【蒼開】青きその先へ
崎田航輝
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シナリオID:3044
オープニング
それも全て皆さんのお陰です、と。
男爵は冒険者達に感謝を告げていた。
――エブラル男爵領ナーチ。
その屋敷にて……話すのは勿論、嘗ての無人島、ウェイブルー島についてだ。
あれから島はさらなる発展を続けている、と男爵は笑顔で話す。
「農業や商品開発が進んで――領外の者の訪問も受け入れ始めました。それによって、商業も形になりつつある状況です」
外から訪れるのは、男爵と共通の寄り親を持つ他の領地の人々。
つまり今は、近しい者しか訪れていない状態だが……島は既に賑わいの様相を呈しているといった。
「特産の食べ物や工芸品が人気の中心です。近隣の寄り子の間では、『面白い島がある』と噂されるようにもなっているとか」
離島の観光地として機能し始めているという事だ。
「食料的にも自足出来るように、男爵領の飛び地として立派な機能を果たすようになってきているという。なっています」
外貨も入ってくる為、経済的にも
「皆さんが先頭に立って開拓を進めてくれたから、出来た事ですね」
島には定住する“島民”も出てきて、皆が生き生きと暮らしている。
「人口も徐々に、増え始めています」
今や立派な規模の村になったと言えるでしょう、と。
語る男爵の顔は明るかった。
●未来への祭事
「その上で、今回皆さんにお願いしたい事なのですが」
と、男爵は言葉を続ける。
「進めるべき開拓があれば、引き続き行って頂きたいのですが――それとは別に、もう一つ依頼したい事があるのです」
それが――島で初めての“祭事”だという。
「実はあれから、寄り親である侯爵様に島の現状を報告したのですが……」
侯爵は島の盛り上がりを喜び……「もっと人を呼び込もう!」と、使節団を島に送る事を発案したのだといった。
「使節団といっても、侯爵領や寄り子領地の領民からなる観光客が中心のようです」
領地の使者が数名ずついるが、後は商人や一般の領民達。
何か仕事を与えられて来る訳ではなく、単純に「観光してきて良い」と言われて来るようだという。
「侯爵様なりのお気遣いでしょう。対外的な表明も兼ねて、“島が正式に観光客や訪問者を受け入れ始めた”という契機にしたいんだと思います」
そこで、島としては……それをもてなしつつ、島のアピールも出来る、そんなイベントを行いたいのだと言った。
「使節団は百人を超えます。単に島を見てもらっても良いですが、折角だから何か催しをすれば、より盛り上がるかなと」
故に……イベントを冒険者達に取り仕切ってほしい、と男爵は言った。
「イベントの内容は、特に決まってはいません」
式典のようなものを行っても良いが、余り堅苦しくても島の空気には合わないだろう。
「皆さんに作って頂いた風土がありますから。明るく、賑やかな形で観光客をもてなす事ができれば良いのかな、と」
島独自の食材や工芸品などを使えば、アピールにもなるかも知れない。
開かれた土地もあるから、そういった場所でお祭りのような事をしても良い。
「開拓を先導してくれた皆さんの考えで、行って頂くのが一番だと思います。勿論、予算はこちらが責任を持ちますので!」
アイデアがあれば何でも仰ってくださいね、と男爵は言った。
それから少し、男爵は声音を穏やかにする。
「自然の猛威を切り開き、ここにはなかった仕事を生む……。皆さんのお力で、その夢も叶い始めたように思います」
ありがとうございました、と礼を述べて。
「だから――皆さんのお力を借りて、大変な仕事をしていくのも……今回で最後になるかも知れません」
勿論、島はまだまだ発展途上。
また力を借りる事になるかも知れない、と男爵は言う。
