【人馬】上から来るぞ!
馬車猪
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シナリオID:1967
オープニング
あらゆる物資を現地調達したり、マジカルポケットで8人の物資を運んだりする例外もいはするが補給が多くて困ることはない。
「だから売りモンじゃねーって言ってるだろ!」
『そこをなんとか頼むよっ』
ビヒモーが牽く荷馬車を護衛するリットとケンタウロスが揉めている。
荷馬車に載せられているのは、消毒にも使える強さの酒や真新しい包帯、そしてチョコレートや砂糖菓子などの奢侈品だ。
過酷な戦いに挑む冒険者や軍人の力になるため、後方の人々が用意してくれた物をリットが護衛しているのである。
「だーかーらー、でっかい化け物をぶっ殺しにいく冒険者やついでに軍人連中のための荷物なんだって!」
リットもケンタウロスも相手の言葉は理解していないが言いたいことは分かる。
『これでも足りないのかい。仕方が無い、荷馬車の2倍の量の食料にこの毛皮もつけるよ』
年配の女ケンタウロスが「この悪党め」という目で睨んでくるのでリットが涙目になった。
(なんでこんなことになってんだ。訳がわかんねぇ……やべっ)
表情が引き締まる。
馬の下半身を持つケンタウロスの基準では小柄を通り越して小人のような体格なのに、人馬達が無意識に弓や槍を構えてしまうほど強い殺気が噴き出す。
「上から来るぞ!」
ケンタウロスが行動を起こす前に剣を振り抜いた。
無音で急降下してきた幅4メートルの魔獣が、片方の翼を押し潰されて地面の回避に失敗する。
骨が砕ける音も、全身のパーツが歪んでばらばらになる様も、非常に衝撃的でしかし空の光景はさらに過酷だ。
抜けるような青い空に、20を越える魔獣が舞っていた。
「何匹いやがるっ」
とっさの判断でビヒモーと荷馬車を繋ぐ部分を切り捨てる。
2羽まとめて急降下してきた魔獣が、寸前までビヒモーがいた空間に高速のクチバシ攻撃を繰り出す。
どうする? とビヒモーが目で聞いてくる。
「分かってるっ。こんなときに冒険者がいればなっ」
愚痴は吐いても動きは止めない。
ビヒモーと荷馬車を護ろうとするが弓を構える暇はない。
剣も威力優先で精度は不得意だ。なかなか魔獣に当たらないし、高度を上げられると追撃できない。
『魔獣ごときがあたし達の邪魔をするのかい。あんた達、やるよっ!』
ケンタウロスが荷馬車を中心に展開する。
射撃に適した位置を素早く確保し敵1羽に対して矢を集中する様は、在野授恵者としては実力者のはずのリットに恐怖をいだかせる。
(やり合うことになったら俺殺られるな)
『嘘だろ、効かないのかい』
怯えの度合いはケンタウロスの方が強い。
空を飛ぶため比較的軽量で防御も薄いはずの魔獣が、特異個体でないとはいえ成り立ての授恵者並に強いケンタウロスの矢を受け無傷なのだ。
実際は無傷に見えるだけで微量のダメージはある。
だが矢が刺さらず落ちてくるという現実は変わらず、ケンタウロス達は体を傷つけられる前に心が折れようとしていた。
●
前日。
「護衛依頼です」
依頼が張り出されて慌ただしくなった冒険者ギルドで、職員が淡々と地図を広げていた。
ケンタウロスの『聖地』を中心に描かれた地図だ。
強化魔獣、強化クリーパー、名の知れたメドゥの指先など、『腐緑獣』や『左腕』以外にも脅威が多数いる。
「この付近の人類側戦力に対する護衛をお願いしたいのです」
運び手はリットと大柄ビヒモーの1人と1頭。
運ぶのは医薬品や食料。
目的地は様々だが、戦闘が起きそうにない場所で合流して荷を渡すことになっている。
