タイガーランペイジ

望月誠司

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シナリオID:1800

オープニング

 鋼の光が空間を断裂した。

 真っ赤な血飛沫が宙へと散ると共に臓物をぶちまけながら真っ二つにされた村人が倒れる。

 シャルガネに見られる大太刀だった。

 東方刀の柄を握っているのは、黄色い体毛に覆われた五指であり、大木の幹のように太い腕が繋がる体躯は筋骨隆々に鍛え上げられている。
 その身はシャルガネ風の甲冑に覆われ、そして首から上に乗っている顔は虎面であった。

 虎の顔である。

 赤い光の球体が飛来し、村の童子が砕け散った。赤色を散らしながら少年が倒れる。

 放ったのは小柄ながらも豊満な女身をいわゆるチャイナドレスに包んだ女だった。こちらの顔は人のものだったが頭部に虎の耳らしきものを生やしている。

 この二者は悲鳴をあげて逃げる村人達を風の如くに追いまわし、太刀を一閃して衝撃波を巻き起こして爆砕し、赤光を纏わせた拳を繰り出して爆砕し、人々を次々に殺戮していったのだった。

●という夢を見た。

 リブラネスタの冒険者ギルドの受付にて。

「っていうのが今回、預言の魔女(オペラ)さんが見た予知夢なんだってさ!」

 ゴシックドレスに豊満な身を包む金銀妖瞳(ヘテロクロミア)のエルフ娘が、片手の書面に目を落としつつ、もう片方の手で白金(プラチナブロンド)の長い髪を弄びながら説明した。
 受付嬢のリリエルだ。
 エルフ娘は書面から顔をあげると、

「今回の敵は見た目ハーフビーストっぽいけど順然たるクリーパーらしいよ。女の子型の方は結構カワイイ見た目してるらしいけど、見た目に騙されちゃ駄目だよ! 中身は文字通りに人の骨肉を喰らい生き血を啜る恐ろしいクリーパーだからね!」

 ピンと立てた人差し指を振り振りとしながら注意喚起してきた。

「それと今回は、村の領主さんが予知夢を信じてくれなかったから、村の人達を避難させるのが難しそうなの。話し合いがこじれちゃったから無理に避難させると政治的に問題になってしまいそうで、だからその皺寄せが行く形で大変申し訳ないのだけれど、絶対に村に到達する前に迎撃して欲しいの」

 ギルド受付嬢はそう述べつつ地図を広げて一点を指差した。

「オペラさんの話だと、クリーパー達はこのあたりの荒野を通って村に来るらしいので、この領域を索敵して迎撃して貰いたいの。新年早々、結構な強敵みたいだけど報酬はその分上乗せするので、無辜の人々の命を救う為にも、どうか皆でなんとか退治してくれないかな? リリエルちゃんからのお願いっ!」

 エルフ娘はウルウルとした瞳で指を組み、上目遣いに貴方を見つめたのだった。

解説

■リプレイ開始時の状況  ギルドから依頼を引き受け、だだっ広い荒野を索敵し、50m(10hex)先の丘上に二体の虎獣人型のクリーパーを発見した所 ■敵の能力  予知夢により能力が判明しているので以下の情報は全てPC情報でOK ■タイガーウォリアー(略称・虎戦)  虎の頭部に筋骨隆々の雄々しい人型の巨躯(2m程度)を持ち、シャルガネ風の甲冑を着込んだ半獣人型クリーパー  全長1m20cm程の長さの太刀を手にしている  カウンター以外は後衛と思わしき敵を優先的に追い狙う 物理攻撃力 400 魔法攻撃力 200 命中力 500 回避 150 抵抗 20 INI 1 移動4 ●基本スキル ・太刀術 射程0 ・音速剣 射程6 剣圧で衝撃波を巻き起こして攻撃してくる。ラウンド中移動する前のみ使用可 ・爆風障壁 7hex以上離れた位置からの攻撃に反応し攻撃を逸らし完全回避する ●特殊能力 ・妖虎体質 「物理攻撃」でダメージを受けると「物理攻撃力&魔法攻撃力」が 「魔法攻撃」でダメージを受けると「命中力」が 「攻撃を受けたラウンド中のみ」最大値の10%低下する(物魔撃の場合三つを5%)  この低下は複数キャラからの攻撃によって重複するが1キャラクターにつき10%のみ(一人で三連撃しても与えられる低下は10%分だけ。3人で殴れば30%低下)  セットアップ時に低下した能力値は元に戻る ・カウンター  攻撃を加えてきた射程内の対象へと反撃する  カウンターの発動は1ラウンド中2回までであり、同一の対象へと複数回発動する事は無い ■タイガーグラップラー(略称・虎闘)  虎耳を頭部から生やした美しい女の顔に小柄ながら豊満な人型の女身を持ち、チャイナドレスを着込んだ半獣人型のクリーパー。小型だが中型並の力を持つとの事  カウンター以外は近い距離の敵を狙う 物理攻撃力 200 魔法攻撃力 500 命中力 400 回避 100 抵抗 30 INI 1 移動4 ●基本スキル ・魔法拳技 射程0 手足に光を纏わせ体術で攻撃してくる ・赤光波動拳 射程6 組み合わせた両手の掌から光球を発射して攻撃してくる ・旋光障壁 7hex以上離れた位置からの攻撃に反応し攻撃を逸らし完全回避する ●特殊能力 「虎戦」の特殊能力と同様 ■味方戦力  PCの参加人数が10人に満たない場合、足りない数だけ 「冒険者某」  が参加する  某はヒーラーであり、物理と魔法の攻撃バランスが良い  回避と防御は並  使用可能なスキルはヒールのみ

マスターより

 明けましておめでとうございます、望月誠司です。虎クリーパー退治現場へようこそ。  純戦闘の単発シナリオです。  PBWは基本的に数値は伏せられられている事が多いですが、今回は試しに数値をオープンにしてみました。  立ち回り方次第で完封からPC敗北までいずれもありえるかなぁと思っております。  ご興味惹かれましたらご参加いただけましたら幸いです。

リプレイ

 リブラネスタの冒険者ギルドにて。

「預言でどうにかなったお仕事を私だけでも結構見てきた気がするんですけど、やっぱり信じない人は信じないものですか」

 長い銀色の髪と女性的に起伏豊かながらもすらりと手足を伸ばす175センチの長身を持つ十八歳の少女が言った。
 エルファリアである。

「これ、実績もっと宣伝した方がいいんじゃないです?」
「そーだねー、ギルドのその辺の担当さんも活動はしてくれてるとは思うんだけど」

 黒ドレスに矮躯ながらも豊満な身を包むエルフ娘は悩ましそうに首を捻った。

「やっぱり信じない人は信じないからねぇ」
「なるほど」

 エルファリアは頷いた。得心がいくところではある。信じない人はやっぱりそれでも信じない。
 目立たないようにを心がけている銀髪娘は、今回のお仕事にはどちらにせよ関係がないので、深くはつっこまないでおく事にする。

