【人馬】領域踏み荒らす猛き蹄
霧柄頼道
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シナリオID:1834
オープニング
ここはシルトラース南東部の辺境。平原に抱かれるように、まばらな村落がそこかしこに見られる。
村のそこかしこでは、ようやく故郷の地を踏む事ができたかつての難民達が、荒れた村を復興している所であった。
道端にできた穴を塞ぎ、建物が崩れて散らばった瓦礫を片付け、田畑の柵を直し、資材小屋を建て、民家の修理へ取り掛かる……。
「よし! また一つ家を建て直したぞ!」
村の大通りに男衆が集まり、キラキラと輝く新品同然の建物を見上げ、満足げに腕を組んで笑い声を立てていた。
「これで住める場所がまた一つ増える!」
「宿屋、教会、酒場……主要な施設も明日には完成するしな」
「特に酒場は大事だな。この寒い中、呑まなきゃ疲れを癒せねぇぜ!」
腕を突き上げて喜んでいると――刹那、突然上空から降り注いできた矢が、彼らの全身へ突き刺さり、大量に出血しながら倒れていく。
「い、一体どうしたの!? ……きゃあああ!」
何事かと顔を出した村人達にも、続けざまに大量の矢が雨あられと飛来し――道のあちこちに、多くの死体を作り出していくではないか。
驚きどよめき、恐怖に悲鳴を上げる彼らは、ほどなくして矢が飛んできた方向――村の門の向こうで弓を持ち、馬へ騎乗した人間めいた影が、複数集まっているのに気が付く。
「これからこの村は我々のものとなる! 今のは警告だ! 命が惜しくば去れ!」
恐る恐る様子を見に来た村人達へ向け、そんな風に恫喝して来る。
よくよく見ると、彼らは馬に乗ったというより、馬と人が同化したみたいな姿――ケンタウロスと呼ばれる種族であった。
「な、なんでこんな真似をするんだ! 俺達が何をした!?」
「貴様らに教える義理はない。とにかく従え!」
村人達の抗議や詰問にも、ケンタウロスらはまるで取り合わず、命令を繰り返す。
「明日までに全員ここを離れていなければ、村ごと焼き払って――ぐぬぅっ!?」
瞬間、人語を喋っていたケンタウロスの頬を、一本の矢がかすめて浅く傷をつけた。
「村を焼き払う……だと!?」
矢を放ったのは、怒り心頭に顔を赤くした村の男。しかもそれに追随するみたいにして、他の村人達も手に手に剣や槍、弓などを持ち出し、力強く構えるではないか。
「ふざけるなあぁぁぁぁッ! 俺達はやっと故郷に戻れたんだぞ! 寒い日も飢える日も、お互いに励まして合って、協力しながら!」
「この村を見ろ! あれだけ荒れ果てた有様から、ここまで復興するのにどれだけ苦労したと思ってるッ! それを……うおおおぉぉぉぉオォォォッ!」
怒髪天のまま殺気立つ村人達に、ケンタウロス達は若干気圧されて顔を見合わせ。
「……と、とにかくさっさと去れ! 次は本隊と一緒に襲撃するからな!」
その場は一旦引き下がり、本隊の元へ戻っていったのだった――。
●
「シルトラース帝国で、亜人ケンタウロス達があちこちで事件を起こしているようじゃな」
冒険者ギルドに集まる冒険者達へ、預言の魔女オペラは予知したままの内容を語っていた。
「今回の予知の舞台は、帝国南東部における、村の一つじゃ。復興作業の真っただ中の所を、ケンタウロスの一団に狙われるらしい」
このケンタウロス達がどこから来たのか、どういった部族なのか、詳細はまだ分かっていないものの――刃傷沙汰上等のかなり剣呑かつ強引な連中らしい。
