私の子供を助けてください!

ゆうきつかさ

コメント 15

シナリオID:2238

オープニング

●リーンエス王国
「私の子供を助けてください」
 地面に頭を擦り付ける勢いで、冒険者ギルドに依頼をしてきたのは、辺境の村に住む女性、カディナだった。
 カディナは辺境の村で、一人息子と幸せに暮らしていたものの、人さらいに連れ去られてしまったようである。
 人さらいは、カディナの子供が、村外れにある花畑で友達と遊んでいる時に現れたらしく、その巻き添えを喰らって、他の子供達も連れ去られてしまったようだ。
 そのため、村人達と力を合わせて情報を集め、何とか子供達の居場所を突き止めたものの、既に山賊達に引き渡された後で、救出が困難になっているらしい。
 その上、子供達は黄の親指と呼ばれる組織に売り渡される事になっているらしく、近々運ばれる事が決まっているようだ。
 しかも、同様の事件が近隣の村でも起こっていたらしく、子供達を救うため、村人達が山賊達のアジトを襲撃した事があったようである。
 だが、結果は、散々。
 返り討ちに遭った挙句、みんな命を奪われてしまったらしい。
「残念ながら、チャンスは、たったの一度だけ。子供達を乗せた荷馬車を襲うしかありません」
 カディナの話によると、今までにも何度か、子供達が運ばれていたらしく、荷馬車のまわりには、馬に乗った山賊達がおり、迂闊に近づく事が出来ないらしい。
 そう言った意味でも、子供達の救出が難しいため、気をつけてほしいと言う事だった。

解説

●基本的な情報  依頼主:カディナ(26歳)  山賊×5人以上  荷馬車の左右後方に、見張りの山賊達がおり、みんな馬に乗っている。  山賊達は剣や短剣、弓などで武装しており、戦い方に合わせて、使い分けている。  身の危険を感じると、子供達を人質にして、戦闘を優位に進めようとする。  子供達×10人以上  荷台に乗せられ、すし詰め状態。  状況次第では、勝手に逃げ出す事も。

マスターより

 どうも、ゆうきつかさです。  今回の目的は、子供達の救出です。  山賊達は殺してしまっても構いませんし、捕縛しても構いません。  とりあえず、子供達を助け出す事が出来れば、成功です。  山賊達を逃がしてしまうと、失敗してしまう可能性もあるため、必ず捕縛するか、倒しておきましょう。  基本的に、ノリと勢いを優先しますので、難しい事は考えず、キャラクターらしく行動してください。

