【聖祭】孤児院の子どもたちの相手をお願いしますわ!
四方 のあ
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シナリオID:274
オープニング
●
エラトゥーン都市同盟のリブラネスタにある、クラウゼ商会という裕福な商人の邸宅の、ブルー系統で統一された上品なお部屋にて。
「皆様、お集まりいただき誠に感謝いたしますわ! 早速ですけど、孤児院についてお話させていただきますわね!」
商人お嬢様ローゼン・クラウゼは、依頼を受け集まった冒険者たちにお礼を言いながら、仕事の話を切り出します。
「その孤児院には、クラウゼ商会が慈善活動の一環として資金援助をしているのですが、お金を出すだけでなく、時には交流も図っていて――今回は皆様にご同行いただき、子どもたちの相手をお願いしたいのですわ!」
ローゼンは今まで何度か冒険者たちに依頼を出すうち、冒険者を非常に興味深いと感じ、子どもたちにも是非会わせてみたいと思ったのだと言います。
ちょうど聖霊節の時期で、孤児院の先生も忙しく手が足りないのもありました。
「ワタクシや商会の者は何度か訪ねた事がありますが、冒険者の皆様をお連れするのは初ですの♪ 子どもたちも好奇心旺盛なお年頃、新しいお客様に興味津々に違いないですわ☆」
とは言えお互い初対面ですし、特に冒険者側は何をすればいいか迷ってしまうかもしれません。
「日程としてはお昼過ぎに孤児院に到着するのですが、そこから大きく、お遊戯タイム、夕食タイム、就寝タイムに分かれていますの。まんべんなくこなしても良いですが、ご自分の得意そうな部分に絞るのも良いかと思いますわ!」
加えて、ローゼンは言いました。子どもたちに楽しいと思ってもらう事も大切ですけど、それには自分も楽しむのが秘訣ですわよ♪ と――。
●
ロスガリア大陸に住まうものたちにとって、12月は大きな意味を持つ。この時期に執り行われる祭りや催しを、聖霊節と呼ぶ。
その由来はハーフリングの英雄、ジド・ルウがその身をエーテルと成して世界に穿たれた大穴を塞ぎ、彼に小さな神々が続いたことが、今年までの平穏の礎を作った――という逸話に拠る。詳細な時期が定まっていないのは、この頃に暦が存在していなかったため、神代における『冬の時代』、という比喩的表現を、文字通りに解釈したためであるとされる。
由来はともあれ、ジド・ルウの英雄的行為を称え、名を失った神々に祈りを捧げることから始まった聖霊節は、様々な土地の風習や営為と重なった結果、亡き祖先や、近しい人々への思いを捧げることだけでなく想い人と過ごす特別な時期――という習慣が定着して久しく、特別信仰心の無いものであっても神殿や家庭でモミの木や柊を飾り立てて祈りを捧げる。街をあげて催しを行い、厳しい冬の中でもとっておきのごちそうを食すこの時期は、収穫祭に続く特別な時節といえた。ジド・ルウが好んでいたという、赤白の服装も今代まで続く伝統の一つとなっており、そこかしこに仮装をした人物も目立つ。
――実りの秋、収穫祭を終えた人々は、深まる冬の気配を感じながら、慰霊祭の準備を進めていた。
エラトゥーン都市同盟のリブラネスタにある、クラウゼ商会という裕福な商人の邸宅の、ブルー系統で統一された上品なお部屋にて。
「皆様、お集まりいただき誠に感謝いたしますわ! 早速ですけど、孤児院についてお話させていただきますわね!」
商人お嬢様ローゼン・クラウゼは、依頼を受け集まった冒険者たちにお礼を言いながら、仕事の話を切り出します。
「その孤児院には、クラウゼ商会が慈善活動の一環として資金援助をしているのですが、お金を出すだけでなく、時には交流も図っていて――今回は皆様にご同行いただき、子どもたちの相手をお願いしたいのですわ!」
ローゼンは今まで何度か冒険者たちに依頼を出すうち、冒険者を非常に興味深いと感じ、子どもたちにも是非会わせてみたいと思ったのだと言います。
ちょうど聖霊節の時期で、孤児院の先生も忙しく手が足りないのもありました。
「ワタクシや商会の者は何度か訪ねた事がありますが、冒険者の皆様をお連れするのは初ですの♪ 子どもたちも好奇心旺盛なお年頃、新しいお客様に興味津々に違いないですわ☆」
とは言えお互い初対面ですし、特に冒険者側は何をすればいいか迷ってしまうかもしれません。
「日程としてはお昼過ぎに孤児院に到着するのですが、そこから大きく、お遊戯タイム、夕食タイム、就寝タイムに分かれていますの。まんべんなくこなしても良いですが、ご自分の得意そうな部分に絞るのも良いかと思いますわ!」
加えて、ローゼンは言いました。子どもたちに楽しいと思ってもらう事も大切ですけど、それには自分も楽しむのが秘訣ですわよ♪ と――。
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ロスガリア大陸に住まうものたちにとって、12月は大きな意味を持つ。この時期に執り行われる祭りや催しを、聖霊節と呼ぶ。
その由来はハーフリングの英雄、ジド・ルウがその身をエーテルと成して世界に穿たれた大穴を塞ぎ、彼に小さな神々が続いたことが、今年までの平穏の礎を作った――という逸話に拠る。詳細な時期が定まっていないのは、この頃に暦が存在していなかったため、神代における『冬の時代』、という比喩的表現を、文字通りに解釈したためであるとされる。
由来はともあれ、ジド・ルウの英雄的行為を称え、名を失った神々に祈りを捧げることから始まった聖霊節は、様々な土地の風習や営為と重なった結果、亡き祖先や、近しい人々への思いを捧げることだけでなく想い人と過ごす特別な時期――という習慣が定着して久しく、特別信仰心の無いものであっても神殿や家庭でモミの木や柊を飾り立てて祈りを捧げる。街をあげて催しを行い、厳しい冬の中でもとっておきのごちそうを食すこの時期は、収穫祭に続く特別な時節といえた。ジド・ルウが好んでいたという、赤白の服装も今代まで続く伝統の一つとなっており、そこかしこに仮装をした人物も目立つ。
――実りの秋、収穫祭を終えた人々は、深まる冬の気配を感じながら、慰霊祭の準備を進めていた。
解説
●成功条件
子どもたちと楽しい時間を過ごせましたら成功です!