「反抗する者への見せしめ、懲罰、あるいは娯楽……そういった理不尽な理由で襲撃が行われ、帝国人にもすでに犠牲者が出ているという。この村にも、一両日中に全員が離れなければ、建物もろとも破壊するとかいう、無茶な要求が突き付けられているのじゃ」
放っておけば多くの死者が出る。そうなる前に現地へ赴き、ケンタウロスを撃退しよう。
「敵は質の良い甲冑で全身の守りを固め、また若く腕の良い手勢を揃えている……」
対する村側は、村の門を急いで補強し、門へ続く細い道に馬防柵のようなバリケードを複数、張り巡らせた。
村人総出の上、一晩を徹しての死に物狂いの作業である。彼らは並々ならぬ怒りと決意によって、これだけの防備を敷いて見せたのだ。
「このバリケードは、ありがたく使わせてもらうといいじゃろう」
ケンタウロス達はまず遠巻きに矢を放ち、バリケードを破壊した後肉薄してくるはずだ。
「村人達は武装して立てこもり、迎撃する気満々じゃが、まず勝ち目はない……ケンタウロス達と戦うよりも先に、彼らを説得し、戦線へ出てこないようにしてもらうのじゃ」
避難先は同じ辺境の、別の村が適しているだろうが――。
この村に住む人々は元々、とても保守的な志向を持つ。故郷を愛し、その土に骨を埋める事を望んでいるが、その分閉鎖的で、よそ者を嫌うのだ。
帝国崩壊時も、村へとどまりたがり、難民キャンプへ向かうにも多大な犠牲を出した。キャンプでの生活も一つのグループのみで固まって、他の難民と打ち解けるのに時を要したという。
「せめて村の中にとどまってくれるよう、協定を取り付けるのが妥協点じゃな」
とはいえ、ケンタウロス達は頭数が多い。うまい戦術が思いつかなければ、村人達に支援攻撃役として戦闘を援護してもらうのも、一つの手だ――。
「このままケンタウロス達の蹂躙を許せば、またしても帝国の者達が苦しむ。ここは皆の手で、ぜひ救ってやって欲しいのじゃ!」
解説
マスターより
リプレイ
冒険者達はケンタウロスに狙われている村へ辿り着いた。まだ敵の襲撃までには時間がある。それまでに、できる準備をしなければ――。
「いったい、冒険者が何の用なんだ? こっちは忙しいんだが……」
カリスマによって一か所に集められた村人、もしくは村の有力者達だが、やはり少し嫌な気持ちはあるらしく、三人の冒険者達を前に、戸惑った風である。
「故郷を脅かされる皆さんの怒り、悔しさ、悲しみは俺にもわかるさ!」
拳を握り、力強く口火を切ったのは、アルベルト=V=シュタールシュヴェーアトだ。
「皆さんのその思いは俺が預かる! その思いを全て俺が背負ってケンタウロスを殲滅する!」
「てか、そっちの邪魔は別にするつもりないからな。こっちはただ外で戦うだけだし」
サイラスも村人を刺激しないよう、言葉を選んで添えていく。
「役割分担ってやつ。私達は害虫駆除、貴方達は村の整備、みたいな? 建物とかの再建頑張ってもろて」
「約束する! この村は俺が守って見せる! だから俺を信じて、ここは堪えて家の中で控えていてくれ――!」
村人達に誠意は伝わったみたいだが、暴れたい盛りの、何人かの若い衆は不満そうだ。
「それでも戦う……というのなら、提案があります」
レイヤ・ダライ=カホールは彼らの方向性を誘導するべく、さらに続けた。
「敵はほかの方向からもやってくるかもしれません。正面は私たちに任せて、皆さんにはほかの方向を警戒してほしいんです」
その発想はなかった、と若い衆は目を丸くして納得する。
「……冒険者さん達。あんたらが村の領域を侵さないなら、味方として認める」
やがて村の代表者が進み出て、大声で叫んだ!
