【聖祭】エフレムの部屋(年末スペシャル版)
おおくまねこ
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シナリオID:1663
オープニング
●
「今年も残り僅かっスね。さあ、今夜もやってまいりました、『エフレムの部屋』のコーナーっス。今日も語らずの智者エフレムさんがゲストと語らいまくるっスよ! 司会はこのあっし、ウィリアム王子の密偵ウィーズルでお送りするッス!」
「拙こと、エフレムです。本日もよろしくお願いいたします」
「さて、今日のゲストはこの方! グランスパーダ刑務所よりお越しの、偽ヤコブさんッス。本物のヤコブはけっこう前に死んでしまったのでパチモンで勘弁して下さいっス」
「本物の『貴族喰』ではないのですか。ガッカリですな」
「ゲストに対する扱いが雑過ぎませんかぁ!? せっかく久々の出番だと張り切っていたのに!」
「じゃあ偽ヤコブさんにも活躍の機会を恵んであげるッス。鉄板ネタのヤコブの物真似お願いするッス」
「私が偽ヤコブと呼ばれていたのは生徒からの蔑称で、特にヤコブ芸で売っていたわけではないのですが?」
「そうッスか。じゃあ仕方ないッスね。じゃ、さっさと塀の中にお戻り下さいっス」
「短い付き合いでしたな。では拙が紫電蛇で牢獄まで送って差し上げましょう」
「それはあの世に送るの間違いでは!? 分かりました、やりますよ! やれば良いのでしょう! こほん。スウィィィィトォ!!」
「あんまり似てないっスね。チンケな芸っス」
「……ガッカリクオリティですな。所詮は紛い物か……」
「そんな酷い!?」
●
「では続いて、視聴者からのお便りを読み上げるコーナーッス。本日最初のお便りは、メア……じゃなかった、ペンネーム『メイ』さんから。
『エフレムとアシムベートの熱愛疑惑の真相について聞かせて下さいませ。やはりお二人はマナズィールの旅で友情を超えた愛情を育まれてしまったのでしょうか!?』
何聞いてんだあの王女……。こほん。いきなりエグいのがきましたねー。ドゥジン信者の間では、今年の流行りはマナズィールだったと聞きますし、注目している方は案外多いかもしれないっス。実際どうなんスか、エフレムさん」
白目になったウィーズルはエフレムへと問いかけた。
「はっはっは、ヒューマンのレディ達はなかなか妄想逞しいですな。まったく、我々リザードマンの文化をなんだと思っているのか……。この方には後で産地直送、取れたてピチピチ幽界樹の仔をプレゼントいたしましょう」
「やめて下さい! 王国まで滅んじゃうっス!」
さらに、エフレムはウィーズルのツッコミなど何処吹く風でこう続けた。
「そして全国のリザードマンの方々、ご安心下さい。拙はイダ様一筋です。熟女の魂こそ至高。その尊さの前には種族の違いなど、些事に過ぎませぬ」
「その方、レイウェスト殿下の母親なら人妻なんじゃ……ハッもしやレイウェスト殿下の父親は!?」
「密偵殿、好奇心猫を殺すと申しますぞ。それ以上はいけませぬ」
「じゃ、次のお便りに行くっス!」
エフレムのただならぬプレッシャーに、生存本能がプッシュされたウィーズルは強引に話題を切り替えた。
「続いてペンネーム『恋するアラフォー☆』さんからのお便りっス。ええと、なになに……。
『ウィリアム王子をお茶会に招待したいので、ウィリアム王子の来週のスケジュールを知りたいの(ハート)。就寝時間や護衛のシフトなども分かるとベストよ(キスマーク)』」
「なぜでしょう、そこはかとなく不穏な気配を感じる手紙ですな……。何故お茶会に招待するのに就寝時間や護衛のシフトを知る必要が?」
元皇族護衛騎士は訝しんだ。
「あ、これは悪質なストーカーからっスね。一体何ゼルダなんだ……。エフレムさん、この方のおうちに幽界樹の仔1ダースほど送っといて下さいっス」
「承知しました。頼まれると断れない押しの弱さがチャームポイントの拙です。おっと、そろそろ時間ですな。もう少し語りたい所ですが、続きは次回に」
「来週は年末スペシャル版! 冒険者の方々をゲストにお呼びする予定ッス! 次回もお楽しみにー!」
「今年も残り僅かっスね。さあ、今夜もやってまいりました、『エフレムの部屋』のコーナーっス。今日も語らずの智者エフレムさんがゲストと語らいまくるっスよ! 司会はこのあっし、ウィリアム王子の密偵ウィーズルでお送りするッス!」
「拙こと、エフレムです。本日もよろしくお願いいたします」
「さて、今日のゲストはこの方! グランスパーダ刑務所よりお越しの、偽ヤコブさんッス。本物のヤコブはけっこう前に死んでしまったのでパチモンで勘弁して下さいっス」
「本物の『貴族喰』ではないのですか。ガッカリですな」
「ゲストに対する扱いが雑過ぎませんかぁ!? せっかく久々の出番だと張り切っていたのに!」
「じゃあ偽ヤコブさんにも活躍の機会を恵んであげるッス。鉄板ネタのヤコブの物真似お願いするッス」
「私が偽ヤコブと呼ばれていたのは生徒からの蔑称で、特にヤコブ芸で売っていたわけではないのですが?」
「そうッスか。じゃあ仕方ないッスね。じゃ、さっさと塀の中にお戻り下さいっス」
「短い付き合いでしたな。では拙が紫電蛇で牢獄まで送って差し上げましょう」
「それはあの世に送るの間違いでは!? 分かりました、やりますよ! やれば良いのでしょう! こほん。スウィィィィトォ!!」
「あんまり似てないっスね。チンケな芸っス」
「……ガッカリクオリティですな。所詮は紛い物か……」
「そんな酷い!?」
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「では続いて、視聴者からのお便りを読み上げるコーナーッス。本日最初のお便りは、メア……じゃなかった、ペンネーム『メイ』さんから。
『エフレムとアシムベートの熱愛疑惑の真相について聞かせて下さいませ。やはりお二人はマナズィールの旅で友情を超えた愛情を育まれてしまったのでしょうか!?』
何聞いてんだあの王女……。こほん。いきなりエグいのがきましたねー。ドゥジン信者の間では、今年の流行りはマナズィールだったと聞きますし、注目している方は案外多いかもしれないっス。実際どうなんスか、エフレムさん」
白目になったウィーズルはエフレムへと問いかけた。
「はっはっは、ヒューマンのレディ達はなかなか妄想逞しいですな。まったく、我々リザードマンの文化をなんだと思っているのか……。この方には後で産地直送、取れたてピチピチ幽界樹の仔をプレゼントいたしましょう」
「やめて下さい! 王国まで滅んじゃうっス!」
さらに、エフレムはウィーズルのツッコミなど何処吹く風でこう続けた。
「そして全国のリザードマンの方々、ご安心下さい。拙はイダ様一筋です。熟女の魂こそ至高。その尊さの前には種族の違いなど、些事に過ぎませぬ」
「その方、レイウェスト殿下の母親なら人妻なんじゃ……ハッもしやレイウェスト殿下の父親は!?」
「密偵殿、好奇心猫を殺すと申しますぞ。それ以上はいけませぬ」
「じゃ、次のお便りに行くっス!」
エフレムのただならぬプレッシャーに、生存本能がプッシュされたウィーズルは強引に話題を切り替えた。
「続いてペンネーム『恋するアラフォー☆』さんからのお便りっス。ええと、なになに……。
『ウィリアム王子をお茶会に招待したいので、ウィリアム王子の来週のスケジュールを知りたいの(ハート)。就寝時間や護衛のシフトなども分かるとベストよ(キスマーク)』」
「なぜでしょう、そこはかとなく不穏な気配を感じる手紙ですな……。何故お茶会に招待するのに就寝時間や護衛のシフトを知る必要が?」
元皇族護衛騎士は訝しんだ。
「あ、これは悪質なストーカーからっスね。一体何ゼルダなんだ……。エフレムさん、この方のおうちに幽界樹の仔1ダースほど送っといて下さいっス」
「承知しました。頼まれると断れない押しの弱さがチャームポイントの拙です。おっと、そろそろ時間ですな。もう少し語りたい所ですが、続きは次回に」
「来週は年末スペシャル版! 冒険者の方々をゲストにお呼びする予定ッス! 次回もお楽しみにー!」
解説
舞台:『不思議なキャンドル』が見せる夢の中。テレビ番組『エフレムの部屋』の収録現場
依頼人:冒険者ギルド
依頼内容:冒険者ギルドから複数名が同じ夢を見るという「不思議なキャンドル」に関する調査依頼が出されました。この依頼で扱われるタイプのキャンドルでは、何故か『語らずの智者』エフレムとウィリアムの密偵ウィーズルがバラエティ番組風の漫才を繰り広げるという内容の夢が見られるようです。このキャンドルを使用し、見た夢の内容をギルドに報告しましょう!
