迷宮鼠に恋文を
おおくまねこ
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シナリオID:758
オープニング
「初めまして。私の名はシモン・アリステラ。生物学者をしている者です。今日は冒険者の方に頼みたいことがあってここまで来ました」
冒険者ギルドを訪れた優男は、その場にいた冒険者達に丁寧にお辞儀をした。とても綺麗な身なりをしており、高級な眼鏡までかけている。まず間違いなく上流階級の人間だろう。これは実入りのいい案件かもしれない。冒険者たちは耳もそばだて、男を注視した。
「この街の地下にある『エドゥノーグダンジョン』の浅層に、黒髪で蒼い瞳をした美しい少女が住んでいるのですが……。その……彼女に、この手紙を渡していただきたいのです。」
男が照れ臭そうにそう口にした途端、恋バナの気配を察した噂好きの冒険者達もテーブルににじり寄ってきた。
エドゥノーグダンジョンとは、この迷宮都市エドゥノーグに存在する巨大な地下迷宮のことだ。ダンジョンは極めて不安定なエーテル環境下にあるために迷宮は刻々と変容し、魔獣やクリーパーのような異形たちの独自の生態系を形成している。
極めて危険な場所だが、迷宮内に巣食う生物や迷宮で入手される素材のなかには高価で取引されることもあり、腕に覚えがある者達は日夜迷宮の奥へと潜っているのだ。
そして、『迷宮鼠』とは、迷宮の浅層に棲みついている者達のことだ。身も蓋もない言い方をすれば浮浪者なのだが、迷宮の構造に詳しい彼らの道案内が役に立ったり、彼らが狩猟した食用魔物等がエドゥノーグの経済発展の一助となっている面もあり、一概に馬鹿にすることはできない。
とはいえ、貴族と思しき青年がダンジョン住まいの迷宮鼠に手紙を送りたいなど、極めて異例のことだ。一体、何があったのだろうか。
「忘れもしません。あれは丁度一週間前のこと。
私はダンジョンの浅層に生息する水棲生物を研究する為、冒険者の方と共に浅層まで足を運んだのですが……特異個体の迷宮カエルを見て我を忘れてしまい、冒険者の方の制止も聞かず、つい飛び出してしまったのです」
迷宮カエルは『一般人』でも狩猟可能な魔物とはいえ、それは「日頃から戦い慣れている授恵者ではない者」という意味だ。非力な学者が勝てる相手ではない。ましてや、特異個体となるとなおさらである。シモンはあっさりと巨大迷宮カエルの舌に捕まり、迷宮の奥へと連れ去られてしまったそうだ。
「私はその時、死を覚悟しました。ですがその時、奇蹟が起こったのです」
迷宮カエルの巣でシモンが丸呑みにされそうになった瞬間、二振りのダガーが閃き、迷宮カエルは一瞬にして倒されたのだ。
「その、私の命を救ってくれた少女こそ、狩りの途中でたまたま出くわした迷宮鼠の少女だったのです。彼女は私を一瞥すると、名前も名乗らずに去って行ってしまいました。
ですので、私はなんとかして彼女にあの時のお礼を伝えたいのです。これがその手紙です」
――あの時は命を救っていただきまして、ありがとうございました。
私はこれまで研究に人生を捧げてきましたが、貴女と出会ってからというもの、全く研究に没頭できなくなりました。きっと貴女にお礼を言いそびれてしまったからだと思います。
貴女のことを思い出すたびに私の心臓は高鳴るのです。名前も知らぬ美しき人よ。どうか、私と地上でお食事でもいかがですか。あの時のお礼がしたいのです。
そこには、そんな文章が綴られていた。本人いわく、『お礼状』らしいが、どう見ても恋文にしか見えなかった。
「直接会って伝えたいのは山々ですが……お邪魔になるでしょうし、貴方達に手紙は託します。どうか、よろしくお願いいたします」
●
「ああ、そりゃレベッカのことだな。あいつに用事? そりゃ、変わった貴族もいたもんだな」
冒険者たちは難なく浅層を進み、学者が指定した階層まで進んだ。だが、そこには件の少女はいなかった。そこにお住まいの迷宮鼠達に聞くところによると、レベッカは今、仲間と共に上層部に狩りに出ているらしい。
すぐ戻ってくるとのことなので、冒険者は一旦その場で待つことにした。
しかし、一時間経ってもレベッカ達は戻ってこなかった。
「遅いな……いつもなら、もう戻ってきてもおかしくはないんだが」
「なあアンタら、授恵者なんだろ? 悪いけど、ちょっと様子を見てきてくれねえか?」
●魔獣呼びの鏡と魔獣ユックリーム
レベッカを探し、上層へと侵入した冒険者たちが石畳の迷宮を探索していると、戦いの音が聞こえて来た。急いで冒険者たちが音がした方に駆け寄ると、なんと、迷宮鼠らしき少女が、少女の顔にそっくりのなんとも奇妙な生き物と戦っているではないか!
