【呪剣】虚しき白胴
小緑 一滴
コメント 30
シナリオID:938
オープニング
ドワーフ達が放置していた洞窟倉庫から冒険者が発見したのは、曰くつきの剣。誰かが不用意に触れないよう厳重に箱に封じられていた。
剣の対応をめぐって村のドワーフ達が重苦しい顔を突き合わせる。
「厄介なものではあるが、むしろ見つかったのは幸運と言えよう。昨今は優秀な冒険者が多い」
「そうだ。これは好機! 忌まわしき呪いだけを消し去れるかもしれんぞ!」
「うむ! あまりに危険であれば破壊も止む無しなのであろうが、正直あれほどの剣を鉄クズに変えるのは惜しい。実に惜しい」
「いや……。そもそも我らの手であの呪剣を壊せるのか……」
呪剣。
もともとは地上、すなわちクリエスター山脈に素材採取に出かけた者が偶然見つけたものだった。
荒れた地面に突き立てられた大剣。その傍らには、掌ほどに巨大な漆黒の鱗が一枚落ちていた。
一瞬その剣がまだ生々しく血塗られているかに見えて目をこする。……どうやら目の錯覚であったようだ。
ここで錆びさせるには忍びない。そう思わせるだけの剣の気迫。物言わぬ戦士の眼光にも似た、静かな刃の冴え。
ドワーフの村人は剣を回収し村へと帰ったが、試しに剣を構えて振るった途端に異常事態が起きた。
何者かに頭を鷲掴みにされた感覚。
わけもわからぬまま、常軌を逸した戦いの衝動に突き動かされる。
己の死を顧みず、敵を求めてクリエスター山脈の邪竜達の縄張りに踏み入ろうとする仲間をドワーフ達は必死に止めた。
邪竜はドワーフにとって不倶戴天の敵ではあるが、間違っても単独で戦う相手ではない。優秀な冒険者のパーティであっても、邪竜に打ち勝つまでには困難な道のりが伴うだろう。
最終的にこの騒動は、剣に憑かれた者を長老がアンチ・サイでぶん殴って収束した。
しかし人を戦いに駆り立てる呪剣の力そのものは長老でも消し去るには至らず、当時の調査では詳しいことはわからずじまい。
誰かが迂闊に剣を振るわぬよう、厳重にしまい込むことしかできなかった。
そして村のドワーフ達がそれを忘れた頃に、放置していた倉庫にクリーパーが発生。クリーパー退治に訪れた冒険者が呪いの剣の存在に気づいた……という次第だ。
授恵者だった長老も寿命で亡くなり、また同じ騒動が起きれば対応できる者はこの村にはいない。
ただ時の経過は呪剣の問題解決に一つの道筋も示していた。
呪剣に記された作者の銘はアギ・フロギメン。
発見当時はいかなる武器職人かわからずに調査が行き詰ったが、同名の宝飾職人が存在していたことが判明したのだ。古いアクセサリーの収集を趣味とするドワーフ娘がその名前を知っていた。
冒険者の任務は、今は廃墟と化しているアギ・フロギメンの工房探索。
依頼人の目的は、呪いの無力化や安全な破壊に繋がる情報を得ることだ。
●アギの記憶
かつてここにはドワーフの宝飾職人が暮らしていた。
授恵者でもあったアギは作品の一つ一つに祈りを込める。アギのアクセサリーは装飾品としてはもちろん、お守りとしても人気が高い。
弟のテーオには革帯を作った。彼の栄光と健康を思って。
恋人のミレイアには一番の力作を贈った。彼女の幸運と安全を祈って。
だがドワーフ王国に住まう以上、邪竜がもたらす災害は避けられない。
賑わっていたこの街は、ある一体の邪竜から襲撃を受け壊滅状態となる。アギはしぶとく生き残ったが、恋人の命ははかなく散った。アギの贈った守りの首飾りもろともに。
勇猛な若者であった弟は、かろうじて命はとりとめたものの脚に重傷を負い戦士としての道は絶たれた。
アギは変わった。
祈りを込めて華やかなアクセサリーを作っていた職人は、恨みに駆られて武骨な大剣作りに没頭した。
鬼気迫る顔で作業に没頭するアギに、テーオはかける言葉を見つけられない。
職人の。ドワーフの。授恵者の。大切な者を奪われた者の。自身の執念の全てを込めた剣が完成すると、アギは邪竜を討ちにいくと手記に書き残し、たった一人でクリエスター山脈へ向かった。
職人が工房に戻ってくることは二度となく、邪竜の咆哮は変わらずに轟いていた。
今、主を失った工房を根城にしてうごめくのは白く不気味なクリーパーだけだ。