(しかし、予知した破滅の未来を覆してきたそうだが、少しは善き未来の催促も愚痴りたくなるものだよ)

 久しぶりに預言の魔女(オペラ)の預言と関わる事になったナタリア・フィッツジェラルドは胸中で呟いた。麗しい銀髪と蒼の双眸が特徴的な若い娘だ。元帝国の従軍治癒士にして学者でもある才媛だ。

(例えそのお陰で飯の種にありつけても)

 まぁそもそもに悪いものだからこそ対策が必要となりギルドに依頼として出されるのだろうが、偶には明るい話も聞きたいなぁとナタリアとしては思う所だ。
 しかし、予知夢には感謝もしている。そのお陰である程度のリサーチが出来て、作戦を立てられるからだ。
 かくて冒険者達は依頼を引き受け作戦を打ち合わせるとリブラネスタより出立したのだった。

●
 旅をする事数日、件の村へとやってきた冒険者達は、村付近に広がっている荒野へと向かった。
 初春の大地を進む事しばし、およそ50メートル程離れた丘の頂に、二つの影が姿を現した。

 一つの影は虎の頭に筋骨隆々の身をシャルガネ風の甲冑でよろった大男、陽の光を鈍く照り返す大太刀を手にしている。
 もう一つの影は顔は人だが頭部に虎の耳らしきものを生やした美しい女、小柄ながらも豊満な女身をチャイナドレスに包んでいる。

「恐るべき相手です。気を張らねばなりますまい!」

 緑鱗のリザードマンがエーテルを全開に解き放った。ハリス・アル・ターミルだ。村の人々のため一切の油断がないように気を引き締めている青年は、爆発的に加速し一気に30メートル程を駆け抜け、そこからさらに駆け、丘上の虎娘を目がけ突撃してゆく。

 他方、

「縁起物相手のドクトリン構築など、そう経験出来るものでもないな」

 ナタリアは丘上を睨み魂刈の銀鉤(ファルバルフォール・クロムクルワハ)を構えエーテルを集中させていた。フィッツジェラルド家に死蔵されていた大鎌にして御神体である。
 麗しき銀髪蒼瞳の女は、三日月状の刃を持つ大鎌を振り上げるとエーテルの波動を開放した。
 周囲に立ち並ぶ仲間達そしてナタリア自身のエーテルが急速に増幅・急上昇し蒼白い光に包まれ、鬼火のような輝きを噴出させてゆく。蒼炎咆吼(ハウリング・オブ・ブルーフレア)だ。
 蒼い輝きを纏った娘は大鎌を旋回させさらにエーテルを解放、イヴェールの身とその防具を強く光輝かせてゆく。堅甲だ。

「ヤバそうな相手だってのが空気でビリビリ伝わって来やがんな……とはいえ牙持つ獣は虎だけじゃねぇって事を教えてやんぜ!」

 赤胴色の肌の妖鬼が疾風の如く加速して飛び出した。放たれた弩矢の如く恐るべき速さで瞬く間に斜面を駆け登ると跳躍、チャイナドレスに身を包んでいる虎娘へ宙より脚を振り上げ迫る。
 虎耳の娘はハヤトを見上げると体を半身に素早く捌き構え、蹴りを受け止めんと腕に赤光を纏わせて翳す。
 瞬間、宙空にて鬼火のような光を纏っているハヤト=ガラン=ヴォルファングの身が蒼炎の竜巻の如くに回転した。鞭の如くに振るわれた具足より紅の雷が噴出して具足を覆い、その踵が虎娘の腕を掻い潜って脇下へと喰い込む。後ろ回し蹴り。
 衝撃が炸裂して虎娘の小柄な身がよろけ、着地したハヤトは素早く忍刀を閃かせた。二連の閃光が石火の如く一刹那に走り抜け、虎娘の身が斬り裂かれて鮮血が散る。
 が、チャイナドレスの娘は斬られながらもその時には既に初撃の衝撃から態勢を立て直し前進していた。踏み込みと共にハヤトに肉薄し右の拳を突き出す。
 赤光を纏った虎の拳が空気を爆ぜさせる鋭い音と共に爆風を巻いてハヤトの顔面へと迫り来る。
 妖鬼は咄嗟にエーテルを全開に解放、迫る拳を金の瞳で見据え、上体を後方へと反らしながら飛び退いた。
 拳が鼻先で止まり、ハヤトは円を描くように軽快にステップしてゆく。鮮やかな見切りだ。
 一撃を余裕をもって回避して見せた妖鬼の青年だったがしかし、その表情は大きく歪んでいた。

「――クソっ! クリーパーじゃなきゃ確実にナンパしたくなるムフフな美女じゃねーか!?」

 間近で虎娘の姿を確認したブレイブファング傭兵団の大将は、その美しい顔立ちを見て無念だか喜びだかが混じり合った叫びを発していた。男の本能に忠実な男である。

 他方、

「悲劇はなんとしても回避しなければなりませんね!」

 都会派を自称するリブラネスタ出身の青い瞳のエルフ娘は、鬼火のような蒼い光を全身に纏うと、150センチの己の身の丈を優に超える2メートルの長杖を手に前方へと飛び出した。エルナ・クルプファルツである。
 長いブロンドの髪を靡かせて全力で斜面を駆け登り、シャルガネ甲冑に身を包んだ虎面の半獣人へと迫る。

「ハーフビースト、に見えてクリーパーなのですか」

 金瞳の少女イヴェール・イリュジオンもまた蒼光を纏うと艶やかに長い銀髪を靡かせて駆け、ハリスの後を追い、彼が吹き飛ばし(ドラゴンチャリオッツ)を仕掛けるのを待つ。

「まぁどちらにしても獣である事に変わりないですが」

 過去の経験からハーフビーストの異性に対して抵抗感を強めている娘はそのように呟く。

「クリーパーもそういう擬態を選び始めたって事かね?」

 いつもの怪物然としたクリーパーじゃないのは珍しい、と思いつつ述べたのは小柄なハーフリングの術師バーネット・フォーサイスだ。
 何故いつもと異なっているのか、その原因は不明だ。
 クリーパーの生態には謎が多い。
 ただ生物の常として基本的に生存に有利な形態を取ろうとはするだろうから、人型を象る事が有利に働くと判断される何かがあったのかもしれない、と紫髪の術師は思考した。
 バーネットもまたハリスが吹き飛ばしを仕掛けるのを待つ。

 他方、豊満な体型の金髪碧眼の女聖職者シルク・メイプルリーフは、斜面を駆け、虎面のクリーパーに対しおよそ30メートル程度まで間合いを詰めると、両手に携えた白銀のトンファーを旋回させエーテルを集中、全開に解き放った。
 大地より輝く眩い光が爆発的に噴き上がり、それは六角柱状の檻となって、虎戦(タイガーウォリアー)とそしてそれに近接していたエルナを閉じ込めてゆく。光縛封だ。

(とりあえず虎戦を抑えてもらってる間に虎闘(タイガーグラップラー)ですね、と)

 女性的な起伏豊かな長身より蒼白い鬼火のような光を立ち昇らせている銀髪の娘エルファリアは、ダマスカス鋼製の大太刀を手に斜面を駆け登り、虎耳娘へと迫る。

(……しかし何というか、同型クリーパーっぽいのに男型は動物顔で女型は人の顔って、微妙に格差ありません?)

