共に歩む誓い、日の出とともに

狐野径

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シナリオID:2211

オープニング

 ここまで来るのにかかった年月。
 長寿のエルフであれば大したことではないかもしれないが、それは、あくまで一定年齢を超えたものだろう。
 一方で、若いエルフにとってみれば、一年一年はヒューマンのそれと変わらない面もある。
 時間の長さは種族によって違いがあるわけではなく、感覚が違うだけ。
 年を重ねたエルフでも、その一瞬一瞬が短く感じたり、長く感じるときはある。
 そこにある思いが時間の長さを変える。

 ロイ・アウレアはその人と思いを確かめた。
 そして、結婚式を執り行う。共に生きるための区切りとして。
 ある集落から離れ少し森に入ったところにある古民家睡狼邸(すいろうてい)。
 家の横のクスノキの下、日の出とともに人の前で誓う。だから、準備の大筋は前日までには完了している。
 最終準備を明かりをともし、村人やロイたちは行う。
 この日のために雇われた村人たちは庭では会場の確認や、演奏準備をしている。

 料理については木の実や蜂蜜、ジビエなどを使った料理。これらはエルフである二人が森の恵みを得て作ることを貫いて用意したもの。
 自分たちで配膳もすることを考えているが、料理を温め盛り付けるなど裏方仕事は村人に頼む。打ち合わせをした際、村人から提案されていたことでもあった。

「友人たちをもてなしたいのはわかるけれども、時々消えては寂しいのでは?」
 と、村人たちは言ったのだ。
 結婚という場であるのだから、と。
 配膳する前の料理の移動等は任せてもらえないか、という提案。
 それに加え、
「手伝いに給金をいただけるというのはありがたいですが、近所のお二人を祝う気持ちだってありますよ」
 と、村人たちは温かく言う。
 色々検討を重ねた結果、家の中から庭まで持ってくるのは村人という配置に収まった。

 そして、現在、村人は客人の確認など様々こなしてくれる。

 自分たちの準備。
 まずは衣装を着ること。

 衣装は先日、作った。
 白いタキシード。シャツにはレースの縁どりを襟や袖に使った。
 思い出の宝石を使ったタイやカフスなど。さらに、靴もあつらえた。
 友人たちのアドバイスと共に個性を生かしつつ、揃いも意識して作った衣装。
 仮縫いで合わせたとき、実感がわいてきた。
 本縫いを受け取ったときは、気持ちは天に上るようだった。

 さらに、花飾りなどは自分たちで作っていた。
 それらも服につける。
 鏡に映すと、実感がわくどころか、夢ではないかと感じられる。

 思い出すのは今を迎えるまでの出来事。
 準備の時間も愛おしい。
 忙しく、充実していたが、時間あっという間。
 このまま続けばいいと感じるほど、二人の気持ちの高まりもあった。
 一分でも一秒でも長いといいと感じた。
 しかし、これからの先、ともに歩むのにそう思うのはおかしい、と自問する。
 いや、準備期間という時間は今しかなかった。
 それが終わらないと次の時間も来ない。
 だから、時間は進まないといけない。
 時間と共にある思い出は胸の奥に、次へと。

 ロイの手を湿ったものが触る。
 ロイの相棒の老黒狼ルプスが金色の目を向け「どうした」というようだった。
「色々あったな、と。でも、これからももっと色々あるんだ」
 ロイはしゃがむとルプスを見た。
 ルプスは「そりゃそうだ」というように、首を縦に動かした。
「ルプスの方が大人だな」
 ルプスは「当然」とでも言っているような気はした。
「今日はよろしくな」
 ルプスの首には指輪交換用の指輪が入った袋が下げられている。
 金の襟巻毛もきれいに整えられていた。

