羊レース祭、羊に乗るか、祭で遊ぶか?
蓮華・水無月
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シナリオID:2594
オープニング
「今年も来ましたか」
ミルドレッド領主から伝えられた任務に、メイアはきりりと真面目な表情になった。ミルドレッド領及び都市ベールコートの安全と繁栄を目的とするミルドレッド家私兵騎士団『雪百合騎士団』にとって、それはある意味で戦闘と匹敵するくらいに重要な任務と言える。
――冬の訪れも秒読みのこの季節、比較的暖かな土地柄であるミルドレッド領と言えど、冬に向けての保存食作りはあちらこちらで行われている。領内の某所に在るカルネイロ村でも、それは変わらない。
が、少しばかり他所と違う所があるとすれば、カルネイロ村では毎年この時期になると、保存食づくりのために、羊レースを開催するのだ。
何かの比喩でもなんでもなく、文字通りの羊レース。部門は純粋に羊の速度を競うもの、羊に乗って所定のコースを走るものがあり、特に後者は転落の危険もあって死と隣り合わせ。
このレース、近隣では密かな人気があるようで、他所の村からも羊レースを見に来たり、参加しに来たりと毎年少なからぬ人出があった。そんな人々の安全確保が、メイア達『雪百合騎士団』の例年の任務なのである。
メイアから任務を伝えられた、騎士団の1人が「毎年の事ですけど」と苦笑いした。
「何もわざわざ忙しい時期に怪我をするようなお祭り、しなきゃ良いのに」
「まったく理がないわけではありません。怪我をしても農閑期ならば大きな支障はないでしょう」
そんな部下に、メイアはそう返す。なお、レースに出場した羊は基本的にその後、保存食用のお肉として解体されるし、来客が落としていったお金はカルネイロ村の冬支度の資金となるので、とても合理的ともいえる。
とまれ任務である以上、彼女達はその務めを果たすだけだ。ゆえに出立の準備を整えるよう告げたメイアに、隊員達はピシリと礼をして応えたのだった。
「隊長ー! 休憩時間にレースに参加しても良いですかー?」
「――任務に支障のない範囲なら構いません。羽目を外し過ぎないように」
「「「「「はーい!!」」」」」
(……念のため補充要員を頼んでおいた方が良いかもしれませんね)
メイアの苦労は尽きない。
ミルドレッド領主から伝えられた任務に、メイアはきりりと真面目な表情になった。ミルドレッド領及び都市ベールコートの安全と繁栄を目的とするミルドレッド家私兵騎士団『雪百合騎士団』にとって、それはある意味で戦闘と匹敵するくらいに重要な任務と言える。
――冬の訪れも秒読みのこの季節、比較的暖かな土地柄であるミルドレッド領と言えど、冬に向けての保存食作りはあちらこちらで行われている。領内の某所に在るカルネイロ村でも、それは変わらない。
が、少しばかり他所と違う所があるとすれば、カルネイロ村では毎年この時期になると、保存食づくりのために、羊レースを開催するのだ。
何かの比喩でもなんでもなく、文字通りの羊レース。部門は純粋に羊の速度を競うもの、羊に乗って所定のコースを走るものがあり、特に後者は転落の危険もあって死と隣り合わせ。
このレース、近隣では密かな人気があるようで、他所の村からも羊レースを見に来たり、参加しに来たりと毎年少なからぬ人出があった。そんな人々の安全確保が、メイア達『雪百合騎士団』の例年の任務なのである。
メイアから任務を伝えられた、騎士団の1人が「毎年の事ですけど」と苦笑いした。
「何もわざわざ忙しい時期に怪我をするようなお祭り、しなきゃ良いのに」
「まったく理がないわけではありません。怪我をしても農閑期ならば大きな支障はないでしょう」
そんな部下に、メイアはそう返す。なお、レースに出場した羊は基本的にその後、保存食用のお肉として解体されるし、来客が落としていったお金はカルネイロ村の冬支度の資金となるので、とても合理的ともいえる。
とまれ任務である以上、彼女達はその務めを果たすだけだ。ゆえに出立の準備を整えるよう告げたメイアに、隊員達はピシリと礼をして応えたのだった。
「隊長ー! 休憩時間にレースに参加しても良いですかー?」
「――任務に支障のない範囲なら構いません。羽目を外し過ぎないように」
「「「「「はーい!!」」」」」
(……念のため補充要員を頼んでおいた方が良いかもしれませんね)
メイアの苦労は尽きない。
解説
◎目的
カルネイロ村で行われる『羊レース祭』に参加しよう。
◎どんな事が出来るの?
1)『雪百合騎士団』のお手伝い
カルネイロ村には、人員整理と警備を依頼された『雪百合騎士団』が来ています。
彼女達の任務を手伝ってあげてください。
なお、時間が経過するにつれて団員の数が足りなくなる可能性があります。
任務の内容としては、村で行われる羊レースのコース警備と要救助者の保護、同時に行われている祭屋台でのトラブル対応などとなります。
お手伝いはどれか一部でも、全てでも構いません。
2)羊レースに参加
カルネイロ村の秋の名物、羊レース!
