【学騒】樹術師、現わる!

狐野径

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シナリオID:2049

オープニング

●ドゥジンの筆流出事件
「まさか、廃校舎に隠し部屋があるなんて……これ、大発見じゃね?」
「見ろよ、宝箱があるぜ! きっとお宝だ!」
 ここはパンクリアース学園・廃校舎。入寮したばかりの新入生達は寮内の仲良しメンバーを集め、廃校舎を探検していた。そしてなんと、老朽化して脆くなった壁の裏に隠し部屋を見つけてしまったのだ。新入生たちがわくわくしながら大きな木箱を開けると、中には古めかしいデザインの筆がたくさん入っていた。

「なんだ、筆かよ。伝説の剣とか魔導書とかだったら面白かったのに。それか、空飛ぶ絨毯とかさ」
「筆か……ぼく作文苦手だからなあ。ぼくはいいや。レナード君、いる?」
「ま、一本記念に貰っとくか。でもまだまだあるぜ。これ、どうする?」
「戻すのももったいないし、せっかくの戦利品よ。寮で友達とか先輩に配ればいいんじゃない?」
「そうだな。じゃあ、全部持って行こう」
 
 そんなわけで、廃校舎から発見された筆たちは学園にばらまかれることになった。だが、これらの筆は実はれっきとした神具であった。名を『ドゥジンの筆』。画才や文才を持つ者が扱えば描かれた物語(ゆめ)を一日限りだが現実にできるという、世界を塗り替える力を持つ伝説のマジックアイテムだったのだ……!

●教授のため息
 パンクリアース学園の教授の一人モーリス。
 教えることは教えるし、派閥とかよりも「人間はいかに生きるか」が大事という哲学を持っていた。とはいえ、色々問題が発生すれば巻き込まれるし、荒波をどう乗り切るかというのが常々の課題だった。
 今後は波乱もありそうだけれども、穏やかになるという気がしているのだった。
 入試も無事迎えられ、ホッと一息。
 そのような中、「ドゥジンの筆流出事件」の話を聞いた。
「筆……そういえば、生徒が持っていたのを回収したものだけれども、まさか……」
 壁に落書きをしようとしていたので止めたところ、生徒たちがこれを残したまま逃げたのだ。
 一応、モーリスは回収して預かったわけだ。
 通達を受けているドゥジンの筆ならば、これを使うことで何か起こるのかもしれない。
「……もし、そうだったら……面白いかもしれない? いやいや、そんなことをしてはいけないな」
 どういうことが起きるかとか考えつつ、しまおうと手に取った。
 問題あるものならば使ってはいけないし、生徒の物ならば勝手に使うのもよくないとわかってはいた。
 ただ、思考が鈍っていた。本人は気づかないほど、疲れていたのかもしれない。
「グレイオンスさん、本当、あの時、巻き込まれても、泰然自若とされていたし、むしろ、私のことを気にかけてくれた」
 あの時、とは、教授の部屋にあった入試の問題用紙が盗まれたときのことだ。部屋から問題用紙を持って逃げていると思われる生徒を見つけ、モーリスは追いかけて走っていたけれども、息切れしてしまった。
 その生徒にぶつかられて転ぶグレイオンスを見た。
 そちらに駆け寄ったけど、話しかけるどころか、息切れが激しくてグレイオンスに心配されてしまった。
「……はぁ……」
 年を取るってああなのか、エルフだからああなのか……。
「私はこう、悩んでばかりで」
 そのあと、グレイオンスを守るために行動してくれた冒険者たちを考えると、より一層自分がふがいなく感じられる。
「冒険者の方は、私より若いのだよね」
 どっしりと構えて、教えることを教えていきたいし、エルフの留学生が来るならば、手助けをしてあげたい。
 グレイオンスが学園の敷地に森が少ないことを気にしていると聞いていた。

 だから、筆を手に、ちょっとした文章を書いてみた。

 ――学園に植樹する人が現わる。
 それもただの植樹ではない。不思議な袋に入ったどんぐりを埋めて「おーきくなれよー」と呪文を唱えると、大木になる魔法の一種なのだ。
 この能力を持つ者は「樹術師」という。
 それも、生える木はどんぐりの木とは限らない。樹術師が「生えろ」と言えば、樹齢何百年の杉でも、どんぐりの木でも、カカオの木でも生える。埋めるために用いるどんぐりは樹術師の能力の影響を受ける媒体にすぎないのだ。
 木を生やしたいと思う人もいる。
 森になり困惑する人もいる。
 森は森で色々な感情を生むのだった――。

