脅威は突然やって来る!
ゆうきつかさ
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シナリオID:2041
オープニング
●リーンエス王国
キッカケは、数か月ほど前の事。
村の周辺で商人達が襲われ、多くの物資が奪われた。
その事が原因で、村に物資が届かず、農作物の売買も不可能になった。
それと時を同じくして現れたのが、山賊達だった。
山賊達は、村人達に対して、用心棒代を請求する代わりに、村の安全を保障した。
「わしらに選ぶ権利などなかった。断れば、今まで通り……いや、もっと酷い目に遭う事が分かっていたからな」
カイラスと名乗った男が、深い溜息を漏らした。
実際に、用心棒代を支払うようになってから、商人達が襲われる事も無くなった。
村人達の中には、山賊達が商人達を襲っているのでは、と噂している者もいたが、抵抗する術がないため、山賊達の前では、敢えて口を噤んでいるようである。
「それでも、死ぬよりはマシだと思っていたんだが、時間が経つにつれて、高圧的で強制めいてきた。酷い時は、収穫の9割。要求が満たされなければ、殴る蹴るの暴行まで働くようになった。そして、いつも同じことを口にした。『俺達がいるから、村の安全が保障されている、と。俺達がいなくなるような事があれば、今後やって来る脅威に太刀打ちする事は出来ない』と……! そこでお前達に頼みたい。その脅威になってくれ! 山賊達の話では、いずれやってくる脅威に備えて、力を蓄えているという話だから、本気で用心棒をする気があるなら、お前達と戦うはずだ。だが、そのまま逃げ出すのであれば、それでも構わない。これ以上、村に居座られても、困るからな」
現在、山賊達は村長の屋敷に居座っており、村の女性をはべらせて、朝から酒浸りのようである。
山賊達の数は20人程度。女性の数は5人ほど。
最悪の場合は、女性達が狙われてしまう可能性が高いため、襲撃するのは昼前。
女性達が料理をするため、山賊達から離れたタイミングを狙って、攻撃を仕掛けてほしいという事だった。
山賊達がいるのは、調理場から離れているため、女性達に避難を促せば、被害を抑える事が出来るようである。
カイラスも、可能な限り村人達に声を掛け、村長の屋敷には近づかないようにしておくように言っておくので、よろしく頼むという事だった。
キッカケは、数か月ほど前の事。
村の周辺で商人達が襲われ、多くの物資が奪われた。
その事が原因で、村に物資が届かず、農作物の売買も不可能になった。
それと時を同じくして現れたのが、山賊達だった。
山賊達は、村人達に対して、用心棒代を請求する代わりに、村の安全を保障した。
「わしらに選ぶ権利などなかった。断れば、今まで通り……いや、もっと酷い目に遭う事が分かっていたからな」
カイラスと名乗った男が、深い溜息を漏らした。
実際に、用心棒代を支払うようになってから、商人達が襲われる事も無くなった。
村人達の中には、山賊達が商人達を襲っているのでは、と噂している者もいたが、抵抗する術がないため、山賊達の前では、敢えて口を噤んでいるようである。
「それでも、死ぬよりはマシだと思っていたんだが、時間が経つにつれて、高圧的で強制めいてきた。酷い時は、収穫の9割。要求が満たされなければ、殴る蹴るの暴行まで働くようになった。そして、いつも同じことを口にした。『俺達がいるから、村の安全が保障されている、と。俺達がいなくなるような事があれば、今後やって来る脅威に太刀打ちする事は出来ない』と……! そこでお前達に頼みたい。その脅威になってくれ! 山賊達の話では、いずれやってくる脅威に備えて、力を蓄えているという話だから、本気で用心棒をする気があるなら、お前達と戦うはずだ。だが、そのまま逃げ出すのであれば、それでも構わない。これ以上、村に居座られても、困るからな」
