も剣を交わした事で言葉以上に理解出来ることもあった。一本取れなかった未練が無いと言えば嘘になる。
しかし気持ちが良い程に笑顔を絶やさないランドールが善人なのは良く分かった。今はとりあえず、それで十分と。
強く拳を打ち合わせ両者の立ち合いは幕引きとなる。そうして、集められた騎士団一堂。それにクリスタリアと冒険者達。
本来、此処でランドールによる審議の結果が示される筈だった――――が。
「――――ランドール騎士団長。此度は心より感謝を。私には欠けている物があることが良く分かりました」
進み出たのはクリスタリア。その背を見て、リサが大きく頷く。そう、為政者は“主導権を握る物”だ。
審判を受けるままでは駄目。審議を待つだけでも駄目。場を掌握してこそ――――領主は領主足り得る。
「その上で、クリスタリア・ラズベリルが命じます。水晶騎士団総員、私への忠誠に異を唱える者あらば申し出なさい」
――――場は静まり返っていた。当然だ。彼女は騎士団員全員を1人1人口説いて回った。
それには騎士団長の目を外している必要があった。リサが、そしてサボりのキーゼが助言した通りに。
騎士達が揃って膝を付く。それらを一望して、ランドールは大いに破顔一笑。それが答えの全てと言えた。
●侍女長オクタヴィア
子守り最終日。ジュストの膝で、アルシエラの尻尾を抱き、アウレーリアの子守唄でシルフィエッタは眠りに落ちた。
睡眠要らず故に24時間遊べるドン!なアルシエラはこの一週間で若干もふもふが草臥れていたが閑話休題。
それを見ていたシセラが冒険者達に拍手を送る。それは彼らが、小さな淑女から信頼を得た証に他ならなかったからだ。
「お見事、なかなかどうして人誑しじゃないか。人懐っこいとは言え難しい子だったろうに」
「いいえ、いいえ! シルフィはとっても良い子でしたとも!」
「そうだね、こんな慈しむべき可憐な花に難しいとは酷い言い掛かりだ」
お姉ちゃんとお兄ちゃんの強固な訴えに肩を竦めるも。けれど笑みを消すことなく。新進気鋭の音楽家はあたりを見回し言葉を続ける。
「まあですが――――お嬢様が見込んだだけの事は有る、と言うべきでしょうね。
皆様の真摯な仕事ぶり確かに拝見しました、ありがとうございます」
突然変わった声色と態度に。食器洗いを終えたコルネリウス。玩具を片付けたレティシアが驚いて瞳を瞬かせる。
化粧を拭い、眼鏡を着ける。それだけで印象が一変した。まるで――――“厳格”が象徴とでも言う様な短髪の中年女性。
「後日改めて、お話の場を設けさせて頂きます。『紫水晶』侍女長、オクタヴィア・ウィロー」
淡々と毀れた硬質的な声音に。コルネリウスの後ろから覗き込んでいたリオネスが竦み上がった様に身を縮める。
それこそは、与太でも騙りでもない証明そのもの。
「どうぞ――――お見知り置きを」
おねむのシルフィエッタは呆気に取られる冒険者達を余所に、ただ一人幸せそうに微笑んでいた。
マスターコメント
ミドルシナリオ難しい 報酬:多い8 / 8〜8人
2022年07月12日 22時00分57秒 公開
相談掲示板
海神江流だよ。 今回もよろしくお願いします、と。 依頼成功のためには俺達がシルフィエッタちゃんからの信頼を得る事と、クリスタリアが騎士団長に認められるってのをこなさないといけないから、先ずは各々の希望確認と人数配分の調整かな? 俺自身は、子守よりは騎士団の方が騎士団長へのアプローチも含めてお仕事のイメージできそうな感じなので、騎士団の方を現状は希望しておくけれど… 俺の立ち位置が裏目に出るようだと拙いので、シルフィエッタちゃんの方に回るなら、何ができそうかなって辺りも考えてみるね。
リサです、よろしくお願いします。 わたしは、とりあえずシッターかなぁ、と考えてます。 いくつかやることはあると思いますが、お昼ごはんとか、おやつ作りとか、食べ物で釣る、のも一つかなと。 あとは、シルフィエッタちゃんからの信頼もそうだけど、終わってご両親に引き渡したあと、ご両親からの評価も気にしたいかなと。 具体的には、シルフィエッタちゃんが帰宅後、お手伝いするとか、成長を感じられるような。 >エルさん 個人的には、クリスタリア様を精神的に支えるという意味で、騎士団側がいい気もしますね。
