はみだしゴブリンと街道の盗賊たち
STANZA
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シナリオID:23
オープニング
●近頃の街道事情
ロスガリア大陸東部、エラトゥーン都市同盟の沿岸部に位置するリブラネスタ。
冒険者の拠点が存在するその街には、同盟内部はもちろん、大陸の様々な地域から、日々多くの往来がある。
ギルドに仕事を求める冒険者、都会で一旗あげようと勇んで故郷を出て来た者、食料や日用品から武器防具まで雑多な品を運ぶ商人などなど――
リブラネスタに続く街道は、そうした人々で常に賑わっている。
だが往来が多いということは、それらのヒトやモノを狙った野盗の類もまた多いということだ。
だから野盗が多い危険地帯を通る時、冒険者ならざる者や荷物を運ぶキャラバンなどは、腕に覚えのある者たちを護衛に雇うことが多かった。
だが、その護衛も大抵は街の手前で――多くは依頼人の懐事情により――任を解かれる。
そこまで来れば、そうそう危険な目に遭うこともないからだ。
ところが、そこに目を付けた狡賢い集団がいた。
ゴブリンの群れだ。
彼らはゴブリンたちの都市国家ゴールディに属する者ではない。
蛮族として討伐の対象とされている、昔ながらの敵対勢力だ。
高度な知性はなく、交渉も交流も不可能、言葉も殆ど通じない、ただ奪い壊すだけの存在。
だが、それなりに知恵はあった。
彼らは危険地帯を無事に乗り越えた人々が、護衛も解雇して気が緩んだところを狙うことを覚えたのだ。
街に入っても郊外には人家も少なく、藪や雑木林など小柄なゴブリンが身を隠せる場所は多い。
その日も、ゴブリン達は街道脇の物陰に身を隠し、獲物が通りかかるのを待ち構えていた。
●待ち伏せ
「ゴブ、ゴブゴブ!」
「ゴゴッ!」
赤や緑、青といったカラフルな肌色をしたゴブリンが20体ほど、小声でゴブゴブ言い合っている。
その中に一体、ひときわ体の小さなゴブリンがいた。
「こぷ……」
まだ幼いその個体は、仲間たちのように「ゴブ」と発音することが出来ない。
それ以外にも、そのゴブリンには他とは違う特徴があった。
緑色の肌や二本のツノ、ぎょろりと大きな目などはいかにもゴブリンらしいが、その頭にはまるで人間のようなふさふさの毛が生えていた。
爪は丸く柔らかで、鼻は低く、耳も歯もそれほど尖ってはいない。
内面にも他の個体とは違うところがあるようだった。
(自分は他のみんなと違う)
言葉を知らないそのゴブリンは、思考を言葉にすることはできないが、なんとなく頭の中でモヤモヤする、もどかしい気持ちを常に抱えていた。
仲間たちは、そのゴブリンを「コプリン」と呼んでいた。
そして今日、コプリンは初めての狩りに出る。
仲間と同じように棍棒を握りしめ、仲間の合図で藪から飛び出した。
目の前にあったのは、荷物を満載した馬車と、取り乱し大声で叫ぶ人間たち。
『ゴブリンノトウゾクダ!』
『ニヲマモレ!』
『タスケテ!』
『コドモタチヲオクヘ!』
その声はコプリンにとって、ただの音でしかなかった。
けれどその意味は、なんとなくわかるような気がした。
「こぷ……」
コプリンは、傍らにいた大人ゴブリンの腕に触れた。
「ゴブッ!?」
「こ、こぷ……」
コプリンは「やめよう」と言うように首を振ってみせる。
だが大人ゴブリンは、持っていた棍棒でコプリンの尻を思い切り叩いた。
「ゴブ!」
叩かれて転がったコプリンは、武器を持った人間たちの目の前で尻餅をついた。
「こぷ……」
頭上から視線が突き刺さる。
『ゴブリンナンゾニダイジナニヲトラレテタマルカ!』
直後、コプリンの体は勢い良く跳ね飛ばされた。
蹴られたのだとわかった時、何故かその目から大粒の涙がこぼれてきた。
(自分はこっち側なのに)
モヤモヤと、そう感じた。
けれど、人間は自分を敵と見ている。
コプリンはゴブリンと人間たちを見比べた。
どちらが自分の本当の居場所なのか――
「コプ!」
立ち上がったコプリンは、両腕を広げて立ちはだかった。
人間たちを守ろうとするように。
ギルドに救助の要請が入ったのは、その直後だった。
解説
マスターより
リプレイ
現場に向けて急ぎながら、 ウォーリアのニワニが皆に声をかける。