「無礼不届き千万なケンタウロス共を、ボコボコのグッチャメッチャにしてやってくれ!」
許可を得た冒険者達は、襲撃までの時間をフルに使い、村の防御を固める事にした。
「故郷にやっと戻れた人達をまた追い出すとは許せません!」
ファーシル・クリスティアに故郷はないが、彼らのふるさとを守る事くらいはできるはずだ。
えいえいおー! と気合を入れつつ、黒汗馬に引かせた荷馬車を、バリケードの側で停める。
冒険者達は準備のために必要な資材や道具を、馬車から次々に運び出していった。
ファーシル自身はバリケードに破損個所や緩い箇所がないか点検する。
「一夜の突貫作業なのに、ここまで仕上げてしまうとは……村の皆さん、凄いですね」
あまり手を加える所はない点に感心しつつも、せっかくなので持ち込んだ木材を打ち付け、できるだけ補強しておいた。
トゥーリとハリス・アル・ターミルはバリケードへ水をかけ、湿らせておく。
その後はハリスが道の上にどすどす杭を打ちまくり、抜き穴だらけにした。
トゥーリが近くの平原からひっこ抜きまくった雑草を束ね、穴へどんどんかぶせて隠す。
「ふぅ……こんなもんだよね」
額に浮いた汗を拭い、一息ついた。
サイラスも、濡れたバリケードへ泥を塗りつけていく。これでより防火効果が見込める。
トゥーリも作業に加わり、泥塗りを手伝ったり、物干し竿と物干し竿の間の下側へロープを張って、敵を引っかけられるよう工夫した――。
「心中お察しします。ですが怒りだけで勝利は得られません……協力をお願いします」
一方でハリスは、村人の面々に声をかけ、援護を要請。
見どころのありそうな男達が名乗りを上げ、血に飢えた目をして配置についてくれる。
「何かあればすぐ呼ぶように伝えます。鏑矢とかありませんか?」
同じくレイヤも、村人達にそれぞれ役割を頼みながら、くるくると立ち働いていた。
バリケードの前に物干し竿を立ててもらい、間にロープを張り、ベッドのシーツやテーブルクロスをかけ、バリケードの存在を隠す。
これで敵はむやみな突撃を躊躇うようになるはず。
バリケードの左右には落とし穴も掘った。時間がないので少し足を取る程度の規模だが、足止めにはなるだろう。
「せっかく復興に力を入れているというのにそのように村を追われるというのは許せませんね。村の方の気持ちはわかりますが……」
リディリディ・トゥラ・イェレミースは村を一通り見回り、彼らの悔しい気持ちについて思いをはせる。
村人が怒るのも当然だが、弓の腕では相手の方が上――怪我などしては復興どころではない。ならば自分達冒険者が相手をするべきであろう。
周辺の見取り図を借りた上で一旦、村を出て、予言を頼りに敵の侵攻ルートも確認する。すると曲がりくねった細い道の途上、左右を高い崖に挟まれた隘路を見つけた。
ここなら敵もとっさの動きを制限されるだろうし、死角も多い。村から離れている関係上村のバリケードは利用できないが、奇襲をかければ効果は絶大と思われた。
しかも遠くからは、わずかに馬蹄の響きが聞こえてくる気がする。敵が来ているのだ。
踵を返す。仲間へこの情報を伝え、敵を待ち伏せるのだ――。
●
「さあ行くぞ! あの村を手に入れるのだ!」
ケンタウロス達が群れを成し、土煙を上げて突き進む。目的地は昨日警告した村だ。
殺意に満ちた一団が、左右を崖に挟まれた隘路へ差し掛かった時――。
「ここから先は通さないよ!」
「事由がどうあれ、狼藉には相応の報いを与えます」
トゥーリとハリス、アルベルトにサイラス――冒険者達が行く手を遮って立ちふさがる。
押し寄せる敵軍へ、ハリスが果敢に駆け出す。その身はエーテルの光を纏っていた。
敵が距離を詰めてくる隙に、ファーシルがレゾナンス・オブ・ヴァロー、トゥーリが輝刃や堅甲を使い、ハリスを含めた前衛陣を強化していたのである。
強引に突破しようとしたケンタウロス数名の動きが止まる。ハリスの発した殺界に引っかかり、移動を阻まれたのだ――。
続けざま、トゥーリが飛び掛かる。闘気槌は装備していないので、敵を一体ずつ狙って刺突を加え、ダメージを浴びせていく。
ファーシルも前衛に混じり、盾を構えて敵の突撃を食い止めていた。
「アン」
盾で防がれて怯むケンタウロスへ、ファーシルは剣を構えてゆったりと前進する。
「ドゥ――ドルアァァァ!!」
かと思えば、寸時に鋭い踏み込みへ切り替え、懐へ入り込むなり……渾身の突きを叩き込む!
