【甘壇】虎目石の甲虫

コースケ

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シナリオID:2822

オープニング

●ダンジョン
「これで……終わりだっ!」

 男の振り下ろした戦斧が、黄色と緑の縞模様の外殻を持つ甲虫に打ち込まれ、それが止めとなり甲虫が動きを止める。

「ふう。手間かけさせやがって」
「お疲れさま。結構苦労したねぇ」

 甲虫に止めを刺した戦士が息を吐き、パーティーの仲間が集まってくる。
 ここはエドゥノーグダンジョン。一行は上層ボスに挑んだ探索者パーティーであり、上層ボスである甲虫を倒した所であった。

「ここまでは戦利品ショボかったし、コイツはマシなもの落とすと良いんだが」
「でも、この外殻を持って帰れば依頼は達成……って何だこれ!?」

 早速甲虫の解体を始めた盗賊が声を上げる。この部屋のボスである甲虫はタイガーアイビートルと呼ばれ、その名の通り虎目石(タイガーアイ)の外殻を持つのだが、その外殻が目の前で灰色にくすんで行く。

「おいおい、これじゃ売り物にならねぇよ……」

 収穫が無かったパーティーは、開いた扉を潜り中層の探索を進める。だが、そこでもこの枝場で手に入る筈の宝石や貴金属は手に入らず、一行は軽いバックパックを背負い、重い足取りで地上へ戻るのだった。


●探索支援ギルド
「そちらもでしたか。最近、迷宮産のカカオや宝石が手に入らない事態が起きているんですよ」
「マジかよ……」

 受付の言葉に、タイガーアイビートルに挑んでいたパーティーの戦士が絶句し、その隣で話を聞いていたパーティーの神官も口をはさむ。

「何とかならないの? 私達、タイガーアイビートルの虎目石を取ってくるよう依頼されているんだけど?」
「はい。新しく見つかった祭壇の枝場という所があるんですけど、そこの枝場のひとつに甘味や宝石を捧げれば、輝きを失った宝石を元に戻してくれる所が発見されたんです。そちらにくすんだ外殻を持っていけば、元に戻して貰える筈です」
「……え」

 今度は神官が絶句する。くすんだ外殻は価値がないと思い、持ち帰らずに帰ってきてしまったのだ。
 取りに戻ろうにも、既にダンジョンの変容が起きているため、またボスに挑まねばならない。

「でも前回収穫なしだから、二度も潜ると赤字になるのよね……」

 とは言え、依頼を受けた以上反故には出来ない。赤字覚悟で再挑戦すると考えていたところ、受付が助け船を出した。

「そういう事でしたら、鉄級認定試験推薦人をやってみませんか? 人が集まればギルドから依頼を出させて頂きますし、依頼が成功すれば外殻はギルドが買い上げるので(割安で)お譲り出来ますよ」

 自分達で挑むよりは安上がりだと判断し、探索者パーティーはその申し出を受けることにした。
 こうして、冒険者ギルドに上層ボス攻略(鉄級認定試験挑戦可能)の依頼が出されるのであった。

解説

上層ボス『タイガーアイビートル』の討伐及び外殻の採取。鉄級探索者記章への挑戦者と見届け人も募集。 ●タイガーアイビートル 黄色と緑の縞模様の外殻を持つハンミョウ型の甲虫。 INI30、移動7で特殊能力は以下の通り。 【牙】……メインアクション。【流血:強度2】と【物防減:-30%】を伴う物理攻撃 【H&A】……パッシブ。シーフのフェザーステップと同様の能力 【バックステップ】……リアクション。命中判定の前に1ヘクス移動し、それにより遮蔽物のあるヘクスや射程外に移動した場合、自動的に回避に成功する。1ラウンド2回まで 【振動感知】……パッシブ。音と振動で周囲を感知する。 ●上層ボス部屋 およそ100m×100mの、赤茶けた岩の柱が林立するフィールド。上空には青空の様な空間が広がり、明かりは必要ない。 全てのヘクスに柱の様な岩が立っており、移動の妨げにはならないが6ヘクス以上離れると視線と射線が通らなくなる。岩は300点の生命力と100点の物理防御、30点の魔法防御を持つ。 また、各ヘクスに初めてキャラクターが侵入する、もしくは岩が破壊された場合、6分の1の確率で罠が発動する。罠の種類は落とし穴(移動と行動が終了する)、高圧ガス(威力200の魔法ダメージ)、煙幕(濃煙:50、持続ラウンド3)、落石(威力300の物理ダメージ)、ぬかるみ(このヘクスから出る場合の移動力消費が2増加)、不発(何も起こらない)。これらの罠はタイガーアイビートルには無効。 罠を発見する場合、看破もしくはダンジョン知識の一般スキルがあればボーナスが得られ、判定に成功すれば罠の効果を回避出来る。 ●鉄級探索者記章 詳細については以下を参照下さい。 https://world-guide.alpaca-connect.com/world0/5/14/ シナリオ参加者が鉄級探索者記章を欲しい場合、プレイング冒頭に【鉄希望】と記載してください。推薦者について希望がある場合は次の行に推薦者名を記載してください。また、推薦者はプレイング冒頭に【(PC名)推薦同意】と記載してください。推薦者名(長い場合は略称)が称号付与理由に記載されます。推薦者と希望者両方の同意が確認できない場合は推薦者無しで授与されます。シナリオが失敗した場合、上層ボスに対して力不足な場合は付与されません。

