【蠱毒】愛しの我が子らよ

革酎

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シナリオID:550

オープニング

●とある呟き
 さぁ、おいで、我が子らよ。
 ワタシと共に行きましょう。
 アナタ達はきっと、あの大いなる竜への礎になる筈。
 あぁ、愛しい我が子らよ。

 大丈夫、何も心配しないで。
 絶対、見つかりっこないんだから。
 ワタシに任せておいてくれれば、万事上手くいくよ。
 そう、こんな……こんな風に……こんな、こ、こ、こんな、ここ、こんな……。
 こん……ひひひ、うひ……うひひひ……ひひひひひひひひひひひひひひひひ。

●事件
 ディズル大湿地帯にも、流通ネットワークは存在する。
 各部族間を行き来する隊商も、そのひとつだ。大昔は他種族の商人風情が足を踏み入れることも無かっただろうが、現在は様々な商会がこの危険極まりない大湿地帯に商機を見出し、独自の流通ネットワークを築こうとして躍起になっていた。
 彼ら商人がリザードマンから得ようとしているもののひとつに、種類豊富な農作物が挙げられる。
 リーンエス王国西部に商圏を持つグライスデール商会も、ディズル大湿地帯を主舞台とする隊商のひとつで、リザードマン達との交流にも熱心に力を注いでいた。

 ある日、グライスデール商会第三隊商の商用馬車団がアリルという小規模の部族集落へと辿り着いた時、妙な騒ぎに出くわした。
 アリル部族のリザードマン達が、孵化場の卵が消えたと騒いでいたのである。
「ジュロウさん、どうしたんだい? やけに騒がしいが」
 集落正面の街門で足を止めた第三隊商責任者イズール・ハフマンが、アリル部族商用担当窓口の年老いたリザードマンを呼び止め、幾分声を潜めて問いかけた。
 ジュロウという名の年老いたリザードマンは、集落西部の孵化場で大事な卵が十数個程度も消えてなくなったと、盛大に溜息を洩らした。
「おやおや……ここでもかい」
「ここでも? まさか、他の部族でも起きているのかね?」
 イズールの反応に、ジュロウは思わず目を剥いた。イズールは他の部族集落でも数カ所、同じように孵化場の卵が消えた事件を耳にしたと正直に答えた。
 と、そこへ別のリザードマンが歩を寄せてきた。グライスデール商会に一カ月程前から所属しているケヒナという名のリザードマンで、各部族との商談交渉を任せられている。
 ケヒナはイズールからの指示で、数日前からこのアリル部族の集落で買い付けた農作物の検品作業を続けていた。
「ケヒナ、ここでもか」
「えぇ、そうなんですよ。何とも酷い話です。折角部族全体で大事に育てていたのに……」
 だが、ケヒナのそんな言葉もアリル部族のリザードマン達には何の慰めにもならない。
 流石にイズールも見かねたのか、彼はジュロウに提案がある、と肩を叩いた。
「冒険者を雇って、卵の行方を探してみると良い。彼らならもしかすると、見つけてくれるかも知れない」
 実は今回派遣されてきた第三隊商の商用馬車団には、護衛依頼期限が切れる冒険者が数名、随行しているのだという。
 冒険者ギルドには後追いで依頼票を送付すれば話は済むと、イズールは静かに笑った。
「……では、そうさせて貰おうか。しかし他部族でも起きているとなると、手間がかかりそうだな」
 ようやく気持ちを幾らか持ち直したジュロウ。
 イズールはやれやれと小さく肩を竦めながら、ケヒナに視線を向けた。
「ついでだケヒナ、冒険者の手配もしてやってくれ」
「はぁ……でも、そんな簡単に盗人なんか見つかりますかねぇ」
 何ともいえぬ顔を見せたケヒナに、イズールもどうだろうなと溜息を返すばかりであった。

