ハッシリ村VS野盗軍団!
椿油
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シナリオID:2175
オープニング
去年秋、ゴブリナのダオシエが村の仲間になったのは記憶に新しい。
「ミルキーさん、花、たくさん咲いてるね!」
ダオシエは少女らしくふふっと微笑んだ。
「ああ、今年も元気な春が訪れたな! あ、そういえばダオシエ。何か布きれみたいな物に『ダオシエに』って書いてある物届いた……っていうか落ちてたぞ」
「ダオシエ宛の、お届け物? 何だろう」
次期村長ミルキーから布切れを受け取ると、ダオシエの顔は青ざめていった。
「お、おい、どうした?」
「来る……ミルキーさん、来るよ、野盗軍団が……!」
ダオシエは震えていた。
「や、野盗軍団だって!? どういう事だダオシエ!?」
ダオシエ曰く。布にはダオシエが過去に賊だった頃に賊の間で流行っていた暗号が書いてあるとの事だ。
「みんな、全然いい人じゃない。野盗軍団は、バルバロイだよ」
「暗号には何て書いてあるんだ?」
ミルキーが訪ねると、ダオシエは焦りながらたどたどしく読み上げた。
「『お前 最近 見ない 裏切り ならば 襲撃する』……って」
ダオシエへの襲撃、すなわちダオシエを保護しているハッシリ村への襲撃を意味していた。
「その襲撃してくる奴らが、野盗軍団ってことなのか? ダオシエ」
「うん。強いリーダーがいて、リュエドゥオっていうやつ」
「分かった、まずキーオス村長に掛け合ってくるよ!」
「ごめんね、ダオシエのせいで……」
ダオシエは目をこすりながら、ミルキーの背中をじっと見つめるのだった。
●リュエドゥオ率いる野盗軍団
「届いたか」
「届いた」
「よし、まずダオシエ。その後は匿った者ども、全員八つ裂きだ」
野盗軍団から村を護る手立てを――。
解説
マスターより
リプレイ
「わざわざ襲撃を宣言して襲ってくる分まだマシな野盗と言っていいのかな」
ケン・Z・ブラッドリーは呟く。だからと言って手を緩める事はしない。
「つまるところ狙いはダオシエ、それから村の蹂躪だろう。守るべき場所がわかりやすくて助かるのだ。何、我々も手練。早々やられはしないのだ」
ストレガ・L・リベルガストラは非戦闘員の者達を屋内に避難させていた。
「元メンバーを狙いに来るというのも相当な執念ではありますが……」
フリーダ=ブロムヴィストは居るであろうリーダー格に備える。
「ダオシエ様が如何なる経緯で村に流れ着いたのかは存じません。ですが野盗共が村に厄災を撒こうというのなら、激流を以て圧し潰すまで」
ヴァレリア・ブランシェ・ウィザースプーンは緊張走るダオシエをそっと撫でた。
「まあ、やることがわかりやすいというのはいいことだ、さっさと片付けてしまおう」
イーティルは、これが初陣であった。
「村ごと襲って来るんなら返り討ちだ、スカイシップスとダオシエはバリケードの後ろにいてくれよ」
バーネット・フォーサイスは二人の位置に指示を出しつつ。
「必要にあわせてわたしができる限り動くようにしますね」
ミィアはダオシエのフォローに回る事にした。
「まずはシューターから倒すぞ」
セリオス・オーガストが粗方の方針を決めていた。
「家畜の糞とかあるんだろうか? あるなら鏃に塗りつけてみようかと思うんだけど」
羊の糞ならあった。サイラスは鏃のいくつかに塗って、効果を試してみる事にした。
そして現れる野盗軍団。
『待っていた、ダオシエ』
リーダー・リュエドゥオと思わしき男が呟いた。
「野盗共め! 貴様を殲滅する!」
アルベルト=V=シュタールシュヴェーアトの掛け声が開戦の合図となったのだった。
●狩る者、狩られる者
「まずはお前達からだ」
セリオスが《炸光矢3》を放ち、野盗軍団のシューター達へと攻撃が炸裂する。
『ぐっ!!』
シューター達が悶える。
『分かってるな』
リュエドゥオは怪我を負うシューター達に目を配らせながら呟いた。
「この奥には行かせませんよ」
フリーダは《ハイゼンバグ【射程内エネミー遅延+攻撃判定拡散】》即ち殺界を展開し、バリケードにすら近づけさせない。
「まぁ折角来てくれたんだ。丁重にもてなしてやろうぜ」
バーネットが《グラビティフィールド》で重力の壁を召喚した事で、より村へ近づけなくさせていく。
『やってくれるな、冒険者!』