「危険なので護衛を多くしたという面もありますが、この依頼は護衛依頼であると同時に囮依頼でもあります」
輸送中の食料を狙って何かが襲ってきたときはそれを撃破し『聖地』周辺の敵戦力を減らす。
通常の護衛依頼よりやることが多い依頼になる。
「周辺の主なケンタウロスとは話がついています。ケンタウロスが襲ってくるとしても極少数でしょう。問題は」
強化された後に放置された魔獣やクリーパーだ。
「どのように強化されたか予測ができません。移動速度が遅いなら今は放置して後で片付けるという手も使えるでしょうが……」
仮に飛行する敵が強化されていたとしたら、他の依頼を妨害する最悪な要素になりかねない。
「強化済飛行魔獣などと遭遇したときは護衛を中断しても構いません。最優先で討伐してください」
護衛される側も承知の上ですと語り、既に輸送を始めているリットへの合流を依頼するのだった。
解説
マスターより
リプレイ
翼の端から端まで4メートルに達するスズメ魔獣は、形の平和さからは考えられないほど威圧的だった。
「当たらねーっ」
『当たっても刺さらないーっ』
追い詰められたリットも人馬も言動はほとんど変わらない。
全く通じていない言葉を使い、お互い好意など皆無なのに意図だけが通じていた。
「在野の授恵者さんってリットくんかー。この前ぶりだけど相変わらず出稼ぎがんばってるねー」
アルマ・ヴァレンタインを中心に濃いエーテルが広がった。
冒険者に届いたそれは青白く揺らめく光となって、それぞれに鍛えあげられた能力を一段上の領域に引き上げる。
具体的には2割増しだ。装備を大規模に更新したり壁を乗り越えるのに匹敵するバフは、守られる側にとっての福音であり敵にとっての悪夢である。
「まずはスズメ魔獣をやっつけないとだね」
魔弓に魔力を込めている間に仲間達は既に攻撃を開始している。
「ふっ……こいつが目当てなのでしょう、皆さま方よぅ? なのです!」
ユークリア・フィナンシェが本人の意識としては悪辣に、客観的には可愛らしく挑発する。
ちょっと頑張って用意したお菓子達からは良いにおいと栄養の気配がして、野生で栄養に飢えているスズメ魔獣だけでなく甘味という文明の味を知ってしまった人馬女性陣の意識と視線を否応なく惹きつける。
若いスズメが、危険な覚悟で急降下してユークリアの荷物を奪い取ろうとした。
「ふっ」
わざわざ口で言うのは、鼻を鳴らすという発想がなかったからかもしれない。
仕込んでいた祈雷が発動。直径約15メートルの範囲に雷が複数降り注いで急降下中の魔獣を打ち据える。
焦げた羽と肉の臭いに気付いて、こっそり近づこうとしていたケンタウロスがびくりと体を震わせた。
敵は上空だけでなく地表近くにもいる。
味方か中立かあるいは敵か分からないケンタウロスは、敵に押されて地上に広く広がっている。
敵味方の位置を把握するだけでも困難な状況だが、位置感覚に優れたユークリアにとっては全く問題などない。
「まだ上から来ます!」
最初の祈雷に怯え即座の攻撃を決断できなかったのがスズメの致命的失敗だ。
「悔い改めよ! わからせライトニング!!!!」
稲光は祈雷が担当。
冴え冴えとした光をまとった刃はユークリアの通常攻撃だ。
個人とは思えぬ手数でわからせられたスズメが、焦げ臭いにおいとともに地面に不時着し動かなくなる。
「でっかいスズメですね~……ちゅんちゅん鳴けるんですか? ――ハッ……! あれはリット君! 今助けに行きます……!」
(すっげぇねーちゃんが来たっ)
多勢のスズメ魔獣相手に一歩も引かなかったリットが、ユークリアに気圧されてしまっていた。
「右に振り抜けリット!」