ご自慢の羊を参加させても、村で用意された羊に乗って颯爽と(?)駆け抜けてもOKです。
騎乗用の羊は人(一般的なヒューマンを想定)を乗せても走れる訓練を受けています(人を振り落とさないとは言ってない)。
初心者の方には気性の優しい羊も紹介されますので、安心してお楽しみください。
レースは何度か開催され、その回の勝者には豪華! 羊串焼きの食べ放題! が進呈されます。
3)お祭りを楽しむ
羊レース祭は、羊レースだけが見世物ではありません。
搾りたて果汁や百合茶、焼き菓子など、食べ歩きの出来る食事を売る屋台も村中に立っています。
そういった屋台を巡るのも楽しいかと思います。
(※季節・世界観的にNGなものでなければ大抵の食べ物屋台はあるとお考え下さい)
逆に出店をして下さる方も大歓迎。
売り上げの一部は出店料として村に支払う事になります。
(※出店料も村の冬支度資金となります)
◎登場NPC
メイア……
『雪百合騎士団』の隊長たる容姿端麗な巨乳美女エルフ。
引率のお姉さん、ではなく任務遂行のためカルネイロ村を訪れている。
『雪百合騎士団』の皆さま……
いずれ劣らぬ美貌とナイスバディを誇る一般騎士団員(ただし女性に限る)。
今回の任務には20名ほどがやって来ている。
マスターより
いつもお世話になっております、または初めまして、蓮華・水無月と申します。
収穫祭の季節は終わりましたが、収穫が終われば冬支度がありますよね、というシナリオでお邪魔させて頂きます。
リクエストシナリオという事で、『雪百合騎士団』の皆さまはこんな任務がある時もあるのかな……などと想像しながら、気付けば蓮華の趣味に全振りしておりました。
ほのぼの依頼になるのかギャグになるのかシリアスか、すべては皆さまのプレイングにかかっております。
いや戦闘は発生しませんけれども(多分きっと恐らく)。
そんなこんなのお祭りのお手伝い、お気が向かれましたらどうぞお気軽に、お助け頂けますようよろしくお願い致します。
リプレイ
秋晴れの気持ち良い青が広がる空の下、
「ヨーイ……ドンッ!」
「いけー!」
「させー!」
「突っ込め―!」
爽やかではない歓声が、辺りに響き渡った。その光景と、その熱い眼差しの先のもこもこ達に、レピド・クロサイトが軽く目を見開く。
「毛玉が沢山いる……」
羊レース祭での『雪百合騎士団』の手伝いとして、カルネイロ村までやって来たレピドだ。ゆえに羊が居る事は想定していたにせよ、これほどの数とは思ってもみなくって。
しばし呆然と眺めてから、はっと仕事を思い出してコース脇へと駆け寄る。そうして今まさに柵に足を掛け乗り越えようとした客を、全力で押し返した。
何すんだ、と咄嗟に怒鳴った客が、だがレピドを見てはたと正気に返り、決まり悪そうに人混みに消えていく。それをじっと見送る間にも、事件は現場で起き続けていた。
「意識あると? ……頭打っとーかもしれんけん、動かないで欲しか」
「今なら羊は来ませんわ。簡単に応急処置してから救護所へ運びましょう」
選手達が駆け抜けた、その後にはほぼ必ず怪我人が転がっている。そんな人々を『雪百合騎士団』と手分けして、水瀬・希とレイラ=ルナフィニスも救助して回っていた。
早く、出来るだけ早く。コースが広いからか、怪我人がいてもお構いなしに次々とレースがスタートするのだ。
「ヨーイ……ドンッ!」
「また来ますわ……!」
「ちょっと早過ぎるばい」
遠くから聞こえる声に、レイラが担当エリアを警戒し、希も観客席を注視する。遠かった地響きはあっという間に迫り、その中の悲鳴が嫌でも聞こえた。
レイラがキリリと眦を吊り上げる。
「希さん、前方1人! すぐ後続が来ますわ!」
「ほいほ~い、っと!」
彼女の言葉に頷きながら希が素早く駆け寄り、担ぎ上げてコースから飛び出す。間一髪、その直後に後続の羊群が、土煙を立てて駆け抜けた。
ふぃ~、と息を吐いた希の背に負われた怪我人を治療しつつ、レイラは取りこぼしが居ないかコースを確認する。その間にも、次の集団はやってくるのだ。
ゆえに冒険者達は忙しなく、コースを走り回っては怪我人を救助し、乱入者を排除し続けた。
●
「……俺も、羊に乗ってみたい」
幾度目かのレースの後に、レピドがぽつり、呟いた。見ているうち、羊への好奇心が膨れ上がって来たのだ。
ゆえに、警備の合間を縫って1レースだけ参加させて貰えないだろうか、とメイアに尋ねれば、警備の様子を確かめてから、構いません、と頷きが返った。それに軽く頭を下げ、レピドは胴元、もとい受付へ参加の名乗りを上げる。
村で用意されている騎乗用羊は、すぐ傍の放牧場に集められていた。早速、もこもこ達へと近付く。
(きっととてもふかふかなのだろうな)
そう思いながら触った羊は果たして、もふりと柔らかめの手応えだった。その手触りを楽しみながらやる気のある羊を選ぼうとする――が、手応えがない。
もふり、もふりと何頭もの羊に触れながら小首を傾げた、レピドに声を掛けたのはサイラスだった。
「何やってんの?」
「羊のやる気を確かめようとしているんだが」
「いや無理でしょ」
「――む」
淡々と突っ込まれ、それもそうか、と納得するレピドである。それから改めてサイラスを見、反対側へ小首を傾げた。
「アンタも参加するのか?」
「まあ」
そうして尋ねたレピドに、尋ねられたサイラスは頷きながら、周囲を見回した。
(けど、軽量装備とはいえ体重があるからなぁ。体格あってやる気ある子……居るかそんなん?)
