新種のキノコを求めて
谷口舞
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シナリオID:202
オープニング
その木の根元に小さな小屋が寄り添うように建っていた。屋根からちょこんと生えてる煙突からは、いつも紫色の煙が出ており、苦いような甘いような不思議な香りを辺り一面に漂わせている。
小屋の主の名は錬金術師ミュゲ・ルスカイェーダ。御年250歳。
彼女の生活のすべてはキノコを中心に回っていた。家の中も外もキノコだらけ、珍しいキノコを求めて毎日森を歩き回り、ついには安穏な集落での生活を捨て、キノコが生えやすいこんな森の奥地へと移住してしまったほどだ。
【キノコ狂いのミュゲ婆】
近くに住むエルフ達は、集落から離れて森に住む彼女をそう呼んでいた。
◆◇◆
「それで、今回のご依頼は、採集のお手伝いということでよろしいでしょうか?」
ギルド員の質問に、ミュゲは小さく頷いた。
「わしももう年じゃからのぅ。そろそろ毎日遠出するのも辛くなってんじゃよ。今年もそろそろ草花が枯れてしまう時期じゃろう? みんな枯れてなくなっちまう前に、出来る限り採集しておきたいんじゃよ」
手伝いの期間は3日間。
小屋の裏庭や湖の周りを中心に、出来る限り広い範囲での採集をして欲しいというのだ。
「そうそう、こいつをあんたらに預けておくよ」
そういって、ミュゲは大きな羊皮紙を机に広げた。
それは、ミュゲの小屋近くにある湖の周辺が描かれた地図だった。
どの場所にどんなキノコが生えているのか、注意するべき獣がいるかなどのメモが事細かに記されている。
「具体的には、ここに書かれてないもの……新種のキノコを探すのを手伝ってほしいんじゃよ。例えば、このあたり」
と、ミュゲは湖の中央を指差す。
「えっ、そこは湖の中では……?」
「地図にはないけどね、ここに小さい島があるようなんじゃ。広さは……この部屋ぐらいかの。シダ類が生えとるから菌が増えてるのは違いないのじゃが……わしにはそこへ行く手立てがないのじゃ。周囲の木は水に沈むものばかりじゃし、この湖には大きなワニガメが住んでおるから、泳ぐのも無理じゃろうな」
「えっ……ワニ……カメ?」
「数十年前は手のひらに乗るほどの可愛い子だったんじゃよ。気づいたらすくすく成長しちまってのぅ。最近は、水を飲みにくるシカもぺろりと飲み込んじまうほど、大きく育ってしもうたんじゃ」
「……ほかにはありますか?」
「そうさねぇ……この辺に生えとる赤くてきれいな奴はカエンタケと言うての、触るだけで肌がただれてしまうから注意するんじゃよ」
と、湖の北側、エルフの集落へ向かう街道沿いの周囲を指さしながら言った。
「……なんで、そんなものが街道沿いに……」
「集落の奴らがうるさかったんでの。人除けにと思って種菌を植えてみたら、思いの外増えちゃまったんじゃよ」
「あんたが原因ですか! ……冒険者にお伝えする義務がありますので、この地図の中で危険な場所がありましたら全て教えてください。それと、報酬は……」
「ああ、報酬。これで良いかい?」
ミュゲは懐から薄汚れた袋を取り出した。その中に入っていたこぶし大程の黒い塊を見て、ギルド員は驚きの声をあげた。
「これは……黒トリュフ!」
「昨日採ったばかりの正真正銘、今年の初物じゃよ。香りも最高じゃろう? こいつは乾燥しちまうと、これだけの香りは無くなってしまうからのぅ。こいつの売った代金を報酬とさせてもらうよ」
「分かりました。買取の方はギルドが代行して行わせていただきます」