 別にだから困るってこともないのだが、少女の脳裏をふとそんな疑問が掠める。
 クリーパー界も個性という名の格差社会なのかもしれない。あるいは、恐怖を煽る容貌や、色香を発する容貌である事が、それぞれの形態においてはより生存に有利なのかもしれない。

 他方、角と爪、頭に白い体毛を持つ赤鱗の蜥蜴人(リザードマン)サイラスは、背より紅蓮の炎を噴出して翼を形成すると、周囲のエーテルを掻き集め、爆発的に放出した。
 竜影を纏う男の身が滑るように前方へと勢い良く飛び出し、土煙をあげながら斜面を登ってゆく。
 彼方に煌めく光の六角柱の檻が見えた。虎面の戦士はその中に居る。
 シーザーロアを放つつもりだったが、光の檻に阻まれている。これは撃ってもエーテルが通らない。攻撃する事も無理だろう。
 刹那の思案を巡らせた結果、サイラスもまた光縛封が消滅するまで虎闘を攻撃する事に決める。

 一方、セリオス・オーガスト、銀髪銀瞳の猫科のハーフビーストの青年もまた弓を手に前方へと間合いを詰めている。
 距離30メートルまで迫ったが、カウンターを警戒してまだ攻撃は撃たない。
 光の檻の中、猛き獣の咆吼が轟いた。
 シャルガネ風の甲冑に身を包む虎面の大男は、三日月状に反り返る大太刀を振り上げると、その刃を掻き消した。
 風が唸り目にも止まらぬ速さで刃が空間を断裂する。
 意識を研ぎ澄ませているエルナ、ブロンド髪の細身のエルフ娘はエーテルを解放、この超速の振り下ろしに対し体を半身に捌いてすり抜けるように回避する。凶悪な刃が顔の横を突き抜け、風が頬を撫でてゆくが、エルフ娘の青い瞳は揺るがない。しっかりと見切っている。
 孤高の零距離殺撃者2、回避集中、ブルーフレア、見切りによって回避力がとんでもない事になっている。虎戦の精度は非常に高かったが、それでも中らない。

 他方、チャイナドレスに身を包んでいる虎耳娘は、接近してきたエルファリアに向かって踏み込むと、右拳に赤い光を纏わせて振りかぶった。
 蒼光を全身から立ち昇らせている銀髪の長身娘は、咄嗟に受けんと大太刀を翳す。低く旋回するように踏み込みと共に繰り出された赤光の拳は、防御の太刀をかわしてエルファリアの脇腹に突き刺さった。
 盛大に鈍い音が鳴り響き、少女の身が折れ、口から鮮血が吐き出される。痛みはペインキルで遮断されているが、凄まじい衝撃力だ。意識が遠退きかける。
 が、エルファリアはウォーリア、タフである。

「一撃で沈むことはない筈」

 と事前に言っていた通り、銀髪娘は持ち前の生命力でなんとか堪え、踏みとどまり、意識を保つ。が、もう一発喰らうと確実に駄目そうだ。

 コォォ……という独特の音を光に囲まれた檻の中、エルナは耳に拾う。
 虎面の戦士が音を立てて呼吸し、両手に握る日本刀をゆらりと動かして最上段へと構えを変化させてゆく。

「……凄い殺気ですね」

 外界から遮断された光檻の中、攻撃に全力を傾ける構えを取って来た虎面の巨漢に対し、小柄なエルフ娘はしかし攻撃に出る為、回避に集中させていた意識を解き、長杖を構え直す。

(意識を逸らさねば!)

 エルファリアがピンチに陥ったのを目撃したハヤトは鞘に忍刀を納めつつ疾風の動きで虎耳娘の後背へと回り込み迫った。そして組みつくように両腕を伸ばす。
 チャイナドレスに身を包む虎耳娘は、咄嗟にかわさんと身を捻る。が、ハヤトは逃さず、狙い違わずにその両胸を鷲掴みにした。そして小柄ながらも豊満なその双丘に五指を沈み込ませるとぐにぐにと揉みしだいてゆく。マシュマロのように柔らかく、そして深く沈み込めば独特の弾力が返って来る。

「うっひょ~♪ キタキター! パワービンビンMAXだぶぁっ??!!」

 虎娘が背後のハヤトへと赤光纏う肘鉄砲を全力で叩きこんだ。胸揉みを攻撃とみなしたらしい。壮絶な破壊力が爆裂する。
 普通に戦っていればハヤトの戦闘能力なら余裕で回避できる一撃だったがしかし背後から組み付いて胸を揉んでる態勢というのは普通の状態ではない。隙だらけである。密着状態から繰り出された肘を回避する事は、さしものハヤトといえども困難だった。
 両手に柔らかさの残滓と腹部に地獄の痛みを覚えつつ、血反吐を撒き散らしながら青年が吹っ飛んでゆく。青年は意識を急速に薄れさせつつやがて落下して丘上の大地に叩きつけられた。そのまま動かない。
 グルグルと目を回して昏倒している。
 アンタ男だったよ、と誰かが星空を見上げるように思ったかはわからないが、

(この場に、外見に油断する人はいないと思いましたが……)

 銀髪少女(イヴェール)のハヤトを見つめる金色の瞳がとても冷たい。油断はしなくても色香に釣られる人なら居たようである。
 そして前衛陣がピンチである。
 絶対的な回避盾が倒れ、エルファリアも瀕死だ。

「はああぁッ!!!!」

 そんな時、気合の声が響き渡った。緑鱗のリザードマン、ハリスがエーテルを全開に解放したのである。
 身長228センチの巨躯より眩いエーテル光を爆発的に噴出させ、開墾の竜爪を右手に征竜奉楯を左手に突き出すように構え、大地を滑るように駆け出す。
 一瞬で猛加速した光纏のリザードマンは、突撃の勢いを乗せ身体ごとぶつかるように、竜を模したレリーフが配された大型の円形盾を繰り出した。
 唸りをあげて迫ったハリスの大盾が、咄嗟に腕を翳し防御せんとした虎娘の小柄な身を、ガードの上から壮絶な衝撃を炸裂させ吹き飛ばした。ドラゴンチャリオッツだ。
 チャイナドレスの娘が木の葉のように宙を舞い、しかし、虎娘は吹き飛ばされつつも宙で身を捌いて態勢を立て直しつつ、両腕を翳して、その掌の間から赤く眩く輝く光弾を射出した。赤光波動拳。
 光を消していたハリスは素早く反応、身を低く前傾に盾を上方へと翳すと、再び輝くエーテルを強く収束させた。
 唸りをあげて飛来した赤光弾と輝く竜の盾とが激突し爆裂が巻き起こる。