リプレイ

●
 山賊達のアジトから子供達が荷馬車に乗せられ、運び出されたのは、日が昇る前だった。
 一見すると、隊商のように偽装されていたものの、商人達に扮した山賊達の目つきは鋭く、何人か殺していそうな感じであった。
 荷馬車のまわりには、用心棒達に扮した山賊達がいるものの、こちらは小綺麗な感じである事を除いては、普段と全く変わっていないようだった。
 ギリギリまでアジトを見張っていた村人達の話によると、山賊達は数十人ほどいるだけでなく、周囲には無数のトラップが仕掛けられており、みんな武器を持っているため、攻め込むのは難しいとの事だった。
 おそらく、荷馬車で子供達を運んでいるのは、山賊達の中でも下っ端。
 ほとんど、お使い感覚で子供達を運ばされているため、大して強くない可能性が高いと言う事だった。
 もちろん、あくまで様子を見に行った村人達の話なので、何から何まで正しい情報だとは言えなかった。
 それでも、村人達が少しでも役に立とうという気持ちが伝わってきたため、その情報を信じる事にしたようだ。
 現在、商人に扮した山賊達は、まわりに警戒されないように、ゆっくりと街道を進んでいるらしく、待ち伏せポイントに到着するのは、昼近くになると言う事だった。
 その場所は山賊達が頻繁に目撃されている場所で、隊商がほとんど利用していない道だった。
 そのおかげで、万が一山賊達と戦闘になっても、まわりの目を気にせず戦う事が出来そうな感じであった。
(どうやら、この道を通るようだけど……)
 そんな中、サイラスは仲間達と共に茂みに隠れ、荷馬車が通る予定になっている道を睨みつけた。
 山賊達が頻繁に目撃されているという事もあり、辺りは不気味なほど静まり返っていた。
 そのため、まるで見えない結界が張られているような感じになっており、近寄り難い雰囲気が漂っていた。
「とにかく、こどもの救出を優先しないと……」
 その横でガレナが気合を入れて、自分自身に言い聞かせた。
 今回の目的は、子供達を救出する事がメイン。
 子供達の安全を最優先にする必要があるため、場合によっては山賊達を見逃しても、仕方がなかった。
「……とは言え、子供たちの前で残酷なことは出来れば避けたいですね……。その上で、山賊さんたちは、しっかり捕縛と行きたいところですが……」
 ミア=リゼルが複雑な気持ちになりつつ、どこか遠くを見つめた。
 出来る事なら、山賊達を捕縛した上で、子供達を助け出したいところだが、そればかりは臨機応変に対応するしかなかった。
「親が居ないから判らねぇけど……こんな風に気に掛けて貰えるんだな。……無事に取り戻すから待ってろ、誘拐した奴らは許さねー」
 ダムド・フィリスが茂みから飛び出すタイミングを窺いながら、山賊達の荷馬車が現れるのをジッと待った。
「……」
 それからしばらく経った後、山賊達の荷馬車がダムド達の前を通り過ぎて行こうとした。
 荷馬車の後方には馬に乗った山賊達がおり、辺りを警戒しているようだった。
「……待って! 弟たちを返してください! 何でもしますから……」
 そんな中、ミアが村娘を装って茂みから飛び出し、潤んだ瞳で商人達に扮した山賊達に訴えた。
「お嬢さん、何か誤解をしているようですが、この荷馬車に乗っているのは『家畜』です。しかも醜い豚ばかり。そんなところに弟さんが乗っているわけありません。それに、この辺りは物騒だ。さあ、帰った、帰った」
 張りついたような笑顔を浮かべた山賊が、むりやりミアを追い返そうとした。
「家畜の豚とは、随分と酷い例えだな。まあ、子供たちに混じって、薄汚い奴等がいる事は間違いないようだが……」
 その隙をつくようにして、ダムドがハイディングで認識を妨げるエーテルを体の周囲に張り巡らせ、竜爪の剣の柄で瞬時に御者を気絶させた。
「んあ!? 何時の間に! ええい、余計な真似を! こんな事をしなければ、痛い目に遭う事も無かったというのに……!」
 その事に危機感を覚えた山賊が鬼のような形相を浮かべ、大急ぎで荷馬車に戻ろうとした。
「……今です! 皆さん、頼みますっ!」
 続いて、ミアが荷馬車を囲むようにして、祈りと共に光縛封で光輝を放つ六角形の柱を作り出した。
「助けに来たぞ」
 その間に、ダムドが荷馬車の馬を宥め抑え、子供達に聞こえるようにして大声を上げた。
「うわーん!」
「怖いよおおお!」
 その声に応えるようにして、荷車に乗せられた子供達が悲鳴を上げた。
「……って、ボーッとしている場合じゃねぇ!」
 その途端、見張りの山賊達がビクッと身体を震わせ、最悪の状況に陥っている事を理解し、頭をブンブンと横に振った。
 それまで、荷馬車が襲われる事など、絶対にあり得ないと思い込んでいたのか、ふたりとも慌てているようだった。
「遅いっ!」
 その事に気づいたガレナが閃光塗弾を投げつけ、強い閃光を放って見張りの山賊達を牽制した。
「……!」
 その拍子に、馬がパニックに陥って、山賊達を振るい落とし、森の中に消えていった。
「う、馬が……」
「う、嘘だろ!?」
 それを目の当たりにした山賊達が、ポカンとした表情を浮かべた。
「それじゃ、少し眠っていてもらおうか」
 次の瞬間、サイラスが焔翼で、一時的に炎で出来た翼のような物を背中に構築し、そこから周辺のエーテルを集めて放出すると、そのまま見張りの山賊達に突っ込んでいった。
「ぐえっ!」
「ぐおっ!」
 それと同時に、見張りの山賊達が間の抜けた声をあげ、グッタリと倒れて動かなくなった。
「これ以上、動くなっ!」
「コイツ等の命が惜しかったらなッ!」
 すぐさま、荷台に隠れていた山賊達が飛び出し、子供達を盾代わりにしながら、ゲスな笑みを浮かべた。
「さっきから好き勝手な事を言いやがって! 自分の人生を決めて良いのは自分だけだ。勝手に攫ったり、売り飛ばすんじゃねえ!」
 その間に、ダムドが山賊達の死角に回り込み、衝撃刃3で不可視の衝撃を飛ばして転ばせた。
「畜生っ! ふざけやがって!」
 その拍子に、顔に傷のある山賊が尻餅をつき、恨めしそうにギチギチと歯を鳴らした。
「……!」
 それと同時に、人質になっていた子供達が、逃げ出そうとして一歩前に足を出した。
「そこから動くなっ! ……死にたいのか!」
 髭面の山賊が警告しながら弓を構え、子供の頭を射抜こうとした。
「そこまでだ!」
 即座に、サイラスが殺界改で、風雷坊(刀)にエーテル光を纏わせ、長大な刃に変えて、顔に傷のある山賊の前にまで突き出し、同時に不可視のエーテルを範囲内に張り巡らせた。
「ひぃっ!」
 その途端、髭面の山賊が悲鳴を上げ、持っていた弓を地面に落とした。
「悪い事をすると罰が当たるんだ。色々と聞きたい事もあるからな! しばらく眠ってもらうぞ!」
 続いて、ダムドがフェザーステップを発動させ、髭面の山賊に接近し、当て身を放って気絶させた。
「だいじょうぶ、安心して。かっこいい冒険者のお兄ちゃんと、お姉ちゃんが、みんなを助けに来たから、戦いが終わるまで、目を閉じてジッとしていてね」
 その間に、ガレナが子供達に駆け寄り、優しく微笑みかけた。
「……」
 子供達は未だに警戒しているのか、同じようなタイミングで、小さくコクンと頷いた。
「それじゃ、後片付けをしておこうか」
 それに合わせて、サイラスが仲間達と連携を取りつつ、刺築で幻影技術を利用した分身6体と、本体による範囲攻撃を仕掛け、山賊達の意識を奪っていった。
「……」
 そして、サイラス達は荷車に押し込まれた子供達を助け出した。
「あ、あの……」
「え、えっと……」
「あ、あ、ありが……と……う」
「うわああああん、お母さぁーん!」
 荷車の中にいたのは、12人ほどの子供だった。
 与えられた食事は、最低限。
 途中で逃げ出さないように、両手両足が縛られ、猿轡を噛まされている子供もいた。
 人質になっていたのは、比較的おとなしい子供で、山賊達が気絶した後も、先程の脅しが効いているのか、決して逃げようとしなかった。
「これで一安心ですね」
 一方、ミアはロープを使って、山賊達を縛り上げ、ホッとした様子で溜息を漏らした。
「ふざけやがって!」
「こんな事をして……後悔するぞ!」
「必ず仲間が……俺達の仇を討ってくれる!」
 山賊達の中には、抵抗する者もいたが、先程の戦いでダメージを受けていた事が災いして、逃れる事が出来なかった。
「……詳しい話は、街に着いてからだな。いまさら、嘘をついても無駄だぞ。全部、わかっているからな?」
 そう言ってダムドが山賊達に釘をさし、次々と荷車に乗せていった。
「それじゃ、頑張った御褒美に、パウンドケーキを、どうぞ♪」
 そんな中、ガレナが少しずつパウンドケーキを分け、子供達に配っていった。
「さあ、これを食べたら、帰りましょうね」
 その間に、ミアが生活魔法で暖かいお茶も淹れ、助け出した子供達にケーキを配っていった。