「ああ、それと体力も充分にほしいところじゃが、胃腸も強い奴を頼むよ。この間も冒険者が手伝いに来てくれたんじゃが、夕飯の鍋を食べたら何故か全員倒れちまって使い物にならなかったんじゃ」
「えぇー……」
超常の力を持つ授恵者ですら、自然の驚異には勝てなかったのだろう。
恐るべしキノコパワー。
「それじゃあ、活きのいい若者をたくさん集めておくれ。待っとるよ」
◆◇◆
ミュゲを見送った後、ギルド員は改めて地図を見直した。
「こんな場所があったとはね……」
フィルエス大森林に住むエルフは外界と頻繁に交流をする種族ではない。今回の探索にあたる地域も、外界との交流をしない集落が多く、人があまり立ち入ることのない地域だ。
ギルド側で用意してある地図に、ミュゲが書いたメモを追加していく。
湖の大きさはおおよそ1キロメートル。その中央に島があるのであれば、泳ぎの得意なものならば確かに泳げなくもない大きさだ。
「ただ、気になるのは……わに? カメ、か」
資料によると、水深のある河川を好む凶暴な大型のカメらしい。成長すると甲長80センチ、体重100キロを超える巨体になるという。数十年前から飼っているという発言をしていたところを考えると、最大サイズにまで育ちきっているのは間違いない。
普通のカメと違い、水の中だけで生きられる上に甲羅が藻で覆われているため、ぱっと見ただけで発見することは困難だ。彼らを避けて泳ぐことは難しいだろう。
これは要注意だなと深く頷き、ギルド員は赤字で【危険!】と追記した。
採集ができそうな場所は概ね3箇所程度に絞れそうだ。
探しものをするには期間が短いような気がしたが、場所を絞れば見つけられるだろう。
「よし、こんなものかな。さて、募集をかけますか」
依頼書をまとめるため、ギルド員は早速手続きに取り掛かるのだった。
解説
マスターより
リプレイ
「わぁっ! すごいですわ! 素晴らしいですわ!」
白いドレスを翻し、リリリリスは軽やかに水の上を飛び跳ねる。その姿はまさに水鳥のようであった。
「こんなコケまみれの湖を泳ごうとするなど、危険行為極まりないのだ」
呆れた様子でストレガ・L・リベルガストラはリリリリスの後ろをついていく。
ストレガがかけたウォーターウォークの効果により、冒険者達は湖面の上を滑るように歩いていた。
湧き水が注がれる場所とはいえ、森の湖はお世辞にもキレイとは言えない程に淀んでいた。水底が見えない程に濁っており、水面の殆どは水草に覆われているため、泳ぐことは非常に危険な行為だ。ましてや水泳のスキルを持たないのであれば、その先にあるのは溺れて湖の底へと沈んでいく未来だけである。
「いきなり泳ごうとするだなんて、びっくりしましたよ。レディは身だしなみを大切にしないといけませんよ」
リリリリスの少し後ろを歩くルアンナ・ミュラーが肩をすくませながら言った。
溺れたら身だしなみどころの話ではないのだが、曲がりなりにも授恵者である彼らであれば、すぐに水中で死ぬことは無いだろう。
多分。
「あらあら? お客様ですわ」
冒険者達の足を餌の小魚と勘違いをしたワニガメが、リリリリスに噛み付いてきた。
ワニガメは勢いよく飛びかかるのだが、リリリリスにひらりと躱され、ルアンナの放つ水流に驚き、あっという間に湖へと沈んでいった。凶暴な生き物といっても所詮はカメである。
「はっ! 今のは食材にするとよろしいのでは!?」
「確かに……ワニガメは旨いと聞いたことがあるのだ。帰りは少し気にしてみるのだ」
探究者らしく、ストレガも興味ある様子で彼女の言葉にうなずいていた。
程よく湖を渡り終え、3人は無事に島へとたどり着く。
「さて、それでは探しましょう!」
事前に用意しておいた地図と記録を片手に、それぞれ島内の探索をはじめるのだった。
