【CP】光の雨が降る前に
ゆうきつかさ
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シナリオID:865
オープニング
「お願いします、助けてください。私達の難民キャンプに、危機が迫っているのです!」
リーンエス王国北部の難民キャンプに滞在しているシスターアガサが、祈るような表情を浮かべて訴えた。
事の始まりは、今年の1月頃。
コボルト達が領土を拡大するため、難民キャンプを攻撃したのが、キッカケだった。
コボルト達の数は多かったが、授恵者達の協力もあったため、何とか最悪の事態だけは避ける事が出来た。
「実は、数日ほど前、コボルト達が難民キャンプを襲撃しました。しかも、コボルト達は武装しており、リーダーと思しきコボルトは、髑髏の首飾りをしていました。そのコボルトが何か叫んだ途端、小さな光弾が雨の如く降り注ぎました。幸い、被害は建物だけで済みましたが、おそらくあれは彼らなりの警告です。私には彼らが、こう訴えているように思えました。『こんな場所、いつでも奪う事が出来る。命が惜しくば、早々に立ち去れ!』と……。おそらく、この場所を血で汚す事なく手に入れようとしているのでしょう。この場所に死体が転がってしまうと、後片付けが面倒になりますからね。だからと言って、私達に行く場所なんてありません。そこで皆さんにお願いがあるのです。この場所でコボルト達を迎え撃って欲しいのです。おそらく、小さな光弾を降らせてくるコボルトが、リーダー。そのコボルトさえ倒せば、他のコボルト達も弱気になって、戦意を喪失するかも知れません。例え、そうならなかったとしても、数さえ減らせば、しばらくの間は攻めてくる事が出来ないはず。何かと面倒事を押し付けているような気もしますが、よろしくお願いします」
そう言ってアガサが、コボルト退治を依頼した。
解説
マスターより
リプレイ
「まさか立ち退きを要請してくるとは……。ギャングか何かですか、まったく……」
セロンガード・シュタインドルフは仲間達と共に、リーンエス王国の北部にある難民キャンプにやってきた。
コボルト達の襲撃を恐れているせいか、難民達の表情は暗く、みんな怯えているようだった。
そのため、普段は笑い声を響かせながら、走り回っている子供達でさえ、空気を読んで大人しくしている程だった。
「まあ、随分と経験を積んでいるようだから、生き残って知恵を付ける者や、隠れ見て覚えるのも出るのだろうな」
ロイ・アウレアが複雑な気持ちになりつつ、どこか遠くを見つめた。
そういった意味で、普通のコボルトと比べて、優れている事は間違いないが、今まで苦戦するような事が無かったため、みんな強気になっているようだ。
それだけ弱い相手とばかり戦っていたのかも知れないが、その事で身を守る必要がないと思い込んでいるらしい。
今回は、その事が幸いして、戦闘を優位に進める事が出来そうではあるものの、万が一逃がすような事があれば、取り返しのつかない事態になってしまう可能性が高かった。
「すぐに占領しなかったのは無知か自惚れか。答えは依頼が終わった後にわかることだけど……」
そんな中、イーヤ・レプリスが、答えを返した。
今のところ、コボルト達が利口なのか、愚か者なのか分からないものの、話を聞く限りでは後者である可能性が高そうだ。
「……とは言え、ちと面倒くせぇな。特異個体は魔法使いなんだろ? しかも、コボルト達が肉壁担っているって話だから、近づきづれぇだろうしな」
ゴブロウタが困った様子で、深い溜息を漏らした。
事前に得た情報に間違いがないのであれば、厄介この上ない状況。
コボルト(特異個体)さえ倒してしまえば、一気に統制が乱れる可能性が高いものの、肉の壁(注:コボルト)がある限り、苦戦は必至であった。
「コ、コボルト達が来たぞおおおおおおおおおおおおおおおお!」
次の瞬間、見張りをしていた難民が、キャンプ全体に響くほどの大声を上げた。
その途端、難民達が怯えた様子で、簡易テントの中に逃げ込んだ。
「ギャッギャッギャ!」
コボルト達は絶対に負けない自信があるのか、コボルト(特異個体)の後に続くようにして森の中から姿を現した。
「ギャッギャッギィィィィィィィィィィィィ!」
それと同時に、コボルト(特異個体)が高々と杖を掲げ、小さな光弾を降らせてきた。
「ギャッギャッギャギャ!」
それだけで、コボルト達はハイテンション!