※ロスガリア大陸にはTVはないので、キャラクター的には「エフレムとウィーズルが変な芝居をしている」という理解になります。
●夢について
冒険者達は謎のTV番組『エフレムの部屋』のゲストとして登場する、という設定の夢を見ます。プレイングには大きく分けて2つのパターンがあります。
・バラエティ番組『エフレムの部屋』のゲストとしてスタジオに参上し、番組を盛り上げる。
・番組視聴者として番組に手紙(リクエストや質問)を送る。ペンネームでの投稿も可。
※夢オチシナリオなので真面目な質問をしてもギャグ時空回答しか返ってきません。
●登場NPC
『語らずの智者』エフレム
夢の世界のエフレムです。いわゆる「夜のマナズィール」には否定的な立場を取っていますが、「頼まれたら断れない」が持ちネタなので、たいていの頼みは聞いてくれます。
『ウィリアムの密偵』ウィーズル・トレイド
エフレムの相方です。ツッコミ担当。エフレムと同じく、実在の密偵ウィーズルとは無関係です。ガメツイので彼女に質問をするにはそれなりの見返りが必要ですが、条件次第では大陸各国の機密情報やウィリアム王子やメアリー王女の個人情報を垂れ流します。
マスターより
こんにちは。おおくまねこです。OP提出したのはけっこう前ですが、恐らく今年最後のシナリオになるかと思います。みんな大好きエフレムが登場するネタシナリオだよ! この依頼はいわゆる夢オチシナリオなので、登場人物の言うことは真に受けないで下さいね! ご興味がありましたらよろしくお願いいたします。
リプレイ
●
「今年の年末もエフレム様と共に過ごせるなんて、エフレム様ファンクラブ(非公認)会長として感無量です……!」
エフレム非公式ファンクラブ会員ナンバー1番、スィーリーンはスタジオ観客席の最前列で涙を流していた。そう、彼女は『エフレムの部屋』視聴者参加抽選に見事勝利し、収録現場に招待されたのだ。しかし、本人を前にしてしまうと歓喜の余り卒倒する危険があった為、観客席での観覧となった。彼女は今、今回エフレムにしたい質問をノートにまとめている。
「語らずの智者という異名を持っていらっしゃるほど寡黙な方ですのに、番組では色々語って下さるサービス精神旺盛な所も魅力ですよね……。はっ、いけません、聞きたい事をまとめないと。多すぎて整理も大変ですけれど」
「スィーリーンさん! そろそろ準備できたッスか?」
「はい、すぐ用意いたしますね!」
アシスタントのウィーズルにせかされ、スィーリーンは辞書のような分厚いノートをウィーズルに手渡した。ウィーズルは静かに首を横に振り、結局その中から質問2つだけ抜粋されることになった。
●
「皆さん、こんばんは。さあ、今夜もやってまいりました、『エフレムの部屋』のコーナーっス。今日も語らずの智者エフレムさんがゲストと語らいまくるっスよ! 司会はこのあっし、ろくでなし王子の密偵ウィーズルと!」
「エフレムです。こんばんは」
「今日はスタジオに冒険者の方もお招きしてるッス! あと、視聴者からもお手紙をたくさん頂いてるッス!」
スタジオに登場したエフレムとウィーズルは観客席に向かって元気よく手を振った。
「今年もこの時期が来ましたね! 有名人のエフレム様に質問出来る機会です! 色々と聞きたいですけど、ここはやっぱり」
シェルリア・リトヴァールはお行儀よく座りながら、画面を食い入るように見つめている。
「お噂に名高いエフレムさまをお近くで拝見できるなんて……」
スタジオ入りしたサシャ・テーリングは溜息をこぼした。レイウェストの元を去ったとはいえ、エフレムに未だ憧れを抱いている授恵者は少なくない。特に一部のドゥジン誌に明るい冒険者の間では、エフレムは熱狂的な支持を集めている。そう、今年のドゥジン界の覇権ジャンルの一つ、『夜のマナズィール』人気である。
「あの筋肉とお声で夜のマ……ぁ、申し訳ございません……つい口から」
「マ?」
「私も心の中に秘めておく事は適度にある方がより妄想が彩ると判っておりますのでお気になさらないで下さいませ」
「ふむ……ならよいのですが」
エフレムは怪訝そうな顔をしていた。
「じゃあ、早速始めるッス。そこの観客席からエフレムさんに熱視線を送ってらっしゃるスィーリーンさんの質問から行くっスよ!」
――エフレム様のご趣味が知りたいです。休日などには何をされてますか?
「拙の趣味ですか。以前は殿下の観察日記をつけるのが趣味だったのですが、護衛騎士を退職してからはできなくなったので最近は一日中ゴロゴロしています。今世でやるべきことはやりつくした感があるので、来世から本気出します」
「なるほど、ゴロゴロ……! そうですね、時には休息も必要ですものね。いやいやエフレム様、あなたの人生の山場はむしろこれからでは!?」
スィーリーンは観客席から思わず相槌を打ったが、すぐ我に返って突っ込みを入れた。
――イダ様とのなれそめは? イダ様はどんな人物?