答えたのはシーフのティラミス・ノーレッジとキャスターのベゴニアだ。
「まずはキャスター組の魔法で派手に開戦の狼煙をブチ上げてやろうぜ」
「そうだね、まずは4人で先行して範囲攻撃を撃ち込むとしよう」
そこにウォーリアの3人が飛び込んで叩く作戦だ。
「俺はその隙に、隠れてる奴がいたら追い立ててみるかな」
敵の撹乱はシーフの十八番だとティラミス。
「作戦はそれで良いとして、後はどこまでやるかだな」
ウェレクス・テンペスタスが気遣わしげな表情を見せる。
「我輩自身も無意味な殺生は好かん。それに子供もいるなら血生臭いもんは見せん方が良い」
となれば、追い払うだけでいいだろう。
「っと相談はここまでだ」
ニワニの鼻がゴブリンの匂いを捉える。
「さぁギルドからの初依頼だ、気合入れて行くぜ!」
ティラミスが皆を鼓舞し、殆どの者にとってはこれが初めてとなる実戦の火蓋が切られた。
「この戦場、先手を取ったほうの勝ちですわ」
バンビは素早さと命中の高さが身上の「ハイスピードキャスター」だ。
その速さを活かして真っ先に撃ち込むのは必殺の一撃メテオライト。必殺と言うには威力が物足りないが、起爆剤としては十分だ。
「敵に立ち直る隙を与えずに、残りの人たちの攻撃が飛べば問題ありませんわ」
幸い敵は獲物しか目に入らない様子で、攻撃の直前まで彼等に気付かなかった。
「今頃気付いても遅いですわ」
だが攻撃の寸前――
「あのゴブリン様なにか様子が変ですわね」
「ふむ……仲間割れかな? 状況が判らないね」
異変に気付いたバンビとベゴニアは、咄嗟に手を止める。
現場は変な膠着状態に陥っているようだ。
「どうやらあの方が降着の原因ですわね。保護しましょう」
バンビのそれは直感か、それとも今はフードで角を隠してはいるが同じゴブリン種として相通じるものがあったのか。
ともかくそう判断し、バンビはその一体を外してメテオライトを放つ。
「そうだね。とりあえず、あの小さな子は狙わない方向で行くことにするよ」
ベゴニアも氷嵐の着弾位置を僅かに変えた。
「……貴方、人間を守るためにゴブリン達を止めてくれていたの?」
ニーラ・メッコも声をかけてみるが、どうやら言葉は通じないようだ。
「ひとくちにゴブリンと言っても人間と友好的な奴もいるみたいだしね。このコもきっとそうなのかも?」
まぁ、細かい事はあと!
「貴方も巻き込まれないように下がっていなさい!」
あ、言葉は通じないんだっけ。
でも身振りを交えたら何となく通じたようで、小ゴブはすすっと後ろに下がった。
「それじゃ改めて……助っ人参上! ここは私達に任せておいて!」
ニーラは商人達にも下がっているようにと声をかけ、長杖を構える。
彼女にとってはこれがリブラネスタに来ての初依頼だ。
「ここからはじまる、私の大冒険物語! 見逃す手はないわよ?」
商人達をギャラリーに、ニーラはまずは挨拶代わりと氷嵐をぶちかました。
「さぁ、おしおきの時間よ!」
突如降り出した光弾の雨とダブルで押し寄せた氷の嵐に、何事かと混乱を極めるゴブリン達。
「敵が正気に戻る前に、一気に畳み掛けますわよ」
「あれが敵であるなら叩くだけ、ですかね……」
アストライト=アクチュアルは特に思う事もなしといった風情で杖を構える。
(正義でもなければ悪でもなく。私は私に出来ることをするだけ、ですね)
意気込みはあれど、声にするものではないと心で呟き、タイダルストリームの詠唱を始めた。
魔導の潮流で魔力を増幅させ、可能な限り多くの敵を巻き込むように。
「仕掛けます!」
長杖の先端から迸る水流が一直線に襲いかかる。
まだまだ威力は物足りないが、混乱に拍車をかけるには十分だった。
「よし、着弾確認! 一気に纏めて殴り飛ばしてやろうぜ!」
ニワニの声に応え、ゴルバルティアが茂みから飛び出した。
「ふ、ふん、私には丁度いい戦闘依頼だな……何より、強い奴がいない!!」
怖いから隠れてたとか、そういう事ではない。不測の事態に備えて、要救助者を庇える位置に待機していたのだ。ほんとだよ。
ゴルバルティアはチャージングで一気に加速、手近なゴブリンに肉薄し――くるりと背を向けると、まるで亀の甲羅のように背負った鉄の盾を見せつけた!