解説

状況:  PCの皆様はグライスデール商会第三隊商の商用馬車団と共にアリルという小部族の集落に腰を落ち着かせたところからスタートして頂きます。  イズールとケヒナの手配で、ジュロウから依頼を受けて卵捜索に入って頂いたという格好になります。 敵:  居るかどうかも分かりませんし、仮に居たとしても戦闘に発展するかどうかも分かりません。 NPC:  グライスデール商会第三隊商の責任者イズール・ハフマン、アリル部族商用担当窓口のジュロウ、グライスデール商会の買い付け・検品担当ケヒナといった辺りが主要NPCですが、進展によってはアリル部族の他のリザードマンも絡んでくる可能性はあります。

マスターより

 皆様、こんにちは。  連動【蠱毒】でのシナリオをご提供致します。  あちこちの連動に顔出しまくっては、ややこしいOP連発の常習者になってきました。今回もいささか癖のあるシナリオですが、どうぞ宜しくお願いします。

リプレイ

●捜査会議
 アリル集落では、外部からの来客を寝泊まりさせる為の施設が、集落入り口の街門付近に幾つか軒を並べている。
 そのうちのひとつを臨時の捜査本部へと割り当てた冒険者達は、早速自分達が掻き集めてきた情報を開示し、犯人特定に繋がるヒントが隠されていないかと検討作業に入っていた。
 彼らは木造小屋の一室に集まり、借り受けた木卓に何枚もの捜査メモを広げている。
 最初に手を挙げたのはトゥーリだった。
「卵が無くなった時間は、ほぼ限られたね。日付が変わる深夜から明け方までの間」
「他の部族での盗難……敢えて盗難と申し上げますが、その時間もここアリルとほぼ同じ結果ですね」
 トゥーリに応じる形で、ガレシアス=エルムートが卓上に並べられたメモの一枚を右手に取り、顎先に左の親指を添えてふぅむと考え込んだ。
 現在、ディズル大湿地帯のこの区域は徐々に寒期を抜けつつあるが、それでも深夜は非常に冷える。変温動物たるリザードマンにしてみれば、最も動きが鈍くなる時間帯だ。孵化場にも管理小屋が併設されているが、宿直の管理人たるリザードマンも、賊が足音を消して侵入してきた場合、果たして気づくことが出来たかどうか。
「イズールさんから馬を借りて、近くの他部族にも聞いて廻りましたが、同じような結果でした」
 フリーダ=ブロムヴィストがガレシアスに次いで声を上げたが、しかしながら、と眉をひそめながら注釈をつけるのも忘れない。
「全ての集落が被害に遭っている訳ではなさそうなんです」
「ふぅむ……何か法則性でもあるのかな?」
 フリーダが卓上に拡げた周辺地図を、横合いからネモが覗き込んできた。そこには、孵化場の卵が失われた部族の集落位置が書き込まれていた。
 小柄なネモの背後から頭越しに覗き込む格好で、ドーマ・アザーリとニワニがほほぅと声を上げ、したり顔で同時に頷き合う。
「この周辺だけに限っていえば、完璧に同じ軌道を辿ってるじゃねぇか」
 いいながら、ドーマはグライスデール商会第三隊商の商用馬車団が辿ってきたルートと突き合わせる。ものの見事に、一致していた。
「犯人は頭が良いのか悪いのか、よく分からんな」
 ニワニは孵化場で、嗅覚を活かした捜索活動を思い出していた。卵をにおいで追跡することが出来ないかと考えたのだが、どういう訳か孵化場には強烈なにんにくのにおいが漂っており、卵がどの方向に持ち去られたのかさえも分からない有様であった。
