【夏果】雪百合夏合宿~ドラゴンフルーツ超

おおくまねこ

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シナリオID:2358

オープニング

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「雪百合騎士団のみんなで海に行きます!」
 雪百合騎士団の団長、メイアがそう発表すると、会議室は歓声に包まれた。
「行先は!? どこに行くんですか!?」
「期間は!?」
 矢継ぎ早に団長を問いただす団員達。すると委員長気質のガブリエラが「みんな、落ち着け。団長が困っているだろう」と皆を窘めた。
「ありがとう、ガブリエラ。今年の行先はミルドレッド領主様のプライベートビーチよ。お魚が美味しい、綺麗な所です。宿泊期間は3泊4日。でももちろん、観光じゃなくて戦闘訓練よ」
 メイアが訓練という言葉を口にすると、団員たちはみるからに盛り下がった。
「はい、そんな顔をしない。確かにこの合宿の目的は戦闘訓練です。でも……適度な休憩を挟むことは訓練においても重要です!」
 メイア団長はニッコリ笑うと、水鉄砲やスイカ、水中ゴーグル、釣り竿、柔らかいボールなどのレジャーグッズをテーブルの上に置いた。
 わああああああ! それを見て、再び団員達は喝采を叫ぶ。
「それに、スイカ割だって立派な訓練よ。目隠しした状態でスイカに正確な打撃を打ち込むのはけっこう難しいわ。あと、この合宿はいつもの通り冒険者の人達にも手伝ってもらいます。だから冒険者の人達にとっても修行になるよう、特別なスイカを用意したわ」
 メイアはそう言うと、バスケットボールぐらいのサイズの、オレンジ色の果物をテーブルに置いた。
「ドラゴンフルーツ超よ」
「「ドラゴンフルーツ超」」
 そこはかとなく不思議な旅(アドベンチャー)が始まりそうな雰囲気の名前に、思わず団員達がその名を復唱する。

「エーテルの影響を受けた果物らしいわ。物凄く固いから、授恵者でもそう易々と破壊はできないはず。おまけに、致死レベルのダメージを与えると大爆発を起こすそうです」
「それは……凄いフルーツですね……」
「フルーツなのかしら……?」
 困惑する団員達をよそに、メイアはドヤ顔でドラゴンフルーツ超を掲げた。
「これなら授恵者さんも攻撃力・防御力の両面を鍛えることができるわ!」
「なるほど! ちなみにそのフルーツ、食べられるんですか?」
 団員が何気なく質問すると、メイアはチチチ、と指を振りこう答えた。
「食べられるわけないでしょう」

●
「冒険者の皆さん、よろしくお願いします!」
 そして数日後、訓練地であるプライベートビーチには浮き輪や水鉄砲を持った巨乳美女軍団、そして爆弾みたいな危険な果実が所せましと並んだのである! さあ、楽しい合宿の始まりだ!

