束縛か、愛か 止めよ、事件を

狐野径

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シナリオID:1987

オープニング

●予知夢
 白い鳥が舞い降りる。
 リーンエス王国のパンクリアース学園だということは周囲の景色から感じられる。
 鳥は一人の生徒を追っていた。

 彼女は貴族のようだった。
 白磁の肌、柔らかく波打つ金の髪を背に流す。
 整った顔にある青い瞳はどこか狂気を感じさせる光を帯びていた。
 しかし、その光は一瞬浮かぶだけで、長くは続かない。

 その視線の先には一人の男子生徒があった。
 彼は中肉中背で特に目立った外見上の特徴があるわけではなかった。
 茶髪も茶色の瞳も、どこにでもいる少年という印象しかない。
 平民で、平凡であるのだけれども、穏やかな雰囲気を持っていた。
 彼のことを悪く言う人物は男にも女にもいなかった。
 貴族でも、平民でも、誰でも、丁寧に応対する点がそうさせているのかもしれない。
 彼が助けてくれるから安心できるし、彼が困っていれば誰でも手を差し伸べる。
 男にも女にももてる。

 彼女の目に浮かぶ奇妙な光は、ある女子生徒を見るときにもある。
 その女生徒は誰とでも気さくに話す、明るい性格。
 黒い真っ直ぐな髪に茶色い瞳。
 東方の血筋があるのかもしれないし、関係ないかもしれない。
 はきはきとしゃべるけれども、その男子生徒と話すときは、少し違った。
 話題を選び、自分に興味を持ってほしいという雰囲気。
 彼女は気づいていない、狂気のこもった視線を向けられていることに。

 場面は移る。
 鳥は見ていた。

 夕日に照らされた池に、黒い髪がはらりと舞い、水の中に沈んでいく。
 貴族の少女は微笑む。
「彼は誰にも渡さない」
 何事もなかったかのようにその場を立ち去った。

 証拠となるものはすべてきれいに片付ける。
 強力な毒など最初からない。
 そんなもの誰が知っているのだろうか?

 その晩から、行方不明ということで、黒髪の生徒の捜索が始まる。
 しかし、遺体が浮かぶのは翌朝。
 池に浮かぶ彼女が発見されたことで騒ぎが起こる。
 足を滑らせ落ちたに違いない。
 ただ、なぜ、そこにいたのかは不明――。

 犯人は悲しみの表情を浮かべ、彼に近づく――。

 白い鳥は飛び去った。

●依頼
 オペラは予知夢を受け、冒険者ギルドに足を踏み入れる。
「殺人事件が起こるという予知夢を見たのじゃ。パンクリアース学園の女子生徒が殺される、らしい」
 前置きをしてから、夢の内容を語りだす。
 職員は聞きながら眉をひそめた。
「恋愛関係ぽいですが……殺すんですか」
「ふむ、そうらしいの。しかし、実際は違うかもしれぬ。見たままを告げた方が良いじゃろ? 捜査があらぬ方向にいくとも限らぬ」
「確かに。わかりました。冒険者に依頼出しておきますね」
「うむ。学園生であろうと、なかろうとも、解決してくれることが重要じゃ」
「もちろんです。学園側には交渉の上、出入りと調査できるようにします」
 オペラは職員に状況を託した。
 そして、ギルド職員は学園に事情を話し調査の許可を取る。
 ただし、それが本当に起こるかわからないのだから、生徒たちを刺激するような調査はしてくれるなということは条件は付いた。