羊に求める条件を胸の中で挙げていくうち、思わずセルフ突込みをしたサイラスである。何しろ自分(の体格)の事は自分がよく判っている、半ば『居たらラッキー』位の気になった。
とまれまずは体格やな、とぐるりと眺め渡せば僅かながら、サイラスを支えられるかもしれん……という巨躯の羊が居る。見た目の愛らしさにそぐわない鋭い眼光が、サイラスを見返した。
ほう、と頭を撫でてみれば、本羊もやる気は十分のようである。ならお前にするか、と羊と世話係に伝えれば、頷いた世話係が羊をスタートへ連れて行った。
それに続いて歩きかけたサイラスは、気まぐれにレピドを振り返る。羊選びを手伝おうかと言って見れば、少ししてから2色の頭がぺこりと下がった。
そんなレピドからどんな羊が良いか聞き、胸の中で『出来るだけコイツと気が合うヤツがよかろ』と付け加えた条件も併せて色んな羊をもふる。やがて、自ら立候補してきた羊を推薦して、サイラスは今度こそスタート位置に移動した。
念には念を入れて準備をし、潰さないよう気を付け鞍もない背にもっふり乗れば、果たして羊は持ちこたえて見せる。手綱代わりに握った羊毛から、俺はやるぜ、と気合が伝わってきた。
うし、と軽く慣らしで走らせるサイラスを見ながら、レピドも相棒と目を合わせて頑張ろうと頷く。ひらりと羊にまたがって、バランスを取りながら騎乗の感覚を掴んだ。
落羊者は嫌というほど見てきた、あの仲間入りは避けたい。ゆえに幾度かそこを行ったり来たりするうち、呼び出しがかかった。
参加者が多いためどんどんスタートさせたいらしく、係に追い立てられるようにスタートラインに立つと、即座に「ヨーイドン!」と流れるような声が上がる。羊達はその声に合わせて走り出すよう訓練されているようで、一斉に地を蹴って走り出した。
この時点ですでに2~3人が落羊する。サイラスとレピドは駆け出した羊達の上で持ち堪え、そのまま先頭集団を抜け出した。
方や見事な羊捌き、方や身のこなしで、ぐんぐん集団を抜け出していく。
――ドドッ、ドドッ、ドド……ッ
力強い走りを見せる羊に、羊毛を握るサイラスの手に力がこもる。ルートから外れないよう手綱を取り、風を切ってコースを駆け抜ける。
悪くない、と駆けるサイラスの背中をしかと見据え、続くのはレピドだ。何度か振り落とされかけるも身の軽さで凌ぎ、羊の走りたいように走らせて勝機を狙う。
と、コース外の何かに気を取られたのか、羊が不意に方向転換をした。ブン、と振り回されたのを何とか持ち堪え、ぐいと羊毛を引いて軌道修正を試みる。
(何が……)
そうして羊の行こうとした方をちらりと見れば、レースを終えたらしき羊の群れが集まる小屋があった。仲間の所に行こうとしたのか、と頷きレピドは軽く首筋を叩く。
「あと少しだ。ここから挽回しよう」
――ベェェェェ!
レピドの声に応えるように羊が一声鳴き、また力強く走り出した。そろそろ後続が追いついてきている、ここで引き離しておきたい所。
背後から悲鳴が聞こえる。ちら、とサイラスも眼差しだけを向けたが、あれは遠すぎるな、とレースに集中することにした――救助の人居るんでしょ?