職人の机の上には埃をかぶった手記が残されている。
解説
マスターより
リプレイ
炎と見紛う花弁を輝かせているのは、フローラリア・ネムス・ラミナが持つ篝火花の揺籃だ。
「どうやらここらしいな。アギの工房ってのは」
イクスは自作の簡易地図から視線を上げた。
「呪われた剣の出所の滅んだ街の調査なんざ、ろくなもん出ねぇんだろうなぁ」
そんな場所だからこそこうした備えは大切だ。地図に使った紙と筆記具はバーネット・フォーサイスから借りたものだ。
荒れ果てた工房を前にしてバーネットは腕を組む。
「しかし、宝飾職人が剣を打つなんて妙な話だ」
「アギ・フロギメン……。いったいどんな気持ちで、剣を作ったのかな……」
元気印のサフィラ・アズラク・ナハルハルアリーブも廃墟の街ではしんみりと。
工房の扉をすぐ開けるような粗放は誰一人犯さない。
クリエーナ・バーリフェルトとサフィラが捜波・改を放つ。顔を見合わせ頷くと、仲間達へ指を三本立てて見せた。
工房の外壁に近づくララベル・サン・ディーベル。壁に耳を当てた後、闇も物体も見通す両目で中を探る。
「みんな気をつけて。敵がいるよ」
宙に浮く白いトルソーなんて奇怪な物体は、クリーパーに間違いない。見た情報を仲間へと伝える。
「にゃ……トルソーだけ浮いてるのなんか不気味……」
「おっと先客か。偶々なのか、あの剣の作者の工房だからなのか……どちらにせよ片づけないとな」
アリア・ティーダは用心深い。危険物の設置を想定し問う。
「物陰に罠や危険そうなものはないかな?」
「大丈夫そうだよ」
「あの……安全確認ありがとうございます。では突入といきましょう。すぐにでも」
早急に仕事を済ませここから出たい。今日のリディリディ・トゥラ・イェレミースは少々不機嫌だ。普段は心優しいエルフなのだが、ドワーフが絡むとこの調子である。
工房内に一気に雪崩れ込む。
白胴の一体が蠢くと同時に、明滅する宝玉が冒険者達の足元に転がった。
赤い三つ編みをなびかせた美少年が駆ける。
「喰らえ、疾風三連突!」
両手に構えた細剣は瞬く間に敵を瀕死に追い込んだ。
ララベルと入れ違いにシニング・W・テュパラが手負いに肉薄。
「不気味なガラクタは速攻で処理してやるぞ」
二本の短剣を巧みに操り連続で斬りかかる。最後はとっておきの一撃を。爆発的なエーテルの奔流を武器に乗せて叩き込んだ。テュパラの突き立てた刃から亀裂が生じ、白胴が砕け散る。
「あれは放置すると危なげな予感。ってわけで俺がぶっ壊ーすっ!」
高らかに宣言したクリエーナが足元の宝玉へ槍を振り下ろす。ごく軽い手応えで宝玉は割れて光も消えた。無害化できたようだ。
「この敵は石の味しかしなさそうだねー……煮れば柔らかくなるかな?」
発言内容からは信じがたいかもしれないが、アルマ・ヴァレンタインは頼れるヒーラーだ。強力な刃の加護をサフィラに与える。
すでにバーネットは周囲のエーテルをかき集めていた。白胴の護符を厄介そうに眺めつつ、敵の魔法力を減退させる術を編む。
「良しっ、かかったな!」
続けざまに攻撃の詠唱。敵だけを狙う激しい光弾の雨が工房内に降り注ぐ。
残る二体の敵のうち一体だけが攻撃に移った。エーテルの矢がアルマに向けて放たれる。
「うわっ!」
よろめく小さな体。バーネットのマジックディソナンス改が被害を軽減したが、魔法を苦手とする者ならば一回の直撃でも危険な威力だ。余裕とまではいかないものの、アルマはしっかり攻撃に耐えた。
「アルマ君! 大丈夫だよ」
すかさずアリアがヒールの光で包み込む。傷の治り具合を確認しながら、金の瞳が敵の動きにも睨みをきかせる。
「もう一体は仕掛けてくる気配がないみたいだよ。妙な宝玉を出すと動けなくなるのかな?」
その強力な魔力で周りのものを壊さぬよう、リディリディは注意深く工房内を見回した。
(精密な制御はどうも苦手です……。この術ならまだ扱いやすいですけれど)
自らの名を記した愛用の杖を構えた。エーテル製の星屑の雨が白胴のみを打ち据える。
危険な宝玉はあれだけだったようだ。ならば、と攻撃に専念するフローラリア。閃く爆光が豊かな金の髪をいっそう強く輝かせる。大量の小さな光弾は、他のものは一切傷つけず術者の敵へと襲い掛かる。