●日程と行動
お昼過ぎに孤児院到着後、先生が入れ替わりで出かけます。その後から、子どもたちとしばらく遊ぶお遊戯タイム、ご飯を作って食べる夕食タイム、最後に就寝タイム(大部屋で全員一緒に寝ます)で、早朝にお別れです。
無理に全部やろうとせず、いくつかの得意分野に絞るのも良いでしょう。もし人が薄い部分ができましても、ローゼンお嬢様が受け持ち可能です!
(行動のフック)
・お遊戯タイム
子どもと一緒に遊ぶ事がメインの時間帯です。
身体を動かすアクティブな事から、おままごとのような事まで!
・夕食タイム
子どもと一緒に食器の準備をしたり、作れる方はお料理を作ったりし、皆で美味しくいただく時間帯です。
作った方は何を作ったかのアピールとか! あと上手く食べられない子もいるかもなので、助けてあげるのもいいかも!
・就寝タイム
子どもとお話しつつ、徐々に眠る事に誘導する時間帯です。
下記の子どもたちからの想定質問もご参考に、参加者様ならではのお話をすると喜ばれそうな気がします!
●登場人物
・ローゼンお嬢様
子どもたちからは「ぐるぐる髪のお姉さん」として親しまれています。
実際に髪をいじられたりもしますが、お嬢様は心が広いので平気にしています。
今回、商会から孤児院へ行くのはローゼンだけです。彼女一人だけでは手が足りず、どうなるかは皆様にかかっています!
・孤児院の子どもたち
6~10歳くらいの子たちが10人近く、男女およそ半々です。
自分は男の子or女の子の誰か一人または少数に絞って交流する、等もOKです!
(もし皆様の手が回らない子が出ても、ローゼンが受け持てます)
好奇心旺盛なお年頃で、お遊戯、夕食、就寝どのタイミングでも、質問が飛んでくるかも。
以下に想定質問を記載いたしますが、あくまでご参考のためで、全ての質問に対応しなければならない訳ではなく、また記載以外の質問を受けたとしても構いません!
(男の子からの想定質問)
・どのくらい強いの?
・何か凄い物とか、凄い技を見せて!
・街の外にはどんな世界があるんだろう!?
(女の子からの想定質問)
・食べ物作りたいんだけど、上手くできない……。
・ローゼンお嬢様みたいに、スタイル良くなりたい!
・好きな人とかいる?
・孤児院の先生
聖霊節本番のための準備等で、基本不在です(翌朝に帰宅)。
今回は考えなくて大丈夫です!
マスターより
お祭り! 楽しみですね~四方 のあです!
今は親戚の年下の子たちの遊び相手をした事を思い出しつつ、書いています!
わたしは子どもや、一緒に遊ぶのが大好きです☆
……精神年齢が近いのかもしれません(ちょっぴり遠い目)
時に自由な発想をする子どもたちと、楽しく過ごしていただけたら幸いです♪
リプレイ
●お兄さんたち、お姉さんたち、はじめまして!
「わーい♪ ぐるぐる髪のお姉さん、いらっしゃい☆」
「みんな、元気そうで何よりですわ♪ 早速遊びましょう――と言いたい所ですけど、今日は何と! 特別ゲストを招いているのですわ☆」
「とくべつげすと?」
きょとん、とする子どもたちに。
「ええ――以前少々お話した冒険者の、お兄さんやお姉さんたちですわ! どうぞ♪」
「ぼうけんしゃ……!」
事前にローゼンから冒険者の活躍の話を聞いていたのでしょう、子どもたちが憧れの目でキラキラっと見つめる中。
6名の冒険者たちが姿を現します――。
「私、シャロン・ラ・モリエール! みんなと同じように孤児院に居たのよ。お姉ちゃん何でも相談、受け付けるからねっ」
シスター服のシャロンは孤児院出身だけに、子どもたちへの接し方は慣れたものでした。
真っ先にフレンドリーな挨拶をする事で、子どもたちの中で少し緊張していた子たちも、グッと引き込まれる様子です。
「はーい、みんな、こんにちは! おねえさんはエミリア・シバっていうの、踊りや運動が得意よ。よろしくね!」
続いて、踊り子風衣装のエミリアも陽気にご挨拶。偶然ですが、二人共お姉さん気質のようです。
彼女たち二人は、主に子どもたちといっぱい遊ぶ「お遊戯タイム」の担当です!