「むぅっ……!」

 凶悪な破壊力が輝く盾越しに抜けて来る。だが城塞守の力(キャッスルガード)によりハリスは防御力のみならず生命力も増大している。後二発程度は耐えられるだろう。
 蒼光を纏うイヴェールは爆発的に加速、剣と盾を構え、30メートル程吹き飛んだ虎娘を追いかけるように突撃した。
 少女はチャイナドレスに矮躯ながらも豊満な身を包む虎耳娘に肉薄すると、ふとした疑問を脳裏に浮かべた。

(何故、クリーパーが服や鎧を着ているのでしょう?)

 元になった存在でもいたのだろうか、と思う。

(まさか羞恥心を持っている訳ではないと思いますが……いえ、裸でしたらそれはそれで困りますが……流石に下着もはいてますよね?)

 どうだろう。クリーパーはそういう細かい事は気にしてない気がする。
 有利不利の観点からするとはいてない可能性の方が高いかもしれない。意識がそこに引かれる人間が存在するから。不意打ちしやすい。
 さっきも一人殺った(死んでない)。

 という訳で「あれ? はいてなくない?」という疑惑の視線をイヴェールはチャイナドレス虎娘の袖口から見える白い脇や深いスリットから覗く太腿へとちらちらと走らせつつ「公序良俗に反する存在は速やかに倒さないと……」と虚無顔になる。
 セリオスもまた丘上を駆け吹き飛んだ虎娘へと間合いを詰めている。

 他方、豊穣の恵体(ぼんきゅっぼん)を持つブロンドの女聖職者シルクは、己の身と纏っている装備からエーテルを引き出し、増幅して、強い光と成しハヤトへと撃ち放った。
 暖かい光が地に倒れているハヤトへと降り注いでその身を急速に癒してゆく。

(つーぴーからー? 私と似たような戦い方ですがその強さは数倍ですね)

 虎娘と似たものを感じているのかハヤトの状態を見つめつつシルクはそう分析した。

「なんとなく先に排除しておいたほうがいい気がしますね」

 この破壊力は脅威である。

 銀髪を靡かせて173センチの長身と起伏に富んだ体型を持つ女治癒師が丘を駆け登って来る。
 ナタリアは銀の大鎌を翳し、効率的な操法でエーテルを強く引き出してゆく。その身と装備から引き出された力が増幅され光となって、エルファリアの身へと降り注ぐ。
 銀髪金瞳の娘の身が癒され脇腹からの痛みが和らいでゆく。
 治療を受けたエルファリアは大太刀を手に、サイラスもまた背中から焔の翼を噴出して、吹き飛んだ虎娘の後を追い、駆け出す。
 
「これだけ離れりゃ十分か? そんじゃま、念のため足も封じとこう」

 紫髪のハーフリング、バーネットは吹き飛んだ虎娘を追って駆けつつ、蒼白い光の槍を手にした長杖の先端に形成した。
 己の身の丈よりも長い二メートルの杖を射出器にして振るい、蒼光の槍を虎娘へと向かって投擲する。スネアージャベリンだ。
 唸りをあげて光の矢が虎闘へと迫り、チャイナドレスに身を包む娘は胸の前で赤光纏う両手を車輪が廻るように回転させた。

「むっ?」

 赤い光が渦を巻き、刹那、無数の光の帯が竜巻の如くに逆巻いた。蒼光の槍が渦巻く赤光の壁に激突し、逸らされ、明後日の方向へと流されてゆく。旋光障壁。

「そうか、この距離だと発動されるんだったな」

 光槍が逸らされたのを見て、バーネットは射撃を通すには30メートル以下に間合いを詰める必要があると事前情報にあった事を思い出した。

 他方、輝く光の檻の中のエルナ。
 ブロンドの髪の細身のエルフ娘は、長さ二メートルの宿り木の長杖を肩に担ぐように振り上げると、その先端にエーテルを収束、強力な重力波の力場を形成させ、思い切り振り抜いた。
 唸りをあげて振るわれた杖の先端が、大太刀を最上段に振り上げている虎人のがら空きの胴に炸裂し、インパクトの瞬間に光が爆裂、重力波のエーテルが甲冑によろわれた身に絡みついてゆく。
 同時、虎面の戦士が咆吼と共に大太刀を振り下ろした。天雷の如き全力撃。
 エルフ娘が金色の髪を靡かせながら高速で身を捌き横にスライドした。髪の端が大太刀に切断され宙に舞う。虎戦が即座に手首を返し追撃の刃を振り上げ、エルフ娘はそれもまた鮮やかに後方にステップしてかわす。
 通常ならば一発は直撃している連撃だったが、グラヴィティボルトの効果と魔法攻撃による衝撃が虎戦の精度を大幅に減少させ、この全力撃を回避する事を可能としていた。
 
 他方、チャイナドレスに矮躯ながら豊満な身を包んだ虎耳娘が、赤光を拳に宿し咆吼と共にイヴェールへと殴りかかっている。
 蒼光と輝光とを纏い精神を集中させている銀髪少女は前傾の姿勢で盾を傾斜させながら素早く翳した。
 轟音と共に激突した拳が、盾の表面を滑って横に流れてゆく。凶悪な破壊力の大半を殺した。衝撃が多少抜けて来るが、ダメージは最小限だ。
 グロリアスアーマー、防御集中、ブルーフレア、堅甲2によって尋常じゃない程に固くなっている。あと十発以上殴られても大丈夫。