現在、山賊達は村長の屋敷に居座っており、村の女性をはべらせて、朝から酒浸りのようである。
山賊達の数は20人程度。女性の数は5人ほど。
最悪の場合は、女性達が狙われてしまう可能性が高いため、襲撃するのは昼前。
女性達が料理をするため、山賊達から離れたタイミングを狙って、攻撃を仕掛けてほしいという事だった。
山賊達がいるのは、調理場から離れているため、女性達に避難を促せば、被害を抑える事が出来るようである。
カイラスも、可能な限り村人達に声を掛け、村長の屋敷には近づかないようにしておくように言っておくので、よろしく頼むという事だった。
解説
【基本的な情報】
山賊のボス×1
顔に奇妙なメイクをしており、髭面で筋肉質。
どうやら、薬物中毒らしい。
ハンマーを武器にして戦う。
何処からか逃げてきたという噂だが……。
山賊×19
短剣やカタール、棍棒、斧等を使って攻撃を仕掛けてくる。
頭は悪いが、薬物中毒者もいるらしい。
マスターより
今回の目的は、村から山賊達を追い払う事が目的です。
最低でも、山賊のボスさえ倒せば、成功です。
基本的には、ノリと勢いと格好良さを重視しますので、難しい事は考えず、キャラクターらしく行動してかまいません。
リプレイ
●
依頼のあった辺境の村は、山賊達に半ば占拠されていた。
山賊達が根城にしている村長の屋敷からは、頭の悪そうな笑い声が響いており、痩せこけた村人達が虚ろな表情を浮かべて畑を耕している最中だった。
だが、休む間もなく働き続けているせいで、今にも倒れそうになっており、身体をフラフラさせていた。
「おら、働け!」
「休んでいる暇なんてねーぞ、コラァ!」
その事に苛立ちを覚えた見張りの山賊達が、酒を飲みながら喚き散らしていたものの、ふたりともだいぶ酒が回っているのか、今にも夢の世界に旅立ちそうな勢いで、頭をコクコクさせていた。
「……完全に油断しているようだね」
アステルが岩陰に隠れながら、ゴクリと唾を飲み込んだ。
一応、見張りが立っているものの、ヤル気が遊びに行ってしまっているため、ほとんど飾りと化しており、見張りとしての役目を果たしていなかった。
おそらく、誰かが攻めてくるとは、夢にも思っていないのだろう。
冒険者ギルドに頼んで、報酬を支払う余裕がないと思い込んでいるため、完全に油断しているようだった。
「この状況は、軒貸して母屋取られる……ってヤツか? 最近の賊は無駄に知恵付けてやがンなァ。ま、搾取するしか能がない分、アタマはお察しか」
アーテミシアも岩陰に隠れつつ、超視覚で様子を窺いながら、呆れた様子で深い溜息を漏らした。
山賊達の大半は、頭の中に御花畑が広がっているらしく、誰かが襲ってくるとは夢にも思っていないようである。
それとは対照的に、村人達はアーテミシアの存在に気づくと、満面の笑みを浮かべて、自らの命を削る勢いで激しく手を振っていた。
(これは……違う意味で、マズイ気が……)
サイラスが気まずい様子で汗を流しながら、ハンドサインで村人達に合図を送った。
「……!」
その事に気づいた村人達が苦笑いを浮かべながら、山賊達に怪しまれないようにするため、再び農作業をし始めた。
だが、いつでも逃げる事が出来るように準備を整える事は忘れておらず、先程とは違って目をギラギラとさせていた。
「まあ、何とかなるだろ」
そんな中、だわが足元の小石を拾い上げ、民家の屋根めがけて放り投げた。