 その事件が起こるとされる日の朝に、冒険者は現地入りすることになる。
 残された時間はあと――。

解説

●目的・目標  殺人事件を防ぐ。 ●予知夢に現れた生徒たちの特徴と詳細  聞き込みをすることで該当の生徒のプロフィールはわかるため、記載してある。  ・犯人 ジェシラ・パーシェン 貴族の少女。白磁の肌、波打つ美しい金髪。  整った顔立ちに青い瞳。  いつも微笑んでいる雰囲気でしゃべらない。  他の生徒とあまりかかわらない。  そのため、何を考えているかわからないと思われている。  必要なことは自分で手を下すことが重要だと認識している。  興味は彼を手に入れることであり、それ以外は何があるか不明……。  ・被害者 フィア・グリフ 商家の娘。  黒い真っ直ぐな髪に茶色の瞳。  明るく元気で、誰とでも気さくに話す。  気がかりなことは、カインをめぐり女子の動き。カインを好きという女子が多いことはいいのだけれども、ケガを負ったり急にカインから離れていくという女子がいるという点は気にしている。  ・カイン・ジェスト なぜかもてる男子生徒。  中肉中背、茶髪に茶色の瞳。平凡な外見かつ、穏やかな雰囲気が安心させるのかも?  誰に対しても対等に親切に応じる。  好きな人は……?  なんでも趣味にするし、何でも興味は持つ。

マスターより

 こんにちは、狐野径です。  パンクリアース学園の関係者でも関係したい人でもいらっしゃいませ。  事件を防ぐことが第一優先でございます。  ただ、やみくもに調査すると、生徒たちの動揺が起きるため、注意が必要です。  よろしくお願いします。

リプレイ

●学園へ
 ヴァン・ローラントは探偵事務所所長代理という立場から、
「まさか、事件が起こる前に俺たちで動けるなんて時が来るなんてな」
 と感慨深かった。探偵は事件があって呼ばれるものだから。

 ユークリア・フィナンシェは学校の制服を借りる。
「入学予定ですし、見学ということで学校を回ってみましょう」
 なお、水着を着用し、水の中や救命活動を意識していた。これらが使用されずに解決できることを目指したいので、念には念を入れた準備だ。

 ジュスト・ヴェルジーはパンクリアース学園の4年生ということもあり、学園の状況を熟知している。
「この時期に小火程度の火種だとしても、どうなるかわからない。見過ごすわけにはいかないね」
 学園内を把握している強みを生かし、捜査の準備として地図を用意した。事件が起こるだろう池、平民と貴族とそれぞれが集まるところなど示して。

 アリッグ・レイダーは聞き込みをして加害者となる少女がわかり次第、徹底的に監視するつもりだ。
「この学園、毎回なんかしら事件をおこしてねーか……?」
 と、内心つぶやく。
 ジュストが用意してくれた地図を見る。
「状況によっては【幽体離脱】使うつもりです。安心して使えそうなところありますか?」
「そうだね。午睡によいところということでいいかな?」
 と、ジュストはアリッグの地図に何か所か丸を付ける。
「ありがとうございます。ヴェルジーさんは、予知夢の人たちに心当たりありますか?」
「それが、俺の周りにそれらしい人がいないから、学年や行動範囲が違うね」
 ジュストの被害者たちの捜索範囲は狭くなる。
 ヴァンが「それ以外の調査ということになるな」と告げ、集合場所や時間などすり合わせる。
「では、さっそく、行ってきます!」
 ユークリアは元気よく言うと、調査に出かけた。

●調査
 ジュストは顔見知りを見つけると、いつも通り話しかける。
 その会話の途中から、
「知り合いが、髪の手入れについて聞きたいといっていて――」
 と切り出し、加害者及び被害者について聞くことにした。
 それでも、女子の話であるため、茶化される。しばらくすると、まじめに答えてくれる。
「……いたっけ、そういう子?」
「きれいな金髪って言ったら、パーシェン家のジェシラかな」
「黒はちょっと名前は知らない。でも、彼女の周りで見たかも」
 ジュストは「助かった」というと、
「聞きたがっている子に直接言ってくる」
 と、その場を離れた。【テレパス】で仲間に、ジェシラ・パーシェンの情報を送った。

