【蠱毒】赤銅の魔女とさらわれた子供たち
そうすけ
コメント 20
シナリオID:688
オープニング
月は儀式が始まる前に分厚い雲の影に隠れてしまった。あたりは気味が悪いほど暗い。
ラズリーと冒険者たちは、草むらで息を潜ませて誘拐犯たちが出そろうのを待っていた。ほかにもゴールディのマフィアBDの構成員三名が、奪還した子供たちを保護するために潜んでいる。彼らはラズリーが誘拐事件の事後調査を命じたBD幹部、タ・ロウに頼んでよこしてもらった。
突然、ドラム音が湿地のよどんだ水面にこだました。一拍の間を置いて、儀式の始まりを告げるドラム音が次々と闇に響く。
火がたかれて、湿地の上空を覆う雲を血の色に染めた。
今夜、ここに集められていた子供たちは、また別の場所へ移される。行先は突き止められなかったが、そこで他から連れてこられた子供たちと一緒にして、『神の試練』を受けさせるらしい。
神の試練――最後の一人になるまで子供たちに殺し合いをさせるという、ろくでもない儀式だ。
しかし、二十人以上いる子ともたちをどうやって移動させるつもりなのか。わかっている限り、ここにいる誘拐犯は七人だけ。馬車の類も用意されていない。
フードを目深にかぶったリザードマンたちが、さらわれた子供たちを連れて空地に入ってきた。
「あかん、まだや。もうちょっと待ち」
ラズリーは、武器を手に草むらから飛び出そうとした冒険者を止めた。
赤い月の夜に捕まえ損ねた女が見当たらなかったのだ。今度は逃がさない……。
(それにしても子供ら、やけにおとなしいな。さらわれてから何も食べさせてもらってないんやろか)
子供たちは手も足も縛られてないにも関わらず、逃げ出す素振りすらみせない。おとなしく従者のあとについて歩いている。薬を飲まされているのかもしれない。
ドラムの音がやみ、そのあとに息がつまるような静寂が続いた。そよいでいた風さえ息を潜めている。
従者たちは子供たちを火の周りに座らせると、北に向かいうやうやしく頭をさげた。
「きた。あの女や」
闇の中からぬるりと女が出てきた。
たしか、名前はエリス。あちらこちらの村から子供たちをさらっていた誘拐犯の一人だ。どうやらここでは祭司のような役回りらしい。肌を露出した踊り子のような恰好をしている。赤銅色に塗られた腹が、やけに目を惹いた。
エリスは空き地の中央に進み出ると、地面に掘られた穴の中で燃える火の周囲をゆっくりと歩いた。目は車座になっている子供たちに向けられている。
――と、エリスは不意に体を曲げて、燃え盛る炎の上にかがみ込んだ。
何か火にくべでもしたのか、赤々とした炎が空へ向かって何メートルも舞いあがる。
またドラムが叩かれ始めた。
エリスが体を揺らしながら、ドラムのリズムに合わせて小さく手をたたく。すると別のところからもドラムの音が聞こえてきた。
エリスが足で湿った地面を踏み鳴らす。シャンシャンシャン……。
足首にはまった錫のついた輪が鳴っているのだ。
シャンシャンシャン、シャンシャンシャン。
祭司の踊りに合わせて、子供たちが体を揺らし始めた。
従者が草を炎に投げ入れる。もうもうと煙が上がり、辺りにエキゾチックな香りが広がる。
(なんや、これ? 意識が遠くなる……)
風に流されて薄くなった煙を吸い込んだだけで頭がくらくらした。ラズリーはあわてて息を止めた。冒険者たちも呼吸を浅くする。
エリスが踊りながら、祝福するかのように子供たちの頭の上にも草をふりまいた。
「時は満ちた。さあ、自分の足で立って試練の場へ向かいなさい。我らリザードマンが完全なる姿を取り戻すために、その命を捧げるのです」
一斉に子供たちが立ちあがる。ゆらゆら体を揺らしながら、誰に導かれているわけでもなく、北に向かって歩きだした。