その光の流れに乗じてサフィラも動く。彼女自身が一際大きな流れ星であるかのように。
「必殺! サフィラハリケーン!!」
格闘用ガントレットで容赦なく敵を打ちのめす。トリプルファングを喰らった白胴は床に転がり崩れ去った。
予期せぬ事態に対応するためイクスはあえて後手に回っていた。二十年あまりもシーフを続けてきた彼は、危険に対して油断はしない。敵の小細工の打ち漏らしがないと確信した後、攻撃に出た。埃の積もった床に余計な足跡をつけることなく、一息で敵の元へ跳躍。短剣を突き立て、隙を見せずに距離をとる。
最後の敵がララベルによって白い残骸へと変えられた。
床に散ったアクセサリーをテュパラが拾い上げる。
「工房主の作品か」
手の上で指輪や徽章を転がした。傷やパーツの欠落がある。先ほどの戦い以前に壊れていたようだ。
「召喚儀式などの形跡は見受けられませんわね」
フローラリアはクリーパーについて探る。白胴の出現に人為的な関与はなさそうだ。
無秩序に装着されたアクセサリーは、アストラル界からこちらに這い出た際に体に引っかかったか、ゴミを背負う虫レベルの擬態行動として周囲にあるものを乱雑に装着したものと思われる。
白い石の躯を見つめるアルマにバーネットが声をかけた。
「食べる気か?」
「今回は違うよ」
白胴だったものとそのアクセサリーに残留思念感応で触れてみる。
「……うーん。時間がたちすぎてるねー」
時間経過で人の思念が自然に劣化している。思念がずっと留まるような異常はアギのアクセサリーには生じていない。
「どれも壊れてるけど、アギさんの作品をドワーフさん達に見せたいな。持って帰るね」
アクセサリーに心があるとしたら、アルマの思い遣りにきっと感謝していることだろう。
●
「さて、懇切丁寧に説明書が有るとは思わんが……何か事情が判るもの位あるだろ」
まず冒険者達の目に留まったのは工房の机の上の手記だった。前半は平凡だが、邪竜の襲撃以降は筆跡も内容も不穏なものと化している。
「呪剣には邪竜への怨念が込められてんのか」
そんな武器は捨てちまえばいいのにと思うテュパラだが、依頼人達の気質も理解している。できれば呪いを消して手元に置いておきたいのだろう。
「そういうことでしたか。腑に落ちましたわ」
呪剣に憑かれた者の挙動から、単なる悪意ではなく強い意志をフローラリアは鋭く感じ取っていた。
「しっかし、宝飾職人があんな武器を作り出すとは……あっぱれな執念よ。惜しい職人だった。俺の王冠を作るのに相応しい腕を持っていたというのに」
クリエーナなりに職人の死を悼む。
ララベルにも大切な人がいる。恋人の命を邪竜に奪われたアギの心境を想像し、思わず強く固く目を閉じた。
「すごく悲しくて邪竜が憎くて仕方なかったんだね……」
いつもはヒマワリのようなサフィラが、今はしゅんと項垂れて。
「何か深い事情があるとは予想してたけど、この街で過去にそんなことがあったとはね」
アリアが静かに近づいた。銀と金の髪をした褐色の肌のエルフが二人寄り添う。
「このままじゃ……良くないよね」
呪剣の力で傷つく者がいないよう。新たな悲しみが増えないよう。
「アギを憎しみから解放してあげたいね」
「うん。知ってしまった以上は放っておけないよね」
人柄の表れた優しい笑顔でアリアが微笑んだ。
「それじゃ、この資料は依頼人に渡しておくか」
興味のある者全員が目を通した後、バーネットが手記を預かる。
ドワーフには不必要そうな高い天井に一瞥をくれ、リディリディは本棚を調べる。宝飾関連の書籍やヒーラーの術についての本が埃をかぶっていた。
青い瞳が静かに光る。些細な違和感。本型の箱に手紙がまとめて収納されていた。
最も新しい一通はアギの弟テーオからのものだ。邪竜の激しい攻撃にさらされたこの街から去る旨と、共に行こうという懇願にも似た誘いが書かれている。テーオの移住先はヌンガルという街だ。
(その街もまた、暗く空気の淀んだ地下なのでしょうけれど)
開ける前に中身を識別できるララベルの調査は効率的に進む。
「工房内にアクセサリーは残ってないね。泥棒でも入ったのかな? その割には金庫は手つかずだけど」
