花咲く湖畔で休日を
明乃そら
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シナリオID:1193
オープニング
暑い日射しが照りつける中、授恵者達は今日も仕事を求めて冒険者ギルドに集う。
ギルドで受付をしていたドミニク・ログナーは、そんな彼等を見かけると、笑みを浮かべて呼び掛ける。
「やあ、いつもお仕事お疲れ様。ところでキミ達も、偶には息抜きをしてみたいって思わない?」
どうやら話の内容から察するに、今回は仕事ではなくお出掛けの誘いのようだ。
「そろそろ夏も本番だから、涼しい場所で英気を養ってみてはと思ってね。いつも仕事を手伝ってくれるお礼だよ」
授恵者達の反応を伺いながら、ドミニクは更に詳しい話を進めていく。
場所はリーンエス王国。木々が生い茂る森に囲まれた一帯に、澄んだ綺麗な湖がある。
そこは王国貴族であるドミニクの家系、ログナー家が避暑地として利用している場所でもあり、湖畔に建つ別荘からは湖が一望出来るとの事だ。
「別荘は叔父が管理していてね。あまり大きな建物ではないけど、10人程度なら問題なく利用出来るから、そちらは私の方で手配しておくよ」
折角の休暇なのだから泊まってゆっくり過ごしてほしい……と、日頃の感謝の意を込めて、授恵者達を労うドミニク。
「因みにそこは、妖精の住む森とも呼ばれていてね。特に月が美しく映える日は、妖精達が夜空に向かって舞い踊るんだ」
もしその妖精達に逢えたなら、とっても幸運なのだと、ドミニクは話に含みを持たせつつ、後は行ってからのお楽しみだよと締め括る。
「それに……キミ達が一緒に来てくれれば、私も気兼ねなく羽を伸ばせるからね」
最後に一言、冗談めかしてニッコリ微笑むドミニクだった。
●夏の湖畔で思い出作り
青々と茂る葉の隙間から、陽光の雫が零れ落ち、まばゆく射し込む光芒が、森の景色を幻想的な世界に照らす。
降り注ぐ木漏れ日に誘われながら、緑の小径を彷徨い歩く。
連なる木々の迷路を潜り抜け、辿り着いた先――そこで目にする光景は、赤に黄色に、紫と、色とりどりの花が咲き乱れる童話のような秘密の花園。
ゆらゆらと、風に揺られる花弁は可憐で、仄かに甘く優しい香りが周囲を包む。
絵本の中にいるような、メルヘンチックな花の世界に癒されて。ふと耳を澄ませば聞こえて来るのは、草葉のざわめき、小鳥の囀り、そして水のせせらぎの涼やかな音。
羽搏く小鳥の後を追い、奥に進むと大きな川に巡り合う。
陽光を浴びてキラキラ輝く水の中では、元気に泳ぎ回っている魚の姿が目に映る。
川の流れに沿いながら、渓流を下っていくと――目の前に現れたのは、視界いっぱいに広がる湖だ。
湖畔には瀟洒なヴィラが建ち並び、その光景はまるで絵画で描いたように美しく。
澄んだ湖面にボートを浮かべ、その絶景に暫し見惚れているうち、やがて時間が経って日が沈み、見上げる空は夜の帳が降りてくる。
薄藍色の紗幕には、埋め尽くさんばかりの星が瞬き、中央に輝く大きな月が夜の世界に明るく灯る。
鮮やかな月の光に照らされた、湖面は合わせ鏡のように夜空を映す。
地上に降りた星々の、その煌めきに重なるように、どこからともなく、小さな何かが湖面を飛び交う。
青く輝く翅を生やしたそのモノは、言い伝えに聞く妖精だろうか。
森の方からやってきて、群れを成し、月を祝福するかのように虚空を舞う。
――それは妖精と例えられる程華麗な姿の、青い蝶。
幸せを運ぶとされる蝶達は、湖で過ごす夏の一夜に、特別な思い出を紡ぐだろう――。