「アヴェラ・ウッチェロよ。みんなが沢山遊んだ後、美味しい夕ご飯を作ってあげたいと思っているの。楽しみにしていてね」
メイド服のアヴェラは、メイドさんらしくお料理はお手の物。子どもたちにリサーチの上、良い思い出になるものを作ってあげたいと思っていました。
「ファイサル・アル=ファルドだ! 俺はざっくばらんな男料理……と見せかけて意外とケーキなんかも作れるんだぜ!」
イグノ砂漠地方出身のエキゾチックな男子のファイサル、彼の作る料理もきっと未知の味、楽しみが持たれそうです。
二人は主に、主に「夕食タイム」の担当です!
「俺はハーゼル・ライアード。これまで旅をしてきた、街の外の色々な場所の話ができたらと思っているんだ」
剣士の青年ハーゼルは、自身が豊富な旅経験を持っていました。その話はきっと子どもたちの刺激となる事でしょう。
「フリーダ=ブロムヴィストです。何か良い思い出にしてあげられるお話ができたと思うのですが――」
同じく剣を扱い、英雄を目指す少女フリーダも、何かしら心に残るものを伝えられたらと思っていました。
最後の二人は、主に子どもたちに冒険の話を伝えたりなど「就寝タイム」の担当です!
そして――楽しくなるに違いない一日が、幕を開けます!
●はしゃげ! お遊戯タイム
「身体を動かしたい子は、まずは準備運動から――おねえさんの得意な踊りで遊びましょうね!」
エミリアは踊り子風衣装で、子どもたちに熱心に教えています。
子どもでも出来そうな簡単なステップ、けれどリズムに乗りやすく楽しいものを――。
「ワンツー、ワンツー♪ いい調子ね、次はおねえさんと一緒に――」
一人でも楽しいものでしたが、二人で一緒にリズムに乗れた時の嬉しさはまた格別で――ここまで本格的で楽しい踊りは子どもたちも初めてで、特に女の子を中心に人気を集めていました。
一方エミリアは、特に男の子の中には踊りだけでは満足できない子もいるのでは、と案じていました。
「せっかくだから、冒険者の力も少しだけ見せてあげるわね――」
そう言うと、彼女はかけっこや追いかけっこを見せるように――ですが普通の人から見れば超人的な速度の疾風足や、そんな所を登れるのかと思わせるような壁歩き、空中を駆けるエアーライドなどを披露。
踊りなんて――と思っていた一部の男の子たちからも、一気に尊敬の目で見られることに♪
「ふふ、エミリア様も童心に返ったよう――けど、みんなは危ない真似をしちゃダメだからね? じゃあ、次は――」
続けて、シャロンが一部の男の子たちや活発な遊びが好きな子を中心に引き受け、紙袋に空気を入れた紙風船バレーボールの遊びに誘います。
木やロープを利用して、器用にネットのように張って。
「次は赤チームのボールね、来るわよー!」
この紙風船バレーボール、一見運動神経の高い子が有利と思いきや。
風船の動きはゆっくりで、運動が得意でない子や小さな子も十分に追う事ができ、むしろ譲り合いやチームワーク、どこを狙うかといった戦術が鍵を握っていたり。
みんな、ああでもないこうでもないと、時々シャロンにヒントを貰いながら、楽しそうに工夫しながら競い始めました。
それはシャロンの、幅広い子が混ざれるようにという気遣いと、自分が面白いと思う遊びしか誘わないという真摯さに溢れた遊びでした――。
しばらくして――男の子を中心とした活発な子たちが十分に遊んで休憩に入ったところで、二人は女の子を中心とした静かな子たちとお喋りに。
「ローゼンちゃんみたいになるには? そうねえ……」
エミリアがある、ローゼンに(主に体型に!)憧れる女の子の質問を受けていました。
「ご飯をしっかり食べて、良く寝ること。綺麗なボディラインは健康な体があってこそ――」
ただ、食べて寝るだけだと子豚ちゃんになっちゃうから、そのうえで良く運動することが大事ね♪ と続けつつ。
「スタイル良くなるためにも踊りは有効よ、おねえさんがウエストが引き締まる踊りとかも教えてあげるわね♪」
子どもたちにはまだ早い、と思うなかれ。エミリアは女の子は何歳だろうと綺麗になりたいもの、という事がよく分かっていたのです☆
「ローゼンちゃんほどになれるかはわからないけれど、おねえさんぐらいのスタイルはきっと目指せるわ!」
「あらエミリア様、そんな事は――」
いつの間にかローゼンも話の輪に入り、謙遜するように言います。
「でも本当にローゼンお嬢様もキレイよね。やっぱり百合茶かしら……」
そう言うシャロンですが、彼女自身もかなりのグラマーさんです。
むしろローゼンの方が不思議と、シャロンやエミリアにを羨むように見たのは、気のせいだったでしょうか。
「あとは栄養バランス! 夜更かしも厳禁! 運動もとっても大事、そして清潔にする事も――」
美容ガチ勢のシャロン、子ども相手でも本気で向き合うというスタンスも相まって、割と本気のガチアドバイスに――でも一番食い入る様に聞いていたのはローゼンかも。
「何よりストレスを溜めない事……でも自分可愛さに我儘になったら、いくら美人でも性格ブスってものよ」
見た目だけでなく性格も大事。これもまた真理です。
「最近笑えてないなって思ったら、環境を見直すことね――なんだか大人すぎる話になっちゃったかな?」
「ふふ、大丈夫ですわ。シャロン様もお感じの通り、大人の本気の難しい話でも子どもなりに理解して生かせるものですから――あっ栄養と言えば皆様、そろそろ夕ご飯のお時間ですわ!」
●料理は愛! 夕食タイム
「ねぇ、昨日のご飯なんだった?」
アヴェラは熱心に、子どもたちに食の調査を行っていました。
好きなもの、嫌いなものも――ただそれは決して、嫌いなものを避けて好きなものだけ出す、という訳ではありません。
例え嫌いな物にしても、もし美味しく食べられたら、もし好きになれたら――?