それでも無人島を開拓するという事業は、一段落を迎えただろう。
「あの島を拓いた開拓者として、皆さんの名前は永劫、島と男爵領に残っていきます。だから改めて感謝を述べさせてください」
それから――
「今回は僕も、男爵領代表として同行させて頂きます」
皆さんと共に島で過ごせる時間が楽しみです、と。
男爵は朗らかな表情で伝えるのだった。
●島へ
そうして冒険者達は、男爵と共に船で海を渡る。
水平線に見えてきた島は、遠目でも……その雰囲気が過去と違うのが判る。
豊かな自然が広がりつつも、そこにあるのは明るい賑やかさ。環境と共存し、日々を楽しく過ごす人々の活力だ。
少し遅れて、使節団を乗せた船もやってくる予定。
その事も胸中に留めながら――冒険者達は島へと上陸していく。
解説
マスターより
リプレイ
青空の下、穏やかな波音が響く。
「これで開拓に関わるのも一区切りになるのね」
船から島に降り立ったロゼットが、感慨に呟くと――ストレガ・L・リベルガストラも「うむ」と頷いていた。
「開拓の余地を残して後を任せられるのは、良い形なのだ」
これからは島民達自身が、島を成長させていくだろう。
その為にも、と。
「最後の仕事はきっちりやっておくのだ」
思いは皆も同じ。一行は言葉に頷いて……島を歩み出した。
ストレガはまず、森側から拠点へ入っていた。
人を集めつつ、開拓の進捗も確認する為だ。
そこで狩りに勤しむ若者らを見つけると――ストレガは早速現状を聞き取りつつ、「獣の個体数調整を」と助言した。
「人が増えれば、安全への注意も欠かせないのだ」
拠点は自然と接し続けてゆく。
ならば魔獣やクリーパーの出現も警戒する必要がある。
「賊の侵入の可能性もあるのだ」
その為に、島全体で異常兆候を早期に発見し連絡する体制を、と。
伝えた言葉に、彼らは頷いて準備すると応えてくれた。
そうして人手を率いて集会所に行くと……仲間達も丁度人を集めてきていた。
そこで――祭事の計画と案を取りまとめるのだ。
「なるべく島で調達できるもので、出し物を考えましょう」
ロゼットが言って提案するのは売店。
工芸品で人目を引くように飾り立て……島の料理を提供する屋台だ。
「苔とか草木染とか、自然の恩恵の産物を紹介する場も欲しいわね」
「そっちは僕がやろうかな」
と、名乗りを上げたのはルーンス・ラグネル。
商人として見ても、島の草木染が魅力的なものだと感じていたのだ。
「きっと人気になるよ」
「後は、お祭りらしい演目があれば盛り上がる事と思いますわ」
と、案を出すのはネーヴェ・グラヌローザ。
こちらは楽曲を作ってのサポートを考えており……それにも人々は賛同。
「じゃ、こっちは料理だな」
カイン・ステラが言えば、イヴェール・イリュジオンも共に頷いて。
「後は案を詰めて行きましょうか」
言葉を合図に、皆で実作業に移ってゆく。
「素朴で鮮やかさもあって、やっぱり良いね」
ルーンスは島民と共に、草木染の道具を揃えていた。
サンプルも用意して貰ったが、どれも魅力的。今回は冒険者としての来訪だから、買付は我慢するけれど――
「この魅力をもっと高めたいよね」
そこで「絞り染めとかどうかな」と提案する。
「シャルガネ程多彩なものは即興では無理だけど。簡単なものなら縛って染めるだけだからね」
と、縛り方を実践する。
早速島民が「当日までに用意します」と意気込むと……ルーンスは染めた糸にも注目。
「これを使えば、織る時に濃淡でグラデーションを演出したり……刺繍にレース、組紐もできるね」
自身は組紐を実演する、と実際に作って見せながら。
「来てもらう人が体験できるものがあっても良いかもね」
「刺繍などは出来そうですね」
人々も気に入って頷く。
そうして島の魅力を、自身達でも再発見しながら――皆で織物や糸の準備を進めていった。