解説
マスターより
リプレイ
果てしなく広がる蒼穹に、燦々と輝く眩しい太陽。
暑い真夏の日差しを浴びながら、授恵者達は休暇を楽しむ為に森の避暑地を訪れる。
「ドミニクさん、招待してくれてありがとう! 貴族の別荘って初めてだから、楽しみ!」
リノ・キャロルがお礼を述べつつ、どんな素敵な世界が待っているのだろうと想像しながら胸をときめかせる。
「そう言ってくれると嬉しいよ。さて、目的地までそろそろかな」
ドミニク・ログナーがリノにニコリと微笑み返し、歩みを進めて授恵者達を案内する。
湖畔に沿って並ぶ瀟洒なヴィラ。その内の一つの前で立ち止まり、到着したよと奥へ入って客人を招く。
「部屋の用意は出来ているから、ここからは自由に過ごしてくれて構わないよ」
自然に囲まれ、優雅な薫り漂う風光明媚な避暑地にて、授恵者達はそれぞれの休日を楽しむのであった――。
「わぁ、見て見て二人とも、凄く綺麗な所だね……」
ララベル・サン・ディーベルは窓から見える景観に、目を丸くしながら息を呑む。
「うん。景色も良くて空気も美味しい、とても良い時間を過ごせそうだね」
「ふふ、そうね。のんびり眺めていたいけど、まずは準備をしてからね」
ララベルに誘われて来たテュリン・ヴィングとルーシカは、部屋に荷物を置いた後、徐に中から水着を取り出し、着替え始めた。
別荘のベランダから眺める景色。目の前に広がる湖の、吸い込まれるような美しさは見る者全てを魅了する。
「此方も如何ですか? この前、喜んで頂いたのでまた作ってみました」
お茶を淹れ、寛ぐコルネリウス・アーラに、イズレンディル・パラリムが声を掛けつつテーブルの上に篭を置く。
「クッキー、作ってきて下さったんですね! 勿論頂きます」
それはイズレンディルの手作りクッキー。
凝った物ではなく素朴な味だが、コルネリウスはすっかり気に入り、また食べられると思うとその喜びも一入だ。
風に運ばれて届く森と草花の香りが心地好く、クッキーを頬張りながら、幸せそうに微笑むエルフの乙女。
「此処は涼しいですね、森はやっぱり落ち着きます」
柔らかな風に、赤銅色の髪がふわりと靡く。
「過ごしやすい場所ですね。故郷と少し似ていて落ち着きます」
イズレンディルも頷きながら、目を細め、絵画を鑑賞するかのように湖の景色を堪能する。
ゆったり微睡むティータイム。穏やかな時間が流れつつ、コルネリウスがふと誘いの言葉を口にする。
「湖も素敵だそうですから、夜に行ってみませんか」
「何やら記録とやらを取りたいらしい。おすすめの場所でもええき、教えちゃってくれ」
大きなリュックを背負いながら、ジョン・ベアーはドミニクに案内を頼んで森の散策へと出掛ける。
ヒグマの半獣人である大柄なジョンの隣では、彼の半分程の小柄なハーフリングの少女、ポコ・アルデバラッドが軽やかに飛び跳ねながら、物珍しそうに周りを見渡す。
「ぬふふ、これはちょっとしたピクニックであるなー。むむ! あっちに花が咲いておる!」
言うが早いか、ポコは脇目も振らず森の奥へと駆けていく。
草木を掻き分け、緑の小径を通り抜けると――そこは楽園を連想させるような、色とりどりの花咲く庭だ。
「はーーーあ実に鮮やか、素晴らしい、宝石のようではないか!」
森の中、可憐に野に咲く花園に、ポコは感動し、思った事を口に出さなければ気が済まず。喜び、燥ぐ彼女に、ジョンも釣られて笑みを零す。
「宝石とは雅な例え方をするのぅ。しかし良い香りじゃな! この辺でとれた蜂蜜はさぞ美味かろぅ!」