 そして、時間が来る――。

解説

●目的・目標  結婚式に参加する。  楽しい時を過ごす。 ●当日の流れ  人前婚『共に歩む誓い』日の出とともに開始。  クスノキの下での誓い、指輪交換と誓いの口づけ。  庭の席に移動する際、フラワーシャワー。  客人が席に着く。  ケーキ入刀および配膳。  食事や愛の歌や演奏、ダンス、ブーケプルズ。  ※どこのシーンがどの程度か、リプレイの分量につきましては、プレイングの状況にもよります。 ●料理  ケーキ。シンプルなもので、季節のベリーなどを使用したもの。  食事。パンに、木の実を使ったペーストや蜂蜜。メーンはジビエを使ったもの。また、副菜やスープはジビエ以外に森でとれる葉物やキノコもふんだんに使われている。 ●服装  祝う側のドレスコードの記載はしない。そのため、プレイングで何も記載がなくても、その場に相応しい、清潔感のある祝うにふさわしい服装をしているという認識になる。  もちろん、私は「こういう服で来る!」というのがあればそれはそれ。

マスターより

 こんにちは、狐野径です。  フリーアタックという状況ですね。そもそも、結婚式であり、皆さんの心情やらなにやらがあるだろうし、祝いたいから祝うのであり、私が語ることは少ないという事です。その結果、解説も少な目。  服装について記載したのは、悩まれたらあれかしらと思っただけなので、蛇足にすぎません。  「誓う人たち」はOPで簡単に記載は致しました。  なお、執筆日程ですが、状況を鑑みて組んでいます。  では、お待ちしております!

リプレイ

●式
 エフィルミアはナキルの分の服もおしゃれスキルを駆使し選んだ。
 ナキルは「ミアならオレをかっこよくコーディネートしてくれるだろ?」と信頼している。
 今日の主役ロイ・アウレアとテス・クラルスを意識し――ナキルにはロイの瞳の色のタイ、自身にはテスの瞳の色のリボン。
 結婚式での青は幸せを呼ぶから、幸せも願うおまじない。
 ナキルはエスコートするために手を差し出す。
「今日は一段と気合が入ってるな。素敵だぜ」
「私が素敵なのは当然! 今日のために髪も肌も完璧に仕上げてきたんだから!」
 エフィルミアは胸を張っている。なお、
(ロイさんほどじゃないけど、私がコーディネートしたナキルくんは……そこそこかっこいいんじゃない?)
 と、心の中で褒めていた。

 エヴァン・ピオネロは親族であるロイのため、村人との間にも立つ。
 エヴァンは白シャツとベスト、ループタイで動きやすい服装。
 アルマ・ヴァレンタインはロイとテスの着替えや髪型など手伝いと、ある仕掛けを考えているための準備。
「エヴァくん、ここに置いていてもいいかな」
「あちらの方がいいかもしれません」
「なるほど! ありがと」
 アルマはパステルグリーンを基調とした動きやすいドレスを翻し、急いだ。

 エル=バ=ノイアンはケーキや料理を作るため、厨房に入る。
 付き合う期間が浅いとしても、縁は深めたかった。また、シルヴィア・A・カペルの兄のような存在であるロイとテスに少しでも思いを伝えられたらよいと思った。
 ロイとテスの故郷料理――森の恵みを使った料理。ケーキの飾りつけも森でとれるものになる。
 ノイアンサプライズとして花茶を用意する。
 使う花は白のカーネーション――花言葉は「無垢なる愛」。

 式を始める時間となった。
 ロイとテスは部屋を出て、互いの姿を見た。
 息を飲み、動きが止まる。

 エヴァンとアルマは、幸せそうな二人をそのままにしたいが、そうもいかないため声をかけた。
 二人は待っている人々のいる方に向かう。
 ロイの手にテスの手が重なる。
 開け放たれた扉を抜け、石畳の道に出た。

 早朝の清い空気に、ロイは身が引き締まる。
 暗い時間から待つ友人たち、この場を手伝ってくれている人たちへ、それぞれお辞儀した。
 真剣な顔をしたいが、どうしても笑みがあふれる。
 長く生きている中でも、今日ほど待ち遠しかったことはなかった。
 一歩一歩、クスノキに向かう。

