【夢魅】宝玉が魅せる夢
広大野人
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シナリオID:1940
オープニング
人は何故、夢を見るのか……。
それは未来を予知する占いのようなものかもしれない。
それは積み上げた罪に対する自省なのかもしれない。
学者は知ったような顔で言う。記憶を整理して知識に変換しているのだと。
では……夢を読み取る事で他者の記憶を垣間見る事ができるのであれば、記憶を知讖として再編する事も出来るのではないだろうか……。
一人では到底得られない膨大な記憶を、多人数から取得できる方法があったとしたらどうだろう?
または記憶を共有できれば、伝え損ねや取り違いも無くなるのではなかろうか?
あるいは他者が体験した事を擬似的に感じられれば、人はより他者と近くなれるのではないか?
始まりは善意だったかもしれない。
けれど、結果として生まれたのは悪意だった。
世の中には、容易に知り得てはいけない事もあるし、恐ろしい知識もある。
他者に知られたくない過去や想いもある。造り出した『ソレ』は道具であった故に、悪意ある人に使われた場合、取り返しのつかない事になる。
だからこそ、封じた。遺跡の奧深くに……人々に善意が少しでもあると信じて……。
●
リィミアが創り出した謎空間に踏み込んだ剣士エクエスは驚いた。
辺り一面、焼け野原だったからだ。黒く澱む雲が空を覆い、雷鳴が響いている。
「これは……?」
「宝玉の試練……いや、最期の悪足掻きでござろう」
空を見上げたリィミアは剣士の質問にそう答えた。
冒険者達が試練を乗り越え、宝玉のエーテルを消費し続けた。その結果、宝玉の奧深くに存在するコアにまでようやく届いたのだ。
「蓄えた記憶が失われない為の防衛機構みたいなものだ」
「となると、最期の試練は?」
「戦うのさ。冒険者の皆がこれまで戦ってきた中で最大の脅威と、宝玉が判断した相手と」
その台詞の直後、雲を突き抜け巨大なる『竜』が姿を現した。
「……邪竜バイアーディス!」
エクエスは直接対峙していないものの、姿形は冒険者ギルドで聞いていた。
硬く黒い鱗で覆われた体躯は見る者を圧倒する雰囲気を放っている。
「どの程度の相手かは、リィミアには解らぬ。が、倒さない限り、宝玉のコアを破壊する事は叶わない」
辺りをエクエスは見渡した。
改造魔法陣なる存在は確認できなかった。戦場は宝玉が用意したものであれば、不利になるようなものは設置しないだろう。
もちろん、ドワーフ軍もいないし、頼りになる大型兵器の類もない。
このような状態で、数人の冒険者が勝てるのだろうか……いや、勝てるはずがないと思い至る。
「だけど……」
ジッとエクエスは『竜』を睨みつける。
諦める訳にはいかないのだ。背負う必要のない罪を抱えて生きる集落の人々と、ずっと眠りつづける『眠り姫』の為にも。
なにより、これまでの試練を乗り越えてきた。夢の内容まで覚えていないが、きっと、意味のある試練だったはずだ。
それを無為にはできない。
「挑みます。冒険者の皆さんと一緒に」
「そうでござろうな」
フフっとリィミアは笑う。
今更、怖気づいて逃げ出す冒険者はいないのだろうから。
●
「戦いは至って単純でござろう。あれを倒す……それだけ」
宝玉のエーテルを消費させるような事がなければ、突然、襲い掛かってこないのだろう。
宙でずっと佇んでいる邪竜の姿は、どこか間抜けにも見えた。
「問題は戦い方ですね……空を飛んでいる以上、こちらは飛び道具か魔法でしか攻撃手段がありません」
エクエスがそんな心配を漏らした。
頭上を取られているのはそれだけで圧倒的に不利なのだ。
「いよいよ、リィミアにも分かってきたが、エクエス殿は真面目なのだな」
彼女は不敵に笑うと冒険者達を見渡した。
「ここは夢の中だ。だから、言い方悪いけど、なんでも出来るはずでござろう」
「空も飛べるはずと?」
