恋が叶う宝石
眞石ユキヒロ
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シナリオID:2913
オープニング
●ツェレン先輩の――
辺境都市群冒険者ギルド。カウンター内にて。
職員たるシカのハーフビースト――ツェレンは腹を撫でさすっていた。
(まさかこの中に子供がいる、なんて……)
職務中だというのに、ぼんやりとした幸福感と不安に包まれてしまう。こんなことではいけない。
ツェレンは羽根ペンに手を伸ばし、目の前の依頼文書を書き上げる。
(よし)
と思ったところで、ぽたりとインクが零れて紙に染みた。
(……文字に被ったわけでもない。このまま掲載しても問題はないだろう)
立ち上がる。広がった視野に隣の机が入り込む。後輩――ライリー・ベルの整頓されたままの机が。
(王国に行ったベルは漸く帰路についたらしいが……)
先日、元カレとの縁を切りに故郷へ行ったライリーと、その護衛である実質的職員のハーフリング――ティボーから手紙での連絡があった。
(縁は切れたそうだが、ベルは元カレに殺されかれたそうじゃないか……)
それを報告してきたのはライリーではなくティボーだ。『同行した方々によりライリーさんは助かりました。僕一人では守り切れなかったでしょう』とはっきり書かれていた。
(肝心のベルは『冒険者さんたちとティボーさんのおかげで無事に元カレと縁を切れました!』『お二人にもお土産を買っていきますね』ときたものだ……)
はっきり言って心配である。ツェレンの旦那であるリザードマン――アーキルも心配し、「ワタシもツェレンと一緒に迎えに行きたいくらいだが……ツェレンの体調も心配だからな……」と、両者を気遣う発言をしていた。流石大陸一の旦那様だ、世界一好き。
とはいえ今はあれやこれやを考えている場合ではない。ライリーたちは護衛を雇うそうだから、心配しすぎるのもあまり良くないだろう。
(目の前のことに集中すべきだ)
険しい表情のまま停止したツェレンに、他の職員の注目が集まってくる。既に妊娠は伝えているため、不安げな職員が圧倒的だ。
ツェレンは笑顔を作った。かなり硬い笑顔を。それからカウンターを出て、依頼板に文書をピンで留め――。
「痛っ!」
ようとして、つるりとした自分の指を刺してしまった。
●時は遡り。和解
数日前。リーンエス王国。ベル家の前。
「ティボーさんもありがとうございました!」
「いや、まぁ……」
どこか気まずそうに目を逸らすティボーに、ライリーが深く頭を下げた。
「あたし、ティボーさんには結構酷い態度とってて……本当にすみませんでした」
それは仕方ないだろう、とティボーは思う。そも知り合った理由は、自分がライリー誘拐に加担したからなのだから。
「頭を上げてくださいよ。僕が戦う気になったのだって、まぁ……色々あったからですし。それにライリーさんの態度は仕方ないものと僕は思います」
冒険者たちに説得されなければライリーが元カレと縁を切るための勝負に参加する踏ん切りが付かなかったくらいなのだ。
「それより貴女の回復を待ちながら、近くの冒険者ギルドで帰りの護衛を募っておいた方が良いんじゃないでしょうか」
露骨に話を逸らす。ティボーとしてはこれ以上ライリーと近づきたくなかった。
(ご両親から「付き合っているの?」だの「仕方ないか……」だの言われましたからね……)
下手に誤解を解こうとすると別の誤解が生じる可能性がある。よってライリーに吹き込まれた「嘘ではない」ですませておいた。
「では、行ってきます」
「なら、あたしもついていきま……ああっ!」
背を向けたティボーを追いかけようとして、ライリーがつんのめる。咄嗟に振り返ったティボーが抱き留めた。
「貴女、少しは大人しくしててくださいよ。……一応怪我人だったんですから」
「すみません……って、うわっ!」
人を慮るということはどうしてこうも恥ずかしいのか。体勢を立て直そうとしたライリーがよろめくので、ライリーの部屋のベッドへ運び、座らせる。
「あ、ありがとうございます……」
頬を染めて、ライリーが俯く。
「良いんですよ。護衛として当然です」
そして素直な感謝というのはいつだってこそばゆい。ティボーは自分の頬にも血が集まるのを自覚しながら、ライリーの部屋を後にした。
●そして現在
ツェレンとアーキルは、ツェレンの誕生日祝いにドワーフ王国へとやってきた。
ライリーたちもドワーフ王国を経由して辺境都市群に帰るそうだ。
現在、ドワーフ王国の一部では恋愛運が上がるという宝石と、職人が拵えた祭壇や彫刻が話題になっている。
恋愛運を掲げているが、結婚、妊娠、出産にも効くらしい。事実かは不明だが、何かに縋りたくなるのも人のサガ。
