【聖祭】朝から晩までBBQ!
ゆうきつかさ
コメント 9
シナリオID:427
オープニング
「よっしゃ、来た、来た、来たァァァァァァァァァァァァァ!」
陽気なゴブリン、ウェーイにとって、慰霊祭はトクベツなモノだった。
「俺は、この日を待って、待って、待ちまくったぜ! 朝から晩までBBQ! いくら喰っても、誰にも文句は言われねぇ」
ウェーイが興奮した様子で、腹の底から叫び声を響かせた。
既に、頭の中は、肉、肉、肉。
肉の花畑が広がるほど、肉一色だった。
「しかも、タダの肉じゃねぇ。鶏、豚、牛、羊……それの一番美味い部分だけを集めて食うんだ! その上、野菜も美味いぇ! マジで、美味ぇ! どれも新鮮で、食べ頃のモノばかり。それを食って、喰って、喰いまくるだけだ! つー訳で、お前達には盛り上げ役を御願いしたいって訳よ。まあ、盛り上げ役って言っても難しい事はねぇ。とにかく、肉を食えばいいだけだからさ」
ウェーイがテンションを上げまくりながら、ノリノリで言葉を吐き出した。
「ねぇ、何か忘れていない?」
その横にいたゴブリナのギャルが、呆れた様子で漏らした。
「あ、そうか。そういや、そうだったな。実は肉を食っている間、仮面を被った奴等が邪魔をしてくるんだ。こいつらは、通称『肉鬼』って言われているんだが、どんな事があっても、怪我をさせたら駄目だ。とにかく、目の前の肉を食ってくれ。これには、何か謂れがあったんだが、俺はよく知らねー。ただし、こいつらは肉にコショウをかけたり、カラシをつけたりして、悪戯をしてくるから要注意だ。場合によっちゃ、勝手に肉を食ったりもするんだが、それでも気にせず肉を食わなくちゃいけねぇ。美味そうに、勝ち誇った様子でな。まあ、そう言う風習だが、気にせず肉を食えばいいからつ」
そう言って、ウェーイがノリと勢いで、依頼をするのであった。
解説
マスターより
リプレイ
「ウェーイよ、また肉なのだな? しかし、それも良かろうなのだ! それに、肉は良いものだ。いくら喰っても太らんし、健康的な肉体を維持するのに、肉は野菜より必須である。その上、美味いッ! それがタダで喰えるというのだから、遠慮なく戴くぞ!」
キュベレーは仲間達と共に、聖祭が行われている広場にやってきた。
広場には既にウェーイ達がおり、山盛りの肉を運んでいる最中だった。
その肉はウェーイ達が前日の狩りで、獲ってきたモノ。
どれも新鮮で、上質のモノのため、眺めているためで、腹の虫が大合唱を始めてしまうレベルであった。
「……という訳で、お肉食べにきましたー」
アリエッタがノリノリな様子で、ウェーイとハイタッチ。
その横にいたギャルと、ソフトタッチをした後、チョコンと席に座った。
「おっ、来たな、お前等! んじゃ、遠慮なく、やってくれ!」
ウェーイが満面の笑みを浮かべて、山盛りの肉をテーブルの上に置いた。
「肉、肉、肉、好きな人からしてみれば、この催しはたまらないでしょうね。折角ですから、ご相伴にあずかりましょうか」
その流れに乗ってヴィルヘルミナが、肉をジュージューと焼き始めた。
「しかも、お肉の美味しいところだけ、食べ放題! ここは、ひょっとして天国なのでは!」
シャロン・ラ・モリエールがワクワクとした様子で、目の前の肉を見下ろした。
どの肉もシャロンに対して、『食べて♪ 食べて♪』と猛アピール。
その気持ちを察したのか、シャロンも食べる気満々になった。
「お肉、お肉、お肉ー♪」
アリエッタも瞳をランランと輝かせ、猫耳をピコピコさせて感動した。
「それじゃ、我はひたすら肉を焼いて喰うぞ」
すぐさま、キュベレーが脂身のない牛の赤身と、鶏肉を網の上に乗せた。
それと同時に、肉の焼ける音と共に、香ばしいニオイが辺りに漂った。
「しかし、朝から晩までBBQを楽しむというのは中々変わった催し物ですね。啓示では『妨害を受けながらBBQとか一昔前のTVバラエティーかな?』と出てますが、どういう事でしょう?」