みんな『さすが俺達のリーダー! 最強の名に相応しいほどマジ、パネェ!』と言わんばかりにノリノリになった。
「……たくっ! コボルトごときが警告なんて、なれない事してんじゃねぇよ。先に手を出したのはお前らだから覚悟できてるんだよな?」
その行く手を阻むようにして、ケン・Z・ブラッドリーがコボルト達の前に陣取った。
「ギャッギャッギギギ!」
それでも、コボルト達は強気であった。
この様子では、自分達の力を過信しているのだろう。
今にも『あんなヤツ、俺のパンチで、空の向こう側まで、吹っ飛ばしてやりますよ!』と言いそうな勢いで殺気立っていた。
「さっそく肉の壁がイキがってやがるな! だったら、挨拶代わりに、これでも食らってもらおうか!」
すぐさま、ゴブロウタが魔矢で大樹の長杖の先端から、光の矢を飛ばして先頭にいたコボルトの右肩を貫いた。
「グギャッ!」
その一撃を食らったコボルトが悲鳴を上げ、右肩を庇うようにして後退した。
「ギャッギャッギャギャッ!」
その事に腹を立てたコボルト達が『ウチのモンに、何してくれてんじゃ、ワレ』と叫びそうな勢いで、一斉に吠えまくった。
「んじゃ……、根切りといきますか」
それに合わせて、ケンがチャージングで一気に加速し、薙ぎ払いで一気に斬りつけた。
「……そこです!」
そこに追い打ちをかけるようにして、セロンガードが見えない死神で不意打ちを仕掛け、死角からダマスカス鋼の短弓を構えて、コボルトを撃ち抜いた。
「グルルルルッ!」
だが、コボルト達は未だに自分達の方が強いと思っているのか、まったく怯んでいなかった。
それどころか、自らの血で戦化粧を施すと、牙を剥きだして襲い掛かってきた。
「どうやら、自分達の『弱さ』を理解していないようね」
イーヤが呆れた様子でメテオライト2を発動させ、大量の小さな光弾をコボルト達に降らせた。
「……!」
それを目の当たりにしたコボルト(特異個体)が、杖を握り締めたまま……固まった。
この状況で、ようやく理解したのだろう。
圧倒的な力の差がある事に……。
それも、そのはず。
コボルト(特異個体)にとって、メテオライトは最強の攻撃。
しかし、それを上回るほどのメテオライト2を目の当たりにしてしまったのだから、言葉が出ない。
そもそも、そんなモノが存在しているとは、夢にも思っていなかったらしく、反射的に二度見してしまう程だった。
だからこそ、余計にイーヤが恐ろしい存在のように見えているらしく、直視する事が出来なくなっていた。
それだけ力の差を感じてしまったため、この時点で『……あ、終わった。俺、死ぬわ、これ……』という気持ちに支配されてしまっているような感じであった。
「ギャッギャッギャア!」
それでも、本心を悟られまいという気持ちが働いたのか、コボルト(特異個体)が騒ぎ立てた。
「……?」
その事に違和感を覚えたコボルト達が、頭の上にハテナマークを浮かべた。
何か、おかしい。
……いつもと違う。
そんな気持ちに包まれたものの、誰もその事を指摘する事が出来ないようだった。
「ひょっとして、自分が使っているメテオライトと違っていたから、驚いているの? ……当然よね、自分が最強だと思い込んでいたんだから……。メッキが剥がれた気分は、どう? 本当は悔しくて仕方がないんでしょ? 泣いていいのよ、笑ってあげるから……」
イーヤがコボルト(特異個体)を見つめ、鼻で笑った。
「ムッキィィィィィィィィィィィィィィィ!」
その事に腹を立てたコボルト(特異個体)が杖を掲げ、再びメテオライトを発動させた。