その印象、思い出はきっと強く残る。そこまでアヴェラは考えていました。
「あら、上手に料理できない? なら、教えてあげるわ」
女の子を中心に、お料理を教えて欲しいという子もいて、一緒に作る事になりました。
事前調査と合わせて、鳥のローストに、ニンジンのポタージュ、グラタン――とメニューを組み立てて。
「料理はね、まずは基本を守れば基本通りの味になるのよ」
何事も基本が大事、とはよく言う事ですが、それが中々難しいものです。
ですがメイドさんのアヴェラの基本の出来と、その教え方はとても見事なもので、お手伝いの子どもたちはどんどん吸収していきます。
「うん、上手上手。で、慣れてきたら、少し遊びを入れて試してみる。普段と違う食材にしてみたりね」
そうしてアレンジが加えられたアヴェラの料理は、皆が好きな食材はその食材が目立つように。嫌いな野菜などは一見そうだと気づかない、中に練り込んだり嫌いな理由が消えている形に。
「ワタクシ、実はニンジンが少々苦手でして……えっ、これに入っていたのですか!? 信じられません、ニンジンがこんなに美味しく食べられたなんて――」
後に食したローゼンの、お嬢様らしい偏食っぷりも何のそのであったとか――。
他、アヴェラは手伝ってくれた子の料理を紹介し、皆に褒めてもらえやり甲斐を得られるよう誘導したり。
「頬についちゃったわね(ふきふき)」
「はい、骨から外したわ」
小さい子の食事へのサポートを見せると共に、こうやると良いよと伝えたり。
その姿はまるで、助け合いの心も促進しているかのようでした。
その手に、これから沢山の素晴らしい経験を重ねていって欲しいという願いと共に――。
――少し時間は戻り。
(孤児院か……俺も師匠が拾ってそのまま育ててくれなきゃ、こういう所にいたのかね)
ファイサルは少し物思いをしつつ、子供達のために頑張ろうと切り替えます。
(考えている料理は二つ。牛すじ肉のスープとシフォンケーキ……うん、アヴェラさんと被っていないな、よかった)
肉は水気を拭いたらネギとか生姜やにんにく、酒を少々。あと水と一緒に鍋で煮る。
煮立った後は弱火でじっくり1時間。その後かぶを丸のまま入れて15分。
味付けは塩や胡椒。後は醤油とか入れたいけど、高いものは諦めるか似たもので代用。
これがファイサルの牛すじ肉のスープの基本レシピでした。
そうして火加減に注意しながら待っている間に、ふわふわケーキを作る事に。
(ケーキはご飯じゃないけど、子どもたちは甘い物好きだろうし、普段は気軽に食べられないだろうしな)
食後のデザートにはうってつけ!
