【帝国】帝国奪還連動 帝都決戦編

ウィリアム・リーンエス

おめでとう、レイウェスト。あの帝国崩壊の日から3年半、君は遂に帝都を――いや、帝国奪還を果たしたんだ。

レイウェスト・バルダス

感謝します、ウィリアム王子。思えば、あの失意の底にあった時、貴方と出逢えた事で私の運命は拓けました。……本当に、感謝しかありません。

ウィリアム・リーンエス

僕は王子だよ? そんなに感謝されるほど善人じゃないさ。
確かに、君は一人でここまで歩んできたわけじゃない。無数の人々の助けを得て、この偉業を成し遂げた。だけどその助けを得られたのは、他でもない君自身の努力の結果だよ。

レイウェスト・バルダス

世界中の国々と、冒険者、それにケンタウロスまで助力してくれました。助けられてばかりの私でしたが……この国を建て直し、皇帝として民に尽くしていく事で恩を返したいと思います。

ウィリアム・リーンエス

その意気だよ。色々あったけど、世界は救われたんだ。未来はきっと明るいさ。
――おめでとう、新皇帝陛下。

人類は征竜とヨゼフ・バルダス、幽界樹に勝利し、世界を滅亡の危機から救いました!
「【帝国】決戦:混沌の夜明け」リプレイと特別褒賞・負傷者一覧が公開されました!
(1月12日より アニエピカはエピローグ期間となります)
各国から冒険者への感謝の証として、1月11日中に「職人通り」へ戦後アイテムが追加されます。

assignment【帝国】帝国奪還連動 帝都決戦編 概要

「【帝国】帝国奪還連動 帝都決戦編」では、シルトラース帝国第八皇子レイウェスト皇子を旗頭とした帝国軍および彼を支持する国々の支援から成るロスガリア大陸連合軍による、帝都シルトラース奪還作戦を扱います。

assignmentここまでの流れ

『預言の魔女』オペラは、帝国皇帝ヨゼフ・バルダス一派と征竜が帝都に現れる夢を見た。ヨゼフは娘イダを倒し、征竜の力を利用して悲願たる大陸制覇を成すために。征竜は創造神の創りし世界の理を変え得る『超越者』イダ、エフレム、そしてエフレムを思うままに動かし得る者として危険視するレイウェストを滅し、人の数を神代と同等まで減じるために。イダの居城と化した帝都を目指す。
帝都奪還を目指すレイウェストの前には、黒い霧を吐き仔を操る『天霧りに消ゆる幽界樹』、人の心を失い人の世を乱す祖父と母、更には人の世の繁栄を恐れ人を粛清せんとする征竜までもが立ちはだかる。
シルトラース帝国、リーンエス王国、エラトゥーン都市同盟、ディズル大湿地帯、辺境都市群、ゴールディ、フィルエス大森林、ドワーフ王国、シグモル火山帯は「ロスガリア大陸連合軍」を成し、帝都シルトラース奪還へと動き出した。
(11月29日追記)
帝都奪還作戦の準備は順調に進み、ついにオペラが夢に見た11月末を迎えた。帝都まで進軍したレイウェストらロスガリア大陸連合軍は、南下した征竜と東進してきたヨゼフ一派と出会う。両者はイダ・バルダスおよびその配下の幽界樹の打倒を優先することで合意。各国援軍、そして人類との共闘を決め帝都に駆け付けた『聖地』のケンタウロス戦士らが支援する中、クライス・アクバーの本格式凝黒装置が稼働を開始。行く手を阻む黒い霧を減じながら、レイウェストらは手勢と冒険者を伴い帝都へ突入する。
(2023/12/18追記)
幽界樹は人類の猛攻を受けて斃れ、帝都に満ちていた黒い霧と幽界樹の仔と共に消えた。しかし、幽界樹跡地の大穴は塞がらず、アストラル界からクリーパーが溢れ出ようとしている。
一方、ヨゼフより早くイダを発見し戦いの舞台に登場させる事に成功したレイウェストは、最後となろう母子の対話を行う事が出来た。単独でイダへ挑む機を逸したヨゼフは、征竜に騎乗しイダの操るクリーパー群を強襲。神々にも匹敵する者達の人智を超えた戦いを前に、ヒトの域を超えぬ授恵者達は介入の機すら掴めず、己の身を護る事で精一杯であった。 その時、メドゥの右腕と左腕が飛来し、ヨゼフを攻撃。ヨゼフは征竜の背から落とされ、地上でアシムベートやマクシミリアンらと対峙することになる。
他方、征竜とイダの戦いは、レイウェストを救うべく現れたエフレムの攻撃によって状況が一変した。レイウェストへ殺意を向けた征竜の隙をつき、超越者イダは「美しき世界が永遠に続く事」を願って最後の階梯を昇る。イダの愛する「美しき世界」を破壊し得る唯一の存在たる征竜は、己の肉体に只ならぬ異変を感じながらもレイウェストを抹殺せんと動く。征竜を敵とする超越者クジンリーネ、メドゥの左腕が加勢し、ついに人類と征竜の決戦が始まった。 その頃、帝都中央には吸血鬼の神であるメドゥの右腕が降り立っていた。エフレムにかわり大穴を塞ぐと言う彼とウィリアムの目の前で、無数のクリーパーと巨大な触手が溢れ出す。

assignment結果

冒険者とロスガリア大陸連合軍は、極北の征竜、シルトラース帝国皇帝ヨゼフ・バルダスとの戦いに勝利し、両者を討ち取った。天霧りに消ゆる幽界樹が残したアストラル界に通じる大穴は、冒険者の助力も得た吸血鬼の神・メドゥの右腕によって塞がれ、流入したクリーパーの掃討も終了した。
帝都奪還作戦は成功に終わり、レイウェスト・バルダスを新皇帝とする新生シルトラース帝国の歴史が今、始まろうとしている。

person_pin関連NPC

亡国となった帝国の皇族の、唯一と思われていた生き残り。皇帝ヨゼフとその子女である第三皇女イダとの間に生まれた生粋の皇族と言われていたが、実際はリザードマンの大酋長アシムベートとイダの間の息子であった。大陸一の美姫と謳われた母譲りの長く、美しい髪と気難しげな真紅の瞳の持ち主。エフレムとともに帝都から脱出して以降、帝国復興のために周囲の協力を得ながら奮闘していた。ヴィント奪還作戦に於いてエフレムに不審を抱き、帝国滅亡の真相を問いただした結果、彼と袂を分かつこととなった。

《本連動での動き》

帝国軍およびロスガリア大陸連合軍の旗頭として、帝都奪還作戦に挑もうとしている。
(11月29日追記)
帝都内へ突入し、皇妃イダ・バルダスの討伐を目指して捜索を行う。
(2023/12/18追記)
自身の抹殺と人類の粛清を実行せんとする征竜との決着をつけようとしている。
(2024/1/11追記)
悲願であった帝都奪還を果たし、ヴィントに帰還後は新皇帝として春の戴冠式の準備を始めている。

帝国南部の守りの要『ヴァイセントラフ砦』と南部の経済的中心『帝国南部鎮守都市ヴィント』をレイウェスト皇子から任された帝国の重鎮。帝国崩壊時に妻と息子バルディオンJrを亡くし、その後アンデッドと化した息子と対峙することになった過去を持つ。帝国崩壊以降、将軍としてレイウェストに仕え、陰日向になり支えてきた。