その一撃でのけぞるケンタウロスめがけ、レイヤが杖先を向けて狙い定め――。
「追い打ちです」
魔力の塊によって鋭く撃ち抜かれたその敵は、さらにきりもみ回転も加えて吹っ飛ぶ。
そいつが邪魔で後続の敵は思うように進めず、道が狭いため迂回もかなわず、渋滞を起こしつつある。
「ケンタウロス共め! 貴様達を殲滅する!!」
そこへ向け、アルベルトが得物を振りかぶった。高々とかざした大太刀に、巨大な光塊が宿され――袈裟懸けに叩きつければ、凄まじい衝撃が居並ぶケンタウロス達を薙ぎ払う。
別の敵が複数、槍を突き立てて来るも、その程度ではアルベルトの体躯は揺るがない。
とっさの小回りが利かない分、根を下ろした大樹の如くにどっしりと構え、激しい剣撃を繰り出していく――!
「馬って足一つ折れると後の人生に致命的らしいねぇ? 予後不良ってやつ?」
サイラスは前衛からやや下がった位置で視界と移動スペースを広く取りつつ、後方で弓を構えている兵を狙って攻撃を見舞う。
エーテルで作り出した砲塔より、巨岩を発射する。斜めの軌道で飛来する塊は敵の足元に着弾し、強烈な爆発を引き起こした。
爆風と衝撃を受けて吹き飛ばされた敵が、別のケンタウロスに衝突して倒れ込む。
そのケンタウロスもドミノ倒しよろしくさらに別の仲間へのしかかり、腕や足を負傷し――隊列の後方にも混乱が広がり始めていた。
なおも敵の戦意は衰えず、無数の矢を射出して来る。
雨あられと飛んでくる矢群を見て、リディリディは前方へクレネルウォールを形成。
前線で戦う仲間や自身を防護し、どうにかしのぐ。
やがてじれたのだろう、敵は次第に寄り集まり、更なる矢玉を食らわせんと弓を構える。
「今ですね……!」
瞬間、リディリディは己の頭上に刃を生成した。エーテルで形作られし鋭利なそれは、リディリディの意識に合わせて切っ先を細かく動かし、敵集団の中心へ狙いをつける。
音もなく刃が放たれ――まぶたを数度開閉させるだけの寸時で、敵の一体を穿つ。
その敵はびくりと身をすくませたかと思うと、爆裂する刃とともに全身が砕け散った。
四散した刃が周囲の敵をも傷つけたため、大きな被害をもたらして見せたのである――。
●
奇襲によるショックは、数ラウンド程度敵勢の動きを鈍らせていたものの、次第に彼らも態勢を整え、連携して攻め立てようと目論んでいる。
それに合わせて、冒険者達は村のバリケード地帯まで防衛線を下げる事にした。
アルベルトが剣撃をぶちかまし、サイラスも焔翼を発動して立ち位置を調節しつつ、鳥獣戯で偽の敵を作り出して突っ込ませる。
まんべんなく浴びせられる矢に対しては、リディリディがクレネルウォールを形成して食い止め――レイヤが敵の集団を巻き込む格好で氷嵐を放ち、出足を挫く。
積み重なるダメージにはファーシルがヒールを繰り出して仲間を癒し……ようやく村の門が見えて来た。
敵のリーダー格であり特異個体のケンタウロスが、強力なエーテル矢をつがえる。
狙いは後衛だが、そうはさせじとハリスが前へ移動し、狙いを引き付ける。
痛烈な一発をハリスが引き受けたチャンスを逃さず、トゥーリが彼の意を汲み、村へ叫んだ。
「今だよ、撃って!」
門越しに、待機していた村人達が顔を出し――構えた弓から一斉に矢を放つ!