解説

舞台:エラトゥーン都市同盟・ミルドレッド領プライベートビーチ 依頼内容:雪百合騎士団と戦闘訓練をする。 状況: 雪百合騎士団が戦闘訓練の協力依頼を冒険者ギルドに出しています。騎士団と協力し、夏を満喫しつつ、戦闘訓練を手伝いましょう。雪百合騎士団とビーチバレーやスポーツチャンバラ、ボートで釣りをしたりなどの適度な休憩もOKです。また、授恵者の修行用には特別なスイカが用意されています。 備考:訓練期間は記録的な猛暑。とても暑いので水中装備を推奨。 ●訓練について 水から上陸してくる魔獣を撃退する、というシチュエーションの訓練がメインです。日に数回、実際にフグ魔獣(後述)がやってきます。 ※浅瀬での戦闘になるので水中装備がなくても応戦可能です。 ●フグ魔獣 数体の群れが日に数回 小型クリーパー程度の戦闘力を持つ魚の魔獣。美味ですが、毒があるので調理の判定にペナルティがあります。毒に当たった場合、バッドステータス解除系のスキルで強行突破も可能です。 ●ドラゴンフルーツ超 たくさん エーテルの影響を受け、超固くなった果物。魔獣の木の実とも言える。 自発的に動くことはないが、生命力が0になると竜の嘶きの如き爆音と共に大爆発する。自爆の威力は非授恵者がショックで気絶する程度。あと1へクスの浅いクレーターができる。もちろん食べられない。 防御力:600 魔法防御力:800 生命力10~99(個体差あり) ※最低保証ダメージは通ります。あと、普通のスイカも用意してあります。 ●ココナツ百合茶 ココナッツの風味が香る、夏季限定百合茶です。通常の百合茶よりフルーティ。参加者は飲み放題。 ●雪百合騎士団 ベールコートの領主お抱えの私兵団です。数は百人ぐらい。団長メイアはエルフの非授恵者で。大半は非授恵者ですが、一部授恵者もいます。何故か巨乳美女が多いです。 みんな水着です。ボールや浮き輪、スポンジの剣、ココナツ百合茶を詰めた水筒など持ってきており、やる気十分です。 ※過去におおくまねこ依頼で雪百合騎士団メンバーとして登場したNPCはご指名があればリプレイに登場する可能性があります。 ●クママン 冒険者の店のマスターです。浮き輪を持ってついてきた。料理が得意なので魚などの食材を持っていけば料理を作ってくれます。

マスターより

こんにちは。おおくまねこです。夏果連作3本目のシナリオは正統派ビーチシナリオです。ショートRでもありますが、季節的にちょうどいいので【夏果】連動に組み込ませていただきました。ちゃんと連動のポイントも付きます。ちなみにドラゴンフルーツ超の爆風に巻き込まれた場合、ヤ●チャみたいな感じで倒れるイメージです。ご興味がありましたらよろしくお願いします。

リプレイ

●
「強化合宿ですって!! 望むところです!!」
 バァァァァアン!
 お洒落な水着に着替え、浜辺で淑女ポーズを決める帝国伯爵令嬢ユークリア・フィナンシェ。

「フグを撃退するついでにスイカで自主トレすればいいんですね! カンタン!」
 騎士団から提供された黄色いスイカ、『ドラゴンフルーツ超』を地面に置き、ユークリアはシュッシュっと素振りをする。やる気十分だ。ユークリアはドラゴンフルーツ超を砂で作ったイイ感じの台座にセットし、|闘気<エーテル>を高める。

「セイ、ハァァァアーーーー!!!!」
 ユークリアは両手を組み、オレンジ色のスイカにダブルスレッジハンマーを叩きつけた!
 バキィ!
「硬っ!」
 しかし、スイカはびくともしない。
「くっ、我が奥義、お見せするしかありませんね……雷(いかづち)の撃鉄!!」

「全身に稲妻のエーテルを……! そして、その全てを右かかとに集め……!」
 見学していたクママンの解説が入った。ユークリアは渾身のエーテルを込め、最大威力のかかと落としをドラゴンフルーツ超へと叩きつける!
「ハァ――ッ!!」
 カッ!
「ぐわ~~~!!!」
 その瞬間、ドラゴンフルーツ超が大爆発を起こした。後に残ったのは粉々に吹き飛んだドラゴンフルーツ超の破片と――黒焦げになり、クレーターの中でぴくぴくしているユークリアの姿であった。
「ユークリアさーん!」

●
 ユークリアは爆風に巻き込まれるたびに自身のヒールで復活するという荒行をこなしていた。ヒーラーならではの修行スタイルである。だが、ユークリア本人はともかく、彼女についてこれない存在がいた。水着である。
「度重なる爆風でだんだん水着がボロくなってきました……新たな服を探さなければ……」
 とりあえずスイカの殻を装甲のように纏い、不思議な出で立ちになったユークリアは浜辺をうろうろしている。
「ぐぬぬ……この怒り、もはやアレにぶつけるしか!」
 彼女の視線の先には、浅瀬へと向かってきたフグの群れがいた。