《本連動での動き》

皇帝ヨゼフの生存により忠誠心の置き所を迷う事もあったが、レイウェストを主君と定め、帝都奪還作戦に挑もうとしている。
(11月29日追記)
レイウェストと共に帝都内へ突入し、皇妃イダ・バルダスの討伐を目指して捜索を行う。
(2023/12/18追記)
主君レイウェストの抹殺と人類の粛清を実行せんとする征竜との決着をつけようとしている。
(2024/1/11追記)
帝都奪還の後、ヴィントに帰還し太守として新生シルトラース帝国と新皇帝レイウェストを支えている。

帝国北部鎮守都市「オルセン」の太守兼将軍である若きハーフリング。代々太守を拝命する名門マフダル家の長で、弓の腕も高いが軍を動かす方が得手な頭脳派。ほぼ孤立状態かつ厳しい環境にありながらも多くの人口を抱えるオルセン太守として、都市を守り民を食わせることを最優先してきた。征竜に対する人類の盾として北を守ってきた自負もある。これまでレイウェストらヴィント勢に合流して兵を動かす余裕はなかったが、帝国民を救う為にもっとも粉骨砕身の努力をしてきたレイウェストを正当に評価し、冒険者の尽力やオルセンの状況変化も受けて、帝都奪還作戦に兵を出すことを決める。

《本連動での動き》

帝都奪還作戦に向けて、帝都の北側へ兵を送る事を表明している。
(11月29日追記)
帝国北部方面軍を率いて帝都の北側に到着。陽動を行い、城壁内から現れる敵および周辺地域から襲来する敵に対応する。
(2024/1/11追記)
帝都奪還の後、オルセンに帰還し太守として新生シルトラース帝国と新皇帝レイウェストを支えている。

シルトラース帝国近衛連隊出身の元軍人で帝国魔導院エスタル支部長。最愛の妻と娘を帝国崩壊時に失って以後しばらくは攻撃性の塊のような時期もあったが、現在は生来の子供好きの性格が復活し、他人の子供の世話を焼いていることが多い。幽界樹の最大の脅威である【黒い霧】への対策として『凝黒紋具』を、幽界分樹発生の対策として龍脈異常探知装置『状捜楔』を制作した。

《本連動での動き》

帝都奪還作戦に向けて、凝黒紋具「本格式凝黒装置(大型)」20基の輸送を行う。
(11月29日追記)
本格式凝黒装置の運用を指揮しながら帝都内へ突入し、幽界樹の伐採を目指す。
(2023/12/18追記)
本格式凝黒装置の運用を終え、術師達の退避や負傷者の後送の指揮をとっている。
(2024/1/11追記)
帝都奪還の後、ヴィントに帰還し、新生シルトラース帝国で為すべきことを考えているようだ。

40代程のヒューマンの男性。シルトラース帝国近衛連隊長として最強の戦士とされ、滅亡前の帝国では四方将軍の上席にあり、帝国軍人の頂点であった。【泥乱】連動においてヨゼフ・バルダスより切り捨てられ、現在はレイウェスト皇子に協力している。

《本連動での動き》

帝都奪還作戦に向けて、橋頭保となり得る拠点確保を行う。
(11月29日追記)
帝都内へ突入し、幽界樹の伐採を目指す。
(2023/12/18追記)
部下であった帝国近衛連隊の仇たる皇帝ヨゼフとの決着をつけようとしている。
(2024/1/11追記)
帝都奪還の後、ヴィントに帰還し近衛連隊長として新生シルトラース帝国と新皇帝レイウェストを支えている。

現シルトラース帝国皇帝。幼少期より皇帝になるために切磋琢磨し、皇位継承以前から周辺国家や兵士たちへと積極的に介入し、来るリーンエス王国との決戦に備えていた。武力をもって大陸を統べる夢を見、娘イダの異能を利用してアシムベートを篭絡し、王国に攻め入る直前まで準備していたが、イダとエフレムによる幽界樹出現で覇道を阻まれた。民も国も失った今でも「大陸制覇」に固執し、それしか見えていない。レイウェストとはイダ打倒までの消極的共闘を約束しているほか、イダを倒しその後の大陸制覇にも利用するため征竜とも同盟を結んだ。

《本連動での動き》

11月末に征竜を伴い、帝都に現れる事がオペラにより預言されている。
(11月29日追記)
レイウェストや冒険者とは別行動ながら、帝都内へ突入し、皇妃イダ・バルダスの討伐を目指して捜索を行う。
(2023/12/18追記)
帝都内の地上にて、アシムベートやマクシミリアンらと対峙している。
(2024/1/11追記)
帝都シルトラースにおいて、冒険者とアシムベート、マクシミリアンらに討ち取られた。

シルトラース帝国現皇帝ヨゼフ・バルダスの第三皇女であり、皇妃(側室)でもある女性。第八皇子レイウェスト・バルダスの実母であり、『大陸一の美姫』と謳われた美貌の姫だが、ヨゼフ帝と婚姻し成人とされた後の彼女の姿を見た者は極端に少ない。1220年の夏、エフレムに命じて『天霧りに消ゆる幽界樹』を召喚させ、帝国を崩壊させた人物。人を超えた『超越者』となり、独善的に『美しい世界』を追い求めている。美を極めた末の異能『魅了』によって帝都の幽界樹と多数のクリーパーを支配下に置いているようだ。

《本連動での動き》

オペラの『夢の神』として神託を授けていた人物である事が判明。征竜およびヨゼフとの戦いに備え、幽界樹に力を蓄えさせているようだ。
(11月29日追記)
帝都内のどこかに潜み、クリーパーを操作しているようだ。
(2023/12/18追記)
美しき世界の永遠の維持を願い、神となった。
(2024/1/11追記)
その名前と存在は人々の記憶から消え去り、記録上の人物となっている。

皇子レイウェストの護衛騎士。現在、イダと並んで最も神に近い超越者。護衛騎士の中で唯一のリザードマンであること、クリーパーを召喚し支配することを得手とする《召喚術》の達人であること、そして寡黙に過ぎる性格から『語らずの智者』の異名を持つ。亡国の騎士となっても単身で各国の介入からレイウェストを守る忠義の人物……と思われていた。ヴィント奪還作戦における不自然な立ち回りから、レイウェストに帝国崩壊の引き金を引いたのが彼であると看破され、袂を分かつこととなる。

《本連動での動き》

レイウェストの元を去った後も、ドワーフ王国への助力の対価としてレイウェストへの支援を取りつけ、レイウェストが滞在していた王国の危機に際してはクライスに助言して龍脈異常探知装置『状捜楔』を完成させていた事が判明している。
(11月29日追記)
幽界樹伐採後にアストラル界に通じる『穴』が生じる可能性を懸念し、それを塞ぐために力を溜めている。帝都中央、幽界樹の幹の近くのどこかに居るようだ。
(2023/12/18追記)
幽界樹跡の大穴を塞ぐ準備をしていたが、忠誠を誓うレイウェストの声に応えて征竜を攻撃。反撃により瀕死となっている。
(2024/1/11追記)
冒険者により命を救われた。主君レイウェストの意志により、命尽きるまで極北で戦い続ける身となった。