●珍種発見
ローレシア・ルエインとマーハ・アセトシソンは小屋周辺を中心に探索を進めていた。
採取用の籠を背負い、キノコに関する書籍の写しと採取用ナイフを片手に、慎重に周囲を見回す。
「マー君、これはどうでしょう?」
「これは……ヒトヨタケだね。えー…と、一晩で溶ける珍しいキノコで、溶けた液がインクの代わりとして使えるらしいよ」
「はい……新種ではないんですね」
「まあ、そう簡単には見つからないだろうね。街道沿いに行こっか」
事前に教えてもらった話では、北側の街道沿いは珍しいキノコの実験場にしているらしい。
その大抵は毒キノコとのことだが、もしかすると突然変異で珍しい物が生えている可能性がある。
「あっ、マー君。あそこに見たことが無いキノコがあります」
「えっ、どれどれ?」
ローレシアが指差した先に、赤い紐が球状に丸まったキノコがあった。
赤い紐のキノコは非常に脆く、周囲に生えている草を除けただけで崩れ落ちてしまった。
と。同時に、ツンとケモノ肉を数日放置したような悪臭が立ち込める。ローレシアは臭いを吸い込まないよう息を止めて、慎重にキノコを摘み取った。
「マー君……これ、本当に大丈夫なキノコなのですか……?」
「い、一応食べられるものかな……」
その名をアンドンタケという。丸いかごのような形で生えてくるためその名が付けられた。ひどい臭いを放つが珍味として一部では珍重されている。
「い、一応持って帰りましたら、喜んで頂けるかもしれませんね……」
臭いがもれないよう皮の袋に詰め込み、ぎゅっと固く口を縛る。多少もれてくるものの、これなら持ち運びをしても臭いで気分を悪くすることはなさそうだ。
ふと。遠くから狼の遠吠えが聞こえてきた。
「近くに群れがいるみたいですね。そろそろ、ここの探索は切り上げましょうか」
この周囲の探索は一通り終えてはいる。あまり長居は無用だ。
2人は足元のぬかるみに気をつけながら、次の探索地である北の街道へと向かっていった。
●水上の飛舞
「未開拓の場所! これはもう行くっきゃない!」
目標となる地は湖の中央にある小さな島だ。
「うーん、1歩で行けるのは大体このくらいだから……全部で……あ、これだめかも……」
とにかくやるしか無い、と。嫌な予感を抱きつつも、スフィカは足に全意識を集中させ、一気に力を解き放った。
水柱を吹上げながら、水面すれすれを駆け抜ける。空を駆ける勢いがなくなってきたら、再び空へ飛び立つ力を解き放つ。
途中でなにか甲羅のような硬いものを蹴り飛ばしたような気がするが、多分気のせいだろう。
「よし、このまま……!」
そう思っていたのは本人だけであろう。
湖の半ば程まで来たあたりで、失速し、そのままズブズブと沈み始めた。
「うわっ……! やばっ!」
手近にあった岩のようなものに思わず手をのばす。
ほっと一息するのもつかの間。はたりと自分が何を掴んでいるかに気づき、慌てて飛びのいた。
スフィカのいた場所をがぶりとワニガメが噛み付いた。カウンターぎみに、スフィカはワニガメを蹴りつけ、再び空へと舞い上がる。
スフィカが立てた水面の音に誘われたのか、いつの間にかワニガメが群れとなって集まってきていたのだ。
「……そうだ!」
スフィカはくるりと空中で前転し、ワニガメの頭に着地する。そのまま飛び石がわりにワニガメを次々と踏みつけていった。
「とうっ……ちゃっく!」
小島の端に飛び降り、シュタッとポーズを決める。
「決まった……うちの回避力の為せる業だったかな!」
問題はこの後どうやって帰るか、だが。
そこまではあまり考えていないスフィカであった。
●食料調達?