あの状態では、周囲に点在する沼にはまっておぼれ死ぬ子が出てしまう。
「こらあかん、突入。突入や!」
すでに冒険者たちは草むらを飛び出していた。
解説
マスターより
リプレイ
ラズリーの掛け声とともに、冒険者たちは身を潜めていた草むらから一斉に飛び出した。
平野にまとまった誘拐犯たちの顔は、どれもかがり火の炎が作る影に沈んでいる。ただ一人、ゆらゆらと踊る炎の傍にいる女祭司の顔だけが、驚愕に強張っていた。
サニー・フォン・オルライトは仲間たちとともに、風のように敵の奥へ走り込んだ。ラズリーとBDたちも遅れずについてくるのが、湿った地を叩く足音で分かる。
ここに至ってようやく、誘拐犯たちは正気を取り戻しつつあった。
女祭司が悲鳴に近い声をあげる。
「神敵よ! 戦え、殺せ!」
素っ頓狂なその叫び声はもはや声というよりは音に近く、硝子を爪で引っ掻いた時のような、あの不快な音を連想させた。
「神敵って……」
サニーは耳を塞ぎたくなるのを堪えて走り、長弓を持つ男と無我のまま歩き去る子供たちの間に体を立たせた。身を挺して射線を塞ぐ。
「はい、残念でした」
男に矢をつがえさせる前に、鋼の爪を右上から左下にかけて振るう。
たったそれだけの事で男の左腕を奪い取り、続けて放った細剣の一撃で胸を貫いた。鋼の爪によって折られた矢と長弓が地に落ち、男の膝がガクガクと壊れたように揺れる。
男の胸を貫く細剣を引き抜いた。ゴボリという音とともに、男の口から血が吐き出される。
死んでしまえばどんな極悪人でもただの人。
サニーはゆっくりと前に倒れてくる男の体を抱き留めると、そっと地に横たえてやった。
「クソっ! 今度こそ逃がさねぇぞ!」
ハヤト=ガラン=ヴォルファングの目は、獲物である女祭司の姿をしっかりと捉えて離さない。
前回はまんまと逃げられてしまった(女がエリスという名であることも、その時に知った)。ここでにまた逃げられたら、事件の背後を知ることができなくなる。
だがその前にあの長杖を――。
「ちっ、邪魔するんじゃねぇよ」
魔法使いを守ろうとしてか、目の先に鉄の斧を構えた男が入り込んできた。
「ラズリー! ブラックデスの連中と子供たちを捕まえに行け! この連中は俺たちに任せろ」
ラズリーの返事は聞こえなかった。
それと言うのも、男が頭に振り下してきた斧を鋼の剣で受けた瞬間に衝撃波が生じ、金属音が高く響いたためだ。
だが、ハヤトは己の言葉がラズリーたちに伝わったことを疑いもせず、腕に力を込めて斧を弾き返した。間髪入れずに左手の短剣を薙いで、男の腹を一文字に切りさく。
「くたばりやがれっ」
ハヤトは怒気を放った。呼応するかのように、鋼の剣が真夏の太陽のように輝く。
男が切られた腹を庇って体をくの字におり曲げたところへ、振りかぶった鋼の剣を頭へ打ちおろす。
超常的なエネルギーを得た剣は白き稲妻のごとき一撃となった。男がとっさに降り上げた斧の刃と剣が当たった瞬間、衝撃が真下につき抜けて男の足元の土を割った。遅れて剣が斧を割り、そのまま男を切断した。
男は男の命が尽きた瞬間、ハヤトは強い眩暈に襲われた。歯を食いしばって体を起こし、叫ぶ。
「うるぁ! ブレイブファング傭兵団のハヤト様が相手になってやんぜ! かかってこい!」
この派手な一撃は、否が応でも敵の耳目を集めた。
注目がハヤトに集まった隙に、セリオス・オーガストはかがり火の中心に向けて炸光矢を撃ち込んだ。
物理的に炎を吹き飛ばそうというのだ。誕生日ケーキのろうそくを息で吹き消す方法を、何十万倍も強力にしたと思えば理解しやすい。