近くには意識を失った三人の男が転がっている。恐らくこの生物に倒されたのだろう。
「冒険者か!? 通りすがりの所悪いが、加勢してくれ! あの、奥の鏡を叩き割るんだ! さっきから、まんじゅうみたいな魔物が延々と湧き出て来る!」
レベッカは振り向きながら、冒険者達へと叫んだ。
その瞬間、奥の魔鏡が閃光を放ち、授恵者達の顔にそっくりな魔獣が新たに召喚されたのだった――。
解説
マスターより
リプレイ
「あれは、魔獣ユックリーム! 僕らの偽物だよ! 気を付けて!」
ダンジョン知識を持つ故に魔獣について知っていたバクル・バスリーは皆に警告した。
「まんじゅう……!? あ、あれは……ユークリアならぬユックリーム!? 私そっくりです! 私にそっくりなユックリーム欲しいですね!」
出現した魔獣と目が合ったユークリア・フィナンシェは嬌声を上げた。
「なんか大変な事になってるし、お手紙は後回しだね!……それにしても、この魔獣は一体なんなの!?」」
真っ先に駆け出したのは冒険者達の最前列にいたベアトリーチェ・カロッサだった。
「レベッカさん、助太刀するよ!」
彼女とほぼ同時に、彼女の隣にいたララベル・サン・ディーベルも動き出す。パーティ同率一位の俊足を誇る二人は、息を合わせたかのように全速力で左右の『壁』へと突進すると、そのまま垂直に壁を駆け上がった。そのまま二人はダンジョンの天井スレスレを通り、魔獣たちもレベッカも素通りして鏡へと突っ込んでいく。
壁走りと疾風速を駆使し、あっという間に五十メートル以上の距離を詰めた二人は、今も輝きを放っている鏡の前に並んだ。
「出てきた魔物、頭だけ僕達にそっくりで、なんか気持ち悪い…これ以上あんなの出されない為にも、まずは鏡をどうにかしないとだね」
(え、一瞬カワイイと思っちゃった)
ララベルは鏡から出現した魔獣を不気味な生物だと認識したが、ベアトリーチェの方はこの魔獣をプリティーだと思ったようだ。
「これは……まさか本物のユークリアさん!……って、私の姿もいますよ!?」
二人に一瞬遅れて動いたエルナ・クルプファルツは出現した魔獣たちの何とも言えない不思議な姿に驚いた。走り友達のユークリアにそっくりな個体や、自分にそっくりな個体……まるで冒険者たちをモデルに誰かが落書きしたようだ。
「先手必勝! 今日の私はハイスピードエルナです!」
だが、どんな姿であっても攻撃することに躊躇はない。エルナは杖を振り上げると、光弾を六体のユックリーム達目掛けて降り注がせた。
「ユックリー!」
悲鳴を上げるユックリーム達。生命力には個体差があるのか、キーゼとバクルそっくりの二体以外はこの一撃で消し飛んだ。残るはレベッカが相手をしている奴を含めてあと三体だが、エルナは反撃を警戒し、攻撃した後、サッと後ろに下がった。
「ああ、私そっくりのユックリームさんが……!」
あまりにも早過ぎたユックリームとの永訣を悲しみつつ、ユークリアは生き残っているバクルそっくりのユックリームへと踏み込んだ。それはそれとして敵は殴る。なぜならばユークリアは脳筋ヒーラーだからだ。
ブンッ!