「って~!」

 肘鉄喰らって昏倒していたハヤトが金瞳をカッと見開き跳ね起きた。
 血濡れた口元を拭い、疾風の如く加速すると虎娘の後背へと回り込んで迫り、蹴りと忍刀とで紅雷纏う暴風の如き三連撃を繰り出す。
 虎娘は身を打たれ、裂かれながらも、振り向きざま反撃に赤光を纏う拳を繰り出す。妖鬼の青年はエーテルを解放すると鮮やかに一撃をダッキングしてかわす。すかさず挟み込む位置へとイヴェールが踏み込んで祭刀にエーテル光を纏わせ一閃した。虎闘の背が斬り裂かれて血飛沫が舞う。
 虎娘は身を捻りざま脚に赤光を宿し回し蹴りを繰り出し、顔面目がけて迫り来た脚を銀髪少女は身を前傾に盾を翳す。激突と共に重く低い轟音が荒野に鳴り響き、ハリスが開墾の竜爪を振り上げながら踏み込んだ。
 エーテルが解放されると共に三本爪の刃が錐状に変形し、228センチの巨躯を誇るリザードマンが地響きを巻き起こす勢いで脚を大地に叩きつけながら、猛然と錐槍を繰り出す。
 破壊力が増大した竜槍の切っ先が小柄なチャイナドレスの娘の脇腹を捉え貫いた。虎娘の口から鮮血が吐き出され、しかし無表情のままハリスへと金色の瞳を向けて来る。
 間合いを詰めていた銀髪の猫科の半獣青年は、180センチの大弓に矢を番えエーテルを解放すると月が満ちるように目一杯に引き絞った。
 銀色の瞳で虎娘を睨み据え、呼吸を止めて撃ち放つ。
 弦音を響かせながら矢が錐のように旋転しながら飛び出し、前衛達の隙間を精密に貫いてチャイナドレス娘の胸に突き立った。
 回転しながら骨肉を抉った矢は、さらに命を蝕む凶悪なエーテルをその体内へと流し込んでゆく。インベイシブアローだ。
 シルクがトンファーを旋回させ癒しの光をハヤトへと放って回復させ、駆けるナタリアが銀鎌を振り上げその身を光輝かせ周囲へと太陽光にも似た眩く温かい光を放つ。
 エルファリアとハリスの身から痛みが引いてゆき、ハヤトとイヴェールの生命力が全回復する。
 躊躇を消してくれる緊張感を好む娘エルファリアは、金色の瞳で虎闘を見据えダマスカス鋼の大太刀を振り上げると、肉体を蝕むエーテルを湾曲した刃に纏わせ全力で一閃した。
 銀の剣光が半月を描いて走り、チャイナドレスごと虎耳娘の身を掻っ捌いて抜ける。強烈な一撃に鮮血が噴出した。
 バーネットは再び蒼白い光の槍を杖の先端に出現させると、杖を射出器として振るい勢い良く投擲した。
 唸りをあげて走ったスネアージャベリンは、今度こそ虎娘の身に突き刺さり、爆ぜた。血飛沫が噴出すると共に蒼い光が凄まじい勢いで虎娘の脚に絡みついて、その動きを妨害してゆく。
 赤鱗の蜥蜴人サイラスは、黒塗の片手半剣を振り上げ一閃した。処刑剣を参考に作られた切断重視の重厚な刃が唸りをあげて走り、虎娘の身を叩き斬って抜けてゆく。
 虎娘は肉薄しているイヴェールへと素早く前蹴りを繰り出しその腹部へと足を叩き込んで、しかし銀髪少女は涼しい顔をしている。頑強だ。

 他方、エルナは杖の先端を向け魔蝕を虎戦へと撃ち放っている。ダメージは与えないが筋力を衰えさせるエーテルが虎面の男に纏わりついてゆく。虎人から連続して閃く大太刀を細身のエルフ娘はひらりひらりと身を捌いてかわす。

 光の檻が消滅した。
 虎娘の身がセリオスのインベイシブのエーテルに蝕まれ、そして同時に吹き散らされて掻き消えた。
 ハヤトが三連撃を、イヴェールが魔法斬撃を繰り出して斬り裂き、それぞれ虎娘からの反撃をかわし、盾で受け止める。
 セリオスは長弓に矢を番えエーテルを収束、眩く光輝かせてゆくと、輝きが最高潮に達した瞬間に撃ち放った。光の矢が旋転しながら空を裂いて飛び、前衛の合間を縫って血塗れの虎娘の腹に突き刺さる。
 ハリスは竜爪を振り上げるとエーテルを解放、長柄の遠心力を利用して刃を加速させ、虎娘の脳天目がけて振り下ろした。咄嗟に虎闘は首を振って直撃を避けるも、鎖骨部に穂先が激突して鈍い音と共に骨が圧し折れる。虎娘が表情を歪めて大きく口を開け、怒りと苦悶の咆吼を轟かせた。
 シルクは癒しの光をエルファリアへと飛ばして全回復させ、

「無辜の民の生命・財産を脅かした。本当なら虎も縁起物だろうが、貴様らは縁起でもない――」

 ナタリアは魂刈の銀鉤を手に駆けていた。

「それだけでも、二度と生まれ変わらぬように首を刎ねる理由に値する!」

 麗しい銀色の髪を靡かせつつ裂帛の気合と共に大鎌を一閃、虎娘の身を斬り裂いた。真っ赤な鮮血が宙へと噴き上がってゆく。
 エルファリアが大太刀を振り上げて破鎧のエーテルを纏わせた刃を一閃し、血塗れになっているチャイナドレス娘は斬り裂かれつつも咆哮し纏わりついて来るエーテルに抵抗し吹き散らす。

「被弾で多少は弱るとは言え、もう一声弱らせておくかね」

 バーネットは身長よりも長い杖を器用に取り回して波動を飛ばし虎娘の身に纏わりつかせた。さらに杖を振るって霞状のエーテルを噴出させ浴びせかけてゆく。虎闘は咆吼し身じろぎしながら抵抗するもバーネットの呪力の前には抗えず、波動と霧に纏わりつかれて、その魔力と命中精度を低下させてゆく。

 エルナが長杖をスイングしインパクトの瞬間に烈光を爆裂させ、虎戦が咆吼と共に大太刀を横薙ぎに一閃しエルフ娘がスウェーしてかわす。サイラスは背より炎の翼を出現させ地を滑るように機動すると、口を大きく開いて咆吼を轟かせた。殺気と共にエーテルが虎面の大男へと叩きつけられる。シーザーロアだ。
 虎の瞳が赤鱗のリザードマンへ向けられ、大太刀が一閃される。遥かに太刀の間合いの外、しかし三日月状に走った軌跡より剣圧の衝撃波が飛び出し、サイラスへと唸りをあげて襲いかかる。
 全身より蒼白い光を立ち昇らせるリザードマンは、対魔術系の呪紋を刻み込んだ大型の丸盾に輝くエーテルを収束させると素早く眼前へと翳した。
 衝撃波と輝く盾が展開する斥力とが激突し、衝撃波が明後日の方向へと流されてゆく。ダメージを最小限に抑えた。非常に固い。そしてそれでも通常ならば衝撃は抜けて来る破壊力だったが、エルナの魔蝕が効いていた。攻撃力が低下している。
 虎戦は咆吼と共にもう一閃の衝撃波をサイラスへと飛ばす。しかしこの一撃もリザードマンは輝く盾を翳して斥力を展開、衝撃波を受け流した。