終わったらな、と心の中だけで断ってサイラスは前傾姿勢になる。次のコーナーがラストスパート、走り慣れている羊もそれに応えてグッと加速体勢に入る。
その数メートル後ろまで迫って来たのがレピドだ、コースアウトしかけたロスは痛いが身の軽さがものを言っている模様。言葉で羊に伝え続けた指示と想いが、実を結んだようだ。
ゴールが見えた、後は障害もない一直線。もはや小細工も誤魔化しもきかない、互いの技術だけがモノを言うラストスパート。
「――ゴール!!」
やがてゴールの旗が高らかに上がり、サイラスが、そこから3羊身ほど差を開けてレピドがゴールする。
わぁっ、と大きな歓声が上がった。村長がサイラスの右腕にリボンをまく――これを村内にある羊串焼きの屋台で見せれば景品が使えるらしい。
ふぅん、とリボンを見下ろしてから念のため、救助が必要か走り抜けてきたコースの方を見るサイラスの横で、レピドは相棒の羊を思い切り、わしゃわしゃもふりと撫で回し、健闘を労う。が、すぐに「そろそろ良いですか」と世話係から声がかかった。
「ああ。……またな」
それにこくりと頷いて、レピドは連れられて行く羊に手を振り見送る。――さあ、騎士団の手伝いに戻らねば。
●
希が手伝いにやって来たのは、レイラに誘われたからである。警備と要救助者の保護に、希の素早さや技術が必要だ――と誘われたのだ。
ゆえに、苦言を呈したおかげか気持ち出走間隔がゆっくりになったレース場で、レイラと共に警備と救助に勤しんでいた、のだがしかし。
「……ウチ……もう限界……ばい……ダメ……」
「あらあら。そろそろですの?」
ぽかぽかした陽だまりの中、ただでさえ動かないと居心地の悪くなる希にとって、警備と救助に余裕が出来たのが仇となった。一通り疲労も取れてしまったら、どうにもこうにもウロウロしたくてしたくてしかたがない。
そんな希の性質はレイラも承知している、それでもと手伝いを願ったのは彼女だ。ゆえにぐるりと辺りを見回すと、近くに居た『雪百合騎士団』の団員に交代を申し入れ、村内の巡回警備へと繰り出す事にする。
実に賑やかで、日差しの暖かな、良いお天気だった。だからこそ仕事が発生しているのだが、こんな日に働くなんてもったいない、と誰かがぼやくのもむべなるかな。
すれ違いざまにそれを小耳に挟んだ、レイラと希が顔を見合わせくすりと笑う。それからひょいと希が誰かを振り返り、あの人もエルフさんやねぇ、とレイラと見比べた。
その眼差しを受けてレイラもまた誰かを振り返り、そういえば、と小首を傾げる。
「騎士団の方々はわたしと同族のエルフさんが多いですわね」
土地柄なのか、『雪百合騎士団』はエルフが多い。エルフ以外の団員も勿論居るが、団長もエルフだし、中心メンバーもエルフが幾人もいると聞く。
こんなに多くの同族を見るのは久々だと、知らず浮き立ちながらも周囲への視認警戒は続けていた、レイラに「雪百合の人!」と声がかかる。村人の中には、エルフ=騎士団員という認識の者もいるらしい。
「あらあら。騎士団団員ではありませんのよ。わたし♪」
「騎士団は確かに、レイラちゃんみたいな美人さん多かけどねぇ~♪」
くすり、と笑うレイラの横で、希がそんな風に混ぜっ返す。と、相手が希の方へと眼差しを向けて、あんたは雪百合のエルフの人? と首をこてんと傾けた。
2人は同時に目を丸くする。
「え? 希さんは、わたしと同じエルフではありませんわよ♪」
「あはは♪ ウチはヒューマンばい。エルフとは違うとね」
そうして手を振りながら答えたのも、同時。だがなぜか相手は不思議顔になって、そうなのかい? と希とレイラを見比べている。
その様子が面白いと、けらけら笑いながら希はひょいともみあげで隠れた耳を見せ、ほら、と瞳を覗き込んだ。
「……耳が尖ってなかやろ? エルフ耳じゃなかろー? 肌も違うやろー?」
「確かに。――それに、団員にエルフしか居ないわけではありませんよ」
そんな希の後ろから、声を掛けてきたのは今度こそ騎士団員、ではなくメイアだった。おや、と2人が振り返ると、キリリとした眼差しが村人を見つめている。
団長さん、と目を瞬かせた村人はそこでようやく納得したようで、悪かったね、と希に頭を下げる。それに、顔を見合わせ苦笑した希とレイラへ、メイアもまた「迷惑をかけたようです」と頭を下げた。
「お手伝い頂いているので、皆さんも団員と思われたのでしょう」
「折角だし、いっそ入団したら?」
「わたしが……入団……ですの? いえ。それは遠慮させていただきますわ♪」
名案とばかりに言い出した村人に、レイラが明るく首を振り、メイアと希が苦笑した。残念だなぁ、と言いながら手を振って去って行くのを見送って、メイアもまた「それでは」と会釈し去って行く。
