【CP】偵察済みの洞窟へ
馬車猪
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シナリオID:661
オープニング
コボルトは数え切れないほど多く、守るべき人々も多数。
だからもうお仕舞いだ、などと思うのは冒険者の実力を知らない者だけだ。
「ここが奴等の寝床かんぐっ」
円匙や槌を背負ったリットが大声を出そうとして口を塞がれた。
前方にあるのは、冒険者が突き止めたコボルト拠点の1つ。
冒険者とリットは拠点を滅ぼし2度と使えなくさせるためこの場にいる。
リットが背負う円匙や槌も、園芸用の小さなものではなく攻城兵器じみた大きさだ。
(攻め込むなら俺先頭に立ちたい!)
口を塞がれているのにきらきらした目だ。
なお、リットはやり過ぎるから駄目と評価されているので、帝国難民キャンプでの華やかな任務の経験はない。
冒険者達はとりあえずリットを黙らせてから敵拠点を観察する。
非授恵者を連れずにここまで来たので、道中のコボルトは気付かせずに躱すか殲滅することが出来た。
洞窟入り口まで残り100と数十メートル。非常口なら150メートル。
入り口に見張りは複数いるが、ここにいる全員で踏み込めば少なくとも負けることはない。
なにしろ、入り口の地形は判明しているので仮に突貫工事で罠を仕掛けられたとしてもたかが知れている。
入り口を占拠してから、可燃物を放り込んで入り口を物理的に塞ぐことだって可能だろう。
(うげ、またコボルト。何匹いるんだ?)
リットがうんざりしている。
キャンプや地元エルフ集落を攻めようとするコボルト部隊に補給するため、少人数のコボルトが洞窟に入って荷物を背負い出て行く。
この洞窟は、食料を一時的に保管し前線へ補給するための場所なのかもしれない。
冒険者達は安全で確実な勝利を目指してもよい。
難民キャンプやエルフ集落を苛むコボルト全体に打撃を与えるための行動をとってもよい。
ここは王国僻地の無人地帯。
焼こうが崩そうが、文句を言う人類は存在しない。
●
彼はどうして己がここにいるか分かっていない。
幼い頃と同じように指導者に従っているだけだ。
かつての彼と同じように若いコボルトが指示を求めてくる。
何をどこに運べば良いのかと、人類の言葉と似ても似つかぬ手段で伝えてきた。
「……」
分からない。
だいたい何を運べば良いのかは分かるが、どうやれば指導者がしてくれたように若いのに伝えられるか想像も出来ない。
この場にいない指導者の凄さを改めて実感する。
指導者は、彼にも分かるよう伝えてくれたのだ。
「……」
大きめの部隊が1日で必要とする食料を持たせて出発させた。
予想以上に時間がかかった。
人類からの略奪品ではなくコボルトが採取した品を齧りながら防衛部隊の元へ向かう。
「!」
そこで哨戒の帰還が遅れていることを知らされる。
どうして報告しなかったと問い詰めたくなるのを我慢し、すぐに捜索の兵を出すよう命令する。
慌てて駆け出す幹部達は洞窟内で使うには大きすぎる棍棒を携帯している。
「……」
洞窟に向いた大きさの武器に持ち替えるよう言うか、地上での戦いに備える姿勢を褒めるか迷い、結局何も言えずに見送る。
冒険者が洞窟のすぐ外にいることに、まだコボルトは気付いていない。
●討伐依頼
冒険者が現地に向かい出立する直前。
ギルドの中で可能な限りの情報提供が行われていた。
「今回は亜人を相手にした戦いです」
職員が広げたのは、これまでの帝国難民キャンプ関連依頼の報告書が反映された地図だ。
非常に精密であり外部に漏れると危険でもある。
「この洞窟を攻略して下さい」