 ユークリアは廊下を歩き、教室を見ていく。
 そのような中、ジュストからのテレパスを受け取ったので、向かった。
 金髪の少女がジェシラだろうと目星つけ、教室内を見ると、黒髪の少女や、中肉中背で目立つところがない少年もいた。少年は生徒の中心にいる。
 テレパスで「見つけました!」と送った後、ユークリアは教室に入る。
「おはようございます!」
 その声に、ざわめきがとまり、ユークリアに注目が集まる。
「臨時体験入学者のユークリア・フィナンシェです! 今日、こちらの教室でお世話になることになりました。よろしくお願いします」
 彼女が言ったことに対してざわめきが起こる。
 茶髪の少年が人懐こい笑顔で近寄ってきた。
「突然のことで驚いたけど、ユークリアさん、よろしく。僕はカイン・ジェスト」
「はい、よろしく願いします」
 黒髪の少女がやってくる。
「私、フィア・グリフ。今日一日と言わず、よろしくね」
「よろしくお願いします」
 早速、2人の名前もテレパスで送った。

 アリッグは聞き込みをしていた。
 聞けた話からすると、少女たちの素性は金髪の方は貴族、黒髪の子は商家の子らしい。
 情報は共有のためにテレパスを送る。仲間から来た情報をもとに、教室に向かった。
 そして中を見て、被害者たちを覚える。
(確かに、言われているような雰囲気だなぁ)
 アリッグは犯行に使われる物を見つけるためにも、ジェシラを徹底的に尾行する予定だった。

 ヴァンは聞き込みを進めるが、授業には勝てなかった。
 学校内を歩いていると、アリッグが軽く手をあげ招くのが見えた。
 近づくとアリッグは教室を指し、
「実は、あの三人が」
 と短くいう。そして、ここまででの情報交換をした。
 ヴァンはこの時間を利用して、校舎や池の実際の様子を見ておく。
 生徒たちに何を聞きく必要があるかもまとまってくる。
 貴族の少女が加害者であり、平民の少女が被害者だ。今回の殺害を止めたとしても、それで終わるかわからない。だから、恋の中心にいる人物カインの周りに何があるか、状況を洗うことにした。

 ジュストは生徒たちがいる教室がわかったため、教師のところに向かった。そこでユークリアがしばらく一緒に授業を受けるため、つまみ出されないようにしないとならない。
 担当の教授にはつながった。その人は少し嫌な顔はしたとはいえ、話はまとまる。
「理由は聞きたくないが、騒ぎは起こさないでくれ」
「迷惑はかけません」
 ジュストは丁寧に言って次の場所に移る。
 教室の方に集中している状態なため、ジュストは別の視点で動く。
 情報が追加されたため、校舎、寮や池などの位置関係を再度見る。見落としやすいところはないか、入念に確認した。

●違和感
 ユークリアの周りには休み時間になると、フィアだけでなく興味を持った子たちが集まってくる。
 リブラネスタの名店の話をしたり、色々話をする。
 フィアや周りの子らは気さくに話してくれた。
 視線を感じたので振り返る。ジェシラが目をそらしたように感じた。
 嫌な雰囲気がしたが追及するタイミングではなかった。
 ユークリアは情報収集を考え、
「学園生活といえば……気になる人とかいますか?」
 と切り出した。女子生徒たちは小さな声で盛り上がる。
 カインがやはり人気があるようだ。
「でも、彼はみんな大好き、ぽいから難しいよね」
 意外と冷静な分析がされている。
 そこから話は噂に移った。
「カインの周りにいた子で、距離を置き出した子いたよね」
「よそよそしくなるというか」
 何かはあるという雰囲気もあり、不気味そうだった。