 テスはロイの手に手を重ね、一歩一歩。
 ヴェール越しに見えるのは、友人や近くの村の人。
 フィルエス大森林で暮らしていたころから知っている人から、最近知り合った人など様々。
 テスの周りには大切な人、祝ってくれる人がいる。
「……幸せだ」
 テスの口から言葉がこぼれる。
 テスはロイに視線を向けた。
 出会ったころにはない、たくましい若者。

 クスノキの下に来た。
「ああ、ついに……」
 木の精霊に捧げるための酒が入った器が載る台。
 二人の故郷の儀式に則る宣誓式。
 クスノキを通し、木の精霊に酒をささげた。
 祈る――これまでの礼、これからの願い。

 太陽の光が地上を照らし始める。

 ロイの相棒たる狼ルプスが座る。
 その首には指輪の入れ物が下げてある。
 そこからロイは指輪を取る。
 テスはヴェールを跳ね上げてから、指輪を取る。
 テスはロイの動きの一挙手一投足を胸に刻み込むように見る。
 互いに指輪を相手にはめる。
「長き年月、理を見て過ごし楠よ。この式の証人となり数多くの神々に伝えたまえ。ロイ・アウレアはこれからの人生もテス・クラルスに捧げ、共に生きると」
「テス・クラルスは、あらんかぎりの生と愛を、ロイ・アウレアに捧げ、共に歩むことを誓います」
 ロイとテスが口づけを交わした。

 シルヴィアはロイとテスを見て感激していた。
 ロイもテスも祖父と先生の大切な友人であり、シルヴィアも幼いころから慕っていた。
 昔はロイ(金のお兄様)、テス(銀のお兄様)と呼んでいた。
 冒険者になり再会し、今も頼りにさせてもらっている。
 そのような二人が結ばれたということは、夢のようで不思議でもある。
 想いがあふれ、瞳が潤む。
 ノイアンに寄り添い、周囲にその顔は見せない。
 それでも、二人の行動を胸に焼き付けるように見ていた。
「こういうときに役立つなら幸いだ」
 と、ノイアンはつぶやいた。

●料理を
「今日、クスノキの下に集う皆さまへ、心から感謝をいたします」
 テスは一同を見渡した。
「今日を楽しんでいただけたら幸いだよ!」
 歓声と共に拍手。

 他の参加者は食事用のテーブル席がある方に、通路を作るように花びらの入った籠をもって並ぶ。
 エヴァンは高いところから花びらを撒くため、予定していたところに急いだ。
 準備が整ったところで、アルマは籠に一杯の花びらを小さな手に取り、高く投げる。
「二人ともおめでとうだよー!」
 他の人々も声を掛け、花びらを降らす。
 テスは一歩踏み出そうとしたが、ロイに抱きあげられた。
「そぉら!」
「わっ!」
 距離が近くなり、顔を真っ赤にしつつ、ロイを見つめた後、花びらの香りの方に目を向ける。
「ありがとう!」
 ロイはテスを抱いて、席まで移動した。
 その時、アルマが隠していた籠を開けた。
 白いハトたちが飛び立つ。
「うわぁ」
 テスとロイはそのハトたちを目で追った。

 全員が席に着いたところで、発泡酒で乾杯し、料理を楽しむ。
 パンと木の実を使ったペーストや蜂蜜、ジビエを使ったもの。
 太陽が昇り、鳥が鳴く中の食事はまた格別だ。

 エヴァンはケーキの乗った皿を持ってくる。
「では、ケーキを切り分けてもらいましょう!」
 ロイとテスはケーキを切るためのナイフを共に手に取り、切り分けた。
 それを各人たちに運ぶ。