「まぁ……木が密集したら、動けないし、現実的ではないね」
 教授は自分が書いたものに苦笑した。
 ただ、何となく楽しい気分にはなった。
 また、グレイオンスと自信をもって話せるのは、教授として大森林のエルフたちをきちんと受け入れて、帰せるときではないかと考えるのだった。

●夢か幻か
 ここは、パンクリアース学園……のはずだった。
 モーリスが気づくと周りは木だらけだ。
「そうだ! 木を埋めないと」
 教授は思った。
 先日迷惑を掛けたグレイオンスへの恩返し。
 森が少ないのを気にしていたのだから。
 そう、一本でも多くの木を生やす。
 それが恩返しになるに違いない。
「私は『樹術師』なのだから!」
 そう、教授は夢の中で樹術師になっていた。
 不思議な巾着に入ったどんぐりを、土に埋めて、
「ふにゃらにゃらら……おーきくなれよー」
 と唱えると、一気に種が樹木になる。
 一本の大きさは、何百年も生えた木のごとく。
 どーんと、木が生えると、心が浮き立つ。
「きっと、森が大好きな人は喜んでくれるかな」
 教授は一心不乱に木を生やすのだった。

解説

●目的・目標  夢の中、ドゥジンの筆を探して折ること。 ●夢の中の様子  フィルエス大森林よりも大森林となったパンクリアース学園――だと思う。  やたら滅多と木が生えているため、よくわからない。建物も見当たらない。  なお、木の種類は様々だし、高さも色々。  木が隙間なく生えて、壁のようになっているところもある。また、木々の間が狭く、道があるわけではない。通れても、隙間を通っている状態ということろもある。  整備されているわけではない。広場は……あまりないようだ。  冒険者たちが来た時、現在位置がわからない上、ドゥジンの筆を誰が持っているかわからない。 ●モーリス  パンクリアース学園の教授の一人。  50歳くらいのヒューマン。やせ細り、運動苦手。  「【学転】老、袋をもって日向ぼっこ」で問題用紙を盗まれた。  冒険者とグレイオンスに恩を感じている。  淡々と行動するけど気弱な人。  今回、黙々と木を生やしている。やりがいがあると感じている模様。  夢の中だと軽やかに動ける。  筆については知っているぽいけど、無理やり奪おうとすれば抵抗する。 ●樹術師が生やした木について  術者の意志に従って動くよ。でも、移動はできないよ。  だから、筆を無理やりに奪う場合、木が攻撃してくる。  ただ、隙間がない場合もあるという難点がある……のは秘密。

マスターより

 こんにちは、狐野径です。  元々は植樹するという内容が私の脳内にあったのですが、色々なものが融合して、このような混沌とした状況になりました。どうするかはいたってシンプルですけどね。  教授の元にたどり着く道中や森林浴にならないみっちり森、お楽しみください。  よろしくお願いします。

リプレイ

●始まりは突然に?
 冒険者一行はドゥジンの筆が起こすことに用心していた。
 それでも不意に現れたダンジョンに巻き込まれた。

 トーラは不意に現れた森に衝撃を受ける。
「これがドゥジンの筆の力ですか……」
 見える限り木ばかり。見えるのは太い幹ばかりで木の全体像や森が見えない状況。
「描いたものが現実になるなら、色々便利そうですけれど、一晩で消えてしまうんですよね……」
 使い道としてどうなのだろうか、面白いのか、悲しいのかなど様々考える。
「いいのか、悪いのかはさておき、森を作った人がどういう意図で森を広げているかわかりませんけど、探して話を聞いてみましょう」
 巻き込まれたとはいえ、攻撃を仕掛けられているわけではない。
 そのため、説得できれば筆を差し出してくれるかもしれないと考える。 

 ハリーヌ・ヨツユビは周りを見つつ、鼻をひくひく動かす。
「ワタクシは学園にいたはずでございますが……はてさて」
 不自然な木々が立ち並ぶのを見て、
「なんだか不思議な空間に来てしまったでございますねぇ」
 と思う。それでも、相棒のゴリラもいるし、装備もきちんとある。
 何かに巻き込まれたということでも冒険者として冷静に対処すればいいのだ。
 今回はドゥジンの筆探し中ということ、森という点からモーリスの可能性が浮かんだ。
 モーリスは教授であり、先日あった入学試験問題用紙盗難事件の被害者だ。その犯人探しにハリーヌは尽力した。なお、事件の最中、モーリスは学園の内覧会に来ていた『灰火の守部』グレイオンスにあっていた。盗難されて落ち込んでいたモーリスがグレイオンスに色々思いを持ってもおかしくはない。
「ともかく、早くこの現象を何とかしたいでございます。きっと、モーリス先生がいるはずでございますから、探すでございますよ」