小屋の裏手にある大木の梢にジョン・ベアーの姿があった。
「んー、これはさっきとった奴と同じかのう……まぁええか」
幹に生えている橙色の平たいキノコを無造作につまみ取り、ぽいぽいと籠に放り込んでいく。
ジョンはミュゲが取りにいけないであろう、高所にある生えているものを中心に採取していた。
だが、基本的にキノコや苔類は高温で湿気の多い場所を好むため、水が溜まりにくく風通しの良い高い場所に生えることはまれである。
もし生えていたとしても硬質で苦く、毒は無いものの食用には適さないものばかりだ。中には薬として使われているものもあるが、その殆どは枝木の皮と同様に削り取られて捨てられている物が多い。
ジョンも多少なりは薬学に心得があるものの、専門家ではないため、生えているキノコが新種であるかどうかまでは分からない。とりあえず美味しそうな見た目のものを選んで採取しているのだった。
「よし、こんなもんじゃろ」
まだ籠いっぱいには程遠い量ではあったが、これ以上集めるのは難しいだろう。
ジョンは外での採取を切り上げて、小屋内部の探索に切り替えることにした。
ちらりとではあるが、無造作に置かれた鉢植えや古ぼけた土壁にキノコが無造作に生えていたのを確認している。室内も中々探しがいがありそうだ。
「何があるか楽しみじゃの~」
●小島の探索
小島に到着したスフィカは早速周囲の探索を始めた。
大木の根元や枯れ木の下などを中心に、丹念に調べていく。
「スフィカ様もいらしていましたのですね! いかがですか? 何か見つけられましたか?」
リリリリスの声掛けにスフィカは肩をすくませた。
「うーん。今のところはまだ見つけられていないかな。でも面白いものはいくつか見つけられたよ」
そう言いながら、スフィカはメモを見せる。
そこには今まで発見したキノコの種類と発見場所の特徴が簡単に記されていた。
「まだ探してないのはどの辺りだっけ?」
「たしか……あちらの木の根元辺りですわ」
「ありがと! それじゃあ、うちはあの辺を探そうかな」
その後、スフィカは大量のキノコを見つけるのであったが、ベルトポーチには全て収めきれられず、持ち帰られたのは極わずかとなってしまった。
●新種発見!
「おお……なんというか……魔女っぽい雰囲気が漂うとるのぉ……キノコより先にわしが熊鍋にされそうでは?」
壁や天井の梁や壁の隙間に生えるカラフルなキノコを採取しながら、ジョンは部屋の片付けをしていた。
一緒に片付けをしているルアンナも、鉢に植えられているものを中心に、新種探しに励んでいる。
「これだけの種類のキノコが密集していたら、キノコ同士が混ざり合って新しい種類が生まれてたりしませんか?」
そう言いながら、ルアンナは鉢の隅に生えていた紫色の丸いキノコをひょいとつまみ上げた。
「ん? そいつ、イグチ類っぽい姿をしとるが……見たことがないキノコじゃな」
「本当ですか!? ちょっと聞いてまいります!」
向かいの部屋では小島の探索班が獲得してきたキノコの選別が行われていた。
ストレガとミュゲはお互いの知識と情報を交換しながら、メモの追記と翌日以降の探索先の選別を進めている。採ってきたキノコはいずれも非常に珍しいものばかりで、ミュゲはやや興奮ぎみにキノコの山を見つめていた。
「こいつはウラムラサキに良く似てるのぉ。しかし、この香りは……うむ。これは新種かもしれん!」
「島にはまだまだ色々珍しいものがあったのだ。明日も探しにいくのだ」
「楽しみじゃの。よろしく頼むぞい」
「すみません。こんなものを見つけたのですが」
ルアンナは先程見つけた紫のキノコを差し出した。
「ほほー! こいつは……ハナイグチ……いや、違うのぉ。こりゃ新種かもしれん!」
「本当ですか!?」
「このような、いかにも『キノコ』のような形をしとるものはイグチ類といっての、丸い傘とぬめりが特徴的なんじゃ。しかし、こんな紫色は見たこともないわい。どこで見つけたんじゃ?」
「えっと……ここです」
ルアンナが指差した先に、ミュゲは感嘆の声をもらす。
「こんなところにおったとは……やはり依頼をしてみるものじゃの」
「ふーん。勉強になるなぁ」
ストレガと一緒にキノコの選別をしていたマーハが感心した様子でつぶやいた。日常の思わぬ場所にも発見はあるのだ、と。改めて気付かされる。
「おっと。そろそろ食事の時間じゃな。今日のところはこの辺にして、鍋でも食べることにしようか」
『はーい!』
●鍋チャレンジ!