 甲冑姿の虎面の男が咆吼し、グラヴィティボルトのエーテルが吹き散らされてゆく。
 エルナが再度グラヴィティボルトを打ち付け、しかし絡みつかんとした重力波エーテルが消し飛ばされる。回復後の無効化状態だ。咆吼と共に虎男が大太刀を一閃、豪速で走った刃にエルフ娘の身が斬り裂かれ、真っ赤な血が宙へと噴出してゆく。焼けるような熱さと痛みにエルナの意識が遠退きかけるが、なんとか堪える事に成功する。魔蝕が入っていたので耐えられた。
 サイラスは肉薄すると虎戦の大太刀を狙い母蜘蛛糸のロープを放った。虎戦の方でも大太刀を翳して受け止め、サイラスがエーテルを流しその刀身に糸が張り付く。
 虎戦が大太刀を振り上げ、サイラスがさせじと蜘蛛糸を引く。授恵者とクリーパーとの凄まじい筋力と筋力とが拮抗し、蜘蛛糸が刀身から剥がれ外れた。
 虎面の男はたたらを踏みつつ大太刀を構え直すと天雷の如く一閃した。赤鱗のリザードマンが翳した光纏の盾と激突し轟音を響かせる。

 ハヤトが三連撃を繰り出し、ハリスが意識を攻撃に集中して竜爪を振るう。虎娘の反撃の回し蹴りを傭兵団長は軽快にステップしてかわし、ハリスが輝く盾を翳して受け止める。轟音と共に赤光の拳が炸裂し重い衝撃が抜けて来る。
 シルクとナタリアがハリスへとヒールを飛ばして回復させてゆく。
 その間にイヴェールが祭刀を一閃して虎娘がスウェーしてかわし、セリオスが長弓を眩く光輝かせ再び光の矢を鋭く撃ち放った。旋転する光の矢が虎娘の腹に突き刺さって破壊力を爆裂させ、虎闘は苦悶の息と共に血反吐を吐き出す。
 エルファリアがまぐれで通るのを期待して三度破鎧砕を発動しつつ大太刀を振るう。鋭く走る剣光が血塗れになっている娘の身を斬り裂くも、纏わりつくエーテルはやはり抵抗されて吹き散らされる。ちょっと通りそうにない。
 バーネットは長杖を翳すと先端に眩い光を形成し球体と成して撃ち放った。
 唸りをあげて飛んだ光球は吸い込まれるように虎娘の胴に命中し、痛烈な爆裂を巻き起こして吹き飛ばした。
 赤色を散らしながら虎耳の女が荒野に倒れて動かなくなる。撃破。

 魔蝕を虎戦が解除し、エルナは己自身へとヒールをする。ハヤトを始め、虎闘を担当していたメンバーが虎戦へと雪崩を打って突撃して来る。
 総攻撃を加える仲間達と共にサイラスは黒塗りの処刑刀を一閃し甲冑の上から虎戦へと強打を与えた。
 執着している虎男がサイラスへと攻撃を加えて来るが、その剣には最早先程までの威力は無かった。
 
 虎戦は頑強に粘ったが、衆寡敵せず、カウンターで痛打を与える事もあったが、シルクとナタリアのヒールによる支えを突破する事は出来ず、囲んで袋叩きにされて丘上に沈んだのだった。



 戦後。

「装備あるけどこいつらのは皮膚の変化したものなのか、制作物なのか?」

 サイラスは材質を確かめるべく半獣人型クリーパー達の装備を回収した。
 すると、残された虎男と虎娘の身が陽炎のように薄れて消えてゆく。残ったのは一本の大太刀のみだった。

「ふぅむ、消えたのは皮膚が変化した部分だったと見るべき……?」

 まぁクリーパーなんてのは謎なイキモノである。
 素材が減ったのは痛いが、なまじ人型だっただけに倫理的な問題に悩む余地が根元からすっぱり消えたのは、それはそれで面倒がなくなったともいえたかもしれない。

 サイラスはその後、村に赴き退治の様子を語り太刀を証拠として見せた。今後も予知夢が信じられないとなるのを避けるべく行った処置だった。が、消えたのはこの面では痛かった。領主は半信半疑、といった顔をしていた。

 一行は諸事を終えると帰路についた。
 リブラネスタの冒険者ギルドへと帰ってきたイヴェールはリリエルのもとへと顔を出した。
 新年の挨拶と共に「今年も変わらず仲良くして頂ければ」と述べれば「こちらこそ今年もよろしくね!」と嬉しそうな笑顔と共に返された。

「そういえば……クリーパーはリリエラさんの言う通り、外見に騙されると危険な存在でしたね……主に公序良俗の面で」

 イヴェールは戦後ハヤトが「いや、あれは違っ!? 戦いながらあれが弱点だって見抜いたんだって?!!」と必死に苦し紛れの言い訳をしていたのを思い出しつつ述べると、リリエルはあははーと苦笑していた。

「もしかしたらあれも人を油断させる擬態の一種なのかも知れませんが……」
「まぁそうじゃない? 方向性はちょっと違うけど、タスケテーって鳴くクリーパーとかもいたって聞くし」

 ふと思って言えば、ギルド受付嬢はすぐにその意見に同意した。人に擬態するクリーパーの記録もギルドには残されているらしい。

「そういえば……オペラさん。どんな人だろうとずっと思っていましたが……資料室を管理されてる彼女がそうだったのですね」
「うん、そうだよ! リュート持ってる銀髪碧眼の女の子!」

 そんな事を語りつつ新年のギルド窓口での時間が過ぎてゆくのだった。



マスターコメント

 この度はご参加とプレイング、誠に有難うございました。  このような結果となりました。  ご満足いただける内容になっていれば幸いです。
ロングシナリオ

ロングシナリオ非常に難しい 報酬:多い10 / 6〜10人

2022年01月17日 04時27分24秒 公開

成功

相談掲示板

  1. No.1

    サイラスだ、よろしくなー とりあえずINI 1なこと含めて先手取ってステータス削ぎ落とす事前提な敵やね で、とりあえずやるべき事は属性揃えて火力か命中どちら下げるのか固めるかを決める、同時攻略なら物理型が遠距離狙い、魔法型が近距離狙いなの含めどう分けるかかな?と 射程6以内じゃ無いと攻撃無効が乗ってくるのが面倒だけどなー 後は待機で行動順調整も必要に応じてかなー?と シーフ系の人来るなら魔法、ウォーリア系ぶつけて壁にするなら物理ダメージ与えて対応する能力の低下でカウンターや攻撃対応したいなと。シーザーロアで注視付与するにも抵抗落とす必要あるし