誰の声か理解するより早く、リットの剣が高速で半円を描く。
飛行魔獣の割に頑丈な羽に剣がめり込み骨まで届く。
「久しぶりだな、リット。元気だったか? お前と一緒に闘うことが出来て嬉しいぜ!」
アルベルト=V=シュタールシュヴェーアトの強さは単純明解だ。
固くて強い。
スズメ魔獣達が勢いをつけて全方位から攻撃しても分厚い装甲に守られた肉体に大したダメージを与えられず、長大な鋭い刃を高速かつ正確に叩き付けられて1羽1羽確実に仕留められる。
慌てて距離をとっても半端な距離の後退は無意味どころか有害だ。
「強化魔獣スズメめ! 貴様らを殲滅する!!」
実体の刃とほとんど威力の変わらぬ衝撃波によって、スズメが確実に討ち取られていった。
「すげー! さすがにーちゃん!」
「気を抜くな、矢も魔獣も落ちてくるぞっ」
アルベルトに怒鳴られ、リットは理解できないまま宙を警戒する。
「あ」
次々落ちてくる巨大なスズメとそれに刺さった矢に気付き、相棒と一緒に慌て始めた。
「世話が焼けるな?」
海神・江流がにやりと笑う。それも楽しいのさとアルベルトが口角を釣り上げる。
圧倒的な威力を叩き付けるアルベルトとは違い、必要十分の威力を高速で繰り出す海神の攻撃は華麗ですらある。
特に強い気配を持つスズメが低速で空へ後退。
入れ替わりで若く勢いの良いスズメが急降下。防御の弱く見える海神を狙った。
「敵は空を飛んでるが、飛び道具がある訳じゃない。自分に向かってスズメが突っ込んできたらタイミング合わせてぶん殴れ」
海神はリットに助言しながら危なげなく回避し、速度差で離れる前にカウンターで刃を埋め込んでは引き抜く。
流血を伴う攻防は禍々しくも美しく、リットは砂で汚れた頬を紅潮させていた。
「餌にした食い物は気にするな。……立派な体してるな」
複数の指示を出しても最初の指示を忘れそうなリットのことはとりあえず放置し、海神は荷台の近くにいたビヒモーに語りかける。
様々なものが不足する帝国では買おうとしてもなかなか買えないだろう一頭だ。
「時間を稼げばすぐに助けが来る」
空高くに飛び魔獣に突き刺さる矢を示すと、ビヒモーはリットより賢そうな目でうなずいた。
(とはいえ一度に来られると危ないんだがな)
そのためには魔法使いが重要で、魔法使いが本来の力を発揮するには前衛による援護が重要だ。
海神が跳ぶ。
水平飛行から急降下を始めたばかりのスズメは速度も回避行動も不十分で、海神の大脇差で切り裂かれ鎧通しで内臓を刺し貫かれ、速度の制御にも失敗する。
急降下がただの墜落となり、固い地面で無惨に砕けた。
●
「リット殿支援します。そこまで心配する必要はありません」
ドローミの狙いは正確で、魔弓による矢は魔法攻撃なので魔法防御の弱い魔獣に非常によく効く。
「ねーちゃん、でもよぅ」
矢と術が飛び、これほど魔獣が落ちてくる戦場は初体験だ。
リットの戦意は十分だが必要以上の警戒心を抱いて体が固くなっていた。
「良い機会です。対空戦も覚えてください」
うん、とうなずくリットを横目で見つつタイミングをはかる。
青い炎は強力で長く続くが限度はある。
「今です」
声を媒体にエーテルを放つ。魔法には疎いリットでもはっきり気付くほど強力なエーテルが、効果を失った青の代わりに冒険者とリットの力を引き上げる。
「飛行魔獣の中に別格の強さの個体がいます。ボスかもしれません」
『あのリザードマンは何を?』
『群れの長を指差してる?』
人馬は言葉ではなく行動で察しているが決断まではできない。
己の命だけでなく、遠くにいる非戦闘員の人馬の命もかかっているからだ。
ドローミの矢が破裂し衝撃に変わる。