フリーダ=ブロムヴィストが頭の上にハテナマークを浮かべ、不思議そうに首を傾げた。
「それにしても、なんだか面白いルールだね。何か謂れとかあるの?」
アリエッタが興味津々な様子で、猫耳をピコピコとさせた。
「……ん? あるぞ。確か、アレだ。えーっと、何だっけか。とにかく、どんな時でも、気にせず肉を食えって事だ」
ウェーイが途中で説明する事を放棄し、ザックリと答えを返した。
何やら謂れがあるようだが、能天気がマブダチのウェーイにとっては、些細な事のようである。
「……で、肉鬼っていうのを、やればいいの……?」
悠人・ラドルファスがウェーイ達に問いかけながら、テーブルの上に置かれたオーガの御面を手に取った。
その御面はオーガをモチーフにしているようであったが、見方によってはオークのようにも見えた。
「おう、その通りだ。とにかく、みんなの邪魔をすればいい。調味料も色々あるから、ジャンジャンかけちまって構わないぜ!」
ウェーイが調味料を備え付けた腰巻のようなモノを渡し、物凄くイイ笑顔を浮かべた。
「……とは言え、あんまマズくするのもなぁ……」
悠人が複雑な気持ちになりつつ、ウェーイから受け取った腰巻を巻き、オーガの御面で顔を隠した。
「まぁ、この村の風習なんだから、付き合ってやろうじゃないか。肉の味を悪くしたくないんだったら、笑わせるなり、噴き出させるなりすればいいしな」
ティラミス・ノーレッジが村人達に酒を注いで回った後、葉っぱで作った自作の仮面を被った。
「……ですが防衛策は取らせていただきます」
シャロンが生卵をつけダレにして、焼き上がったばかりの肉を食べた。
これはシャルガネ出身のお師匠様に教わった『すき焼き』というモノ。
こうする事で生卵が肉や舌を保護してくれるため、調味料絡みのイタズラはすべて防ぐ事が出来る……はず。
「よーし、食いだめだよー♪ サバイバル暦が長いのは伊達じゃないよ!」
その横で、アリエッタが焼き上がったばかりの肉を口に運び、タレの味と絡み合うハーモニーに魂を震わせた。
「だったら、特製のバーベキューソースをかけてやろう。これだけで肉と酒も、どんどん進むぞぅ。どうだ、美味いだろぉ」
その流れに乗るようにして、ティラミスがアリエッタの肉に、濃厚なバーベキューソースを掛けた。
それは思わず唸ってしまうほど美味しく、病みつきになる味だった。
「肉鬼なのか肉塊なのかは存ぜぬが、随分と気が利くではないか、貴様! 我は香辛料の類は好物なのだ。もっとかけてよいぞ! 唐辛子でも、わさびでも、レモンでも、何でもかけるとがよい! 我が許す!!」
キュベレーも全く動じていない様子で、バーベキューソースが掛かった肉を口の中に放り込んだ。
その途端、アリエッタと同じように、幸せそうな表情を浮かべた。
「ここからは私が肉を焼きましょう。遠慮せずに、どんどん食べて下さいね」
ヴィルヘルミナが焼き加減を調節しながら、ジュージューと肉を焼き始めた。
年に一度の祭りという事もあり、どの肉も上質。
普段では食べる事が出来ない肉ばかりなので、ニオイを嗅ぐだけでも幸せな気持ちになる事が出来た。
「啓示では『強くなりたくば喰らえッッッ!!! 喰らって喰らって喰らい尽くせッッッ!!!』と出ています。英雄になるためには沢山食べて強くなりましょう」
フリーダが背後にオーガの如き漢を浮かべ、その気持ちに応えるようにして肉を喰らった。
その姿は、まるでオーガ。
フリーダ自身にオーガが乗り移ったような勢いで、激しい喰らいっぷりであった。
その間、悠人はウェーイの焼いた肉を掠め取り、良い感じにカルビだけ残し、他の肉を食べさせないように仕組んでいた。
それに対抗するようにして、アリエッタは肉への執念を燃やし、ありとあらゆる肉を口に運び、肉将軍として広場に君臨していた。
「クッ!」
その事に気づいた悠人が、アリエッタから肉を奪い取ろうとしたが、それは残像ッ!