冒険者がコボルトを追跡して発見した洞窟であり、洞窟での生活を好むコボルトにとっては休憩所にも物資集積拠点にもなり得る場所だ。
「そして、コボルトに2度と使われないようしてください」
難民キャンプにはここに守備兵を置く余裕はなく、王国も無人の土地に兵士を貼り付けたくなどない。
だから崩すかそれ以外の手段を使って洞窟をコボルトに利用されないようする必要がある。
「難民キャンプから1人、授恵者が同行します」
リットは頭は悪いが体力はある。
冒険者が特に要望しない限り、洞窟を崩すための道具を運ぶはずだ。
「今回の依頼は直接キャンプを助ける依頼ではありませんが」
キャンプ周辺に手を伸ばすコボルト全体に打撃を与えうる依頼ではある。
物資も、前線近くにある拠点も、戦い続けるには必須の要素だ。
それを奪うか壊すかすれば、間違いなく人類が有利になりコボルトが不利になる。
「方法はお任せします。自由に戦って下さい」
職員は、全幅の信頼を冒険者に向けていた。
解説
マスターより
リプレイ
(戦闘前からくたくただな)
バーネット・フォーサイスはちらりと振り返って苦笑を浮かべた。
「大丈夫?」
「へっ、この程度っ」
アルマ・ヴァレンタインがマジックポケットで一番重いものを引き受けてくれたのに、土木作業用器具だけでなく戦闘装備も持ち込んだリットがかなり疲れている。
アスティン・ヴェルラインとエーテルリンクを結んだ狼は熟練の斥候に近い動きで洞窟周辺を探り、後退はせずその場に留まりアスティンへ情報を送った。
アスティンは地面に図と記号を書き込み敵の配置を説明する。
帝国や王国の軍と比べれば非常に甘いが、亜人としては異様な練度で周辺を警戒しているようだ。
「斥候に騒がれるのが一番厄介だな……できれば同時に倒してしまいたいけれど」
洞窟入り口の左右にコボルト1体ずつ。
単に勝つのは1人で楽勝でも、確実かつ同時に倒すのはかなりの高難度だ。
(今向かってるよー)
受信したトーラの言葉は明るく元気だが、トーラの動きはまさしく本職だ。
ときに地面に張り付き、ときに空気の揺れまで計算してコボルトの視線をかいくぐり洞窟に迫る。
トーラが洞窟から20メートルの地点に到着した時点で、全ての準備が整った。
アスティンが手を振り合図する。
レイヤ・ダライ=カホールの目の前に2つの光弾が出現。次の瞬間50メートル以上をほとんど瞬時に渡りきり小柄なコボルトへ着弾した。
声を上げようとしたコボルトが背後から口を抑えつけられる。
トーラは首を中心に素早く3回斬りつけコボルトを確実に仕留め、アスティンは被弾したもう1体のコボルトを矢で射貫いた。
「左は俺がやる」
バーネットは体を起こさず杖だけを伸ばす。
杖の上に出現させた光弾は3つで、すぐに草と草の間をすり抜け移動中だったコボルトの小集団を襲う。
強力かつ精密な術は、コボルトとしては平凡な頑丈さしか持たない個体3つを蹂躙した。
「援護を頼むのだ」
ストレガ・L・リベルガストラが圧倒的速度で左方のコボルトに光弾を打ち込むが、殺しきるには威力が足りない。
背中を深く穿たれたコボルトが悲鳴と警告の声をあげる寸前、駆け寄ったリサ・ベイカーが魔法による斬撃を繰り出し無造作に斬り捨てた。
「リット君!」
シルク・メイプルリーフがリットを引き連れ洞窟へ駆ける。
祭刀と防具が大きく、10秒前なら立ち上がった時点でコボルトに見つかっていただろう。
しかし今は、コボルトの目は冒険者に向いていない。
2人はリサと協力し、コボルトの死体を地面の凹みに隠す。
「リット君、無理せずにね? シルクさんの言う事聞いてね。でも、頼りにしてます」
リサがエーテルによる護りを与える。
リットは照れくさそうに鼻の頭を手の甲で擦り、真っ先に洞窟に飛び込もうとして慌てて足を止める。