  2. エルファリア

    エルファリアと言います、よろしく。 とりあえず、命中落としてかわしやすくするか、攻撃力落としてくらっても被害を小さくするか、って感じですかね。 サイラスさんの仰る通り、中途半端に分散するより、物理は物理、魔法は魔法で狙いをそれぞれ絞って攻撃力にしろ命中にしろがくっと落とす方がやりやすそうではありますが。 個人的にはウォリアーの方を攻撃ダウン、グラップラーの方を命中ダウンの方がやりやすいのかな、と。単純に、元値が低い分、回避されたりで下げきれない多少は被害が軽いかなー、ぐらいの考えです。 あるいは、メンツ次第ですけど思い切ってどっちも攻撃落とす、あるいはどっちも命中落とすってのもありかもですね。万一乱戦になっても、こっちも防御か回避か、どっちを重視するわ割り切れますので。 7hex以上からの攻撃は完全回避で6hex以内なら攻撃射程内、って考えると、攻撃を受けない距離から叩くっていうのはしにくいですね。 この辺、近づくのはちょっと、って方がいるならフォロー考えないとですか。

  3. エルナ・クルプファルツ

    エルヴンシューターのエルナです! 皆さまよろしくおねがいしますね! 頑張って悲劇を止めましょう! >敵戦力考察 ・虎戦さん 物理攻撃力高(威力面では虎闘さんより下) 命中高(確定回避には回避300必要) 回避並(確定命中には命中300必要) 抵抗並(確定付与には付与30必要) INI極低(全員先制可) ・虎闘さん 魔法攻撃力高(威力面では虎戦さんより上) 命中高(確定回避には回避250必要) 回避低(確定命中には命中200必要) 抵抗高(確定付与には付与40必要) INI極低(全員先制可) ・共通 開始時の彼我の距離は10hex 敵さんの射程外からの攻撃は確定回避される カウンターによる反撃あり(1ラウンド2回まで) という感じでしょうか! >個人行動 私は回避型なので、どちらにしても命中を下げに動く形になると思います! 恐らく虎戦さんへまず接近し、それからゼロ距離で行動阻害(強度3)を付与していく動きになりそうです! 個人的にはヒーラーの方にブルーフレアを頂けるととても嬉しいです!

  4. バーネット・フォーサイス

    キャスターのバーネット・フォーサイスだ。 まぁ、よろしく頼むわ。 >方針 いっそ、ウォリアーとグラップラーを分断して各個撃破ってのも手段だな。 吹飛とかで敵の相互距離を7ヘクス以上引き離せば、片方の敵に集中できるし、 スネアージャベリンで強度4の移動阻害を付与しておけば、 解除されるまで移動も封じられるから、片方を倒すまでの時間は稼げると思う。

  5. No.5

    とりあえず計算した感じ、現防御+盾防御+キャッスルガードで物理防御で289、防御専念で346だったので付与出来れば俺は虎戦相手はヒールで自己回復範囲になるかなと なので提案一つ。付与系アクセ二つで付与30になるし、先程行動阻害虎戦付与する人いるとの事だったので ・俺がシーザーロアで虎戦に執着付与して虎闘死ぬまで防御専念で受け持つ。 はどうじゃろ?回復専念できなくても体力で耐える構築なので割と持つよ?そして某いても9人がかりで殴れば毎ラウンド執着解除されてもシーザーロアの回数である四ラウンドでトドメか手前まで行けるんやない? その後虎戦タコすれば良くないかなと。これなら物魔の減少量どうであれ虎闘の被害激減しない? デメリットは ・虎闘は近接武器優先なので俺もタゲに入る可能性(知覚防御ペラなので素の虎闘に殴られると二手でオーバーキル) ・アクセで命中か防御に補正入れるとはいえ行動阻害3入らないとその出番攻撃集中しても外す可能性が出る(攻撃集中しない場合?当たる自信が皆無) 多分完封云々はこう言う事だと思うし、虎闘側に回避型の人行くんなら事故率下げたいしねー。後虎闘の攻撃力弱体してない前提で言うけど体力で受けるにも限度があるわ。

  6. No.6

    デメリット二つ入れ忘れてた ・特性キャッスルガードとシーザーロアで埋まるのでドラチャリ(吹飛)無理 ・先程の通り行動阻害無いと当たると思えない辛いなので行動阻害3も注視も無いラウンドには行動阻害3再付与してもらう必要がある(毎ターンリアルラックとかで両方解除されるともう1人専念してもらう事になる)、それかそのターンはダメージ増覚悟でギャンブル(外れると多分他の人に攻撃力一切低下してない虎戦の攻撃) ・シーザーロアない状態で解除されると上のギャンブルなしで虎戦が動き出すので大変痛いことになる。(攻撃他のウォーリアより弱いし俺) まあ他の人次第よー。

  7. イヴェール・アーチボルト

    ウォーリアのイヴェール・イリュジオンです。 どうぞよろしくお願い致します(ぺこり) 各個撃破を狙うなら片方に人を偏らせることになるでしょうか? 虎戦に対してシーザーロアで攻撃先を誘導するのは良いと思いますが、虎戦と虎闘、どちらを優先して排除するかは悩みますね… 虎闘が元々近い敵を優先して狙うのであれば、ドラチャリでどちらかを引き離したうえで魔防を高めた人に張り付いて貰えれば虎闘の足止めも可能ですし。 サイラスさんが物理に対しての耐久力が高く、時間稼ぎには十分なので事故が無ければ虎闘狙いが安定しそうではありますが… 執着や行動阻害の解除の不安があり、後衛を狙う虎戦を先に集中攻撃した方が後の虎闘がやり易い気はします。 まぁこれは魔法攻撃に耐えられる前衛がいるのが前提の話ですね。 攻撃力という面では虎闘の方が高いので工夫無しで耐えるのは苦労しそうですし。 私は元々虎闘の対応するつもりだったので魔防は上げますが、一応ドラチャリ改もありますので引き離す事も可能ですね。

  8. No.8

    シスターシルクです。 人数を分散させるとダメージを負う人数が増えて回復が追い付かなくなるやつですね 私としましては虎闘のほうを先に落とすのがよいかと思います。 魔法攻撃に強いと必然HPは少なくなりがちですが500というのはちょっと危険水域過ぎますね。 虎戦の方には最低限の人数を向かわせて足止めして置き、後で囲んでたたく方向性で

  9. No.9

    とりあえず【光縛封】を使えば【虎闘】ならば2ラウンド【虎戦】ならば3ラウンドの足止めができそうですので【虎戦】に使わせていただきます 【虎闘】のほうが誘導しやすそうなので

  10. ハリス・アル・ターミル

    ハリスと申します、どうぞ宜しく。 >優先順位 【虎戦】【虎闘】のどちらか、という点ではやはり【虎闘】のほうに脅威を感じますね。 そちらを優先することに異論はありません。 >役割 付与はやや低いので、ドラゴンチャリオッツが必要であれば私が使いましょう。 生命値の関係上どちらの攻撃を受けても2発は持つはずですから、壁役も担えます。