花を愛でるより食べ物を想像するのは、如何にも『食』に拘るジョンらしい。
「おっとそうだ弁当であったな! お花畑でランチというのもオツであろう!」
ポコはそうした彼の気持ちを察し、用意してきた料理をその場に広げる。
サンドイッチに、揚げ物、卵焼き。水分補給も抜かりなく。
ドミニクも誘って和気藹々と、三人は束の間の昼食を戴くのだった。
「ここんとこデケェ戦いが続いてたしな、たまにゃバカンスもいいよな♪」
戦いに明け暮れる中、息抜きするのも大事だと、ハヤト=ガラン=ヴォルファングは楽しそうに明るい笑顔を覗かせる。
「今日は付き合ってくれてありがとねっ! おもいっきりバカンスをたのしもーっ!」
サフィラ・アズラク・ナハルハルアリーブも元気に声を弾ませ、渓流を目指す。
耳を澄ませば聞こえるのは水のせせらぎ。涼しげな空気が肌に伝わり、期待が膨らむ。
「わー! 見て見て、綺麗な川だよ!」
サフィラの青い瞳に映るのは、同じくらい青く透き通った清流だ。
「うっひょ~♪ こう暑いと川の水が冷たくて気持ち良いぜ!」
ハヤトは早速、水の中に手を浸し、暑さを忘れるように涼を感じる。
そして掬った水を悪戯っぽくサフィラに掛けると、サフィラも負けじと水を掛け返して燥ぎ合い、ひと息吐いたら、今度は岩に上って川の中へと飛び込んだ。
(「わぁ……水の中もキレイ……!」)
濁りのない、澄んだ川の流れに身を任せ、心身共に爽快感に包まれる。
そこへハヤトも後から飛び込み、銛を手にして魚を探し、眼光鋭く狙いを定め、素早く一突き。
見事に射止めた川魚。その後は川から上がって火を起こし、獲った魚を串に刺し、焼いて二人で仲良く食べ合った。
川の流れは穏やかで、陽光に反射し、キラキラ綺麗に輝いている。
セーラー服デザインの水着姿のララベルが、どうかな、とくるりと回って二人に見せる。
「ベルの水着は可愛いらしいね。よく似合っているよ」
笑みを浮かべるルーシカは、シンプルな白いビキニを纏っている。
「二人とも素敵ね。凄く似合ってるわよ」
片やテュリンの水着は、大人っぽく大胆でセクシーなスリングショット。
少し攻め過ぎたかしらと思うテュリン。でも見知った面子だけだから、問題ないと自己解決する。
水着のお披露目を終えると、三人はそのまま川での水遊びを楽しんだ。
ララベルとルーシカは競い合うように元気に泳ぎ、テュリンは一人マイペースで、人魚のように優雅に泳ぐ。
泳ぎ疲れた後はひと休憩。すると、ララベルがルーシカ目掛けて水を勢いよくバシャリと掛ける。
ルーシカも対抗して水を掛け合い、そこにテュリンも加わり、水の弾ける音と賑やかな笑い声が森の中に木霊する。
そんな風にじゃれ合いながら、川から上がろうとした瞬間、ララベルが足を滑らせてしまい、テュリンに抱きつくように再び川の中へとダイビング。
更に転んだ直後、顔がテュリンのふくよかな胸に突っ込んでしまい、不可抗力ながら赤面して慌てふためくララベルに、テュリンとルーシカは顔を見合わせ、苦笑した。
折角水着を新しく作ったのだから、一回くらいは外で着てみないと意味がない。
リノがビキニ姿で健康的な肢体を露わに、渓流での水遊びを満喫する。
「水、すごーい冷たーい! でも、気持ちいい!」
汗ばむ真夏の暑さも忘れる程に、満面の笑みを浮かべるリノ。
開放的な気分に満たされながら、思う存分泳ぎ回り、飽きたら川辺で横になり、射し込む木漏れ日を浴びながら、のんびり時間が過ぎて行く。