それはボススズメを巻きこむ進路であり、まだ数の多いスズメ魔獣にも少なくない打撃を与える。
(頑丈ですね)
が、ボススズメだけはたいしたダメージを受けていないよう見えた。
紅玉竜が地上から舞い上がる。
驚きとまどうスズメ魔獣は直前までの行動を変えられず、通常のスズメ程度には賢いボススズメは幻であることに気付き、しかし幻を被っていた術の回避に失敗し激しく揺れた。
サイラスは術具を使って凶悪な威力で対空攻撃を継続する。
同時に、スズメ達の鳴き声と行動を冷静に観察し記憶した。
「外見は同じでも行動が違うか。1体……2体?」
1組2体のスズメがボスのようだ。
鳥頭未満の部下達を必死に叱咤し、落ち着かせようとしている。
「そろそろ餌も効果が薄れたかな」
飢えは継続中でも血は流れているし仲間が減っている。いつまでも今の攻撃を続けるのは不可能だ。
サイラスが閃光塗弾で強い光をぶつける。物理的には効果は薄く、しかし魔獣の頭では情報を処理仕切れなくなり群れが混乱し始めた。
●
「混沌だねぇ」
魔力を込めた三叉棍を制止させ、パヴェル・A・サムルガチェフが空を見上げた。
何度も撃退したのに敵の数はまだ多い。
実際の所、追い払うだけなら簡単なのだ。
輸送隊とその積み荷を守ることと襲撃者を倒すことを全て実現するのが大変なだけだ。
「さぁて、屋根でも広げるかぁ、行くぜ」
勝負を仕掛けることにした。
懐に忍ばせていた趣向品に手を加えて香りを強くする。
体格に優れ流麗な動きをするパヴェルが、芸術を介さぬスズメをも引きつける。
「昇れぇ! 我が麒麟よぉ!」
紫電が噴き上がり麒麟の形をとる。
それは一切の攻撃能力を持たず、しかし移動妨害という面では非常に強い。
2つの角を誇示しながら、効果範囲内のスズメの速度を激減させる。
(急降下なら速度を出せる。そう思うよなぁ)
パヴェルは別のものを呼び寄せる。
「顕現せぃ!」
鋭い踏み込みの瞬間、大地と大気が同時に揺れた気がした。
スズメとケンタウロスが一瞬パヴェルに視線を向け、そこに現れた雷を纏うエーテル障壁に改めて驚く。
「協力してくれるかい?」
ビヒモーが獰猛な鼻息を噴き出し同意した。
「さぁ来い!!」
パヴェルが威嚇する。
荒野を生き延びた経験はあっても高度な術の知識が皆無のボススズメ達が、迷った末にパヴェルを狙う。
だが速度が出ない。
麒麟で速度を殺されエーテル障壁で進路を制限されて、最後に威力だけはあるビヒモーの突進に巻き込まれて手傷を負った。
●
(ここまで言葉が通じないと興味深いのだ)
『ゴブリンとはいったい……』
ストレガ・L・リベルガストラと、部族長ではないがそれに準ずる立場の人馬が見つめ合っている。
戦うか戦わないかとか、交換するかどうかとか、非常に単純なやりとりなら意思疎通可能なときもあるが複雑な内容になると極めて難しい。
亜人に詳しいストレガでもそうなのだから、リットの場合は半分以上意思疎通に失敗した上で成り行きで人馬と共闘しているというのが実情だ。
『ただのゴブリンではない、のは分かりますが』
上向きの氷嵐を発生させ、人馬では時間稼ぎしかできなかった強化魔獣の群れを痛めつけるストレガと亜人ゴブリンを混同するなどあり得ない。
が、ゴールディと縁がない彼女にとってストレガはよく分からない存在だ。
なお、ストレガが得意なのは付与術であり氷嵐は格の割に苦手という事実をこのとき知っていれば、人馬は間違いなくこの時点で逃げていた。
「取り引きに応じる用意があるのだ」
念写でスズメっぽい立体画像と各種物資を出現させた上で、分かり易い身振りをする。
互いの知性を考えれば異様なほど言葉が通じ難いとはいえ、誤解が難しい形にすれば多少は通じる。