 犯人が嗅覚での追跡を想定してにんにく臭を撒き散らしたのならば相当なやり手だとも思ったのだが、ここまでの情報を総合すると、頭が切れそうだと思える一方で、微妙に抜けているところがあるようにも思えてならない。
「もしかして……にんにくで中身を炒めて喰うつもりか」
 確かに、にんにく料理が美味いことは認めるが、とネモは変な方向に思考が囚われ、ひとりで身震いした。よくよく考えれば、何故卵が持ち去られたのか、その理由も分からない。
 つまり、動機が見えてこないのである。
「いずれにせよ、この盗難軌道を見る限りではグライスデール商会が非常に怪しいともいえるのですが……」
「でも犯人がわざわざ、冒険者を雇ってみたら、なんていうかなぁ?」
 ガレシアスに反論するという訳でもないが、トゥーリは至極尤もな疑問を漏らした。アリル部族商用担当窓口のジュロウに冒険者を雇えとアドバイスしたのは、他ならぬグライスデール商会第三隊商の責任者イズール・ハフマン自身なのだ。このイズールを犯人と見るのは少々、無理があるようにも思えた。
「でも隊商の馬車なら確かに、卵の隠蔽と持ち出し手段としてはうってつけですね」
 フリーダも、隊商の馬車には数多くの商品が積み込まれている事実は知っている。藁等の緩衝材も多く詰め込まれているだろうから、卵を割らずに持ち出すことも可能だ。
「成程、灯台下暗しだな……あの隊商は確か、にんにくも取り扱っていなかったか」
 ネモの指摘に、ニワニは微妙な表情を向けた。ネモ自身は、余輩の頭の中はパニックだ、などと口走っていたが、その思考は極めて的を射ている。自らを臆病だといい切るネモではあるが、臆病だからこそ最悪の事態を想定し、あれこれと思考を巡らせることが出来るともいえるだろう。
「けどなぁ。仮りに隊商の誰かが犯人だとして……リザードマンの卵なんて売り物になるのか?」
 ニワニが首を傾げる様に、矢張り動機が思いつかない。或いは、余人では知り得ない何らかの秘密が隠されているのだろうか。
 だが同じリザードマンとして、ニワニもネモも、ただただ疑問に思うばかりだ。ふたりが知る限り、生贄か何かにでもしない限り、本当に使い道が無い筈なのだ。
「生贄かぁ……本当にその線、あるかも知れないね」
 何気なく呟いたトゥーリのそのひと言に、冒険者達は互いの顔を見合わせた。
 少なくともニワニが調べた限りでは、泥血啜る月吸蟲は関与していない。前回の封じ込めの際に同様の事件が無かったかを調べたが、そのような話はどこからも聞かれなかった。
 一方、ドーマは別口でイズールから直接話を聞き、リザードマンの卵の価値について問いかけたが、イズールは人身売買組織でも絡まない限り、正常な市場価値はつかないと断言していた。真っ当な商売をする身分でリザードマンを敵に廻すのは、愚中の愚だということらしい。
「どうする? グライスデールの次の行商先は分かってるから、そこで網を張るか?」
「いや……ここで決着をつけられるなら、それに越したこたぁない」
 ドーマに水を向けられ、ニワニは渋い表情でかぶりを振った。なるべくなら危ない橋は渡りたくないというのが正直なところであった。