さて、とそんなメイアをも見送り、レイラは希に確認した。
「そろそろ戻れそうですの?」
「うん、戻るかね~♪ レース場がうちを呼んでるばい」
「交代して下さった団員さんに、差し入れでもお持ちしましょうか」
そう言いながら手近な屋台で百合茶を購入し、担当エリアへ戻る道を歩き始める。途中、サイラスに出会ったので「さっきはご活躍やったね~」「見事なレースでしたわ♪」と声を掛け――彼は羊串焼きを頬張っている所だったので尻尾で応えた――また、喧騒渦巻くレースコースへと戻ってきた。
あっ、と騎士団員が顔を輝かせる。心なしか、その姿はボロボロだ。
「もー、怪我人も乱入者も多過ぎ!」
「あれま。なら、うちらが観客を注意するばい。レイラちゃんは助っ人……はいらんか?」
「大丈夫ですわ。言うことを聞かない方はいないと思いますが、その場合は……じっくりとお話をしましょう♪」
そうしてまた忙しく働き始めた2人と、別れたサイラスは最後の一切れを咀嚼した。元がレース羊だからだろう、やや筋張っている感は否めないが、甘い、辛い、しょっぱい、と味付けも幾つかあってなかなか美味い。
「――けど、こればっかりってのもな」
羊レースの参加も楽しみに来たサイラスだが、立ち並ぶ屋台巡りもまた楽しみの1つだ。ペットへの餌やりも兼ねて、果汁や菓子、たまにある雑貨なんかの屋台も色々と見て回りたい。
ゆえに、次はどこに行くかね、と屋台を覗き込みつつのしのし歩き出したサイラスの後にした串焼きの屋台では、村の騎乗用羊達はレースが終われば解体され肉になると知り、レピドが衝撃に動きを止めていた。
もちろん、それを知識として知ってはいた。が、レピドが共にレースに挑んだ、あの羊も肉になるのだと考えると、何とも言えない思いになる。
(――出来ればあの羊だけでも生かして欲しい、が)
それを口に出してはいけない事も、レピドには判っていた。村の事に彼が口出しする権利はないし、羊を生かして欲しいとただ無策に願う事は、村人に飢えて欲しいと願うのと同義だ。
ゆえに、そうか、と頷きレピドは別の願いを口にした。
「可能なら、解体の様子も見せて欲しい」
表面上は何の感慨も浮かんでない青年の言葉に、店員が「村外れの解体小屋だよ」と教えてくれた。そちらへ向かってみればそこは、レース中に見た羊が集まっていた小屋だ。
果たして、あの羊もそこに居た。またな、とかけた言葉がこんな形で実現して、ぐっ、と無意識に右手を握り締める。
その間にも解体は淡々と進み、すぐにあの羊の番もやって来た。
(『食べ物に感謝を忘れずに』とは……こういう事なんだな……)
それを噛み締めながら、解体され肉となる様をしっかりと見届ける。――この村で供されている串焼きの羊肉も、皆ああしてお肉になったのだ。
無言のまま屋台の所へ戻り、串焼きを1本注文するといつも以上によく噛み締め、大切に、大切に咀嚼した。
「……美味しい、な。――御馳走様でした」
「ありがとうよ」
そうして言葉を絞り出したレピドに、言われた店員がなんでもない顔で返す。――ベェェェェ、となき声が聞こえた気がした。
「ヨーイ……ドンッ!」
「いけー!」
「させー!」
「突っ込め―!」
爽やかではない歓声が、辺りに響き渡った。その光景と、その熱い眼差しの先のもこもこ達に、レピド・クロサイトが軽く目を見開く。
「毛玉が沢山いる……」
羊レース祭での『雪百合騎士団』の手伝いとして、カルネイロ村までやって来たレピドだ。ゆえに羊が居る事は想定していたにせよ、これほどの数とは思ってもみなくって。
しばし呆然と眺めてから、はっと仕事を思い出してコース脇へと駆け寄る。そうして今まさに柵に足を掛け乗り越えようとした客を、全力で押し返した。
何すんだ、と咄嗟に怒鳴った客が、だがレピドを見てはたと正気に返り、決まり悪そうに人混みに消えていく。それをじっと見送る間にも、事件は現場で起き続けていた。
「意識あると? ……頭打っとーかもしれんけん、動かないで欲しか」
「今なら羊は来ませんわ。簡単に応急処置してから救護所へ運びましょう」
選手達が駆け抜けた、その後にはほぼ必ず怪我人が転がっている。そんな人々を『雪百合騎士団』と手分けして、水瀬・希とレイラ=ルナフィニスも救助して回っていた。
早く、出来るだけ早く。コースが広いからか、怪我人がいてもお構いなしに次々とレースがスタートするのだ。
「ヨーイ……ドンッ!」
「また来ますわ……!」
「ちょっと早過ぎるばい」
遠くから聞こえる声に、レイラが担当エリアを警戒し、希も観客席を注視する。遠かった地響きはあっという間に迫り、その中の悲鳴が嫌でも聞こえた。