「んあっ! 何だ!?」
「い、今の音は何だ! 何があった!」
その途端、外で見張りをしていた山賊達がパチッと目を開け、慌てた様子で辺りを見始めた。
しかし、音の正体を突き止める事が出来ぬまま、不安ばかりが膨らんでいるようだった。
そんな山賊達を嘲笑うようにして、だわが村人達がいる方向とは反対側に小石を投げた。
「ま、また音がしたぞ!」
「畜生、馬鹿にしやがって!」
その事に腹を立てた山賊達が、鼻息を荒くさせながら、音のする方向に小走りで近づいた。
「……山賊共め! これ以上、貴様等の好きにはさせない!」
それと同時に、アルベルト・V・シュタールシュヴェーアトが物陰から飛び出し、見張りの山賊が大声を上げる余裕すら与えず、竜鉄の大太刀を振るって斬り捨てた。
「んあ……がっ!」
もうひとりの山賊も仲間を呼びに行こうとして、後ろを向いた途端、だわが振り下ろした剣に斬られて息絶えた。
「さあ、いまのうちだよ」
その間に、アステルが調理場にいた女性達に声を掛け、警戒した様子で村の外まで誘導した。
「……うくっ!」
その途端、泣き出しそうになった女性もいたが、この状況で声を出す訳には行かないと思ったのか、必死に感情を抑え込んでいるようだった。
「おい、こらっ! 何をしてやがる!」
そんな中、ほろ酔い加減の山賊が現れ、アステル達に気づいて、大声を上げた。
「な、なんだ!」
「何が起こった!」
その騒ぎを聞きつけ、他の山賊達が集まってきたものの、女性達は既に逃げた後。
「うぐぐっ! 余計な事をしやがって! ……殺せ! 皆殺しだァ!」
それを目の当たりにした山賊のボスが、激しくこめかみをピクつかせ、手下達に指示を出した。
「そら、タマァ貰いに来たぜ。こんにちわ、死ねってな!」
すぐさま、アーテミシアがダマスカス鋼の戦槌を振り回し、山賊達を薙ぎ払っていった。
「コ、コイツ、強ぇ!」
「ひ、怯むんじゃねぇ! あんなのザコだ! 間違いねぇ!」
その事に動揺した山賊達が短剣を構えて身構えたものの、恐怖で両脚が激しくリズムを刻んでいた。
それでも、背後から山賊のボスが凄まじい殺気を放っているため、逃げる訳には行かないようである。
「畜生ッ!」
「死ねやァァァァァァァ!」
その迷いを振り払うようにして、山賊達がカタールを握り締め、次々と襲い掛かってきた。
「よそで似た様なことされてもアレだし、まあ……ほっとく訳にはねー」
サイラスがペインキルで痛みに耐えつつ、 焔翼を発動させて、一時的に炎で出来た翼のような物を背中に構築すると、エーテルを集めて放出し、一気に距離を縮めて、大蛇身で山賊達に攻撃を仕掛けていった。
「さて……まだ、やるか? まあ、逃がすつもりはないけどな」
アルベルトが山賊達に語り掛けながら、竜鉄の大太刀で鋭撃2を繰り出した。
「うぐ……ぐぐぐっ! どいつもこいつも使えんとは……」
その事に苛立ちを覚えた山賊のボスが、ギチギチと歯を鳴らした。
しかし、まわりにいる山賊達が、戦意を喪失しつつあり、隙あらば逃げ出しそうな勢いだった。
(どうやら、あの妙な趣味の化粧の奴が、敵の統率者のようだな。まずはあいつから潰すとするか。もし大した統率も取れていない集団なら頭が潰されれば瓦解するものだしな)
だわが戦術眼で山賊のボスを見極め、闘気槌3で巨大な光塊を剣に纏わせ、力任せに振り下ろした。
「ぐぎっ! ぎぎぎぎぎっ! ふ、ふふざけた真似をしやがって! こ、こうなったら……!」
山賊のボスがケモノのような叫び声を響かせ、隠し持っていた薬をグイッと飲み干した。
それと同時に、山賊のボスの目が充血し、みるみるうちに全身の筋肉が隆起した。