「ゴブ?」
予想外の行動にゴブリンが目を丸くする。
相手が戸惑う隙を見て、ゴルバルティアは頑強な鱗に覆われた尻尾を地面に叩き付けた。
「せ、石柱ですら粉砕する私の自慢の尻尾に傷をつけれるってんなら、か、か、かかって来いよ!!」
威勢良く啖呵を切ってみるが、内心はびっくびくである。
(どうだ……怖いだろ……怖いだろ! 怖くてビビッてさっさと逃げだしてくれよぉ絶対に襲ってくるんじゃねーぞ!! 痛いものは痛いんだから!!)
しかし、それがただの威嚇であると見たゴブリンは、ニヤリと笑うと手にした棍棒を振りかざした。
しかし次の瞬間――ばちこーん!
ゴルバルティアの尻尾がゴブリンの足を払い、地面に転がす。
「だから来んなって……あ、言ってねーか」
あれは心の声だった。
それはともかく、これは反撃のチャンス。他のゴブリンも目の前の相手にだけ気を取られていると見て、ゴルバルティアは黒曜石の短剣を抜き払った。
が、それを振り下ろす前にゴブリンは慌てふためいて逃げて行く。簡単に転がされた事で恐怖心が芽生えたらしい。
「だから最初からそうしろって……」
あ、これも言ってねーか。
「あれは……まぁ、害がないのなら手を出す必要もなかろう」
ウェレクスは小さなゴブリンを一瞥すると、キャスター達の前に出た。
(寧ろ商人たちを守っていたようにも見える。もしそうなら……ちっこいのが小さいなりに頑張ってんだ、ここで踏ん張らなきゃ男が廃るってもんだろ?)
大剣で地面を叩き、その存在をゴブリン達に知らしめる。
「さあ来い、お前らの相手はここだ!」
青灰色の鱗を煌めかせた巨躯は、ただ立っているだけでも相当な威圧感だ。
気圧されて逃げるなら良し、それでも向かって来るものには大剣を叩きつけて吹っ飛ばす。
その様子にとても敵わないと悟ったのか、三体のゴブリンがさっさと逃げ出す――と見せかけて。
「馬車を襲う気か」
だがそんな行動も想定内だ。ウェレクスはその巨躯からは想像も出来ない速さで飛び出し、馬車の前に立ちはだかった。
「ここを無事に抜けられるとは思わないことだ」
振り下ろされる棍棒を剣で受け止め、振り切る勢いに乗せてゴブリンをぶん投げる。
残る二体は今度こそ泡を食って逃げ出した。
「あの小さなゴブリン、鼻も低いしハーフか何かじゃないのか」
ゴブリンの群れに飛び込んで戦斧に巨大な光塊を纏わせながら、ニワニは考える。
それが何故、敵性種の中にいるのか――
「まあ、それは後で訊けばいいな」
特に害があるようには見えないと、その変わり種を攻撃対象から外し、ニワニは光塊を炸裂させた。
「ぴゃっ!?」
小ゴブが驚いて地面に伏せ、身体を丸くするが、巨大な光塊が目の前で炸裂したのだから肝が冷えるのも無理はない。
そうして動かずに、最後まで身を守ってくれているなら却って好都合だ。
ニワニは残りの闘気槌を使い切る勢いで連発しながら、馬車の傍らで心配そうに戦いを見守る商人達から敵を遠ざけるように動く。
(女子供は幌馬車の中に避難してるみたいだし、最低限男連中二人さえ守ればいいって訳だ)
攻撃に怯んで逃げるなら追わないが、向かって来るなら反撃も厭わない。
体力と根性だけはありそうな脳筋ゴブには強打を一撃、チョロチョロと素早く逃げ回るものには命中を上げた素早い一撃で。
守りの方はウェレクスとゴルバルティアに任せておけば良さそうだ。
味方の前衛が突っ込むと同時に自分も飛び出すと見せかけて、ティラミスはトリッキーな動きを見せた。
速度を上げて道の両脇にある藪を右側からぐるりと駆け抜け、潜んでいたゴブリンを追い立てる。
「伏兵のつもりか、旧いゴブリンにしちゃ知恵が回るが……残念だったな」