マスターより

お世話になっております。コースケです。 【甘壇】連動にお邪魔していますが、中身はトラップ満載の上層ボス攻略です。 高レベルの方なら力押しでも攻略できる位の難易度ですが、初心者の方が挑むのであれば推薦人として参加するのもありかと思います(後方で見守るのではなく、肩を並べて戦いながら実力を確認する形で構いません) 分からない事などあれば、何でも屋のオッターが答えます。 それでは、よろしければご参加お願いします。

リプレイ

●道中にて
 依頼を受けた冒険者と、推薦役を引き受けた探索者達は上層を進んでいた。
 冒険者達は実力的には上層などものともしない者も多く、遭遇する魔物はスキルも使わない素殴りでほぼ瞬殺している。
 そんな一行だったが、現在起きているダンジョンの異変に戸惑っていた。

「本当にドロップ品が色褪せるのね……」
「チッ、タネ銭の足しになるかと思ったのにぬか喜びかよ」

 翡翠の眼を持つ蜻蛉の魔獣が、倒した途端にその眼から輝きが失われていくのを見て、シグモル火山帯出身の神官戦士であるロゼットが声を上げ、賭け事の軍資金目的で依頼を受けたモブーオは舌打ちして魔獣を蹴飛ばす。
 去年発見されたこの枝場は、宝石や貴金属を落とす魔物が出る場所なのだが、宝石類が手に入らなくなったというのは本当らしい。

「そんなモン放っといて本命行こうぜ。しかし相変わらず奇天烈なトコだな」
「迷宮神とやらがやっている事らしいからな。こういう事もあるんだろう」

 その二人を横目に、エルフでありながら自身をドワーフとして認識する戦士のアーテミシアと、フード付のマントに身を包んだシャドウは通路の先に歩いてゆく。
 そんな一行から少し遅れて、愛用の杖を抱くように抱えたリディリディ・トゥラ・イェレミースが歩いていた。

(ええと……、迷宮であんなにカカオが採れていたということ自体が不自然なのではと言うのは無粋なのでしょうか……)

 誰も言わないので触れずにいるリディリディだったが、そもそもカカオだけでなく一定時間が経つと内部が変容し、魔物が再出現するこのエドゥノーグのダンジョンは、大陸の中でも奇妙で不自然な場所なのである。
 だが、多くの住人や探索者はそういうものとして受け入れている。異常も慣れてしまえば日常となるのだ。


「ボスと罠の組み合わせが酷いわね……。この辺りが等級制度の所以なんでしょうけど」

 道中に探索者達からボス部屋の情報を聞いたロゼットの言う通り、神が人を鍛えるために造ったエドゥノーグのダンジョンは、様々な試練を挑戦者に課してくる。探索者によると、先へ進めば進むほど罠と魔物の凶悪さは増してゆくらしい。