「……水着を着ても、見せる相手がいないと、やっぱりちょっと寂しいな」
今度は誰かを誘って来たいな。その為に、友達をもっと作りたいと思いを巡らすリノだった。
●黄昏時の晩餐会
鮮やかな茜色が空を染め、日が沈み、夜の深藍色と混ざって、夕闇色のグラデーションが世界を彩る。
別荘のテラスに設けられた会場では、授恵者達をもてなす晩餐会が振る舞われていた。
「配膳や盛り付けのお手伝いくらいはするよ! あたしは料理自体は出来ないけれど、ドミニクさんは作れるのかな?」
料理を並べるドミニクの隣で、リノが手伝いたいと傍に寄り、ドミニクも快く応じて会話を交わしながら準備を行う。
「屋敷にいた頃はそうでもなかったけど、ギルドの仕事をするようになってからは、自分で作ったりもしているよ。腕前はまだまだだけどね」
少し照れ臭そうに語るドミニクに、リノも笑顔で頷いた。
「ほわーーー美味い料理であるな!」
料理を口に運ぶなり、ポコは想像以上の美味しさに、開口一番、その感動を言葉で表す。
「成程……これが上品な味……」
ジョンは慣れないフォークとナイフに苦戦しつつも食べる量は普段と変わらず、あっという間にお皿の山が積み重なる。
「酒は皆旨そうに飲むであるよなあ。我も早く大人になりたいのである」
お酒を嗜む者達を羨ましそうに見つめるポコだが、今はジュースでぐっと我慢。
「酒精も上手いが、そのジュースだって美味いもんじゃ! がはは!」
ジョンがワインを呑みながら豪快に笑い、後でジュースをもらって妖精を探しに行こうと約束を交わすのだった。
夜の帳が下り始めると、夕焼け空に星の洋燈が明るく灯る。
テーブルの上には、鴨のローストのオレンジソースと、赤ワイン。
サフィラとハヤトは、ワインを注いだグラスを手に持ち、掲げる。
「「それじゃ……かんぱーい!」」
グラスの触れ合う音が鳴り響き、くいっと一口含むと、芳醇な味わいが広がっていく。
「こんな風にのんびり過ごすのもいいもんだよな♪ 一緒にサフィラがいてくれるからかもしんねーけどな♪」
何にも無い、平和な日常で飲む酒も、味わい深いものがある。
上機嫌でワインを飲み干すハヤトに、サフィラがふと口を開く。その表情に笑みはなく、真剣な様子で語り掛ける。
「ねぇ、ハヤト……ヴィントの作戦の前に話した事憶えてる? また、一緒に星を見ようねって話」
それはハヤトとサフィラが、戦いに赴く前に交わした約束。
「あの時ね、ハヤトが居なくなるんじゃないかって。すごく、怖かったの。大切な人があたしの知らない所で死んじゃうのは、とっても怖くて……不安だった……」
作戦には共に参加したが、より厳しい戦いに身を置く彼の事が心配で、恐怖に怯えていた心情を明かす。
でも今は、こうして生きて再び逢えて、胸に込み上げてくる嬉しさを抑え切れずに――。
「だからね……あたし決めたの。ハヤトのそばに一秒でも……ううん、一瞬でも長く居たいって」
二人を見守るように星が瞬く空の下――乙女は純粋な瞳で真っ直ぐ見つめ、秘めた想いを打ち明けた。
あたし、ハヤトの事が……好き。
世界でいちばん、大好きだよ――。
●夜の湖上に舞う妖精
夜空を照らす月と星。その輝きを映す湖の、畔に座ってロマンチックな気分に浸る三人組。
「今日はとても充実した1日だったよ、良い思い出になった」
渓流で思いっきり遊んだ昼間の出来事を振り返り、ルーシカが景色を眺めて頬を緩める。
「上手く言葉に出来ない位綺麗……一緒にこれを見れたのは、ほんとに幸せ。でも僕、もっと幸せが欲しいな」