(エフレム様……大陸でも類を見ない強さをお持ちですのに頼まれると断れない人の良さも素敵ですよね。そこにつけこむイダ様はちょっと(?)悪女に思えてしまうのですけど)
「ではお答えしましょう。イダ様の顔立ちは殿下によく似ておられますよ。そして大陸一の美姫と称えられたほどの美貌の持ち主です。つまり殿下も大陸トップクラスの美貌の持ち主、ということになりましょう。殿下が変な輩に狙われなければよいのですが。おっと、話が逸れましたな。ここまでは皆様も御存じでしょう。
拙がイダ様と初めて出会ったのは、帝都の街中でした。イダ様はパンをくわえて『遅刻遅刻! 急がないとお父様とのデートに遅刻しちゃう! 早く待ち合わせ場所の宿屋に行かないと!』と、とても急いでおられたのですが、曲がり角で拙とぶつかってしまったのです」
「なるほど! エフレム様とイダ様とはそのような出会いだったのですね! 運命的ですね!」
「ええ。当時拙は相手が皇女などとは知らず、また口下手なものでしたから、「あぁん? そっちからぶつかって来たんだろうが」という気持ちを目で訴えたのです。すると、帝都の大通りでストリートファイトが勃発いたしました。第一印象はお互い最悪でしたが、なんやかんやで夕日をバックに河原で殴り合い、彼女と友情を育みました。その後はイダ様が帝国の天辺を盗るための政争に明け暮れたり、蛮族相手に奮闘したりと、とても楽しい時間でした」
エフレムは目を細める。青春時代を思い出しているのだろう。
「ああ、質問に真摯に(?)応えて下さってるお姿も尊いです……エフレム様にそのような過去が……!」
スィーリーンはそんなエフレムを見て涙ぐんでいた。
●
「じゃあ、次は鍛冶屋『彷徨う蛇』店主のサイラスさんの番ッス。エフレムさんと同じリザードマンの男性の方っス。マイクどうぞッス」
「おう。サンクス」
サイラスはひょいと身をかがめ、自分の腰ぐらいまでしか身長がないウィーズルからマイクを受け取った。
「えーと、じゃあおれから質問ね。前回の放送のPN『メイさん』について質問したい。エフレムより、妄想逞しい人の方が気になるなって」
「おっと、いきなり掟破りの視聴者への質問ッス! サイラスさん、すみませんが視聴者の情報は個人情報に当たるので……」
「あ、これお土産のお酒です。『聖霊節の星』。うちで造った自家製ワイン。甘い系でいいなら味は保証するよ!」
サイラスは脇に置いていたワインがたっぷり入ったオーク樽を指で示した。この酒はサイラスが経営する鍛冶屋『彷徨う蛇』で造られた秘蔵の酒だ。鍛冶屋という仕事柄、サイラスの周囲にはドワーフが多い。そしてドワーフは冒険者ギルドの某新人受付嬢のように酒好きが多いので、毎回自分で飲む前に強奪されてしまうのであった。どうせ奪われるならと、今回スタジオに持ち込んできたのだ。
「おや、これはかたじけない」
「あ、これはどうもッス。ハーフリングはお酒が買いにくいので助かるッス」
ウィーズルはサイラスから樽を受け取ろうとしたが、サイラスはウィーズルが樽を触ろうとした瞬間、ひょいと樽を持ち上げた。ウィーズルは球技の練習のごとくぴょんぴょんジャンプしたが、サイラスの半分ほどしか背丈がないので、樽に手が届く気配は全くない。
「これはエフレムの為に用意したものだから。あんたも欲しいならPN『メイさん』についての情報と交換ね」
「ぐぬぬ……! ここだけの話、ペンネームメイさんは実はとある王国の姫君っス。彼女は密かにドゥジン活動をしてるッス。例のストーカー騒ぎで年末の聖霊節の新刊の原稿を落としたのが不祥事っスね。ちなみにメアリー王女はドゥジン誌を求めて変装して学園に出没することもあるッス」(ぼそり)
いい酒に目が眩んだウィーズルはあっさり主君の妹を売った。
「ふむ。拙も何かお返しをするべきでしょうか」
「じゃあ幽界樹の苗とか、金属生えてくる魔物いたらください。ちゃんとお世話するから!」
「よろしいでしょう。頼まれると断れないのがチャームポイントの拙ですからな。こちらが幽界樹の苗です。エーテルを求めて分裂したり暴れ出したりすることがあるので、飼育環境にはご注意を。
あとは、金属が生えてくる魔物ですか……では、拙の召喚術でクリーパー『タマゴッコ』を呼び寄せましょう。うまく完全体まで成長させれば、金の卵を産みます。寂しくなるとすぐ実家に帰ろうとするので、こまめに話しかけたり、撫でたりしてあげるように下され」
「ありがとう、エフレム!」
●
「次はゲストのサシャさんからエフレムさんへの質問の時間ッス」
「はい。よろしくお願いします。では……。エフレムさまをマナズィールでご指導くださった方はどのような方でしたの?」
「ふむ。これについては皆様も名前ぐらいは耳にしたことがあるでしょう。拙にマナズィールで稽古をつけてくれたのはギシュム族の大酋長、アシムベート兄者です。熱く、そして大きな方です」
「そ、そのようなことを公の場で言ってしまっていいのですか!?」
「?」
サシャは赤面した。妄想逞しいお年頃なのだ。
「こほん。失礼しました。つい興奮してしまって。……逆にご自身が指導なさった事もあると思うのですが……どのような基準で指導する少年を選びましたの?」
「ふむ。拙のマナズィールですか。基本的には頼まれたものを引き受けていたので、自分で選んだことはないのですが……、40過ぎのヒューマンのオッサンとか、問題児というか変わり種が多かったと記憶しております。あとは、どう見ても兄者にしか見えないギシュム族の自称若者などもおりましたな。アシムペートという名でした」
(それはそっくりさんではなくて、今度は弟子プレイを楽しみたかったアシムベート様御本人だったのでは……?)
サシャは訝しんだ。
(お返事を頂くたびに条件反射で補完してしまうのでメモが追いつきません……とても有意義な時間です……!)