●発覚
 グライスデール商会第三隊商が怪しい、ということで冒険者達はイズールが寝泊まりしている宿泊所を訪問することにした。
 ここまで状況証拠が揃った以上、非礼は承知の上で臨まなければならない。
 その道中、ドーマはガレシアスとフリーダに、ケヒナが怪しいという自らの考えを伝えていた。
「はっきりいやぁ、俺ァ、あのケヒナってのが一番怪しいと踏んでるんだがね」
 イズールからの話によれば、ケヒナは王国育ちというところまでは分かっているが、どの部族出身であるのかは本人も知らない、ということらしい。物心ついた時には、既に王国在住の里親のもとで育てられていたというのがケヒナの出自であるようだ。
「成程……どの部族ともしがらみが無い分、身軽にディズル大湿地帯を走り回れるということですか」
 ガレシアスはドーマの考察に自らの思考を没入させかけたが、不意にフリーダがあっと声を漏らした。
「私がお話を聞かせて頂いたリザードマンの皆様は、卵が失われたことに対しては酷く嘆き悲しんでおられましたが、それが盗難である可能性は全く考えてはおられないご様子でした」
 一体どの段階から、今回の卵紛失が盗難だという方向に話が進み始めたのか。
 この点についても今一度洗い直さなければならない。冒険者達は道中、アリル部族商用担当窓口のジュロウをも呼び出し、揃ってイズールの宿泊所へと足を向けた。
 応対に出てきたイズールは、昨晩はケヒナと夜遅くまで酒盛りに興じていたらしく、二日酔いに悩まされているのが傍目にも見て分かった。
「ねぇねぇ、イズールさん、隊商って、何を運んでいるのかな?」
 開口一番トゥーリが問いかけると、イズールは相手が何をいっているのかがよく分からないといった様子で、しばし呆けた表情を見せた。
「何って……そりゃあ商品に決まっとるよ。後は個人の持ち物とか旅装とか、そんなところかなぁ」
 ここで、ドーマが口を挟んだ。ケヒナについてだ。グライスデールに入社する前はどこに居たのかという点について訊いてみると、イズールは記憶を手繰るように小首を捻った。
「確かテーベル商会の私設兵団って話だったかな。あそこは確か、内陸のヴァンティール子爵の息がかかっている子飼いの商会だったかと思うんだが」
 イズールの応えを受けて、トゥーリはふと何かに思い当たる様な気がした。が、それが何なのか、よく思い出せない。
 すると、それまで黙っていたジュロウが幾分の警戒感を漂わせる声音を響かせた。
「なぁイズール……最初に今回の卵紛失事件が盗難事件だといい出したのは、誰だったのだ?」
「はて……ケヒナだったかな」
 そこまでいいかけて、イズールとジュロウは物凄い形相で互いの顔を見合わせた。何故、この紛失騒動が盗難だという話になったのか。
「卵が失われた原因が盗難だということを、最初から知っていた、ということですね」
 ガレシアスの指摘に、ジュロウは兎も角、イズールはまさかという表情で呆然と立ち尽くしていた。すると、それまで何かに意識を集中させていたネモが不意に驚くべきひと言を放った。
「取り込み中済まないが、商会の馬車が一台、消えているようだぞ」
 これまでの情報を総合し、グライスデール商会にこそ疑惑があると踏んだネモが隊商の馬車に対して天眼を仕掛けていたのだ。ドーマからは隊商の馬車の停車場と、馬車自体の台数も聞いていた。
 そのうちの一台が、消えているのだという。
 イズールは慌てて宿舎内の他の寝室を駆け回った。冒険者とジュロウも、その後に続く。隊商の商人や下人達は一様に、酒臭いにおいを室内に充満させて未だに大半の者が夢の中にあった。
 ただひとりだけ、姿の無い者が居る。ケヒナだ。
(同種のいない場所で生まれるのは、少しばかり寂しい……その寂しさを、ケヒナもよく知っておる筈だ。なのに何故、こんなことに手を染める……)
 ケヒナが馬車の一台を強奪して逃走した事実に最初に気づいたのは、ネモだ。しかし同時に、自身と同じような境遇である筈のケヒナに対し、多少なりとも親近感を抱き始めていたのも事実だ。それだけに、ケヒナが犯人だと断定された今でも、ネモは怒りというより、寂しい気分の方が先行する思いだった。
 だがそれでも、ケヒナを追わなければならない。
「ジュロウの旦那が俺達を雇った時点で、発覚は時間の問題だってことを悟ってた訳か」
 ニワニは渋い表情を浮かべながら、宿舎の玄関へと足を急がせた。ネモの天眼によれば、馬車を曳く馬はまだ数頭、残っている。直ぐに追跡すれば、十分に間に合うだろう。