リュエドゥオは《チャージング》で接敵し、《闘気槌2》の一撃を周囲に放つ。その接敵もグラビティフィールドで効果は半減したが、確かにダメージを与えに来た。
「んじゃ……一狩りいきますか!!」
ケンも《衝撃波3》でバリケードの前でせき止められている野盗軍団にダメージを与え、《チャージング》して距離を詰めていく。
「ダオシエ、敵が排除されるまで壁にするとよいのだ」
ストレガは《クレネルウォール》をダオシエのいる村奥のバリケードに召喚し、《重力場》を作り二重以上に近づけさせなくさせていく。
『させるか!』
野盗シーフ達は《疾風足》で重力を潜り抜けようと試みつつ、丁度近づいて来たケンに《毒撃》を与えていく。
「中々根性あるじゃねぇか!」
ケンはエーテルに蝕まれるも、そこまで影響はなさそうだ。
「《解呪》しますね」
そしてミィアの《解呪》で、すぐにその影響は取り除かれた。
『前にいる奴らから倒せ!』
野盗シューター達が《強射》を放つ。その攻撃はケンとフリーダに降り注ぎ、確かにダメージを与えていく。
「やっぱ後ろのあいつらが厄介か」
サイラスが放った《炸光矢3》は、シューター達の体力を確かに削り取る。ヒーラーが敵に居ないのが幸いだったか。
「さて、どいつから斬ってやろうか」
アルベルトは《チャージング》して接敵し《闘気槌3》で前にいたウォーリアとリュエドゥオを狙いにかかる。
「これ以上進めさせません」
ヴァレリアは《アーケインテンペスト改》及び《メテオライト》で野盗軍団の進軍を阻み、的確にダメージを与える。
『お前ら、攻め込むぞ! 無理にでも壊せ!』
『了解!』
リュエドゥオが叫ぶと、ウォーリア達が《強打》をバリケードや手前に居たケン・フリーダ・アルベルトにぶつけていく。ヒビが入っていくバリケード。
「っ……やってくれるじゃねぇか!」
アルベルトは頬に掠った傷をこすりながら呟いた。
「しかし、相手も相当なダメージが入っているはずです」
それに、まだ殺界が残っている。バリケードの前は思惑通り野盗軍団だらけだ。
「一人でも減らすよ!」
イーティルが《精密射撃》を行い、野盗シューターの一人が膝を地につけた。それを見たソフィネは、シューターの限界が来ている事に気付く。
「では、私も減らしていきます!」
《ラピッドショット》を放ち、シューターが一人、二人と地面に倒れていく。合計三人がやられた。やはり強いのはリュエドゥオだけなのだろう。
「怪我、いやすよ!」
ダオシエは《ヒール》及び《サイドヒール》をアルベルトに放ち、アルベルトの怪我は癒えていく。
「助かったぜ!」
継戦限界が増えた所で、殺界が発動し前衛の野盗軍団達は傷を負っていく。
『ぐっ……お前ら、ダオシエをこっちに出せ!』
リュエドゥオが叫ぶ。さて野盗軍団はどう出るか。
●動けぬ牙
「敵シューターは限界が近い、ならば!」
セリオスの《炸光矢3》で後衛のシューター達が倒れていく。
「バリケードはやらせません!」
フリーダは《クリティカルバグ【他エフェクト呼び出し】》即ち闘気槌3でリュエドゥオやウォーリア達を攻撃していく。
「これはどうだ?」
バーネットの《メテオライト2》がシーフの一人、二人を倒していく。
『俺のダチに何する!!』
リュエドゥオが重力に逆らいながら《闘気槌2》を放つ。
「バリケードはやらせねぇ!!」
ケンがウォーリア達に《薙ぎ払い3》を放つ。二人、倒れていった。
「ダオシエに近づこうとしても無駄なのだ」
ストレガが《メテオライト3》をシーフ達に放ち、シーフの残り三人を倒していった。残るはウォーリアのみ。リュエドゥオが、舌打ちをする。
「これでまだ戦えるはずです」
ミィアが《サイドヒール》と《ヒール》でケンとフリーダを癒す。
「んじゃ、羊の糞入りだけど喰らっとけ」
サイラスは《貫通衝撃射3》をウォーリア達に放つ。動物の糞は傷口に黴菌をもたらす効果がある。ウォーリア達は苦い顔をした。
「リュエドゥオめ! 貴様を斬る!」
アルベルトがリュエドゥオに向かい《雷神剣》の鋭い一撃を与える。歯を食いしばったリュエドゥオ。
『冒険者、如きがっ!!』
「ウォーリアを減らします!」
ヴァレリアは周囲のウォーリアに向かって《メテオライト3》を放つ。タフそうだが格が違うのを思い知らされたのか、一人二人、倒れていく。
『突破できねえ、ボス!』
『だったら、一人を集中攻撃だ! コイツを叩け!』