 ヴァンはあの教室にいた平民と思われる男子生徒たちを見つける。建物の外で「少し、話いいか?」と声を掛けた。
 生徒たちは驚いていたが、好奇心と不安が複雑に絡まった顔になる。
「少しばかり不穏なうわさがあると聞いてきた。カイン・ジュストという生徒の周りで何か起こっていないか?」
 と、ヴァンが問うと、生徒たちは「あいつ、いいやつだからないと思う」と異口同音に言う。
「それより、女の方が怖いよな」
「なんか、あいつめぐってあるのかも?」
「フィアが危ないんじゃないって言われているけど」
「でも、原因がわからないし」
「むしろ、フィアが犯人って話もあるよな」
 カインの周りに何かはあり、噂にはなっているようだ。
「フィアさ、商売やってるから、噂が立つようなことしないと思うよ」
「確かに」
 彼らは話がひと段落ついたところで、ヴァンの存在を思い出し「あ、すみません」と謝る。
「いや、構わない。色々考えたくなるのもわかる。ただ、証拠もないのに問い詰めたらだめだぞ」
 と、言うと、生徒たちは真顔で「もちろんですよ。大体、フィアも、いいやつだし」と答えた。
 ヴァンは礼を述べて別れた。
 生徒たちは明確に何かあるとは言っていないが、何かあるという雰囲気は時々しているということだ。ただ、事件化されていないのは犯人と推測されるジェシラが尻尾を全く出していないからだろう。
「程度をわきまえ、賢い、か」
 厄介なのは、調査しているヴァン達に気付くことだろう。
「何にせよ、外堀を埋めておかないとな」
 調査を進める。
 
 アリッグはジュストから寮の位置は聞き、ジェシラを見張る。
 ジェシラは休み時間になっても教室から出てこない。しばらく、窓の外をぼんやりと眺めていた。
「パーシェン様の物思いにふける姿、美しいですわ」
 それを見てつぶやく女生徒の声が届く。
(信奉者がいるのか?)
 彼女は注目を受けつつ、行動を進めていることになる。
 それでも、どこかで一人になるだろうし、何かしらでフィアを呼び出しているはずだ。
(呼び出しはすでに行われている……か?)
 予知夢ではそのあたりは不明だ。
 事件の発生タイミングはわかっている。
(尻尾をつかめねぇからって焦ったら終わりだな)
 アリッグは彼女が動き出したので尾行を開始した。

 ジェシラは外に出ると、ベンチに座る。
 ぼんやりとしているようだったが、生徒の集団に目を向けた。
 ただ、そこに彼がいるためか、異様な眼力を感じる。
「何かあったかい?」
 ジュストが声を掛けた。
 不意打ちだったらしく、ジェシラはビクッと肩を振るわせた。
「驚かせてすまない。君があまりにも集中していたから」
「いえ、なんでもありませんわ」
 ジェシラから返答があったからこそ、語りかけるようにジュストは言う。
「今までとは同じようにはいかないものですよ、今の学園は」
「そうなのでしょうか? わたくしは、変わらないと思いますわ」
「なぜ?」
「以前から貴族も平民も、ここにはいますし、わたくしはわたくしですもの」
「……色々、思うことが多くて、つい出すぎたことを言ってしまいました」
「いえ、心配いただけるのは、わたくしも嬉しいことですわ」
 と、ジェシラはそつなく答えた。
 ジュストは辞すと、ヴァンとの待ち合わせ場所に急ぐ。
 彼女の言葉はこれまでも目的のために何かしてきたし、今後もしていくということにつながるのだった。

●池のほとりで
 アリッグは用心深くジェシラを追っていた。
 彼女は授業が終わり、寮に戻る。
 アリッグは隠れて【幽体離脱】を行った。
 アリッグが見ているとジェシラは小箱から指輪を取り出した。その指輪は大きな石のようなものがあり、全体的に大きなタイプ。彼女の服装には合わないが、指にはめ、外出した。
 テレパスで見たまま情報は流した。

 ユークリアはフィアから離れるタイミングがなかったので、護衛として寮まで送った。
「今日は楽しかったです!」
「よかったわ」
 とフィアは言った後、「あなた、冒険者よね?」と問う。
「相談していいかな? 実は……」
 昨晩、フィアはジェシラから「相談したいことがある」という内容のことを通りすがりに言われたという。
「ほしいものがあるけど商店の方(うち)で扱っているか聞きたいというのよね」
「なるほど」
「今でもいいのに何でだろうとは思ったけど、人がいると聞きづらいこともあるし。それはいいとしても、場所が庭の端の、池の近くだったの」
「人は少ないですね」
「そうよなのよ。行くつもりだけど、何か不安で……代わりに話聞いてもらってもいいかな」
「構いませんよ。あ、彼女が怒ってくるかもしれませんので、フィアさんはその間お友達といてくださいね」
「ありがとう。依頼料は――」
「ちょっと行って聞くだけですし、報酬は気にしないでください」
「え……ありがとう。じゃあ、入試受かるように祈るのが報酬ね」
「はい!」
 ユークリアはテレパスで情報を伝え、池の近くの隠れる場所に向かった。