光る矢が炎に吸い込まれた直後に炎の真ん中が丸く膨れ上がり、果たして破裂した。炎は燃えるリボンと化して四散し、そばにいたエリスの顔や腕に巻きついて、肌を焦がした。
ぎゃっ、と悲鳴をあげて、エリスが穴の傍から跳びのく。足にはめた鈴が残り火を映しながらシャンと音をたてた。
炎は随分小さくなったが、まだ穴の底で燃えていた。
(もうちっと様子を見て隙を伺いたかったが……やっぱりそんな余裕は無さそうだ)
バーネット・フォーサイスは、相手にしていた斧使いの足に光るエーテルの枷をはめて動きを鈍らせた。振り切って、かがり火の穴にサイドから回り込む。
狙いは女祭司……ではなく、穴の中で燃え盛る炎。
「それだけ煌々と火を焚いてるんだ。消えたらさぞ困るだろうな」
宿り木の杖の先で風を渦巻かせた。ランタンを覆っていた黒い布が翻り、ナイフのように鋭い光が地面を走る。
「――と?!」
バーネットの頭上から次々と小さな光が降り注ぎ、体に着弾すると同時に弾けた。
なおも光弾が降り注ぐ中、悪意に満ちた視線を感じて顔を横むける。
得意げに笑う敵魔法使いがいた。
「さては狙っていやがったな」
魔法使いが使った技はダメージを与える対象を識別する。バーネットを追ってきた斧使いはそのことを知っており、迷うことなく死の雨の中に飛び込んだ。勢いのまま振りかぶった斧を、バーネットに落とす。
手から離れたランタンが、音をたてて割れた。
「「バーネット!!」」
まだ母親の乳恋しがる年頃の、小さな男の子をとりおさえたシスル・ノーティラスと海神・江流が、血しぶく瞬間を目撃して叫んだ。
斧使いがまた斧を振り上げる。血のついた刃が、炎を反射して鈍く光った。
二人はうつ伏せになっている子供をその場に残して、助けに向かおうとした。痛みに震える声がそれを制す。
「俺に構うな。子供を助けに行け!」
右肩を手で押さえながら転がって、斧を避けたバーネットの顔は蒼白だ。額に浮かんだ脂汗が映す炎の色さえ褪せて見えるほどに生気がない。
回復の担い役であるキーゼは、エリスを牽制するセリオスとともに、敵の魔法使いと応戦中だ。
もう一人、アルフレッド・ラ・ギも回復役なのだが近くに姿がない。どこかで敵と戦っているのか。
どうやら自分たちが助けに入らなければならないようだ。しかし、この子を放置すれば、また立ちあがってどこかへ行ってしまう。最悪、目を話している隙に沼に落ちて死ぬかもしれない。
「ああ、もう! どうすりゃいいんだよ」
迷うシスルの腕を江流がとった。子供を連れてラズリーの元へ向かう。
「ち、ちょっと、エル――」
「サニーとハヤトが助けに来ている。二人に任せよう。俺たちは一刻も早く子供たちを捕まえるんだ」
●
自分の近くまで冒険者たちが迫ったことに危機感を覚えたエリスは、腰に手を伸ばすと、燃える穴の中に革袋ごと投げ入れた。
穴の中でパチパチと音をたてて炎が膨らみ、奇妙な臭いのする白煙がもうもうと沸き立つ。
壁のような白煙の向こう側から、憎しみで強張ったエリスの声が聞こえてきた。
「いまいましい邪教徒。お前たちはどうして神の意思に背く? なぜ、私たちを迫害する?」
セリオスは瀕死の状態にまで追い込んだ魔法使いの相手をアルフレッド一人に任せて、姿を隠した女祭司の声と向き合った。
「罪のない子供たちをさらっておいて、犠牲者を気取るか。とんだ戯言だな。お前たちがどんな神を奉じているのかは知らんが、教義に基づいて己が神の敵を迫害するお前たちのような者こそが邪教徒。狂信者っていうんだ。覚えておけ」
炎に二射目を撃ちこもうとして弓を構えるが、白煙が邪魔になって正確な穴の位置がわからない。
セリオスは矢の先を斜め上にあげたまま、風が吹いて煙が流されるのを待った。