「おぉ、ケーキを作りたいって子もそこそこ居るな……よし、付いてこい!」
ファイサルも基本から伝えていきます。
「いいか、料理上手な人の「適当」は絶対に信じるな。基準を決めてきっちり計るんだ。基本を守るんだぞ――!」
まず、ケーキは卵と小麦粉と砂糖で出来る。あと油を少々。
後でちゃんと説明してあげるけど、と良い、今ざっくり言うと卵の黄身と白身と分けて。
白身をすごく頑張って泡立ててから、改めて混ぜると焼き上がった時にふわふわになる。
「これは俺の師匠が教えてくれたんだが、何でふわふわになるのか。実は――お兄さんにも分からない!」
分からないんだ!? と笑いを誘いつつ。
世の中には確かに、どうしてそうなっているのか分からなくても、扱えてしまえているものも多いものです。
「みんな、世界には大地の果てまで、ずっと砂だらけの土地がある。それは砂漠っていうんだ――」
シフォンケーキの不思議と、後に語られた砂漠のお話――ファイサルの料理とお話は、多くの子どもたちを未知の世界へと魅了したのでした――。
●寝る子は育つ! 就寝タイム
そうして、いっぱい遊んで、たくさん食べて――残すはお休みの時間のみとなりました。
「街の外にはどんな世界があるんだろう――そんな疑問の答えの一つとして、俺の故郷の辺境都市群の話をしようか」
まだ寝るにはちょっと早い時間から、剣士青年ハーゼルが子どもたちの好奇心を刺激するように語りかけます。
「それは最古の都市と言われていて、作物の育たない荒野に存在する街――」
辺境都市群にある【シャルガネ居住区】と言う街には【日出ずる国】と言う、別の大陸から渡ってきたと言われる人達の末裔が居る。
彼らは200年ほど前に漂着してきたと言われていて、その時に現地の人々に助けられた恩を忘れず、今の辺境都市群の為に働いてくれていて。
中には【シノビ】と呼ばれる謎の集団が居て、決して人前に現れることは無いが、歴史の影で常に辺境都市群を守っていてくれていると言う――。
「すげーっ!」
子どもたちはもうドキドキワクワクの大興奮です。
その一方、ハーゼルはこうも付け加えました。
漂流してきた人達を助けた事で、その恩を忘れずに、違う国の人同士でも協力して生きているという事実。
みんなもたとえ違う国、種族同士でも、常に助け合いや受けた恩を忘れず、仲良く成長していってくれたら嬉しいと。
「そういえば……ちょっといい?」
「なんだい?」
話を聞いた、ある賢そうな子が問います。
「今日の運動の時とかも感じたけど、冒険者のお兄さんお姉さんたちって、皆で協力する事をって言うのかな、凄く大事にしてる気がしたんだ。一人でも私たちよりずっと強いのに」
「ふふ、そうですね……もっと言うなら、強い人なら私よりも強い人もたくさんいますが」
英雄を目指す少女フリーダも話に加わって、続けます。
「私達冒険者は、皆の力を合わせる事でより大きな力を発揮するんです。ですから個人的な強さだけが必ずしも優先されない――紙風船バレーボールの時に貴方が感じたのも、そういう事ですよね」
「うん。そっかぁ……私たちなら尚更そうしなきゃ、だね。今日の事忘れないように、日記付けて時々思い出すね……!」
一日を通じて、運動して、料理して、お話して。
それだけでなく、冒険者たちは子どもたちに伝えたいと思った事を、それぞれ真摯に伝えようとしていました。
その結果、子どもたちの中にも真剣に受け止めてくれる子が出てきていたのです。
フリーダもそれに嬉しさは感じつつも、子どもたちの興奮が冷めやらず、寝付けていない子も多い事に危惧を覚え。
「良い子ですね……では今日の締めくくりに、面白い魔法を見せてあげますね。それは素敵な夢を見る魔法です。冒険者ならみんな使える魔法なんですよ? 面白そうでしょう? ではこの光の玉を見てください……皆さん、見ていますね?」
そう言うと、光量を弱く調整したエンライトを見せ。
「それでは、この光を私の顔に持って行って…ワン、ツー、スリー!」
光を消すと、視線の合った全員をヒュプノシスで、夢の世界にご招待――。
●お嬢様のお礼と想い
「皆様、本日はお疲れ様でした、誠に感謝しておりますわ!」
子どもたちが寝静まった頃、冒険者たちとローゼンが顔を合わせていました。
「いや俺の方こそ、自分の見てきた貴族や金持ちの中でもトップクラスに、ノブレスオブリージュを実行している人物として素直に見ている」
ハーゼルは感服した様子で告げます。
「いえ、そんな恐縮です――むしろワタクシに出来る事がもっとあるのではないかと思うくらいで……それに今回は、皆様の子どもたちに対する真摯な姿勢に胸を打たれましたわ」
だからローゼンは思うのです。今回の依頼も冒険者の方々に出して、本当に良かったと――。
「わーい♪ ぐるぐる髪のお姉さん、いらっしゃい☆」
「みんな、元気そうで何よりですわ♪ 早速遊びましょう――と言いたい所ですけど、今日は何と! 特別ゲストを招いているのですわ☆」
「とくべつげすと?」
きょとん、とする子どもたちに。
「ええ――以前少々お話した冒険者の、お兄さんやお姉さんたちですわ! どうぞ♪」
「ぼうけんしゃ……!」
事前にローゼンから冒険者の活躍の話を聞いていたのでしょう、子どもたちが憧れの目でキラキラっと見つめる中。
6名の冒険者たちが姿を現します――。
「私、シャロン・ラ・モリエール! みんなと同じように孤児院に居たのよ。お姉ちゃん何でも相談、受け付けるからねっ」
シスター服のシャロンは孤児院出身だけに、子どもたちへの接し方は慣れたものでした。
真っ先にフレンドリーな挨拶をする事で、子どもたちの中で少し緊張していた子たちも、グッと引き込まれる様子です。
「はーい、みんな、こんにちは! おねえさんはエミリア・シバっていうの、踊りや運動が得意よ。よろしくね!」
続いて、踊り子風衣装のエミリアも陽気にご挨拶。偶然ですが、二人共お姉さん気質のようです。
彼女たち二人は、主に子どもたちといっぱい遊ぶ「お遊戯タイム」の担当です!