レイラがキリリと眦を吊り上げる。
「希さん、前方1人! すぐ後続が来ますわ!」
「ほいほ~い、っと!」
彼女の言葉に頷きながら希が素早く駆け寄り、担ぎ上げてコースから飛び出す。間一髪、その直後に後続の羊群が、土煙を立てて駆け抜けた。
ふぃ~、と息を吐いた希の背に負われた怪我人を治療しつつ、レイラは取りこぼしが居ないかコースを確認する。その間にも、次の集団はやってくるのだ。
ゆえに冒険者達は忙しなく、コースを走り回っては怪我人を救助し、乱入者を排除し続けた。
●
「……俺も、羊に乗ってみたい」
幾度目かのレースの後に、レピドがぽつり、呟いた。見ているうち、羊への好奇心が膨れ上がって来たのだ。
ゆえに、警備の合間を縫って1レースだけ参加させて貰えないだろうか、とメイアに尋ねれば、警備の様子を確かめてから、構いません、と頷きが返った。それに軽く頭を下げ、レピドは胴元、もとい受付へ参加の名乗りを上げる。
村で用意されている騎乗用羊は、すぐ傍の放牧場に集められていた。早速、もこもこ達へと近付く。
(きっととてもふかふかなのだろうな)
そう思いながら触った羊は果たして、もふりと柔らかめの手応えだった。その手触りを楽しみながらやる気のある羊を選ぼうとする――が、手応えがない。
もふり、もふりと何頭もの羊に触れながら小首を傾げた、レピドに声を掛けたのはサイラスだった。
「何やってんの?」
「羊のやる気を確かめようとしているんだが」
「いや無理でしょ」
「――む」
淡々と突っ込まれ、それもそうか、と納得するレピドである。それから改めてサイラスを見、反対側へ小首を傾げた。
「アンタも参加するのか?」
「まあ」
そうして尋ねたレピドに、尋ねられたサイラスは頷きながら、周囲を見回した。
(けど、軽量装備とはいえ体重があるからなぁ。体格あってやる気ある子……居るかそんなん?)
羊に求める条件を胸の中で挙げていくうち、思わずセルフ突込みをしたサイラスである。何しろ自分(の体格)の事は自分がよく判っている、半ば『居たらラッキー』位の気になった。
とまれまずは体格やな、とぐるりと眺め渡せば僅かながら、サイラスを支えられるかもしれん……という巨躯の羊が居る。見た目の愛らしさにそぐわない鋭い眼光が、サイラスを見返した。
ほう、と頭を撫でてみれば、本羊もやる気は十分のようである。ならお前にするか、と羊と世話係に伝えれば、頷いた世話係が羊をスタートへ連れて行った。
それに続いて歩きかけたサイラスは、気まぐれにレピドを振り返る。羊選びを手伝おうかと言って見れば、少ししてから2色の頭がぺこりと下がった。
そんなレピドからどんな羊が良いか聞き、胸の中で『出来るだけコイツと気が合うヤツがよかろ』と付け加えた条件も併せて色んな羊をもふる。やがて、自ら立候補してきた羊を推薦して、サイラスは今度こそスタート位置に移動した。
念には念を入れて準備をし、潰さないよう気を付け鞍もない背にもっふり乗れば、果たして羊は持ちこたえて見せる。手綱代わりに握った羊毛から、俺はやるぜ、と気合が伝わってきた。
うし、と軽く慣らしで走らせるサイラスを見ながら、レピドも相棒と目を合わせて頑張ろうと頷く。ひらりと羊にまたがって、バランスを取りながら騎乗の感覚を掴んだ。
落羊者は嫌というほど見てきた、あの仲間入りは避けたい。ゆえに幾度かそこを行ったり来たりするうち、呼び出しがかかった。
参加者が多いためどんどんスタートさせたいらしく、係に追い立てられるようにスタートラインに立つと、即座に「ヨーイドン!」と流れるような声が上がる。羊達はその声に合わせて走り出すよう訓練されているようで、一斉に地を蹴って走り出した。
この時点ですでに2~3人が落羊する。サイラスとレピドは駆け出した羊達の上で持ち堪え、そのまま先頭集団を抜け出した。
方や見事な羊捌き、方や身のこなしで、ぐんぐん集団を抜け出していく。
――ドドッ、ドドッ、ドド……ッ
力強い走りを見せる羊に、羊毛を握るサイラスの手に力がこもる。ルートから外れないよう手綱を取り、風を切ってコースを駆け抜ける。
悪くない、と駆けるサイラスの背中をしかと見据え、続くのはレピドだ。何度か振り落とされかけるも身の軽さで凌ぎ、羊の走りたいように走らせて勝機を狙う。
と、コース外の何かに気を取られたのか、羊が不意に方向転換をした。ブン、と振り回されたのを何とか持ち堪え、ぐいと羊毛を引いて軌道修正を試みる。
(何が……)
そうして羊の行こうとした方をちらりと見れば、レースを終えたらしき羊の群れが集まる小屋があった。仲間の所に行こうとしたのか、と頷きレピドは軽く首筋を叩く。
「あと少しだ。ここから挽回しよう」
――ベェェェェ!