炎が小さくなったからといって、まったくの暗闇になったわけではない。弓を構えたまま微動だもせず、ただ立っている自分は格好の的だ。わかってはいるが、ここは仲間が守ってくれると信じるしかない。
空を貫く微かな音を耳が捕えた。目の端に光を纏ったキーゼが写り込んだ直後に、すぐ近くで何かが弾き返された金属音が響く。
「あぶなかった。なんとか間に合ったようですね」
セリオスのこめかみを狙って放たれた敵の矢を、キーゼは鋼の盾を掲げて受けた。
ほっとして盾を降ろす間もなく、再び飛翔音を聞いたが――。
一向に矢が飛んでこないことを不審に思って盾を下げる。
弓を持った男が地面に膝を落としていた。肩に刺さった矢を抜こうとしている。一体誰が放った矢なのか。
「俺だ」
背の後ろでセリオスがぼそりと零す。
キーゼが首を振り向けた時には、また燃える穴をねらって弓を構えていた。
アルフレッドが駆けてきて、矢を受けた男の頭を大樹の長杖で殴った。持っていたロープで昏倒した男の手足を縛る。
それから空を仰ぎ、鳥の視点を得て戦場を俯瞰した。
「キーゼ殿、弓を構えて。斜め60度にあげて、向ける先をセリオス殿とあわせて撃てば矢は穴の中に落ちる。いまのままでは煙が邪魔であの女に近づけない。二人でやって確実に火を消せ」
「わかりました。でもその前に」
キーゼは盾を背の後ろに回すと、弓に素早く矢をつがえた。意図を察したアルフレッドが、その場にしゃがみこむ。
「贄を求める者は自身もまた贄にされる、と思うべきですね」
キーゼが放った矢は、斧を振りかぶった男の胸を貫いた。
「また邪魔が入る前にやるぞ。不意打ちの混乱はいつまでも続かない」
「そうですねオーガスト氏。先に火を消してしまいましょう」
二人並んで弓を引き絞る。
光放つ二つの矢は、放物線を描きながら白煙に飛び込み、低いところで一つに重なって爆ぜた。
じっとりとした闇が湿地を包み込む。
吹き飛ばされた土塊交じりの白煙が、闇の中でなお白い腕を二人の弓手に伸ばしてきた。マトリクス界と交信した女祭司が白煙を媒体にして具象化させた殺意が、二人の首を絞めつぶそうとしている。
アルフレッドは猫のように瞳孔を大きく開かせた。技を仕掛けた直後の無防備なセリオスに、迷わず長杖の先を向ける。
「キーゼ殿はもう自分で纏っているからね。いらないだろう?」
白い腕の手が二人の首を握る寸前に、光の鎧をセリオスに纏わせることに成功した。二人は喉を掴まれた瞬間にぐっと息を詰まらせはしたが、ほぼダメージを受けずにすんだようだ。
「大丈夫か?」
「ああ、なんとか……な」
無事を確認すると、アルフレッドは怪我をしたバーネットたちの手当てに取りかかった。セリオスが受けたダメージは、自分自身も含めてキーゼが治すだろう。
バーネットを襲った斧使いはサニーとハヤトの二人から攻撃を受けるも、しぶとく粘り続け、わずかでもチャンスを得られれば、防御をかなぐり捨てて全力で斧をぶん回していた。
と言う訳で、斧使いを倒した二人も手や足に深い切り傷を負っている。もちろん、真っ先に癒すのはバーネットだ。
「ありがとうアルフレッド、助かったぜ……って、あの女はどこだ?」
「そういえば姿がないな」
アルフレッドは闇の中にエリスの姿を探した。
尾を揺らしながら走り去る姿を見つけて、呆れかえる。
「おやおや。同志を見捨てて一人で逃げるとは。世も末とはこのことか。おーい、貴殿の神が嘆いているぞ」
ま、逃げ出したのは祭司殿だけじゃないんだが……。
何の準備もしていなかったためか、誘拐犯たちはいきなりの暗闇に浮き足立ち、武器を捨てて一斉に逃げだしていた。
風が吹き、勢いの衰えた白煙が逃げるトカゲの尾を追うように流されていく。