金庫の中の帳簿には、アギが作品に使った素材の記録があった。
「呪剣は普通の鋼から作られたみたいだね」
少し拍子抜けした後、ただの鋼に呪いの力を与えた職人の執念にやりきれない気持ちになる。
「なんだ。この壁は」
イクスが顔をしかめる。元は普通の鍛冶場だったのだろうが、壁の殴り書きが異様な雰囲気を放つ。邪竜への恨み言と無力な己への罵倒。
「はー……ろくでもねぇもん見ちまったな」
文章の精査は仲間に任せ、イクスは資料探しに専念する。作業場を重点的に調べ上げ、呪剣に関わる資料を分類していく。
まっとうな剣を作るとは到底思えない、呪術めいた内容にうんざりしながら。
イクスが見つけ出した資料に目を通すのは、魔術に精通するフローラリアとバーネットだ。
基本的には通常の手法で剣は作られていた。素材は良質な鋼。丁寧な鍛造。
ただそこかしこに妙な記述が含まれる。鍛冶の作業は血で描いた魔法陣の上で行うだとか。部屋の四隅に蒸留酒を注ぐだの。無意味で怪しげな儀式の数々。
「……わたくし達が扱う魔法とは趣が異なっておりますわ」
沈鬱な表情で言葉を濁すフローラリア。
「呪術的な雰囲気満載だが、何一つまともに術として機能しちゃいない。単なる狂気の産物だ。だが、そのでたらめさが厄介なところだな」
魔法ではなく奇行だとバーネットがばっさりと切り捨てる。
「ええ。正式な魔法ではないだけに、他の術者が干渉しての制御や解除は無理だと思われますわ。恩讐を込めたエーテルが剣に作用しているのでしたら、恨みを晴らすという解決手段がありそうですわね」
それはすなわち邪竜を討つことだ。非常に熾烈な戦いが待ち受けていることだろう。
「邪竜ねー……。ボクもいつか戦うことになるのかなあ……?」
深刻な顔で考え込むアルマだが、頭の中にはジューシーに焼けたドラゴンステーキのビジョンがちらついていた。
●
手紙を頼りに一同はミレイアとテーオの家を目指す。
先頭は闇を遠くまで見通すクリエーナ。地図を手にしたイクスが最短ルートを示し、アリアはエーテルの発光で自らを光源にした。
闇に潜んで獣がこちらの様子を伺っている。獰猛ではなさそうだが、食料目当てでちょっかいをかけてくるかもしれない。
「あっちにいきな」
テュパラは瓦礫の欠片を獣のそばへ投じた。この威嚇で獣は引っ込む。無駄な戦いは賢く避けるのも路地裏で生き抜くコツだ。
「目の付く範囲に住人の骨は散乱してないな。襲撃から街の放棄までに、死者を埋葬する時間の余裕はあったのかもな」
イクスが仲間達を制止する。
「この先は岩で埋まってるぜ。残念ながらミレイアの家は土砂の下だ」
「ふむ。恋人は呪剣が作られる前に亡くなっている。俺の見立てでは、重要な情報があるとしたら他のところだ!」
「にゃ……すごい衝撃があったのかな。頑丈な洞窟なのに」
アリアは崩落の跡をじっと見つめる。
「自然な崩落じゃなくて、邪竜の攻撃によるものだろうね」
崩落の規模は大きい。ミレイア個人が狙われたのではなく、居住区全体が容赦なく襲われた印象だ。
かつて大通りだった場所を行く。
「だいぶ広くて豪華だな。洒落た店が並んでる。品物はどこも空っぽだが」
テュパラが闇の中に目を凝らす。当時は貴金属の工芸品を扱う華やかな店が多かったようだ。商店や工房の並ぶエリアはさほどひどく壊されてはいない。
ヒビの入った記念碑の前でアリアが足を止めた。
「街の歴史が刻まれてるけど、特に不審な点はないね。それよりも気になるのは……」
広場の中央にそびえる半壊した柱のようなもの。記念碑によればあれは黄金像の台座だ。今は像はなく、台座も途中で崩れている。
無精ヒゲを撫でながらイクスがつぶやく。
「高価な代物だ。廃墟になった後に盗まれても不思議じゃあないが、あのやり口は普通の賊の仕業とは思えんな」
「ああ。大きくて鱗の生えた賊が来たんだろう」
クリエーナの視線は、台座に残された巨大な爪痕に注がれていた。
大通り近くのテーオの家は倒壊を免れていた。
「にゃっ、良かった!」
サフィラの顔がパッと輝く。が、室内の惨状にがっくり。
「もー、すごくゴチャゴチャしてる。襲撃の影響というより、テーオの性格?」