 テスはシルヴィアとノイアンに声を掛ける。
「シルヴィ、お花ありがとう、とてもきれいだよ。ノイアンさん、ケーキに料理にすごいよ。故郷の味にジンと来たんだ」
 ロイは「色々と世話を掛けたね。この感謝は二人の式でお返しするよ」という。
 シルヴィアは目を見開くが、
「楽しみにしているよ」
 といつものように返した。
 その直後、ロイとテスに小声で思いを語る。
「二人とも、とっても素敵よ。エルフと比べたら短いヒューマンの寿命の中で、大切なお兄様の節目に立ち会えた……これほど幸せなことはないわ」
 シルヴィアは二人を見て微笑むと、声量を戻す。
「招待してくれて本当にありがとう。これからの幸せを願ってる」
 故郷で花を選んでくれたことも嬉しかったのだ。
 さらに、先生からのお祝いの手紙を二人に渡した。
 ノイアンは箱を取り出し二人に渡す。
「おめでとう。ここからまた二人は始まるんだな。これまでも互いに寄り添い歩いてきたと思うが……これからはまた特別な日々が始まる。その道の先に多くの幸運があることを祈ってる」
 箱の中は二人の絆をイメージしタイピンだ。
 なお、ロイの相棒のルプスとテスのところのレグルスに花の冠を載せる。
「お前たちにも……良き日であるように」

 ナキルはロイとテスの姿を何度も褒める。そして、タイミングがあれば何度も「おめでとう」を贈る。
(あのくらいカッコよくないと、あそこに立てないか)
 ナキルは色々な思いを持ち、二人を見ていた。認めたくないけれども「まだヒヨコ」とエフィルミアに言われたことを実感してしまう。
 そのエフィルミアは最初からボロボロ泣いている。うれし涙なのはわかるのだけれども、ハンカチがもたないほどだ。
 テスとロイが、切り分けたケーキ置く。
「ナキルさん、正装がびっしり決まってかっこいいね!」
「いや、テス姉さんもすごいよ。それにおめでとう!」
「ありがとう!」
 エフィルミアは何か思いを語ろうとしていたがうまく言えない。
 かろうじて「おめでとうございます!」という。
 ナキルはエフィルミアと箱を持つ。
「これ、ミアと二人で選んだ『ふたつひとくみの鏡』」
 ロイとテスは礼を言い受け取る。
 テスは「エフィたちの結婚式の、もちろん呼んでね?」という。二人の反応からクスクス笑う。
 ロイがエフィルミアの様子を見て、ナキルの肩をたたく。
「オレに負けない泣き虫さんだな、慰め役は任せたぞ」
 ナキルはうなずいた。

 アルマとエヴァンの席にロイとテスは来た。
 テスはアルマに礼を述べる。
「アルマさん、着付け感謝だよ。この髪型も崩れないし、すごく素敵!」
 アルマは「良かったです!」と幸せそうな二人を見て、嬉しいという気持ちで胸が一杯だ。
 さらにテスはエヴァンにいう。
「エヴァくん、たくさんお世話掛けるね。進行を引き受けてくれてありがとう!」
「いえ……ぼくもたくさんお世話になってますし」
 エヴァンは家を出てからのことが思い浮かぶ。
 ロイがケーキを置きながら言う。
「着付け、進行も完璧な上、鳩も……本当にありがとう」
 エヴァンは「ぼく、ケーキは果物がたくさん載っている部分がいいです」と自己主張する。
 ロイが苦笑しつつ「どれもたくさん載っているんだ」といった。

 退出して、テスはお色直しのドレスになる。

●ダンス
 エヴァンは料理の追加はナッツとハーブのミートローブを置く。
 なお、村人たちには「順に休息を取ってくださいね」と声をかけた。

 テスが戻ってくるとロイは見つめ、息が止まる。
 慌てて「とてもきれいだ」と赤面して告げた。
 ロイがテスに愛の歌をささげる。
 十二歳の幼い片思いと未熟さへのジレンマ、隣に並べるようになったからこそ伝えられる思い。
 思い出がちりばめられ、
「ふふ」
 と、小さく笑う。

 伴奏はシルヴィアがリュートで、丁寧な音運びを意識し行った。
 曲と歌を聞きながらアルマは「ボクとエヴァくんも……」と考え、ドキドキしていた。
 エフィルミアはおとなしくうれし涙をぬぐっていた。
 ナキルはエフィルミアを見て、ハンカチを渡した。
 エヴァンは楽団の村人をスタンバイさせる。