ちなみにこの宝石を発掘した男女は結ばれ、子宝にも恵まれたそうである。
桃色の宝石を頂く祭壇の周りには若いカップルや、出会いを求めてそわそわする男女がひしめき合っていた。浮かれる旅行客を囲むように、様々な形の彫刻に吊されたランタンや、装飾品や食べ物の屋台などが点在する。
「ツェレン、お誕生日おめでとう」
「……うん、ありがとう」
アーキルはツェレンの髪に花の形の宝石をあしらった髪留めを飾った。ツェレンはアーキルの腕に自分の腕を絡め、困ったような笑顔で想いを受け止める。
(ツェレンの気持ちも落ち着いてくれると良いのだが……)
現在、ツェレンの体調は比較的安定している。ただ、気持ちが落ち着かないようで。
「ツェレン」
アーキルは思い切って、ツェレンの頭を抱き寄せた。
「心配や不安は分かち合えるものだよ」
「……!」
ツェレンは涙ぐんでしまった。ライリーのことだけじゃない、子供を一人前に育てることが出来るか。ツェレンの心の中には様々な心配事が芽吹きつつある。
自分に命を授けてくれた母親を知らない。愛情をたくさんくれた父親もすでに亡くなっている。自分を養うべく働く父に母のことを尋ねるのは憚られた。
ツェレンは母親のロールモデルを知らない。
それでもアーキルならツェレンの不安ごと一緒に背負ってくれるのだろう。
「ありがとう、アーキル……!」
ツェレンはたまらなくなって、アーキルの胸に顔を埋めた。
「話したいときに話してくれれば良い。そのためにワタシが傍にいるんだよ」
その頭をアーキルが優しく撫でる。桜風のような暖かな空気が二人を包んだ。が。
「往来で何やってるんですか、貴方たち……」
優しい雰囲気をぶち壊すような、やたらに冷静な突っ込みが二人の間に割り込んだ。
ティボーである。はぐれないようにという名目でライリーの手首を掴みながらのツッコミであった。
言ってからティボーも気まずくなる。
(コレ、僕も余計な誤解受けるヤツじゃないですか?)
端から見れば、付き合う前の男女が思い合う夫婦にケチをつけているように見える可能性もあった。
「……先輩、お久しぶりです。アーキルさんも」
腕を捕まれているライリーが色々あってしおらしいのも誤解に拍車をかける気がして、なんともいたたまれない。
辺境都市群冒険者ギルド。カウンター内にて。
職員たるシカのハーフビースト――ツェレンは腹を撫でさすっていた。
(まさかこの中に子供がいる、なんて……)
職務中だというのに、ぼんやりとした幸福感と不安に包まれてしまう。こんなことではいけない。
ツェレンは羽根ペンに手を伸ばし、目の前の依頼文書を書き上げる。
(よし)
と思ったところで、ぽたりとインクが零れて紙に染みた。
(……文字に被ったわけでもない。このまま掲載しても問題はないだろう)
立ち上がる。広がった視野に隣の机が入り込む。後輩――ライリー・ベルの整頓されたままの机が。
(王国に行ったベルは漸く帰路についたらしいが……)
先日、元カレとの縁を切りに故郷へ行ったライリーと、その護衛である実質的職員のハーフリング――ティボーから手紙での連絡があった。
(縁は切れたそうだが、ベルは元カレに殺されかれたそうじゃないか……)
それを報告してきたのはライリーではなくティボーだ。『同行した方々によりライリーさんは助かりました。僕一人では守り切れなかったでしょう』とはっきり書かれていた。
(肝心のベルは『冒険者さんたちとティボーさんのおかげで無事に元カレと縁を切れました!』『お二人にもお土産を買っていきますね』ときたものだ……)
はっきり言って心配である。ツェレンの旦那であるリザードマン――アーキルも心配し、「ワタシもツェレンと一緒に迎えに行きたいくらいだが……ツェレンの体調も心配だからな……」と、両者を気遣う発言をしていた。流石大陸一の旦那様だ、世界一好き。
とはいえ今はあれやこれやを考えている場合ではない。ライリーたちは護衛を雇うそうだから、心配しすぎるのもあまり良くないだろう。
(目の前のことに集中すべきだ)
険しい表情のまま停止したツェレンに、他の職員の注目が集まってくる。既に妊娠は伝えているため、不安げな職員が圧倒的だ。
ツェレンは笑顔を作った。かなり硬い笑顔を。それからカウンターを出て、依頼板に文書をピンで留め――。
「痛っ!」
ようとして、つるりとした自分の指を刺してしまった。
●時は遡り。和解
数日前。リーンエス王国。ベル家の前。
「ティボーさんもありがとうございました!」
「いや、まぁ……」
どこか気まずそうに目を逸らすティボーに、ライリーが深く頭を下げた。
「あたし、ティボーさんには結構酷い態度とってて……本当にすみませんでした」
それは仕方ないだろう、とティボーは思う。そも知り合った理由は、自分がライリー誘拐に加担したからなのだから。