黒いくりっとした瞳に強い光を浮かべたレイヤが、とても高度な術の詠唱を終える。
敵味方識別機能付がある広範囲術ではなく、高い威力を直線状の広範囲に叩き込む術だ。
外の異常に気づいたコボルトも就寝中だったコボルトも全て巻きこみ深刻な打撃を与え、急角度の曲がり角にぶつかり洞窟の壁を凹ませようやく止まる。
「魔法ってすげー……ってごめんねーちゃん、今行く!」
洞窟の外も中も、血生臭い戦闘音で一杯になった。
●
コボルトの声は聞こえない。
力と生命力だけは一線級のリットに押されているからではなく、声が出る前に刃に襲われるからだ。
トーラは低い位置にあるコボルトの首に短い刃を押し当て掻き切る。
ハーフリングらしい小柄な体は洞窟での戦いに最適で、しゃがむ必要もなくコボルトに連撃を浴びせて容赦なく命を奪う。
(受信は楽だけど送信が大変っ)
地上から情報を受け取りながら横に跳ねる。
決死の覚悟で突撃したコボルトが岩肌へ激突。
涙と悲鳴を上げる前に、トーラにより差し込まれた刃によって首を通る神経を切断される。
(こちらは大丈夫。洞窟入り口は外側の警戒優先でよろしく)
情報を送信しながら数歩戻る。
夜目が利くトーラにとっては昼同然でも、コボルトにとっては星明かりしかない夜のようなものだ。
戦いは、ただただ一方的だった。
地の利を得たコボルト相手にリットが苦戦中だ。
「今までを思い出してください、弱くても数が多い敵は強いんです。だからリット君、まず出来るだけ数を減らしましょう」
シルクは夜目が利くだけでなく敵の企みも見抜く。
奇襲しようとした、明らかに訓練を受けたコボルトの一撃を盾で受け流し祭刀で反撃する。
祭刀は刀剣でもあるが魔法行使のための媒体でもある。
シルクの魔力がそのまま攻撃力に変換され強力な魔法攻撃になる。亜人としては頑丈な肌と骨が、融けかけバターの如く簡単に壊された。
「豊穣神様は生存競争を否定しません、すなわち。そちらがその気ならやってやるのです」
農業や畜産なども司る神に仕えるシルクにとり、亜人は生存競争の相手だ。
驕りも憐れみもなく防いで攻撃して潰す。害獣相手と同じように。
(リットくんは改めて訓練を受けさせた方がいいかもしれませんね。防御が雑です)
なお、厳しい態度は本音でもあるが敵の攻撃を引きつけるためでもある。
自らに引きつけることで移動の手間を省き、移動の代わりにサイドヒールを使いリットの脱落を防ぐ。
「一旦退きますよ。迷子になりそうなら手をつないでいきましょうか?」
「うんごめん全然見えねぇ」
リットは意地を張らず、素直に手を引かれて洞窟の入り口を目指した。
コボルトの動きの質が変わった。
激しい戦闘で筋力や素速さは低下している。
しかし疲労した個体が元気な個体と後退して粘り強く抵抗するようになったのだ。
(危ないなぁ、補強をしてないよ)
地質学の心得があるアルマの目には、この洞窟が巨大な罠にも見える。
「その壁には触れないで」
特異個体の中でも極めて特殊な個体を除けば言葉が通じないのは幸運だ。
どうすれば冒険者と相討ちに持ち込めるかコボルトに伝えなくて済む。
(そろそろだと思うんだけど)
指揮官が近くにいるはずだ。アルマはもうすぐ始まるはずの決戦に備え、奥の手の温存を続けるのだった。
●
エーテルの風が投石を逸らす。
自らの横1メートルにめり込んだ石を見て、レイヤは顔には出さないが内心驚いていた。
(コボルトの援軍が到着したら不利なのはこちらかも)
タイダルストリームを惜しまず使って少数のコボルトを蹴散らす。
(もう1つの入り口が……これですね)
レイヤは最後のタイダルストリームを使う。