レピドの声に応えるように羊が一声鳴き、また力強く走り出した。そろそろ後続が追いついてきている、ここで引き離しておきたい所。
背後から悲鳴が聞こえる。ちら、とサイラスも眼差しだけを向けたが、あれは遠すぎるな、とレースに集中することにした――救助の人居るんでしょ?
終わったらな、と心の中だけで断ってサイラスは前傾姿勢になる。次のコーナーがラストスパート、走り慣れている羊もそれに応えてグッと加速体勢に入る。
その数メートル後ろまで迫って来たのがレピドだ、コースアウトしかけたロスは痛いが身の軽さがものを言っている模様。言葉で羊に伝え続けた指示と想いが、実を結んだようだ。
ゴールが見えた、後は障害もない一直線。もはや小細工も誤魔化しもきかない、互いの技術だけがモノを言うラストスパート。
「――ゴール!!」
やがてゴールの旗が高らかに上がり、サイラスが、そこから3羊身ほど差を開けてレピドがゴールする。
わぁっ、と大きな歓声が上がった。村長がサイラスの右腕にリボンをまく――これを村内にある羊串焼きの屋台で見せれば景品が使えるらしい。
ふぅん、とリボンを見下ろしてから念のため、救助が必要か走り抜けてきたコースの方を見るサイラスの横で、レピドは相棒の羊を思い切り、わしゃわしゃもふりと撫で回し、健闘を労う。が、すぐに「そろそろ良いですか」と世話係から声がかかった。
「ああ。……またな」
それにこくりと頷いて、レピドは連れられて行く羊に手を振り見送る。――さあ、騎士団の手伝いに戻らねば。
●
希が手伝いにやって来たのは、レイラに誘われたからである。警備と要救助者の保護に、希の素早さや技術が必要だ――と誘われたのだ。
ゆえに、苦言を呈したおかげか気持ち出走間隔がゆっくりになったレース場で、レイラと共に警備と救助に勤しんでいた、のだがしかし。
「……ウチ……もう限界……ばい……ダメ……」
「あらあら。そろそろですの?」
ぽかぽかした陽だまりの中、ただでさえ動かないと居心地の悪くなる希にとって、警備と救助に余裕が出来たのが仇となった。一通り疲労も取れてしまったら、どうにもこうにもウロウロしたくてしたくてしかたがない。
そんな希の性質はレイラも承知している、それでもと手伝いを願ったのは彼女だ。ゆえにぐるりと辺りを見回すと、近くに居た『雪百合騎士団』の団員に交代を申し入れ、村内の巡回警備へと繰り出す事にする。
実に賑やかで、日差しの暖かな、良いお天気だった。だからこそ仕事が発生しているのだが、こんな日に働くなんてもったいない、と誰かがぼやくのもむべなるかな。
すれ違いざまにそれを小耳に挟んだ、レイラと希が顔を見合わせくすりと笑う。それからひょいと希が誰かを振り返り、あの人もエルフさんやねぇ、とレイラと見比べた。
その眼差しを受けてレイラもまた誰かを振り返り、そういえば、と小首を傾げる。
「騎士団の方々はわたしと同族のエルフさんが多いですわね」
土地柄なのか、『雪百合騎士団』はエルフが多い。エルフ以外の団員も勿論居るが、団長もエルフだし、中心メンバーもエルフが幾人もいると聞く。
こんなに多くの同族を見るのは久々だと、知らず浮き立ちながらも周囲への視認警戒は続けていた、レイラに「雪百合の人!」と声がかかる。村人の中には、エルフ=騎士団員という認識の者もいるらしい。
「あらあら。騎士団団員ではありませんのよ。わたし♪」
「騎士団は確かに、レイラちゃんみたいな美人さん多かけどねぇ~♪」
くすり、と笑うレイラの横で、希がそんな風に混ぜっ返す。と、相手が希の方へと眼差しを向けて、あんたは雪百合のエルフの人? と首をこてんと傾けた。
2人は同時に目を丸くする。
「え? 希さんは、わたしと同じエルフではありませんわよ♪」
「あはは♪ ウチはヒューマンばい。エルフとは違うとね」
そうして手を振りながら答えたのも、同時。だがなぜか相手は不思議顔になって、そうなのかい? と希とレイラを見比べている。
その様子が面白いと、けらけら笑いながら希はひょいともみあげで隠れた耳を見せ、ほら、と瞳を覗き込んだ。
「……耳が尖ってなかやろ? エルフ耳じゃなかろー? 肌も違うやろー?」
「確かに。――それに、団員にエルフしか居ないわけではありませんよ」
そんな希の後ろから、声を掛けてきたのは今度こそ騎士団員、ではなくメイアだった。おや、と2人が振り返ると、キリリとした眼差しが村人を見つめている。
団長さん、と目を瞬かせた村人はそこでようやく納得したようで、悪かったね、と希に頭を下げる。それに、顔を見合わせ苦笑した希とレイラへ、メイアもまた「迷惑をかけたようです」と頭を下げた。