「頭を上げてくださいよ。僕が戦う気になったのだって、まぁ……色々あったからですし。それにライリーさんの態度は仕方ないものと僕は思います」
冒険者たちに説得されなければライリーが元カレと縁を切るための勝負に参加する踏ん切りが付かなかったくらいなのだ。
「それより貴女の回復を待ちながら、近くの冒険者ギルドで帰りの護衛を募っておいた方が良いんじゃないでしょうか」
露骨に話を逸らす。ティボーとしてはこれ以上ライリーと近づきたくなかった。
(ご両親から「付き合っているの?」だの「仕方ないか……」だの言われましたからね……)
下手に誤解を解こうとすると別の誤解が生じる可能性がある。よってライリーに吹き込まれた「嘘ではない」ですませておいた。
「では、行ってきます」
「なら、あたしもついていきま……ああっ!」
背を向けたティボーを追いかけようとして、ライリーがつんのめる。咄嗟に振り返ったティボーが抱き留めた。
「貴女、少しは大人しくしててくださいよ。……一応怪我人だったんですから」
「すみません……って、うわっ!」
人を慮るということはどうしてこうも恥ずかしいのか。体勢を立て直そうとしたライリーがよろめくので、ライリーの部屋のベッドへ運び、座らせる。
「あ、ありがとうございます……」
頬を染めて、ライリーが俯く。
「良いんですよ。護衛として当然です」
そして素直な感謝というのはいつだってこそばゆい。ティボーは自分の頬にも血が集まるのを自覚しながら、ライリーの部屋を後にした。
●そして現在
ツェレンとアーキルは、ツェレンの誕生日祝いにドワーフ王国へとやってきた。
ライリーたちもドワーフ王国を経由して辺境都市群に帰るそうだ。
現在、ドワーフ王国の一部では恋愛運が上がるという宝石と、職人が拵えた祭壇や彫刻が話題になっている。
恋愛運を掲げているが、結婚、妊娠、出産にも効くらしい。事実かは不明だが、何かに縋りたくなるのも人のサガ。
ちなみにこの宝石を発掘した男女は結ばれ、子宝にも恵まれたそうである。
桃色の宝石を頂く祭壇の周りには若いカップルや、出会いを求めてそわそわする男女がひしめき合っていた。浮かれる旅行客を囲むように、様々な形の彫刻に吊されたランタンや、装飾品や食べ物の屋台などが点在する。
「ツェレン、お誕生日おめでとう」
「……うん、ありがとう」
アーキルはツェレンの髪に花の形の宝石をあしらった髪留めを飾った。ツェレンはアーキルの腕に自分の腕を絡め、困ったような笑顔で想いを受け止める。
(ツェレンの気持ちも落ち着いてくれると良いのだが……)
現在、ツェレンの体調は比較的安定している。ただ、気持ちが落ち着かないようで。
「ツェレン」
アーキルは思い切って、ツェレンの頭を抱き寄せた。
「心配や不安は分かち合えるものだよ」
「……!」
ツェレンは涙ぐんでしまった。ライリーのことだけじゃない、子供を一人前に育てることが出来るか。ツェレンの心の中には様々な心配事が芽吹きつつある。
自分に命を授けてくれた母親を知らない。愛情をたくさんくれた父親もすでに亡くなっている。自分を養うべく働く父に母のことを尋ねるのは憚られた。
ツェレンは母親のロールモデルを知らない。
それでもアーキルならツェレンの不安ごと一緒に背負ってくれるのだろう。
「ありがとう、アーキル……!」
ツェレンはたまらなくなって、アーキルの胸に顔を埋めた。
「話したいときに話してくれれば良い。そのためにワタシが傍にいるんだよ」
その頭をアーキルが優しく撫でる。桜風のような暖かな空気が二人を包んだ。が。
「往来で何やってるんですか、貴方たち……」
優しい雰囲気をぶち壊すような、やたらに冷静な突っ込みが二人の間に割り込んだ。
ティボーである。はぐれないようにという名目でライリーの手首を掴みながらのツッコミであった。
言ってからティボーも気まずくなる。
(コレ、僕も余計な誤解受けるヤツじゃないですか?)
端から見れば、付き合う前の男女が思い合う夫婦にケチをつけているように見える可能性もあった。
「……先輩、お久しぶりです。アーキルさんも」
腕を捕まれているライリーが色々あってしおらしいのも誤解に拍車をかける気がして、なんともいたたまれない。
解説
●目標
・この催しを楽しむ
●状況
桃色の宝石が飾られた祭壇を中心に人が集まっています。
周囲には屋台や、ランタンを吊り下げた彫刻が並んでいます。
ちょっと暗くて神秘的です。
人が多いのではぐれる可能性も……?(プレイングで指定されればはぐれます)
●できること
・祭壇を拝む
自分のことを祈るのも良いし、誰かの幸福を願うのも素敵だと思います。
明日のご飯のこととかも祈って良いです。
・交流
友人や気になる人や恋人との仲を深めてみませんか?