「……なんだかマズイ事になってない」
アステルが色々な意味で危機感を覚え、警戒した様子で間合いを取った。
まわりにいた山賊達もヤバイ事態に陥っている事を理解したのか、逃げ出すタイミングを窺っているようだった。
「どうした? 貴様らは用心棒なんだろ? だったら俺を斬ってみろよ」
そんな空気を察したアルベルトが山賊達を挑発しながら、チャージングで瞬間的に加速し、竜鉄の大太刀を振り下ろした。
だが、山賊達の頭の中にあるのは、逃げる事だけ。
誰も本気で村を守るつもりなどなかったため、オロオロしているようだった。
「何、ヒヨッてやがる! 戦えぇぇぇぇぇぇぇ!」
それと同時に、山賊のボスが手下の頭をムンズと掴み、力任せに放り投げた。
「んぎゃああああああああああああああああああ!」
その拍子に、山賊が辺りに響かせ、凄まじい勢いで宙を舞った。
「……こンなンで用心棒気取ろうなんて呆れたもンだ」
アーテミシアが嫌悪感をあらわにしながら、チャージングでダッシュし、悲鳴を上げて迫ってきた山賊を避けると、そのまま勢いをつけてダマスカス鋼の戦槌を振り下ろした。
「だから、どうした! 戦場で逃げるヤツなど、ゴミと同等っ!」
山賊のボスが怒り狂った様子で、そばにあったハンマーを掴み取り、勢いよくブンブンと振り回した。
「それじゃ、ここで死ぬ覚悟があるって事かー。それじゃ、遠慮はいらないね」
サイラスがグロリアスアーマー3で守りを固めつつ、大蛇身の鎖で山賊のボスの首をジリジリと締め上げた。
「うが……ごぼこぼ……。グギィィィィィィィィィ!」
その途端、山賊のボスが咆哮を響かせ、醜く両腕を肥大化させ、再びハンマーを振り回した。
「……臭えな。きたねーニオイだけでなく、クスリのニオイまでしやがる。まあ、いいや。地獄にいきゃ何だって同じだしな」
即座に、アーテミシアが強打でハンマーそのものを打ち返し、胸板を蹴っ飛ばして衝撃刃で追い打ちをかけた。
「ふ、ふざけやがって!」
それと同時に、山賊のボスがドシンと尻餅をつき、持っていたハンマーを地面に落とした。
その事に危機感を覚えた山賊のボスが慌てた様子で手を伸ばしたものの、ハンマーを掴み取る事が出来なかった。
「どうやら、運命の女神にも見捨てられちまったようだなっ!」
だわが鋭撃2を繰り出し、山賊のボスの首を貫いた。
「ば、馬鹿なっ! ゴボッ、ガハッ! ゲフッ!」
その一撃を喰らった山賊のボスが、喉元から大量の血を撒き散らし、白目を剥いて息絶えた。
「やっぱり、黄の親指のメンバーだったようだね」
そんな中、サイラスが山賊のボスの死体を調べ、深い溜息を漏らした。
おそらく、黄の親指のやり方について行く事が出来ず、薬を盗んで逃げ出してしまったのだろう。
既に、薬は空っぽになっていたが、山賊のボスを見る限り、失敗作だったのだろう。
「ただし、メンバーはそいつだけ。他はチンピラの寄せ集めって感じだな」
その間に、だわが仲間達と力を合わせて、山賊達を蹴散らし、仲間達のところに戻ってきた。
山賊達の大半は、見かけほど強くはなく、黄の親指について、何も知らないようだった。
しかし、黄の親指がリーンエス王国で暗躍している可能性が高く、山賊のボスが何らかの形で関わっていた可能性が高かった。
「……何か嫌な予感がするな。このまま何も起こらないといいんだが……」
そう言ってアルベルトが村人達の応急処置をしながら、何処か遠くを見つめるのであった。
依頼のあった辺境の村は、山賊達に半ば占拠されていた。
山賊達が根城にしている村長の屋敷からは、頭の悪そうな笑い声が響いており、痩せこけた村人達が虚ろな表情を浮かべて畑を耕している最中だった。