四対八眼の金眼に多数の角、六対十二枚の翼を持つ、いわゆる西洋竜の形状をした生物。創造神が世界を造った際に『世界の守護者』として生み出された竜たちの最後の生き残り。創造神が造った世界に変革をもたらす『昇神』を快くは思わず、ドン・ゴーフルと同時代にエフレム、イダと昇神が続きかねない状況と、力なきレイウェストがエフレムを意のままに昇神させ得る「人という生物ゆえの欠陥」を危険視。彼らの殺害を決める。同時に、神に至れる超越者が増えた原因はヒトの数が増えすぎた事と考え、自身の理想とする神代の数まで減じることを宣言。イダの打倒という点で利害が一致し、ヨゼフと同盟を結んでいる。

《本連動での動き》

11月末にヨゼフを伴い、帝都に現れる事がオペラにより預言されている。
(11月29日追記)
レイウェストを殺害しようとするもヨゼフに制止され、帝都の城壁の一角でイダ・バルダス発見の時を待っているようだ。
(2023/12/18追記)
イダの昇神により、美しき世界を破壊し得る唯一の存在と見なされ、守護者としての在り方を『書き換えられた』。それでもレイウェストの抹殺と人類の粛清を己の使命とし、実行せんとしている。
(2024/1/11追記)
帝都シルトラースにおいて、冒険者とレイウェスト、バルディオン、クジンリーネ、メドゥの左腕らに討ち取られた。

「必ず的中する」予知夢を見ると証明された女性。帝国崩壊の夏以降、予知の範囲はロスガリア大陸全土にわたり、夢の中に「白い鳥」が現れることが彼女の予知夢の特徴である。彼女はそれを神の預言であると信じ、世界中の人々を救うべく予知夢の情報を冒険者ギルドへ提供していた。

《本連動での動き》

11月末に征竜とヨゼフが帝都に現れる予知夢を見、同時に夢の神の正体がイダである事を知った。その後も予知夢は見続けているようだ。
(2024/1/11追記)
滅国の皇妃の昇神により、ロスガリア大陸全土の予知夢を見る能力を失った。現在は自分の運命に関する予知夢のみ見られるようだ。

ウィリアム・リーンエス王子の妹にあたるリーンエス王国第一王女。人形のように可憐な容姿からは想像もつかない行動力と気の強さで、周囲を驚かせることもある。現王家唯一の王女であり、国王や王太子、ウィリアム王子の寵愛を一身に受ける影の女王。レイウェストの婚約者であり、未来の帝国皇妃として彼を支える立場である。

《本連動での動き》

レイウェストらと共に世界樹の元を訪れた。帝都奪還作戦では後方拠点の将として出陣するつもりのようだ。
(11月29日追記)
古砦都市シャルトに残り、後方拠点の将として負傷者の対応などの指揮を行う。
(2024/1/11追記)
帝都奪還後は一度ヴィントに移動し、戦後処理を終えてからリーンエス王国へ帰還した。春に予定されているレイウェストの戴冠式をもって正式に皇妃となる事が決まった。

リーンエス王国の第二王子。文武ともに優れた才能を有した《授恵者》であるが、王族らしからぬ軽薄さ故に近親以外の王族からは見下され、対立する貴族からも「毀れ者(こぼれもの)」と揶揄されている。王国の代表として冒険者ギルド本部のあるリブラネスタに派遣されているが、本人はこれ幸いと市井を味わっていた。国策によりバデーニ公爵家への婿入りを予定しており、独身生活に終止符を打とうとしている。

《本連動での動き》

帝都奪還作戦ではリーンエス王国軍の主将として出陣するつもりのようだ。
(11月29日追記)
帝都内へ突入し、幽界樹の伐採を目指す。
(2023/12/18追記)
幽界樹跡の大穴から溢れ出るクリーパーや巨大な触手を食い止めるべく戦う。
(2024/1/11追記)
帝都奪還後は一度ヴィントに移動し、戦後処理を終えてからリーンエス王国へ帰還した。バデーニ公爵家への婿入りと臣籍降下は春を予定しているようだ。

ディズル大湿地帯の最大派閥であるギシュム族の酋長。ギシュム族が泥血啜る月吸蟲を封印している一帯の管理を担うことから、大酋長とも呼ばれる。武威ばった人物ではあるが、人柄は良く義理堅い。帝国近衛騎士になったエフレムの兄貴分でもあり、マナズィールも共にしたことがある。かつてイダの異能を知るヨゼフの策により彼女と出逢い、盲目的かつ一方的な恋をした末に子レイウェストが誕生。王国との開戦に向けて同盟を結ぶに至った。

《本連動での動き》

レイウェストらと共に世界樹の元を訪れた。子であり同胞であるレイウェストを支持し、援軍を率いての帝国入りを表明している。
(11月29日追記)
帝都内の南西城壁付近にて、征竜の動向を監視しながらクリーパーや幽界樹の仔に対応する。
(2023/12/18追記)
かつてイダの異能を利用し己を策にはめた皇帝ヨゼフとの決着をつけようとしている。
(2024/1/11追記)
帝都奪還後は一度ヴィントに移動し、戦後処理を終えてからディズル大湿地帯へ帰還した。

フィルエス大森林のエルフの最古老の一人であり、まとめ役。かつて『灰火』の族長も務めていた。部族間のもめごとなどが起きた際に調停にあたったり、他国や他種族に対してはフィルエス大森林を代表した立場で外交を行うこともある。

《本連動での動き》

レイウェストらと共に世界樹の元を訪れた。帝国へ援軍を送るにあたり、各氏族間や帝国、冒険者ギルドなどとの調整を行う。

リーンエス王国とシルトラース帝国の辺境を預かる王国貴族。王国内ではアーチボルト辺境伯と呼ばれることが多い。王党派貴族の若手筆頭としてもその名を知られているが、知名度に比して社交界への露出が少なく。軍を率いれば優れた将だが王国貴族に蔓延する権謀術数には疎い。

《本連動での動き》

主にリーンエス王国北方貴族の兵で構成される『王国外周部隊』を指揮し、帝都の南で陽動や退路確保を行う。
(2024/1/11追記)
帝都奪還後は一度ヴィントに移動し、戦後処理を終えてからリーンエス王国の自領へ帰還した。

第三代シルトラース帝国皇帝であり、『首刈帝』の通称で呼ばれた女傑。長い銀髪を後に纏めた紅眼の女性で、征竜の骨でつくられた『首刈宝剣【零の剣:姫妖】』を有する。長き眠りの後、帝国北部鎮守都市オルセンを帝国滅亡時の幽界樹の出現とその後の混乱から救い、絶大な感謝と敬意を向けられている。また、人知れず帝国都市ダルトートの幽界樹へ単身で挑み、瀕死の状態に追い込んだが最後の止めを欠き、後の暴走を招くなどうっかりした面もある。しばらく「謎の旅人クーネさん」を名乗っていたが、最終決戦を前に正体を明かした。

《本連動での動き》

帝国軍に協力し帝都奪還作戦に参加している。超越者である彼女の『目的』たる「征竜の討伐」を成すべく、仕掛ける機会を窺いながら今は目立たぬよう行動しているようだ。
(2023/12/18追記)
超越者としての『目的』である征竜の打倒を目指してレイウェストに加勢した。
(2024/1/11追記)
帝都奪還後は一旦ヴィントに移動し、次に為すべき事を考えているようだ。