道行く人に声をかけるのや、仲人や非モテに徹するのもありです。
・屋台や彫刻を見る
装飾品の屋台には宝石や鉱物を用いたイヤリングやピアス、ネックレスや指輪などがあります。
自分用でも、友達や気になる人や恋人にプレゼントするために購入しても良いです。
眺めているだけでも楽しいかもしれません。
屋台飯もあります。肉と野菜の串焼き、ジャガイモとベーコンのスープ、醸造酒など。
彫刻は抽象的なデザインのものから、この大陸の有名人を模したミニサイズのものまで存在します。
特に女性を模したものを下から覗こうとすると白い目で見られる可能性があります。
・ツェレンの誕生日を祝う(基本、成功度に影響なし)
基本的には喜びますが、あまり構い過ぎると夫のアーキルに睨まれる可能性も。
●NPC(※プレイングに記載なければ基本空気)
・ツェレン
辺境都市群冒険者ギルド職員。シカのハーフビースト。
やや怒りっぽいが家庭的。アーキルとの子供を妊娠した。夫激ラブ勢。
・アーキル
ツェレンの夫で冒険者。リザードマン。
穏やかで占い好き。お酒も大好きでいくら飲んでも大丈夫。妻激ラブ勢。
・ライリー・ベル
ツェレンの後輩。元カレに殺されかけたドゥジン信徒。(詳しくは「ライリー(元カレと縁を切るため)故郷に帰る」参照)
新しい恋に進んだ方が良いとは思ってはいるが、今は流石にモチベ低め。
・ティボー
辺境都市群冒険者ギルドの使いっ走り。ライリーを護衛中のハーフリング。
「ライリー(元カレry」での自分をふがいなく思いカバリングと英雄再起を習得。必要以上に他人に近づかないようにしている。
マスターより
冒険者の皆様、この依頼をご確認いただきありがとうございます!
眞石ユキヒロです。
あの夫婦なら『愛』のような気もしますが、タイトルは語感重視で付けました。
そんなわけでツェレンの誕生日シナリオです。ですが祝わなくても大丈夫です。
存分に好きなことをしてください! でも女の子の彫刻を下から覗いたらダメですよ!
質問があれば冒頭に【質問】と書いて相談卓に投稿すればツェレンかライリーが答えられる範囲で答えます。
回答者の指定があれば基本的にそちらが答えます。
※当依頼は参加時に仮プレイングの提出を推奨しております。
絶対ではありませんがご一考いただけると有難いです。
リプレイ
●
ドワーフ王国。宝石頂く祭壇を取り巻く人々の中に、何やら騒がしい四人組がいる。
「あらあらまぁまぁ……! お二人があんなに仲睦まじ、く……?」
人の群れは時々途切れ、その隙間からティボーがライリー・ベルの手首を強く握っているのが見える。
東雲・更紗はその様子を凝視し、二人の関係性について考えた。
(はぐれないためなのでしょうけれども、私とブレイドさんでしたらどのようにするでしょうか?)
やはり手を繋ぐのだろうかと考えると、更紗の白い頬にうっすらと朱が差した。
照れを誤魔化すように、話を変える。
「ツェレンさんにはお子様まで……。おめでたいですね」
「そうみたいだな。向こうは気づいてなさそうだが……」
しかしブレイドの心の中にも、はぐれないための対策は必要だという考えはあった。とにかく人が多い。
ブレイドが更紗と手を繋ぐべきか検討していると、気まずげなティボーと目が合った。
ブレイドはその表情を照れと受け取り、実質的死刑宣告を繰り出した。
「邪魔するのもなんだし、こちらも行くとするか? 更紗さん」
ブレイドは更紗の肩に手をやり、行きたい場所に向かうよう促す。
「お祝いはまたの機会として行くとしましょうか」
更紗はランタンに照らされキラリと輝く代赭色の瞳を屋台の方に向ける。二人ははぐれないようしっかりと歩幅を合わせた。
(子宝……ぼくにはまだまだ縁のない話……かな?)
人垣から少し離れた場所にて、狼耳をピンと立てたティトもぼんやりと話を聞いていた。
あの四人は目立ってしまっている。観察が捗るので助かるが。
(そもそも、恋愛……。子宝より恋愛がまず先、だから)
離さない。そう想う相手はいる。とはいえいつでも傍にいるというのはとかく難しい。
ここに集まる人々を眺めて、様々な恋愛の形を学ぶも一興。
(ぼくもそろそろ、列に並ぼう)
列から観察する人間たちは、また違った趣を見せるだろう。ティトは人の隙間をするりと縫って、待機列の最後尾を目指した。
トーラにも内在する想いが、どこからか漂ってきた気がする。
「ラブの匂いがしますね……?」
くんくんと鼻をひくつかせ辿った匂いの元は、見知った人たち。
(それにしても話がややこしくなっているような……?)
「同僚です」と抗うティボーの声が聞こえてくる。
(これは……お手伝いの必要がありそうですね!)