 ウォーゼルは呆然と周囲を見る。
「ここ学園、だよね……?」
 依頼を受けて一緒に探していた仲間がいるから、歩いていた学園内のはずだ。
「これじゃ、授業どころじゃないし、何とかしないとだね」
 一晩で消えるとはいえ、これがあれば、またこのような夢かダンジョンかよくわからないものが発生するのだから。
 一つでも憂いは消さないとならない。皆のためにも、何より、編入試験合格後の学園生活のためにも。

 サイラスは仲間の方に移動する際、木と木に挟まった。
「……なんで!」
 自力で抜けることはできたけど、異様な木の生え方だ。
「ここまで大量に生やすなんて普通出来ないし」
 木の太さを考えると、樹齢は相当なものである。異様に大きな木があるのだから、これが妄想の起点かつ筆を持つ人を探す手がかりだろう。
「んー? 植物共感でわかるかな」
 特殊な状況であるし、木を生やした主がわかるかもしれないと考えた。
 植物は「ニンゲン、ポンとしてドーンて生えた」とか「生えてるのだ!」という何かを伝えてくる。その上、どこか楽しげだった。
「なんか、いつもより鮮明で……楽しそうだな……」
 思い当たるのは、ここが神具であるドゥジンの筆によるダンジョンであり、この植物もその創造物だからということだった。その結果、若干鮮明かつ植物の感情が伝わる、のかもしれない。

●とりあえず、進もう
 どうやって進むか、どこに進むかが問題だった。
 どこかで「どーん」と謎の音が響く。

 サイラスは植物共感でわかったことを伝える。
「ドゥジンの筆のダンジョンで、この植物もその創造物だからなのか、いつもより共感できるんだけど、今のところ役に立たないかな」
 聞いたことを伝える。
「でも、木を育てているやつが高確率で持ち主では?」
 その推察に、皆、うなずく。
 なお、人が通ることを考えない木の生え方ではないため、透視を駆使して確認はすることを考える。
 トーラは「木々が深くなる方に進めば元凶の筆にたどり着けるのではないでしょうか?」と提案する。
「どう進むにしても、木を生やしている人の痕跡があれば見つけるきっかけになりますよね」
「そうでございますね……どう進むにしても、ワタクシたちが迷子にならないようにしないといけないでございますね」
 ハリーヌは木に印をつけつつ進むつもりだ。
「木の生え方によっては、向こう側が見えないでございますね」
 通常の森以上に視界が悪いため、あたりを付けて進むため【捜波】は重要そうだった。あとは、相棒のゴリラの捜索の目を借りること。人手は多いほうがいい。
 ウォーゼルは音を聞きながら「あの音は何か気になります」とつぶやく。状況を見たいと考え、
「高いところから見てみます」
 と、壁歩きで近くの高い木を上っていった。

 ウォーゼルは木を登り切ったところで、途方に暮れた。
 大きな木ばかりであり、見える範囲でも、木がみっちりあるのがわかる。さらに木の種類も様々。
「緑のじゅうたんですし、自然の生え方じゃないですね。このような生え方だと、木がかわいそうです」
 遠くで「どーん」という音がして、木が増えたように見える。【洞察】すればそうと考えるのは妥当だった。
 急いで下に降りて、そのことを報告する。
 サイラスは植物共感してみるが、元気よく、楽しそうな感覚が伝わるのみ。
「手がかりないし、行ってみようか」
 一行は出発した。
 ハリーヌは「スタート地点」であるという印を木につけた。

 トーラとウォーゼルは身の軽さを生かして状況や位置の把握に努める。また、トーラは状況を考え【看破】し道を選び、ウォーゼルは【双波】も駆使し先を見通す。
 ハリーヌはゴリラと少し距離を置き、捜索範囲を広げる。
 サイラスは【植物共感】や【透視】を用いて、手がかりを探す。
 木と木の間が狭いこともあり、通れるかどうかということの判断が難しいこともある。
 もし進むところが木の壁となっていればトーラやウォーゼルはロープで仲間を引っ張り上げるつもりもあった。
 色々想定していたけれども、幸いにして、木々の隙間を縫ってどうにか進んでいけた。