「アヴェラ・ウッチェロよ。みんなが沢山遊んだ後、美味しい夕ご飯を作ってあげたいと思っているの。楽しみにしていてね」
メイド服のアヴェラは、メイドさんらしくお料理はお手の物。子どもたちにリサーチの上、良い思い出になるものを作ってあげたいと思っていました。
「ファイサル・アル=ファルドだ! 俺はざっくばらんな男料理……と見せかけて意外とケーキなんかも作れるんだぜ!」
イグノ砂漠地方出身のエキゾチックな男子のファイサル、彼の作る料理もきっと未知の味、楽しみが持たれそうです。
二人は主に、主に「夕食タイム」の担当です!
「俺はハーゼル・ライアード。これまで旅をしてきた、街の外の色々な場所の話ができたらと思っているんだ」
剣士の青年ハーゼルは、自身が豊富な旅経験を持っていました。その話はきっと子どもたちの刺激となる事でしょう。
「フリーダ=ブロムヴィストです。何か良い思い出にしてあげられるお話ができたと思うのですが――」
同じく剣を扱い、英雄を目指す少女フリーダも、何かしら心に残るものを伝えられたらと思っていました。
最後の二人は、主に子どもたちに冒険の話を伝えたりなど「就寝タイム」の担当です!
そして――楽しくなるに違いない一日が、幕を開けます!
●はしゃげ! お遊戯タイム
「身体を動かしたい子は、まずは準備運動から――おねえさんの得意な踊りで遊びましょうね!」
エミリアは踊り子風衣装で、子どもたちに熱心に教えています。
子どもでも出来そうな簡単なステップ、けれどリズムに乗りやすく楽しいものを――。
「ワンツー、ワンツー♪ いい調子ね、次はおねえさんと一緒に――」
一人でも楽しいものでしたが、二人で一緒にリズムに乗れた時の嬉しさはまた格別で――ここまで本格的で楽しい踊りは子どもたちも初めてで、特に女の子を中心に人気を集めていました。
一方エミリアは、特に男の子の中には踊りだけでは満足できない子もいるのでは、と案じていました。
「せっかくだから、冒険者の力も少しだけ見せてあげるわね――」
そう言うと、彼女はかけっこや追いかけっこを見せるように――ですが普通の人から見れば超人的な速度の疾風足や、そんな所を登れるのかと思わせるような壁歩き、空中を駆けるエアーライドなどを披露。
踊りなんて――と思っていた一部の男の子たちからも、一気に尊敬の目で見られることに♪
「ふふ、エミリア様も童心に返ったよう――けど、みんなは危ない真似をしちゃダメだからね? じゃあ、次は――」
続けて、シャロンが一部の男の子たちや活発な遊びが好きな子を中心に引き受け、紙袋に空気を入れた紙風船バレーボールの遊びに誘います。
木やロープを利用して、器用にネットのように張って。
「次は赤チームのボールね、来るわよー!」
この紙風船バレーボール、一見運動神経の高い子が有利と思いきや。
風船の動きはゆっくりで、運動が得意でない子や小さな子も十分に追う事ができ、むしろ譲り合いやチームワーク、どこを狙うかといった戦術が鍵を握っていたり。
みんな、ああでもないこうでもないと、時々シャロンにヒントを貰いながら、楽しそうに工夫しながら競い始めました。
それはシャロンの、幅広い子が混ざれるようにという気遣いと、自分が面白いと思う遊びしか誘わないという真摯さに溢れた遊びでした――。
しばらくして――男の子を中心とした活発な子たちが十分に遊んで休憩に入ったところで、二人は女の子を中心とした静かな子たちとお喋りに。
「ローゼンちゃんみたいになるには? そうねえ……」
エミリアがある、ローゼンに(主に体型に!)憧れる女の子の質問を受けていました。
「ご飯をしっかり食べて、良く寝ること。綺麗なボディラインは健康な体があってこそ――」
ただ、食べて寝るだけだと子豚ちゃんになっちゃうから、そのうえで良く運動することが大事ね♪ と続けつつ。
「スタイル良くなるためにも踊りは有効よ、おねえさんがウエストが引き締まる踊りとかも教えてあげるわね♪」
子どもたちにはまだ早い、と思うなかれ。エミリアは女の子は何歳だろうと綺麗になりたいもの、という事がよく分かっていたのです☆
「ローゼンちゃんほどになれるかはわからないけれど、おねえさんぐらいのスタイルはきっと目指せるわ!」
「あらエミリア様、そんな事は――」
いつの間にかローゼンも話の輪に入り、謙遜するように言います。
「でも本当にローゼンお嬢様もキレイよね。やっぱり百合茶かしら……」
そう言うシャロンですが、彼女自身もかなりのグラマーさんです。
むしろローゼンの方が不思議と、シャロンやエミリアにを羨むように見たのは、気のせいだったでしょうか。
「あとは栄養バランス! 夜更かしも厳禁! 運動もとっても大事、そして清潔にする事も――」
美容ガチ勢のシャロン、子ども相手でも本気で向き合うというスタンスも相まって、割と本気のガチアドバイスに――でも一番食い入る様に聞いていたのはローゼンかも。
「何よりストレスを溜めない事……でも自分可愛さに我儘になったら、いくら美人でも性格ブスってものよ」
見た目だけでなく性格も大事。これもまた真理です。
「最近笑えてないなって思ったら、環境を見直すことね――なんだか大人すぎる話になっちゃったかな?」
「ふふ、大丈夫ですわ。シャロン様もお感じの通り、大人の本気の難しい話でも子どもなりに理解して生かせるものですから――あっ栄養と言えば皆様、そろそろ夕ご飯のお時間ですわ!」
●料理は愛! 夕食タイム
「ねぇ、昨日のご飯なんだった?」
アヴェラは熱心に、子どもたちに食の調査を行っていました。
好きなもの、嫌いなものも――ただそれは決して、嫌いなものを避けて好きなものだけ出す、という訳ではありません。
例え嫌いな物にしても、もし美味しく食べられたら、もし好きになれたら――?