マスターコメント

 どのプレイングも素晴らしかったため、今回は総合的に評価が高かったダムドさんをMVPにしました。
ショートシナリオ

ショートシナリオ普通 報酬:少ない4 / 4〜8人

2022年06月08日 05時45分09秒 公開

大成功

相談掲示板

  1. ミア=リゼル

    ヒーラーのミア=リゼルです。よろしくお願いします。 ひとまずどなたかいらっしゃるのを待ちながら… …子供の人数が結構多い、ですね。 山賊の生死は問わずとのことですが、あまり子供たちの前で残酷なことはしたくありませんし、できれば捕縛といきたいところです。 考えているのは、囮役と奇襲役に分かれる作戦ですが…その場合は囮を引き受けます。

  2. ダムド・フィリス

    シーフのダムドだ、ヨロシクな。 全員が荷馬車に乗ってるなら、荷馬車ごと奪えないか? ミアは、囮と奇襲なら囮役と言ってるが…光縛封が使えるからさ 荷馬車を包んで盗賊と引離してくれれば、守れるし倒し易いと思うぞ。 何にしても、後2人来てから相談だな。

  3. ミア=リゼル

    はっ…そういえばそうですね! 馬車だけ囲えると良いのですが…やってみます。ええ、あとおふたり、揃うと良いのですが…

  4. ガレナ

    一応シーフのガレナちゃん、颯爽と参上! 勇気ある冒険者のにおいを感じて参加させてもらったよ! ひよっこ冒険者だから戦闘はからっきしだけど、うちでも何かお役に立てること、ありそうかな?

  5. ダムド・フィリス

    やった揃ってるな。流れは、囮と奇襲で良いか? 一応、煙を漂わせて注意を子供から逸らすとか、他にも手はないかと考え中。 子供たちの前で残酷な事はしたく無いのは同意、流血は無しでちょい痛めつけるつもりなのと それと…考えたら囮でも奇襲でも距離さえ近ければ光縛封で包めそうだよな。 ミアは好きな仕事してくれ、オレは余計な事を言ったよ。 もう一つ、相手は一般人だからひよっことか気にせずな、頼りにするぞ。 オレはハイディングで馬車に接近、タイミングを見て先ず御者を倒そうか?