背後から近付き、ダブルエッジで斬りつけ一撃離脱。
一緒に潜んでいた二体が藪から飛び出して行くが、深追いはしない。その向かう先には味方が待ち構えているから――
「二匹行ったぞ!」
自分はその場から離れ、道の反対側に潜んでいたゴブリンも同様に追い立てる。
「こっちは三匹だ、気を付けろ!」
「はいはい、任せて!」
射程ぎりぎりの後衛位置から魔法攻撃を続けながら、戦場全体を見渡していたニーラが応える。
(私の防御は紙だからね。前衛の守りには期待してるわよ)
前には出られないけれど、その代わりこの立ち位置だからこそ出来る事がある。
「みんな一応注意してね! ここから先は通さないけど!」
ニーラが魔法で足止めしている間に、横からアストライトのタイダルストリームが飛んで来る。
上手く角度を調整したそれは、五体のゴブリンを一度に呑み込んだ。
これで戦意喪失して逃げるなら良し、まだ懲りないなら――
「射程内に居る間は手を緩める気はありません」
敵の移動に合わせて立ち位置を変え、タイダルストリーム三発目。
しつこい敵にはフリーズボルトで追い討ちをかけ、要救助者はもちろん仲間達にも近寄らせない。
(世の中には殴りキャスターというものも居るらしいけどね)
ベゴニアは反撃を受ける危険を冒すつもりはなかった。少なくとも荒事と痛みに慣れていない現状では、まだ。
敵から充分に距離を取りながら、多くを巻き込めそうな位置を狙って氷嵐を連発する。
射程外に逃れるものは追わず、まだ残党がいるかもしれない藪にも近付かない安全第一。
やがて敵味方が入り乱れて乱戦模様になれば、メテオライトで敵だけを狙い撃つ。
藪の捜索を終えたティラミスは、未だ浮き足立っている敵集団の側面からダブルエッジで切り込んでいった。
「逃げるなら逃げな、強盗未遂だろうし逃げるなら命までは取らねぇさ」
言葉は通じないようだが、目の前に振り下ろされたゴルバルティアの尻尾の一撃が良い具合に通訳の代わりになったようだ。
範囲魔法の連打を浴びて戦意を失いつつあった敵は、怯えて飛び上がると転がるように走り去る。
だが中には執拗に食い下がる者もいた。
「あれがこの場を仕切っているようですわね」
これだけの数のゴブリン集団が指揮官もなく襲撃に出るとは考えにくい。
だからバンビはずっと、彼等の行動を注視していたのだ。
誰の呼びかけによってゴブリンたちが立ち直るのか――結局立ち直りはしなかったが、それでも三下よりは根性を見せるものがいれば、つまりはそいつが指揮官だ。
流石にロードとまでは期待していなかったが、見た目では他と区別がつかないほどに普通なのは少し残念だったかも。
せいぜいが兄貴分といったところだろうが、それでもこの一体を倒せばゴブリンの士気が下がることは間違いない。
「せっかく奪ったイニシアチブを奪い返されるなんてもったいないことはしませんわ」
バンビは短杖に魔矢を装填し、頭部を狙って撃ち放つ。
一撃で仕留めることは叶わなかったが、頭から血を流したゴブリンは良い目印になった。
「あれが司令塔ですわ、優先的に狙ってくださいまし」
「あれか」
ウェレクスが飛び出し、破鎧砕をぶちかます。
「ギャッ」
ゴブリンは潰れたカエルのような声を上げて倒れた。
直後、今までもそう纏まりのある集団とは言えなかったゴブリン達は、今度こそ蜘蛛の子を散らすように逃げ出した。
その時「こぷ!」という甲高い声が響く。
一体のゴブリンが、あの小ゴブを連れ帰ろうとしているようだ。
しかし、伸ばされた腕を断ち切るように大剣が地面に突き刺さる。
「見たところ嫌がっているようだが?」