●真相の裏に潜む影
 イズールから馬を借りた冒険者達は、ニワニの嗅覚に従ってケヒナの逃走ルートを奔った。
 孵化場では卵盗難をまんまと誤魔化したにんにくのにおいも、今回ばかりはケヒナにとって不利に働いた。
 次なる盗難予測地点で囮を張る計画は、これで完全に作戦の選択肢から消えた。冒険者達は兎に角も、逃げたケヒナを追い詰めなければならない。
 大湿地帯を縦横に奔る土手状の馬車道を、冒険者達は疾駆した。やがて、前方にふらふらと不自然な程に不安定な足取りで進む一台の馬車を捕捉した。
 ニワニが鞭を入れて馬の足を更に速め、そのまま一気に追い抜いたところで馬首を反転させた。
 御者台には、ひとりのリザードマンが手綱を握ったまま、呆然とニワニの精悍な顔を見つめている。ケヒナだった。
 次いで他の面々も馬車に追いつき、騎乗のまま包囲態勢を敷いた。ケヒナは馬車を停め、緊張した面持ちで冒険者達に視線を巡らせる。
「どうして、ワタシがこの方面を進んでいると分かったのですか……?」
「何故ってそりゃアンタ……こんだけキツいにんにくのにおいばら撒いてりゃあ、そりゃ分かるってもんさ」
 ニワニの応えに対し、しかしどういう訳かケヒナは寧ろ安堵したかのようにほっと胸を撫で下ろした。その仕草に、ネモは胸騒ぎを覚えた。
「卵は、どこかね?」
 努めて表情を変えず、ネモが淡々と問いかける。ケヒナは一瞬狂気じみた笑みを浮かべたが、すぐに穏やかな表情に戻って荷台に視線を流した。
「えぇ、まだ、ここに居ますよ。ワタシの愛しい子供達。でも、もうお別れなんですね。ワタシ、悲しくないですよ。だってもう大勢、子供達を……こど、こど、子供達……子供達を、あの方の、あの方の、あの方の……あの方、あのあの、あの……あの、あは、あはははは、あはは、ひひひひ、ひひひひひひひひひ」
 一体何が可笑しいというのだろうか。
 ケヒナは拘束され、卵も冒険者達に奪還された。ケヒナにしてみれば悔しがる局面の筈であろう。接近戦に長けるフリーダとニワニが慎重に馬を寄せ、そのまま左右から御者台に乗り移る。その間もケヒナは抵抗する訳でもなく、ひたすらに哄笑を続けていた。
 その一方でトゥーリとネモが荷台に飛び移り、積み込まれている木箱をこじ開けた。中には緩衝材としての藁が押し込まれ、更にその奥へと手を突っ込んでみると、卵の殻と思しき感触が返ってきた。
 木箱のサイズと数から見て、アリル部族の集落の孵化場から失われた卵の全数が、この荷台内にあると見て良いだろう。
 だが逆をいえば、これまでに盗難された他の部族での卵は既にどこか、別の場所に移されたということでもある。ネモは、ケヒナが気が触れたように笑い出す前に、何故か胸を撫で下ろした理由が、何となく分かったような気がした。
「こいつは、駄目だな。恐らくだが、自分の気が触れるよう自己催眠か何かをかけてやがったみてぇだ」
 御者台の傍らに馬を進めてきたドーマが、渋い表情でケヒナの哄笑を凝視した。気が触れてしまえば当然尋問等は出来よう筈も無いし、仮りに卵を奪われたリザードマンが報復としてケヒナを処刑しようとも、気が触れている状態では恐怖に怯えることもない。
 つまり、他部族の集落で奪われた卵の行方は、永遠に謎のまま、という訳だ。
「このひとだけが犯人とも限らないよね。もしかしたら、他の誰かが後を引き継いで卵を盗むってことも、あり得るかも」
 ケヒナの台詞から、誰かの指示で卵を盗んでいたことを察したトゥーリは、未だ被害に遭っていない他部族に対して警鐘を鳴らす必要性を訴えた。
 何かが、進行している。それも、泥血啜る月吸蟲の封じ込めが再び始まろうとしているこの時期に合わせて、何者かが事件の裏で策謀を企てている。
 それが何なのかは、分からない。
「兎に角、集落に戻りましょう。卵は無事に取り戻せました。ケヒナさんの処置に関しては、ジュロウさんとイズールさんに一任するしかありませんね」
 ガレシアスの言葉に、冒険者達は一様に頷く。馬車の御者台には、そのガレシアスが腰を据えた。
(あの方とは……一体誰なのですか?)
 馬車を反転させながら、ガレシアスは暗鬱たる思考に囚われた。今、このディズル大湿地帯に泥血啜る月吸蟲以外の別の脅威が、迫ろうとしているのだろうか。