それと同時に、小さな光弾が次々と地面に落下したものの、イーヤのメテオライト2を上回るほどの威力はなかった。
「多少、知恵があっても、この程度の取り巻きつれて偉ぶってるなんて、逆に見てて可愛そうだな。これ以上、恥かく前に、てめぇの首も狩ってやるから、かかってこいよ」
ケンが天眼で広い視野を確保し、メテオライトの射程外まで退避しつつ、コボルト(特異個体)を挑発した。
「ギャッギャッギャア!!」
コボルト(特異個体)はケンの言葉をまったく理解していなかったが、馬鹿にされている事だけは理解する事が出来たのか、まわりにいたコボルト達を嗾けた。
「……取り巻きが7体ですか」
即座に、セロンガードが炸光矢2でエーテルを籠めた光の矢を放ち、コボルト達の足元で炸裂させ、無数の光破片と化し、鋭く撒き散らした。
「ギャギャッ!」
その途端、コボルト達が悲鳴を上げ、飛び跳ねるようにして、岩陰まで退避した。
「……ピキィィィィィィィィィィ!」
そのため、コボルト(特異個体)がブチ切れ、持っていた杖でコボルト達を殴り始めた。
「そこまで頭に来ているんだったら、オレが相手にしてやろう。まさか、さっきの攻撃で終わりじゃないよな?」
続いて、ロイも炸光矢2を発動させ、コボルト(特異個体)を攻撃した。
「ピギャアアアアアアアア!」
そのため、コボルト(特異個体)がパニックに陥り、ブンブンと杖を振り回しながら、『早く俺を守れ! いますぐ突っ込め!』と言わんばかりにコボルト達を嗾けた。
「……」
こうなってしまうと、コボルト達に拒否権はなく、半ばヤケになりつつ、剣や斧を振り上げて突っ込んできた。
「それじゃぁ、遊んでやるから死ぬ気で来いよ」
ケンが威圧感を放ちながら、獲物を見る目でコボルトを睨みつけ、ダマスカス鋼の盾を構えて、コボルトの攻撃を防いだ。
しかし、コボルト達は諦めておらず、再び剣を振り上げて迫ってきた。
「おいおい、俺達がいるのも忘れるなよ」
それに合わせて、ゴブロウタが闘気槌2で巨大な光塊をノービスブレードに纏わせ、強く振り下ろしてコボルト達を吹き飛ばした。
「……とは言え、このままだと壁が厚いな」
その間にロイが貫通衝撃射で矢弾にエーテルを籠めて破裂させ、指向性を持った衝撃波でコボルト達を攻撃した。
「ギギギ……」
それでも、コボルト達は、倒れなかった。
朦朧とする意識の中、コボルト(特異個体)を守るため、必死になっていた。
「こんなボロボロになっても、守ろうとするなんて……。随分と健気ね。でも、同情はしないわ」
イーヤが再びメテオライト2で大量の光弾を降らせて、コボルト達を死の世界に誘った。
「キィシャアアアアアアアアアアアア!」
そんな中、唯一生き残ったコボルトが、剣を振り上げて突っ込んできた。
「……残念だったな。お前さんは、ここで終わりだ」
それを迎え撃つようにして、ゴブロウタが魔矢で大樹の長杖の先端から光の矢を飛ばし、コボルトを仕留めた。
「ギ、ギ、ギ……」
その事に危機感を覚えたコボルト(特異個体)が、ジリジリと後ろに下がっていった。
「まだ帰るのは早いだろ? 1発だけのスペシャル、残して置いたよ」
ロイがイイ笑顔を浮かべながら、バスターアローを発動させ、破壊力と速度を増大させた一射を解き放つ。
「グギャッ!」
その一撃を食らったコボルト(特異個体)が杖を構えたまま、口からブクブクと血の泡を吐き、身体をガタガタと震わせた。
「それじゃ、スパッと斬り飛ばしてやるから首置いてけや!!」
次の瞬間、ケンが無拍子を利用した一刀で、コボルト(特異個体)の首を刎ねた。
そのため、コボルト(特異個体)は何が起こったのかさえ理解する事が出来ず、地面に首を転がらせた。