ユークリアの戦槌が壁ごと抉りそうな勢いで唸り、キーゼとバクルそっくりのユックリームはまとめて薙ぎ払われた。二体の魔獣は壁で一回バウンドし、地面に叩きつけられた後、キラキラと光る粒子になって消えていった。
「ほっぺ、つんつんしたかったです……」
「この姿……我々の姿と能力をコピーしているのですか……それにあの鏡は……」
戦列の最後尾から戦いの全容を観察し、分析していたキーゼは呟いた。魔物たちは反撃する間もなくエルナとユークリアに瞬殺されてしまったのほとんど見えなかったが、確かに自分の姿をした魔獣は『重点硬化』を使用していた。となれば、他の授恵者に技も使用できておかしくはない。
「まずは負傷者を治療しましょう」
キーゼはレベッカの近くに倒れている迷宮鼠達に近づくと、ヒールをかけた。癒しの光に包まれた迷宮鼠は戦闘不能から復活し、武器を手に取って立ち上がった。
「よし、命に別状はないようですね」
「このっ!」
「ユックリー!」
レベッカは自分の分身に向けて双剣の一閃を放った。その鋭い一撃にユックリームは体を切り裂かれ、悲鳴を上げている。
「よし、後は任せてよ!」
バクルはレベッカの隣へと走り、ただ一匹生き残っているレベッカそっくりのユックリームへと鋼の斧を叩きつけた。しかし、ユックリームは突然加速し、残像を残して横っ飛びしてバクルの一撃をかいくぐった。
(この動きはアクセラレイター! レベッカさんの技か!)
驚愕しつつも、バクルは急いで斧を手元へと引き戻し、大声を張り上げて魔獣の注意を引く。
「ぼくはここにいるぞ!」
カッ!
その瞬間、ダンジョンの奥にあった鏡から閃光が迸り、新たなユックリームがベアトリーチェの背後へと出現した。その姿は、ベアトリーチェにそっくりだ。
「やっぱりか!」
鏡の真正面にいるベアトリーチェは呟いた。予想した通り、この鏡をさっさと破壊しなければ、永遠に自分の分身たちと戦い続けることになってしまう!
「もう魔獣を呼ばせはしない……喰らえ、疾風三連突!! このまま砕け散れぇぇ!」
「はああああツ!」
雄叫びと共に、ララベルとベアトリーチェの斬撃が炸裂する。
パキィイイイイイン!
一瞬で合計五発の斬撃を浴びせられた鏡は粉々に砕け散った。二人はすぐに背後へと振り向き、新たに出現したユックリームと対峙した。
「エルナ砲発射です!」
エルナはバクルやレベッカと対峙しているユックリームに向け、メテオライトを放った。再び光の雨が魔獣へと降り注ぎ、ユックリームは跡形もなく吹き飛ぶ。
「ユックリー!」
最後の一体となったユックリームはオリジナルであるベアトリーチェへと、毒撃の二連撃を叩きつけた。
「くっ」
奇妙なことに、手も足もないはずのユックリームのスピードは自分とほぼ同じだった。がぶがぶと二回噛みつかれてしまったベアトリーチェは、表情を歪めた。
「あいつが最後の一人だね! それ以上はやらせない!」
バクルは通路の奥へと走り、先程出現したベアトリーチェそっくりなユックリームへと鋼の斧を叩きつけた。
「ユックリ~!」
バクルの斧はユックリームを見事真っ二つに立ち割り、ついに魔獣は全滅したのであった。
●
「危ない所だったね、無事でよかったよ」
ララベルは武器をしまい、レベッカに微笑んだ。向こうの方ではユークリアとキーゼが負傷者の治療をしている。どうやら倒れていた迷宮鼠も含め、誰も命に別状はないようだ。
「ありがとう。助かった」
レベッカはぺこりと頭を下げ、冒険者たちに礼を言った。
(え、レベッカ、シモンさんよりずいぶん若くない?)