その印象、思い出はきっと強く残る。そこまでアヴェラは考えていました。
「あら、上手に料理できない? なら、教えてあげるわ」
女の子を中心に、お料理を教えて欲しいという子もいて、一緒に作る事になりました。
事前調査と合わせて、鳥のローストに、ニンジンのポタージュ、グラタン――とメニューを組み立てて。
「料理はね、まずは基本を守れば基本通りの味になるのよ」
何事も基本が大事、とはよく言う事ですが、それが中々難しいものです。
ですがメイドさんのアヴェラの基本の出来と、その教え方はとても見事なもので、お手伝いの子どもたちはどんどん吸収していきます。
「うん、上手上手。で、慣れてきたら、少し遊びを入れて試してみる。普段と違う食材にしてみたりね」
そうしてアレンジが加えられたアヴェラの料理は、皆が好きな食材はその食材が目立つように。嫌いな野菜などは一見そうだと気づかない、中に練り込んだり嫌いな理由が消えている形に。
「ワタクシ、実はニンジンが少々苦手でして……えっ、これに入っていたのですか!? 信じられません、ニンジンがこんなに美味しく食べられたなんて――」
後に食したローゼンの、お嬢様らしい偏食っぷりも何のそのであったとか――。
他、アヴェラは手伝ってくれた子の料理を紹介し、皆に褒めてもらえやり甲斐を得られるよう誘導したり。
「頬についちゃったわね(ふきふき)」
「はい、骨から外したわ」
小さい子の食事へのサポートを見せると共に、こうやると良いよと伝えたり。
その姿はまるで、助け合いの心も促進しているかのようでした。
その手に、これから沢山の素晴らしい経験を重ねていって欲しいという願いと共に――。
――少し時間は戻り。
(孤児院か……俺も師匠が拾ってそのまま育ててくれなきゃ、こういう所にいたのかね)
ファイサルは少し物思いをしつつ、子供達のために頑張ろうと切り替えます。
(考えている料理は二つ。牛すじ肉のスープとシフォンケーキ……うん、アヴェラさんと被っていないな、よかった)
肉は水気を拭いたらネギとか生姜やにんにく、酒を少々。あと水と一緒に鍋で煮る。
煮立った後は弱火でじっくり1時間。その後かぶを丸のまま入れて15分。
味付けは塩や胡椒。後は醤油とか入れたいけど、高いものは諦めるか似たもので代用。
これがファイサルの牛すじ肉のスープの基本レシピでした。
そうして火加減に注意しながら待っている間に、ふわふわケーキを作る事に。
(ケーキはご飯じゃないけど、子どもたちは甘い物好きだろうし、普段は気軽に食べられないだろうしな)
食後のデザートにはうってつけ!
「おぉ、ケーキを作りたいって子もそこそこ居るな……よし、付いてこい!」
ファイサルも基本から伝えていきます。
「いいか、料理上手な人の「適当」は絶対に信じるな。基準を決めてきっちり計るんだ。基本を守るんだぞ――!」
まず、ケーキは卵と小麦粉と砂糖で出来る。あと油を少々。
後でちゃんと説明してあげるけど、と良い、今ざっくり言うと卵の黄身と白身と分けて。
白身をすごく頑張って泡立ててから、改めて混ぜると焼き上がった時にふわふわになる。
「これは俺の師匠が教えてくれたんだが、何でふわふわになるのか。実は――お兄さんにも分からない!」
分からないんだ!? と笑いを誘いつつ。
世の中には確かに、どうしてそうなっているのか分からなくても、扱えてしまえているものも多いものです。
「みんな、世界には大地の果てまで、ずっと砂だらけの土地がある。それは砂漠っていうんだ――」
シフォンケーキの不思議と、後に語られた砂漠のお話――ファイサルの料理とお話は、多くの子どもたちを未知の世界へと魅了したのでした――。
●寝る子は育つ! 就寝タイム
そうして、いっぱい遊んで、たくさん食べて――残すはお休みの時間のみとなりました。
「街の外にはどんな世界があるんだろう――そんな疑問の答えの一つとして、俺の故郷の辺境都市群の話をしようか」
まだ寝るにはちょっと早い時間から、剣士青年ハーゼルが子どもたちの好奇心を刺激するように語りかけます。
「それは最古の都市と言われていて、作物の育たない荒野に存在する街――」
辺境都市群にある【シャルガネ居住区】と言う街には【日出ずる国】と言う、別の大陸から渡ってきたと言われる人達の末裔が居る。
彼らは200年ほど前に漂着してきたと言われていて、その時に現地の人々に助けられた恩を忘れず、今の辺境都市群の為に働いてくれていて。
中には【シノビ】と呼ばれる謎の集団が居て、決して人前に現れることは無いが、歴史の影で常に辺境都市群を守っていてくれていると言う――。
「すげーっ!」
子どもたちはもうドキドキワクワクの大興奮です。