マスターコメント

 皆様のお陰で、無事に卵を取り戻し、犯人を捕らえることが出来ました。  しかしながら次なる事件の勃発を予想させる、色々な情報が示されています。これが今後どのように繋がっていくのかは、【蠱毒】連動の次回以降のOPをお待ち下さい。
ショートシナリオ

ショートシナリオ普通 報酬:標準6 / 4〜6人

2021年02月21日 01時11分43秒 公開

大成功

相談掲示板

  1. ニワニ

    ウォーリアのニワニだ、宜しく頼む。 しかし孵化場から卵がか……その場で食われた訳でもなさそうだ、何らかの意図があって持ち去られたと考えた方が良さそうだな。

  2. No.2

    此度はよろしく頼む。余輩はネモという。 拉致と見て良さそうだが…ふむ… 一つであれば子を亡くした者だとかを考えたが、そもそもリザードマンは皆で育てる習慣が多い筈であるから余程の事が無い限りそういう思考には至らないようにも思う… 加えて、十数個がいくつかの場所でというのが気になるな。

  3. トゥーリ

    トゥーリだよ、よろしくね! 卵ドロボウを捕まえる依頼なんだね……犯人の目的や素性を推理しつつ、犯人と出くわしたら交戦って感じになるのかな? この部族だけじゃなくて、他の部族もって話だし、次もあるかもしれないね!

  4. ガレシアス=エルムート

    失礼します。キャスターのガレシアスです。 卵を見つける依頼…ですね。ふむ… 犯人がどのようなつもりかは分かりませんが、卵の所在を明らかにすれば自ずと見えてくるはず… さっそくですが。 まず、 ①孵化場に出入りしていた者と卵がなくなった時間の特定  出入りする人は限られているでしょうから、どの時間帯に卵が盗み出されたのかを割り出します。  卵はいくつも持って歩けるほど小さくはないでしょうから、複数人の犯行が予想されますね。 ②卵が保管できそうな場所の特定  加えて卵は場所を取り、かつ中身が大事なら温めておく必要があるので、卵の行き先を絞ることもできるかと。割れる心配があるのでそれほど遠くへは運べないでしょう。まだ近くにあると思われます。 とりあえず今思いつくのはこの辺りでしょうか…

  5. ニワニ

    顔見せは終わっていないが揃ったみたいだな、そろそろ相談しよう。 エルムートの提案から…… >>孵化場に出入りしていた者と卵がなくなった時間の特定 部族全体で育てているだろうから部族内で出入りしているリザードマンは多いかもしれないな。 アリルとアリル以外の部族で卵が盗まれた時間を擦り合わせれば(同一犯ならば)卵を囮にして犯人を捕まえたりしやすいだろう。 部族内での盗みだった場合は……さて、どうしようか。 >>卵が保管できそうな場所の特定 盗人にとって中身が重要なら 野生動物の寄り付かない場所か……盗人が管理しやすい室内、洞窟内が候補になりそうだな。

  6. ドーマ・アザーリ

    よォ、遅くなっちまったな。 俺ァドーマってもんで。見ての通りのキャスターよ! よろしく頼むぜ! リザードマンの孵化の条件ってェのを知らねェが、湿地帯ん中のそこらで孵るもんかよ。 エルムートの意見に乗っかって、出入りしてる連中の時間帯だ足取りだを把握するとともに、 習性を知ってけばなんぞ手がかりになるかもわからねェな?