●
「ウィーズルさまにもお聞きしたいですわ。ウィリアム王子について」
「おや、あっしにっスか。王子の? 国家機密とかじゃなかったら喜んで答えるっスよ!」
「ありがとうございます。では、お尋ねします。ウィリアムさまが口説かれる対象年齢はお幾つ位ですの?」
「王子のストライクゾーンですか? ご本人は酔っぱらった時に『ゆりかごから墓場まで』とおっしゃってたっス。しかも二刀流。ちなみに今までの最高記録は上は280才のエルフ、下は他国の7才の姫君らしいッス」
「さすがはウィリアム王子! 凄まじい広さですわね! 貴族派に粛清されたり、他国から苦情が来ないか心配ですが!」
「ちなみにハーフリングもOKだそうッス。あっしを密偵にスカウトした時は、危うく逮捕されかかってたッス」
「その時のお話をぜひ詳しく!」
サシャに食い気味に急かされ、ウィーズルは頷く。
「分かったッス。あれはあっしが王国のとある街で、露天商をしていた時のことッス。夕方になって人もまばらになり、そろそろあっしが店じまいをしようとした頃、王子が現れたっス。王子は売れ残っていたミモザ×ベラドンナ姉妹百合もののドゥジン誌を手に取りながら、『素敵なツインテールだね。お菓子をたくさんあげるから、スパイになって僕のプライベートを諜報してくれないかい?』とあっしに……」
「その口説き文句は確かに逮捕しておきたいですわ! そして王子の密偵ってそっちをスパイするんですの!? それはただのプレイでは!? あとその店は露天商じゃなくてドゥジン誌即売会ではありませんの!?」
興奮したサシャは早口でまくしたてた後、ぜえぜえと息を切らしていた。突っ込みどころが多過ぎたようだ。
「でも王子はイケメンだったのであっしはホイホイついて行ってしまったッス。若かったっスから。その後どうなったかは、王子の名誉の為に伏せておくッス」
●
「では続きまして、視聴者からのお便りのコーナーです。次はペンネーム『ハリーヌ』さんからのお便りですな」
「お、ワタクシがした質問でございますか」
こたつでだらだらと寝そべっていたハリーヌ・ヨツユビは姿勢を正した。
「ウホォ」
主に倣い、ゴリラも寝そべった姿勢からあぐらにチェンジする。
――幽界樹で帝国を滅ぼした時のお気持ちを、五七五でお願いしたいでございます。
「ふむう……なかなか難しい質問ですが、要望に応え、拙の切なる想いをシャルガネ式ポエムにしたためたいと思います」
――夕暮れに 民が死にゆく 帝都かな
「無情な歌っスね! 実はもう一通、同じ方から川柳の要望が来てるッス」
――さらに、それがレイウェスト様にバレた時のお気持ちを五七五七七で。
「では、その時の気持ちを見事五七五のリズムで表現して見せましょう!」
――バレてるよ 拙の悪行 バレてるよ
「なるほどー! レイウェスト皇子の回顧録だと、いつもと同じ寡黙で感情の読めないキャラとして描写されてたっスが、内心はドキドキだったんスね!」
「恥ずかしながら。あの時は兄者の角を寝ぼけてへし折ってしまった時の次ぐらいに緊張しました」
「エフレムさん、若い頃は意外とお茶目さんだったんスね! ちなみにそれ、怒られたんスか?」
「ええ。兄者が目を覚ます前にお米で作った糊でなんとかくっつけようとしたのですが、うまくいかず……結局バレて拙が泣くまで殴られました。ちなみに今の兄者の角はヅラです」
「なるほど。アシムベートさんはヅラだったんスね! さて、ハリーヌさんからに質問はもう一つあるッス!」
――語らずの智者と呼ばれる方ならば、この世のギャグにも精通されているはずでございます。至高の一発ギャグをお願いしたいでございます。
「では、私の十八番のネタをお聞かせしましょう。
『殿下、どちらに行かれるのですか? 西だ。レイウェストなだけに』」
その瞬間、エフレム以外の全員が凍り付いた。
●
「気を取り直して、今度は冒険者ギルド P.N「虹の妖精」、本名アルマ・ヴァレンタインさんからのお便りを読み上げるッス!」
「ちょっと! ペンネームの意味ー!?」
番組を視聴していたアルマは個人情報を漏洩したスパイに突っ込んだ。
――エフレムさん、こんにちわ!
一度聞いてみたいことがあって送らせていただきました!
某所にて没企画になった演劇
『護衛騎士の秘めたる想い~殿下、拙の卵を産んでください』
についてアリかナシかなどひとこと!お願いします!
あと【殿×拙】か【拙×殿】かもお伺いしt―――
(手紙はここで途切れている)
「このお手紙にある演劇の台本『護衛騎士の秘めたる想い~殿下、拙の卵を産んでください』はパンクリアース学園から取り寄せ、番組スタッフが実際にイメージ映像にしてみましたッス! それではVTRスタート!」
●
「殿下。お慕い申し上げております。その王妃様と同じ瞳で見つめられると拙の胸は高鳴るのです。どうか、拙の卵を産んで下さらんか」
「なんだと? エスエム。私にはそなたが何を言っているのか分からないのだが」
「……やはりこの恋は身分違いですか。殿下は継承権第八位とはいえ、皇帝の血を引くお方……。いえ、それとも、『殻付き』をお産みになるのはお嫌ですか?」
レイレイがあまりのことに返答できずにいると、エスエムは寂し気に皇子から視線を逸らした。だが、レイレイが問題視しているのは種族のことでも、身分の違いでもなかった。
「いや。そういうことではなく。私は男子だ。卵は産めない」
それから数か月後……。
「殿下。お探ししましたぞ! 一体どこへ行っていたのです!」
「黙って旅立ってすまなかったな、エスエム。私は北に行っていたのだ。いつかお前は私に言っていたな。私に卵を産んでくれないかと。今こそ答えを出そう。エスエム、お前の卵を産ませてほしい」
そう言って爽やかに笑ったレイレイは、鮮やかなミニスカートを履いていた。いかに授恵者といえど、男子は子宝を授かることはできない。そこでレイレイは、大陸の遥か北に住まうという、伝説の『性竜』の元を訪ね、マジカル性転換手術を受けてきたのだ。
「殿下、それほどまでに拙のことを……! もう離しませんぞ!」
感極まったエスエムはレイレイに抱きついた。レイレイはそんなエスエムを抱き留めながら優しく囁く。
「ああ、今度は一緒に旅をしよう。私とそなたのマナズィールだ」
●
「……」
「…………」
長い沈黙がスタジオを支配した後、ウィーズルが遠慮がちにエフレムへと問いかけた。
「ええと、エスエム……じゃなかった、エフレムさん。この演劇はナシっスか、アリっスか?」
「無論、ナシです! ところでどなたか、ここから王都までの地図をお持ちの方はいらっしゃいますかな?」
「はい、エフレム様! 地図でしたらこちらに!」
スィーリーンは元気よく椅子から立ち上がり、エフレムに王都周辺の地図を手渡した。
「かたじけない。I‘11 be back」
エフレムは地図を握りしめ、スタジオから去っていった。
「ついにあのドゥジン作家も年貢の納め時か……エフレム頑張れ!」
サイラスはひらひらと手を振り、エフレムの後ろ姿を見送った。
その日、パンクリアース学園に突然巨大怪獣が発生し、王都は大パニックになったという。
●
「エフレムさん、いなくなっちゃったッスね……まだ『知りたがりのエンジェルシリカ』さんからのお便りが残ってるんスが……」
相方を失ったウィーズルは困惑していた。すると――。
「ならば、その問いにはわしが答えよう」
突然、野太い声がスタジオに響いた。観客席から立ち上がり、スタジオに乱入してきたのは一人の黒き竜人であった。そう、彼こそ戦闘民族ギシュムの大酋長にしてエフレムの兄貴分、アシムベート・グリオウだ!