 ヴァンはジュストと合流した。話を聞くと、
「カードはそろったが、確信がないということか」
 という。ジェシラはこっそり行動することに長けているということになる。
 幸いなことは被害者を引き離せていることだった。
 指輪が殺しにかかわる道具かどうかである。
 ヴァンとジュストは池の近くで隠れる。
 ジェシラを逃がさないような位置で。

 アリッグは寮から出て池の方に向かうジェシラを追った。
 仲間が隠れているのはわかっているため、どこで、指輪を確かめるか決めないとならない。
 人気が消え、仲間がいるあたりで、アリッグは動いた。
 走り勢いよく彼女に衝突した。
「きゃ」
「いてて……お姉さん、ごめんなさい」
 アリッグは急いで起き上がり、ジェシラに手を差し出した。
 自然と彼女はそこに手を載せた。アリッグが想定した通り、指輪がある方の手。
 アリッグは彼女を立たせ、手を離す際に指輪を取る。
「何をするのっ!」
「指に引っかかっただけだよ」
「お返しなさい」
 アリッグはジェシラの声を聞きつつ、指輪を見分した。
 指輪の石の部分は妙に大きいし、開く仕掛けになっている。
「この指輪かっこいいね。それに、開くんだ、見ていい? そうしたら返すから」
 無邪気な言葉だが、どこかわざとらしさがあり苛立ちを与える口調だ。
「勝手に見ないで」
 ジェシラは大きな声で反論した。

 それを合図として、ヴァンとジュスト、ユークリアは表に出る。
 ヴァンがジェシラに声を掛ける。
「お嬢さん、指輪について一つだけ、確認をしてもいいか? 確認をしたら返すよ」
「そのようなことを言われる筋合いは……」
 とジェシラいい、ヴァンをにらみつけたが「ああ……そういうことですのね」ジュストを見て理解したようにつぶやく。
 ジュストは「俺が言った意味を理解したということですね」と確認するように言った。
 ジェシラは微笑む。
「そうですわね……わたくしは何もしていませんわよ?」
 色々してきたことを認めている言葉であるが、しらを切りと通すことの宣言ともとれる。
 ただし、ジェシラの視線はアリッグの持つ指輪に行く。
 アリッグが蓋を開けて「針がある」と言ったとき、ジェシラは目を見開いた。
 それに気づき、アリッグは、猫なで声で、
「これ、刺したら危ないのかなぁ?」
 と言い、針をジェシラに向けた。
 彼女は一歩下がる。
 ヴァンがアリッグのそばに足を運ぶ。
「何もしていないのかは、君や被害者は知っているだろう」
 ジュストは起こりえたことを踏まえジェシラに言う。
「平民の生徒が『不幸な事故』で亡くなっても、今までの学園なら、問題にもならなかった。でも、今は違う。不必要な騒ぎを起こしたい家はないだろう」
「だから、わたくしはなにもしていませんわよ」
 ジェシラの視線は針に何かがあると語っている。
 ユークリアが「その指輪を恐れている理由は何でしょうか」と尋ねる。
 ジェシラは黙った。表情に余裕がなく、どう切り抜けるか必死に考えているようだ。
 ヴァンは畳みかけるように言う。
「大声出すとか色々やめた方がいいでしょう。その指輪は学園経由でご実家で保管してもらう」
「何も」
「では、俺が刺しても指が痛いというだけで終わるのか?」
 その問いに、ジェシラは答えなかった。
 アリッグは指輪の蓋を閉じたのを見て、ヴァンが告げる。
「俺たちがするのはここまで。あとは学園や、アンタの家が決めることだ」
 ジェシラは寮に向かって走りだした。