「金ダライぐらいの可愛げのある罠にして欲しいわ」
「どうかな。先に行けば金ダライでも深刻なギミックが仕込まれてる事があるかもしれん」
「本当!?」

 冗談交じりにそんなことを口にするロゼットだったが、探索者は真面目な顔で解説してくる。ここはそういう場所なのだ。


「ええと、外殻が欲しいということですけど、どの程度傷つけて良いとかはあまり気にしなくても良いのでしょうか……?」

 話が一段落したところでリディリディが気になっていたことを確認する。

「ああ。それは気にしなくていい。標的は人間サイズだし、宝石として加工する時に手頃なサイズにカットするから、多少砕けても問題ない」
「そうですか。ありがとうございます」

 リディリディはホッとした様子で礼を言う。魔法の精密なコントロールが苦手な彼女にとって、魔法の制御に気を遣わなくて良いだけでだいぶ気が楽なのだ。

「着いたようだ。準備はいいか?」

 ボス部屋を前にシャドウが仲間を振り返る。扉を開けると、柱のように岩が林立した空間が広がっていた。


●罠と遭遇
「さて、そのタイガー何とかは何処に居やがンだ?」

 探索者等級に興味はなく、ただ手応えのある相手を求めてここに来たアーテミシアはその鋭敏な目を凝らす。石柱に遮られ視線が通らず、目的のタイガーアイビートルの姿は見えないが、アーテミシアの鋭敏な耳は、微かな羽音を捉えていた。

「こっちだ。距離はそう離れてない」
「先頭のアーテミシアと、攻撃最後のリディリディが要ね。罠の確認は私とアーテミシアに任せて、皆は後から付いて来て」

 音のする方へ駆け出すアーテミシアにロゼットが続き、他の冒険者達もその後を付いて行く。やがて石柱の間から黄と緑の外殻が垣間見えて来る。

「居たぜ! まずは……っ!?」

 タイガーアイビートルの方へアーテミシアが踏み出した瞬間、石柱に空いた穴から高圧のガスが吹き出し、気付くのが遅れたアーテミシアを直撃する!

「アーテミシア!?」

 ロゼットが声を上げるが、鍛え上げた竜鉄の全身鎧に身を包み、シールドガントレットで防御したアーテミシアはさしたる被害もなくガスを凌いでいた。

「トラップ塗れかよ。面倒くせえな……まあ大したもンじゃねえからまだマシか」

 アーテミシアはこう言うが、彼女の魔法に対する防御力が高く、打たれ強いため被害が軽微だっただけの話である。同じく魔法防御力が高く打た強いロゼットを除く他の冒険者が罠を受けた場合、かなりの被害を受けてしまうだろう。

「あの、来ます……!」

 アーテミシアに大した被害が無いことに安堵する間もなく、リディリディが叫ぶ。羽根を羽ばたかせタイガーアイビートルが飛びかかって来たのだ。

「このヤロウ!」

 襲われたモブーオが鋼の大剣を振り回して迎撃しようとするが、タイガーアイビートルは羽根を羽ばたかせて飛行の軌道を曲げ、斧を振り下ろした体勢のモブーオの肩に鎌のような大顎を突き立てる!

「ぐっ!」
「離れろ」

 鋭く長い大顎は、モブーオの鋼の甲冑を貫き骨まで届くほど深い傷を与えていた!
 シャドウはダガーとナイフを手に、モブーオに取り付いたタイガーアイビートルへ目にも止まらぬ早業で切り付けようとするが、甲虫は羽根を広げて後方に跳ねる様に移動してシャドウの攻撃を逃れると、そのまま距離を取って石柱の陰に隠れ行方を眩ませてしまう。

「これでは攻撃が出来ませんね……」
「迂闊に追うと罠にかかるから、想定していた以上に厄介な組み合わせね……」

 リディリディが魔法の行使を中断し、ロゼットはモブーオの傷を癒しながら改めてこの依頼の手強さを痛感していた。

「何にしても突っ込むしかねえ。羽音が聴こえてるウチに追うぞ!」

 アーテミシアはそんな仲間を叱咤し、タイガーアイビートルを追って駆け出した。


●追撃
「またかよ! ウザってえ!」

 タイガーアイビートルを追っていたアーテミシアは、標的を視認し追い付こうとした瞬間、ぬかるみに足を取られてしまう。

「後は私が追うわ!」
「追撃は任せろ」

 ロゼットはぬかるみを避け前に出ると、ダマスカス鋼の祭棍の先からエーテルの矢を放ち、シャドウはDASHで距離を詰めると、振るったダガーの先から不可視の衝撃波を飛ばして攻撃する!
 タイガーアイビートルはそれらを後退して避け、そのまま羽根を羽ばたかせるとぬかるみに足を取られているアーテミシアに襲いかかる!