人類未踏とされていた極北地帯からきたという少女。極北生まれの極北育ちで、森で育ったエルフたちとは全く異なる価値観を有している。【極北の征竜】の耳目としての役割を持つ《征竜の巫女》であり、世界を巡って冒険者ら多くの人々と交流した。征竜が人類の粛清を宣言しても深い信仰心を捨てることはなく、かつての征竜の巫女であるメドゥの左腕から【国崩しの征竜】がシル・ウァキア平原帝国を滅ぼした際の暴挙や【極北の征竜】がそれを見捨てた事実を聞かされてもなお、忠実な征竜の巫女であり続けようとしている。

《本連動での動き》

帝都へ現れた極北の征竜のもとへ駆け付け、襲い来る幽界樹の仔やイダ配下のクリーパーと戦う。
(2023/12/18追記)
幽界樹の仔やイダの配下から征竜を守り抜くも、征竜から言葉をかけられる事もないまま負傷し、保護された。

メドゥの指先の大幹部。神代の終わりに昇神し「吸血鬼」を生んだ神であり、血を媒体とする混沌魔術の使い手でもある。常に楽しげに振る舞う彼だが、よく見れば作った笑顔であることもわかるだろう。征竜との共闘に反発した左腕と行動を共にし、ヨゼフ一派から距離を取った。左腕とは長い縁であるようで、相互に協力する場合もあるようだ。神代の英雄ジド・ルウの盟友であったこと、昇神により吸血鬼種族を生んだのは故意ではなく『世界の理の書き換えの失敗』であったらしいことが判明している。メドゥの指先では、ジド・ルウの目標だという『世界の真実』を人々に気付かせる手伝いをしているようだ。

《本連動での動き》

メドゥの左腕が確実に征竜を打倒できるよう、彼女の行動を制御しているようだ。今はまだ動く様子がない。
(2023/12/18追記)
エフレムにかわり、幽界樹跡の大穴を塞ぐべく力を高めている。
(2024/1/11追記)
神としてその身をエーテルに変え、幽界樹跡の大穴を塞いだ。神代の昇神により既に本名を喪っていたために「メドゥの右腕」の呼称のみは残ったが、その存在は人々の記憶から消え去り、記録上の神となっている。

メドゥの指先の大幹部。飛行術を用い、また世界の障壁の裂け目を広げる儀式なども知っている無感情な女性。右腕とは長い縁であるようで、相互に協力する場合もあるようだ。シル・ウァキア平原帝国の滅亡以前に【極北の征竜】から世界へ送り込まれた元征竜の巫女であり、同帝国の民を虫けらのように焼いた【国崩しの征竜】の暴挙と、それを見捨てた【極北の征竜】に深く失望した過去を持つ。超越者である彼女の『目的』は「征竜の打倒」であるという。右腕とは長い縁であるようで、彼の言葉には耳を貸す場合もあるようだ。

《本連動での動き》

確実に征竜を打倒できるよう、メドゥの右腕と共に身を隠しているようだ。今はまだ動く様子がない。
(2023/12/18追記)
超越者としての『目的』である征竜の打倒を目指してレイウェストに加勢した。
(2024/1/11追記)
極北の征竜を討ち取り『目的』を失うも、この世界への愛と執着に気付いた。メドゥの右腕に誘われるまま、その身をエーテルと化して世界の障壁へと消えた。

menu_book関連用語・情報

ロスガリア大陸連合軍(11月29日追記)

帝都奪還作戦に参加する全ての国家の連合軍。 帝都奪還、イダ・バルダス打倒、ヨゼフ・バルダス打倒、幽界樹伐採、征竜との対決など、を目標に、レイウェスト率いるシルトラース帝国軍は帝都へ進軍する。リーンエス王国、エラトゥーン都市同盟、ディズル大湿地帯、辺境都市群、ゴールディ、フィルエス大森林、ドワーフ王国、シグモル火山帯はそれを支持し、援軍派遣、物資や資金の支援など様々な手段で協力する。
(11月29日追記)
 帝国軍および各国の援軍・支援部隊は概ね以下の布陣・役割を担う。

 【シルトラース帝国】
 ・帝国北部方面軍:帝都の北に布陣し、陽動および周辺地域から襲来するクリーパーに対応。
 ・帝国南部方面軍『外周部隊』:帝都の南から東に布陣し、陽動および周辺地域から襲来するクリーパー対応、退路確保を行う。
 ・帝国南部方面軍『突入部隊』:帝都の南東から帝都内に突入し、イダ・バルダス捜索と幽界樹伐採に分かれる。

 【リーンエス王国】
 ・王国軍『外周部隊』:帝都の南から東に布陣し、陽動および周辺地域から襲来するクリーパー対応、退路確保を行う。
 ・王国軍『突入部隊』:帝都の南東から帝都内に突入し、幽界樹伐採を行う。

 【エラトゥーン都市同盟】
 援軍の派遣はないが、冒険者への報酬を含む資金提供や食糧・武器防具など物資提供の形で支援を行っている。

 【ゴールディ】
 ・ブラックデス授恵者部隊:帝都への突入支援や後方支援、退路確保を行うべく、他国の軍に混じったり、隙間を埋めるような形で帝都の外周に広く布陣している。

 【ドワーフ王国】
 授恵者および非授恵者兵向けの武器防具を多数提供しているほか、対邪竜武器の貸出とそれらを運用するための人員の派遣を行っている。

 【辺境都市群】
 物資提供による支援のほか、帝都偵察時からシャルガネ居住区のシノビ部隊が派遣されている。

 【シグモル火山帯】
 本格式凝黒装置20基を稼働させるための術者として、神官や神徒を大量に派遣している。

 【フィルエス大森林】
 授恵者エルフ戦士部隊:帝都への突入支援や後方支援、退路確保を行うべく、他国の軍に混じったり、隙間を埋めるような形で帝都の外周に広く布陣している。

 【ディズル大湿地帯】
 物資の支援のほか、寒さに耐えられる授恵者リザードマン部隊を派遣している。
 ・授恵者リザードマン部隊:帝都内の南西城壁付近にて、征竜の動向を監視しながらクリーパーや幽界樹の仔に対応する。

天霧りに消ゆる幽界樹

帝都崩壊事変に際して帝都の中央に現れた樹木型の超大型クリーパー。同種と思われる樹木型のクリーパー(幽界分樹)が同時に帝国各地の主要都市に出現し、帝国の崩壊の引き金となった。
帝都の幽界樹が本体であるか、それとも地中やアストラル界などに真の「本体」が存在するのかは判明していない。
エーテル能力の低い者の感覚を著しく阻害する黒い霧を都市を覆う規模の広範囲に吐き出す事、木の実にも見える自身の一部を他種のクリーパーに植え込んで『幽界樹の仔』とし、同調、操作することがある。また、自身の分身である新型の『仔』を生み操る能力も得た。
かつて討伐された幽界分樹の例でいえば、特殊能力の強大さと裏腹に、幽界樹自体の攻撃手段は根状の巨大器官で地下から突き上げるもの、葉状の物を全周囲にまき散らすものなど『比較的』貧弱であった。
大地のエーテルを吸い上げ糧とする性質があり、帝国全土と王国北部に不作をもたらしている。現在はイダの意向を受け、ヨゼフと征竜との戦いに備えて急速にエーテルを吸収し力を蓄えているようだ。
(11月29日追記)
現在は帝都の城壁付近まで枝葉を茂らせ、新型の幽界樹の仔を殖やして戦闘に備えているようだ。
(2023/12/18追記)
冒険者およびウィリアム、マクシミリアン、クライス、帝国軍、王国軍によって伐採され、消滅した。