  7. フリーダ=ブロムヴィスト

    ウォーリアのフリーダです。よろしくお願いします。 私も出入りした人達と盗まれた時間帯の特定は重要だと思います。 今回は複数箇所で卵が盗まれたということですから、 各地で盗まれた時間によって複数犯か単独犯か判断が付くでしょう。 盗まれた卵の保管場所の特定についてですが、 数が数な上に産卵場というからには孵化条件の一つや二つ必要なのは間違いないでしょうから、 卵の隠し場所を複数用意してあるとは考えにくいです。 そうなるとそれぞれ盗まれた場所からアクセスしやすい所にあるのではないかと思います。 あとはそうですね……捜索と並行して、 これ以上卵が盗まれないような仕組みを考えておけば万全でしょうか?

  8. ドーマ・アザーリ

    あと一つ気になるのが、商会の足取りと被害が起きた部落がどの程度合致してるか、だな。 イズールを疑ってるわけじゃねェが、手前んとこの部落の卵が奪われたなんてあまり他所の部落にするもんでもねェと思うわけよ。 となりゃア、イズールたち商会が各部落を回った都度に卵が奪われた、なんて話を聞いてる可能性もあるかもしれんぜ。

  9. ガレシアス=エルムート

    イズールを…しかし今回卵の行方を探そうと提案したのは他ならぬ彼ですから。その可能性は低いのではないでしょうか。リザードマンたちと商取引を行いたい者たちの目的は、リザードマンたちの作る農作物。交渉材料として卵を盗んだと考えるのが自然…ですけれど。わざわざ探させるようなことはしないでしょう。 メッタメタなことをいうとオープニングに書かれていることから、商会もしくは余所者をよく思わないリザードマンによる、「余所者への対抗手段としての」内部犯の可能性は高いので… しかしこの点を突こうにも、リザードマンは部族内結束のつよい種族です。下手な突き方をすると頑なになられる可能性もありますね。【部族内結束の強さ】を逆手に取る必要が出てくるかと思います。

  10. ガレシアス=エルムート

    ★これまでのまとめ ①孵化場に出入りしていた者と卵がなくなった時間の特定  i)アリル部族と他部族で卵が盗まれ時間をすり合わせ    →複数犯か単独犯か?  ii)孵化場に出入りする時間帯や担当の足取りを把握 ②卵が保管できそうな場所の特定  i)野生動物の寄り付かない場所、室内、洞窟内?  ii)卵の隠し場所は一箇所の可能性が高い    →①の調査結果により場所を特定できるかも? ③これ以上卵が盗まれないような仕組み  卵を囮にして犯人を捕まえる、など

  11. ドーマ・アザーリ

    あァいや、文字通りイズールは疑ってねェのよ! どっちかってーと一月前から商会に入ったっていうケヒナを疑ってるクチでな。

  12. ガレシアス=エルムート

    ああ!失礼しました。 それは確かに、そうですね。…ふむ…【洞察】などで探りを入れる、などでしょうか。

  13. No.13

    ふむふむ、2点調べるのだな。 分かれてという事ならば余輩は【場所の特定】に行きたいと思うぞ。 洞察や天眼、看破や超聴覚など既に会得しているからだが…どれがいいだろうな… 洞窟を含め屋内であれば天眼は不要か…?いやしかし、道中を思うとあってもいいやも… そして此度ではなんとなく、盗まれない対策までするのは難しいのではないかと思うぞ。 まぁでもガレシアスの言う「卵を囮にして」というのを行うのであれば、偽物の卵でも作って余輩が入っても構わない。 万が一連れ去られたとしても卵は戦えぬ、余輩は戦えるからな。