「くっそ、逃がすかよ!」
バーネットは跳ね起きると、逃げた誘拐犯たちを追って駆けだした。
●
「ちっ、元気な奴らだな……!?」
シスルが沼から引き上げた八人目の子供をしっとりと濡れる草の上でとりおさえていると、白煙が風に乗って薄く、霧のように広がりながらなびいてきた。微かだが、あの妙な臭いがする。
煙の後から、焦りでもつれ気味の駆け音が、複数こちらに向かってきていた。
シスルは咄嗟に濡れたシャツをズボンから引き抜くと、裾をもちあげて口許を覆った。くびれた腰と引き締まったカフェオレ色の腹がむき出しになる。がむき出しになる。胸に下げた夜煌石のペンダントが、形のいいヘソを仄かに照らし出すが誰も見ていない。
草むらに潜んでいたときに白煙を吸い込んで動きが鈍ったことを思い出し、シスルはあえて子供の鼻と口を塞がなかった。
「よしよし。煙を吸って大人しくなれ」
手足のばたつきが収まったのを確かめて、シスルは立ちあがった。ランタンの明かりを探す。近くにBDがいたので呼び寄せた。
「この子をラズリーのところに連れて行って」
「貴女は?」
「知れたこと。狩にいく」
シスルは右手に鋼の細剣、左手に鋼の短剣を持って闇の中を走り出した。
向かってくる足音を頼りに、逃亡進路上に立ち塞がる。
ふっ、と気配が左横へ流れた。
夜煌石が放つ淡い光に気づいた敵が、シスルを回避したのだ。
「はっ、その程度のフェイント、あたしから逃げられないぜ!」
相手と違ってこちらは夜目が利く。素早く鋼の短剣をふるって、影に沈んだ曲者の脇腹を切りつけた。いきおいに乗って体を回し、鋼の細剣でさらに傷を深くする。
肺の中の空気をすべて搾りだすような悲鳴が上がった。男だ。
「ノーティラス! 主犯格の女が逃げて行く」
見ると、鼻と口をバンダナで覆った江流が北の方角を指さしていた。
「バーネットが追っている」
「エル、子供たちは?」
「二十四人、全員無事だ。その男はBDたちに任せて、俺たちも女を追いかけよう」
江流は三方からの挟み撃ちを提案した。シスルと自分が早足を生かして左右から大きく前に回り込んで待つ。後ろからバーネットが女を追いたててくるところを捕まえようというのだ。
「いいね。じゃあたしは左から。エル、あんたは右から頼むよ」
江流が天眼で随時、逃げる女の位置を確認して声に出す。もうこうなればこちらの存在を秘める必要はない。声にだすことで、女が感じる不安を増す狙いもある。相手には土地勘はあっても、暗闇を見通す目は持っていない。細心の注意を払って沼を避けながら、声と足音に追いたてられる恐怖は、女の判断力を大いに鈍らせるだろう。
ついに、シスルと江流が女の間に立ち塞がった。手に捕まる寸前で気づいた女が踵を返す。そこへ――。
「捕まえた!」
身を低くしたバーネットが肩から女の赤銅の腹にぶつかって、押し倒した。
●
捕えたエリスとその手下たちは、ハヤトの審問に頑として口を割らなかった。
「しょうがねぇな。ここで真相がきけねぇのは残念だが……」
自殺されないように口に布を噛ませてから、ラズリーたちに引き渡すことにした。保護した子供たちは、自分たちで手分けして村々に連れ帰ることになっている。
「ところで北に何があるってんだ?」
シスルの問いもまた無視されるかと思ったとき、エリスが歪んだ笑顔を浮かべた。
「蠱毒……戦って生き残った子が竜なるの。私たちの希望に。それもこれもメドゥ様の御業の御蔭」
「メドゥですって!?」
サニーがエリスに詰め寄る。
更に話を聞きだそうとしたが、エリスは目と口を固く閉じてしまった。
あとはただ、病んだ心に響く聖歌に合わせ、ゆらゆらと体を揺らすばかり。
マスターコメント