帝都シルトラース

帝国最大の都市にして帝国滅亡の発端となった首都。一辺10kmの方形大城壁に囲まれた難攻不落の都市であった。近衛騎士エフレムが召喚した『天霧りに消ゆる幽界樹』によって全域を濃い黒霧に覆われており、力なき者の侵入を拒んでいる。幽界樹の仔など多数のクリーパーが跋扈し、城壁に近づく者にもそれらは襲いかかる。
市内には皇妃イダ・バルダスが居るとされ、幽界樹をはじめとしたクリーパーが彼女の支配を受けていると推測される。
(2023/12/18追記)
幽界樹の消滅により黒い霧と幽界樹の仔も消え、荒野となった街を晒している。

超越者

授恵者のようにエーテルの扱いに長けた者は、人の身のまま神へ至るための階梯を昇っていくという。神に至る直前の階梯まで達した存在は「超越者」と呼ばれ、人間の枠を超えたような強大な能力を得るようだ。しかし、階梯を昇るにつれてその個人は徐々に変質していき、一つの目的しか見えなくなるとメドゥの右腕によって語られた。

昇神

超越者となり、神へと至る階梯を昇り切った者の一部は、自身の存在の在り方を変え、神に成ることができるようだ。かつて「名もなき小鬼」がゴブリンをヒトへと変じたように、創造神が創った世界の理(ルール)を変え「新たな法則を産む」と共に「その法則に関わる神」となる。「名もなき小鬼」以外の例としては、昇神により吸血鬼を生んだとされる「メドゥの右腕」などが該当する。

世界樹

フィルエス大森林中北部にそびえる大樹。実は神代に創造神によって生み出された『大地の守護者』であり、征竜と並ぶ強大な力を持つ。現在は、その身をもって足下にあるアストラル界との境界の裂け目を塞いでいるため身動きはできない。フィルエス大森林のエルフに導きを与えていたハイアルヴの正体も世界樹である。
1220年夏の帝国崩壊直前ごろに異変を察知、様子を見に根を伸ばしたところ帝国皇女イダ・バルダスにより力を収奪され、ハイアルヴとしての能力も奪われた。回復を目指して大森林各地で異変を起こし、人類とケンタウロスの族長ルカンドラの助力を得てイダの干渉および大森林に侵攻中のヨゼフを退けた(【樹謂】連動)。その際にイダと幽界樹による世界の滅亡の預言を与え、人類とケンタウロスに彼女らの打倒を呼びかけ、そのために助力する旨を宣言した。
1223年秋、帝都奪還作戦を前にレイウェストらが世界樹を訪問。世界樹は『神に祝福されし授恵者達』へ自身の力を少しずつ分け与えると、自身はその身をエーテルに換えて足下の裂け目を塞ぎ、消滅した。

『聖地』のケンタウロス

『聖地』は複数の部族のケンタウロス達が住む土地で、場所はシルトラース帝国の東端。ドワーフ王国や辺境都市群に近い平原にある。彼らは神代の英雄ジド・ルウとの約束によりこの地を守っているという。
1222年初頭に聖地がメドゥの左腕の襲撃を受けたことによりケンタウロスの大移動(【人馬】連動)が起き、聖地とそこに住まうケンタウロス達、そしてエーテル石の存在が明らかとなる。聖地奪還戦においては冒険者が主戦力となり、ケンタウロスと帝国の停戦協定の締結に大きく貢献した。エーテル石はそれ自体が多くのエーテルを含有するが、紋具や神代の魔方陣などの触媒として用いた際の効果も極めて大きい。
【樹謂】連動の際には一部族の長ルカンドラが冒険者とともにフィルエス大森林の世界樹を訪れ、幽界樹により世界が滅亡するとの預言を聞いた。その後、【天馬】連動での交流も経て、聖地のケンタウロス達の人類への敵対感情はかなり薄れ、友好的関係を築けそうな段階にきている。
1223年秋、それまで明確な「不作」の影響が表れていなかった『聖地』周辺でも樹木や草木が生気を失っていく様子が確認された。人類との交流経験が豊富なランランとルカンドラ、ヌロブアの3名が帝国軍の駐屯所を訪れ、情報交換を行ったらしい。
(11月29日追記)
ランランやルカンドラらの尽力により、複数のケンタウロス部族の戦士たちが帝都奪還作戦の支援に駆け付けることとなった。帝都への突入支援や陽動、退路確保などを人類とともに行う。ハンドサイン等により簡単な意思疎通が可能となっている。

古砦都市シャルト

建国王イェーラウ・バルダスの時代に砦が作られた場所で、シルトラース帝国の地方都市の1つ。帝都シルトラースの南方に位置し、現在奪還済みの都市の中では最も帝都に近い。
帝国崩壊に伴い幽界樹が発生し瓦礫だらけの廃墟と化したが、クーネと冒険者を加えた帝国軍が奪還に動き、1223年春からの戦いで幽界樹を倒しクリーパーの掃討を行った。
ヴィントから帝都へ進軍する際の後方拠点・物資集積の中継拠点として利用される。
(11月29日追記)
後方拠点として整備され、物資の集積場所や追加の援軍の受け入れ、負傷者の後送先のひとつとして機能する。

本格式凝黒装置(凝黒紋具)

・大型:クライス・アクバーが制作した、エーテル石を内部に収めた紋具装置。大型は大きめの竈ぐらいの大きさで、荷馬車に積み込んで移動させる。幽界樹の吐き出す『黒い霧』を黒い結晶岩に変えることで空間から除去し、人間への悪影響を抑える。ただし、完全に除去できるわけでは無く、授恵者であれば多少の変調を覚える程度にまで抑えられるが、一般人にとっては不快さが残る。動作中は基本的に自動で作動するが、作動開始や停止などの操作には最低10人の術者が必要となる。最大効果範囲は直径約500m、最長稼働時間は2~3日と推定される。

・小型:大型と同様の効果をもつ、アクセサリー程度の小型紋具装置。術者は1人で良く、最大効果範囲は直径200m弱、最長稼働時間は1時間と推定される。
(2023/12/18追記)
帝都の幽界樹が伐採されたことにより、本格式凝黒装置はその役目を終えた。

「この世界は、必ず護る」

 振り下ろされた虹宝剣が、大地に伏せた白き竜の頸を両断した。
 柄を握るレイウェスト・バルダスの目の前で、征竜の巨大な頭部が揺れ――横向きに倒れる。

「死んだ、の?」
「……やったか?」

 空を舞っていたメドゥの左腕は信じられぬ様子で動きを止め、クジンリーネ・バルダスが構えを解かぬまま小さく呟いた。冒険者も、バルディオンも、帝国兵らも、激戦を物語る血塗れの姿で立ち尽くし、頸を断たれた竜を見つめている。