「あんたはアシムベート! どうしてここに!?」
突然大物同族の登場にサイラスは目も丸くした。スィーリーンも口をあんぐりと開けている。もちろん他の冒険者やテレビの前にいる視聴者たちも驚くばかりだ。
「なに、ファンサービスというヤツさ。マナズィールについて聞きたいのだろう? ならば、シャイなエフレムに代わってわしが答えようではないか」
●
「マナズィールとは、我らリザードマンのベテランと若者のリザードマンの二人で赴く武者修行の旅のことさ。その歴史は古く、元々は4~5世紀頃、ロスガリア大陸全土で戦争が大規模化してきた頃、湿地帯のリザードマン達も武者修行のために傭兵として外部に赴くようになったのが始まりだと言われておる」
マイクを向けられたアシムベートはマナズィールについて滔々と語った。同じ種族であるサイラスとスィーリーンもしきりに頷いている。ここまでの彼のマナズィールについての説明は、他の種族にも広く知られているものだ。
――旅の路銀とかはどうするんですか?
「来たー!!」
質問をしたペンネーム『知りたがりのエンジェルシリカ』ことシェルリアは、画面を食い入るように見つめていた。ちなみに今彼女の脳内では、ただならぬ仲にある二人のリザードマンがあられもない姿で寝技を競っている姿が浮かんでいる。
「やっぱり、詳細を知ってた方が創作にも役立ちますからね……! ドゥジン活動の糧とするべく、この機会にマナズィールについて詳らかにするのです!」
「そうさな。出発時の路銀が尽きれば、旅先で収入を得ることになる。武者修行の旅ゆえ、たいていは傭兵さ。だが、手先が器用な者は部族の伝統工芸品を売ったりすることもある。ちなみに我がギシュム族では伝統工芸品として『月刊竜人ギシュム』という情報誌を製作しておる。今月号はわしのセクシーな水着グラビアが表紙さ」
――家事とかの分担はどうなるのでしょうか? 先輩が後輩に色々教えたり、後輩が先輩のお世話をしたり、な感じでしょうか?
「そのあたりも場合によりけりだ。年長者が若者の世話を焼くケースが多いが、武芸は達者でも他はからっきしということもある。そういった場合は若年者の方が母のように世話を焼き、どちらが年長なのか分からぬような場合もある。かくいうわしも、わしより早起きし、いつも朝食の用意をしてくれるエフレムに母性を感じ、一度だけ『お母さん』と言い間違えたことが――」
「なるほどです! ベテランが若者にバブみを……!」
シェルリアはアシムベートの言葉を聞きながら、熱心にメモを取っていた。
――旅の終わりは何をもって判断するんでしょう?
「出発前に期間や目標を決めている場合は、それが終わった時点で終了さ。たまに大喧嘩で中止になるケースもあるが。かくいうわしも、わしがエフレムの名で勝手に借金を重ねてバクチを楽しんでおったのがバレた時は揉めたものさ。どっちも黒いからヒューマンにはわしとエフレムの違いなど分からんだろ、と思ってやったのだが、普通にバレたな」
アシムベートは昔を懐かしんでいるのか、目を細めほう、と溜息を吐いた。
「――過酷な旅だ。旅に出た二人の間には多くの場合、特別な絆が生まれる。ベテランのお姉さんリザードマン戦士とあどけないショタ戦士が旅に出れば、数年後になんか卵持って帰ってきたりするのは自然の摂理さ。あるいは旅の途中でトラブルに遭って異種族と仕方なくパーティを組み、衝突したり背中を預け合ったりしている内にいつのまにか愛が芽生え何故か一人増えて帰郷したり……いわゆるマナズィール婚さ」
「ん?」
「え?」
サイラスとスィーリーンは訝しんだ。もしや彼は自分がアシムベートだと思いこんでいる謎のリザードマンで、嘘八百を並べ立てているのでは?
「――そして時には同性の間でも互いの魂を認め合い、熱い絆――すなわち愛が芽生えることもある。わしとエフレムのように。そして始まるのが『夜の武者修行』というわけさ」
「なるほど! よく分かりました! アシムベートさん、ありがとうございます!」
熱心にメモを取っていたシェルリアはふんふんと鼻息を荒くし、テレビに向かって敬礼した。
●
「名残惜しいですが、もう時間ッス。エフレムさん、アシムベートさん、それに冒険者の皆さん! 機会があればまたどこかでお会いしましょう!」
「今年もとても楽しい時間でした。来年も楽しみにしておりますね」
しれっとスィーリーンは毎年恒例行事にしようと目論んでいた。
「年の瀬は変わった番組が多いでございますねぇ」
「ウホォ」
「にゃーん」
ハリーヌはゴリラと猫と共にこたつでみかんを食べながら、呟いた。
「これで2日ほどご飯だけで過ごせますわ。明日は絶食して心の中で反芻します」
サシャは感動のあまり、涙を流していた。
そして冒険者たちは朝日を浴びて目覚め、キャンドルが見せた夢の内容をギルドへと報告するのであった。ちなみにこのキャンドルはドゥジン教徒たちがこぞって探し求める秘宝となったという。
「今年の年末もエフレム様と共に過ごせるなんて、エフレム様ファンクラブ(非公認)会長として感無量です……!」
エフレム非公式ファンクラブ会員ナンバー1番、スィーリーンはスタジオ観客席の最前列で涙を流していた。そう、彼女は『エフレムの部屋』視聴者参加抽選に見事勝利し、収録現場に招待されたのだ。しかし、本人を前にしてしまうと歓喜の余り卒倒する危険があった為、観客席での観覧となった。彼女は今、今回エフレムにしたい質問をノートにまとめている。
「語らずの智者という異名を持っていらっしゃるほど寡黙な方ですのに、番組では色々語って下さるサービス精神旺盛な所も魅力ですよね……。はっ、いけません、聞きたい事をまとめないと。多すぎて整理も大変ですけれど」
「スィーリーンさん! そろそろ準備できたッスか?」
「はい、すぐ用意いたしますね!」
アシスタントのウィーズルにせかされ、スィーリーンは辞書のような分厚いノートをウィーズルに手渡した。ウィーズルは静かに首を横に振り、結局その中から質問2つだけ抜粋されることになった。
●
「皆さん、こんばんは。さあ、今夜もやってまいりました、『エフレムの部屋』のコーナーっス。今日も語らずの智者エフレムさんがゲストと語らいまくるっスよ! 司会はこのあっし、ろくでなし王子の密偵ウィーズルと!」
「エフレムです。こんばんは」
「今日はスタジオに冒険者の方もお招きしてるッス! あと、視聴者からもお手紙をたくさん頂いてるッス!」
スタジオに登場したエフレムとウィーズルは観客席に向かって元気よく手を振った。
「今年もこの時期が来ましたね! 有名人のエフレム様に質問出来る機会です! 色々と聞きたいですけど、ここはやっぱり」
シェルリア・リトヴァールはお行儀よく座りながら、画面を食い入るように見つめている。
「お噂に名高いエフレムさまをお近くで拝見できるなんて……」
スタジオ入りしたサシャ・テーリングは溜息をこぼした。レイウェストの元を去ったとはいえ、エフレムに未だ憧れを抱いている授恵者は少なくない。特に一部のドゥジン誌に明るい冒険者の間では、エフレムは熱狂的な支持を集めている。そう、今年のドゥジン界の覇権ジャンルの一つ、『夜のマナズィール』人気である。
「あの筋肉とお声で夜のマ……ぁ、申し訳ございません……つい口から」
「マ?」
「私も心の中に秘めておく事は適度にある方がより妄想が彩ると判っておりますのでお気になさらないで下さいませ」
「ふむ……ならよいのですが」
エフレムは怪訝そうな顔をしていた。
「じゃあ、早速始めるッス。そこの観客席からエフレムさんに熱視線を送ってらっしゃるスィーリーンさんの質問から行くっスよ!」
――エフレム様のご趣味が知りたいです。休日などには何をされてますか?