ショートシナリオ難しい 報酬:多い8 / 4〜8人
2021年03月26日 22時02分56秒 公開
相談掲示板
さて、よろしくお願い致します。 目的は ○子供24名すべての救出 ○敵性勢力排除(生死不問) ですか 状況的に敵勢力を迂回、もしくは突破しないと子供たちの確保は難しい、と見ていいですかね 必要な点としては、 味方NPC含めた子供達の確保人員 敵勢力排除要員 ですかね 子供達に関しては、 下手に確保しても安全の確保をしないと行けない以上、ちょっと厄介ですね 光縛呪で縛ってそのへんにでも転がせればいいのですが。動かれると困りますか。 ここの安全確保が急務と。NPCにお守りでも頼みますかね。 敵勢力に関してはシューター2,キャスター1の遠距離勢力が厄介、と。 子供を狙わないなら活用するという手もありますがね。メテオライトは防ぎようがないですが。 順当に出てくるならウォーリアがフロント、中〜後にネームドと射撃勢。 炎のところに位置どられると厄介ですが。煙の範囲に入らなければどうということはないですかね。 有射程武器なら煙に関しては大して驚異ではなし。 煙は炎を光縛封で、とも思いましたが。あの中息できそうなこと考えると、恐らく気流はそのまま通りそうなので駄目ですかね。 方針としては、まずは子供たちの安否優先、ついで敵勢力排除、という具合でしょうか 今回はキャスターもいる以上防御は物魔両用。武器は杖か弓、ですかね。
シーフの海神江流だよ。今回は宜しくね。 取り敢えず煙対策にバンダナでマスクしておくとして。 子供達の確保だけど、【ハイディング】で姿を隠して、炎を迂回する感じで行けば敵さんをパスして追い付くところまではそう難しくないような気がするね。 【疾風足】もあるし、自分の初手は子供の保護の方に回ってみようか。 引き留めようとして抵抗されたりするとちょいと厄介だから、追いついた後、どう保護するかは別途、対策考えないとかねぇ。 子供の保護に回る人員は炎から遠ざかる訳だし、明かりを用意するか夜眼が効くようにしておくといいのかな?
・・・ん、シューターのセリオスだ、よろしくたのむ すでに言われてるがまずは子供の安全確保が最優先だろうな。NPCだけに任せると助けが間に合わないとあるから二人ぐらいは最初から保護に回ったほうがよさそうだな。 ほおっておくと沼に落ちてしまうとあるからそれぞれ腕なり胴体なりに縄を巻き付けて複数まとめて犬のリードみたいにして沼に行かせないようにすればNPCだけに任せても大丈夫な気もするが。最悪二人で両端持って規制線みたくしてひっかけるとか 戦闘は範囲攻撃持ってるキャスターから優先して倒したいところだな
シーフのシスル・ノーティラス。よろしく。 やっぱ子供の確保が問題だよな。こっち何人割いて、どうやるか。 エルが保護に行くならあたしもそっち回ろうかね。足の速さを揃えられるし、ハイディングもある。 とっ捕まえた後はNPCに任せたいよな。 まあ最悪縛り上げたっていいんじゃねーの。一時的なことだし、意識がないってんだから嫌な思い出にもならねーだろ。
キャスターのバーネット・フォーサイスだ。 まぁ、よろしく頼むわ。 >方針 既に言われているが、まずは子供たちの確保を優先だな。 ラズリー達が保護に動いているとはいえ、手が足りない以上は何かしらの アクションを起こす必要があるな。 単純に人手を保護に回すでもいいし、効果があるか不確定だが、 アーケインなりを設置して子供たちを足止めするって手もあるな。 主犯のエリスについては、可能なら確保を試みたい所だが、 子供たちの暗示を早期に解除したい事もあるし、余裕が有れば確保するぐらいになるか?