その日採れたキノコをふんだんに入れたキノコ鍋は、べっ甲飴と醤を混ぜたような甘辛い香りのする黒褐色の鍋に仕上がっていた。
「何でしょう、この素晴らしい香り……キノコがこのような香りをするとは……」
初めて嗅ぐ、食欲をそそる芳しい香りにリリリリスはうっとりとした表情でスープを口に運ぶ。
濃厚な香ばしい塩味はシャルガネ居住区で使われている調味料『醤油』に非常によく似ていた。様々な風味が混じり合うスープは醤油ほどは塩辛くなく、飲むほどに食欲がましてくる。
「なんと! これは『皮茸』なのだ……! いつの間に入れたのだ?」
一般的には香茸の名で知られる非常に珍しいキノコの存在に気づき、ストレガは感嘆の声をあげた。
鍋作りを手伝いながら味見をしていたのだが、その存在には気づけなかったのだ。
「マー君見てください! このキノコ、つるっと丸くて可愛いですよ」
「えっ……?」
ローレシアの持つ器にぷかりと浮かぶキノコの姿を見て、マーハは慌てて器を奪い取った。
「こ、これは食べちゃだめ!」
「ええっ!?」
「これはテングタケっていって、すっごく旨味があって美味しいそうなんだけど……食べると中毒になっちゃう危ないキノコだよ!」
「ええええっ!?」
ローレシアがミュゲを見やると、にたりと笑顔を浮かべるミュゲの姿があった。
「がはは! こがいななぁなー、大抵運じゃ、運」
その一方、何が入っていようが気にせずジョンは次々と鍋をおかわりしていた。
「どんだけ気ぃつけとっても、あたる時はあたってしまうもんじゃ。美味さにゃあかえられん……例え死しても歩まにゃあ……おかわり頼む!」
「そんなに食べて大丈夫?」
「そうじゃな、体調のためにも腹八分目にしておくか……おかわり!」
呆れるクー=ウィッシュの視線を構うことなく、再びジョンはおかわりを催促する。
「しかし、家の中で食べ物が育つなぁ中々ええのう。わしもキノコ家作ってみるかな……?」
ぽつりと呟かれたジョンの言葉に、マーハが良い案だと賛成する。
「家で育てられるのかな? こんなに美味しいなら僕の屋台でも扱いたいな!」
質の良いキノコは歯ごたえもあり、肉料理に負けない旨味がある。さらに条件さえ整えれば季節を問わず収穫が可能だ。
「シイタケあたりは簡単に育てられるからの。庭に原木が転がっておるから好きなだけ持っておいき」
「やった! 有難う、おばあちゃん!」
●穏やかなひと時
翌日。
ローレシアとマーハの2人は再び街道沿いに探索に来ていた。
「穏やかな道をゆっくりと……雰囲気も良いし、こういうの楽しいな」
この時間はいつもなら屋台の仕込みで忙しい時間だ。
常連の客と会話をしながら料理を作るのも楽しいが、たまにはのんびりと森の中を探索するのも良いかもしれない。
結局、あまり珍しそうなものは見つからなかったが、霜降り肉のような見た目と肉の食感を持つカンゾウタケや、麺のような食感の雪割茸など、屋台の食材にも使えそうなキノコを見つけることが出来た。
「新種を見つけるのって難しいですね」
「うーん、これだけ探しても見つからないのは……探してる場所が悪いのかもしれないね」
いつの間にか日が傾き始めている。
2人は周囲を注意しながらも一旦、小屋に戻ることにした。
●湖、再び
「さあ! 行きますわよ!」
湖でガッツポーズを決めるリリリリス。どうやら、泳いで渡るのを諦めてはいないようだ。
「今度こそ自力で島まで辿り着いてみせますわっ!」
「やめるのだ」
スッパーン! と、心地よい音を立てて、ストレガのハリセンツッコミがリリリリスの頭に直撃する。
「な、なぜ……」
「死地に向かおうとするのを止めるのは当然なのだ」
すかさず、ウォーターウォークをその場にいた全員にかける。