●
「準備は万全なのだ」
 スポーティな水着を着用し、辞書のように分厚いメモ帳と包丁で武装したストレガ・L・リベルガストラは腕まくりした。今回の獲物はフグ。美味で名高いが、神経毒(テトロドキシン)を有し、調理には免許が必要な国もあるという、ハイリスク・ハイリターンな魚である。

「とらえろ。雷蛇大禍(エルヴォルテクス)」
 万覚帳を開いたストレガがそう呟くと、のたうつ蛇のように稲妻が浅瀬に巻き起こり、フグ達に纏わりついた。ストレガはフグ達の動きが完全に静止したことを確認すると、待機していた雪百合騎士団へと声をかけた。

「さあ、行くのだ、騎士達。今なら倒すのは容易いのだ」
「みんな、行くわよー!」
「この後はフグ刺しと唐揚げでパーティよ!」
「巴屋の高級醤油とハーブ塩も持ってきました! 行きますよ! 皆さん!」
「「おおー!」」
 ちゃっかり混ざっているユークリアも加え、雪百合の騎士達はフグへと突撃していく。ストレガの調理アシスタントのクママンをこき使いつつ、フグの生態を観測する。

「こいつらは何故浅瀬にやってくるのだ? 何か、浅瀬に食べ物でもあるのだろうか……」
 ストレガは合宿の間にフグが浅瀬に生息している魔獣プランクトンを好物としていることを突き止め、ギルドに別途報告書(レポート)を提出した。

「ストレガさん、フグ獲ってきました!」
「うむ。ありがとう。これよりストレガ、フグの調理に入るのだ!」
 ストレガは丁寧に洗ったフグをバラシし、切り身や唐揚げにした。そしてユークリア提供の高級醤油を下に乗せ、毒見をする。
 ペロッ。
「……多分、大丈夫なのだ。これで死ねるなら本望と思うなら食べるがよい」
 
 なお、ストレガ(とクママン)のフグ料理はしっかり全て平らげられ、病院に担ぎ込まれる者もいなかったという。

●
「あっつ……でも素材集めな……」
 サイラスは浜辺に腰まで浸かり、強い日差しに耐えながら竜花琴による射撃で浅瀬のフグ魔獣達を撃ち抜いていた。水分と塩は自前で用意してきたので、こまめに水分と塩分の補給はしている。ちなみに人間の水着にはさっぱり興味はないサイラスであった。

「よし、けっこう取れたな。食ってええなら持って帰るのもええやろ」
 倒した大量のフグをナイフで捌き、毒腺、歯、肝、鱗などの部位ごとにバラして袋に詰める。その後は大きい袋にまとめてマジカルポケットに放り込めば収納完了だ。マジカルポケットに入れた生ものは腐りもしないので、これで保存はバッチリだ。

「よし、次はドラゴンフルーツ超で修行や」
 タオルで汗を拭った後、サイラスは荷物番の騎士に頼み、ドラゴンフルーツ超を十数個ほど分けて貰った。サイラスはオレンジ色の大玉スイカをピラミッドのように並べ、三段に積み上げる。ゴツイ見た目ながらも繊細な手さばきで作業を繰り返し、スイカの密林を作り出した。

「よし、隙間からスイカを撃ち抜く練習するぞ」
 スイカは果物なので、同じに見えても形は微妙に違う。サイラスはその微細な差を見抜き、鋭射を放つ! ドス! ドス! ドス! カッ!
 三本の矢がドラゴンフルーツ超に見事命中し、爆風に巻き込まれた大玉のスイカがあちこちに転がっていった。
「ふむ……誘爆はせんのか。打撃じゃないと効かんのか?」

●
「楽しみつつ、訓練……うん、良い響きだ」
 プライベートビーチでキャッキャウフフしている騎士達を遠目に見ながら、キラリ=マバユイはぐーんと背伸びをした。たまにはこんな、命の危険が絡まない楽しい仕事もいいだろう。え、今月はそういう依頼ばかりこなしているって? 気にしてはいけません。