「お手伝い頂いているので、皆さんも団員と思われたのでしょう」
「折角だし、いっそ入団したら?」
「わたしが……入団……ですの? いえ。それは遠慮させていただきますわ♪」
名案とばかりに言い出した村人に、レイラが明るく首を振り、メイアと希が苦笑した。残念だなぁ、と言いながら手を振って去って行くのを見送って、メイアもまた「それでは」と会釈し去って行く。
さて、とそんなメイアをも見送り、レイラは希に確認した。
「そろそろ戻れそうですの?」
「うん、戻るかね~♪ レース場がうちを呼んでるばい」
「交代して下さった団員さんに、差し入れでもお持ちしましょうか」
そう言いながら手近な屋台で百合茶を購入し、担当エリアへ戻る道を歩き始める。途中、サイラスに出会ったので「さっきはご活躍やったね~」「見事なレースでしたわ♪」と声を掛け――彼は羊串焼きを頬張っている所だったので尻尾で応えた――また、喧騒渦巻くレースコースへと戻ってきた。
あっ、と騎士団員が顔を輝かせる。心なしか、その姿はボロボロだ。
「もー、怪我人も乱入者も多過ぎ!」
「あれま。なら、うちらが観客を注意するばい。レイラちゃんは助っ人……はいらんか?」
「大丈夫ですわ。言うことを聞かない方はいないと思いますが、その場合は……じっくりとお話をしましょう♪」
そうしてまた忙しく働き始めた2人と、別れたサイラスは最後の一切れを咀嚼した。元がレース羊だからだろう、やや筋張っている感は否めないが、甘い、辛い、しょっぱい、と味付けも幾つかあってなかなか美味い。
「――けど、こればっかりってのもな」
羊レースの参加も楽しみに来たサイラスだが、立ち並ぶ屋台巡りもまた楽しみの1つだ。ペットへの餌やりも兼ねて、果汁や菓子、たまにある雑貨なんかの屋台も色々と見て回りたい。
ゆえに、次はどこに行くかね、と屋台を覗き込みつつのしのし歩き出したサイラスの後にした串焼きの屋台では、村の騎乗用羊達はレースが終われば解体され肉になると知り、レピドが衝撃に動きを止めていた。
もちろん、それを知識として知ってはいた。が、レピドが共にレースに挑んだ、あの羊も肉になるのだと考えると、何とも言えない思いになる。
(――出来ればあの羊だけでも生かして欲しい、が)
それを口に出してはいけない事も、レピドには判っていた。村の事に彼が口出しする権利はないし、羊を生かして欲しいとただ無策に願う事は、村人に飢えて欲しいと願うのと同義だ。
ゆえに、そうか、と頷きレピドは別の願いを口にした。
「可能なら、解体の様子も見せて欲しい」
表面上は何の感慨も浮かんでない青年の言葉に、店員が「村外れの解体小屋だよ」と教えてくれた。そちらへ向かってみればそこは、レース中に見た羊が集まっていた小屋だ。
果たして、あの羊もそこに居た。またな、とかけた言葉がこんな形で実現して、ぐっ、と無意識に右手を握り締める。
その間にも解体は淡々と進み、すぐにあの羊の番もやって来た。
(『食べ物に感謝を忘れずに』とは……こういう事なんだな……)
それを噛み締めながら、解体され肉となる様をしっかりと見届ける。――この村で供されている串焼きの羊肉も、皆ああしてお肉になったのだ。
無言のまま屋台の所へ戻り、串焼きを1本注文するといつも以上によく噛み締め、大切に、大切に咀嚼した。
「……美味しい、な。――御馳走様でした」
「ありがとうよ」
そうして言葉を絞り出したレピドに、言われた店員がなんでもない顔で返す。――ベェェェェ、となき声が聞こえた気がした。
マスターコメント
いつもお世話になっております、または初めまして、蓮華・水無月です。
この度はご参加頂きまして、本当にありがとうございました。
羊レースに参加したり、お手伝いをしたり、屋台を楽しんだりする物語、如何でしたでしょうか。
皆さまがカッコよく、楽しく動き回っておられる所を想像しながら、精いっぱい紡がせて頂きました。
きっと村ではこの翌日から、解体されたお肉を塩漬けにしたり燻製にしたり腸詰にしたり、冬支度に忙しく追われるのでしょう。
ちなみに全くの余談ですが、村の名前『カルネイロ』はポルトガル語で羊という意味だそうです、ひねりがない。
このシナリオが皆様にとって、楽しんで頂けるものでしたら幸いです。
またのご縁がございましたら、どうぞ宜しくお願いいたします(深々と
ショートシナリオR易しい 報酬:少ない4 / 4〜8人
2022年11月23日 21時51分37秒 公開
大成功
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