「うう……それでは改めて……しゅっぱーつ、ですわ!」
なお余談ではあるが、小島へ向かう道中にやはりワニガメの襲撃を受け、その晩の鍋の具材にするべく数匹捕獲したことがその日一番の収穫であった。
●エピローグ
あっという間に契約期間である3日が過ぎた。
小島を探索して発見できたものは3種。小屋の中で発見できたものは5種。残念ながら、小屋周辺と北の街道沿いでは新種の発見は出来なかった。
『本当の幸せは身近なところにある』という言葉の通り、『探しもの』は案外と近くにあるのかもしれない。
「みんな、本当に有難うよ。またいつでも遊びにおいで」
その時はまた美味しいキノコ鍋を食べさせてやるからの、とミュゲは満面の笑顔で皆を見送るのであった。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準8 / 4〜8人
2020年12月07日 11時38分09秒 公開
相談掲示板
キャスターのルアンナです、よろしくお願いします♪ 私は湖の島に渡ってキノコを探そうと思ってます。 ウォーターウォークで水面を歩いて行くのならワニガメに襲われる心配も無いでしょうし。 あと、食事をしに小屋に戻れるみたいですし複数の場所を探す事も出来るんでしょうか。 それならミュゲおばあちゃんの小屋の中も調べてみたいですねー。
同じくキャスターのマーハ・アセトシソンさ、よろしくね 今回は同じコミュの人と一緒に参加するよー
シーフのローレシア・ルエインと申します、よろしくお願いいたします(カーテシー) まずは取り急ぎにて、皆様にご挨拶申し上げます(ペコリ)
キャスター、ストレガなのだ。よろしくなのだ 同じくウォーターウォークで島まで行こうと思うのだ 小屋周りもぬかるんでいるしウォーターウォークがあるならかけるべきなのだ
シーフのスフィカ、よろしくねー。 エアーライドで島までいけるか試す予定だよ。
私(ワタクシ)はリリリリスですわ! 食料のチョータツがお仕事ですわね? えぇ、えぇ、そんなのは私が優美に熟して魅せますわ 私も島の方が気になりますわね…少々偏り過ぎるかしら…?
ジョン・ベアーじゃ。よろしく頼む。 ふむ、ならわしは小屋の周りと、時間があるようなら掃除もついでにするかのう。 見分けはつかんから見つけたら全部持ち帰りじゃな!がはは!
壁ウォーリアのクー=ウィッシュ。 壁、タンカー屋さんだよ。 クーは島に行く。 ハイリスク、ハイリターン。 と言うか、寧ろ危険を踏抜く勢いで。
……そう言えば…… 集めた食材で『お鍋パーティ』…と言う事ですわよね…? 計三回のお食事とは 『夜に食べるお鍋の食事中に三口』と言う事でしたら 必要な数字の記入は 『一つの数』なのか 『三つの数』なのか… いえ、別に食いしん坊ではありませんわ? ただ、食べられるキノコの種類も変わると思いまして…? 御婆様なら、お答え頂けるかしら?
さりげなくミュゲさんの部屋がイラストで納品されてるっていうね 個人的にはキノコ鍋は一緒に作って勉強させてもらいたい けど、キノコ探しがメインだしね。少し我慢かなー・・
No.11
ヒッヒッヒッ……参加有難うよ。 テーラーに依頼しておいた、わしの部屋の絵が仕上がったようじゃから報せに来たのじゃが…… 先にマーハちゃんに見つかってしもうたみたいじゃな。 選択肢4の捜索場所はこの部屋になるからのお、プレイングのヒントにしておくれ。 >数字の記入 1つでも3つでも構わんよ、1つの場合は3日とも同じ数、3つの場合は毎回違う数で判定されるだけじゃ。高ければいいってもんでもないし、同じ数でも結果が違う事がある……全ては運命(サイコロ)しだいじゃ。
ワニガメ、退治しちゃって良いのか?