「シルクさん、僕とゲームしない? ドラゴンフルーツのチキチキ爆弾ゲーム」
 キラリはドラゴンフルーツ超を手で遊びながら明らかに遊ぶ気満々の艶やかな水着に身を包んだシルク・メイプルリーフへと声をかけた。
「いいですよ。楽しそうですね」
 シルクは悪戯な天使な笑みを浮かべ、二つ返事で了承した。
「それは訓練用のスイカですね。確か、ドラゴンフルーツ超とかいう……何をするおつもりです?」
「ふふふ、それはだね……」
 キラリは小悪魔の笑顔で自身が考案した(闇の)ゲームのルールを説明した。

「騎士の皆さん、一緒に闇のゲームしませんかー」
「ドラゴンフルーツのチキチキ爆弾ゲームに参加する人おいでませー!」
「やりますー!」
「アタシも混ぜろー!」

 シルクたちが呼びかけると、ヤンキー系エルフ騎士のエルディアを初めとしたノリの良い騎士達が集まってきた。シルクとキラリを含め、ゲームに参加するのはちょうど10名だ。

「ルールは簡単。順番にドラゴンフルーツ超を好きな回数だけ叩く。気が済むまで叩いたら次の人へ交代。それを繰り返して、最後にドラゴンフルーツが『爆発して気絶してしまった』ら負け。気絶しなければセーフ。叩く回数は最低1回で、上限はなし。OK?」
「「OK!」」

 キラリがルールを説明し、ゲームスタート。トップバッターはシルクである。
「ふん!」
 シルクはトンファ―で一発いいのを入れ、次の騎士にスイカを回した。
「よし、次はアタシだな。オラオラオラオラァ!」
 エルディアは女騎士にあるまじき掛け声と共に棍棒で3発入れた。さすがにダメージが蓄積してきたのか、スイカにビシリ、と亀裂が入る。
「えいっ!」
「ファイヤー!」
 続いて二人の騎士が1発ずつスイカを殴る。そして、キラリの番が回ってきた。
「僕の番か……!」
 キラリは緊張した面持ちでフルーツと対峙する。騎士達がどつきまくったため、ドラゴンフルーツはもう爆発寸前……な気がする。
「つまり、これは目標の状態を見極める事に特化しか訓練なのだよ!」
 キラリは目をくわっと見開くと、軽く小突くように、盾でスイカを叩いた。
 カッ!
「ぐわー!」
 閃光に呑まれ、キラリは爆散したスイカの果肉を一身に浴びる。気絶こそしなかったが、ショックで転んでしまい、爆発で出来たクレーターの中で死体の如く横たわることになった。キラリ・マバユイ、脱落(リタイヤ)。

「ああ、キラリ君、死んでしまうとは何事ですか! すぐに手当てをしますね」
「う~ん……」
 目を回しているキラリ(死んでない)を、シルクが膝枕で優しく介抱してくれた。

「きゃああ! イザベラお姉様ーッ!」
「ミルドレッド家に、栄光あれぇー!」
「ひでぼ!」
「くっそぉ~~~!!」
 ドラゴンフルーツ超の閃光に呑まれ、一人、また一人と騎士達が消えていく。最後に残ったのは、シルクとエルディア。二人の一騎討ちである。
 ゴクリ……。復活した騎士達が固唾を呑んで見守る中、シルクのターンが回ってきた。
「……」
 スッ……。おもむろにシルクはトンファーを放り捨てる。
(シルクさん、まさかアレをやる気か!)
 キラリはシルクがかけようとしている技の正体に気付いた。
「ドラゴンフルーツ超さん。私が愛を与えましょう」
 シルクはつかつかとスイカに歩む寄ると、スイカを優しく抱擁した。
「とぅ!」
 シルクはスイカを持ち上げ、頭上でギリギリと締め上げた!
「やはりシスターブリーカーか! 変形式だけど!」
 シルクの必殺技(フェイバリット・ホールド)を知るキラリが叫ぶ。
 メキメキメキメキ! カッ!
 だがちょっとシルクの愛が強すぎたのか、スイカは限界を迎えて爆発し、シルクはキラリと同じくクレーターの中で倒れ伏した。すっぽんぽんで。だがキラリは直ちに騎士達に捉えられ、目にアイマスクを被せられたので、風紀は乱れていない。結局、爆弾ゲームの優勝者は、ヤンキー系シューターのエルディアとなった。