突然の射撃を浴びたケンタウロス達は動揺し、思わずスピードを落としてしまう。
その隙に、冒険者達はバリケード地帯まで退く事に成功したのだった。
「色々あるようだが、全て火矢で焼き払ってから進め!」
戦慣れしていそうなリーダー格の指令で、敵軍から大量の火矢が射かけられてくる。
レイヤが魔弾で反撃するも、設置した罠やバリケード群は焼け焦げて崩れていく。
その間に冒険者達は互いの傷を回復したり、強化魔法を施し直して、迎撃態勢を整えた。
ほどなく、ケンタウロス達が突貫を仕掛け始める。弓での攻撃も毒矢中心へ切り替えた。
トゥーリも駆け出し、槍を振るって敵を押しとどめた。突き込まれる刺突を回避しつつ、降り注ぐ矢も身をひねって躱し、素早く動き回って翻弄。足止めへ注力していく。
ファーシルも一層忙しくなっている。毒矢が突き立って顔色の悪くなる仲間達を、すぐさま解呪で解毒。
その傍ら、いまだ近くで燃えているバリケードに向けて腕を振り上げ。
「えーい」
熱いし焦げるが、気合を入れて手ではたき、何とか消火してのける。
一方でサイラスは、偽の敵を鳥獣戯で作り出して攻撃し、ケンタウロス達へダメージを与えるとともにイラつかせた。
そしてアルベルトは、突進して来る特異個体のリーダー相手に、激しく斬り合っていた。
「うおおおぉぉぉ!」
「おのれ、人間如きが……!」
槍撃であっても、ケンタウロスの一団を率いるリーダーの放つそれは、脅威そのもの。
けれどアルベルトは重厚な装甲と体力で耐えしのぎ、歯を食いしばって雷神剣を放つ!
大太刀がうなりを上げ、稲妻の如き速度で奔り――敵を逆袈裟に斬り裂いた。
間髪入れず、リディリディが一本の魔力の槍を生み出し、弾き出すように投擲する。
だがリーダーもさるもの。遠目にも、自身へ向けられたその存在に気づいたか、得物を振り回して叩き落としにかかる。
でも、槍はその軌道の狭間を縫うように突き進み、アルベルトが刻みつけた傷口へ滑り込むみたいに着弾。リーダーの胴体から背中にかけて、貫通したのだった。
「相応の準備があれば騎兵とて恐るるに足りず!」
ハリスは最終防衛ラインとして門の前に立ち、殺界を展開して敵の進撃を防ぎ止めていた。ハリスの声に合わせ、村人達も門越しに矢を放ち、ケンタウロスを攻撃してくれる。
レイヤもメテオライトを発射。敵兵が村人の矢を凌いで油断した矢先に、光弾が雨あられと降り注ぎ、生命力を削り取っていく。
「くっ! 被害が大きい……撤退だ! 撤退するぞーっ!」
たまりかねてリーダーが叫ぶ。敵は攻撃の手を止め、慌てて逃走を図るが。
「領域を侵すものに、わざわいを」
レイヤが人魚を召喚し、発生したアーケインが敵集団の一部を標的に、一息に呑み込む。
すかさずトゥーリが打ちかかり、アルベルトもチャージングを使い追いすがる。
離脱のため距離を取っていたケンタウロスのいくらかが、取り残された仲間達を助けようと反転するも――ハリスやサイラスが立ちはだかったので、救助を諦めて逃げていった。
戦闘の後、村人達は中々機嫌よく冒険者達を労ってくれた。
「他にも何か手伝える事ない? 建物の補修とかやれるよ!」