『長老派と新生派の面倒な争いに巻き込まれる前に……いける?』
(いけそうなのだ)
深掘りすると面白そうなものを見つけたが今は魔獣だ。
(基本的に大きさと強さが比例する魔獣とは思えないのだ)
食欲ではなく知的好奇心に満ちた視線を向けられて、それに気付いたボススズメ1組が恐怖で体を強ばらせた。
「そこにとどまれ」
容赦もなく、躊躇もなく。
ストレガが発生させた強い重力場は、もともと移動能力に劣るボススズメから逃走手段を完全に奪った。
じゅおん、と奇怪な鳴き声が響く。
出した覚えのない指示に気付いてボスが混乱し、サイラスが声帯模写で命令を騙ったことに気付けない。
(時間がかかったけど)
魔獣達が不用意に地表近くまで降り、サイラスが予めしかけていた罠に気をとられる。
直後に炸裂した閃光塗弾により、高速移動と高度な回避を兼ね備えていた魔獣が頑丈なだけの的と化した。
複数の術が戦場を覆う。
膨大なエネルギーに米が弾け、スズメは食い損ねたまま複数の打撃を浴びて地面に倒れていく。
ボスのつがいが悲痛な鳴き声をあげていた。
「悪く思うなよ」
海神が罠の陰から現れる。
術と矢の豪雨から生き延びた魔獣には、魔法攻撃ではないとはいえ鋭く速い刃は致命的だ。
わずかに残った命を刈り取るには1体につき1刺しで十分で、あれほど多くいた魔獣達が瞬く間に肉へと変わった。
ボスの体から殺意が噴き上がる。
歴戦の人馬も一瞬ひるむ。
しかしユークリア達冒険者はひるみもしないし立ち止まりもしない。
「とどめですっ!」
強力な魔力を祭刀に込めてボス魔獣に突き立てる。
逃がせば餌が狙われる。特に狙い易いのは、荒れた農地と農村で必死に働く元難民達だ。
命乞いの目を向けられても、帝国貴族令嬢であるユークリアは最後まで手を緩めなかった。
●
人馬達が必死の思いで魔獣に当てた矢が、アルマのたった一本の矢に砕かれる。
魔力を帯びた矢は止まらず、衝撃も防ぐ羽も矢に耐えるはずの骨も砕いて心臓に届いた。
「ふふー」
戦場が台所に代わる。
肉と内臓の劣化を防ぐため、羽の処理を後回しにして体を断ち割り血を捨て部位ごとに分ける。
少量の水と火は生活魔法で賄うことで、アルマの優れた調理技術を十全に発揮させるのだ。
「はっ!? つい」
ゲテモノ料理も好きなアルマは本来予定していた仕事に戻る。
肉の一部と引き替えに人馬から水を入手。
持ち込んだココアパウダーを使い短時間でホットココアを配れるだけ用意してみせた。
「この人馬との交渉は戦後に帝国と人馬の融和が図れる布石のひとつとなるのだ」
「最終的にはそうなるかもね」
サイラスはストレガの発言にうなずきつつ人馬の面倒を見る。
「運び屋の子に通訳……は適当に決めて。刃物使わないなら殴り合いとかで」
先延ばしにできることは先延ばしにして、すぐに決める必要のあることを最優先にする。
「今回の交換は冒険者の持ち込み品で諦めてもらう。『聖地』、分かる? そことかで必要だから」
奇妙な魔獣を調べる時間的余裕はない。ストレガが別の個体を解体し味も確かめているのを眺めるしかない。
「元のスズメ魔獣の大きさは? うん、これならなんとか通じるか」
ストレガの手法を流用することで、予想より情報を得ることができた。
交渉がうまくいった理由は他にもある。
「よかったら皆もたべてねー?」
アルマが甘味以外の食欲も満たしているからだ。
ハーブ塩をたっぷり使った肉は、戦闘直後の体にとって最高の栄養であり美味だ。
行儀悪く肉を咥えたリットをこき使うことで、アルマは人馬に余計なことを考えさせないですむだけの料理を提供し続けていた。