「よし、じゃあ、キラリくん明日一日アタシのペットな。こっちは先輩のリスだ。挨拶しとくように」
「えっ」
 エルディアはイイ笑顔で犬の首輪とペットのシマリスを取り出した。
「破廉恥なことを要求するんじゃない! アルト様もいらっしゃるんだぞ!」
 しかし、すっ飛んできた風紀委員系騎士ガブリエラの粛清(つっこみ)が入り、結局優勝のご褒美はうやむやになった。

●
「…まったく、せっかくサニーと一緒に海で遊べると思ったのに……こんな大所帯になってるなんて……」
 スイカが断続的に爆発している浜辺を遠くから見ていたアルト=ミルドレッド=バ・ロッサは、ぷう、と頬を膨らませた。彼女も水着を着用しているが、水着がすっぽり隠れる上着を上から着用しており、ガードは硬い。

「まあまあ、アルト君。訓練の合間に釣りでもしようよ」
 アルトの恋人であるサニー・フォン・オルライトはにこにことアルトをなだめた。
「まぁいいわ、せっかくだし訓練も付き合ってあげるわ」
「じゃ早速、騎士の人達を呼んでくれる? 幼馴染が考案したシーフ用の弓術を試してみたいんだ」
 竜骨製の弓矢を取り出すサニー。
「ん。いいわよ。私は何をすればいいの?」
「タイムを測ってもらえる? 僕は騎士団の人達相手に戦ってみるから」
「わかった」

 サニーとアルトは騎士達を呼び、訓練を開始した。
 シュシュシュッ。ズカカカカッ!
 サニーは超高速で浜辺を駆け回り、一方的に騎士達を狙撃していく。騎士達は数にものを言わせて果敢に反撃したが、結局サニーには掠りもしなかった。

「お疲れ様。まあサニー相手ならこんなものよね」
 アルトは呼吸を整えているサニーにココナツ百合茶を差し出した。

●
「フグの群れが近づいてきてるわ。次は実戦訓練よ!」
鷹の目(ホークアイ)で魔獣の接近を感知したアルトは騎士達に大声で呼びかけた。

「毒があるから噛んじゃダメよ」
「ガウガウガウ!」
 先陣を切ったアルトの狼は犬かきでフグに接近し、爪でフグの腹を切り裂いた。流石に水上でかつ噛みつきが使えないとなると、戦いにくそうにしていたが。

「私は……サポートに徹するわね」
 アルトは水流を操作し、フグを流して騎士達が戦いやすいように位置を調整していた。おかげで騎士達は用意していた作戦をスムーズに決めることができた。

「みんな、お疲れ様。まあ、こんなものかしら。そろそろ休憩だけど……」
 アルトはチラッチラッとサニーの方にしきりに視線を送る。
「うん、訓練はこれぐらいにしてボートで沖に出ようか」
 
●
 ざざーん。アルトとサニーは釣り竿を一本借り、沖に出ていた。
「アルトは見てるだけでいいの?」
「ええ。私は釣りは慣れてないし」
(自分でやると雰囲気が壊れそうでヤダ)
 サニーにぴったりとくっつくアルト。海の上で、二人だけの甘い時が流れていく。

「あ、フグが釣れた! ……魔獣だコレ!」
「ちょっ!? エーテル流体弾発射ぁー!」
 サニーに吊り上げられたフグはアルトのエーテル流体弾に撃ち抜かれ、遥か彼方まで吹き飛んでいった。

●
「依頼である以上はキチンと監督はしておきますので……よろしくお願いしますね」
 海パンの上からマントという怪しいルックの不審者……もといキーゼは整列した雪百合騎士団に挨拶した。