 一行が進んでいる間も「どーん」という音が時々聞こえる。
 その音は近くなってきているようだった。

 ウォーゼルは「もう一息ということですね」と思う。
 サイラスは「もう一回してみようかな」と植物共感を用いる。
 「生えるぅ」とか「伸びるのだ」とか、植物らしい雰囲気が多かった。そのような中、「森は最高」という現状が楽しいのか、植えている人の気持ちなのかよくわからないものが入る。
「これ、植物のではない気がする? でも、植物は森がいい? 筆で想像された植物だから、植えている人の感情?」
 サイラスは植物共感で伝わったことを告げる。
 ハリーヌは木を見上げ「森は最高、でございますか」といい、少し考えてから続ける。
「やはり、モーリス教授なんでございましょうか」
 サイラスが「どういう人?」と問うと、他の人も知りたいという顔でハリーヌを見る。
「推測でございますが――」
 と前置きをして、ハリーヌは先日あった件を話した。
 トーラが腑に落ちた様子で言う。
「確かに、樹が好きな人を喜ばせたくてやっているみたいですね」
 まだ、本人がいるわけではないため、確定ではない。
 出発を前にウォーゼルが確認する。
「音が近いですし、ここからは慎重に近づく必要がありますね?」
 同意する返答があった。
 相手に警戒されて、筆のありかがわからないまま逃げられるのは困るのだから。

●発見、教授
 しばらく進むと、人の気配があった。
 木の陰から冒険者は様子をうかがう。
 ハリーヌは「モーリス先生でございますね」と断言した。
「穏便に話して筆のありかを教えてくれるとよいでございますが、どうなるかわかりません。ワタクシたちはここから回り込んでおき、行く手を遮るようにしておくでございます」
 サイラスは「そうなるね」と言う。戦闘となっても互いに非常に戦いづらいということはわかるから、説得できることが一番いいに決まっている。
 木がどう動くかわからない。一方で、密集していることは互いに不利だった。
 慎重にモーリスを囲うように位置を取った。

 トーラがまず近寄って普通に話しかける。
「こんにちは。何をされているんですか?」
 モーリスは「木を生やしているんだよ! 君もやってみるかい?」と明るく答える。
「そんなに簡単に生えるんですか?」
「こうして、『おーきくなれよー』と呪文を唱えると」
 モーリスが巾着袋から出したどんぐりを埋めたら、確かに目の前でどーんと大樹になった。
「すごいです! どんぐりなのに、杉の木が生えました」
 どこをどう褒めるか悩ましい。木の種類が種と関係ないのは突っ込むところでもある。
「でも、なぜ森を?」
「生やさないとならないからだよ!」
 モーリスは笑顔だ。
 推定から言えば、グレイオンスやエルフの留学生が来ることを考えての行動だ。
「……まさか、色々忘れたい状況ということでしょうか」
 トーラはモーリスの状況を考えていた。でも、森を作っているのは、グレイオンスやエルフに対する思いがあるのは伝わった。
 ウォーゼルが木を褒めつつ、現れる。
「すごく立派な木ですね」
「そうかな? 君も植物には興味があるのかな?」
「はい、そうです。俺はウォーゼルと言います」
 と自己紹介もし、敵意がないことを示し、木について話をしていった。