ごきげんよう。 ヒーラーのレティシア・レインフィールと申します。 皆様、よろしくお願い致します。 此度は戦力分配、並びに役割分担が重要となりますでしょうか。 そして一応、二作戦について僭越ながら簡単に纏めさせて頂きますね。 ◆シルフィエッタ 目標:冒険者がシルフィエッタの信用を得る 場所:『城下街』ラムリィズ 仕事:7日間168時間耐久お世話+お勉強 担当:リオネス(シセラの助力は無し) ◆ランドール 目標:クリスタリアがランドールに認められる 場所:クレスヴェン砦 仕事:戦いを主業務に含む騎士の業務(鍛錬、警邏、鎮圧、事務)に参加 担当:クリスタリア、ラフェット (敬称略) 現時点では、私はシルフィエッタ様の方を希望させて頂きますが もしあまりにも偏りが出るようでしたら、調整も視野に入れております。
さて、よろしくお願いします、とは言っておきましょう。 最低限の仕事はしておきます。 どちらでも構いませんので、人手のいりそうなものでいいですよ
キャスター、アウレーリアです。宜しく。 まぁ予想通りですが、子守りは人気ですか。私もまずはそちらを希望いたしますが。 成功条件的にこちらは主語が「冒険者が」ですが、ランドール団長の方は「クリスタリアが」であることに注意しなくてはいけませんね。 自分が頑張るか、クリスタリア様をサポートするか、行動の方向性が違います。 成功条件を見失わないよう、狙いを絞っていきましょう。
今回が初参加になるジュストだ、よろしくね。 希望が偏っているけれど、俺も希望はシッターの方かな。 勉強もさせて欲しいとのことだし。 騎士団側はクリスタリア嬢とのご縁がある方の方が支えるという意味では心強いと思ったから。
おはよう、ハフビのアルシエラ、よろしく。 キッズシッターの方に行くつもり。もふもふの使い時…。
予想通りとはいえ、やはりシッター側に偏りますか 解決策の一つとしては、男性全員騎士団行きというのも一つですかね
シッター5~6人以上……だね じゃあ、私は騎士団側に回るね
僕は騎士団行きという形はとっておきます 別にシッター6人もいいと思いますがね。平等に割り振る必要はなく。 多分、安全性と人手という点ではそちらのほうが地獄ですよ? こちらは、紫の君が働ければいいだけですからね
ありがと。でも女性にしかできない事もあるし、騎士団参加希望でファイナルアンサーしとく。
コルネリウスです、よろしくお願いします。 リオネスさんのフォローなども考えますと、何方かといえば私もシッター側の希望がやや強いですけれど 別件で事務入門なども持っておりますし、騎士団側でも出来ることは充分ありますから、どちらでもまったく問題ありません。 人数比を見ながら最終的に希望を決めますね。
ふむ…コルネさんがシッターなら、小さい子の相手は安心出来る気がしますね。 では、わたしは騎士団にしましょう。 クリスタリア様のフォローをしたいと思いますので。
シッター:アウレーリア、ジュスト、レティシア 騎士団:海神、リサ、キーゼ、アルシエラ >アルシエラ氏 本当によろしいです?第一希望がシッターならそれで構わないと思いますが
リサさんが騎士団側とクリスタリアさんのフォローに回って頂けるなら、そちらも安心できそうですね。 では、私はシッターに回りましょうか。危険回避はお任せください。 >アルシエラさん キーゼさんも仰っている通り、ご希望を優先して大丈夫ですよ。
そう…? それじゃあお言葉に甘えてシッターに戻るね。騎士団の方は任せたよ。
とりあえずこういう形で落ち着いたのかな? シッター:アウレーリア、ジュスト、レティシア、コルネリウス、アルシエラ 騎士団:海神、リサ、キーゼ 均等に別れる必要も無いというか、個人的にはシッターの方が手がかかりそうだと思っていたので特に懸念がなければこの配置で良いのではないかと思ったよ。 シッターの方に関しては業務分担もだけれど、シルフィエッタ嬢の大まかな1日及び週間スケジュールも考慮した上で交代制も考えた方が良いかなと思ったのでそのあたりも相談出来れば。
割り振りはこれで確定で宜しいですか。 騎士団は週頭と週末にそれぞれ繁忙期を迎えるようですから、業務量に応じて弾力的にシッター側から助っ人を出しても良いかも知れませんね。 たとえば平日は実働4+休養1、週末週頭は実働3+手伝い1+休養1とか。 シルフィエッタちゃんのお世話メニューはあまりはっきりしていませんが、お昼寝は要望に入っていると思っていいかしら。その間に事務仕事くらいは手伝えるかも。 機嫌を取りつつ疲れさせて寝かしつけなさいと言われている気がしますので、一緒に体を動かして遊んだり、お散歩に行ったりするのが適当かしらね。