その顔立ちを見て、ララベルは慌てた。ララベルの脳内では、なんとなく自分と同じか少し上ぐらいの年代をイメージしていたのだ。だが、レベッカは自分より恐らく年下で、十四、十五才にしか見えない。確かにシモンは「美しい少女」と言ってたけど……。ちょっと犯罪チックな感じがしなくもない。
ちなみにレベッカが美しい少女というのは納得だ。髪はぼさぼさだし、服は毛皮製。お化粧はもちろんしていない。とても女の子らしいとは言えない風体だが、磨けば光るタイプだと思う。
「ふう。終わったね。レベッカさん、御届け――」
「こらっ!」
手紙を預かっていたバクルはその場でレベッカに手紙を渡そうとしたが、エルナがバクルから手紙をむしり取り、それを阻止した。そしてひそひそとバクルに耳打ちする。
「こんな通路のど真ん中でラブレターを渡すなんて駄目です! ムードがないじゃないですか」
「え、これラブレターだったの? シモンさんは感謝状って言ってたよ?」
バクルはきょとんとした。恋愛に疎い彼はシモンの秘めたる想いに全く気付いていなかったのだ。
「これはどう見てもラブレターですよ!」
同じくヒソヒソ声でユークリアも言った。ララベルとベアトリーチェもうんうんと頷いている。この手紙がラブレターだというのはバクルを除く冒険者たちの共通認識だったのだ。殆ど感情を見せないキーゼですら、この依頼の目的を「レベッカへ恋文内容の伝達」と解釈していた。
「そうだったんだ……」
バクルは後でもう一度手紙をよく読み直してみよう、と思った。
「すまないな。仲間達まで治してもらって」
キーゼとユークリアのヒールによって復活した迷宮鼠たちは、自分の足で歩いて浅層まで引き返していた。念のため、ユークリアは担架も用意していたが、そこまで重傷ではなかったようだ。
無事に迷宮鼠達の居住区まで引き返した後、レベッカは冒険者達に尋ねた。
「ところでお前達はどうして私の名を知っていたんだ?」
「それはだね。実は地上にいる紳士から貴女宛のお手紙を預かってて……」
ベアトリーチェが答えた。
この浅層ならば、レベッカもリラックスしてるだろうし、もういいだろう。冒険者たちの間に緊張が走った。
「これがその手紙です!」
レベッカはどういう返事をするのかとドキドキしながら、エルナはレベッカに手紙を渡した。しかし、レベッカの反応は冒険者達が予想していないものだった。
「すまん。私は文字が読めないんだ。誰か代わりに読んでもらえないだろうか」
その言葉に、冒険者たちの間にさらなる緊張が走る。
「じゃあ誰かが代わりに読んであげないとだね」
平常心を保っていた少数派、バクルがあっけらかんと言った。
「これ声に出して読むの結構恥ずかしい気が」
ララベルは手紙の内容を思い出し、頬を染めた。レベッカのみならず、この層に住んでいる迷宮鼠たちも冒険者たちの様子を注視している。この衆人環視の元で、レベッカへの想いが綴られたこの手紙を読み上げろというのか。というか、あそこにいる二人はレベッカの両親なのでは?