その一方、ハーゼルはこうも付け加えました。
漂流してきた人達を助けた事で、その恩を忘れずに、違う国の人同士でも協力して生きているという事実。
みんなもたとえ違う国、種族同士でも、常に助け合いや受けた恩を忘れず、仲良く成長していってくれたら嬉しいと。
「そういえば……ちょっといい?」
「なんだい?」
話を聞いた、ある賢そうな子が問います。
「今日の運動の時とかも感じたけど、冒険者のお兄さんお姉さんたちって、皆で協力する事をって言うのかな、凄く大事にしてる気がしたんだ。一人でも私たちよりずっと強いのに」
「ふふ、そうですね……もっと言うなら、強い人なら私よりも強い人もたくさんいますが」
英雄を目指す少女フリーダも話に加わって、続けます。
「私達冒険者は、皆の力を合わせる事でより大きな力を発揮するんです。ですから個人的な強さだけが必ずしも優先されない――紙風船バレーボールの時に貴方が感じたのも、そういう事ですよね」
「うん。そっかぁ……私たちなら尚更そうしなきゃ、だね。今日の事忘れないように、日記付けて時々思い出すね……!」
一日を通じて、運動して、料理して、お話して。
それだけでなく、冒険者たちは子どもたちに伝えたいと思った事を、それぞれ真摯に伝えようとしていました。
その結果、子どもたちの中にも真剣に受け止めてくれる子が出てきていたのです。
フリーダもそれに嬉しさは感じつつも、子どもたちの興奮が冷めやらず、寝付けていない子も多い事に危惧を覚え。
「良い子ですね……では今日の締めくくりに、面白い魔法を見せてあげますね。それは素敵な夢を見る魔法です。冒険者ならみんな使える魔法なんですよ? 面白そうでしょう? ではこの光の玉を見てください……皆さん、見ていますね?」
そう言うと、光量を弱く調整したエンライトを見せ。
「それでは、この光を私の顔に持って行って…ワン、ツー、スリー!」
光を消すと、視線の合った全員をヒュプノシスで、夢の世界にご招待――。
●お嬢様のお礼と想い
「皆様、本日はお疲れ様でした、誠に感謝しておりますわ!」
子どもたちが寝静まった頃、冒険者たちとローゼンが顔を合わせていました。
「いや俺の方こそ、自分の見てきた貴族や金持ちの中でもトップクラスに、ノブレスオブリージュを実行している人物として素直に見ている」
ハーゼルは感服した様子で告げます。
「いえ、そんな恐縮です――むしろワタクシに出来る事がもっとあるのではないかと思うくらいで……それに今回は、皆様の子どもたちに対する真摯な姿勢に胸を打たれましたわ」
だからローゼンは思うのです。今回の依頼も冒険者の方々に出して、本当に良かったと――。
マスターコメント
今回はマスターコメントに書きたいことはおおむね本文最後に書いてしまいましたので、簡単にですが……!
もう皆様のプレイングの尊い所が刺さりまくりで……ご参加、誠にありがとうございました!
私の他リプレイでも何度か繰り返しお伝えしてしまっていますが、MVPに関しましては取れなかったからと言って、その方が他の方に劣っているという訳ではなく、本当は全員に差し上げたいくらいですが、やむなく抽選で――くらいに選ばれなかった方は思っていただけますと幸いです~!
ショートシナリオ易しい 報酬:多い6 / 4〜6人
2021年01月21日 12時19分56秒 公開
大成功
相談掲示板
おぉ、受かってましたね……! ヒーラーのシャロンです。よろしくお願いします。 お遊戯希望です。
アヴェラ・ウッチェロよ。よろしくお願いするわ。 料理を作りたがってる子供達に、手伝ってもらいながら夕食を作るつもりよ。
ウォーリアのハーゼル・ライアードだ。よろしく頼む。 剣を振って見せるか、外の世界の事を教えるか…できるのはそのぐらいかな。
おねえさんは、シーフのエミリアっていうわ、今回はよろしくね。 おねえさんは、踊りが特技だから、お遊戯の時間とかに子供たちと一緒に楽しめればと思ってるわね。
ファイサル・アル=ファルドだ。 どなたさんもどうぞよろしくお願いします。 夕食を作る手伝いとかしようかなーと思っているぜ
ウォーリアのフリーダです。よろしくお願いします。 それでは私は就寝タイム担当にしてみます。 具体的な方法についてはまだ考え中ですが、 子供達が好きそうな物語等を聞かせて寝かせてみるつもりです。
では俺も就寝タイムに、故郷の逸話でも話すとするか まとめると 【お遊戯】 シャロン・ラ・モリエール エミリア・シバ 【夕食】 アヴェラ・ウッチェロ ファイサル・アル=ファルド 【就寝】 フリーダ=ブロムヴィスト ハーゼル・ライアード 丁度に二人ずつで、子供の人数ば考えればちょうどいいかな。