《強打》をアルベルトに叩き込む八人のウォーリア達。うちいくつかは回避したものの、深手を負ったアルベルト。
「くっ、各個撃破に切り替えたか!」
アルベルトは額から血を流した。
「リュエドゥオが倒れれば戦意喪失するはずだ!」
イーティルは《精密射撃》でリュエドゥオを狙う。命中し、傷が増えて来たリュエドゥオ。
「ウォーリアを減らしますね!」
ソフィネはウォーリアに向かって《強射》を放ち、一人倒した。
「アルベルトさん、いやすよ……!」
ダオシエは再び《サイドヒール》と《ヒール》でアルベルトを癒した。
「ありがとうダオシエ、だがリュエドゥオの手下の一撃も強力だな……!」
袋叩き戦法だろうか。これ以上やられては痛いのは間違いない。
●賊の残り香
「お前を倒させてもらうぞ」
セリオスは《バスターアロー2》の光の一射をリュエドゥオに放つ。リュエドゥオの顔が苦痛で歪む。
「ですね、リーダーを中心に攻撃していきましょう」
フリーダも《クリティカルバグ【他エフェクト呼び出し】》で周囲のウォーリアごと叩いていく。ウォーリアが一人倒れた。
「あっちも集中攻撃に切り替えたみたいだしな。《ヒール》かけるぞ」
バーネットが《ヒール》の行使で、アルベルトを全快近くまで癒していく。
「さあ、来い!!」
アルベルトはやる気満々で立ち向かう。
『喰らえや!!』
リュエドゥオは《鋭撃2》をアルベルトに叩き込んだ。鋭い痛みがアルベルトに走る。リュエドゥオも完全に各個撃破態勢のようだ。
「なぁ、お前……こいつらの大将だろう? そうだよな……それなら俺と首の狩り合いといこうじゃねぇか!!」
ケンはやる気だ。《無拍子2》で、ドスンと重い一撃がリュエドゥオにのしかかる。
『カハッ……!! ぞ、増援だ……増援!!』
息絶え絶えのリュエドゥオが、ピューイと口笛を吹いた。このままでは増援が来てしまうだろう。
「なら、数を減らしておこう。増援と相討ちにしておくのだ」
ストレガが《豪風3》を唱えると、ウォーリアが三人一気に倒れる。これで残り三人だ。
「アルベルトさんを狙うつもりなら、我々だって回復します。そちらはヒーラーが居ないのですから」
ミィアは《サイドヒール》と《ヒール》でアルベルトを癒した。
「無駄吠えってやつで終わらせてやろうか」
サイラスの《貫通衝撃射3》がウォーリア二人を地に伏せさせる。残るは一人とリュエドゥオのみ。
「これで終いだ、リュエドゥオ!!」
アルベルトが《鋭撃2》を叩き込むと、リュエドゥオは地面に倒れた。
●残党処理
『ひ、ひぃ……!!』
残るウォーリア一人も満身創痍である。
「終わったぞ」
増援が駆けつけたが、セリオスの睨みとボスがもうやられている事に気が付いて、大人しく手を上げて降伏した。
「所持品を見させてもらうのだ」
「あんたら、何で賊やってたかとか諸々吐いてから逝ってもらうからな?」
ストレガとサイラスは尋問に入る。
『ま、まとめ上げてたのはリュエドゥオで……』
「それは知ってるのだ」
『大体、リュエドゥオだって元々は手に職の無かったゴブリンだ! 俺達も、そこにいるダオシエだって! 俺達は所詮リュエドゥオのダチ止まりだが、リュエドゥオが一番気にかけてたのはダオシエなんだ、裏切られたら怒るに決まってるだろっ!!』
「ふーん? 手に職の無かった奴らの集まり、って事か。あ、所持品没収な」
サイラスが色々と取り上げた。
「アジトに残党は?」
ストレガが聞くと、否定の首を振る、増援含めたウォーリア達。
「まぁ、後で言っている事が本当かは調査する必要があるのだ。……ときにダオシエ、ゴールディ出身ではないのだな」
残党の証言から色々と察したストレガはダオシエに問う。
「は、はい……ダオシエ、元々は根無し草だったよ」
ふむ、と顎に手をあてるストレガ。
「なれば授恵者としてギルドに赴き冒険者であることの証明を取るのがよいのだ。ギルドとゴールディの庇護により身分が保証される。賊と縁を断っている事、そして外部のゴブリンとしてゴールディや他国に警戒される事がなくなる」
「ダオシエが、冒険者……?」
ダオシエは、ぽかんとしていた。正直今回やってのけたのも信じられないままだったが。
「ダオシエちゃん、心配ないですよ。良い事ずくめですし、ダオシエちゃんの身分が認められるんです!」
ソフィネはダオシエに微笑んだ。
「……うん! 行ってみる!」
ダオシエの表情は一気に明るくなった。
「地図あったぞー」