「お手紙を読む係はキーゼさんを推します! 渋めの男性の声の方が雰囲気出ますし!」
ユークリアはハイハイ! と手を上げ、キーゼをビシッと指差した。髪の長いララベルも実はヒューマンの男性なのだが、彼は女性とよく間違えられる容姿をしているので、ここはキーゼの方が適任だろう。
「はい! いいと思います! どんな風に読むのか楽しみです!」
エルナは喜々として賛同した。ここはムードを出す為に男性が読むべき、という意見に異存はない。ちなみに、もしキーゼが拒否したら自分が代わりに読むつもりである。ロマンチックに。
「いいんじゃないかな」
「アタシもいいと思う」
「キーゼさん、お願い」
バクルやララベル、ベアトリーチェも頷いた。これで五票。キーゼへと、冒険者達の視線が集まる。
「分かりました。皆さんがそうおっしゃるなら僕が読みましょう」
キーゼはいつもの感情を感じさせない声であっさり了承した。
「情熱的な感じでお願いしますね!」
「了解しました」
エルナが注文を付け、キーゼは頷く。
「? 誰が読むのかがそんなに重要なのか? 私は早く内容を知りたいのだが……」
レベッカは怪訝そうにしている。年頃の乙女ならば冒険者たちの反応で内容を察しそうなものだが、レベッカもバクルに劣らず色恋には疎いようだ。
キーゼはレベッカにちょっと隅っこの方まで移動してもらった後(周りの迷宮鼠に騒がれたらムードが台無しだからだ)、レベッカの正面に立ち、前置きをした。
「要するに感謝状ですね。貴女自身はたまたま獲物を狩っていただけ、という展開なのでしょうが。嫌なら断っていただいて結構ですよ。ただ、外の世界に触れることもおすすめはしますが。……では、読み上げます」
「はあ」
レベッカはまだピンと来ていない様子だ。道中で聞いたところによると、生まれた時からずっと此処住まいだそうだから、無理もないことかもしれないが。
キーゼはすう、と深呼吸すると、ついにシモンの手紙を読み始めた。
「――あの時は命を救っていただきまして、ありがとうございました。
私はこれまで研究に人生を捧げてきましたが、貴女と出会ってからというもの――」
キーゼは普段とは打って変わり、感情をたっぷり込めてシモンの手紙を朗読した。
「名前も知らぬ美しき人よ。どうか、私と地上でお食事でもいかがですか。あの時のお礼がしたいのです――以上です」
「~~~~~~~~~!」
キーゼが手紙を読み終えると、レベッカの顔は真っ赤に染まっていた。さすがにこの内容を聞いてもピンとこないほど鈍感ではなかったようだ。
「そのっ……! 私に、地上の男から……! 逢引の誘いが来ていると! ……いうことか!?」
レベッカは顔をトマトのように染め、むーむー唸りながら冒険者達へと尋ねた。
「恋のキューピットは本当に役得ですね」
んふふ、とユークリアが笑った。今回の仕事はこのひとときの為に引き受けたと言っても過言ではない。ユックリームとの別れは残念だったが、何度も潜ればきっとまた出会えるだろう。
「まんざらでもない様子だけど……OKって返事していいのかな?」
ベアトリーチェはにこにこしながらレベッカへと尋ねた。
「……いや、しかしだな! 私は非文明人の迷宮鼠で、向こうは地上の学者なのだろう! 私とその、シモンという男では住む世界が……! 私は文字すら読めないんだぞ!」
レベッカはしどろもどろになりながらも、反論した。
「迷宮鼠だからって気にしなくていいじゃない。会いに行ってあげれば? 強い迷宮探索者なら、行っても全然問題ないと思うよ。この都市で最も尊敬される存在だもの」
バクルはのんびりと言った。シモンは彼女が迷宮鼠だということは承知の上で彼女との再会を望んでいる。なら、ここは背中を押してあげるべきだ。レベッカも嫌がっている様子はないし。
「私達が今日この場に来たのはその青年の依頼があったからなんですよ。ユックリームに囲まれていた貴女に助太刀できたのは、運命だったのかも」