 愛の歌が終わり、ダンスのための音楽が鳴る。

 ロイは「テス、お相手を」と手を差し出す。
「はい」
 手を重ね、もう一つの手をロイの肩に添える。
 テスの腰にロイが回し、曲に合わせ踊る。
 ステップを踏み、クルリと回る。
 他の人たちもいるけれどもダンスの間は二人の世界という感覚になる。
 見つめあう。
「あはは」
 テスは精一杯この時を楽しむ。
 ロイはテスの姿を胸に刻んだ。

「ぼくたちも行きましょう」
 エヴァンはアルマを誘う。
「喜んで!」
 エヴァンは少しかがんでアルマの腰に添えた後、抱き上げた。
 顔が近くなったエヴァンの顔をアルマは見つめる。
 曲の合わせてエヴァンはクルクル回る。
 エヴァンはアルマを見つめる。
(笑顔も独り占め……ですね)
 嬉しくて微笑む。
「ドレスが似合ってます。一段と可愛くなりましたね」
 アルマは頬を赤らめて、
「エヴァくんも大っきく、たくましくなってるよー」
 というと、その頬をエヴァンの腕に寄せた。
(間近に見つめあったり、微笑みあったり……幸せー)
 ぬくもりが感じられ、より一層幸せになる。

 エフィルミアは気合を入れて涙をひっこめた。
「今日のために特訓した息の合った完璧なダンスで盛り上げる!」
「前よりは踊れると思うぜ」
「もちろんでしょ!」
 ナキルとエフィルミアは曲に合わせて踊る。
 エフィルミアはナキルのエスコートに身を任せる。
 踊る間は話も進む。
 ナキルが「お前がそうやって泣いているの、初めて見るな」と。
「ロイさんとテスさんは同じ故郷で育った、私の小さいころからの憧れのカップルで、いつか私もあんな風にお互いを想える人に出会いたいなって思ってて。そんな二人がついに結婚とか、泣いちゃうでしょ! とってもきれい! 幸せオーラがいっぱいで……こんな瞬間を見られるなんて、私まで幸せな気持ちでいっぱいになっちゃう……!」
 と、エフィルミアは怒涛の想いを語るが、だんだん目が潤む。
(泣き顔も、可愛いっつうか……)
 ナキルは今日気づいたこともあり、気づけばエフィルミアにつられるように涙がこぼれる。
 エフィルミアは笑う。
「こんなにうれし泣きするなんて初めてかも……ふふっ、ナキルくんも泣き虫でおそろいだね」
「そんなつもりじゃ! ああ、収拾つかねぇ」
 二人の笑い声が響く。

 ノイアンは曲が鳴り、二人が踊り出した後、シルヴィアの前に立ち、お辞儀する。
「一緒に」
 といい、手を差し出す。
 まだ、この気持ちまでたどり着いていなかったころ、たまたま「踊る小熊亭」で一緒になっていた。
 そこで歌い、踊っていたのはシルヴィアとその友人たち。
 一人で食事をしていたノイアンを誘ったのはシルヴィア。
 あれから月日がたち、今、このような場面が来た。
 シルヴィアは微笑む。
「喜んで」
 あの時の思わず引っ張り出したノイアンを思い出す。
 たどたどしかったが、ノイアンの踊りは格段にうまくなっている。
 リードにゆだねても、不安は一切なかった。
(関係の変化が一番大きな違いかな?)
 シルヴィアはノイアンを見つめた。

●ブーケプルズ
 太陽もだいぶ高くなってきた。

 ブーケにいくつもの長いリボンがついている。
 その中の一本がブーケについており、外れは狼のブローチ。
 ブーケが誰のものになるか……それは、リボンだけが知っている。

 ノイアンとシルヴィアは同じリボンを持った。
 エフィルミアはナキルにもリボンを握らせる。それぞれ一本ずつ。
 エヴァンは「アルマに当たりますように」と願う。
 アルマが握ったところで、一斉に引く。
「当たるも当たらぬもなんとやら、ってね、そぉい!!」

 エフィルミアは「ああっ!」と思わず声が出た。
「でも、いいです。幸せは受け継がれるんですから」
「そうだよな」
 エフィルミアが晴れ晴れとした顔をしているのをナキルは見て、自然と頬が緩んだ。