サイラスが声をあげて所持品から地図を取り出す。アジトも載っているだろう。
「んじゃ……根切りと逝きますか」
「そうだな」
ケンとセリオスは、現時点でこれだけと言われている残党を一先ず「処分」した。
「これでこの辺の野盗も片付いたか……まあ、いずれ何処かから湧いて出るかも知れないがな」
バーネットは安堵の息を吐いた。
「初仕事だったがうまくできたかな? これでこの村にも平穏が訪れることだろう」
イーティルは額の汗を拭いながら、今はもう輝いている表情の後輩ダオシエを見つめるのだった。
「この度はありがとうございます」
「いえいえ、また何かあれば手を貸しますよ」
フリーダがソフィネに丁寧に返事を返しつつ。
「ヒーラーとしての成長が楽しみですね、ダオシエさん」
ミィアも村の未来に微笑んだ。
「また野盗の拠点調査等もあるかもしれませんし。油断は禁物ですが、ひとまずの平和が訪れて良かったです」
ヴァレリアは次なる脅威に備えていた。
――また、村に脅威が及ぶなら。ダオシエが村の大きな戦力になる時もそう遠くはない。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準10 / 4〜10人
2022年05月21日 08時51分55秒 公開
参加者
相談掲示板
キャスター、ヴァレリア・ブランシェ・ウィザースプーンと申します。 お見知り置きを。 範囲攻撃系の特性は持っていないですが、アイアンウォールでバリケードを更に増やす事は可能ですし、アーケイン改で敵の進軍を遅らせる事は可能です。 アクションスキルは魔弾にメテオライトも揃っております。
シューターのイーティルだ。 以後お見知りおきを。 冒険者になってから初の依頼参加となる。まだいろいろと完全に把握しきれているわけじゃないから、もしかしたらご迷惑をおかけすることになるかもしれないけど、皆の足を引っ張らないように精一杯やらせてもらうよ。
ウォーリアのアルベルト・V・シュタールシュヴェーアトだ。 よろしくな。 今回はとにかく野盗共を斬りまくればいいんだな? 大暴れしてやるぜ! イーティルさんは無理し過ぎないように頑張れよ!
ウォーリアのフリーダです。よろしくお願いします。 基本的には雑魚担当とボス担当に分かれる形でしょうか。 単純に敵の数も多い上に増援を呼ばれる可能性もありますし、 こちらはバリケードを併用して敵の大部分を抑えた後に雑魚担当が突破口を開き、 ボス担当が空いた突破口を開きつつ突撃してボスに肉薄、 そのままボスを撃破という形がよろしいかと思います。
ヒーラーのミィアです。 わたしはダオシエさんと相談して回復を主にしていくつもりです。 よろしくお願いします。
ウォーリアーのケンだ よろしくな とりあえず脅威なのはリーダーくらいか? 範囲攻撃をメインとするならその範囲外からの攻撃とか近接戦仕掛けるのは常に一人とか範囲攻撃の効率悪くするくらいか?
・・・ん、シューターのセリオスだ、よろしく頼む とりあえずすでに出てるがバリケードを利用したうえでの迎撃で異論はない。数は向こうがおおいしな バリケードがあるから敵のウォーリアーは直接攻められないから優先としてはシューターを優先して狙ったほうがいいだろうか。あとはシーフが壁歩きなどでバリケードを飛び越えてくるとか考えられるな
キャスターのバーネット・フォーサイスだ。 まぁ、よろしく頼むわ。 >方針 バリケードも活用しながら、押し寄せる敵を足止めして迎撃する方針で良さそうだな。 まぁ可能ならバリケード手前で一度敵を押し留める様にして、 あくまで最後の備えって位にした方が安牌だとは思う。 あとはまぁ、シューターを優先して撃破するのと、 足止めと同時に敵も分断して各個撃破を狙いたい所だ。
No.9
サイラスだ、よろしくなー とりまバリケード活用してシューター優先なの了解 奈良山持ち込むのと,奇襲された時にカバリングで防げる様にしよかと
>NPC 一応確認だが、スカイシップスとダオシエの二人は、バリケードの内側から 俺らを援護して貰うって事で良いか? >個人行動 俺の方は、グラビティフィールドで足止めと分断をしつつ、 敵が密集している所に範囲攻撃ぶっ放す予定だ。
ダオシエさんの位置はバリケードの内側ということでいいと思います。 回復の分担のために移動が必要でしたらわたしがうごくということで ダオシエさんと相談しておきますね。