エルナも援護射撃を送る。もちろん、レベッカから良い返事を聞くことまでは仕事の内容には含まれてはいないが、どうせならシモンの想いを成就させてやりたいという気持ちはみんな同じだった。
「まあ、そうですね……仮にいい関係を築くつもりならば。あちらは学者です。護衛は必須でしょうねぇ、それもそれなりに腕の立つ迷宮探索者が、ですね」
かたや貴族、かたや迷宮鼠。当然軋轢や身分の違いはある。だが、彼は幸い生物学者で荒事にも接点がある人物だ。キーゼは二人を繋ぐ可能性の一つを提示した。
「…………」
レベッカは反論の材料が尽きたのか、顔を赤くしたまましばらく俯き――
「わ、かっ……た。命の恩人であるお前達がそこまで言うなら……もう一度……会ってみるだけなら」
絞り出すような声で小さく答えた。
その言葉に、冒険者達は歓声を上げた。その後、冒険者たちはレベッカを引き連れて地上へと帰還し、依頼人を仰天させたのであった。
マスターコメント
ショートシナリオR難しい 報酬:多い6 / 4〜6人
2021年04月12日 01時05分30秒 公開
相談掲示板
ウォーリアのバクルだよ。よろしくね 早いうちに鏡をなんとかしたいけど、ぼくらのコピーが邪魔だね……。 あと、レベッカさんを助けたいけど……
ヒーラーのユークリアです、よろしくお願いします! 私達のコピーはINIとHPが低いので、火力重視でいけばすぐに倒せそうです! 行動の選択肢は、レベッカさんを助けてからお手紙を読むだけを目的にして撤退するか、殲滅してから任務を終えるか、でしょうか。
エルヴンシューターのエルナです!皆様よろしくお願いしますね! 火力重視の先手必勝!良いと思います! ユックリームさん達にはこちらのINIが12以上あればほぼ確実に先手は取れるので、最初にいる分は一ラウンドで倒しきるつもりで動くのが良いかなと! 前にかたまっているユックリームさん達を範囲攻撃で薙ぎ払って、足の早い方か遠距離攻撃のできる方が奥のユックリームさん達を倒す形とかだと全員倒せたりしそうかなと思いました! ちなみに説明の図より奥に二匹魔獣さんが増えている点には注意です! その後は次のユックリームさんが出て来ないように鏡を破壊してしまうか、気絶している迷宮鼠さんを救出しつつ素早く脱出かでしょうか!
シーフのベアトリーチェだよ、よろしくね! 奥の鏡を壊さないと、あのお饅頭モンスターは無限湧きなんだよね。 とりあえず敵は全部倒さないと安心できないし、倒れてる迷宮鼠の人達も救助もした方が良いよね。 疾風足と壁走りを使って、最初に鏡の前までギューンっと行っちゃおうかな!
さて、宜しくお願いします。 火力重視の先手必勝は賛成ですね。 早めに潰しておかないと後が厄介なことになるでしょうし。 ただ、奥の敵に関しては、天井の高さが3mなので。 恐らく直接近づかないと射線が取りづらいかもしれませんか。 ともかく… 目の前のユックリームの排除と通路確保 その後、レベッカ氏と合流、救出 奥の鏡に関しては、ベアトリーチェ氏の言うよう、近づけるなら即座に近づいておいた方が安全でしょうね。 倒しきれないと無限湧きされるので、コピーが作られる前に一気に潰したいところですが。
ぼくもエルナさんの方針でいいかなと思うよ。 鏡については早めに壊したいね。と言ってもぼくがそっちに向かうのは難しそうだから、ユックリームの相手をしてるね
私はそうですね……まずは服を、いえ鎧を脱いでおきます。 そしてアクセサリでエルナさんの案のINI値12に調節しました。 それ以外の行動はこんな感じでしょうか(優先度順) ・レゾナンスオブヴァローで味方全員の命中などの強化(自分が早かった場合) ・薙ぎ払いで範囲攻撃(敵がまとまって多い場合) ・鏡に攻撃(一撃で割れちゃう) ・残りユックリームを討伐 ・レベッカさんにヒール ・他迷宮鼠さんにヒール 実は、サブアクションの移動とメインアクションの移動をあわせて12移動した後なら鏡の目の前まで行けるので、次のターンに攻撃集中からの超説法(物理)を鏡に撃ち込めば一撃で割れます。 通路が確保できればですが!