>分担 とりあえず、これで良いかと思います。 シッター側は、七日間つきっきりですから、ローテーション組んでも良いかもしれませんね。 >お昼寝 ……要望には無いですが、弟を見ていた経験上、お昼寝しないと、夕食時におネム→不機嫌 とか、変な時間に寝て、夜寝ない、 とかありますから… 昼寝はさせたほうが良いのが一般的ですね。 ただ、授恵者らしいので、どうでしょうね。 昼寝した結果夜寝ないとかもあるかもですし、初日とかである程度見極めも必要かな?と。 何となくですが、お散歩程度では疲れなそうなので、寝かす気なら、鬼ごっことか、全力な遊びが必要かもしれませんね。
>分担 異論はないよ。人数比もそれでいいんじゃないかな。 >騎士団側 週末に倍増するっていう鎮圧は何を対象にやってるんだろうね。 反乱分子が毎週検挙できるくらいの頻度で摘発されてる…訳じゃないよね。 俺個人はクリスタリアの手足として業務をこなしつつ、彼女の支えが出来るように構えておく感じかな、と。 あくまで彼女の領主としての適正を認めさせる為の業務従事だから、注力するポイントを見失わないように、かな。
>助っ人 二正面作戦と書かれていますからね。 行き来する、という発想は避けたほうがいい気もします
>分担 纏めや調整、感謝致します。 騎士団の繁忙期にお手伝いを追加されるのは良い案なのですけれど 砦への移動時間を計算して行う必要がある点と お手伝いを予定されていた方をシルフィエッタ様がお気に召されていた場合 彼女のお世話への影響が懸念されますので、その対策も必要となりますでしょうか。 あとはキーゼ様が仰るように騎士団の方のお手伝いに向かえない もしくは予定されていた方以外が代理としてお手伝いに向かった場合を考慮し 騎士団班で基本的には対応出来ますよう備え お手伝いの方に関しては、可能であれば幸運程度とされるのがよろしいかもしれません。 >お世話 お昼寝に関しては、リサ様が仰るように必要であるかどうか見極めつつ シルフィエッタ様が全力で遊べる場所の選定も必要となりますでしょうか。 ローテーションを組む事に関しては異論はございません。 お勉強に関しては年齢的に 簡単な礼儀作法や読み書きなどになりますでしょうか……? 私は遊びも取り入れつつ、そういったお勉強が出来ますよう注力する形になるかと存じます。 >護衛 懸念としては、家でもある程度の警戒は必要となりますけれど 現在も狙われているであろうリオネス様に 授恵者とはいえ、まだ幼いシルフィエッタ様は護衛すべき対象ですので 常に冒険者の誰かが側に居る必要があるのではないかと存じます。
>助っ人 そうだね、既に触れられているけれど2箇所が離れていて移動に時間がかかるし、リスクやデメリットはあると思う。自由時間の内でやりたい人がいる場合は止めないけれど、助っ人があるのを前提にするのは避けたいし、俺は今のところ考えてないかな。 >お世話 初日から2日程度はシルフィエッタ嬢の好みや性格、元々の生活習慣、動きなどを把握して、勉強内容やお昼寝の時間などのスケジュール、アプローチ方法を調整していく必要がありそうだと思ったよ。 お昼寝に関しては無理にさせても不機嫌を招くだろうし、させなくてもリサ嬢の挙げてくれたように不機嫌になることが予測される。 何より寝ている間は不機嫌になることがないから、お昼寝含め睡眠時間はきちんと取れるような算段は早めにつけておきたいところ。 不機嫌の累積が厄介だけど、全く機嫌を損ねないように接し続けるのは不可能だから……より小さく済むような形にしたいね。 >安全面 常に冒険者が傍に置くこと、全力で遊ばせる際は見失ったり、危うい場所に行ったりしないようなフォローと場所の選定が必要なのは同意。 直接的な脅威に対してはコルネリウス嬢、周囲の警戒やさり気ない誘導などはアルシエラ嬢のシュータースキルが頼もしいと考えている。 >お勉強 レティシア嬢があげてくれたような内容で、遊びを取り入れつつ苦行にならないような工夫は俺も考えている。 あとは彼女個人の興味関心にも合わせていこうかな、と。 先生役する者同士でやったことや出来たことなど情報共有もしておきたいね。 勉強によって得られる達成感や嬉しくなるようなことを感じて貰えるような言葉掛けをしていきたいし。