  6. ガレナ

    うちはそれで問題なし! 子供たちは馬車の中……なんだよね、それならうちの閃光塗弾で目くらまししている間に奇襲したり捕縛したりってのはどう? 人数差ではちょーっと分が悪そうだから先に何人か倒して向こうさんが気づき始めたら、そのあたりで投げるのもアリかも? 色々提案してみたけどうちはほんとヒヨッコだから、まあ、参考になったら嬉しいぞ!

  7. No.7

    サイラスだ、よろしくなー とりあえず 閃光弾使うにしろ光縛封かけるにしろまずは御者片付けないことにはと。前者なら光縛封早めにかけて子供がパニックになって逃げ回らない様にしたい所。馬が暴れ出すだろうし。後者なら御者が残ってると人質取るだろうなと。 んで流血沙汰避けるならこっちも馬乗って接近とか考える必要あるんでないかなーと。弓打ち込んだら流血沙汰だし術も中々よろしくない。 とりあえず殺さない方針なら追い払ったらそのまま御者代わって子供を宥めつつ帰るとかになるのかね

  8. ダムド・フィリス

    反応して貰えて嬉しいや。 オレは御者を倒した後は馬車周囲の山賊から倒すよ。 逃げられてまた同じ事をされると厄介だから、短剣の柄側で殴って気絶させるつもりだ。 >こっちも馬乗って接近 なら追っていくと用心されそうだし正面に回り込んですれ違い様に閃光塗弾とか? それなら閃光塗弾と同じタイミングで御者を気絶させるぞ。 閃光塗弾なら子供たちも怯むから、そのままじっとしてるように声掛けもするのでどうだ。

  9. ミア=リゼル

    き、昨日書き込もうとして寝ちゃってました…!! 集まってよかったです!みんなで頑張りましょう。 ガレナさんは何かわからないことがあれば遠慮なく聞いてくださいね。 ふむふむ、光縛封にしても閃光塗弾にしても御者さんをなんとかする、と。了解です。ではダムドさんが御者さんをやっつけたところで馬車のそばに行って、光縛封をかけて子供たちを守りますね。 人数差の振りは、塗弾の他にはサウンドボマーや楽器で大きな音を鳴らすなどで戦力差を誤認させて撹乱、とかもできそうですね

  10. ミア=リゼル

    振り→不利です…(急いで書き込み過ぎました…!勘違いしていたり、見落としがある場合は教えてくださいっ)

  11. ガレナ

    サイラスにダムドにミアだね、ありがとなー! 閃光塗弾……ってどの程度の範囲で効果があるんだろ、馬車の形状によっては幌が影になって子供たちは驚かさずに済むかも……と思ったけど、戦闘するんじゃどちらにしろビックリさせちゃうよね。 子供の面倒が必要ならうちが見るよ、背丈も紛れ込みやすいだろうし、いざとなれば子供を守ることもできなくはないし? ……まあいろいろ言ってみたけど、うち、戦闘はからきしだから経験者のみんなの指示を優先させてほしいかな!

  12. ミア=リゼル

    閃光塗弾の効果範囲は、MSさん裁量のところが大きい気がしますね…なのでどう使いたいか書いておけば、いい感じにしてくれるはずなのです!(丸投げスタイル では子供たちの面倒についてはガレナさんにお頼みして… 多少各人の行動がちぐはぐになってしまっても、マスタリングといいましてMSさんがいい感じにしてくださると思うので、ガレナさんはやりたいことをプレイングに書いて大丈夫ですよ!

  13. ダムド・フィリス

    ミアに同意。 目的としたい事(子供を無事に助けるとか山賊をどうしたいかとか)を書いて 後は、難しく考えずで、同行と連携して戦うとか、流れに合わせるとかしておけば大丈夫だ。 閃光塗弾の使用はガレナに任せるからヨロシクな。

  14. ガレナ

    ふむふむ、ふたりともありがとね! それじゃあ御者が倒された直後、増援がくる寸前位にぽいっと閃光塗弾投げてみるね! そのあとは目くらましで攪乱している間に馬車の中に乗り込んでこどもたちの面倒をみておく! 馬がびっくりして暴れちゃわないかちょっと心配だけど……後のことはみんなに任せることにする! よーっし、頑張るぞー!

  15. ダムド・フィリス

    >馬がびっくりして暴れちゃわないか その為にも御者席を奪取するから、こちらのプレに入れとくよ。

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0