「あの……。私は荒れたドワーフの部屋に入るのはちょっと……」
リディリディがそろそろと後退り、ランタンを携えて家の外で見張りにつく。
「テーオさんは片付けが苦手だったようですわね」
散らかり放題の部屋で、フローラリアが困ったように首を横に振る。
「うーん……こっちには何も無いかなぁ?」
熱心に調査するサフィラだが、需要そうなメモやアクセサリーはなかなか見つからない。
「テーオが持ってるアギの作品は、引っ越し先にも持って行ったんだね! 兄弟の絆の大事なものだから。きっと……」
置き去りにされたのでも、悪意ある者に奪われたのでもなく。サフィラはそう前向きに信じる。
机にはペンや封筒が出しっぱなしだ。テーオはここで手紙を書いたのだろう。
「アギ宛の手紙は確認できたが、それ以外にも送っているかもな」
クリエーナが目を閉じ思案する。
「ミレイアのお墓は? そこに何か残されているのかも」
ララベルの言葉で次の目的地が決まった。
並んだ墓石から見つけ出したミレイアの墓に添えられていたのは二通の手紙。
風雨にさらされることのない地下都市では、手紙の文字はまだその色形を留めていた。
「ごめんね。中身を読ませてもううよ」
仲間達が見守る中、墓で眠る者に祈りを捧げララベルが手紙を手に取る。
乱れた筆跡は狂気に陥ったアギのもの。
妄想が入り混じった支離滅裂な文章ではあるが、ミレイアへの思いと邪竜を討ちにいく決意が強く感じられた。
素っ気なく角ばった文字はテーオのもの。
アギを止められなかったことをミレイアに謝っている。
それだけでなく――。
「ミレイアはテーオにとっても幼馴染のお姉さんだったみたいだよ」
テーオからアギへの嫉妬やミレイアへの恋愛感情などは感じられず、あるのは純粋な親しみだけだ。
胸の前でサフィラがきゅっと拳を握る。
「アギもつらかっただろうけど、テーオも悲しかったんだね……」
この街を去ったテーオが呪剣の行く末に関わってくるだろう。
冒険者達にはそんな予感がした。
マスターコメント
ショートシナリオ難しい 報酬:標準10 / 4〜10人
2021年06月06日 15時19分32秒 公開
参加者
相談掲示板
んー、みんな学乱とか帝国の方に行っちゃってるのかなぁ… にゃ!シーフのサフィラだよっ! とりあえず人が集まるまでのんびりしようっと
ヒーラーのアルマだよ、どーぞよろしくー。 トルソーをブリトーに空目して美味しそうだなーって…ガックリ イベント依頼多いけど出発人数まで集まるといいねー
みなさま、ごきげんよう! キャスターのフローラリアですの。どうぞよろしくお願いいたしますわね!
キャスターのバーネット・フォーサイスだ。 まぁ、よろしく頼むわ。 とりあえず、一番注意すべきは爆裂宝玉だな。 俺ら巻き込まれるだけならともかく、工房内の物品も巻き込みそうで怖い。 なるべくなら破壊して、爆発そのものを阻止したいところだ。 あと、工房内は照明をつける方向で良いか? 取り合えず、俺の方でエンライトは用意するつもりでいるが。
ごっきげんよう!シーフのクリエーナだよ。よろしくな。 工房の照明は付けられるなら付けたいが、詳しい内部構造やどんなタイプかは見てみなきゃわからんし、期待せずに光源は持ち込んだ方が良いと思うぞ。 あと、爆裂宝玉でいやな可能性を思いついてしまってな……既に設置済みでさっさと砕かないとヤベェって状況あるかなって……。 開けて速攻で中を照らして位置と障害物を確認する必要性があるんじゃないかなって。
シーフのイクス、よろしく。 戦闘中の光源にエンライト、調査用にランタン幾つか持ち込んでおけば問題無さそうかな。 暗視持ってる奴は保険で持ち込んでおくのも悪くないとは思うが、使わないに越したことはないと思う。 戦闘中は基本的に宝玉優先で殴ればいいんじゃないか。 宝玉での無差別範囲攻撃を除けば単体攻撃のみならヒーラーの回復も間に合うだろうし。