だが、休む間もなく働き続けているせいで、今にも倒れそうになっており、身体をフラフラさせていた。
「おら、働け!」
「休んでいる暇なんてねーぞ、コラァ!」
その事に苛立ちを覚えた見張りの山賊達が、酒を飲みながら喚き散らしていたものの、ふたりともだいぶ酒が回っているのか、今にも夢の世界に旅立ちそうな勢いで、頭をコクコクさせていた。
「……完全に油断しているようだね」
アステルが岩陰に隠れながら、ゴクリと唾を飲み込んだ。
一応、見張りが立っているものの、ヤル気が遊びに行ってしまっているため、ほとんど飾りと化しており、見張りとしての役目を果たしていなかった。
おそらく、誰かが攻めてくるとは、夢にも思っていないのだろう。
冒険者ギルドに頼んで、報酬を支払う余裕がないと思い込んでいるため、完全に油断しているようだった。
「この状況は、軒貸して母屋取られる……ってヤツか? 最近の賊は無駄に知恵付けてやがンなァ。ま、搾取するしか能がない分、アタマはお察しか」
アーテミシアも岩陰に隠れつつ、超視覚で様子を窺いながら、呆れた様子で深い溜息を漏らした。
山賊達の大半は、頭の中に御花畑が広がっているらしく、誰かが襲ってくるとは夢にも思っていないようである。
それとは対照的に、村人達はアーテミシアの存在に気づくと、満面の笑みを浮かべて、自らの命を削る勢いで激しく手を振っていた。
(これは……違う意味で、マズイ気が……)
サイラスが気まずい様子で汗を流しながら、ハンドサインで村人達に合図を送った。
「……!」
その事に気づいた村人達が苦笑いを浮かべながら、山賊達に怪しまれないようにするため、再び農作業をし始めた。
だが、いつでも逃げる事が出来るように準備を整える事は忘れておらず、先程とは違って目をギラギラとさせていた。
「まあ、何とかなるだろ」
そんな中、だわが足元の小石を拾い上げ、民家の屋根めがけて放り投げた。
「んあっ! 何だ!?」
「い、今の音は何だ! 何があった!」
その途端、外で見張りをしていた山賊達がパチッと目を開け、慌てた様子で辺りを見始めた。
しかし、音の正体を突き止める事が出来ぬまま、不安ばかりが膨らんでいるようだった。
そんな山賊達を嘲笑うようにして、だわが村人達がいる方向とは反対側に小石を投げた。
「ま、また音がしたぞ!」
「畜生、馬鹿にしやがって!」
その事に腹を立てた山賊達が、鼻息を荒くさせながら、音のする方向に小走りで近づいた。
「……山賊共め! これ以上、貴様等の好きにはさせない!」
それと同時に、アルベルト・V・シュタールシュヴェーアトが物陰から飛び出し、見張りの山賊が大声を上げる余裕すら与えず、竜鉄の大太刀を振るって斬り捨てた。
「んあ……がっ!」
もうひとりの山賊も仲間を呼びに行こうとして、後ろを向いた途端、だわが振り下ろした剣に斬られて息絶えた。
「さあ、いまのうちだよ」
その間に、アステルが調理場にいた女性達に声を掛け、警戒した様子で村の外まで誘導した。
「……うくっ!」
その途端、泣き出しそうになった女性もいたが、この状況で声を出す訳には行かないと思ったのか、必死に感情を抑え込んでいるようだった。
「おい、こらっ! 何をしてやがる!」
そんな中、ほろ酔い加減の山賊が現れ、アステル達に気づいて、大声を上げた。
「な、なんだ!」
「何が起こった!」
その騒ぎを聞きつけ、他の山賊達が集まってきたものの、女性達は既に逃げた後。
「うぐぐっ! 余計な事をしやがって! ……殺せ! 皆殺しだァ!」
それを目の当たりにした山賊のボスが、激しくこめかみをピクつかせ、手下達に指示を出した。