 シルヴィアは狼のブローチであった。
 感謝の念を覚える。
 何であっても、幸せをもらったには違いないから。
 隣にいるノイアンに微笑む。

 ロイが拍手してアルマに言う。
「おめでとう、次はアルマが……!」
「祝福がアルマにも訪れますように」
 テスがアルマにブーケを渡した。
 周りからも拍手や歓声。
「……わああああ」
 アルマが感激と驚きで、声が上ずる。
 ブーケを抱きしめた。
 エヴァンは嬉しそうなアルマを見て頬が緩む。
「年内はさすがに気が早いかもだけど、いつかボクたちもー……?」
「ぼく達も年内? ……はい、もう少し後が良いですね」
 アルマとエヴァンがほぼ同時に口を開いた。

 ロイとテスが引き出物「甘露アリ恵み『結婚しました!』ラベル」と「強制♪桃色弾」を渡した。
 ロイは「今以上に幸せになるよ。当然、みんなもだぞ」と声を掛けた。
 静かになったところで、感慨が押し寄せる。
 テスは「昨日とは違う今日、これからよろしくね、ロイ」と見つめる。
 ロイは「永久に、よろしく」とテスを抱きしめた。

マスターコメント

 おめでとうございます!  いつも通りの書き出しだと、ずいぶん違ったので、結婚式に乗っかるコメントの流れとなりました。  さて、ブーケプルズはダイス振りました。  渾身の力を込めて振り、優しく転がしました。  結果はリプレイの通りです。  末永くお幸せに!
ショートシナリオR

ショートシナリオR易しい 報酬:無し8 / 4〜8人

2022年06月11日 09時31分12秒 公開

大成功

相談掲示板

  1. ナキル

    「ついにこの日が来たな! ちょっともう、「主役の描写厚くしてくれー!!」ってプレイングだけ先に提出済ませる勢いなんだけどっ あ、あと、ドレスコード部分は「ミアのセンスにお任せ」ってのも書いてた。 全力で祝いたいからな! ダンス担当やら歌、音楽担当くらいはしっかり割り振った方が安定はするのかな。(そわ)」

  2. テス・アウレア

    ついに、ついに来たね 狐野MS引き受けて下さりありがとうございますっ 嬉しいですっ( ;꒳; ) 村人さん方の温かさも嬉しく、感謝仕切り/// 参加の皆様、一緒にこの日を迎えられて嬉しいよっ いっぱいありがとうっよろしくね! 楽しんで欲しいな ナキルさん ありがとうwほんとついにこの日がって感じだよw ふふwお気持ち感謝! でもナキルさんも楽しんでねw エフィの選ぶ衣装も気になるっ さてロイ。。字数との戦いが既に始まってる気がするよ ふむむ 演奏や足りないとこは村人さんにお願いするのもありかも?

  3. ロイ・アウレア

    皆さま、本日はオレとテスの為にお集まり下さり、誠にありがとうございます。 既に今日まで多くのお力と知恵を貸して貰いましたが…あと一息…。 出発まで宜しくお願いします。 ……くぅぅぅぅ!! ルプスぅぅぅぅ(ジタ) 泣かせてくれる……10年以上の付き合いだもんな。 >ナキル オレ達の描写は当然に欲しい、が、それでもナキルを始め皆の描写も欲しいから 遠慮せず過ごして欲しいな。 >テス ふふ、ご近所さん(村人)の心遣いも有り難く頂戴して、良い1日にしような。 字数は…何処まで絞り込むかの戦いが始まった。。。。 改めまして、狐野MSには準備の時から本番まで、続け受けて頂きありがとうございます。 オレ達以上に字数に追い込まれる…やも知れませんが、今回も頼りにしてます!