気が付いたらもう十人ですわね!改めて、どうぞよろしくお願いいたしますわ! >バーネットさん エンライトはわたくしも修めておりますので、必要であればこちらも問題なくご用意できますわ。それと身につけている道具の内二つがランタンと夜煌石の代わりになるものなので、エンライトを使い果たしても戦闘後の探索では照らすことが出来ると思いますの >クリエーナさん 宝玉は激しく明滅しているらしいのでむしろ照明を発動する前に存在していたら目立ちそうではありますが、クリエーナさんの仰る通り、障害物や雑多な物に「凄い光るけど安全な宝石です」とでも言いたげに紛れられたら恐ろしいですわね……! 敵や破損の恐れのある物品を大まかにでも確認する意味でも、状況把握の優先は賛成いたしますわ >イクスさん 【白胴】は魔法の攻防や抵抗が高く、宝玉はそれそのものは脆いということのようですので、わたくしは宝玉の破壊を優先しておこうと思いますの 単体狙いで破壊してもいいですし、宝玉が複数出現した場合でも動かず脆いものならば、威力や命中が多少下がるとはいえ【対象識別】の出来る【メテオライト】で屋内を荒らさずに処理出来そうかなと
わわ、もうフルメンバーになってた…改めてどーぞよろしくー。 宝玉対応にいってくれる人もいるみたいだし(手が足りなければ手伝いに)、 ボクは回復とクリーパーを物理で殴りにいく人の補助に回らせてもらうね
∑にゃ!?いつの間にかいっぱいになってる! 改めてみんなよろしくねっ! >光源 たぶん、放置されて時間がたってるっぽいから中の照明はつかないって考えた方がいいかもっ あたしもランタンもって行こうかなっ? 保険で暗視もつけとくねっ! >爆裂宝玉 宝玉の排除は優先的にやったほうがいいかもねっ!あとから調べ物する時にじゃまだし! そしたらあたしは捜波・改と看破で位置をマークしてトリプルファングでシュバババっと壊してく感じでいくねっ! >白胴 とりあえず物理はふつーに通りそうだから 宝玉を排除したあとは疾風足で距離つめて 次の宝玉を設置する前に倒したいよねっ
ヒーラーのアリアで不束者ですがお邪魔します…! 戦闘と、探索のお仕事…って事でいいのかなっ? >光源 じゃあ、ボクもランタンを鎧に括り付けていこうっと。 >爆裂 破壊が間に合わなくて危ない場合はいっそ、「光縛封」で 囲っちゃえるかな…?一回きりだけど…! >戦闘 同じヒーラーのアルマ氏が、回復と補助なら。 ボクはバフに特化した方がいいのかしら…?
No.11
あの・・・、ご挨拶遅くなりました。 キャスターのリディリディです。 その、よろしくお願いします・・・。 魔法が効きにくいということで、アシッドブリットを考えましたが、 抵抗も高いようなので白胴へは普通に魔法を使っておこうと考えています。
>破壊が間に合わない あー、シーフが先手で白胴殴って、キャスター陣がボスの攻撃で立て直ししないと、みたいな感じになる可能性もあるか。 かといって高レベルシーフの火力をみすみす宝玉に向けるのも惜しいし… そうだな、自分は宝玉の耐久力とか見る意味でも基本的に行動を遅らせてキャスター陣よりも後に動くわ。問題無ければそのままボス殴ってもいいし、面子の火力考えると下の方だし、損失もさほどないだろ。 あと、戦闘終了後の調査用に探波と看破と資料検索を持っていって、とりあえず探すだけ探してどの情報が使えるかは他の面子に任す動きを取ろうかなぁとか考えている。 まぁ勝った後の状況にもよるけど参考までに。
僕は、シーフのララベル・サン・ディーベル。 みんな、よろしくね! >爆裂宝玉 僕も、トリプルファングとフェザーステップで動きながら攻撃するつもりだから、近場に宝玉設置された時とか、手数が足りなそうな時には宝玉を殴り(余った手数は白胴へ)、そうで無い時は白胴に集中攻撃とか、その辺は状況見て動かせて貰うね。 >スキル 暗視と透視(探波も?)で、隠されたものが無いか探して、覗いてみようかなと思ってるよ。
おっす、シーフのテュパラだ。よろしくな! >宝玉 アタシも火力は少ない方?みたいだしそっちの処理を優先した方が良いかな 手は十分にありそうな感じはするけど、その辺は予定してる奴との兼ね合いかな 戦闘の影響で物が壊れるって言ってるし慎重なくらいでいいかもしんねぇけどな 暗視はアタシも用意できるから用意するとして、終わった後の調査の事も考えねぇとか?