「拙の趣味ですか。以前は殿下の観察日記をつけるのが趣味だったのですが、護衛騎士を退職してからはできなくなったので最近は一日中ゴロゴロしています。今世でやるべきことはやりつくした感があるので、来世から本気出します」
「なるほど、ゴロゴロ……! そうですね、時には休息も必要ですものね。いやいやエフレム様、あなたの人生の山場はむしろこれからでは!?」
スィーリーンは観客席から思わず相槌を打ったが、すぐ我に返って突っ込みを入れた。
――イダ様とのなれそめは? イダ様はどんな人物?
(エフレム様……大陸でも類を見ない強さをお持ちですのに頼まれると断れない人の良さも素敵ですよね。そこにつけこむイダ様はちょっと(?)悪女に思えてしまうのですけど)
「ではお答えしましょう。イダ様の顔立ちは殿下によく似ておられますよ。そして大陸一の美姫と称えられたほどの美貌の持ち主です。つまり殿下も大陸トップクラスの美貌の持ち主、ということになりましょう。殿下が変な輩に狙われなければよいのですが。おっと、話が逸れましたな。ここまでは皆様も御存じでしょう。
拙がイダ様と初めて出会ったのは、帝都の街中でした。イダ様はパンをくわえて『遅刻遅刻! 急がないとお父様とのデートに遅刻しちゃう! 早く待ち合わせ場所の宿屋に行かないと!』と、とても急いでおられたのですが、曲がり角で拙とぶつかってしまったのです」
「なるほど! エフレム様とイダ様とはそのような出会いだったのですね! 運命的ですね!」
「ええ。当時拙は相手が皇女などとは知らず、また口下手なものでしたから、「あぁん? そっちからぶつかって来たんだろうが」という気持ちを目で訴えたのです。すると、帝都の大通りでストリートファイトが勃発いたしました。第一印象はお互い最悪でしたが、なんやかんやで夕日をバックに河原で殴り合い、彼女と友情を育みました。その後はイダ様が帝国の天辺を盗るための政争に明け暮れたり、蛮族相手に奮闘したりと、とても楽しい時間でした」
エフレムは目を細める。青春時代を思い出しているのだろう。
「ああ、質問に真摯に(?)応えて下さってるお姿も尊いです……エフレム様にそのような過去が……!」
スィーリーンはそんなエフレムを見て涙ぐんでいた。
●
「じゃあ、次は鍛冶屋『彷徨う蛇』店主のサイラスさんの番ッス。エフレムさんと同じリザードマンの男性の方っス。マイクどうぞッス」
「おう。サンクス」
サイラスはひょいと身をかがめ、自分の腰ぐらいまでしか身長がないウィーズルからマイクを受け取った。
「えーと、じゃあおれから質問ね。前回の放送のPN『メイさん』について質問したい。エフレムより、妄想逞しい人の方が気になるなって」
「おっと、いきなり掟破りの視聴者への質問ッス! サイラスさん、すみませんが視聴者の情報は個人情報に当たるので……」
「あ、これお土産のお酒です。『聖霊節の星』。うちで造った自家製ワイン。甘い系でいいなら味は保証するよ!」
サイラスは脇に置いていたワインがたっぷり入ったオーク樽を指で示した。この酒はサイラスが経営する鍛冶屋『彷徨う蛇』で造られた秘蔵の酒だ。鍛冶屋という仕事柄、サイラスの周囲にはドワーフが多い。そしてドワーフは冒険者ギルドの某新人受付嬢のように酒好きが多いので、毎回自分で飲む前に強奪されてしまうのであった。どうせ奪われるならと、今回スタジオに持ち込んできたのだ。
「おや、これはかたじけない」
「あ、これはどうもッス。ハーフリングはお酒が買いにくいので助かるッス」
ウィーズルはサイラスから樽を受け取ろうとしたが、サイラスはウィーズルが樽を触ろうとした瞬間、ひょいと樽を持ち上げた。ウィーズルは球技の練習のごとくぴょんぴょんジャンプしたが、サイラスの半分ほどしか背丈がないので、樽に手が届く気配は全くない。
「これはエフレムの為に用意したものだから。あんたも欲しいならPN『メイさん』についての情報と交換ね」
「ぐぬぬ……! ここだけの話、ペンネームメイさんは実はとある王国の姫君っス。彼女は密かにドゥジン活動をしてるッス。例のストーカー騒ぎで年末の聖霊節の新刊の原稿を落としたのが不祥事っスね。ちなみにメアリー王女はドゥジン誌を求めて変装して学園に出没することもあるッス」(ぼそり)
いい酒に目が眩んだウィーズルはあっさり主君の妹を売った。
「ふむ。拙も何かお返しをするべきでしょうか」
「じゃあ幽界樹の苗とか、金属生えてくる魔物いたらください。ちゃんとお世話するから!」
「よろしいでしょう。頼まれると断れないのがチャームポイントの拙ですからな。こちらが幽界樹の苗です。エーテルを求めて分裂したり暴れ出したりすることがあるので、飼育環境にはご注意を。
あとは、金属が生えてくる魔物ですか……では、拙の召喚術でクリーパー『タマゴッコ』を呼び寄せましょう。うまく完全体まで成長させれば、金の卵を産みます。寂しくなるとすぐ実家に帰ろうとするので、こまめに話しかけたり、撫でたりしてあげるように下され」
「ありがとう、エフレム!」
●
「次はゲストのサシャさんからエフレムさんへの質問の時間ッス」
「はい。よろしくお願いします。では……。エフレムさまをマナズィールでご指導くださった方はどのような方でしたの?」
「ふむ。これについては皆様も名前ぐらいは耳にしたことがあるでしょう。拙にマナズィールで稽古をつけてくれたのはギシュム族の大酋長、アシムベート兄者です。熱く、そして大きな方です」
「そ、そのようなことを公の場で言ってしまっていいのですか!?」
「?」
サシャは赤面した。妄想逞しいお年頃なのだ。
「こほん。失礼しました。つい興奮してしまって。……逆にご自身が指導なさった事もあると思うのですが……どのような基準で指導する少年を選びましたの?」
「ふむ。拙のマナズィールですか。基本的には頼まれたものを引き受けていたので、自分で選んだことはないのですが……、40過ぎのヒューマンのオッサンとか、問題児というか変わり種が多かったと記憶しております。あとは、どう見ても兄者にしか見えないギシュム族の自称若者などもおりましたな。アシムペートという名でした」
(それはそっくりさんではなくて、今度は弟子プレイを楽しみたかったアシムベート様御本人だったのでは……?)
サシャは訝しんだ。
(お返事を頂くたびに条件反射で補完してしまうのでメモが追いつきません……とても有意義な時間です……!)