ネーヴェは芸事に興味のある人々と共に、広場にいた。
単純な楽器なら、島にもある。
それらを眺めて行うのは……この島独自の曲の制作だ。
「どんな曲を?」と期待を向ける島民に、ネーヴェは――
「島の魅力を伝えるものにしたいです」
言って詩を綴る。
それは――“宝石のように煌めく海”、“澄んだ空”、“穏やかな波”。更にメープルシロップや色彩豊かな工芸品もアピールする一節が盛り込まれたもので。
『――♪』
口遊むメロディは、緩やかで覚えやすいもの。
「皆様で一緒に楽しみたいですから」
言葉通り、人々もすぐに暗唱する。
旋律自体が心を惹くものでもあって――自然と広場に音楽が溢れ始めた。
曲が形になったら、物産展のマップも作って。
「これで音楽で知った魅力をすぐに楽しめますわ」
「なら、舞台も近くにしましょう」
と、言ったのはロゼット。
展示や屋台に近い一角に場所を定めると――皆で舞台を設営していくのだった。
調理場にて、カインはメニュー作り。
(ここならではのものがあると良いな)
そんな思いから考えたのは……島のクリームチーズとメープルシロップを活かした一品だ。
「まずは、と」
ビスケットを砕いて、溶かしバターと絡めると――大きめの型に敷き詰める。
その後、よく混ぜたクリームチーズにシロップ、卵を数回に分けて入れて混ぜ……濃いめの牛乳も馴染ませた。
「好みで、サワークリームでも良いかもな」
言いつつ、島の料理人も感心する手際で――篩に掛けた小麦粉、レモン汁を加えてだまにならないように混ぜる。
「後は……」
それを温め済みの窯に入れて、木の串で焼き加減を確認。
取り出したら――
「ベイクドチーズケーキの完成っと」
粗熱の取れたものをスティック状に切り、皆で味見。なめらかな美味に――島民も『美味しい!』と絶賛だ。
「普段は普通の大きさでいいと思う。今後作れるよう、レシピも残しとくから」
それに頷く島民達へ、カインはまた新たな料理を指南していった。
ロゼットも隣で、島の卵やバターを使ったパウンドケーキを提案。
シロップを染み込ませた一品を試作すると……優しくも濃厚な甘さに、島民達も太鼓判を押すのだった。
「シロップは多彩な味が作れるわね」
「ええ。肉料理や魚料理に使えるところも披露したいですね」
と、ポークソテーやチキンソテーを準備するのはイヴェールだ。
程よく焼けたそれらの肉に……つけるのはマスタードにシロップを合わせたメープルマスタード。
皆で実食すると――
『初めての味です!』
甘辛くも香り高い美味に……島民にも大好評。案に従い、メープルマスタードの商品化の話も進み始めた。
イヴェールは更に、パンをシロップに漬け込んだものも試作。
「いえ、これはただの贅沢な趣味でやりたかっただけですが――」
蜂蜜を大量にかけたパンが好きだった思い出と共に、試食してみると……実際、たっぷりの甘みが何とも美味。
シンプルな魅力に、領民達からもたちまち人気になるのだった。
イヴェールは更に腕自慢による料理対決も提案。
「メープルキャンディー作り体験なども出来そうですね」
祭事を盛り上げる案の数々。
それに人々も賛同して、全てを催す事になる。
「同じような機会が今後もあるなら、シロップの在庫も安定させたいですね」
「樹木を育てて増やしていくと良いと思うのだ」
と、イヴェールに応えるのはストレガだ。
「村の拡張に伴う自然の崩壊も抑止できるのだ」
それにはシロップ生産担当の島民達も頷いて――更なる発展の展望に、皆も喜びを見せるのだった。
準備が一段落すると、イヴェールとストレガは男爵の元へ。
話すのは――
「記念碑、ですか」
「ええ」
男爵に頷くイヴェールは、それを開拓の最後の仕事とするつもりだ。
「シンボルも用意して、落成式を行うのはどうなのだ?」
ストレガも案を伝えると……男爵は喜んで了承。