二人の間に挟まれる形で、ララベルがうっとりしながら星空を見つめる。
そしてその視線はルーシカの方に向けられて、寄り添いながら、顔を近付け、彼女に甘い口付けを――。
触れ合う彼の唇を、ルーシカはそのまま受け入れ、暫く黙って俯いた。
ララベルは幸せな気持ちを噛み締めながら、今度はテュリンの身体を抱き寄せる。
「相変わらず欲張りねベルは。まぁ、小さい頃からそうだったけど……」
子供の時から彼の性格は知っている。そんな幼馴染の仲だからこそ、テュリンはララベルの事を愛おしく思う。
だから今夜だけは、少しだけ甘えてみるのも悪くない。
淡い月の光に照らされながら、二人の影が重なり合った――。
「あたし、星を見るの好き! こんな素敵な景色、ロマンチックだよね!」
食事がひと段落してから、テラスで寛ぎながら星空を眺めるリノ。
そこへ片付けを終えたドミニクが、お疲れ様とジュースを差し入れ、1日の労をねぎらった。
二人で一緒に、暫く星を見ていると、ふと森の方から青い小さな物体が飛んでくる。
空を舞うかのように羽搏くソレは、幽かな残光を描いて湖の方へと向かっていった――。
月の光が射す湖上にて、一組の男女を乗せた艇が浮かぶ。
ジョンが櫂を漕ぐ傍らで、ポコはそわそわと身を乗り出しそうな勢いで、言い伝えに聞く妖精を探す。
そんな落ち着かない様子の彼女を乙女らしいと、ジョンが白い歯を覗かせながら見守っていた。
「だって妖精であるぞ。妖精って普段は見れぬのであるぞ」
子供っぽいと思われた事に、ポコはムキになって言い返す。その直後――。
「あ、ああ⋯⋯」
二人の前に現れた、宙を飛び交う青きモノ。
妖精と例えられる程美しい、月の光の中で舞う蝶に、ポコは言葉を失い、ただただ見惚れるだけだった――。
月に導かれるように湖上を進む、一艘の艇。
「……冬の水神祭を、覚えていますか?」
イズレンディルが櫂を漕ぎつつ、ふと訊ねる。
水中に沈んだ遺跡の街が、一年に一度だけ姿を現し、祝いを捧げるお祭りだ。
あの時も同じようにゴンドラに乗って、湖上を歩いた想い出がある。
それはコルネリウスにとっても大切な記憶で、重ねた想い出は沢山あれど、その日が特別だった事には変わりない。
何故ならあの日、星の塔にて、ずっと彼と過ごせる事を願ったから。
同朋の友として過ごした冬から季節が巡り、今は恋人となって傍に居る。
「あの時からずっと、お慕いしていました。私も貴方の事を、沢山知る事が出来て……」
想いを伝えるように紡がれる、コルネリウスの言葉にイズレンディルは彼女と過ごした日々を思い返す。
――貴女は傷付く事を恐れて飛べない、蝶のようだった。
だからこそ、優雅に空を舞う姿を見たいと強く思い、隣で見守り続けたいとずっと願った。
そうした彼女の素直な気持ちに触れられて、イズレンディルの表情が僅かに綻ぶ。
「この森には妖精が住むそうですね。妖精と共に見上げる月は綺麗で、その時間はきっと幸せでしょう」
そう言って、イズレンディルが星の天蓋を見上げた時――妖精と見紛う程に美しい、青い翅の蝶が瞳に映り、その行き先をコルネリウスが目で追うと、煌々と輝く月が視界に入る。
「……月が、綺麗ですね」
目を細め、月を仰ぎ見ながら囁く一言は、愛しい彼への想いを籠めた告白だった。
「私はいつも、美しい妖精と一緒に月を見上げております。……とても幸せです」
彼女の心を汲み取るように、イズレンディルが微笑みながら身体を抱き締め、そっと唇を重ね合わせる――すると、艇の周りに青い蝶の群れが集まって、月の光に煌めきながら華麗に舞う。まるで二人を祝福するかのように――。