「ハァ? てめぇこの程度か!?」

 鎌のような大顎をシールドガントレットと甲冑の最も強固な部分で余裕を持って受け止めたアーテミシアから怒声が漏れる。
 手応えのある敵を求めて来た彼女にとって、自分の鎧も貫けない程ひ弱な相手では、失望を通り越して怒りを抱く程に期待外れであった。

「さっきの仕返しだオラァ! 虫ごときに俺様が負けっかよ!」

 アーテミシアの迫力に怯えた訳では無いだろうが、距離を取ったタイガーアイビートルに向け、モブーオが振り下ろした鋼の大剣から衝撃波が走り、命中して初のダメージを与える!
 タイガーアイビートルはバックステップした後にぬかるみに足を取られているアーテミシアを狙ったため、その後に距離を取っても石柱に身を隠せる程の距離を確保することが出来なかったのだ。

「今なら、当てます……!」

 そして最後に控えていたリディリディの掲げた杖の先から、爆音と共に眩い極大の閃光波が放たれる!
 回避をバックステップでに頼っているタイガーアイビートルの動きはそれ程早くはなく、避けれず閃光波に撃たれた甲虫の外殻にピシリ、とヒビが入る。

「そのまま止まって下さい」

 タイガーアイビートルを撃った魔法は大きなダメージを与えていたが、リディリディの狙いはダメージよりも閃光波(スタンブラスト)による行動不能である。だが、甲虫はそれに抵抗し、一行から距離を取ろうと羽根を広げる。

「手応えはあったのに……」

 行動不能は強力なBSのためかかりにくい(付与性能-15される)のだが、リディリディの力量なら十分に通る可能性はあった。今回は運悪く付与に失敗したのである。

「全力で距離を取られたら追えない。ここで押し切ろう」
「ここに踏み込んだら落石が来るわ! 迂回して!」

 DASHでタイガーアイビートルの逃げ道を塞いだシャドウが、目にも止まらない早業でバックステップを誘って攻撃し、落石の罠を看破したロゼットも祭棍を振るってバックステップを消費させる。
 逃げる素振りを見せたタイガーアイビートルだったが、攻撃を仕掛けてきたシャドウに反撃を仕掛け、大顎を開いて襲いかかった!

「そんな動きでは当たらん」

 シャドウは冷静に攻撃を見切って回避する。黒衣を靡かせて攻撃を躱す姿は、洗練された舞いの様であった。

「所詮虫頭だな。駆け引きもロクにしやがらねぇ」

 シャドウへの攻撃が失敗したタイガーアイビートルへ、チャージングで強引にぬかるみを脱したアーテミシアが殺気(シーザーロア)を叩き付けた!
 それを受けた甲虫は、虎目石の輝きを持つ複眼でアーテミシアを見据える。

「へっ、漸くその気になったかよ?」

 アーテミシアはその視線を真っ向から受け止めると、獰猛な笑みを浮かべ竜鉄の斧を構えた。


●虎目石の甲虫(タイガーアイビートル)
「おっと。ここにも罠が」

 DASHしてタイガーアイビートルへ向かったシャドウは、落石を察知して踏み止まると、衝撃波を飛ばして攻撃する。甲虫は羽根を広げて衝撃波の範囲から逃れ、アーテミシアへ向かって大顎を開く。

「装甲の弱い所狙ってくるかよ……元がヘナチョコなら意味ねえなあ? こンなんじゃクロワッサンだって噛み切れねーや」

 ガリガリと大顎が装甲を噛むが、アーテミシアには僅かな衝撃しか届いていない。

「そのまま抑えてて!」

 ロゼットの祭棍が突き出され、タイガーアイビートルはアーテミシアを放してそれを逃れるが、これ迄のように距離を取って逃れる様子はない。

「まだ執着(シーザーロア)が効いてやがンな。今の内に潰しちまおうぜ!」

 アーテミシアは竜鉄の斧にエーテルを込め、横殴りにタイガーアイビートルを殴り付けた! 赤光を帯びた斧は甲虫の外殻をひび割れさせ、肉体を蝕むエーテルを打ち込んで甲虫の動きを鈍らせる。