>照明 まぁ、こんだけ色々持ってる面子が揃ってるから困らないとは思うが、 エンライトは俺の方で持ち込むとしよう。 手を塞がなくて光量的にもそれなりに期待できるから、道中とか捜索時はともかく、 戦闘中はランタンよりもこっちの方が使い勝手が良いだろうし。 >調査 まぁ、今回のメインはあくまでこっちだしな。 とりあえず俺は看破と……資料検索辺りを用意しておく。
んー、ちょっとごちゃっとしてきたねっ 流れを整理するねっ! 目的 呪剣の手がかりを調査 調査の妨げになる白胴の排除 調査 アギの工房 ・白胴が存在 ・重要な手がかりはここ? ・照明がない→エンライトと照明器具を用意 無人の街 ・調査対象外? ・こちらも照明がない 白胴 ・爆裂宝玉で手がかりが消失の恐れ →攻撃で無効化可能 →優先的に排除 ・魔法に対する耐性の高さ →物理で対処? ◉探索スキル バーネット:看破、資料検索 ララベル:透視、探波? イクス:探波、看破、資料検索 サフィラ:捜波・改、看破 ◉光源 バーネット:エンライト アリア:ランタン フローラリア:エンライト、ランタン、夜煌石 サフィラ:ランタン
>爆裂宝玉の対処 宝玉は最大で3個、設置タイミングはキャラクターが行動する前の《セットアップ》だからターン始まった時点で見える。 強度は脆いので物理攻撃で簡単に砕けるから物理攻撃さえすれば一人1個は砕ける。 複雑な判断は行わないとの事なので隠したりはしない、冒険者のいる場所にランダム設置の為、傍にいる奴が物理攻撃で殴るだけでとりあえずは対処可能。 注意事項としてはそのターンやらねばならない事がある奴がいる可能性があるのでそのフォローを要求することが大事。 俺個人の懸念としては一番最初のみ予め設置済みで、設置個所付近に物が散乱してて通りにくいとか(通行可能だが物品を損壊する可能性)入口から視線が通りにくい場所にあって気づきにくい等がありそうだから、最初のターンは暗視とかで捜波とかでサクっと内部と確認して安全を確保し、宝玉があれば足元無視できるエアーライドとかで接近して破壊するか遠隔攻撃で破壊したい。 って所かな?
サフィラさんは整理、ありがとうございます! 現状の大まかな流れですと、 まず照明の発動及び室内の状態や宝玉の有無の把握 ↓ 本格的に戦闘開始 ↓ 調査 ということですわよね。なにか他に、事前に備えておけることは……むぅ、広範囲への攻撃をしなければ建物の安全は保証されているとはいえ、彼等の光の投射を回避した場合運悪く手記以外のメモや手紙に着弾してしまう可能性は否定できませんし……知性が低いならばいっそ広々とした無人街の方へと誘い出すことは不可能でしょうか……? 【白胴】がアギの工房内に巣食う理由によっては梃子でも出てこない可能性はありますが、みなさまはどう思われます……?
整理サンキューな。 >調査 ん、探索スキル被ってるか。 それなら資料検索やめて、ちょっと奮発して持ってるやつ居なければ残留思念感応でも持っていくか。 時間が経ちすぎてて望み薄だが資料とは別方向からの調査ってことで使えるかもしれんし。 あとはスカウトの心得も持っていくか。あって困らんだろうし。 >初手の懸念 できれば入る前に探波投げてある程度の内部状況(散乱具合)を把握してから踏み込めればいいな。 内部で動く際は壁歩きかエアーライド使って、か。了解、とりあえず一枠それで。 >おびき出し それができればベストではあるが、どうやるかってところだな。 やった時点でこっちを認識されるから最悪通常攻撃で近づくまでつるべ撃ちされる。 試す価値はあると思うが、とりあえず室外から相手に干渉ができそうならって所かね、個人的な感想としては。
だいぶ進んでるー…まとめとか整理どうもありがとー >照明の予定 ランタン(と暗視)をもってく予定だよ >戦闘の予定 サイドヒールを飛ばしながら白胴を殴りにいくひとに輝刃3を付ける予定 (魔力も高い?みたいなので足りなさそうならそのほかの回復も使うよ) 宝玉対応の人手が要りそうなら魔矢で壊しにいく感じ 誘き出しとか段取り部分かおまかせにー… >調査部分 資料検索が被っちゃってたし、残留思念感応あるのでもってくねー
>探索 あー……すまん、諸々被っちまったな。 それじゃあ俺は、魔法知識でそっち方面の技術が使っている痕跡が無いか調べるかね。
>被り あー…悪い、書き方が良くなかった。 被ったら被ったでプレイングで他の奴が探してない場所を重点的に探す、とかしておけば何か見つけられる確率は上がるわけだし、問題は無い、と思う。 スキルだけじゃなくて何を重点的に調べるかとかも考えておくべきか。 ということで自分は探波で工房内部を精査した後は鍜治場とか剣関係を探そうかな。 凄腕の宝飾職人だって畑違いの鍛冶をそう易々とはできんだろうし、なんかその辺の資料とか失敗作とかあればやくにたつんじゃねぇかな >残留思念感応 元々持ってるならありがたい。 ポンと買うには割と重いからなぁアレ…。