  14. ガレシアス=エルムート

    卵を囮にする案はニワニさんのご意見ですね。 もし次に狙われそうな孵化場が特定できるのであれば、警戒してもらうことはできると思います。とはいえ我々の目的は盗まれた卵の発見、犯人は見つかれば上々、くらいでしょうね。 そして恥ずかしながら私…はい…LV1の未だ報酬も入っていない駆け出しですので…必要そうなスキルは皆様頼りです。申し訳ありません… もし私の案を基幹に動くのならば、全体の流れをこちらでプレイングに書いておきますので、その分皆様自由に動いていただけたら。

  15. トゥーリ

    まとめ、ありがとう! ずいぶんと進んでたねぇ。ワタシは①の方中心にしようかな? あとは、まだ被害にあってない部族の人とかに話を聞いたら③も抑えられそう?

  16. No.16

    本当だニワニの提案だったか、すまない!!!!!!(ガレシアスとニワニに交互に見てくわっ) れべるとやらは余輩はあまり気にしていなかったが、確かに技を覚えるのにも一苦労だからな。 装備は装備せねば買っただけでは意味が無いのを忘れなければなんとかなる。 事によっては日を改める可能性もあるからな… では改めて、余輩の行動は②の卵が保管できそうな場所の特定を中心に動いてみようと思うぞ。

  17. ニワニ

    いや、構わない。話のついでに提案しただけだったからな。 荒事の方が向いてる、俺は③へ回ろう。 精度の高い待ち伏せができるよう①で集められた情報を元に張る方がいいだろうな。

  18. ガレシアス=エルムート

    ありがとうございます。では、仮プレイングを載せておきますね。全体の方針をまとめております。何か付け足したいことや修正箇所があればお申し付けください。(続く

  19. ガレシアス=エルムート

    ★仮プレイング 不肖、私ガレシアスが全体の方針をまとめさせていただきます。後述のタグを使用しつつ、協力して卵を見つけ出しましょう。 「孵化場への出入りの頻度を調べ、どの時間帯に卵が盗み出されたのかを割り出します。卵をいくつも持って歩けないでしょうから複数人の犯行が予想されます。加えて卵は場所を取り、かつ温めておく必要があるので、卵の行き先も絞れます。割れる心配があるのでそれほど遠くへは運べないはず。まだ近くにあると思われます。以上から私たちが取るべき行動は…」 ■行動方針 【時間調査】孵化場に出入りしていた者の足取りの調査と、卵がなくなった時間の特定 【場所調査】卵が保管できそうな場所の特定 【囮調査】孵化場の卵を囮に待ち伏せ 【時間調査】の結果をもとに、【場所調査】と【囮調査】を同時に進行します。 【時間調査】  リザードマンたちが孵化場に出入りする時間帯や担当の足取りを把握することで卵が無くなった時間を割り出し、アリル部族と他部族で卵が無くなった時間をすり合わせることで複数犯か単独犯かを推察します。以降、【場所調査】と【囮調査】の二手に分かれて下さい。 【場所調査】  【時間調査】の結果をもとに、卵が保管されている場所を割り出します。特定後、侵入して卵があれば確保して下さい。 【囮調査】  【時間調査】の結果をもとに、次に卵が無くなりそうな場所へと向かい、リザードマンたちと共に卵の防備を固めて下さい。

  20. ガレシアス=エルムート

    ケヒナさんのことも少し気になりますね… 彼女に対し探りを入れるかどうかはお任せします。基本方針に書かれていないことも皆様の判断でプレイングに書いていただけたらと。

  21. ドーマ・アザーリ

    あいよ、足引っ張らん程度に外野で探らせてもらわァ!

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0