「意義のある祭事になりますね」
すぐに取り掛かりましょう、と――石工や大工の招集にかかるのだった。
●この先も
祭事当日。
使節団の船が海に見える頃……ストレガは狩りに出ていた。
祭りらしい捧げものを用意する為だ。
木立を縫い、見つけたのは――
(猪か)
肥え太った大型だ。
拠点にも近く、安全の為に狩る意義もあるだろう。故にストレガは迷わず魔力を撃ち込んで仕留めると……傍の水場へ。
そこで血抜きを始め、素早く下準備に取り掛かった。
港が、賑わい始めていた。
使節団が到着したのだ。
客船は快適だったようで、降りた人々は意気軒昂。男爵はそれに応えて彼らを案内し、広場へ連れて行った。
そこで準備されていたのが、落成式だ。
「皆様のご来訪と、島の発展を祝って」
男爵が使者らと共にテープカットを行うと……後ろに控えていたのがイヴェール。
島民達と共に後ろの幕を開き――記念碑と島のシンボルを披露した。
シンボルはストレガの案を元にした、樹木の形。広場のアーチや、領主館、港にも掲げられるまさに象徴だ。
記念碑には――開拓に関わった者の名が刻まれている。
発案したイヴェールのは名は、自身の希望により除いてあるが……男爵を代表に、冒険者や領民の名も連なっていた。
それを眺め、男爵は礼を述べた。
「良かったのですか? 僕の名前を目立たせてもらって」
「開拓を支えたのは男爵ですから」
イヴェールが返すと、男爵は恐縮そうに、けれど嬉しそうに笑みを見せていた。
式の後が、祭りの本番。
このタイミングで、ストレガが猪を運び入れ――火を熾して丸焼きを作り始めていた。
調味料は野菜を中心に作ったソースに、シロップを加えた甘辛の味にして……
「どうぞなのだ」
と、完成の第一刀は男爵に譲る。
「ありがとうございます。ん、美味しい!」
かりっとした焼き目とソースの旨味に、男爵も笑顔。
他の人々も食べ始めると……ストレガは別で焼いた内蔵や、骨と野菜で煮込んだスープ、チーズにナッツのシロップ漬けを加えたデザートも供していく。
歓迎の美味に、使節団が賑わい始めると――
近くの壇上から聞こえるのが音楽だ。
「是非、楽しんで言ってくださいませ」
と、そこで述べるのがネーヴェ。
皆が集まると……完成した楽曲を披露し始めた。
『――♪』
響くのは穏やかな旋律を紡ぐ、伸びやかな歌声。
美観、特産、そこで体験出来る時間――島の魅力を詰め込んだ歌詞が耳を惹く歌だ。
それに人々が聴き惚れると、ネーヴェは舞いも披露する。
緩やかに回り、リズムに合わせたステップを踏む。それはシャルガネ風に言うならば“ウェイブルー島音頭”。
島民も交え、輪となって踊れるから……使節団も一人、また一人と歌を歌いながら踊りに加わっていった。
一曲が終わると、物産展のマップも皆へ提供される。
それはまさに人々が欲しかった情報で――早速彼らは三々五々、観光へ歩み始める。
舞台でも勿論、ネーヴェが島民と共に歌や演奏を継続。場の客を存分に楽しませていった。
観光を始めた人々が、続々と立ち寄る一角がある。
それは草木染の展示だ。
「こうすると、色も綺麗に映えるよ」
と、展示品の間で組紐を作っているのはルーンス。言葉と共に、規則的な編み目を示してみせている。
それはシンプルが故に、素材の美しさが感じられるつくり。色を変遷させていく事で、どの糸の魅力も際立って見えた。
装飾や美術に興味のある者達は、その技と共に、草木染の魅力も知る。自分で体験もできると知ると――更に人は集まった。
「刺繍とレースもあるからね」
ルーンスの声に隣を見れば、また趣の違った細工が楽しめる。
技に興味のある者、素材に惹かれた者――そこには人々が引き寄せられ、賑わいが途絶えないのだった。
「よければ、向こうも楽しんでいってね」
と、ルーンスが示すのは宝石や工芸品に飾られた売店。流れてくる人々を、ロゼットが案内している所だ。