●
「ウィーズルさまにもお聞きしたいですわ。ウィリアム王子について」
「おや、あっしにっスか。王子の? 国家機密とかじゃなかったら喜んで答えるっスよ!」
「ありがとうございます。では、お尋ねします。ウィリアムさまが口説かれる対象年齢はお幾つ位ですの?」
「王子のストライクゾーンですか? ご本人は酔っぱらった時に『ゆりかごから墓場まで』とおっしゃってたっス。しかも二刀流。ちなみに今までの最高記録は上は280才のエルフ、下は他国の7才の姫君らしいッス」
「さすがはウィリアム王子! 凄まじい広さですわね! 貴族派に粛清されたり、他国から苦情が来ないか心配ですが!」
「ちなみにハーフリングもOKだそうッス。あっしを密偵にスカウトした時は、危うく逮捕されかかってたッス」
「その時のお話をぜひ詳しく!」
サシャに食い気味に急かされ、ウィーズルは頷く。
「分かったッス。あれはあっしが王国のとある街で、露天商をしていた時のことッス。夕方になって人もまばらになり、そろそろあっしが店じまいをしようとした頃、王子が現れたっス。王子は売れ残っていたミモザ×ベラドンナ姉妹百合もののドゥジン誌を手に取りながら、『素敵なツインテールだね。お菓子をたくさんあげるから、スパイになって僕のプライベートを諜報してくれないかい?』とあっしに……」
「その口説き文句は確かに逮捕しておきたいですわ! そして王子の密偵ってそっちをスパイするんですの!? それはただのプレイでは!? あとその店は露天商じゃなくてドゥジン誌即売会ではありませんの!?」
興奮したサシャは早口でまくしたてた後、ぜえぜえと息を切らしていた。突っ込みどころが多過ぎたようだ。
「でも王子はイケメンだったのであっしはホイホイついて行ってしまったッス。若かったっスから。その後どうなったかは、王子の名誉の為に伏せておくッス」
●
「では続きまして、視聴者からのお便りのコーナーです。次はペンネーム『ハリーヌ』さんからのお便りですな」
「お、ワタクシがした質問でございますか」
こたつでだらだらと寝そべっていたハリーヌ・ヨツユビは姿勢を正した。
「ウホォ」
主に倣い、ゴリラも寝そべった姿勢からあぐらにチェンジする。
――幽界樹で帝国を滅ぼした時のお気持ちを、五七五でお願いしたいでございます。
「ふむう……なかなか難しい質問ですが、要望に応え、拙の切なる想いをシャルガネ式ポエムにしたためたいと思います」
――夕暮れに 民が死にゆく 帝都かな
「無情な歌っスね! 実はもう一通、同じ方から川柳の要望が来てるッス」
――さらに、それがレイウェスト様にバレた時のお気持ちを五七五七七で。
「では、その時の気持ちを見事五七五のリズムで表現して見せましょう!」
――バレてるよ 拙の悪行 バレてるよ
「なるほどー! レイウェスト皇子の回顧録だと、いつもと同じ寡黙で感情の読めないキャラとして描写されてたっスが、内心はドキドキだったんスね!」
「恥ずかしながら。あの時は兄者の角を寝ぼけてへし折ってしまった時の次ぐらいに緊張しました」
「エフレムさん、若い頃は意外とお茶目さんだったんスね! ちなみにそれ、怒られたんスか?」
「ええ。兄者が目を覚ます前にお米で作った糊でなんとかくっつけようとしたのですが、うまくいかず……結局バレて拙が泣くまで殴られました。ちなみに今の兄者の角はヅラです」
「なるほど。アシムベートさんはヅラだったんスね! さて、ハリーヌさんからに質問はもう一つあるッス!」
――語らずの智者と呼ばれる方ならば、この世のギャグにも精通されているはずでございます。至高の一発ギャグをお願いしたいでございます。
「では、私の十八番のネタをお聞かせしましょう。
『殿下、どちらに行かれるのですか? 西だ。レイウェストなだけに』」
その瞬間、エフレム以外の全員が凍り付いた。
●
「気を取り直して、今度は冒険者ギルド P.N「虹の妖精」、本名アルマ・ヴァレンタインさんからのお便りを読み上げるッス!」
「ちょっと! ペンネームの意味ー!?」
番組を視聴していたアルマは個人情報を漏洩したスパイに突っ込んだ。
――エフレムさん、こんにちわ!
一度聞いてみたいことがあって送らせていただきました!
某所にて没企画になった演劇
『護衛騎士の秘めたる想い~殿下、拙の卵を産んでください』
についてアリかナシかなどひとこと!お願いします!
あと【殿×拙】か【拙×殿】かもお伺いしt―――
(手紙はここで途切れている)
「このお手紙にある演劇の台本『護衛騎士の秘めたる想い~殿下、拙の卵を産んでください』はパンクリアース学園から取り寄せ、番組スタッフが実際にイメージ映像にしてみましたッス! それではVTRスタート!」
●
「殿下。お慕い申し上げております。その王妃様と同じ瞳で見つめられると拙の胸は高鳴るのです。どうか、拙の卵を産んで下さらんか」
「なんだと? エスエム。私にはそなたが何を言っているのか分からないのだが」
「……やはりこの恋は身分違いですか。殿下は継承権第八位とはいえ、皇帝の血を引くお方……。いえ、それとも、『殻付き』をお産みになるのはお嫌ですか?」
レイレイがあまりのことに返答できずにいると、エスエムは寂し気に皇子から視線を逸らした。だが、レイレイが問題視しているのは種族のことでも、身分の違いでもなかった。
「いや。そういうことではなく。私は男子だ。卵は産めない」
それから数か月後……。
「殿下。お探ししましたぞ! 一体どこへ行っていたのです!」
「黙って旅立ってすまなかったな、エスエム。私は北に行っていたのだ。いつかお前は私に言っていたな。私に卵を産んでくれないかと。今こそ答えを出そう。エスエム、お前の卵を産ませてほしい」
そう言って爽やかに笑ったレイレイは、鮮やかなミニスカートを履いていた。いかに授恵者といえど、男子は子宝を授かることはできない。そこでレイレイは、大陸の遥か北に住まうという、伝説の『性竜』の元を訪ね、マジカル性転換手術を受けてきたのだ。
「殿下、それほどまでに拙のことを……! もう離しませんぞ!」
感極まったエスエムはレイレイに抱きついた。レイレイはそんなエスエムを抱き留めながら優しく囁く。
「ああ、今度は一緒に旅をしよう。私とそなたのマナズィールだ」
●
「……」
「…………」
長い沈黙がスタジオを支配した後、ウィーズルが遠慮がちにエフレムへと問いかけた。
「ええと、エスエム……じゃなかった、エフレムさん。この演劇はナシっスか、アリっスか?」
「無論、ナシです! ところでどなたか、ここから王都までの地図をお持ちの方はいらっしゃいますかな?」
「はい、エフレム様! 地図でしたらこちらに!」
スィーリーンは元気よく椅子から立ち上がり、エフレムに王都周辺の地図を手渡した。
「かたじけない。I‘11 be back」
エフレムは地図を握りしめ、スタジオから去っていった。
「ついにあのドゥジン作家も年貢の納め時か……エフレム頑張れ!」
サイラスはひらひらと手を振り、エフレムの後ろ姿を見送った。
その日、パンクリアース学園に突然巨大怪獣が発生し、王都は大パニックになったという。
●
「エフレムさん、いなくなっちゃったッスね……まだ『知りたがりのエンジェルシリカ』さんからのお便りが残ってるんスが……」
相方を失ったウィーズルは困惑していた。すると――。
「ならば、その問いにはわしが答えよう」
突然、野太い声がスタジオに響いた。観客席から立ち上がり、スタジオに乱入してきたのは一人の黒き竜人であった。そう、彼こそ戦闘民族ギシュムの大酋長にしてエフレムの兄貴分、アシムベート・グリオウだ!