「はい、よろしくお願いします、キーゼさん。団員が羽目を外さないようしっかり見張っていてくださいね」
 雪百合騎士団の団長メイアはニッコリ笑う。初顔合わせの冒険者だったらプライベートビーチに出没した曲者として通報されてもおかしくない姿だったが、キーゼは雪百合騎士団とは懇意の間柄なので無問題だ。
「ええ、喜んで」

「冷やした麦酒(エール)にゴブリナ草をキめ、視界には水着美女たち……過去最高の依頼ですね」
 キーゼは浜辺にセットされたビーチチェアに座り、夏を満喫していた。とはいえ、頼まれた通りにちゃんと雪百合騎士団の様子は注視している。特に重点的に目を配っているのは、胸、尻、くびれ、足、うなじなどのパーツである。仕事中も巨乳美女たちの肢体を楽しんでしまうのは男の本能である。これはしょうがない。ちなみに着用しているマントは直射日光からお肌を守る為の防具である。猛暑なのでこれも仕方ない。
(もしかして最高の職場(エデン)なのでは? ここ)

●
「ふむ。そちらのグループはそろそろ休憩した方がよいでしょう」
 遊んでいたように見えるキーゼだが実は水分補給や体力管理などに気を配っており、必要があれば水分補給をしたり、休憩を挟むよう伝達していた。
「体調管理も騎士の仕事ですからね……羽目を外して合宿で体調を崩す、というのは避けるべきでしょう。夕方も早めに休みましょうね」

●
「どうです、誰か夜の海で一緒に遊んでくれる方、います?」
 日が落ちた後、キーゼは体力が余っていそうな騎士のグループに声をかけてみた。
「「はーい!」」
 すると、何人かの騎士が名乗りを上げた。名前は確か――胸の大きい順にミランダ、ソニア、エヴァだったか。
「これは重畳。では、みんなで夜間訓練と行きましょう」
「えー! 訓練なんですかー! 遊びましょうよ!」
「それは訓練の成果次第ですね」
(あまり激しいと次の日に響きますからね。ほどほどにしておきましょう)

 こうして、雪百合騎士団と冒険者の楽しい三泊四日の訓練は無事に重傷者を出すことなく終わったのだった。

マスターコメント

楽しい夏の一時を過ごしていましたね! お疲れ様でした!
ショートシナリオR

ショートシナリオR易しい 報酬:多い8 / 4〜8人

2022年08月12日 16時44分35秒 公開

大成功

相談掲示板

  1. No.1

    ドラゴンフルーツ超を使って最後にひとりになるまで爆弾ゲームするデスゲームに参加したい方います?(居なければエキストラ女騎士の方を拉致します)

  2. キラリ=マバユイ

    シューターのキラリだよ。よろしくね♪ 海での訓練とか初めてだなぁ。とりあえず水着は用意しておけばいい? ドラゴンフルーツの爆弾ゲーム、面白そうだし僕も参加しようかな。 なんか話を聞くと結構硬いみたいだし、順番に一発ずつ叩くってのも良さそう。

  3. No.3

    何発叩いてもいいんですよ。ただし爆発したらまけです。 神は仰っています 水着を破壊された者は失格とする

  4. キラリ=マバユイ

    好きなだけ叩くチキンレース方式の方が確かに良さそう。 とりあえずプレには書き込んでおくね! ターゲットの状態を見極める訓練……という名目でいこう。

  5. ユークリア・フィナンシェ

    ヒーラーのユークリアです! よろしくお願いします。 とりあえず祈雷でフグを迎撃したり、暇な時はスイカを割ったりお姉さまがたとお茶飲んでたりします。

  6. ストレガ・L・リベルガストラ

    ストレガなのだ。よろしくなのだ。 多分ひたすらフグ捌いてるのだ。

  7. クママン

    みんな、よろしく。出発は明日の夜7時だよ。プレイングの送り忘れには注意してね。

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0