「いろんな料理があるから、見ていって」
言葉通り、漂う香りに人々は早速目移り。
ベイクドチーズケーキが好評を博して、早々にさばけていくと――
「新しいのも作るか」
カインが一端の開いた石窯に、金属の棒を挿していた。
生地を塗りつつそれを回転させ始めると、人々が物珍しさに集まる。それは――バウムクーヘンの実演だ。
薄い生地が焼けたら、更に生地の層を重ねる。
円筒の形になったそれは香りもよくて。
「出来上がり、と」
提供したそれは、焼き立てのふんわり感と優しい甘みがあって……『美味しい!』と次々に声が上がるのだった。
「っと、そっちも忙しいか」
と、カインは手を止めずに隣の屋台へ。
そちらでは茹でたジャガイモに切れ込みを入れ、メープルシロップとバターを乗せた一品を提供している。
シロップ漬けしたナッツのフロランタンも用意してあり――芋のほくほく感やナッツの香ばしさに、人々は飽かず食事を続けるのだった。
「こちらも美味しいわよ」
と、対面側ではロゼットもパウンドケーキの調理中。
窯で焼きつつ、良い所でシロップを染み込ませ――焼き上がったものは取り出して、鉱石製の食器で提供していく。
「これは美しい食器だ」
と、受け取る客は滲み出るシロップの風味を堪能しつつ……物産展にも興味を持って歩んでいった。
隣ではメープルキャンディー制作体験も人気。
氷で冷やした金属板を使い、皆が思い思いの形に固めては童心に返って盛り上がっている。
そんなキャンディやナッツ、ソテー、パンのシロップ漬けを味わいつつ――観戦出来るのが料理対決だ。
「シロップを使ったマフィンを作りたいと思います!」
「では私はパフェを!」
料理人らが作業を始めると……制限時間の中で料理が完成に近づいてゆく。
漂う香りと、料理の好みで二分される応援。手に汗握る展開に、盛り上がりも一入で。
完成後は、客も交えて審査。最初の試合が引き分けになると、次の試合もまた賑やかになるのだった。
夕刻。
使節団が拠点の宿や船で休み始めると、賑わいも一段落していた。
「イベントは成功です」
領主館の前で――男爵はそう冒険者達に礼を述べる。
「最高の祭事となりました」
「また、開催したらどうかしら」
今日を島の記念日にして、年に一度、と。
ロゼットが提案すると、男爵は笑顔で頷いた。
「祭りと一緒に……先の事も考えていきたいですね」
「安全には気を使ってね」
と、ルーンスは自警について侯爵にも相談するよう提案する。
「人が来るということは情報が広まるということだから。船も狙われるだろうし――“無防備な金持ち”にならないよう注意いただけると、商人もここへ足を運びやすくなるかと」
「そうですね。十分に、気をつけます」
男爵が了承すると――ルーンスは最後に織物など、今度の産業にもアドバイス。
イヴェールもまた「教会を建ててはどうでしょうか」と述べた。
「島民の方々の、心の拠り所があっても良いと思いますので」
「良いですね。すぐに建築を始めましょう」
これで――冒険者達の仕事も本当に終わりだ。
「これからは政治や商売の視点も必要になると思いますが」
と、ロゼットは引き継ぎの言葉を贈る。
「最初にお会いした時に語った夢を、大事にしてください」
利害や打算に囚われず――子供時分に胸に抱いたその夢を大事にして、領民と共に開拓を続けて欲しいから、と。
男爵は真っ直ぐに「はい」と答えた。
「このまま、楽しい島にしてみせます」
「次は観光客として、発展した島を訪ねるのを楽しみにさせてもらうわ」
ロゼットが微笑むと、男爵も「是非」と笑みを返していた。
「今後の発展を祈っているのだ」
隣人として、ストレガも思いを込めて言うから――男爵はありがとうございます、と。希望に満ちた声で応えるのだった。
マスターコメント