「あんたはアシムベート! どうしてここに!?」
突然大物同族の登場にサイラスは目も丸くした。スィーリーンも口をあんぐりと開けている。もちろん他の冒険者やテレビの前にいる視聴者たちも驚くばかりだ。
「なに、ファンサービスというヤツさ。マナズィールについて聞きたいのだろう? ならば、シャイなエフレムに代わってわしが答えようではないか」
●
「マナズィールとは、我らリザードマンのベテランと若者のリザードマンの二人で赴く武者修行の旅のことさ。その歴史は古く、元々は4~5世紀頃、ロスガリア大陸全土で戦争が大規模化してきた頃、湿地帯のリザードマン達も武者修行のために傭兵として外部に赴くようになったのが始まりだと言われておる」
マイクを向けられたアシムベートはマナズィールについて滔々と語った。同じ種族であるサイラスとスィーリーンもしきりに頷いている。ここまでの彼のマナズィールについての説明は、他の種族にも広く知られているものだ。
――旅の路銀とかはどうするんですか?
「来たー!!」
質問をしたペンネーム『知りたがりのエンジェルシリカ』ことシェルリアは、画面を食い入るように見つめていた。ちなみに今彼女の脳内では、ただならぬ仲にある二人のリザードマンがあられもない姿で寝技を競っている姿が浮かんでいる。
「やっぱり、詳細を知ってた方が創作にも役立ちますからね……! ドゥジン活動の糧とするべく、この機会にマナズィールについて詳らかにするのです!」
「そうさな。出発時の路銀が尽きれば、旅先で収入を得ることになる。武者修行の旅ゆえ、たいていは傭兵さ。だが、手先が器用な者は部族の伝統工芸品を売ったりすることもある。ちなみに我がギシュム族では伝統工芸品として『月刊竜人ギシュム』という情報誌を製作しておる。今月号はわしのセクシーな水着グラビアが表紙さ」
――家事とかの分担はどうなるのでしょうか? 先輩が後輩に色々教えたり、後輩が先輩のお世話をしたり、な感じでしょうか?
「そのあたりも場合によりけりだ。年長者が若者の世話を焼くケースが多いが、武芸は達者でも他はからっきしということもある。そういった場合は若年者の方が母のように世話を焼き、どちらが年長なのか分からぬような場合もある。かくいうわしも、わしより早起きし、いつも朝食の用意をしてくれるエフレムに母性を感じ、一度だけ『お母さん』と言い間違えたことが――」
「なるほどです! ベテランが若者にバブみを……!」
シェルリアはアシムベートの言葉を聞きながら、熱心にメモを取っていた。
――旅の終わりは何をもって判断するんでしょう?
「出発前に期間や目標を決めている場合は、それが終わった時点で終了さ。たまに大喧嘩で中止になるケースもあるが。かくいうわしも、わしがエフレムの名で勝手に借金を重ねてバクチを楽しんでおったのがバレた時は揉めたものさ。どっちも黒いからヒューマンにはわしとエフレムの違いなど分からんだろ、と思ってやったのだが、普通にバレたな」
アシムベートは昔を懐かしんでいるのか、目を細めほう、と溜息を吐いた。
「――過酷な旅だ。旅に出た二人の間には多くの場合、特別な絆が生まれる。ベテランのお姉さんリザードマン戦士とあどけないショタ戦士が旅に出れば、数年後になんか卵持って帰ってきたりするのは自然の摂理さ。あるいは旅の途中でトラブルに遭って異種族と仕方なくパーティを組み、衝突したり背中を預け合ったりしている内にいつのまにか愛が芽生え何故か一人増えて帰郷したり……いわゆるマナズィール婚さ」
「ん?」
「え?」
サイラスとスィーリーンは訝しんだ。もしや彼は自分がアシムベートだと思いこんでいる謎のリザードマンで、嘘八百を並べ立てているのでは?
「――そして時には同性の間でも互いの魂を認め合い、熱い絆――すなわち愛が芽生えることもある。わしとエフレムのように。そして始まるのが『夜の武者修行』というわけさ」
「なるほど! よく分かりました! アシムベートさん、ありがとうございます!」
熱心にメモを取っていたシェルリアはふんふんと鼻息を荒くし、テレビに向かって敬礼した。
●
「名残惜しいですが、もう時間ッス。エフレムさん、アシムベートさん、それに冒険者の皆さん! 機会があればまたどこかでお会いしましょう!」
「今年もとても楽しい時間でした。来年も楽しみにしておりますね」
しれっとスィーリーンは毎年恒例行事にしようと目論んでいた。
「年の瀬は変わった番組が多いでございますねぇ」
「ウホォ」
「にゃーん」
ハリーヌはゴリラと猫と共にこたつでみかんを食べながら、呟いた。
「これで2日ほどご飯だけで過ごせますわ。明日は絶食して心の中で反芻します」
サシャは感動のあまり、涙を流していた。
そして冒険者たちは朝日を浴びて目覚め、キャンドルが見せた夢の内容をギルドへと報告するのであった。ちなみにこのキャンドルはドゥジン教徒たちがこぞって探し求める秘宝となったという。
マスターコメント
お疲れ様でした! 皆さん空気を読んだボケをかましてくれていたので結果は大成功です。おめでとうございます! プレイングの過半数が夜のマナズィールネタだったので、リプレイもまあ、えらいことになっております。ご参加ありがとうございました。今年もよろしくお願いいたします!
ミドルシナリオ易しい 報酬:標準6 / 6〜10人
2022年01月10日 09時26分28秒 公開
大成功
相談掲示板
スィーリーンと申します。 よろしくお願いします。 エフレム様にお会い出来るのも惹かれますけれど、 視聴者として色々質問もしてみたいですね……!
No.2
サイラスだ、よろしくなー まあ好きにやるわー。というか誰かと何かする予定ないし。
アルマだよ、どーぞよろしくねー ご本人の反応を伺ってみたい質問をお手紙で出す予定だよ
ワタクシはハリーヌ。しがないヨツユビハリネズミでございます。 ワタクシは手紙で質問をさせていただくでございますよ。 あと2人…成立を祈るでございます。
サシャ・テーリングです。お見知りおき下さいね。 生エフレムさまを拝見したいのと、ウィーズルさまに色々とお聞きしたいので スタジオへ伺おうと思っております。
シェルリア・リトヴァールといいます! ギリギリ参加ですがよろしくお願いします! お手紙で質問しますねっ。