「……舞踏会の時のように、ここでも踊りませんか?」
湖上でダンスをするのも一興と、手を差し伸べるイズレンディル。
コルネリウスは頬を染めつつ、嬉しく笑ってその手を取って……あの日の夜の続きをしましょうか、と幻想的な世界に酔い痴れながら、新たな想い出の頁を心の中に刻むのだった――。
マスターコメント
ショートシナリオR易しい 報酬:少ない10 / 4〜10人
2021年08月05日 17時01分42秒 公開
参加者
相談掲示板
コルネリウスです、よろしくお願いします。 森への小旅行、してみたいと思っていたので、嬉しいですね。 何をするかはまだ決めていないのですけれど、私はイズさんとご一緒させて頂く予定です。 皆さんも良い時間を過ごせますように。
にゃ!サフィラだよっ!よろしくねっ! 色とりどりの花が咲く妖精が住む森…幻想的で素敵な響きだよねっ! あたしも何するか迷ってるけど、ハヤトといっしょに行動する予定だよっ!
ジョン・ベアーじゃ。よろしゅう頼む。 何とも面子が華やかじゃのぉ、こりゃ避暑地らしい絵になりそうじゃ!がはは! ポコが一緒に遊んでくれる言うとった、楽しみじゃな! 散策に……飯に……魚釣りに……飯に……観光に……飯に……。。。(うんうんと頷いてる)
ポコ・アルデバラッド。記録係の家系に生まれた"鳥"である! 宜しく頼むであるぞ! 妖精が住む森とあれば実に書きごたえがありそうな場所であるなっ。 我はジョン殿と行動する予定である。二人でーという訳でもないから他に一緒する者がいても全然良いと思うのである。 日中と夜で大きく二つ決めておくと良さそうであるな(ジョンが頷くのを見つつ)。 昼は弁当持って散策とかもいいと思うのである。 夜、我は是非是非青い蝶が見てみたいのであるがー!(ぴょんぴょん
案内役のドミニク・ログナーだよ。今回は集まってくれてありがとう。 出来る限りのおもてなしをさせてもらうから、湖で過ごすひと時をどうかゆっくり楽しんでいってね。
イズレンディル・パラリムです、宜しくお願い致します。 リーンエス王国の森ですが、故郷の森と似ていて楽しみにしております。 私はコルネさんとご一緒させて頂く予定ですね。 皆さんとは別行動になるかとは思いますが、お互い楽しい時間を過ごせればと思っております。 ドミニクさんもご案内ありがとうございます。当日は宜しくお願い致しますね。
弁当!!!ええなええな。外で食べる飯もまた格別なものじゃけぇな。 ドミニクが観光案内もしてくれるということじゃし、昼はせっかくじゃけぇ案内もしてもろうたらどうじゃろうか。その方がなんじゃ、記録?とやらも書きやすいのじゃないか? では夜は夕食を食べた後に噂の妖精……青い蝶とやらを見つけに行くか! 昼に森に行くなら湖に行けばええしな。 (うんうんと頷き)
リノです。どうかよろしくお願いします! ドミニクさん、ご案内、ありがとうございます! あたしは特にすること、決まってないです。のんびり過ごす予定です。
おーっす! ブレイブファング傭兵団のハヤトだ、よろしくな!! たまにゃゆっくりバカンスってのも悪くねーよな♪ サフィラと一緒に遊ぶ予定だが、今んとこは渓流で泳いでその後はのんびりって感じだな!
挨拶が遅れてしまったね。 ルーシカだ、よろしく。 ボクはベルとテュリンと、日中は渓流で、夜は景色を満喫していくよ。 ドミニクさんは、当日の案内役有難う御座います。