ショートシナリオ易しい 報酬:多い6 / 4〜8人
2023年07月01日 00時19分41秒 公開
相談掲示板
ロゼットよ。 あれこれ好きにやってきた開拓だけど、一区切りね。 ここから先は領主と領民に引き継いで将来に期待しましょう。 最後だし、フリー行動も全然構わないけど、 使節団への歓迎の催しは、きっちり仕上げてあげたいかな。 今のところ男爵の挙げた物産展というのは、良さそうかなと。 広場に屋台みたいなの出して、工芸品や飲食物の紹介みたいな。 自分が関わった物でも良いし、気になってた他のものでも。 島の食材で料理を作っても良いし、単に歓迎の催しを 案内やスタッフとして手伝う方向でも良いと思うわ。
イヴェール・イリュジオンです。 どうぞよろしくお願い致します(ぺこり) 気付けば明日にはもう出発でしたか… 私はメープルシロップ回りで何かやろうかなと… 独自の商品開発までして下さってますし、実際にメープルシロップを使った料理を提供する感じになるでしょうか? 開拓はもうこれは必要というのは提言して建てて貰いましたし、後は…見送りましたが教会と記念碑くらいでしょうか?教会は開拓に神官の方が関わってますからご加護ありそうですし。 記念碑はまぁ文字通り記念ですね。どこで線引くか迷いますが、開拓初期から関わってる人の名前とか彫っておこうかなと。 線引きに悩んだら年月別に全員彫る感じで。
>メープルシロップを使った料理 そうね。出し物には良いかもしれないわね。 んー。シロップを塗ったパウンドケーキでも作ろうかなと。 >教会と記念碑 神官というのが私なら、ご加護なんて恐れ多いけど、 関わった冒険者を刻んだ記念碑というのは良いわね。 区切りになった今回の日付で今後、年に1度の感謝祭や 収穫祭みたいな、島での祝い事の習慣にしてもらっても良いし。
>メープルシロップを使った料理 お菓子類に加えて肉料理などにも使える事をアピールしようかと考えてました。 メープルマスタードに豚肉や鶏肉を合わせたものとか。 マスタードを自力で作れるなら新商品に出来るかも知れませんね…メープルマスタード。 >教会と記念碑 名指しして良いか迷いましたがロゼットさんの事ですね。 島という物理的に大陸から孤立した環境にいる島民にとって教会は心の拠り所になるのではと思いましたので… それならまた管理する神官が滞在する必要が出たりと別の問題も出ますが、ロゼットさんがやらなくてもどこかしらの宗教が入り込む可能性はあるので、今回作るのは難しくても提案しておくのはありかなと… あ、記念碑は冒険者に限らず、関わった人達を彫るつもりです。 なので年月別に開拓に合流した人達を分けて彫る感じですね。 男爵の名前は一番大きく彫ります( 実際に作業したのは現場の人達ではありますが、それを支えてきたのは男爵ですしね。 区切りとなった日付を祝日にしてお祭りをするのは良いと思います。
直前のご挨拶となってしまい申し訳御座いません。 ネーヴェ・グラヌローザと申します。どうぞ宜しくお願い致します。 歓待の催し物……と言うことで、島の特産物や魅力を歌詞に織り込んだ楽曲が作れないか、などと思っております。併せて簡単な振り付けも考えて、広場で披露出来ましたら良さそうでしょうか。 ……そう、周りで物産展も行いましたら、ちょうど夏祭りのような雰囲気になりそうですわね。そんな感じのことをしようかな、と考えております。 記念碑、とても素敵だなと思いますわ。 教会に関しましては、ロゼット様が抵抗無いようでしたら提言してもよろしいのではないかな、と私も思いました。
>楽曲作成 良いのじゃない?祭事に楽曲は出して違和感はないし。 >教会 残留を求められると困るけど、施設としての提案は構わないわ。 島に関わるのも最後だし、先の話での提案でも良いと思うわ。