「みなさん、お元気でしたか?」
介入したトーラの明るい声音に、ティボーが朗らかな笑顔を見せた。
●
「例の貴族はどうなりましたか。わたしもライリーさんが心配で……」
トーラとしても貴族のことが気になるのは事実だし、ティボーの反応を確かめたいのもあった。
「約束通りです。とはいえあの人、変なことに巻き込まれやすいですからね……」
現状、会話のペースはトーラが握っている。ティボーも変な反抗心は出さない。
「実際、冒険者であるわたし達では常にカバーする事は出来ませんし、ティボーさんがライリーさんを守ってあげて下さいね!」
トーラは澄んだ紅葉色の瞳を細め、柔らかな笑顔で念を押した。
「僕も気にはかけますが、皆さんの方がよっぽど大切で信頼されていると思いますよ」
眉間に皺を寄せて、ティボーが重々しく答える。
もっと押すべきだと判断したトーラは、今度は別の角度から外堀に土を入れることにした。
「ツェレンさんも出産と育児がありますし、その分忙しくなるライリーさんのフォローもお願いしますね?」
「仕事ならやりますよ。胸はある方が良いですけど」
目を逸らしながらの告白に、トーラは柔い頬を真っ赤に染めた。
「そそそ、それは……!?」
「御自分のことは良いんですか? 皇子様は?」
熱くなった頬を両手で抑えるトーラに、ティボーが反撃する。
(人の恋路に関わっている場合なのかという突っ込みは聞こえません!! 聞こえませんってば!!)
相手は遠い世界のお方だ。一筋縄でお近づきになれる相手ではない。それは痛いほどわかっている。
「で、では! 私は失礼します!」
一礼し、トーラは人の隙間に逃げ込んだ。こういう時に有利に働く小さな身体に感謝しつつ。
●
祭壇に並ぶ列の進みはまちまちである。
(願い事、沢山ある人も、たった一つだけの人も、いるから、かな?)
ティトは屋台に群がる人々を眺めながら、ゆったりと自分の番を待った。
眼についたのはすごい身長差の二人組と、隣に誰もいないことに気がついてびっくりしている猫耳の青年だ。
(色んな人だけじゃない、色んな人間関係があるんだね)
ティトはその事実にほんのりとした温かさを感じて、両手を胸にやった。
●
にこりと、更紗の無邪気な笑顔がブレイドを見上げる。
「お目当てのものでもあるのか? この前は頑張ってくれていたし大抵のことは付き合うぞ」
僅かに表情を和らげたブレイドが、更紗に目線を合わせてしゃがむ。
「それではお言葉に甘えまして装飾品を……ブレイドさんに選んでいただきたいのですが……ひゃっ!」
ブレイドが更紗を抱え上げた。
「こういうものには疎いからな。更紗さんがピンと来るものがあるならそっちが良いかと思うが……」
ブレイドが更紗と装飾品を交互に見る。更紗は俯いて頬を桜色に染めるばかりであった。
桜。春に咲く花。
「これはどうだろう」
桜を象った宝石が付いた髪飾りを、更紗の髪に当てる。更紗は「どうですか?」と期待と不安の入り交じった声で感想を求めた。
「よく似合っている。これにしようか」
更紗を下ろしたブレイドが懐から代金を取り出す。
(髪飾り、ですか)
その横で更紗は髪飾りを贈る意味について思い出していた。
(一説では「末永く一緒にいたい」という深層心理を現すそうですが……)
更紗の動揺に気付かず、ブレイドはプレゼントを差し出す。
「永く使ってもらえると嬉しいのだが」
てらいのない真摯な声だ。
「ふふ、ありがとうございます……大切にいたしますね?」
更紗はそっと受け取り、その輝きを髪に飾った。
「少し曲がってしまっているな。失礼する」
ブレイドが髪に触れ、慣れない手つきで位置を直す。
「どうだろうか」
それから再び更紗を抱き上げ、屋台に置かれた小さな鏡と向き合わせる。
「とても素敵だと思います」
輝く髪飾りを認めた更紗は、桜に負けじとほころぶ笑顔を浮かべた。
「もう少しですわね、アルフィーさん。……アルフィーさん?」
ネーヴェ・グラヌローザはさらりとした白髪を揺らし、人垣にアルフィー・リッパーの姿を求めた。
ついさっきまで傍にいたはずなのだ。来た道を戻る。いるとしたら、多分――。
「ネーヴェ、帰りにゆっくりみよう」
同じ頃、アルフィーもネーヴェの不在に気がついた。彫刻や装飾品が彼の興味を大いに刺激し、惹きつけたのだ。
ネーヴェも付いてきてくれているだろうと思っていた。甘かった。
「ネーヴェ? ネーヴェ!?」
ネーヴェは足を止めた。必死に自分を呼ぶ彼の声が聞こえたのだ。声がする方を向くと、アルフィーがゆっくりと歩み寄ってくるのが見て取れた。
「よかった、いた!」
「アルフィーさん! すみません、目を離してしまって……でも、見つかって良かったです」
ネーヴェは安堵の息を吐いた。再会した彼の瞳にもうっすらと涙が浮かんでいる。おそらく同じ気持ちなのだろう。
しかしそれはすぐに別の感情へと変化した。
「迷子にならねーようにしっかり握っておく」
ぎゅっと、アルフィーの手がネーヴェの手を握った。ネーヴェの心臓が跳ねる。
「ふふ、私も手を離さないように致しませんと」
それでも柔和な笑顔と共に、その手を握り返した。暖かなランタンの光に照らされるネーヴェの頬は、仄かに赤く。
二人は待機列の最後尾を目指す。人の波がうねるけれど、繋いだ手は決して離さない。
●
(身長が欲しい……)
並んだ時間は長かったが、ティトの願いは実にシンプルだった。
呪いが原因とはいえ、年齢に反して身長が低すぎる。ティトとしては一刻も早くこの状況を抜け出したかった。
(この場合って、お願い事は身長への愛情ってことになるのかな?)