>分担 私も現状の割り振りで異論ありません。 シッター側はローテや分担について、詰めていきたいですね。 >お世話 序盤はシルフィエッタさんの理解を深めつつ、調整という方向で良いと思います。 授恵者で体力もあるようですし、お昼寝出来るように遊ばせるのは結構ハードかもしれませんが適度に安全かつアクティブに動けそうな遊びを少し考え中です…。 お勉強についても、遊びを取り入れながら学べるように出来たら良いですね。 私は一緒にお菓子や玩具を作ったりしながら、お勉強に繋がる事も取り入れられたらいいなぁ、と考え中です。 >護衛 既に出ているように、リオネスさんもシルフィエッタさんもどちらも護衛する必要がありますよね。 ジュストさんも仰っている安全面にも通じますが、物理的な安全確保は積極的に私の方で行いたいと思います。 リオネスさんも、何方かが必ず傍に付いていられるようにした方が良さそうですね。
>お世話 快眠の為にもふもふを用意してきたよ。 外に出るのもありなのかなと思ってリーンエス王国銘菓巡りガイドも発掘してきた。 治安が良い領内くらいが範囲になりそうだけど。 シルフィエッタを運ぶのに二輪運搬車も借りてきた。 >護衛 ペットをもっていくね。見張り護衛とかもできるはず。 初見的な視点だと、リオネスさんはこちらに登場するのかわからないし、依頼内容に入ってないように見えるけれど…。
>騎士団側 さて、こちらですが、 業務は主に鍛錬、警邏、鎮圧、事務 主に週頭は事務、週末には鎮圧業務が倍増 とのこと。 実際の業務については、クリスタリア様に何処まで求めるかと言うとはありますが、 鍛錬については、本気度を測るためにも何処まで出来るか、頑張って頂きたいですね。精神的フォローはエルさんにお任せですかね、主に頑張る乙女的な? あまりにきつそうで、休ませる必要があるとか、クリスタリア様から注目逸したいときは、キーゼさんをスケープゴートとして差し出す所存ですので、 上手く時間を稼いで頂ければ助かります。他は問いませんので… 実務は、事務作業くらいはクリスタリア様もできるかな? 警邏はエルさん同行で良いかなと思いつつ。夜の繁華街…がどの程度かわかりませんが、そこらはキーゼさんが得意でしょうから、いつもの感じでお願いできれば良いなと。 最低限、目に余るものについて取り締まって頂ければと。 鎮圧は、まあ、内容次第でしょうか。 基本的にクリスタリア様は近づけられない気もしますが、わたし達による護衛前提で、現場を見るのは良いのかもしれませんね。
>リオネス様 「冒険者達と共に席に着いていた本件の当事者の片割れ」 「冒険者達の到着を待ってリオネスが扉を開けた瞬間」とOPにございますので 彼女はクリスタリア様の名代も兼ね、私達と共に行動をしていると私は解釈しておりました。 仮に彼女の行動等が未定であるのなら私達と常に共に行動されるよう こちらから働きかけた方が護衛もしやすく 誘拐を始めとした彼女関連の想定外の事態を防ぐ事も可能かと存じます。 >変装 リオネス様もですけれど私も含め、これまでクリスタリア様のご依頼を受けた事で 『紫水晶』の皆様と面識がある方は『城下街』を出歩かれる際 服や髪形を変えられる等、多少の変装をされた方がよろしいかもしれません。 私達の動きは極力『紫水晶』侯爵様側からは隠す必要がございますし 侯爵様側と『迅雷』側、どちらにもリオネス様を確保されるのは防ぎたく存じますので……。 >ローテーション シルフィエッタ様のご希望(お気に入り等)次第では 多少の変動が出る可能性はございますけれど アウレーリア様が仰ったように一日一人は休養されるのもよろしいですし シルフィエッタ様の一日の活動時間で前半と後半と二班編成されるのも手でございます。 あと、オクタヴィア様の民家がどの程度の規模なのは不明でございますが 全員の寝泊りが出来ないようでしたら別に宿を取られる必要もございますね。 使用人の有無も不明ですので、食事の用意も私達の方で行えるよう ある程度は備えられた方がよろしいかもしれません。 自力での調理以外ですと外食を交えたり あとは何かしら食事の持ち帰りも視野に入れるべきでございましょうか……?