トゥーリの申し出を受け、村人達は話し合い……恩人という事で、了承してくれた。
ファーシルは冒険者の仲間の傷の回復や、戦いの中転んで膝をすりむいちゃった村人まで、甲斐甲斐しくヒールをかけて回る。
バリケードの残骸や、敵の落とした防具の欠片なども拾い、綺麗に掃除してのけた。
「額に汗して働くって良いものですね」
ハリスは今後に備え、バリケードを増やしたり、罠を設置して村の防備の強化案を提示。
村人達も乗り気だったので、この相談は熱を帯び、夜を徹して幾日も続いた。
「一農民として、皆様のお役に立てたなら幸いです」
しばらく時が経てば、この村は敵を生きて返さぬ要塞と化しているはずだ――。
サイラスは仕留めたケンタウロス達の死骸を、村の解体室を借りて運び込み、村人達の手も借りて残らずバラバラにして、売れそうな素材へ仕上げていく。
「お、この皮とか結構高値で売れそうじゃん。ちょーだい」
「しょうがないなぁ……ちょっとだけだぞ」
村人達の許可を得たので、売り物としていくらか懐へ収めたのだった。
そしてリディリディは、酒場の完成のため、板を運んだり釘を打ったりして連日、協力して頑張り――。
開店初日、村中の人間が訪れて賑わう出入口で、リディリディは思わずじゅるりとし。
「恩義があるし、こっそりお嬢さんにも分けてあげるよ」
酒場のバーテンが、ビールのなみなみとつがれたジョッキを渡してくれた。
一口で一気に飲み干した。五臓六腑に染み渡る。
かくして冒険者達の活躍により、村は救われた。
敵の戦力を減らす事ができたし、村人達にも被害はなし。
戦果としては上々。村ではしばらく、戦勝祝いが続いたという――。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準7 / 4〜8人
2022年02月04日 09時48分33秒 公開
参加者
トゥーリ
- サイラス
アルベルト・V・シュタールシュヴェーアト
ハリス・アル・ターミル
- イェレミース トゥラ リディリディ
レイヤ・ダライ=カホール
ファーシル・クリスティア
相談掲示板
No.1
あの、キャスターのリディリディです。 えっと、よ・・・、よろしくお願いします。 まだ出発できる人数に達していませんが、相談を進めましょうか。 しなければならないことは、村人を説得することと、ケンタウロスを撃退することですね・・・。 勝利条件がケンタウロスの撃退ですので、撤退させれば良さそうですね。
ヒーラーのファーシルです。よろしくお願いいたしますね。 まずは村の人の説得ですね。 荒事のプロであるわたし達に任せて~、のような感じで押し切るのがいいでしょうか?素直に聞いてくださればいいのですが。 あとは相手の機動力を考えるとバリケードを可能な限り破壊されないようにしたいですね。相手の火矢に気を付けたいです。 火矢が刺さったら引き抜いたり水袋とかで水をかけたりした方が良いでしょうか?わたしは攻撃力には自信がありませんし、必要があれば支援などの手が空いた時にそちらをやってみようかと思いますが。どうでしょうか?