そう思うとなんだか少し笑えてしまう。ティトは口元を隠すように両手で押さえて、祭壇の前から去った。
そして再び人垣の外側に佇む。元々コミュニケーションは得意でないため、この方が落ち着くのだ。
(身長差のある二人組は、良い雰囲気、だ)
彼女とはぐれたと思しき黒猫のハーフビーストもきっと、今頃再会しているのだろう。
さて、今度はどんな人間模様が見られるだろうか。ティトはあたりをぐるりと見渡し、そこに新たな興味を求めた。
アルフィーとネーヴェが祭壇の前に辿り着いたのは、ティトが手を合わせた一時間後だ。
順番を待つ間も二人は手を繋いだままだった。
「なぁ、手ぇ繋いだまま祈らないか?」
名残惜しさがアルフィーの口をついて出た。ネーヴェが口をもごもごさせながらもこくりと頷く。
(友達や皆が安全で、幸せでありますように……)
ネーヴェは瞼をおろし、強く願った。それから真剣に願うアルフィーの横顔をチラリと見て、願い事を付け足した。
(勿論アルフィーさんもです。よろしくお願いしますね)
アルフィーは瞼をきつく閉じ、強く願う。
(ネーヴェの記憶が戻るように)
それからネーヴェの祈りを捧げる穏やかな横顔をチラリと見た。
彼女の過去に何があったのか、彼女自身にもわからない。それが幸福であるか、不幸であるかすらも。
(戻ったあとも、ネーヴェが苦しまず幸せになれるように。……頼むぜ)
だから願いを付け足した。
「なぁ、今度は二人で屋台とか彫刻を見ないか。猫モチーフの彫刻もあったんだ」
アルフィーは黒い猫耳をヒクヒクさせ、快活な笑みを見せた。
ネーヴェも釣られるように笑む。
「たしかあっち……だったはずだ」
彫刻があった方角を向くアルフィーの手に力が入る。ネーヴェは心臓を握りつぶされてしまうのではないかと思った。
(恥ずかしい、ですね……)
けれどこうしていられることは何事にも代えがたい。ネーヴェはいつも通りの優しい笑みを浮かべて、満面の笑みのアルフィーと一緒に彫刻を目指した。
ドワーフ王国。宝石頂く祭壇を取り巻く人々の中に、何やら騒がしい四人組がいる。
「あらあらまぁまぁ……! お二人があんなに仲睦まじ、く……?」
人の群れは時々途切れ、その隙間からティボーがライリー・ベルの手首を強く握っているのが見える。
東雲・更紗はその様子を凝視し、二人の関係性について考えた。
(はぐれないためなのでしょうけれども、私とブレイドさんでしたらどのようにするでしょうか?)
やはり手を繋ぐのだろうかと考えると、更紗の白い頬にうっすらと朱が差した。
照れを誤魔化すように、話を変える。
「ツェレンさんにはお子様まで……。おめでたいですね」
「そうみたいだな。向こうは気づいてなさそうだが……」
しかしブレイドの心の中にも、はぐれないための対策は必要だという考えはあった。とにかく人が多い。
ブレイドが更紗と手を繋ぐべきか検討していると、気まずげなティボーと目が合った。
ブレイドはその表情を照れと受け取り、実質的死刑宣告を繰り出した。
「邪魔するのもなんだし、こちらも行くとするか? 更紗さん」
ブレイドは更紗の肩に手をやり、行きたい場所に向かうよう促す。
「お祝いはまたの機会として行くとしましょうか」
更紗はランタンに照らされキラリと輝く代赭色の瞳を屋台の方に向ける。二人ははぐれないようしっかりと歩幅を合わせた。
(子宝……ぼくにはまだまだ縁のない話……かな?)