「皆さん、怪我はありませんか?」
セロンガードがホッとした様子で、仲間達に声を掛けた。
仲間達の中にはコボルトの戦いで、怪我をした者もいたため、ヒール2で負傷を癒す強い光を撃ち放った。
「ああ、何とかな。それよりも、壊れた物を修理する方が先だ」
そう言ってロイが仲間達に声を掛け、先程の戦闘で壊れたモノを修理するのであった。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準5 / 4〜10人
2021年05月10日 13時07分32秒 公開
相談掲示板
シューターのロイ・アウレアです。 今のところ見知った方ばかりだね、ヨロシク! とりあえず…魔法防御を上げて、特異個体を狙ってバンバンと行くのは決めてます。 他の個体はカバー疲れで弱って来た順に狙うと言う…とてもアバウトな予定です。 ……はい、作戦がまるで思い浮かんでません! あれば積極的に、合せますので教えて下さいね。
シューターのセロンガードです。 今回もよろしくお願いします。 私もまだ何も考えておりませんが、 見えない死神で取り巻きのコボルトを1人ずつ狙撃していこうかと考えておりました。 あとはヒールⅡも積んでますので、 このままヒーラーの方が来なかった場合、 私が回復も兼任しようと思います。 その場合回復の比重が増えますが…
ヒーラーのイーヤよ、よろしく。 一応純回復役だけど、最初の回復が不要そうな段階では挑発を兼ねてメテオライト2でも撃ってみるつもりよ。
よろしくおねがいします。 >方針 提案程度と思っていただければ良いのですが、ひとまず。 基本は迎撃、で特異個体を白兵なりで接近できるなら接近して仕留める。 恐らく接近時に通常個体が邪魔になるとは思いますから、初撃から敵の布陣に穴が開けられるなら開けてしまう。 この辺りはレプリス嬢のメテオライト2をはじめとする射撃攻勢が有用かと思います。 恐らく見えない死神の効果上、目立つとマズいでしょうから、シュタインドルフ様は恐らく単独。 で、露見するとマズいので表立って動く面々は派手に行ったほうが良いでしょうかね。 派手にいく、と言っても初撃から全力で殴りに行く、という話なのですが。 私は射撃勢(シュタインドルフ様は隠密?潜伏?で隠れてると思いますのでそれ以外)の近傍で カバリングやヒールで迎撃で時間稼ぎでもしています。 一応、攻勢用に魔矢と闘気槌2を用意しておきますよ。
ヒーラーさん来てくれたね、イーヤさん宜しく。 >ゴブロウタさん 基本は迎撃で、特異個体を接近して仕留め、通常個体は初撃で敵布陣に穴が開ける、だね? 了解、初手で炸光矢し全体にダメージを入れ その後は特異個体を狙うふりをし通常個体の装備の隙間を狙い攻撃、行動阻害&倒す事で 特異個体のカバー成功を減らす役もしよう。 コブロウタさんも積極的に攻撃に転じてくれて良いですからね。 (参加を迷われてる方、初心者歓迎シナリオですので、この機会に戦闘体験をどうぞ。)
>方針 私も特に異論はないわ。 なら予定通り私は最初からメテオライト2を数発使用。 サブアクションでサイドヒール改を使用して回復も同時にするわ。 それで前衛が特異個体に接触、もしくはコボルトの数が減ったらヒーリングオーラとヒール2による回復に専念、ってところね。
顔出しがギリギリですまん ウォーリアーのケンだ まぁ特異体がいるけど深く考えず戦える依頼だな 敵の数はいるけどいま出てるように範囲攻撃で一気に減らしてく感じでいいと思うぜ 少しでも敵のガードがゆるめばあとはやるだけだ 突っ込むのは任せろ