>分担 騎士団サイドが宜しいようでしたらそれで。 ではシッターは5人で7日間ですね。全員ぶっ通しで疲労困憊ですといざという時安全確保し切れませんから、毎日1人は休み明けの方がいるように交代で休暇を取るのが良いかと。 まぁ、一週間分の物資食糧の買い出しですとか、お外へ遊びに行くなら事前の下見とか、彼女から離れてもやる事があったりしますので。完全なオフにはならないかも知れませんが……。 >お世話 とりあえずいつもの習慣や日課があるならそれに従うとして、決まっていない分はこちらで時間割を作ってしまいましょうか。お遊戯の時間、お勉強の時間、ごはん、お出かけ、お昼寝等々。 寝る寝ないでメリットデメリットあるかも知れませんが、日々バラバラに対処するよりは時間を決めて規則正しい生活を送ってもらう方が良いかと思います。 お勉強と言っても、これくらいの歳だと文字の読み書きや言葉遊び、数を覚えたり簡単な足し算あたりですか。お人形さんのお名前は「Anna」とか、飴ちゃんが3つ4つ、みたいなお話。 さぁ机に向かってペン持ちましょう、みたいな雰囲気ではまだない筈ですから、遊びながらで充分ですよね。絵本を一緒に読んであげたりするだけでもお勉強になるかと。 近くに公園などあったら好都合なのですが、ラムリィズ市内に都合よくあるかは分かりませんね。 場合によっては郊外まで足を伸ばすこともあるかも知れません。 今の季節ですと木陰の多い場所ですとか、小川で水遊びとかでしょうか。暑さ対策も必要ですね。 ちゃんと水筒を持たせてあげて、帽子も被せてあげるとか。
あぁ、そうそう。本当は食べ物についても最初に確認しておかないといけないのですよね。 好き嫌いがあって嫌いなもの出した時に機嫌が、という点もそうですし、今回そこまで考える必要あるか分かりませんがアレルギーの有無とか。 というか皆様、お料理の心得はありますか?場合によってはスキルの用意をいたしますけれど。
>リオネス なるほど……何か重要な事に巻き込まれてる人物なんだね それならシア(ペット)を主に護衛につけておくね >アウレーリア 時間割おねがいしやした 料理はできない(どや それぞれの交代休憩は随時内部で組むくらいでいいかな
オクタヴィア女史は末端とはいえ子爵家令嬢で、多忙な身。 流石に家事、ハウスキーピングを行う者はいて、日用品に関しても決まった業者がいるのではと思ったけれど、念の為此方で全部賄うことも考えておいた方が良いのかな? 個人的には可能ならば俺達はお世話に専念した方が良いと思うから、掃除洗濯は通いの者を手配、料理は俺達の中で得意な者がいれば……かな。 シルフィエッタ嬢の御要望に合わせて随時変更の可能性をふまえた上で、1日もしくは最低半日に1人は十分な休息が取れる体制や1日のスケジュールと業務に合わせたローテを組めるように、という調整関係は俺の方で担当しようか。 あとはオクタヴィア帝に他に使用人がいる場合、協力できるように手配したいと考えている。 そんなわけで、俺が出来るのはお世話体制の基盤作りと調整、遊びも込の勉強、あとはご機嫌斜めの時の対応とかメンタルケアあたり。 料理や着替え、屋外での遊び相手に具体的な安全対策などはお任せする形になりそう。 あと可能なら健康状態も気にかけてあげたいね。 幾ら授恵者が丈夫とはいえ、4歳だから。 体調不良もうまく伝えられなかったり、自分では気づけないこともあるかな、と。 食の好みなど嗜好関係や健康に関しては初日で可能な限り情報収集したいところ。 リオネス嬢が今回同行するなら誰か冒険者と一緒にいた方が良いのは同意。 彼女も準貴族で、侍女。 貴人の身の回りのお世話やお供の経験はあっても家事に関しては不慣れかもしれないね。 しかも仕えている方はシルフィエッタ嬢とはタイプが違うし、1人であれこれ手伝って貰うより一緒に何かして貰うのが良さそう。