ん、シーフのサニー・フォン・オルライト。よろしくね? さて、まずは話にも出てる様に子供に関してだけど、真っ先に確保すべきっていうのは賛成 手段に関しては・・・・・・まず一つは光縛封で囲っちゃうっていうのかな ナシじゃなさそうだけど、効果時間の問題と範囲の問題、後その為に貴重なスキル枠の一つを使う価値があるのかって言うのには議論の余地があるかな となると、やっぱり既に出てる様に縄で縛っておいたり効果があるなら光縛呪で拘束したりが次善かつある程度確実な策って事になるのかなぁ ウォーターウォークっていう線も一応考えたけど、あれ水の上を歩けるってだけだもんねぇ それと火に関してだけど、全員が暗視揃えられるなら消しちゃってもいいとは思うんだよなぁ 理由としては ・草を燃やす事によって【行動阻害】を付与してくる訳だから、炎が無ければそもそも燃やせすらしない ・敵が暗視を持ってなければ、ある程度の優位を生むこともできる って所かな? あと、解説の所にわざわざ” ※敵が消すことはありません”って書かれてあるし、必要なら消してもいいよ☆って言われてる様な気がしないでもないかな 手法に関しては水袋(大)にピュアウォーターで水を入れて、マジックポケットに入れておいて接敵後にぶちまける、とか? それなりに火が大きいみたいだから、それなりの事をしないと消えなさそうかも まぁ敵の煙に関しては、授恵者なら50秒(10ターン)までなら無酸素戦闘が可能(ワールドガイド参照)だから、その間にネームドだけでもふん縛っちゃうってのもアリっちゃアリかな
ヒーラーのアルフレッドだ、よろしく頼む 子供を優先するのは賛同、行動方針も概ね出揃っていることだし私からは何もなし 暗視については所持しているため作戦に加えるなら私は構わないよ 問題は盾の少なさか、純前衛ではないが壁役は受け持とう
>子供確保 光縛封は確かに、効率的にどうなのか、という点はありますね。 一箇所にまとまってくれているなら有効ですが、位置によっては一人しか確保できない、という問題がありますので。緊急時に一時的に足止めする、というのは有効かもしれませんが。 ひとまず足が速い皆さまには早急な確保をお願いしたく。横一列に並んでいるのか、ばらつきがあるのか、でも変わりますし。 落ちる可能性がある子供から確保、ですかね。 確保した子供に関しては、NPCの方々を起点に守って頂きましょうか。勝手に動き回られると厄介ですから >炎 僕も暗視はありますから大丈夫ですよ。 ただ問題は、NPCの皆さまですかね。暗視がない場合、厄介なことになるかと。 炎自体は消すというよりも、範囲攻撃などで土台ごと潰すか埋めるか、ですかね。 辺り一帯を照らすほどの光量なら、それなりに大きいでしょうから。 >対敵 個人としては装甲・体力共に重視してるので、物魔共に耐久性は問題なく。 シューターの射程が一番厄介ではありますかね。 とはいえ、子供たちの保護の妨害に全力というのなら、その動きを利用しない手はなく。 子供の保護に動く一団を捉えたところを狙うのが一番硬いでしょうか。 何処から狙うか、は相談の余地ありですが。ヒーラーもいる以上、一気に落とさないと少々厄介ですね
確かに火は消しちまっていいんだな。潰すんでもいいけど。 NPC連中には事前に言ってランタンなりの光源を用意してもらったことにするか、ソレが通らない場合は全部じゃなく幾つか残すか? あたしも暗視は装備してくつもりだぜ。先行して動くことになるしな。 子供の足だし、操られてフラフラしてんなら前へ回り込めそうだ。 ついでに、北に何があるのかも気になるぜ……余力がありゃ確認してーけど。 敵も火の光源をあてにしてんなら、暗視は無いのかも。 遠距離攻撃の脅威度はそれで結構変わりそうな。まあ、それこそ当てにするもんでもねーか。 やっぱ真っ先に司祭をぶっ倒してーけど、当然従者が妨害に入るって形だよな……あっちも遠近揃ってるから、正攻法になっちまうかな。
>子供対応 光縛封は範囲が狭いのが難点だが、一回使うだけである程度時間を稼げるのは利点だな。 いざという時の時間稼ぎや、子供達を一か所に集めた後の足止め手段とかには有用だと思う。 ウォーターウォークも沼に入りそうな子供にかければ、少なくとも溺れる事は防げるだろう。 >炎 俺も暗視は持ってるから、炎が消えても視界は問題ない。 NPC達の視界をどうするかは……ランタンを予め持っていてもらうか、 もしくは俺らが持ち込んだものを一時的に貸すとかだな。
<炎 おれも暗視は持ってるので火を消すというのは特に問題ないな。 まあすでに言われてるがNPCにはランタンもって子供の守りに入ってもらえば見えなくても大丈夫か 戦闘はとりあえずシューターかキャスターを一番に倒すというところか? シューターは射程もあるしハーツベインショットもあるからスリップダメージが怖い。キャスターは範囲攻撃があるからどちらも早めに倒しておきたいところだが
遅くなっちまってすまねぇな! ゴブリンのシーフ、ブレイブファング傭兵団のハヤト=ヴォルファングだ、よろしくな!! 子供達の保護に関しちゃ江流とシスルが回ってくれるっつーことなら俺は速攻で厄介なキャスター→シューターの優先で倒しに動こうかと思ってんぜ。 それと暗視は俺もあるから火を消す作戦もやるなら問題ねぇぜ!