 ――力を示したか 小さきもの達よ

「――!」

 地面に転がった征竜の頭は微動だにせず、しかしその八眼は人間達へと向けられていた。
 世界を護るべく創られた竜の思念が、その場の全ての者達の頭の中に響き渡る。

 ――世を守護するは難事 我を退け『世界の守護者』と成るならば その責は汝らへ委ねられよう

 死の淵に立ちながら、竜の思念はどこか穏やかだった。
 レイウェストは剣を置き、竜の鼻先に膝をつく。最期まで『世界の守護者』であらんとした竜へ、敬意を表するために。

「我々は、この世界を愛している。必ず護る」

 ――人間達よ 神が創りし世界を守り 慈しむのだ

 それは、奇しくも世界樹(大地の守護者)が遺した言葉と同じ。
 創世の時代より世界を護るべく戦い続けた竜は静かに――八眼を閉じた。


「よくやった。それでこそバルダス皇家の男だな、レイウェスト」
「……」
 極北の征竜の死を見届け、満足そうな表情で宝剣【姫妖】の切先を下げるクジンリーネ。しかしメドゥの左腕は無言で身体を震わせ、フラフラとどこかへ飛び去ってしまった。

「殿下、御怪我はありませんか」
「大丈夫だ。ありがとう、バルディオン」

 冒険者達の手を借りて立ち上がったレイウェストは、駆け寄ってきた猪頭の将軍の言葉に力強く頷いた。負傷者の搬送を優先するよう護衛の帝国兵に指示し、ふと気配を感じて顔を横に向ける。

「マクシミリアン! アシムベート殿!」

 レイウェストの視線の先には、荒野と化した帝都をこちらへと急ぐマクシミリアン・ミルドと帝国兵、アシムベート・グリオウとリザードマン兵達、そして彼らと共に戦った冒険者達の姿があった。

「皆、無事であったか」

 合流を果たした彼らは一様に目を丸くして征竜の遺骸を見つめ、息を呑む。「これは、大物を仕留められましたな」とアシムベートが声を漏らす中、静かにレイウェストの前へと進み出たのはマクシミリアンだった。

「レイウェスト殿下」

 膝をついた近衛連隊長の向こうに、レイウェストは分厚い布で包まれたものを見ていた。マクシミリアンに従う帝国兵が抱えるそれは、きっと――

「皇帝ヨゼフ・バルダス、我らが討ち取りまして御座います」

 空高く響き渡る声で、マクシミリアンは告げた。レイウェストは毅然とした表情で頷き、僅かに震えたように見えた近衛連隊長の肩へ、片手を添える。

「大儀であった、マクシミリアン」

 部下の仇を討ち果たした男は、頭を垂れたまま。レイウェストが顔を上げると、冒険者達が忙しく負傷者に対応する中で白と黒のリザードマンが対峙していた。

「エフレム。お主、ここで何をしておる」
「兄者。拙は……殿下の御心のままに行動したのみです」

 冒険者達によって命を救われたエフレムは、あっという間にリザードマン兵に囲まれ、剣槍を突きつけられていた。しかし本人は、ただ無表情にアシムベート(兄貴分)を見返している。

「エフレム――!」

 弾かれたように、レイウェストは帝都中央を振り返った。
 幽界樹が消滅した跡には、アストラル界に通じる穴が生じると懸念していたのはエフレムだ。幽界樹が斃され、エフレムが今ここに居るとなれば、その穴は一体誰が塞ぐのか。

 その時、帝都中央から柔らかな光が立ち上った。

●
「……お疲れ様。もう良いよ。準備が出来た」

 帝都中央、幽界樹跡。
 大地に残された大穴を通じてアストラル界から這い出てくる多数のクリーパー、そして長大な触手を操る超大型クリーパーを相手に激戦を繰り広げていた冒険者達が、メドゥの右腕の言葉に一瞬動きを止めた。

「それは朗報だね。そろそろ僕らも――限界が近そうだ!」

 触手の一本を斬り払い、ウィリアム・リーンエスもまた右腕を振り返る。シュルシュルと萎れて穴へと引っ込んでいく触手の根元からは、超大型クリーパーの感覚器官と思われる円錐形の物体が姿を現そうとしていた。

「これだけの穴を、小さき神一人で塞ぐのは大変なんだよ」

 右腕の全身から立ち上った柔らかな光が、青い空にフワフワと広がった。緩やかに膨張した光はやがて地上まで達し、這い出そうとするクリーパー達や円錐形の超大型クリーパーを押し戻しながら大穴の上を覆っていく。

「……何で黙ってたの、欠落がある人は神に成れないんだってこと」

 神代に障壁の穴を塞ぎ『混沌の夜明け』をもたらした英雄ジド・ルウの意識体が、ポツリと言葉を洩らした。かつての自身と同様に、その身をエーテルに変えようとする右腕を見つめながら。

「結果は同じだからだよ。神に成って世界の真実を受け入れても、神に成れなくて泥になっても、死とともにエーテルに還っても、この世の苦しみ(欠落)なんて関係なくなることに変わりない。結果が同じなら、ジド(友達)がやりたいことをやってみればいいと思っただけだよ」

「君がその首領(ジド)を止めなかったお陰で、僕達はメドゥの指先から散々迷惑をかけられたんだけどね。穴を塞いでくれようとする神にこんな事は言いたくないが、一体どれだけの犠牲が出たと思っているんだ?」

 沈黙するジドに対して、ウィリアムの表情は険しい。王国の騎士達や冒険者達が様々な思いで視線を向ける中、右腕は僅かに唇の端を緩めてみせた。

「ヒトの為すことに神が水を差すべきじゃないさ。でも……友達びいきがあったって言われたら、否定はできないかな」

 足元から少しずつ、右腕の身体は光(エーテル)となって崩れ始めている。彼がふと見上げた空を、ウィリアムらも仰ぎ見た。

「……征竜を殺した。なのに……どうして、私は……」

 彼らの視線の先には、感情が枯れたはずの顔をフードで隠し、苦悶の声を洩らしながらフラフラと飛ぶメドゥの左腕の姿。
 超越者としての『目的』を果たした女は、同時に存在意義を失った。目的を果たしたとて、二度と埋められぬほどの欠落を抱えた者の心が晴れることなど無い。

「左腕ちゃん、僕と一緒に行く? 僕が君をエーテルに変えて、連れて行ってあげるよ」
「私……も……?」

 神には成れず、目的を果たした超越者の成れの果て。
 生きることすら地獄に等しい女に、対の腕を名乗る神が手を差し伸べた。

「神に成れない欠落ってさ、きっとこの世界への執着なんだよ。この世界が好きだから、好きになりたかったから、欠けたものが気になる。この世界を離れられなくなる。左腕ちゃんもジドも、組織の幹部達も……神に成れない人は、この世界に何か執着するものがあるんじゃないかな」
「私が……世界を……?」

 神に成った僕の想像だけど――と笑う右腕の手を、左腕は呆然と見つめ続けた。
 その彼女が恐る恐る自分の手を取ったのを見届けて、右腕はウィリアムを、王国騎士達を、そして冒険者達をゆっくりと見回して口を開く。