人垣から少し離れた場所にて、狼耳をピンと立てたティトもぼんやりと話を聞いていた。
あの四人は目立ってしまっている。観察が捗るので助かるが。
(そもそも、恋愛……。子宝より恋愛がまず先、だから)
離さない。そう想う相手はいる。とはいえいつでも傍にいるというのはとかく難しい。
ここに集まる人々を眺めて、様々な恋愛の形を学ぶも一興。
(ぼくもそろそろ、列に並ぼう)
列から観察する人間たちは、また違った趣を見せるだろう。ティトは人の隙間をするりと縫って、待機列の最後尾を目指した。
トーラにも内在する想いが、どこからか漂ってきた気がする。
「ラブの匂いがしますね……?」
くんくんと鼻をひくつかせ辿った匂いの元は、見知った人たち。
(それにしても話がややこしくなっているような……?)
「同僚です」と抗うティボーの声が聞こえてくる。
(これは……お手伝いの必要がありそうですね!)
「みなさん、お元気でしたか?」
介入したトーラの明るい声音に、ティボーが朗らかな笑顔を見せた。
●
「例の貴族はどうなりましたか。わたしもライリーさんが心配で……」
トーラとしても貴族のことが気になるのは事実だし、ティボーの反応を確かめたいのもあった。
「約束通りです。とはいえあの人、変なことに巻き込まれやすいですからね……」
現状、会話のペースはトーラが握っている。ティボーも変な反抗心は出さない。
「実際、冒険者であるわたし達では常にカバーする事は出来ませんし、ティボーさんがライリーさんを守ってあげて下さいね!」
トーラは澄んだ紅葉色の瞳を細め、柔らかな笑顔で念を押した。
「僕も気にはかけますが、皆さんの方がよっぽど大切で信頼されていると思いますよ」
眉間に皺を寄せて、ティボーが重々しく答える。
もっと押すべきだと判断したトーラは、今度は別の角度から外堀に土を入れることにした。
「ツェレンさんも出産と育児がありますし、その分忙しくなるライリーさんのフォローもお願いしますね?」
「仕事ならやりますよ。胸はある方が良いですけど」
目を逸らしながらの告白に、トーラは柔い頬を真っ赤に染めた。
「そそそ、それは……!?」
「御自分のことは良いんですか? 皇子様は?」
熱くなった頬を両手で抑えるトーラに、ティボーが反撃する。
(人の恋路に関わっている場合なのかという突っ込みは聞こえません!! 聞こえませんってば!!)
相手は遠い世界のお方だ。一筋縄でお近づきになれる相手ではない。それは痛いほどわかっている。
「で、では! 私は失礼します!」
一礼し、トーラは人の隙間に逃げ込んだ。こういう時に有利に働く小さな身体に感謝しつつ。
●
祭壇に並ぶ列の進みはまちまちである。
(願い事、沢山ある人も、たった一つだけの人も、いるから、かな?)
ティトは屋台に群がる人々を眺めながら、ゆったりと自分の番を待った。
眼についたのはすごい身長差の二人組と、隣に誰もいないことに気がついてびっくりしている猫耳の青年だ。
(色んな人だけじゃない、色んな人間関係があるんだね)
ティトはその事実にほんのりとした温かさを感じて、両手を胸にやった。
●
にこりと、更紗の無邪気な笑顔がブレイドを見上げる。
「お目当てのものでもあるのか? この前は頑張ってくれていたし大抵のことは付き合うぞ」
僅かに表情を和らげたブレイドが、更紗に目線を合わせてしゃがむ。
「それではお言葉に甘えまして装飾品を……ブレイドさんに選んでいただきたいのですが……ひゃっ!」
ブレイドが更紗を抱え上げた。
「こういうものには疎いからな。更紗さんがピンと来るものがあるならそっちが良いかと思うが……」
ブレイドが更紗と装飾品を交互に見る。更紗は俯いて頬を桜色に染めるばかりであった。
桜。春に咲く花。
「これはどうだろう」
桜を象った宝石が付いた髪飾りを、更紗の髪に当てる。更紗は「どうですか?」と期待と不安の入り交じった声で感想を求めた。
「よく似合っている。これにしようか」
更紗を下ろしたブレイドが懐から代金を取り出す。
(髪飾り、ですか)
その横で更紗は髪飾りを贈る意味について思い出していた。
(一説では「末永く一緒にいたい」という深層心理を現すそうですが……)
更紗の動揺に気付かず、ブレイドはプレゼントを差し出す。
「永く使ってもらえると嬉しいのだが」
てらいのない真摯な声だ。
「ふふ、ありがとうございます……大切にいたしますね?」
更紗はそっと受け取り、その輝きを髪に飾った。
「少し曲がってしまっているな。失礼する」
ブレイドが髪に触れ、慣れない手つきで位置を直す。
「どうだろうか」
それから再び更紗を抱き上げ、屋台に置かれた小さな鏡と向き合わせる。
「とても素敵だと思います」
輝く髪飾りを認めた更紗は、桜に負けじとほころぶ笑顔を浮かべた。