「当然。まあ、どう飛ぶかをリィミアは知らないけれど」
鳥のような翼が背中から生えるのか、あるいは不可思議なオーラにでも包まれて浮くのか。
必死に両手をバタついて浮くかもしれないし、念じるだけで飛べるかもしれない。
「攻撃する手段だって、現実にこだわる必要もないでござろう? 術だって同じ。なんか凄い術があっても、夢なら出来るかもしれない」
「つまり……想像力が大事と?」
「夢想力でござろう」
「私には苦手かも……でも、冒険者の皆さんなら大丈夫だと信じています!」
太陽の光のように明るい笑顔をエクエスは冒険者達に魅せるのであった。
解説
マスターより
リプレイ
黒き鱗を纏う巨大なる体躯の邪竜。冒険者達にとって記憶にまだ新しい存在でもある。
見渡す限りの荒野の中、対峙しているのは数名の冒険者であった。
「夢の中で戦うのはこれで二回目かー」
感想のように呟いたのはアルマ・ヴァレンタインだった。
強大な存在である邪竜の前に、しかし、アルマの表情には自信が溢れていた。
「見てくれこそバイアーディスだけど、あの時ほどのプレッシャーは感じないし」
姿形は邪竜であってもそこから発せられる禍々しい威容がない。
それはエミリア・シバも同感だった、
「皆で戦えた時と違い、今ここで求められるのは、リィミアを攫った邪悪な竜を倒す勇者のような存在かしらね」
「要は夢想力がカギってことだね」
皆が見守る中、アルマが意識を集中させる。
「ボクは……超アルマだよ!」
直後、小さな身体の彼女がぐんぐん大きくなっていく。
可愛いデザインの服が破けないのはそういう仕様なのだ、きっと。
「わー! ほんとにでっかくなっちゃった!」
驚きと嬉しさがそのまま言葉となった。
その大きさたるや、邪竜と比べても遜色ない程だ。
巨人と化したアルマの姿を見て、サイラスが唸る。
これまで歩んできた鍛錬の人生。その中で竜化のイメージは既にある程度、固まっている。
「装置や道具のコピー品に負けていたら現実を塗りつぶす、まやかしなんて作れんしな」
これが夢だからこそ、日常では在り得ない事象を発現できる。
いくら宝玉が記憶や知識を蓄積したとしても、想像を生み出す事はない。その一点において、冒険者達が遥かに有利なのだ。
「夢でイメージだけなら諸々の手間はいらないんだぜ」
脳裏に浮かべるのは、サイラスが知っている邪竜の事。
バイアーディスにはなれなくとも、バイアーディスのような竜になる己は創り上げられる。
めきめきと豪快な音を立てて彼の体が変化していく。
その様子を近くで見ていたカミンル・マオが目を輝かせた。
「サイラスさんが竜になった……という事は、何にでもなれるのなら、女の子になっても良いって事だ! やったぁ!」
夢見る乙女なカミンルにとっては願ったり叶ったりな戦い。
にやける表情を止められないままにカミンルは大剣を掲げた。
「それでは、魔法少女マジカル☆かみるんとして頑張ります!」
直後、不可思議なキラキラの帯が幾本も現れ、カミンルの体を包む。
アングルが動かない変わりにカミンルがその場でくるくると回る姿は少し滑稽だが、魔法少女にそんなものは関係ない。
フリル衣装がよりゴージャズに変化し、高まっていくエーテルと謎の効果音。
それらが絶頂に達すると、眩く爆ぜた。
「悪い竜は魔法少女かみるんが自主規制に代わってお仕置きよ!」
不思議な変身シーンを見せられていたミア=リゼルがハッと我に返る。
一瞬、男の子の躰を見たような気がしないでもないが、そこを回想している場合ではない。
これが宝玉の魅せる最後の試練なのだ。
「戦いの後、リィミアさんがどのような扱いを受けるのか……とか気になる事はありますが……」
試練を超えなければならないのは確かな事。
「難しい事を考えるのはあとです! バイアーディス第2ラウンドですが、私も負けませんよ!」
腹の底から叫ぶとミアは両腕で円を描く。
夢ならなんでもできる、なんにでもなれる……だとしたら、既に決まっている。
私が願う姿に!