  4. エル=バ=ノイアン

    6月…か。いい頃合いだな。 改めて誘ってくれてありがとう。ひとまず取り急ぎ顔出しをと… うん、感無量…というやつだな。素敵なひとときとなりますように。

  5. シルヴィア・A・カペル

    大切なお兄様達の、大切な節目に立ち会えることを嬉しく思う。改めておめでとう。一緒に参列する皆もよろしくね。 約束通り、私はリュートでロイの歌の伴奏をするよ。素敵な思い出になるよう心を込めて奏でよう。 他の行動は考え中だけれど、二人の幸せを分けてもらって楽しいひと時を過ごしたいと思う。クスノキの下での誓いも見守っているね。

  6. アルマ・ヴァレンタイン

    いよいよリリースされたねー、ロイさんテスさんあらためておめでとうだよー! (今回も引き続き狐野MSさま担当だー、ありがとうございます!) ボクは着付けとー…ほかにもなにかできたらと、字数との戦いが始まる…?

  7. エフィルミア

    ロイさん、テスさんおめでとうございます! ついに結婚式…!2人ともとっても綺麗…! やばいです、もう2人の晴れ姿を見た瞬間に泣きそう…!(ぐすぐす) ナキルくんと一緒にダンスをしたいなって思ってますっ。 今日のために特訓してきましたからね!まかせてください! お2人の最高の日になるように全力を尽くしますよー!

  8. ロイ・アウレア

    アルマさん、着付けの他にも気遣いをありがとう。嬉しかった! 明日は楽しんでくれよ。 エフィのダンスを楽しみにしてる。 ナキルとの仲良いさまはもっと楽しみだ。宜しくな! シルヴィ、ここまで見守ってくれた事、力添えしてくれた事、とても感謝してる。 明日は情熱的に歌えたら良いな…なんて…くぅぅ…イカン照れて来たので黙る; ノイアンも、本当にありがとう。 流れで巻き込まれた体だろうに…気付くと良いアドバイザーをして貰ったよ。 出発時間を勘違いして、少し焦ってたが…いよいよ12時間を切った。 早朝の式で大変だろうが、忘れ物の無いように仕度し、ご参加下さい。 テスと二人で、待ってます。

  9. エル=バ=ノイアン

    …たぶん24時間かな?(むちゃくちゃ焦って時計を確認した背後 とりあえず忘れずにいただいたものをセットして、と… 俺からはサプライズを。内容は…お楽しみだ。 それでは、よろしく頼む。

  10. テス・アウレア

    うむむ刻一刻と迫るね ノイアンさんのサプライズ!! どんなだろうなぁ////すっごく楽しみだよ! ありがとうっ感無量だ この稀有で、かけがえのないひとときを、めいいっぱい噛み締めようと思うよ! ふふ////シルヴィ 一緒にこのひとときを味わえるなんて 私達は本当に幸せ者だよ/// シルヴィのリュートもとても楽しみにしているね! 一緒に幸せを噛み締めて貰えると嬉しいよ/// アルマさんの着付けいつも助かっているよ やはりオシャレさがすごい! 普段着慣れない服だけに、頼らせてねw ふふ////字数は常に立ち塞がるね プレ楽しみにしてるね! エフィ…ああ…ふぁ!!そんなエフィを見たら私も泣いてしまいそうっ(じわぁ) ナキルさんとの特訓の成果…! これは、記憶に焼き付けないとっ 楽しみにしてる! ありがとうっありがとうっ ぜひ、皆様全力で楽しんでいただければ嬉しいよ 何より幸せな空間になるだろうなぁ と今から顔がふにゃけて…! 結婚式まで、あともう少しっ! よろしくお願いします!

  11. ロイ・アウレア

    >…たぶん24時間かな? こ、今度こそ…12時間を!(笑) 挙式が楽しみ過ぎて、脳内時計が1.2~2倍速に成って居たようだ。 落ち着け……オレ…… しっかりと、速度調整しておく。 サプライズも楽しみだよ(グッ)

  12. ナキル

    さて、夜の部にも期待しつつ。 >テス姉 おう。ミアのパートナーは、しっかり務めるつもりだぜ。 ロイ兄ちゃんとの晴れ姿、楽しみにしてるな。 >ロイ兄ちゃん はは、そうやってロイ兄ちゃんでも落ち着かなくなったりするんだな。 大丈夫だって、オレとミアが憧れてる人なんだから。 本番、しっかりと学ばせてもらうなっ」

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0