もっとも、甘味は別腹である。
「どうでもいいけど、もう揉めるような事すんなよー」
すっかり軽くなってしまった背負い袋を背負い直し、海神はリットとビヒモーと荷車の護衛を開始する。甘味の効果は予想通り抜群だった。
「そりゃ俺だってにーちゃんみたいな筋肉欲しいけどよー。出張中に鍛える余裕はねーよ」
リットはアルベルトに力なく反論しながら、ビヒモーの御者という名目の実質護衛をしている。
ケンタウロスと別れると戦場の空気が再び濃くなっていく。
未だ激戦は続き、『長老派』のケンタウロスも人類の味方と言う訳ではない。
「なんとかするさ」
この後腐緑獣との決戦場に向かう冒険者が、静かに闘志を燃やしていた。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準8 / 4〜8人
2022年03月06日 20時45分45秒 公開
相談掲示板
ストレガなのだ。よろしくなのだ。 ケンタウロスとの意思疎通は言語では伝わらないとみて念写で対話を試みるのだ。 魔獣を追い払う手伝いをしてくれそうだし戦闘終わったら多少交渉に譲歩してもいいとは思うが意見頂きたいのだ。
なんだこの階段は!? 依頼のタイトル、デスがクリムゾンしてる気がする。 シーフの海神江流だよ。今回は宜しくね。 ケンタウロスはこっちから手出さなきゃ取り敢えずは大丈夫みたいだから、スズメの方に注力かねぇ。 戦闘後なら、意思疎通してみるのはいいんじゃね? 俺は多分そこまでの余裕はなさそうなので、完全に任せる形になるが。 スズメの7割以上を撃破しなきゃいけないとなると、半数がやられた所で撤退指示を出す重強化魔獣スズメは先に倒した方がいいって事になるかな? で、此方は魔法防御が低いと。キャスターさんが中心になるか、弓を持つなら魔弓で一気に押すのがいいんだろかね。 攻撃手段はクチバシでの白兵攻撃のみだから、迎撃に徹すれば飛び道具がなくても攻撃機会は得られそうだけれど、受け身になりがちなところがオーダーの条件から考えると、ちょっと気がかりかな。 俺自身がどうするかはちょっと考え中。
キャスターのパヴェルだ。よろしくな。 新技の試運転も兼ねてるもんで、少し胸が弾むねぇ。 一応空中から襲撃する魔物を如何するか。が要点になりそうだぜ? 対策については少し思いついたところがあるんで、まとまったら話す。 魔物がなんとかなった後に、人馬の兄ちゃん達には「ちょこれぇと」でも渡してみるか。
>重強化なんちゃら 広域展開できる大技使えるキャスターがいるなら、 俺の【合体魔法】で加重させて一気に堕とせねぇかな。
こんにちは、ヒーラーのユークリアです。よろしくお願いしますね。 光縛封の中にに外から発動できるスキルってどなたかあるか試したことありますでしょうか? 「指定空間」という言葉が入ったスキルとか結構多いので気になります。もし中に撃てるなら祈雷は回避不可能の魔法攻撃ですし、相性良さそうです。メテオライトとかも可能に。 重強化型のスズメは確かに先に倒さないとですね! 撤退阻止です。
1羽でチュン! 2羽でチュチュン!! 3羽そろえば ___/ヽ \ _ 」 _/ /_」|_ (__ _〉 / i | / く| | を む く♪ ∠_ヘ | \ノ ヒーラーのアルマだよ、どーぞよろしくねー 高度を下げてきたら祈雷で確実に中てにいくのよさそうだねー 光縛封はどうだろうー…Q&Aに飛行での脱出は可能です。ってあるけど 今のところは魔弓装備でブルーフレアのあとは重強化から狙ってく予定だよ
スズメってこんなにでかかったっけ……。 よくわかんねーけどとにかくよろしく!