「君達の多くは、『世界の真実』を知ってもまだ実感できない。実感したその時、本当に真実を見るんだ。もう、引き返せないところ(超越者の入口)まで来ている人もいるよね。……ウィリアム、君はそこに踏み込みたくない側の人みたいだけど」

「僕には、やるべきことが沢山あるからね。王国と国民のために、僕はヒトを超えるべきじゃないのさ。……真実なんて見えなくて良い。今見えているものを守りたいんだ」

 光に包まれ、半ばまで崩れた右腕。そして同じく指先から光に変わっていく左腕を眩しそうに見つめながら、ウィリアムは微笑んだ。一方、フワフワと浮遊するジドの意識体は困惑したように明滅し、どこか寂しそうに騎士団や冒険者達の方を向いている。

「……キミ達は、自分で自分の結末を決められるの? 『世界の真実』を聞いて、その真実を見たいと思わない人がいるなんて――」

 ジドは球体のような意識体をぶるぶると震わせ、最後に信じられないものを見る目でウィリアムを見た。その意識体は明滅するたびに透明度を増し、帝都の風に溶けるかのように消えていった。

「僕もすぐ行くよ、親友(ジド)」

 右腕と左腕、ふたりの身体のすべてが光に包まれ、崩れていく。
 そして、ひときわ眩い光が辺りを照らした直後――目の前にあったはずの大穴は消え、代わりに平坦な地面が広がっていた。

「おしまい、かな」

 次々に溢れるクリーパーも、太く長大な触手も、もはや見当たらない。
 宝剣を下げたウィリアムが帝都を見回せば、北西の空に在った征竜の姿は無く、戦闘を思わせる音も聞こえてこなかった。

「――ウィリアム王子! 皆! 無事ですか!?」

 聞きなれた声にそちらを向けば、いずれ義弟となる黒髪の少年が駆けてくるのが見えた。
 その後ろには、皇帝ヨゼフを討つため別れたマクシミリアン、アシムベート、そして冒険者や兵士達の姿がある。

 全て、終わったのだ。

「ああ、無事だよ」

 息を切らせて駆け寄ってきたレイウェストに笑顔を返し、ウィリアムは高らかに声を張り上げた。

「さあ、レイウェスト。新皇帝と英雄たちの凱旋といこうじゃないか!」

●
 帝都シルトラースの奪還と人類の勝利は、後方拠点のシャルトから帝国南部鎮守都市ヴィントへ、そして全世界へと伝えられていく。
 ヴィントへ凱旋を果たした連合軍は、熱狂する群衆の拍手と歓声によって迎えられた。誰もが歓喜に湧き、親しい者との再会を祝い、見知らぬ者同士でもかまわず抱き合っては喜びを分かち合う。

「お兄様! レイウェスト!!」

 先にシャルトから引き揚げていた金髪の王女――メアリー・リーンエスが、ヴィント中央の広場まで進んだウィリアムとレイウェストの前に飛び出した。
 愛する兄と抱き合って無事を喜び、婚約者の頭の天辺から爪先まで視線を巡らせて安堵の息を洩らす。

 その様子を見て柔らかに微笑んだのは、メルヴィン・トマス・アーチボルト北方辺境伯だ。
 帝都外周の中でも最初に陽動を行った南部には、想像を絶する数の幽界樹の仔らが押し寄せた。まさに地獄のような戦いを経て、メルヴィンは今、ようやく終わりを実感できていた。

「殿下。御無事での御帰還、心よりお喜び申し上げます」
「コンラート。そなたも無事で何よりだ。大義であったな」

 王家の兄妹とレイウェストがひとしきり会話を終えた頃に進み出たのは、ゴールディが手配したビッグオウムに乗って駆け付けた北方将軍コンラート・マフダルだ。帝国北部方面軍を率いて帝都外周北で戦った彼の顔にも、疲労が色濃く表れている。皇子と将軍は互いに無事を確かめ、勝利の喜びを分かち合った。

「殿下。兵とヴィントの民が待ちわびております。こちらへ」
「ああ。わかっている、バルディオン」

 バルディオンとマクシミリアンに先導されて広場の奥へと進んだレイウェストの全身を、凄まじいまでの歓声が包み込む。
 帝国奪還を果たし、その名の下に人類の危機を救った小柄な少年を一目でも見んと、広場に集った人々が兵士の制止も振り切りそうな勢いで身を乗り出し、飛び跳ねていた。

「足元にお気をつけください、殿下」
「ありがとう、クライス」

 広場に用意された木製の舞台を、先に到着していたクライス・アクバーの手を借りて上る。
 少し高くなった視界で広場を見渡せば、そこには帝国軍だけでなく王国やフィルエス大森林など多数の同盟国の戦士達、術師達、そしてヴィントの民が集っていた。広場の端までよく見てみれば、ケンタウロスの戦士達も幾人か混じっているように見えた。

「……」

 群衆の視線と歓声を一身に浴び、レイウェストは息を呑む。

 この日のために、この瞬間のために、練り上げてきた言葉は幾つもあった。
 ヴィントへ帰る道中、バルディオンやマクシミリアン、ウィリアムと共に考えてきた、長い演説原稿が懐に入っている。

「――我が、愛すべき同胞よ。我らと共に戦いし戦士達よ」

 レイウェストは、そこで言葉を切った。頭の中に在った文章を全て振り払い、涙に歪む視界で群衆の一人一人を見つめていく。

 静寂に包まれる人々。彼らが求める言葉は、ただ一つ。

「我々は、勝利した!!!!」

 声を、張り上げた。
 咽が引き裂かれそうなほど、ありったけの力を込めて。

「ヨゼフ・バルダス、幽界樹、征竜、そして滅国の皇妃! 彼らは全てこの世を去った!!! 我らは――」

 零れ落ちる涙をそのままに、レイウェストは大きく息を吸った。
 歴史的偉業を成し遂げた戦士達と、それを支え続けた人々全てに、言葉を届けるために。

「――我らは、未来を勝ち取った!!!!」

 鼓膜を震わす歓声が、ヴィントに満ちた。
 皇帝陛下万歳――誰かが口にしたそれが、まるで波紋のように広がっていく。

 いつまでも響き渡るその声を全身に浴びながら、新皇帝レイウェスト・バルダスは静かに、涙を拭いた。

●
 前皇帝ヨゼフ・バルダスの遺骸は、ヴィント外れの墓地に葬られた。
 墓標には名も刻まれていない。そこに彼が眠っていることすらも、語り継がれはしないだろう。

 レイウェストは墓地の入口から祖父の墓を見つめ、小さく息を吐いた。

 ヨゼフ・バルダス。彼は、まさに軍事国家シルトラース帝国そのものと言えた。
 歴代皇帝とヨゼフが築いた古き帝国を終わらせた母は、『美しき世界の永遠の維持』を願って神と成ったという。その母の記憶は、もはや誰の中にも留まっていない。
 その身をエーテルと化して世界の狭間に消えたという神、メドゥの右腕が存在した事実もまた、人々の記憶から消え去った。

 彼らは確かに存在したはずなのに、もう何も思い出すことはできない。
 事実を書き記した紙の上にのみ、彼らは存在し続ける。

「クジンリーネ帝、貴女はこれから如何されますか」

 レイウェストは、隣で同じく名もなき墓標を眺めていた第三代皇帝クジンリーネ・バルダスへ水を向けた。
 超越者としての『目的』を果たしたはずの女帝はしかし、僅かに首を傾げるのみ。