>城下町 そうですね、極力目立たないよう変装したほうが良いというのは私も同意です。 あとは、これくらいの歳の子は一瞬で目の届かない場所に行ってしまうことも多いですし、迷子になってしまうとその後が大変ですから。混雑している場所は避け、人混みに紛れないように注意はしたほうが良さそうです。 >料理 お料理でしたらそれなりに得意ですので請け負いますよ。 余り格の高すぎるものでなければ、パンやお菓子なども含めて一通り可能です。 >ローテーション 1名ずつ休養を摂る、のが良いでしょうか? シルフィエッタさんの機嫌やお気に入り度合いによってはローテを組んでも休ませてくれない可能性もありますが、その辺りも視野に入れつつですね。 宿のチェック、街の下見も事前に分担しておけると休日も休める時間が少し増えそうですね。
すみません、タイミング被ってしまいまして。 こちら抜けていましたので連投失礼します。 >リオネスさん そうですね、リオネスさんも同行される場合は何かを少しずつお手伝いをして頂く形で何方かとも一緒に居られたら安心できますね。
>騎士団側 リサさんも言ってくれてるし、俺の方はクリスタリアのフォローに文字数を割く感じで考えておくよ。 其々の業務についてどのように取り組むかも考えてはみたけれど、俺が効率よく仕事したところであまり意味は無いものな。 騎士団の業務の現場を知るという意味では彼女の体験として意義のある事だとは思うから、彼女がオーバーワークで潰れたりしないようにと、不慮の事故で怪我などしないように備えつつ、取り組む姿勢を支える感じだね。
>掃除・洗濯 ジュスト様が仰るように元々雇用されている方がいらっしゃれば そのままお任せする事に異論はございません。 もし私達の方で通いの方を手配する場合、あまり疑いたくはないのですけれど 外部から何かしらの意図がある方を送り込まれる可能性もございますので 洞察等で様子を見つつ、シルフィエッタ様やリオネス様にはあまり近付かせないか 外部の方と二人だけの状態にはしない配慮は必要なのではないかと存じます。 >料理 私は簡単な物やお手伝い程度なら可能ですけれど コルネリウス様を始めとした得意な方にお願い出来ますと有難く存じます。 >ローテーション シルフィエッタ様のご要望で休息予定者が予定日に休めない場合 一緒に絵本を読むなど、あまり体力を消耗しないお仕事をお任せし 体力が必要な事に関しては他の方がさり気なく担当するよう 誘導出来ますとよろしいでしょうか? 同性であれば、一緒にお昼寝という形で休息も可能でございますし。
>家事 では元々使用人がいればお任せしつつ、俺達で賄う必要があれば料理はコルネリウス嬢にお願いする形で。 それ以外に関しては通いでも完全に外部の人間はあまり使いたくないからね、少なくとも元よりオクタヴィア女史に縁故のある者に頼みたいところだし、もし入れる場合はレティシア嬢が触れてくれたような注意は必要と考える。 >ローテーション そうだね、シルフィエッタ嬢の御要望で休息が取れなくなりそうな場合は他の人が興味関心を惹いてフォローするか、意思が強固ならレティシア嬢が挙げてくれたような形で負担を減らしつつ継続勤務して貰って後でどこかで休息時間を調整する感じで考えているよ。
>家事 はい、家事については使用人の方がいらっしゃればそのようにしましょう。 警戒はするにこしたことはないと思っていますから、レティシアさんの仰るように手配が必要な場合は注意しておく、という方針で異論ありません。 >ローテーション そうですね、全体でフォローをしあえるように、というのは私も入れておきます。