「そら、タマァ貰いに来たぜ。こんにちわ、死ねってな!」
すぐさま、アーテミシアがダマスカス鋼の戦槌を振り回し、山賊達を薙ぎ払っていった。
「コ、コイツ、強ぇ!」
「ひ、怯むんじゃねぇ! あんなのザコだ! 間違いねぇ!」
その事に動揺した山賊達が短剣を構えて身構えたものの、恐怖で両脚が激しくリズムを刻んでいた。
それでも、背後から山賊のボスが凄まじい殺気を放っているため、逃げる訳には行かないようである。
「畜生ッ!」
「死ねやァァァァァァァ!」
その迷いを振り払うようにして、山賊達がカタールを握り締め、次々と襲い掛かってきた。
「よそで似た様なことされてもアレだし、まあ……ほっとく訳にはねー」
サイラスがペインキルで痛みに耐えつつ、 焔翼を発動させて、一時的に炎で出来た翼のような物を背中に構築すると、エーテルを集めて放出し、一気に距離を縮めて、大蛇身で山賊達に攻撃を仕掛けていった。
「さて……まだ、やるか? まあ、逃がすつもりはないけどな」
アルベルトが山賊達に語り掛けながら、竜鉄の大太刀で鋭撃2を繰り出した。
「うぐ……ぐぐぐっ! どいつもこいつも使えんとは……」
その事に苛立ちを覚えた山賊のボスが、ギチギチと歯を鳴らした。
しかし、まわりにいる山賊達が、戦意を喪失しつつあり、隙あらば逃げ出しそうな勢いだった。
(どうやら、あの妙な趣味の化粧の奴が、敵の統率者のようだな。まずはあいつから潰すとするか。もし大した統率も取れていない集団なら頭が潰されれば瓦解するものだしな)
だわが戦術眼で山賊のボスを見極め、闘気槌3で巨大な光塊を剣に纏わせ、力任せに振り下ろした。
「ぐぎっ! ぎぎぎぎぎっ! ふ、ふふざけた真似をしやがって! こ、こうなったら……!」
山賊のボスがケモノのような叫び声を響かせ、隠し持っていた薬をグイッと飲み干した。
それと同時に、山賊のボスの目が充血し、みるみるうちに全身の筋肉が隆起した。
「……なんだかマズイ事になってない」
アステルが色々な意味で危機感を覚え、警戒した様子で間合いを取った。
まわりにいた山賊達もヤバイ事態に陥っている事を理解したのか、逃げ出すタイミングを窺っているようだった。
「どうした? 貴様らは用心棒なんだろ? だったら俺を斬ってみろよ」
そんな空気を察したアルベルトが山賊達を挑発しながら、チャージングで瞬間的に加速し、竜鉄の大太刀を振り下ろした。
だが、山賊達の頭の中にあるのは、逃げる事だけ。
誰も本気で村を守るつもりなどなかったため、オロオロしているようだった。
「何、ヒヨッてやがる! 戦えぇぇぇぇぇぇぇ!」
それと同時に、山賊のボスが手下の頭をムンズと掴み、力任せに放り投げた。
「んぎゃああああああああああああああああああ!」
その拍子に、山賊が辺りに響かせ、凄まじい勢いで宙を舞った。
「……こンなンで用心棒気取ろうなんて呆れたもンだ」
アーテミシアが嫌悪感をあらわにしながら、チャージングでダッシュし、悲鳴を上げて迫ってきた山賊を避けると、そのまま勢いをつけてダマスカス鋼の戦槌を振り下ろした。
「だから、どうした! 戦場で逃げるヤツなど、ゴミと同等っ!」
山賊のボスが怒り狂った様子で、そばにあったハンマーを掴み取り、勢いよくブンブンと振り回した。
「それじゃ、ここで死ぬ覚悟があるって事かー。それじゃ、遠慮はいらないね」
サイラスがグロリアスアーマー3で守りを固めつつ、大蛇身の鎖で山賊のボスの首をジリジリと締め上げた。
「うが……ごぼこぼ……。グギィィィィィィィィィ!」
その途端、山賊のボスが咆哮を響かせ、醜く両腕を肥大化させ、再びハンマーを振り回した。