「よっしゃ任せろ!」
「今度こそ動きを止めます……!」

 モブーオが振り下ろした大剣がが一瞬、燃え上がるように眩く輝くとタイガーアイビートルの外殻に深々と斬撃を刻み、リディリディが再び放った閃光波が甲虫を撃ち、今度こそその動きを完全に止める。

「これならもう逃げ回られる事は無いな」
「ええ。全力で仕止めましょう」

 冒険者達は動きを止めたタイガーアイビートルを囲み、今まで逃げられた鬱憤を張らすように武器を振り下ろした。


●探索者記章と欲求
「これで依頼を果たせるよ。ありがとうな」

 探索者が色褪せたタイガーアイビートルの外殻を回収して冒険者に礼を言う。

「どういたしまして。お役に立てたのなら何よりだわ。ところで鉄級の推薦の方はどうなるかしら?」

 ロゼットの質問に、探索者はそうだったと言う顔をして返答する。

「こう言うの先に言うのは良くないかもしれんが、あんたなら実力は俺達以上だ。判断も的確だし鋼級だって行けると思うぜ。文句無しに推薦出来る。それと黒づくめのお前さん」

 探索者はシャドウにも声をかけ、呼ばれたシャドウはダガーとナイフの手入れを中断し顔を上げる。

「……何だ?」
「あんたも実力的に十分鉄級の資格はある。もっと柔軟な動きを覚えて経験を積めば、鋼級にも挑戦出来るだろう」
「そうか。助言感謝する」

 シャドウは淡々と答えて手入れに戻り、ロゼットも礼を言って外の仲間を見る。
 アーテミシアとリディリディ、モブーオはタイガーアイビートルの残骸を弄り回していた。

「これで(賭け事の)軍資金の足しになるかね?」
「ケッ、虫なんざ仕留めたところで食おうとも思わねーや。甲殻剥ぎ取って防具の材料にしてやらあ」

 とは言え、価値のある部分は探索者達が回収しているため、迷宮神に捧げ物をしても素材としての利用は難しいだろう(探索支援ギルドで買い戻しは可能だが)。
 そして、健啖家であるリディリディはとあるワードに食いついていた。

「え、これって食べれるんですか……?」
「どうかな。斑猫(ハンミョウ)には毒があるから、食べない方がいいんじゃない……?」
「そうですか……」

 探索者の言葉にリディリディはがくりと肩を落とす。今日は普段持参しているお肉を持ってきていないため、余計に彼女のお腹は鳴りっぱなしであった。

「あースッキリしねぇ。こンな手応えの無い虫潰した位じゃ帰れねーや。なあ、先に行けばもっとちゃんとした手応えのある奴が居るんだろ? そこ行こーぜ!」
「先に行けばもっと稼げるよな? 軍資金が増えるなら付き合うぜ!」

 このまま中層ボスに挑みかねない勢いのアーテミシアとモブーオだったが、リディリディがお腹を押さえて抗議する様にぷるぷると首を振る。

「これは……どうしたらいいかしら?」
「俺はどちらでもいい」

 ロゼットは乾いた笑みを浮かべてシャドウを見るが、黒衣の斥候からは曖昧な答えしか帰って来ない。

 どちらを説得するにしても、虎目石の甲虫討伐より骨が折れそうである。

マスターコメント

お世話になっております。 鉄級の探索者紀章への挑戦は、だいたいレベル20の探索者から挑む内容のため、現在の高レベル冒険者にとっては力押しでも何とかなる(それこそ石柱を倒して周囲を更地にした上でボスを倒す……等)難易度で気楽に参加出来る内容だったのですが、強敵を期待されていた方には物足りない相手でしたね……。 という訳でこの様なリプレイとなりましたが、楽しんでいただけますと幸いです。 ご参加ありがとうございました!
ショートシナリオ

ショートシナリオ普通 報酬:標準5 / 4〜6人

2023年03月06日 11時31分53秒 公開

大成功

参加者

相談掲示板

  1. ロゼット

    ヒーラーのロゼットよ。そういえば等級制度できてから、 ダンジョンに潜ったことなかったなと思って。 【質問1】 発動した罠の効果範囲は罠(岩)のあるスクエアのみ? 射程のある攻撃で、隣接~6スクエア先の岩を破壊して、 罠が発動した場合、罠のあったスクエアが無人なら無効?