その遥か高所から見下ろす視線に怖気付いたのか、ゴブリンは奇声を発しながら逃げて行った。
「どうやら隠れている者もいないようです」
念には念を入れ、藪や物陰など隠れられそうな場所に片っ端から魔法を飛ばして回ったアストライトが報告する。
「お怪我はありませんか?」
商人達に尋ねたが、慌てて転んだ子供が膝を擦りむいた程度で済んだようだ。
その傷にヒールをかけ、ひとまずは一件落着。後は街まで護衛知れば任務は完了、なのだが。
「そのコプコプはどうすんだ?」
ニワニはウェレクスの足元を見る。そこには小さなゴブリンがぴったりとひっついていた。
「どうも気に入られてしまったようなのだが」
先ほど助けたせいだろうか、それとも律儀に礼を言ったからか。
「まぁ、ついてきたいなら我輩はそれでもかまわんがな」
そんな小ゴブにベゴニアがそっと近付き、目の高さを合わせて話しかけた。
「キミが危険だとは思わないが、私達は彼らの救助のためここに来たからね。キミの疑いを晴らすためにも無責任な事はできないよ」
危険物を持ってない事を確認するため、身体検査を……しようと思ったら、触られる事がくすぐったいのか、小ゴブはきゃっきゃと声を上げて地面にひっくり返った。
不覚にも可愛いと思ってしまったベゴニアは元教師、子供には五割増しで甘い。
「…………キミ。もしかして混血かね? いや、言葉が判らないか。とりあえず、お腹が空いているなら食べるといい」
たんこぶや痣にヒールをかけると、持っていた干し肉と乾パンを差し出してみる。
それを貪り食う姿を見ながら、この子には母親か祖母辺りで他種族の血が混ざってると推測してみるが……さて、どうしよう。
「もちろん保護しますわ、膠着状態を作り出した功労者として」
商人達もこの小ゴブは敵ではないと認めてくれたし、バンビの意見にも異論はない。だが具体的にどこで保護するのが良いだろう。
「ギルドに相談して、預かってもらえないかしらね」
「私はゴールディに行く事を勧めるよ」
ニーラとベゴニアの提案は、どちらにしても一度街に戻らなければ決められないが、ただひとつ確かな事があった。
「お前の選択は間違っちゃいねぇってことさ」
ティラミスは小ゴブの頭をわしわしと撫でた。
(商人も生きる為に物を運ぶし、ゴブリンも生きる為に盗賊紛いの事をする。
俺達も稼ぎ生きる為に力を振るう。
だがこの小さいヤツは身を挺して人間を庇った、それも仲間に歯向かってだ)
「チビ助はきっと利益よりも道徳を選んだのさ、本人もよくわかってないだろうけどな」
「こぷ?」
きょとんと首を傾げながらも、小ゴブは嬉しそうにニコッと笑い、今度はティラミスの足にひっついた。
まあ気に入られたのは良いとして。
街に着いたら真っ先にこの子を風呂に入れる。
それが冒険者達の総意だった。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準8 / 4〜8人
2020年10月18日 08時26分26秒 公開
相談掲示板
お仕置きの時間だな! ハーフビーストのシーフ、ティラミスだ。 宜しく頼むぜ!
状況が混乱してるな……とにかく間に割って入るか? ウォーリアのニワニだ、前衛は任せろ。
うぉ、うぉ、…ウォーリアのゴルバルティアだ!! わ、わ、わ、私も前衛で…カバリングするぜ!!! 攻撃は任せた!()
ゴブリンキャスターのバンビですわ。 なんか様子がおかしいので、まずは均衡を崩さないようにあの子を保護しなくては。
キャスター、アストライトです。よろしくお願いします。 何から決めていきましょうか……?