  11. エルファリア

    >どっちかを集中して落とす 集中してる間、もう一方は少数で耐えるって考えれば、攻撃能力的に虎闘から落とす方向が順当じゃないですかね。 虎戦抑えに懸念があるのは確かですけど、虎闘抑える際の懸念よりは小さいかなーと。虎闘に十分な人手がいくなら、何回か虎戦抑えが事故って虎闘囲んでる方に攻撃が飛んできても一発総崩れってこともないでしょうし。 私自身も生命受けですが防御難なので、まあ素直に虎闘殴りですかね。 ドラゴンチャリオッツも用意はできるので、虎戦、虎闘両面にチャリオッツ役用意しておけばどっちかが外したりしてももう片方が弾き飛ばせば両者の距離は外せる、かなと。 虎闘の攻撃力落とせないときついので、命中重視にするかは悩みどころですが……

  12. セリオス・オーガスト

    ・・・・・ん、シューターのセリオスだ、よろしく頼む <どちらかを集中 俺も異論無い。攻撃手が集中させた方が能力も落ちやすくなるようだし、分散するよりそっちの方がいいだろう あとはカウンターが割と怖いからなるべく硬いやつから攻撃していったほうがいいだろうな

  13. エルナ・クルプファルツ

    満員御礼!新しく来られた方たちもよろしくおねがいしますね! >優先順位 どちらかを集中して落とすなら、私も虎闘さんが良いかなと思います! 魔法攻撃が驚異なのと、虎戦さんより攻撃当てやすい分倒しやすいですからね! 確かにカウンターは驚異なので、耐久に自信のある方から攻撃されたほうがいいのかもしれません!または回避の高い方が初撃を受け持つのもありかもしれません! 回復も大事になって来そうな気もしますね! >役割 ヒーラーの方にブルーフレアさえ頂ければ虎戦さんの攻撃は私に当たらないので、突破を成功されない限りは私一人で抑えることも可能だったりします! なので私は虎戦さんの抑えに回ろうかなと!行動阻害の付与もありますし!

  14. ハヤト=ガラン=ヴォルファング

    おーっす! ブレイブファング傭兵団のハヤト=ヴォルファングだ、よろしくな!! >優先順位 こいつは俺も虎闘の方から先に撃破ってので異論はねぇぜ。 厄介なのはどっちも変わんねぇが当てやすい方から潰してった方が何とかなんだろーしよ。 >役割 俺は回避しながら削ってく立ち回りになるだろーから、ヒーラーにブルーフレアかけて貰えっと助かるな♪

  15. No.15

    orb不足! いえ大丈夫メダル交換が間に合えばブルーフレアできるはずまだ慌てる時間では

  16. ナタリア・フィッツジェラルド

    遅くなった。ヒーラーのナタリア・フィッツジェラルドだ。 優先順位に関しては、撃破しやすいであろう虎闘からで問題はない。 物防と魔防に偏らせる訳にはいかなかったから、受けは生命頼りになる分、ダメージを抑えるには工夫が必要なのがネックか。 ブルーフレアに関しても習得済みだから、私からもやっておこう。 もう一つ特性を持って行くとすれば、囲んで叩いて能力を下げまくる作戦になるだろうから、迅速な立て直しが出来るようにハイパーヒーリングオーラあたりにでもしようか。 こちらへの被害に関しても前衛役に堅甲を付与する事で補おう。

  17. No.17

    虎闘からでええのかなー? なら先に挙げた通り俺虎戦の時間稼ぎするでええ?とりまカウンターまで乗ると辛いし毎ラウンド解除されてるとシーザーロアになるからあんまりダメージ与えられるかわからんと思うが、まあ とりまチャージング、ヒール、計算間違いとか攻撃集中対策に重点硬化が確定、後は攻撃スキル投げてフェイント持ち込むか考え中。 後は他の人に虎闘ぶん投げる事になるけど、そうなると属性偏らせた方いいんでなかろか?と思う 特にカウンター。シーフで避けるなら知覚系武器で殴って命中低下させて回避難易度下げるとか? 後カウンター多分スキル枠だけど、カウンターで攻撃スキル使えるのかねこれ?

  18. イヴェール・アーチボルト

    >優先順位 全員ではないですが殆どの方の意見は聞けましたし、虎闘からで確定しても大丈夫かなと… それを踏まえて虎戦の時間稼ぎは私はサイラスさんにお任せして良いと思います。 >カウンター 特殊能力扱いのようなのでスキルとは別枠のように受け取れますね… わざわざ基本スキルと特殊能力で区切って分けて表記されていますし。 なので近距離に限らず、射程内なら遠距離攻撃でカウンターしてきそうな気はします。 一番槍は高い確率でカウンターの一撃を貰う事になりそうですし、後の人に繋ぐなら私は祭刀で魔法攻撃した方がシーフの方が避け易くなりそうですね。

  19. バーネット・フォーサイス

    >方針 今のところ上がった案のうち、 ・虎闘から優先して各個撃破 ・虎闘と虎戦は距離を離して分断 ・攻撃はカウンターに耐えられる奴から順に攻撃 あたりはほぼ確定か? あとは足止め方法をどうするかだが、 ・シーザーロアで注意を引きつける ・スネアージャベリンの移動阻害で移動力を0にする ・光縛封に閉じ込める 一応上記3つの案が出てはいるな。 どれも一長一短ある方法だから、状況に応じて組み合わせて足止めするのが無難か?

  20. No.20

    とりあえず虎戦の囮でプレ組んどくね? とりあえずシーザーロアの方崩れたら他の使うとかで良いんじゃなかろかと思うので。 とりあえずシーザーロアとか切れても生きてたら急いで虎闘落とす様に組むけど、虎闘はカウンター食らったら2回で落ちるので無理。

  21. エルナ・クルプファルツ

    ナタリアさんありがとうございます!ブルーフレア頼りにさせてもらいます! シルクさんもありがとうございます!無理に習得されなくても大丈夫かなと思います! >方針 バーネットさんの挙げられている感じで大丈夫かなと思います! 足止めについてはサイラスさんの言うように、シーザーロア作戦が崩れたら残りの方法を利用する、を基本にして大丈夫かなと思います! 虎戦さんと虎闘さんを互いの射程外まで引き離せなさそうな場合には間に光縛封を置いて射線を切るというのもありかもしれません! >役割分担 ・虎戦さん抑え サイラスさん エルナ ・虎闘さん撃破 イヴェールさん シルクさん ハリスさん セリオスさん ハヤトさん バーネットさん ナタリアさん エルファリアさん という感じでしょうか!

  22. ハリス・アル・ターミル

    だいぶ間が空いてしまいました。申し訳なく。 エルナ殿は役割分担の纏めをありがとうございます。 >方針 カウンターと直接攻撃の集中にも耐えられるよう防御を高めておきます。 ドラゴンチャリオッツでの引離しを試み、成功したら鋭撃で削ることになるでしょうか。 虎戦への対応時はその時の体力状況にもよりますが、サイラス殿と前衛を交代できればと。

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0