ところで、鏡の文字が二つ見受けられるのですが… 二枚ある可能性も?
>INI12 これは12以上あればいい、という話なので。 (ルール上、INI値+1D6で行動順が基本決まるので) 12以上あればほぼ確実に先手は取れますね。 ジャスト12でなくてもそれ以上狙えるならそれでよいかと。 >鏡 サイズ:二へクス なので、2枚あるのではなく、大きな一枚がある、ということかと。 >鏡までの距離 敵の占有ヘクスがどうしても生じますからね…強行突破しないといけないので。 鏡への接近は、ベアトリーチェ氏初め、シーフの方にお任せしますか。 出来れば僕かフィナンシェ氏か、どちらかは早々レベッカ氏まで近づいて、負傷者の回復まで動いた方がよさそうなんですよね… さて、今回はどの構成で行くべきか…悩みますね
僕は、シーフのララベル・サン・ディーベル。 みんな、よろしくね! 火力重視の先手必勝、了解だよ。 じゃあ僕もまずは壁歩きと疾風足で鏡に接近して、鏡の破壊を狙ってみるね。 僕達シーフのコピーも壁歩き使って、こちらが進ませないようにするかもしれないから、牽制して貰えると助かるよ。
すみません!自分でINI12以上と提案しておいてアレなのですが、シーフのお二人のINIが想定よりずっと高かったので、お二人のユックリームさんだけはINI12位だと先手を取ることが難しいかもです……! ですので、もしよければララベルさんとベアトリーチェさんのお二人には最初に自身のユックリームさんを倒していただけると助かるかもしれません……! それ以外のユックリームさんは、残りの方たちで先手をとれるので、以降は鏡破壊に向かっていただく形で大丈夫です! シーフのお二人の次に動くことになるのは恐らく私になるかなと思うので、今回は杖装備にて攻撃集中識別メテオライトで、目の前の4匹のユックリームさんを一掃しようかなと思います! 先に別の方が動いて、前のユックリームさん達を粉砕していた場合は奥のユックリームさん達にメテオライトを撃ち込む予定です!
(読み落としていた部分があるので書き直し、ごめんなさい) 失念してたけど、INIが半分になるなら自分自身はコピーされたユックリームよりは先に確実に動ける事になるんだよね(鏡に向かうのを邪魔されない)。 なら、新しい分身を増やされない為にも、やっぱりシーフ組は先に鏡を壊しに動いた方がいいんじゃ無いかな? 2ラウンドに一度分身が生み出されるから、1ラウンド目に自分の分身を倒して2ラウンド目に鏡の破壊を狙うのも確かに出来そうだけど(最初に壁を移動しつつ自分の分身を攻撃し、そのまま鏡にも攻撃するという行動も有りかもとは少し)。
>鏡 もし初手から破壊に向かう場合 二ラウンドに一度、セットアップ時に…というのが、どのラウンドから換算なのか、なんですよね 1,3,5,7…なのか 2,4,6,8…なのか どのみち、1R目に鏡に攻撃しようとすると、 初期位置最前線から有射程魔法攻撃や弓を使うか シーフのお二人が壁歩き疾風足で踏み込んで衝撃刃 などしかないですかね。 1R目に叩き割れない時点で、ユックリームの発生は確定と見ていていいでしょう。 この場合、レベッカ氏もしくはシーフのお二人のどちらかのコピーが生まれる、ということですので。その辺りの対策も必要ですね。 >個人 さて…僕は素直に後ろに控えておきましょうかね。杖か弓かどちらかを持ち出すとは思いますが。
>初期配置 ところで、これ初期配置どうします? シーフの方々に奥に行ってもらうなら、シーフのお二人が先頭の方がよいのですかね。 僕は後ろに控えている方がいいのでしょうか
そうですね!シーフのお二人が奥に向かうなら、一番前が良さそうな気がします! 私は次点で動いて、目の前のユックリームさん達に範囲魔法を撃つので、2列目が良いでしょうか! 撃ったら一応後退しますね!