少女から発せられた怪しげな光、その中でミアの姿形がもこもこと変化する。
まるで巨大な積乱雲のような毛に覆われた羊のように。
「ふふ。一度まんまるボディな羊さんになってみたかったのです」
華奢な体を恨んだ反動……ではないだろうが、ともかく、巨大な羊からミアの声が響くのであった。
邪竜と対峙する巨人冒険者と竜化冒険者と魔法少女と巨大羊の組み合わせに、やはり夢なのだとシルヴィア・A・カペルは改めて感じつつ、横に並び立つエクエスに声を掛けた。
「邪竜を倒すなんて、まるで英雄譚のようだ。面白い」
「シルヴィアさんは慣れていますね」
剣士の返しにシルヴィアは微笑を浮かべた。
世の中は摩訶不思議な事で溢れているものだ。それに比べ、夢ならばそう驚く事はない。
「以前、“誰かの剣としてクリーパーと戦って力尽きる夢”を見たと言っていたね」
シルヴィアは一歩先に踏み出しながら言葉を紡ぎ続ける。
「泡沫の夢ではあれど、その夢とは違う未来を君に見せたい。出来る限り力になろう」
宣言するように告げるとサイラスに作って貰った一対の鉄扇を乾いた金属音と共に鳴らし広げる。
ふわっとした風が吹き抜けた。シルヴィアの洋装が徐々に取り払われ、華やかな椿柄の着物へと替わる。
彼女を包むエーテルの風は渦を描き、最後にはケープと帽子に成り至った。
鉄扇の先を邪竜へと向けると怪やかに駆け出していく。
その場に残ったのはエミリアとエクエスの二人だけ。エミリアが微笑みながら手を差し出した。
「エクエスちゃん、貴方と一緒に……貴方の力を貸してもらえるかしら?」
その誘いに剣士は頷くと、太陽のような輝きを発する剣を差し出された手に渡す。
「私からもお願いします。エミリアさんが思うままに」
託された剣から、陽光のようなエーテルが流れ込んでくる。
剣士の体が静かに大地へと横たわったが、それはそういうもの。エクエスは今、この手に在る。
「一人なら無理だけどエクエスちゃんと一緒なら……頼もしい仲間達も一緒にいるし絶対に勝てるわ」
(貴女に光芒の力をっ!)
エミリアは頭の中に響くエクエスの意志を感じながら、力強い一歩を踏み出すのであった。
●
邪竜が翼を広げて咆哮と共に熱線を放つ。
扇状に広がる中を竜化したサイラスが突破すると無数とも言って良いほどの眷属を召喚した。
「宝玉の処理は追いつくのか」
その夢想が実現不可能に近いほど消費するエーテルも多いだろう。
大小さまざまな竜の眷属が羽虫のように邪竜に襲い掛かる。
「借りるよ、サイラス」
出現した眷属を足場代わりに、猛々しい炎を纏うシルヴィアが宙へと昇ってきた。
「好きにしろ」
竜化したサイラスの返事にヒラヒラと鉄扇を揺らして感謝を告げると稲光のような軌跡を残してシルヴィアは邪竜へと迫る。
鉄扇がまるで羽のようにしなった次の瞬間、蒼や白に輝く光の粉を散らしながら邪竜の鱗を切り裂いた。
確かな手応えと同時に第六感が危機を告げる。
「……カウンターのつもりなのかな?」
剥がれ落ちた鱗から眷属が生えてきてシルヴィアを強襲したのだ。
恐らく、サイラスが用いた眷属召喚を真似たのだろう。
(あの少女なら、きっと……)
戦闘の真っ只中なのにシルヴィアの頭の中では、不思議な少女の姿がイメージされていた。
そのイメージのまま、邪竜眷属の攻撃を鉄扇で受け流し、音も無くスッと高飛びして気配を消す。
代わりに今をときめく魔法少女に成ったカミンルが桃色のオーラに包まれて空中を高速で飛び回っていた。
突き出した拳のみならず発した魔法が邪竜を苛立たせる。
「また邪竜眷属を!」
ついには黒鱗を突き破って現れる邪竜眷属。
それらはサイラスが召喚した眷属とは根拠となる知識が異なるのか、異質な甲殻類を連想させた。
「男なら! 拳一つで勝負せんかい!」
邪甲殻類を正拳突きで粉砕するカミンル。
ふと、冷静になってやや膨らみを帯びた胸元へと手を当てた。
「あ……今は魔法少女だった」
魔法的な要素が全くない戦闘スタイルではあるのだが、そこに今、ツッコミは入らない。
この戦場は、今、猛烈にツッコミ役が不在なのだから。
それを良い事に巨大羊と化したミアがでかすぎる胴体を活かして突貫してきた。
ボインボインと跳ねながら迫る様は不気味でもあるが発せられる声はミアそのものなので違和感が大変な事になっている。
「えい! ねむねむひつじさんアターック!」
もこもこに覆われているとはいえ、巨大物体が衝突すれば邪竜もただでは済まない。
体勢を崩して大地へと転がった。
「ふふふ。呼び出した邪甲殻類も、このふわふわもふもふの前には無力なのです」
大量に召喚された邪竜の眷属共の大半が、羊毛の間に次から次へと閉じ込められる。
宝玉にとって冒険者達の夢想は理解が出来る範疇を越えていたのだろう。邪竜は距離を取ろうと逃げようとした所で、その足を巨人と化したアルマが掴む。
「逃がさないんだよ!」
強引に地面へと叩きつける。
夢の中なので墜落によるダメージは無いが、叩きつけは別だ。
藻掻く邪竜に対し、アルマは「ふんす!」と気合を入れると腰を落として叫ぶ。
「いま必殺の……! 滅びのもんじゃ焼きストリーム!!」
例えるのなら就寝前に食すと罪深い粉ものを、そうだと分かった上で完食してしまった際の絶望感にも等しい思いを感じられる光線……なのだっ!