「もう少しですわね、アルフィーさん。……アルフィーさん?」
ネーヴェ・グラヌローザはさらりとした白髪を揺らし、人垣にアルフィー・リッパーの姿を求めた。
ついさっきまで傍にいたはずなのだ。来た道を戻る。いるとしたら、多分――。
「ネーヴェ、帰りにゆっくりみよう」
同じ頃、アルフィーもネーヴェの不在に気がついた。彫刻や装飾品が彼の興味を大いに刺激し、惹きつけたのだ。
ネーヴェも付いてきてくれているだろうと思っていた。甘かった。
「ネーヴェ? ネーヴェ!?」
ネーヴェは足を止めた。必死に自分を呼ぶ彼の声が聞こえたのだ。声がする方を向くと、アルフィーがゆっくりと歩み寄ってくるのが見て取れた。
「よかった、いた!」
「アルフィーさん! すみません、目を離してしまって……でも、見つかって良かったです」
ネーヴェは安堵の息を吐いた。再会した彼の瞳にもうっすらと涙が浮かんでいる。おそらく同じ気持ちなのだろう。
しかしそれはすぐに別の感情へと変化した。
「迷子にならねーようにしっかり握っておく」
ぎゅっと、アルフィーの手がネーヴェの手を握った。ネーヴェの心臓が跳ねる。
「ふふ、私も手を離さないように致しませんと」
それでも柔和な笑顔と共に、その手を握り返した。暖かなランタンの光に照らされるネーヴェの頬は、仄かに赤く。
二人は待機列の最後尾を目指す。人の波がうねるけれど、繋いだ手は決して離さない。
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(身長が欲しい……)
並んだ時間は長かったが、ティトの願いは実にシンプルだった。
呪いが原因とはいえ、年齢に反して身長が低すぎる。ティトとしては一刻も早くこの状況を抜け出したかった。
(この場合って、お願い事は身長への愛情ってことになるのかな?)
そう思うとなんだか少し笑えてしまう。ティトは口元を隠すように両手で押さえて、祭壇の前から去った。
そして再び人垣の外側に佇む。元々コミュニケーションは得意でないため、この方が落ち着くのだ。
(身長差のある二人組は、良い雰囲気、だ)
彼女とはぐれたと思しき黒猫のハーフビーストもきっと、今頃再会しているのだろう。
さて、今度はどんな人間模様が見られるだろうか。ティトはあたりをぐるりと見渡し、そこに新たな興味を求めた。
アルフィーとネーヴェが祭壇の前に辿り着いたのは、ティトが手を合わせた一時間後だ。
順番を待つ間も二人は手を繋いだままだった。
「なぁ、手ぇ繋いだまま祈らないか?」
名残惜しさがアルフィーの口をついて出た。ネーヴェが口をもごもごさせながらもこくりと頷く。
(友達や皆が安全で、幸せでありますように……)
ネーヴェは瞼をおろし、強く願った。それから真剣に願うアルフィーの横顔をチラリと見て、願い事を付け足した。
(勿論アルフィーさんもです。よろしくお願いしますね)
アルフィーは瞼をきつく閉じ、強く願う。
(ネーヴェの記憶が戻るように)
それからネーヴェの祈りを捧げる穏やかな横顔をチラリと見た。
彼女の過去に何があったのか、彼女自身にもわからない。それが幸福であるか、不幸であるかすらも。
(戻ったあとも、ネーヴェが苦しまず幸せになれるように。……頼むぜ)
だから願いを付け足した。
「なぁ、今度は二人で屋台とか彫刻を見ないか。猫モチーフの彫刻もあったんだ」
アルフィーは黒い猫耳をヒクヒクさせ、快活な笑みを見せた。
ネーヴェも釣られるように笑む。
「たしかあっち……だったはずだ」
彫刻があった方角を向くアルフィーの手に力が入る。ネーヴェは心臓を握りつぶされてしまうのではないかと思った。
(恥ずかしい、ですね……)
けれどこうしていられることは何事にも代えがたい。ネーヴェはいつも通りの優しい笑みを浮かべて、満面の笑みのアルフィーと一緒に彫刻を目指した。
マスターコメント
冒険者の皆様、ご参加いただきありがとうございました!
皆さん平穏無事に過ごせましたので、結果は大成功です!
ティボーの外堀? 知らんな。
称号は全員に贈らせていただきます。お気に召しましたらお使いくださいませ。
改めて、当依頼へご参加いただきありがとうございました!
眞石ユキヒロでした。
イベントシナリオ易しい 報酬:無し6 / 4〜25人
2023年04月18日 10時57分52秒 公開
大成功
相談掲示板
皆様、当依頼にご参加いただきありがとうございます。 辺境都市群冒険者ギルド職員、ツェレンです。 当依頼は明日(4/11)の8時に出発です。 お手数ですが、今一度プレイング・スキル・装備のご確認をお願いいたします。 今からのご参加も歓迎しております。 少しでも気になりましたらご一考いただけると嬉しいです。