キャスターのニーラ・メッコよ。 よろしくね。
やぁ、皆とは初めましてだね。 私はベゴニア。キャスターのはしくれさ。 今回はよろしくお願いするよ。 んーー……ちょっと敵の人数は多めだね。 皆のクラスはキャスターが4人、ウォーリアが3人、シーフが1人かな? キャスターが半分なら火力的には十分かもしれないね。 商人家族の女性と子供は幌付き馬車に避難しているみたいだし、そちらはとりあえずは大丈夫そうだとしても、問題は父親と祖父の二人をどう守るかと……変なゴブリンが居るみたいだね。 ふむ、状況がよく判らないけれど仲間割れかな? 藪があるみたいだから、そこにゴブリンが隠れていて飛び出してくる可能性もあるし。 その辺りも考えて、どうするか決めていこうか。
我輩はウェレクス・テンペスタス!しがないリザードマンのウォーリアーだ。此度はよろしく頼むぞ! さて、ベゴニアの言うように敵数が多い。我輩もカバリングの持ち合わせはあるが、ラウンド1回、戦闘中3回という制限があるからな。使うタイミングは選ばないといかん。 基本的にはゴブリンどもの注意を引きつけるような形を取らなければ、守り切るのは厳しいだろう。前衛が引き付けてる間にキャスターが攻撃って言うのが個人的にはオーソドックスかなとは思う。 その上で、家族の護衛や飛び出したゴブリンへの対処も必要だがな。 あとは、ゴブリンをどこまでとっちめるか、そのあたりも決めた方が良いだろうよ。 まぁ、数が減れば逃げるようだし、こちらに余裕がない状況なら深追いする必要はないとは思うがな。
一応私もウェレクスもチャージングにカバリングがあるから咄嗟のカバーも難しくなさそうな気がするな。 とにかく発見に遅れなければ大体はなんとかなる、かな?
まずは、コプリンが間に割って入っているようなので、ゴブリンの群れと隊商は分離しているようなので、範囲魔法で奇襲をかけるのはいかがでしょうか? 入り乱れている状況だと識別のできない魔法は使用が困難になりますが、初手の状態であれば、 使える範囲はひろうございます
俺はダブルエッジで攻撃していく感じだな。 一応フェザーステップもあるから一撃目で倒しても二撃目を他のゴブリンまで走っていって叩く事は可能なはずだ。 人手が足りてそうなら身を隠してるヤツを探して追い払うかと考えてる。 相手は命中に難があるっぽいし、シーフなら回避集中すれば多分イケるんじゃないかと思ってるぜ。 初手で範囲魔法か、良いと思うぜ。 ドカンとやっちまえば多く巻き込めるし流石に怯むだろう。 ゴブリンへの対応については逃げる奴はほっといてもいいんじゃないかな派だな。 まぁ退治しとけば今後喜ばれるだろうが…今回は救助優先かなってサ。
>戦闘 そうだな、開幕はキャスターに任せたい。 俺の『闘気槌』は相手を識別できるから、乱戦でもどんどん巻き込んで攻撃していくつもりだ。 派手に暴れてれば注意もこっちに引けるだろうからな。 >ゴブリンへの対応 正式な依頼でもなし、追い払う程度に痛めつければいいと思う。 小さなゴブリン(コプリン)は……どうする? 戦えるようにも見えんし、保護対象に加えて後で事情を聞き出すか?
皆の意見からすると、初手はキャスター達でドカンと範囲攻撃を叩き込む事になりそうだね。 では、私もその方向で準備をさせてもらうよ。 >ゴブリン ふむん。まぁ、私も闘争本能に身を任せたバーサーカーというわけでも無し。 どうしても死体の山を築きたいわけじゃないからね。 戦って相手が逃げ出すようであれば、無理に追いかける気は無いさ。 特に今回は商人の人たちを護るのが最大の目的になるだろうしね。 小さいゴブリンに関しては……難しいところだがとりあえず攻撃からは外すよ。 これでも元は教師だった身でね。子供に酷い事をしたいとは思わないのさ。 他のゴブリン達が逃げる時に一緒に逃げるようなら、それも良し。 逃げないで留まるようであれば、ひとまずは保護する事に一票を入れさせてもらうよ。
キャスターで奇襲を仕掛けるにあたって一つだけ問題がありますわ。 ウォリアーの方が突撃するのと違って、どうしても呪文詠唱などの無防備なデモンストレーションが展開されてしまうので、さすがにそれを見せられたらゴブリンが愚かだとしても何がころうとしているのには気づいてしまうと考えられますので、なんとかこれを隠す方法が必要になるのではないでしょうか?