  2. オッター

    質問だな。回答するぜ。 罠の効果範囲は発動したスクエアのみだ。 だから離れた場所から岩を破壊して罠が発動しても、破壊した奴は罠に巻き込まれることはないぜ。 落とし穴やぬかるみも一部だけなんで、あることが分かっていれば避けて行けるから影響はない。 ただ、煙幕は3ラウンド残るから視界を遮ったりの影響がある。

  3. シャドウ

    シャドウだ。よろしく。 罠ひっくるめてなかなか厄介そうな敵だが頑張ります。

  4. アーテミシア

    ウォリアーのアーテミシアだ。 罠はまあ・・・ガス以外は大して怖くねえか。チョロチョロ動き回る虫が本命だし、それはまあいいか。 移動力と移動スキルあるなら足を止めさせれば楽にいけそうだな

  5. ロゼット

    成立したわ。改めてよろしくね。 フィールドは100m×100m、縦横20へクスぐらいの空間で 柱が各へクスに1本、合計400ぐらいの柱(罠)がある感じかな。 この柱をすべて破壊するのは…ちょっと難しそう。 範囲攻撃で、ボスへの攻撃に巻き込んで壊すぐらいかしら。 ボスはINI30、移動7、行動順序が早くて、移動が長い。 【バックステップ】が厄介ね。1ラウンドで2回は攻撃を回避、 回復行動とか距離で、攻撃参加が2人以下になると当てにくそう。 罠もキツイわね…。ガスや落石は人によっては深刻なダメージだし、 他の罠も攻撃人数が減って【バックステップ】で回避されやすくなる。 参加者の数やスキルにもよるけど【バックステップ】対策に、 攻撃は3人以上が攻撃参加できるタイミングで合わせるとか? 先の2人で【バックステップ】を消費させて、3人目が当てる。 もっと言えば威力の高いリディリディの攻撃を当てさせる、とかね。 とりあえず思ったままを。長文で失礼したわ。

  6. シャドウ

    わかった。 俺ともう一人(モブーオ)が先に攻撃するから 皆はその後から攻撃なりなんなりしてくれ。

  7. No.7

    キャスターのリディリディです・・・。 その・・・・、よろしくお願いします。 罠は困りましたね。 スキル次第らしいですが、それでもボーナスということですし、必ず回避できるということでもなさそうですね。 バックステップはロゼットさんが仰った3人が同じラウンドにということで、順番をずらすなどで私が最後に行動すれば問題なさそうです。 射線がふさがれていても(何らかのマイナスは付きそうですが)爆が付いてないスキルならなんとか当てられると思いますし。

  8. アーテミシア

    あとはまあ、シーザーロアで執着付けてオレが攻撃受けるか。3割程度なら防御態勢とグロリアスアーマーと装甲防御で相殺してお釣りが来るからな

  9. ロゼット

    アーテミシアなら、罠ダメージは軽傷で済むし、 接近して殴るか、シーザーロアで引き寄せるかで良いと思う。 罠については、私もダメージ系は耐えられるから、罠のある へクスへの最初の侵入は引き受けるわ。看破も一応あるしね。 リディリディ達は、なるべく罠が発動済みのルートを移動して、 私たちやシャドウ達で【バックステップ】を消費させた後、 リディリディの魔法で大きく削るって感じが、良いと思うわ。

  10. オッター

    すまん。ちょっと下の発言について訂正させてくれ。 ついスクエア(四角)と言っちまったけど、正確にはヘクス(六角)だな。 違いはあんまり感じないかもしれないが、複数ヘクスに効果のあるスキルだと範囲が結構変わったりするから、ヘクスということでよろしく頼む。

  11. シャドウ

    了解した。 罠はなるべく耐久力のあるアーテミシアやロゼットが引き受ける。 バックステップを消費させた後にリディリディが攻撃ということだな。

  12. ロゼット

    >オッター 私が用語を間違えて聞いてるわね。ゴメンなさい。 明日が出発ね。昨日の提案した感じで行動は出してあるわ。 後は現地で、頑張りましょう。

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0