暗視が必要そうなら用意は出来るんで用意しておくかな。 子供の方はそれじゃ此方に任せてもらうとして・ 火を消す方法だけど、水で濡らしたマント被せて酸素を遮断してみるとかだとどうだろ? 少量の水かけたりするよりは確実じゃないかと思うけど。
>炎 個人的な想像だが、かなり大きいって話だかし、照らしてる範囲から考えると、 丸太を組んだ大きめの篝火って気もするな。 短時間で消すとなると相応の量の水を一気にかけるか、攻撃で丸ごと吹き飛ばすとかが 分かりやすいやり方になるか? マントとかを被せるのも遮断できると思うが、一人分じゃ足りない可能性もあるし、 やるなら複数人で同時にやるか、マジカルポケットに事前に入れていたとかで 複数枚用意する必要があるか?
フォーサイス氏も触れていますが、炎は戦場全体を照らせるほどの大きさです。 壊す、というのが一番早いでしょうね。 水をかけて消すにしても相当量の水で持って水圧をかけないと無駄でしょうし。 正直、これの破壊は出来ればする、程度でよいかと。 これに手を割きすぎると敵に隙を与える羽目になりますから。 この炎を中心に3hex以内に入らなければ影響、ないですし。 >動き では、子供たちの確保に動いて下さる方に、敵が中止したところを狙って動きましょうか。 敵がまとまってくれているなら範囲攻撃で纏めて。 そうでなければシューターかキャスターか、厄介な方から潰しますか。 キャスターが基本通りなら、物理で一気に仕留めるのが常道ですかね。 さて…耐久性があるので前に出たほうがいいのかどうか…悩みますね
>炎の大きさ あー、イメージとしてはキャンプファイアー的なアレって感じかぁ 一先ず暗視は持ってるなら持ってくとして、キーゼ君の言う通り破壊は努力目標、って感じかな 壊せたなら壊せたで、ランタンでも付ければ囮にもなれそうだし >個人的な動き ん、じゃあ保護対象の確保は二人に任せるね それじゃあキャスターの方をハヤト君が抑えてくれるなら、私はシューターの方を叩きに行こうかな やっぱ射程があるのって厄介だし
わり、間が空いちまった。 >炎 そうだな、消す手段は色々考えられそーだけど、手を取られ過ぎるのは拙い。それじゃなくても子供たちふん縛るのと敵倒すのとで手一杯になりそーだしな。 一応、ランタンは持って行ってラズリー達に渡すことにするぜ。 火が消えた場合は目立ちそーだが、半分囮みたいになってくれるなら、それはそれでアリだろ。その隙に敵を潰せばいいし。 んー……あたしも暗視持ってった上で自分用のランタンも用意するか。 それでこっち狙ってくれたら、キーゼの言ってる流れにしやすそうだ。んで、適当なタイミングでランタンの覆いを下ろすか捨てるかして、追えないようにしてやる。 まあ、並の攻撃なら避けきってやるつもりだけどな。
>個人行動 とりあえず、俺は敵の方を直接狙う事にしよう。 敵のウォーリアをアーケインテンペスト改とスタティックフィールドで足止めした後、 豪風で炎を狙って吹き飛ばそうと思ってる。 完全に火が消えないにしても、燃えてる薪が散らばれば見通しも悪くなるだろう。 後はそのまま範囲攻撃で纏めて攻撃するのと、 沼地対策にウォーターウォークは一応用意しておく。
子供のほうが落ち着いたら加勢に向かう感じかな。 自然に挟撃の形になるだろから、後ろから崩せたりするといいねぇ。 24人保護してる間に戦闘終わってそうな気もするけれど、一応備えておくよということで。
<火消 やれるようなら最初にこっちは炸光矢で火を中心として攻撃しようかとは思う。 ついでに火の回りに敵がいれば巻き込めるが