 平和な会話が進むのを、ハリーヌは眺める。このまま筆についてわかればいいが、なかなか木の話から進まない。
 モーリスを観察していると以前より元気そうだし、楽しそうなのはよかった。ちょっと、狂気を感じるところは問題かもしれないけど。
 時間をかればそのまま一晩経つかもしれないけれども、被害が広がらない保証がなかった。
 ハリーヌは声を掛けた。
「モーリス先生、ドゥジンの筆はどこでございますか?」
 モーリスは小首をかしげた。
 ハリーヌは【エンパシー】を使いたいが、近づくには慎重さもいる。じわじわ進む。
 サイラスは木々の隙間から出てきて告げる。
「それが放置されると困る人がいるんで探しているんだ」
「何かの筆を最後に見たのはいつでございましょう?」
 ハリーヌは言い方を変えてみた。
「筆?」
「そうでございます。心当たりはございませんでしょうか?」
 ハリーヌの言葉を聞いて、モーリスは思い出したようだった。
 それと同時に、警戒心がわいたらしく「知らない」と答えた。
 サイラスは筆を渡してもらうため、困る人がいるということを説明をした。
「困る人というのは、具体的に言うといい年して少女のコスプレをして、ぶりっ子しながら若い子の前に現れて黒歴史を増産する呪いを掛けられて年をお考えになったバ……とあるところの老婆さんとか。一本でも回収していないで残ったらその呪いが発動するかもしれないんだってさーと」
 これが真実かどうかは不明だけれども、モーリスが動揺したからよいのだ。
 トーラが筆の効果をかかわらせて、説得を試みる。
「筆で描いた内容は、長持ちしないそうなんです。楽しい夢ということはいいことです。でも、夢から覚めたらきっとがっかりすると思うんですよね……」
 トーラは続けた。
「植樹ならお手伝いします。もちろん、基礎をつくるのも、そこから木が成長するのも何十年とかかりますけど、それが一番の近道です」
 未来につながる事業であり、これも一つの「夢」であり、現実だ。そして、人のつながりも生まれる。
「筆のある場所知っているなら教えてください」
 トーラは真摯に告げる。
 ハリーヌがモーリスの興味を考え、提案をする。
「せっかくでしたら、フィルエス大森林を実際に見に行かれてはいかがでしょう。きっと、王国にはない植物がたくさんあって勉強になると思うのでございます。エルフの皆様の生の生活も見られるのも、参考になるでございますよ」
 ウォーゼルは現実で埋めることで提案をする。
「学校で植樹なら、会議などで提案してみればどうですか?」
 ゲリラ植樹するより、正攻法で植樹する方がいいに決まっている。
「元に戻ったら教授の授業も楽しみにしていますね」
 ウォーゼルの言葉に教授は「私の授業を楽しみにしてくれる?」とつぶやく。
 そして、モーリスは森を見渡し、うなずいた。
 モーリスは目を潤ませた。

 冒険者は筆を手に入れた。
 筆が折られ、夢は途切れた。

●無事
 サイラスは折れた筆や墨を回収できればほしかった。竜化やその他の研究の材料として使えるかもしれないと考えていたからだ。
「何も、ない?」
 不思議なことに何も残っていなかった。
 どこかで落ちたのか、夢と一緒に消えたのか。
 重要な点として、机に突っ伏して眠っているモーリスの状態も確認した。
 何事もなかったかのように眠っている。
「楽しい夢として認識されていればいいですけれど」
 トーラはいう。
 ハリーヌは「そうでございますね」とうなずく。教授の羽織るものをハリーヌが見つけ、教授の肩にゴリラが掛ける。
 ウォーゼルは「筆はこれで一本ということですね」という。
 他にも冒険者が活動しているから、きっとどうにかなるに違いないと願ってやまなかった。

マスターコメント

 ご参加ありがとうございます。  穏便に筆回収をしていただき幸いです。  モーリス教授がフィルエス大森林に行けるのはいつか……とりあえず、学園に長期休暇があるときですね。いつか行けるといいですが、体力ないんで、教授体力づくりしないといけませんね。  ご縁があれば、お会いしましょう。
ショートシナリオ

ショートシナリオ普通 報酬:標準4 / 4〜8人

2022年04月19日 10時12分13秒 公開

大成功

相談掲示板

  1. No.1

    とりあえず後2枠埋まるかわからんが 植物交換と透視辺り持ち込もうかと

  2. ウォーゼル

    シーフのウォーゼルです。 出発確定前ですが、よろしくお願いします。 後2人以上、集まるといいですね。 特性スキルは「壁歩き」と「探波(or間に合えば双波)」、汎用スキルは検討中ですが、木々が複雑に入り組んでそうなので枠の1つは「位置感覚」にしようかなと考えています。 あとは…筆を持ってる人を見つけたら、まずは対話による解決を試みてみようかなと。

  3. ハリーヌ・ヨツユビ

    ワタクシはハリーヌ。しがないヨツユビハリネズミのシューターでございます。 皆様、今回は宜しくお願いするでございますよ! 何やら妙な空間に来てしまったようでございますね。 捜波などのスキルはいつも通り有効なのでございましょうか? まずはモーリス先生を探して、筆のありかを知りたいでございますね。 正直に教えてくれないかもしれないでございますから、残留思念感応などで間接的に情報を得られればと…。

  4. トーラ

    シーフのトーラです。 よろしくお願いします! 確定ですね。 森の木々が深くなる方向へ進んでみれば元凶の筆にたどり着けないかなと思っています。

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0