 冒険者たちは学園側に報告を入れ、指輪の件を頼んだ。
 予知夢は防げた。そのあとも、この件にかかわる事件が起こったという話は聞かないで済みそうだった。

マスターコメント

 ご参加ありがとうございます。  無事事件を防ぎました。全員それぞれ分担に寄り解決に導いたということで、結果を出しております。  なお、聞き込みの時、一般生徒で仲良くない子だと「苗字」で呼ぶだろうと考えましたが、地の文が「名」なので、統一いたしました。  さて、ご縁があれば、お会いしましょう。
ショートシナリオR

ショートシナリオR普通 報酬:標準4 / 4〜8人

2022年03月20日 17時49分07秒 公開

大成功

相談掲示板

  1. アリッグ・レイダー

    ヒーラーのアリッグレイダーと申します。 皆様、よろしくお願いします。 まだ人数が揃ってませんが、揃う事を願って。 今回は殺人事件を未然に防ぐ依頼、ですか。 闇雲に調査はできないみたいですが、まあその辺はスキルでカバーですかね? 調査系のスキルなら、残留思念感応だとか超視覚だとか嗅覚だとか、 そういう相手が不審に思わない系なら、動揺も起こらないかな? あと、これって、犯人と被害者の顔は割れているってことでいいんですかね? なら、被害者が殺されないように隠密で彼女を見張るなり、 変装で彼女に化けて身代わりになるなりもできそうですかね。

  2. ユークリア・フィナンシェ

    ヒーラーのユークリアです、よろしくお願いします。 なんというか犯人が分かってるので、私がカイン君に命を懸けた決闘を申し込んだり、閃光塗弾を服に塗って神の演出をして止めに入ったりしてもいいでしょうか?(

  3. ヴァン・ローラント

    探偵をやっているヴァンだ、予言された殺人か…。 犯人の顔も被害を受ける生徒の顔も、夢で鳥が見た光景として分かっていると解釈して良いんじゃないか? >どう防ぐか 何もしないままだと、ジェシラが湖のほとりにフィアを呼び出しそのまま突き落とすって感じだったな。 2人のうちどちらかを足止め出来れば今回の事件は起こらないが…。 聞き込みとか進めると、おそらくジェシラの余罪が見えてくると思うんだ。 このままにしておいて良いんだろうか…。

  4. ジュスト・V・ケレス

    学園生のジュストだ、よろしく。 生徒間で殺人事件とは穏やかじゃないね。 未然に防げるよう微力ながら手伝おう。 犯人や被害者となる生徒の容姿や特徴に殺害状況は夢でわかっていて、彼女らの名前や素性は聞き込みなどでそこまで苦労せず解るという認識。 注意したいの聞き込みや調査方法かな。 平民生徒には話しかけても大丈夫だろうけど、貴族生徒に関してはアリッグさんが挙げてくれたようなスキルを使って情報を拾う方が良いかも。 事件の防ぎ方に関してはユークリア嬢が挙げてくれたような形でジェシラ嬢の敵視をフィア嬢から別の対象に向ける、アリッグさんの挙げてくれたような変装や幻影を使うといった方法を取れば現行犯ということで取り押さえられそうだけれど。 余罪に関してはこれまでの被害が平民だけに限るなら特にお咎めなしになる可能性が高いかな。 貴族も入っているなら別の問題が起きそうだけど、学園としても家としてもそういう醜聞は揉み消したいだろうし病気療養などの名目で休学や退学という形に落ち着きそうな気も。 今後も同じことを繰り返さないようにするのなら、ジェシラ嬢の内面に踏み込む必要がある気がする。 とりあえず俺は今のところ貴族生徒方面からの情報収集と、ジェシラ嬢への牽制あたりを考えているよ。

  5. ヴァン・ローラント

    そうだな、無暗に聞き込みをすると嗅ぎまわってる事がジェシラの耳に入って行動を変えられたりするかもしれないし、貴族生徒への接触は最低限にしよう。 俺はあまり目立たないように平民生徒に聞き込みして回ろうと思う。 ジェシラへの接触は現役生徒に任せるよ。