どの道、範囲で仕掛けるのなら視線は双方向に通る事になりますし、相手の気が完全に此方に向かないうちは問題はない、ような気はします。 そう言う話になると、動き出す順番にもよりますが……最初の一撃の後をどう展開するか、になるのでしょうか。 隠れているのは相手の方かもしれませんし、出て来てもらう分には都合は良いのですが。
ルールを見ると1ヘクスは1辺5メートルで1ヘクスに4人までは入れるみたいです。 つまり立錐の余地なく密集しているなら3ヘクスの魔法一発で20人のゴブリンはおさまりますが、 いくらなんでもこれから襲撃しようとしている相手がそんなに密集しているとは考えにくいので最低でも1ヘクス1人でしょうね。 そうすると3ヘクス術だと1人のキャスターあたり1撃で9人くらいを相手できるのでしょう。 敵の散開率はもっと広いことも考えられますが、その辺を踏まえて使う術を考えていただくとよろしいかと思いますわ。 ところでベゴニア様はスキルを装備されていないようですが、老婆心ながら出発までにお忘れにならないようにしてくださいましね。
>装備とスキル ああ、すまない。心配をかけたかな。 私もそんなに懐が温かいわけでは無いからね。 作戦が決まったら最適な物を用意するつもりでまだ買って無かったのだよ。 でも、とりあえずの方針は決まったようだし、装備とスキルは揃えておいたよ。 特性は魔導の潮流、アクションは『氷嵐』『メテオライト』『ヒール』をセット。 火力全振りでINIは遅いし防御力などは紙だと思ってもらって良い。 はっきり言って、一撃でも攻撃を受けたら転げ回って泣く自信があるね!! もちろん、前になど出るつもりは無いから、相手の武器が棍棒や太い木の枝である限りは何とかなると信じているけれど。 >奇襲とか 今回は見晴らしが良い戦場に、こっちは走って現場に向かわなきゃいけないから。 専門家のシーフは今回一人だけだし、完全な奇襲は難しいかもね。 最初にキャスターが範囲攻撃をぶちこむのは、乱戦になる前の方が味方にあてなくて済む的な意味で撃ちやすいっていうのも大きい。 最初の方は行動順も気にしてもらった方が良いかな。 具体的に言うと、キャスターの範囲攻撃が最初に降り注ぐまでは、前衛は行動順をわざと遅らせてでも敵の中に突っ込まないとか。 一巡撃ち終わったあとは、つっこで貰って乱戦で良いと思うけどね。 商人の人たちの保護も必要だろうし。
まずはキャスターの範囲攻撃で薙ぎ払うって寸法ね。 了解したわ。 私が持っている【氷嵐】は味方識別ができないから、乱戦になる前に使えるのはありがたいわ。 なんだか他の個体とは様子が違うゴブリンがいるみたいだけど、敵意がないみたいだからコイツは攻撃対象から外しておくわ。 ゴブリンにもいろんな奴がいるみたいね。 話題に挙がっていた通り、道の両脇に点在する藪も警戒しておくわね。まだ隠れている奴がいるかもしれないし。
口うるさくてすみませんね、ベゴニア様。 でもその戦法、この依頼にしか通用しませんし、2回目はありませんわよ。 行動順の調整には賛成ですが、早めに隊商の戦士たちに下がってもらうという事も必要かもしれませんね。 コプリン様のような開明的なゴブリンは貴重ですから保護については確実にしないといけませんわ。俺たちが見逃しても隊商の方たちにぶち殺されてしまったら寝覚めも悪いですし。 俺は奇襲メインで行きますので伏兵対応はニーラ様にお願いしますわね。
>伏兵対応 任せておいて! もし隠れている奴がいたら、バッチリ対処するわ。
ここまででだいたい決まっている役割分担を乗せておきますわね。 こうじゃない、自分はこうしたいという方がいらしたら改めて表明していただけると 助かりますわ。 奇襲攻撃 ベゴニア アストライト バンビ 伏兵担当 ニーラ 前衛攻撃 ニワニ ティラミス ゴルバルティア ウェレクス 敬称略
一応突っ込む際に藪を経由して行く予定だな。 移動力10なら多少遠回り出来るし問題無いとは思う。
プレ提出は済ませたぜ! やることは変わらず、カバリングメインで前衛で対応 奇襲しかける個体にはチャージング→カバリング 一応行動順や位置等で他ウォーリアが行う場合は任せる事も記載 囲まれた場合には薙ぎ払い ざっくりとこんな感じだぜ
私もプレの提出は済ませておいたよ。 基本的に範囲攻撃しか使えないが、乱戦時には対象識別のできるメテオライトを使うから大丈夫さ。 それじゃ、現地ではよろしくお願いするよ。
俺もプレ完了ですわ。
我輩も提出済みだ。とりあえずは壁役をこなしつつ、破鎧砕で火力補助という感じだな。