「……臭えな。きたねーニオイだけでなく、クスリのニオイまでしやがる。まあ、いいや。地獄にいきゃ何だって同じだしな」
即座に、アーテミシアが強打でハンマーそのものを打ち返し、胸板を蹴っ飛ばして衝撃刃で追い打ちをかけた。
「ふ、ふざけやがって!」
それと同時に、山賊のボスがドシンと尻餅をつき、持っていたハンマーを地面に落とした。
その事に危機感を覚えた山賊のボスが慌てた様子で手を伸ばしたものの、ハンマーを掴み取る事が出来なかった。
「どうやら、運命の女神にも見捨てられちまったようだなっ!」
だわが鋭撃2を繰り出し、山賊のボスの首を貫いた。
「ば、馬鹿なっ! ゴボッ、ガハッ! ゲフッ!」
その一撃を喰らった山賊のボスが、喉元から大量の血を撒き散らし、白目を剥いて息絶えた。
「やっぱり、黄の親指のメンバーだったようだね」
そんな中、サイラスが山賊のボスの死体を調べ、深い溜息を漏らした。
おそらく、黄の親指のやり方について行く事が出来ず、薬を盗んで逃げ出してしまったのだろう。
既に、薬は空っぽになっていたが、山賊のボスを見る限り、失敗作だったのだろう。
「ただし、メンバーはそいつだけ。他はチンピラの寄せ集めって感じだな」
その間に、だわが仲間達と力を合わせて、山賊達を蹴散らし、仲間達のところに戻ってきた。
山賊達の大半は、見かけほど強くはなく、黄の親指について、何も知らないようだった。
しかし、黄の親指がリーンエス王国で暗躍している可能性が高く、山賊のボスが何らかの形で関わっていた可能性が高かった。
「……何か嫌な予感がするな。このまま何も起こらないといいんだが……」
そう言ってアルベルトが村人達の応急処置をしながら、何処か遠くを見つめるのであった。
マスターコメント
今回はMVP候補が2名いたため、山賊のボスにトドメをさした、だわさんを優先しました。
ショートシナリオ難しい 報酬:少ない5 / 4〜8人
2022年04月06日 16時55分22秒 公開
大成功
参加者
- サイラス
アルベルト・V・シュタールシュヴェーアト
アーテミシア
- アステル
だわ
相談掲示板
ウォーリアだ。だわと呼んでもらえれば。よろしく頼む。 山賊の駆逐、か。 見逃す気はあまり無いが。逃げる者を追わない作戦で行くならば、初撃にこちらの火力を集中させて戦意を削ぎ、早々に「勝てない」と思わせた方が良いのだろうな。 薬物の影響は少し気になるが、一介の山賊が持つものなら筋力強壮剤などではなく単なる麻薬類だろうか。気が大きくなる、冷静な判断ができなくなる、とかその辺りの。 料理のため女性が離れるタイミングを狙うとのことだが数人は山賊の近くに残っているかもしれないからそこにも留意しつつ。
ウォリアーのアーテミシアだ。 まあ深く考えなくてもいいってあるし、頭をサックリブチのめしちまえば他の連中は逃げるだろ ヤク中の奴らは逃げねえかも知れねえが、それならそっちもバッサリすればいいだけの話だし
No.3
サイラスだ、よろしくなー とりあえずなんかこんな感じのオクスリダイスキ的な依頼あった気がするけど、まあ知らんし仕留めれば同じかなと まあマスターより見る限りキメて脳のリミッター外してるとかやないかな?と思うので普通に仕留めて回るでええんでないかな? まあ殺せるなら数殺すと面倒が後に残らんと思うが
ウォーリアのアルベルト・V・シュタールシュヴェーアトだ。 よろしくな。 俺もとにかく山賊共をぶちのめせばいいんじゃないかと思うぜ。 メタなことを言えば『マスターより』でも「基本的には、ノリと勢いと格好良さを重視しますので、難しい事は考えず、キャラクターらしく行動してかまいません。」ってあるしな。