光線で貫かれ悶絶するように苦しむ邪竜。
一方で、ピコーンピコーンとアラーム音がアルマから響き渡った。
何かの限界音に気がついて、アルマの身体はシュッと小さくなった。
「あとは皆の活躍を応援させてもらうねー!」
手をブンブンと振って宣言した直後の事だった。
追い詰められた邪竜が最後の悪足掻きをし出したのだ。
●
空を飛びつつ残った邪甲殻類を排除していたエミリアはすぐに異変を理解できた。
邪竜の身体から巨人と巨大羊が生えてきたのだ。もはや、竜という概念ですら無い全く別の存在へと変わってしまった。
「でも……まだ慣れていないようね」
異なる存在を重ねただけで急に強くなれるものではないのだ。
知識があるだけでは意味がない。鍛錬と経験を重ねて、自在に動かせるようにしなければならないものだ。
(ウォーミングアップはもう大丈夫だと思います。行きましょう!)
柄からエクエスの思念が流れる。
剣と化しているエクエスは、冒険者達が日常的に使っている武器とは違うようで、エーテルの親和性が異なるのだ。
夢の中だから正常にスキルは発動するだろうが、きっと現実では武器を由来とするスキルは行使できない。
「そうね。タイミングを見計らって仕掛けるわ。華麗に舞うような戦い方も少し考えたけど、エクエスちゃんの力があれば、シンプルイズベストって気がするのよね」
(私もそう思います。あとはエミリアさんがイメージした通りに!)
邪竜の変態が終わる前にエミリアは地表へと降り立つ。
脳裏に描くのは、ある絵本の内容。
「……これってあの街の『光芒と英雄』の再現みたいになるのかしら?」
構えた剣先から七色の光が集い始める。
正面から風を受けてエミリアの髪が流れ、夜空のように広がった。
そして、エミリアは幻を見た。
光芒の神が邪悪なる存在に向かって光の柱を撃つ光景を――そのイメージのまま、エミリアとエクエスは一つの存在となり至る。
「――――」
その名は轟音と共にかき消されたが、七色に輝く光柱が邪竜を貫き拘束した。
畳み掛ける絶好の機会に拳に炎を宿したカミンルが邪甲殻類を粉砕しつつ邪竜へと肉薄する。
「僕の拳が輝き轟く!」
脅威を感じ取った邪竜が接近させまいと熱線を噴出させた。
それでも強引に突撃するカミンルをアルマとミアの二人が援護する。
「ボク達を信じて!」
「このふわもこがカミンルさんに届きますように」
癒しの力が魔法少女かみるんを包み込んだ。
もう、立ち止まる必要はどこにもない。勢いとノリでカミンルは熱線域を突破した。
「悪を倒せと轟き蠢く!」
口上と共に謎のエフェクトと効果音が入り交じる。
そして、必殺技を声高く、アルマとミアと共に叫ぶのであった。
「「「自主規制☆フィンガー!!」」」
これが夢見る乙女達の力!