わたくしも今回の探索に使うことが出来そうな汎用スキルと言うと【魔法知識】になりますので、植物共感を交換する形で持っていこうと思っておりますわ 【白胴】の分布にしても広々とした無人の街に散らばっているならともかく、工房内に全ての個体が密集しているとなると何らかの理由がありそうですし……それもまた呪剣への情報に繋がるかもしれませんので、討伐後の彼等も魔法的な観点で調べてみようと思いますわ 無秩序とはいえ知性の低いらしい彼等がアクセサリーをつけているのも気になりますわね……つけているものも、よく調べたらアギさんが作った物かどうかを確認できるかもしれませんし
・探索 メタァなこと言うと無人の街がマップとしてあるのすげぇ気になるんだよなぁ。 テーオ宅とミレイア宅にも情報がありそうかな、本命はテーオ宅。 情報が手に入るのが手帳入手後なので、その後無人の街を調べて上記2名の自宅を探す方向で考えてる。 『暗視』と『超視覚』もって行くので多少マップの把握はしやすいかな。 ・おびき出し やるなら射程ギリギリを全員でうろうろして引っ張り出すって事になるけど……その間こっちは攻撃できないメンバーもいるわけで、どんだけ強いかは未知数だし、あんまり戦闘時間はかけたくないかな……って所。 素直に乗り込んだ方がいいと思うな。
No.25
はい。今回の主目的は調査なので私もスキルを用意します。 ・・・、資料検索を持っていきます。 それと看破ですね。資料を見つけるのに活用しようかと思います。 こちらは爆裂宝玉を見つけるのにも役立たせるつもりです。
>無人の街、テーオ宅 無人の街は何なんだろうなと思っちゃいたが、なるほど。 確かに襲撃後もテーオは存命だったわけだし、別の方向からの記録が残っててもおかしくないな。 それなら街全体の位置情報も有用かもしれんし、看破抜いて位置感覚持っていくわ。 ということで自分の汎用は現状「資料検索」「位置感覚」で
>おびき出し 出来ればしたいけど…確かに、他の方が仰ってる通り 室内にとどまっている方に理由があるかもだしねぇ。 入る前に置き宝玉対策に「透視」は使ってみようかなって思ってます。 >光源・探索 「ランタン」持って行く予定だったけど、「発光」っておあつらえ向きのスキルがあったからそっちにしようかと! 両手で探索したい人がいれば歩くランタン代わりにもなれるよっ! それと、「地質学」に含まれる鉱石知識を役にたてられないか試そうかとも。 >戦闘 じゃあボクは「ディバインストライク」と「輝刃2」で。 火力支援兼、バフの支援で。2人輝刃持ちがいれば、全員にバフするまでの手間も減って行動が空くかなって! 敵を直接攻撃するか、宝玉が現れたら切り付けに行く為に動きやすい位置に待機するか…前衛の厚さ的にどっちのが良いかな…? 宝玉の設置はボク達を一番巻き込める位置に置くのが確率高いんだろうけど…拳大のサイズ。万が一机の下とか、工房の柱などもろい場所に置かれたらまずいよねぇ…対策必要かな?
>おびきだし だめもとで無人街の被害が出なそうな、工房から見える箇所に範囲攻撃などでアピールをしたら出てくるかどうか等も考えましたが……それで臨戦態勢に入られてしまうリスク念もありますし、今回は迅速に押し入って仕留める方針にいたしましょうか >無人街について わたくしも妙に細部の情報がある事が気になっていまして、それで戦闘領域として使うことが想定されているのでしょうか……と誘き出しの手段に思考が行っていたのですが、暗さや脅威となる存在に触れられていることを考えると確かに探索領域となっている可能性が高そうですわね 身軽さや広々とした洞窟の探索等の分野ではわたくしでは力不足な事は否めませんので、頼りにさせていただきたいですわ! ひとまず方針としては ■戦闘時 ・開幕は紛れていたり厄介な位置に宝玉が無いか注意 ・宝玉狙い優先 ・想定使用スキルは魔矢orメテオライト(状況に応じて被害が出なそうならば) ■調査 ・探索地は工房内 ・想定スキルは魔法知識 ・自前の道具&エンライトでの照明 このような感じで動こうと思っておりますわ。何か必要な事などがあったら教えてくださると嬉しいですの
だいぶ空けちまったな、申し訳ねぇ >探索周り アタシの方は探索技能は暗視と看破、透視、位置間隔くらいか 家探しってーより無人の町向きかな こっちも探すんだったよな。後暗視持ってても念のため光源はいんのかな 一応用意するわ 敵に対しては結局誘きだしはせず、速攻で退治するって事でいいんだよな 後は宝玉の爆破に注意ってくらいか
>おびき出し あたしも工房に乗り込んですばやく倒した方がいいと思うなっ! おびき出しに反応しなかったときに宝石が爆裂したら困るし! >無人の街 やっぱり何かありそうだよねっ! もし、工房の方の人手が足りそうなら あたしも街の探索に行こうかなっ?