  6. アリッグ・レイダー

    無事揃ったようですね。 改めてよろしくお願いします。 そういえば、殺害方法は毒殺ですよねこれ。 『証拠となるものはすべてきれいに片付ける。強力な毒など最初からない。』 ってありますし。 問題は、毒を何に混ぜるかでしょうか。 飲み物か食べ物の可能性が高そうですが。 僕はモブパワーで生徒に紛れてジェシラさんの監視をしましょうかね。 どこかで毒を仕込む行動にでそうですし。 彼女に接近する時は、幽体離脱をしてみようかなと思います。 >ユークリアさん え、決闘をするんです……?マジで……?( まず本人が受けるかどうか……あ、でも興味は持ちそうですね。 ジュストさんの言うようにジェシラさんの興味(というかヘイト)も引けるかもしれませんね。

  7. ジュスト・V・ケレス

    >殺害方法 『証拠となるものはすべてきれいに片付ける。 強力な毒など最初からない。』 っていう所をそのまま受け止めて、遺体発見状況を考えると毒殺じゃなくて、睡眠薬や幻覚剤の類や致死性に至らない毒、例えば嘔気を催すものなどを投与してから池に落として、ないし池に自分から落ちて貰っての溺死かなと考えていたよ。 水である程度薬だったり、接触した際につく証拠諸々は流れてしまって痕跡が追えなくなるからね。

  8. ジュスト・V・ケレス

    ただ、毒にしてもそうじゃない薬にしてもフィア嬢に薬を盛るような真似は阻止しないとね。 だからアリッグさんが幽体離脱などで監視してくれるのは助かる。 幽体離脱している間の体の場所は学園内で居眠りしていてもおかしくなさそうな場所や、空き教室などを見繕っておこうか?

  9. アリッグ・レイダー

    カブッチャッタ( >殺害方法 なるほど、睡眠薬やその他の薬という事も考えられるし、 そっちのセンの方がありそうですかねー? それを含めてジェシラさんの動向を探って、 何を使うのか、何を用意しているのかを調査してみようかな? 情報は共有したいところ……なんですけど、 常に彼女を見張っていた方がよさそうですね。 ジュストさんが居眠り場所を見繕ってくれるのはありがたいですね。 簡易地図って感じで受け取れたらそれがありがたいのですが、どうでしょう。

  10. ユークリア・フィナンシェ

    張り込み聞き込み決闘の申し込み! しかし「生徒たちを刺激するような調査はしてくれるな」と書いてあるので今回はやめておきます( そうですねー、生徒になり切ってフィアさんと仲良くなって、気になっている生徒がカインさんから離れていったりする噂とか聞きだしてみますか。護衛も兼ねる事が出来ます。解呪とかヒールとかありますし。 どなたかテレパスとかあればいつでも情報共有できますよ。

  11. ジュスト・V・ケレス

    >アリッグさん そうだね、学園の案内図を渡す形で簡易地図を渡すので活用してもらえたらと思うよ。 >情報共有 テレパスなら持っていく予定だ。 距離は限られるけど、おそらく主要人物三人ないし二人は近しい場所にいることが多いと思うから彼女らを監視しながらの情報共有なら問題ない気がするよ。

  12. アリッグ・レイダー

    明日には出発ですね。 ジュストさんは地図の用意ありがとうございます! では、受け取るようにプレイングに入れておきますね。 >情報共有 では、モブパワーを外してテレパスをもっていこうかな。 なので、こちらも得た情報を送れるようにしてきます。

  13. アリッグ・レイダー

    あ、そうだ。自分の行動を。 僕は先に述べた通り、幽体離脱でジェシラさんが用意する物を確認し、 その後、彼女がフィアさんに接近する前に彼女と接触して 用意した物を回収しようと思います。 プレイングはその辺りを重点にしてるので、 彼女に引導を渡す人がいれば、どうぞやっちゃってください(

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0