ウォーリアのアルベルト=V=シュタールシュヴェーアトだ。 よろしくな。 クリスティアさんのおっしゃる通りまずは村人の説得が必要だな。 取り合えず『カリスマ』を使って話そうかな。 「村人の怒りを全て背負って闘う」位の事を言った方が良いかな。 説得出来たら、ケンタウロスに向かっていこうかな。 俺は、接近戦を挑む予定だ。
レイヤです。よろしくお願いします! 村人の説得は、役割を与えるっていうのはどうでしょう。 今回敵は一方向からしか来ませんけど、 他の方から来るかもしれないって見張りを任せれば皆の村を皆で守ることができます。 危ないから隠れていろというよりは、説得し易いと思うんです。
トゥーリだよ、よろしくね! まず注意しなくちゃいけないのは、27日がまるまるメンテナンスになるってことだね。 前日に色々決めようと思ってると大変なことになりそうって背後が言ってた! >やること ・村人の説得 ・バリケードの補強と配置 ・ケンタウロスの撃退 この3つかな? 既に挙げてもらえている通り、分担をうまく割り振りながら、役割を村人にも渡していくのが良さそうだね。 バリケードはある程度壊させて、被害が出てもいい範囲までケンタウロスをおびき寄せた方が良さそうかな? 相手は20体と少し数が多いし、間引きしながらも誘い込むような感じで。 相手をいくつかの分隊に分けさせることができればいいんだけど…… >特異個体ケンタウロス 最終的な障害はこの敵になりそうだね 相手の指揮伝達は口頭とか、笛とかなのかな? ある程度分断することができれば、ここの意思疎通は阻害出来そうな気がするね! >説得 ここはワタシたちも役割分担をした方が良いかな? バリケードとかも準備が必要そうだし、全員で説得する必要はなさそう。 素案が既に出てる方にお任せしようかな! その分ワタシはバリケードの準備にいくよ。 >戦闘 基本は狭い道とかに誘い込んで高火力の人が一気に、って感じかな? アルベルトさんとかリディリディさん、レイヤさんにはいつも通り期待しても大丈夫?
27日メンテナンスでしたか…。28日の朝出発ですから気を付けないとですね。 >事前行動 わたしもバリケードの設置や点検・補強に回ろうかと思います。 村に近い方のバリケードは保険的な意味で特に補強できればしておいた方がよさそうですし。 あと、戦いが終わった後の補修等に使えるかなと自前の荷馬車と馬を連れて行きますので、何かお役に立てることがあったら教えてください。 >戦闘 わたしは近接戦をされる方の背後についていきますね。 回復をメインにしつつ、場合によっては足止め程度に接近戦も行う感じです。
No.7
サイラスだ、よろしくなー とりあえず説得系回ろか。演説とかで掴み入れとこかなと。 後はとりま火力控えめだけど術予定。槍攻撃と火矢ってあるし弓兵がいるだろうから、そいつ潰して毒と火弱らせよかなと。
No.8
明日はめんてだったのですね。 今日中に提出した方が良さそうです。 ええと、そうですね・・・。 弓矢が怖いですから、少なくとも村の方々は屋内に居て欲しいです。 あ、その、私はトゥーリさんが仰ってくれた通り火力役として向かわせてもらおうと思います。 数が20ほどということですから、範囲魔法を多めに用意しますね。 弁が立つ方ではありませんので、説得の方では私ではお役に立てないかもしれません。 ですので、狭い道に誘い込む形のバリケード配置をさせてもらおうかと思います。 レベルは低いですが戦術眼が役に立つかもしれません。
申し訳ない、顔出しが遅れました。 ハリスと申します、どうぞ宜しく。 村民の説得には他の方々が当たってくれるならば、私は建築技能と戦術眼で防衛設備の強化を。 戦闘では矢面に立っての標的役となりましょう。 敵は拠点攻略だというのに直線突破を好むようですね。付け入る隙は多いでしょう。 ケンタウロス種族の都合上、全兵科が「騎兵になってしまう」ので無理もない事ですが( ともあれ私は突入コースに陣取って殺界を展開、敵の移動を制限致します。 リディリディ殿やレイヤ殿にはそこを纏めて薙ぎ払って頂ければ。
>トゥーリさん 作戦については狭い道に誘い込むって事で了解したぜ! 戦闘では期待してくれ!!
あ!めんて!?すっかり忘れてました! とりあえず仮プレを送らなくちゃ…! 数時間あるなら、落とし穴も掘れそうですね…。 張りぼてとか、いろいろ小細工もしておきましょうか。 それじゃあハリスさんの殺界に合わせます! そこから逃がさないようにアーケインとかも展開してみますね! 足が止まったうえ、馬から降りれない騎兵なんて、大きな的でしかないです。 傲慢の報いを、払ってもらいましょう。