邪竜から生えた巨人と巨大羊が粉々に砕け散った。
そして、冒険者達の追撃は終わらない。
飛び立とうとする邪竜を真上から竜化したサイラスが急降下して押さえつけたのだ。
鋭い鉤爪で翼を貫通し大地へと括り付けた。
「竜は竜であるからこそ意味があるもの。ただの化物に用は無い」
邪竜だったものが首をめぐらせ牙を剥くがそれよりも早くサイラスは頭突きを喰らわせた。
よろめいた所へ自身の牙を立てる。
「……旨くはないな」
最後に邪竜を押し付けるようにして飛ぶ。
――とそこに至ってサイラスは自分の背に仲間が乗っている事に気がついた。
「『好きにしろ』……だよね?」
シルヴィアの声が響き、同時にサイラスの影から飛び出る。
狙いはただ一つ。
一連の攻防で鱗が剥げた急所。そして、邪竜はシルヴィアの存在に気がついていない。
「これで夢魅は――」
急所深くに二扇が突き刺さり、何かが割れる音が波紋のように広がった。
邪竜が塵となって崩れ落ち、世界が次々に欠けて夢魅が失われていく。
冒険者達の意識に直接働きかけるようにリィミアの声が響くのであった。
●
夢は醒めてみれば儚げなもの。
最後に勝利のポーズをとった事もすっかりと忘れてアルマは身体を起こした。
「いい夢を……見させて貰ったよ……」
どんな夢なのか覚えていないが、清々しい勝利だったと思う。
それは冒険者全員が同様だった。コアが失われた為、記憶保持が出来なかったのだろう。
エミリアは横たわったまま同じように目を覚ましたエクエスを見つめる。
「記憶に何か刺激があったらラッキーね」
「そうですね。何か思い出せそうな気がします」
結局、直接的な記憶の手掛かりは得られなかった。
けれど、それ以上に大切な何かを得た気はしていた。二人で旅をするなら剣舞士と呼ばれたいものだ。
何かを得たという意味ではカミンルも同様だったかもしれない。
「魔法少女に……僕は……いや、僕が魔法少女に!」
なった気がするというあやふやな達成感だが。
一方、ミアは自身の両手をわしゃわしゃと動かして見つめていた。
「すっごくもふもふしたい、です!」
理由は分からないが、とにかく、ふわもふを堪能したい。
もうこの際、半獣人でも良いからと言った様相だ。
それぞれがそれなりの達成感を得ていたが、サイラスだけは冷静にある一点を見つめていた。
リィミアの胸――ではなく、そこにあった『夢魅の宝玉』だ。
「……欠片も残らなかったか」
宝玉は僅かな灰を残して消え去っていたからだ。
儚いとはこの事か……と思いながら遠く記憶の彼方に去ってしまった夢の欠片を頭の中で追う。
様々な想いや考えが行き交う中、リィミアがゆっくりと身体を起こした。何十年ぶりかの目覚め。全員の視線が自然と集まる。
艶やかな黒髪が揺れ、桃色の双眸が冒険者達を見渡す。
「この場合、挨拶が先か感謝が先か、それとも自己紹介が先か分からないでござるな……」
少し困ったような、照れたような表情は若い娘そのままだ。
そして、『眠り姫』は姿勢を整えると仰々しく頭を下げるのであった。長い眠りから目覚めさせてくれた冒険者達へと。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準6 / 4〜6人
2022年02月28日 23時47分55秒 公開
相談掲示板
こんにちわわ! マジカル☆マジカル☆キュピルルルン☆彡 魔法少女のカミンル・マオと申します! この時だけに限り、僕は男でなく魔法少女です!夢ってすばらしい!! つまり、僕は魔法少女に変身して、やりたい放題やります! ぶっちゃけ魔法少女になれるだけでだいぶ満足です。よろしくね!
遅れまして…ヒーラーのミア=リゼルです。よろしくお願いしますね。 さて戦いもいよいよ大詰め…ですが、読んだ限り割と自由に行動して良さ そう…?ですかね? 巨大アルパカになれるのも気になりますが…もふもふ巨大羊さんになってバウンドアタックもよさそう…もふもふ!
シルヴィアだ。今回はよろしくね。 夢想した行動、か……とある夏祭りの夢で、双扇使いの少女と出会ってね。舞扇の二扇流をやってみたかったんだ。衣装も東方風にしてみようかな。 邪竜を倒し『夢想の宝玉』のコアを破壊する為にも頑張ろう。
ヒーラーのアルマだよ、どーぞよろしくねー (【シリアス】タグなし、ヨシ!)巨大化もロボット化も?おっけーとのことだし はいぱー化と(口から)びーむでも出してみようかなと思ってるよ
No.5
サイラスだ、よろしくなー とりま好きにやるかなと。
シーフのエミリアよ、よろしくね。 ほかの方が問題なければ、せっかくできるって書いてあるので、エクエスちゃんを『剣』として振るってみたいのだけれど、大丈夫かしら?
>エミリア 私は大丈夫だよ。エミリアがエクエスを剣として振るう姿、楽しみにしているね。
>エミリアさん 僕も問題ありません!
>エミリアさん ボクもエクエスさんを『剣』として振るってもらうの大賛成だよー
>エミリアさん 私も問題ありません!一度見てみたい組み合わせだと思っていたので、楽しみです。
No.11
よくわからんけどええと思うわー。
みんなありがとう。 おねえさんエクエスちゃんと頑張ってみるわね!