「おいしー」
本物のアリエッタは、フェザーステップで踊るようにステップを踏み、悠人の背後で、焼き上がったばかりの肉を美味しそうに頬張って、ニッコリと笑っていた。
「さて、そろそろ妨害……って、女性しかいないじゃねぇか!」
そんな中、ティラミスがハッと我に返って、思わずツッコミを入れた。
このまま本気を出したところで、相手が女性だけでは、非難轟々。
最低男のレッテルを貼られて、どんよりな毎日を送る事が確定しそうなほどヤバかった。
故に、ティラミスは考えた。
その結果、幻影でセクシーな野郎を出そうと思ったりもしたが、場合によっては御褒美になってしまうため、悩みに悩んだ末、気がつくと心の迷宮に迷い込んでいた。
その間も、ヴィルヘルミナは、自分のペースで肉を食べていた。
そもそも、上物の肉を食べる機会など、滅多にない。
しかも、無料で好きなだけ食べる事が出来るため、早食いする事なく、肉ごとに味わって、食べていた。
(悪い肉鬼もいればいい肉鬼がいてもいい。自由って、きっとそういうものだ)
一方、悠人が自分なりの答えを見出し、早速それを実行した。
まずは、おろし大根わさび。
これは、おろした大根の水を良く切り、そこにわさびをあえたモノ。
(あら? 何か食べやすい?)
シャロンが驚いた様子で、おろし大根わさびを口にした。
ある意味、イメージと正反対。
(それなら、これだ)
続いて、悠人が焼き上がった肉に掛けたのは、レモン醤油であった。
こちらはレモン汁と醤油を1:1で混ぜたモノ。
(酸味で、食欲がまた……)
シャロンがまったく気にせず、肉を食べた。
(そして、これだ)
最後に悠人が皿の上に置いたのは、サンチュであった。
焼いた肉を、これに巻く。
「これでは嫌がらせになりませんね。悠人様も、どうぞ」
シャロンがサンチュの味を堪能しつつ、悠人にも肉を勧めた。
「そう言えば、啓示では『ここでオリ=チャー発動! 食べる担当に水を渡していく事で、演技が出来ていない皆様に助け舟を出しましょう。良い評価がもらえます』と出ていました。また、例え何かトラブルがあったとしても、『覚悟』は『絶望』を吹き飛ばすから、ヘーキヘーキと啓示が出ています」
そんな中、フリーダが先程受けた啓示を口にしつつ、ウェーイ達に水を配っていった。
「……そうだ、適任なのがいるじゃァないか。なぁ、ウェーイ」
その途端、ティラミスが名案を思い付き、ウェーイの肩を何度も叩いた。
「後で笑い話になるのであれば、それでも構わないと思いますが……。程々にしてくださいね」
その事に危機感を覚えたヴィルヘルミナが、警戒した様子で口を開いた。
「えっ? ん? ああ」
だが、ウェーイは、キョトン。
何の事だか分からず、頭の上に沢山のハテナマークが浮かんでいた。
「それじゃ、問題ないって事で」
ティラミスが物凄くイイ笑顔を浮かべながら、ウェーイの幻影を出現させた。
それはエグいハイレグ姿で、筋骨隆々のウェーイだった。
『俺はウェーイ、お前の胃袋と腹筋をピンポイトで爆撃するぜ!』
そこに追い打ちを掛けるようにして、ティラミスがウェーイの声を真似た。
「ぶっふー!」
その途端、ギャルが吹いた。
誰よりも早く、最速で。
そして、ウェーイも吹いた。
あまりのギャップに飛沫が飛んだ。
「ゴフゥ!」
その巻き添えを食らったシャロンが、激しくゲホゲホと咳き込んだ。
「まったくあなたがたは……! 我慢してさしあげているからと調子に乗って!