ウォーリアのアルベルト=V=シュタールシュヴェーアトだ。 よろしくな。 今回俺は、衝撃刃3をセットして挑むつもりだぜ。 最初に重強化魔獣スズメを撃破して、指揮をボロボロにしてから魔獣雀を殲滅する予定だぜ。
No.9
サイラスだ、よろしくなー 杖で行くわ。単体一つ範囲一つ、それとチャージングの改造的に飛べるから最悪飛んで殴る? 光縛封はそもそも筒状で抜けれたと思うぞなもし 後人馬への方針は固めたいなぁと。多分この間要塞荒らし続けた奴らだと思うし。 そんとき結局ギリギリ揃って討伐も融和も纏められずにごっちゃで出ることなったのよな
宜しくお願いしますね。 確かにでっかいスズメですね……チュンチュン鳴けるんでしょうか。 いやー、光縛封のフタが無かったとは……初めて知りました! 有難うございます。 アルマさんは絵がお上手ですね! 輝腕3も覚えていきたいのですが、ちょっとゴールド不足で…。輝腕2なら覚えられます。 とりあえず杖を持って魔弾型にしてみました。 あと幻影使って囮にしたところを叩くことは出来ませんかね?
幻影は動けなくなるので使うのが難しそうでした。
ドローミです。 どうぞよろしくお願いします。 攻撃は、魔弓で。 ケンタウロスには、個人持ち込みのチョコと亜人語で懐柔の予定です。
知ってる顔なじみがいて嬉しいねぇ。 初めてのもよろしく頼むぜぇ。 幻影せずとも、「趣向品か酒どちらかに反応して狙ってきてる」可能性はあるな。 其れを括り付けて案山子にすりゃぁ、おびき寄せる事は可能かも知れねぇ。 うーん。まぁそれとは別にしてもキャスターは範囲火力出した方がいい局面かぃ? どうする?ストレガの姉ちゃん。
物理は高いが魔法は効くなら火力出したほうがよかろうなのだ。 一度降りればグラビティ仕掛ければ上には逃げられなくなるからリーダーを確認したならばそのように仕掛けて範囲攻撃かなと。 空間爆砕かな。 あとは氷嵐、豪風、メテオライトでいくのだ。 もう1枠は念の為エーテルバリアで。
>パヴェルさん 嗜好品をアイテムにセットしてみました! 囮になるかもしれませんね! 私は重強化魔獣スズメ狙いの人から輝腕2で補助していきます あとグラビティに合わせて祈雷してみますか
すっかり間が空いちまった、すまね。 色々、考えてみたんだが俺が魔法攻撃に走ってもたかが知れてるし、トリプルファングの最低保証の方がダメージ取りやすそうだから、エアーライドとか使って空中で迎撃戦に持ち込んでみるわ。 火力を補強するより確実に当てていった方が意義が大きそうだから、命中を補強して挑む事にするよ。 スズメが積荷を狙ってるなら、荷馬車の上で待ち構える感じにしようかな、とか。 ビヒモーは言うこと聞いてくれるみたいなんで、足場になって貰おうかなとか。 そんな感じで纏めてみようかと。
りょーかい。俺も趣向品持ち込んでみるぜ。 オブジェクトは、ビヒモーの真上にグラビティやアーケインを空中に浮く形で設置してみる 壁も経路妨害する位置にってとこさねぇ。 クレネルウォールであれば、遠隔攻撃や回復はとおるだろうな。 (一応多方面に確認はしたんでよぉ、上手く行くかどうかは"裁量次第"だが)
最初手でこんな感じで 壁とアーケインを置いちまうから、参考にしてくれ。 【澱 嵐】 【銃眼光壁】(隙 間)【銃眼光壁】 ビヒモー→【甘┳┓】 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ じ め ん