「何を言っている、レイウェスト。あれが最後の征竜だという証拠はあるのか」
「いえ、世界樹はそのように申しておりましたが……?」
「世界樹が知らぬ個体が生きていたらどうする。我らは人類の盾だろう、現皇帝よ」

 怪訝な顔で問い返したレイウェストに、ヒトを超えた女帝は愛剣【姫妖】(征竜を殺すための剣)を一度、振るってみせた。


 ――その夜。
 ヴィントの太守館の一室に、白きリザードマンが跪いていた。
 バルディオンとマクシミリアンがその首に刃を当て、正面に立つレイウェストの左右をアシムベートとクライスが守る。

「――エフレム」

 主君たる新皇帝に名を呼ばれ、エフレムの顎がわずかに持ち上がった。

「そなたは、我が母の望みを叶えんと幽界樹を喚んだ。帝国に在った都市という都市は滅亡し、数多の命が失われた」
「……相違ございません」

 帝国崩壊によって最愛の妻子を失ったバルディオンとクライスが、僅かに拳を震わせた気がした。マクシミリアンとアシムベートは視線を落とし、ただ黙してエフレムを見据えている。

「……そなたは、頼まれれば断れぬ。歪み切った超越者だ。しかし、例えそなたがそのような人間であったとしても、例え私の命を何度も救った恩人であったとしても――その罪、到底許すことはできぬ」
「……」

 何も言わずに沙汰を待つエフレムの目に、感情の色は浮かばない。

「故に私は、そなたに私の望みを伝えよう」
「陛下の……」

 レイウェストは両の拳を握り締め、そして僅かに声を震わせながら、続けた。

「二度と、私以外の者の望みを叶えてはならぬ。二度と、私の前に現れてはならぬ。二度と、人を殺傷してはならぬ。二度と――人と言葉を交わしてはならぬ」
「……承知いたしました」

 そして、レイウェストは瞑目し、重い口を開く。

「極北へ行け、エフレム。命果てるまで、彼の地でクリーパーを狩り続けよ。二度と極北を出ることは許さぬ」

 それは、緩やかな――そして残酷な死の宣告。断る術を持たぬ男は、黙してそれを受け入れた。
 剣を下げたバルディオンとマクシミリアンの目の前で、エフレムはゆっくりと立ち上がり、窓の際へと歩いていく。

「エフレム……そなたを殺せぬ私を、許してくれ」

 振り返ったエフレムの視線の先で、主君たる少年は涙をこらえながら告げた。
 杖を渡されたエフレムは表情ひとつ動かさず、応じる。彼がレイウェストの護衛騎士だった、その頃のままの声音で。

「拙は、陛下の御心のままに……」


 白きリザードマンが紫蛇の背に跨り、夜空を舞った。

●
 1月も10日を過ぎた頃、冒険者ギルドからの使者としてヴィントを訪れたアナンディーンは、太守館の窓から外の賑わいを眺めていた。
 国土を取り戻し、人類粛清の危機を脱した人々の喜びは計り知れない。荒野と化した帝都シルトラースの復興も、これからの帝国にとっては一大事業となろう。

「復興には年単位の時間がかかるでしょう。しかし、未来に向かって進む人々の姿は清々しい」
「春には私の戴冠式がある。皆、楽しみにしてくれているようだ」

 朗らかな表情で応じたレイウェストに、アナンディーンもまた唇の端を緩めた。

 春の戴冠式をもって、レイウェストは正式にシルトラース帝国皇帝として認められる。同時に、メアリーもまた正式に皇妃として戴冠する予定だ。
 新生シルトラース帝国は、実質リーンエス王国の属国として再興の道を歩むだろう。王国からの支援は惜しみなく行われ、交易の再開を望むエラトゥーン都市同盟からも何かしらの援助は得られるはずだ。
 帝国への移民政策を進めるゴールディにとって帝国の再興は他人事と言えず、隣国であるフィルエス大森林、ドワーフ王国、辺境都市群もまた、荒廃したままの帝国を良しとしないだろう。それだけの国々が関係する以上、シグモル火山帯、ディズル大湿地帯もまた、帝国の再興に無関心ではいられない。

 国と国の関係は綺麗事で成り立つものではなく、それは帝王教育を受けてこなかったレイウェストですら身に染みて実感している。
 帝国は幾つもの国の思惑に絡めとられながら再興し、その行く末がどうなるかは誰にもわからない。

 それでも、レイウェストは思う。
 例え未来が見えなくとも、誰もが未来を夢見ることができる世こそ、今の帝国に――ロスガリア大陸の人々に必要とされるものであると。

「帝都決戦の最中、皇家伝来の帝冠は失われたそうだ。あれは古き帝国の象徴、きっとその役目を終えたのだろう」

 ドワーフ王国のシグルランが腕の良い職人を選出し、「ちょーイケてる」冠を2つ制作しているそうだ。期待と不安が入り混じった表情でそう話すと、レイウェストはアナンディーンから受け取った書類に目を向ける。

「そうか、冒険者達も新たな道を歩むことが許されるのだな」
「はい。帝国崩壊以降に新たに目覚めた授恵者は、冒険者ギルドへの所属が義務付けられ、国家や組織による囲い込みは禁じられておりました。授恵者を守るための約定でもありましたが……それも、帝国事変の収束までと定められておりましたので」

『天霧りに消ゆる幽界樹』が討たれ、帝国奪還は為された。
 それは帝国事変の収束を意味し、帝国崩壊以降の新規授恵者達は、それぞれ望む進路を選ぶことが可能となる。
 冒険者として依頼を受ける日々を続ける者も、誰かに仕える者も、どこかで戦いとは異なる職を得る者も現れるだろう。中には、新生シルトラース帝国に仕えることを望む者もいるかもしれない。

 アナンディーンはその『約定』の終了を告げる使者として、レイウェストの元を訪れていた。

「そうか。帝国は、冒険者の助力がなければ奪還など叶わなかっただろう。……これから様々な道を選ぶ冒険者達に、何か感謝を表すことができればと思うのだが」

 レイウェストがそう提案すると、アナンディーンは僅かに微笑みを浮かべて頷いてみせる。朗らかに、もう一枚の書類を差し出した。

「他国に赴いた使者も、同じような提案を受けたと申しておりました。各国、冒険者への感謝を表すため、冒険者ギルドを通じて様々な権利を購入できるよう取り計らっていただけると」

 冒険者のみの特別価格ですが。と付け加えたアナンディーンから書類を受け取り、目を通すレイウェスト。寄付の募集に加えて、各国から冒険者ギルドに提案された品や権利の一覧がそこに並んでいた。

「……提案をありがとう、アナンディーン殿。帝国としても、同様のものを用意させてもらおう」
「感謝いたします。陛下」

 頷き合ったふたりは、書類を置いて再び窓の外へと視線を移す。
 人々は笑い、ただ未来を夢見て歩き始めていた。


 世界を守り続けた竜は去り、人は箱庭と呼ばれた世で今を生きていく。
 古き時代は終わりを告げ、新たな時代が幕を開けた。


 執筆:桃谷かな

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0