そもそも食べ物を粗末にするような行いは、わが神は許しません! この牛と鶏と豚に心から謝りなさい!」
次の瞬間、シャロンが苛立ちを隠せない様子で、ウェーイ達を叱りつけた。
そのため、ウェーイ達は、ショボン。
「正直、すまなかったぜ!」
そのままウェーイがスライディング土下座で、シャロンに謝った。
「せっかくですから、一緒に食べませんか? ただ邪魔をしているだけではツライでしょう? 沢山ありますから、遠慮はいりませんよ?」
そんな空気を和らげるようにして、ヴィルヘルミナが焼き上がったばかりの肉をウェーイ達の皿に乗せた。
「お肉は皆で楽しく食べるのが一番。そうじゃない?」
アリエッタも何やら察した様子で、ウェーイ達を見つめてニッコリと笑った。
「それじゃ、みんなで一緒に食べるとするか」
そう言って悠人がシャロンの横に座り、ウェーイ達と一緒に肉を食べるのであった。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準7 / 4〜10人
2021年01月07日 11時15分31秒 公開
相談掲示板
シャロンです。よろしくお願いします。 美味しいお肉のようですから、しっかり食べたいです。 モノを食べる時はね、誰にも邪魔されず 自由でなんというか救われてなきゃあダメなんだ 独りで静かで豊かで…… と言いたいところですが 邪魔されても我慢しなくてはいけないのですね……。
シーフのティラミス・ノーレッジだ、宜しく頼む。 …ふむ……ふむ…?…なるほど…? (無言で仮面を取り出す)
ウォーリアのフリーダです。よろしくお願いします。 要約すると、妨害に負けずにとにかく美味しくお肉を食べるという事で良さそうですね。 場合によっては拷問一歩手前な状態になりかねませんから、 上手く妨害を突破しつつ食べる必要がありそうですね?
ヴィルヘルミナです。今回はよろしくお願いします。 普通に食べるだけなら楽だったのですけど、下手をすれば我慢大会になりかねませんね。 それもまた内容のうちなのかもしれませんけど。
成立してましたね。 よろしくお願いします。 妨害に回られる方はお手柔らかにお願いしますね?(がくぶる と、まあ…… PC的には委員長さんキャラなので 「食べ物で遊ぶなんて!」 「せっかくのいいお肉をダメにしちゃいけません!」 のようなリアクションでいきます。 PL的には、これはPTAに怒られる系のバラエティ番組っぽい趣旨の依頼で、求められているのはリアクション芸と理解しています。 ぶっ!とかおえっ!ってなったら「アウトー!(ででーん)」というアレだと思っています。 ほどほどアウトが出ないとリプレイ的にも起伏がないものになり得るので、最終的には我慢しきれず怒る動きをしようか、という感じですね。
No.6
我だ。 ああ......肉塊ではなく肉鬼なのだな。 気づかなければ肉鬼や演じている者を肉塊として喰らう所であったぞ。
悠人・ラドルファス、よろしく。 じゃあなんかシャロンがつっこめそうなボケ考えとくよ …多分(自信はない
つ、つっこみ……!? ハードルが急に上がった気がしますが、お手柔らかに……! 現時点では、ティラミス様と悠人様が肉鬼役で、私とフリーダ様とヴィルへルミナ様とキュベレー様が防衛、でしょうか? (分担の必要はあまりないですが)
アリエッタです。 お肉食べにきましたー。 よろしくね!