コボルトにとっての非常口が水流による破壊で広がり、洞窟内のコボルトがレイヤの存在に気付くが構わない。
(生活臭と……これは保存食の臭い。高確率で人類からの略奪品)
運び出そうとすれば時間がかかる。
時間をかければコボルトの援軍が到着しかねない。
(前回の調査によると荷車もありそうですし)
レイヤは即決する。
巨大な炎弾を穴に放り込み、洞窟の奥底で爆発させる。
コボルトの前線を支えるはずだった物資が、不可逆に炎上した。
●
洞窟という狭い空間に、悲鳴と轟音が幾重にも反響する。
「成功したのだ」
ストレガは、アスティンに伝達された情報を受け取り素早く術を発動させる。
無数の蛇を思わせる稲妻が、洞窟の奥に向かって空間を満たす。
高度な付与技術を持つストレガの術は極めて抵抗が困難で、コボルトの集団は前に進むのも後退するのも困難になった。
バーネットも別種の移動妨害術を発動させる。
付与術に関してはバーネットも熟練で、コボルトは事実上移動を封じられる。
「これまで大分受け身に回っていたからな。そろそろ……反撃と行こうぜ」
バーネットは不敵に笑う。
敵の補給線への攻撃は常に有効だ。
難民キャンプ周辺の戦場全てに好影響を与えることを確信し、一気に決着をつけるための術を編む。
「駄目! このままじゃ崩れますっ」
トーラが待ったをかけた。
連続使用していた探波で、岩肌が広範囲に脆くなった箇所を見つけたのだ。
「このままじゃ煙に巻き込まれる方が早いかもな」
バーネットは術を中断した上で苦々しくコメントする。
狭い場所で火事に巻き込まれたら、どれほど格が高い授恵者でも死ぬのだ。
「煙の前に崩落で死ぬかもっ」
エーテルの波を走らせる度に変化している壁と天井を知覚し、トーラは本気で焦っていた。
「兵糧攻めは基本。生物である限りは食わなければ戦えないのだ。ゴブリン族もヒト族も補給には苦労したものなのだ。それはコボルト族も同じ」
ストレガは窮地にあっても普段と同じ態度だ。
「呼吸に必要な要素は、兵糧よりも致命的なのだ」
詳しく解説すると日が暮れる以前に崩落や酸欠に巻き込まれて死ぬので、必要なことのみを実行する。
洞窟の特に狭い場所。幅3メートルしかない箇所に、高さ2メートル幅1メートルの鉄壁を2つ並べる。
洞窟奥の炎と熱の地獄から駆けてきた指揮官コボルトが、怒りと絶望で咆哮した。
「一旦下がるのだ」
空気が熱を帯び、熱とは別の理由で息苦しさが強くなる。
指揮官の指揮のもとコボルトが整然と攻撃をしても、鉄灰色の30センチもの厚みを持つ鉄壁は、その程度では崩れない。
歴戦の冒険者達は直接戦闘での勝利にはこだわらず、一旦洞窟から離脱するのだった。
●
胸を射貫かれたコボルトが、己の死を理解しないまま仰向けに倒れた。
「さて……。待ち伏せである程度数が減らせればいいけど」
アスティンは魔力を込めた矢を次々に撃ち出す。
斥候のコボルトも、数体ひとまとまりで荷物を運んできたコボルトも、よほど運が良くない限り1矢で倒れて2度と起き上がれない。
(外のコボルトに発見された。10分はもちそうだからそれまでお願いするよ)
テレパスで洞窟内へ伝えるのにも手間がかかる。
コボルトは洞窟という重要拠点を占拠されたことは理解出来たようで一斉に向かってきた。
アスティンは矢にエーテルを込める。
魔力を込めたときより矢の威力は低下し狙いは甘くなり、しかし広範囲に破壊力を撒き散らして洞窟前に大量の血を降らせた。
同族の血を浴びてもコボルトは止まらない。
ひたすら駆けて洞窟へ入り込んだ瞬間、リサと鉢合わせて投石用の石や拳で慌てて殴りかかった。
(魔法を使うコボルトは……0。大丈夫、戦える)
リサは冷静に盾で受け流す。
時折、防御を捨てて棍棒を振り下ろしてくる個体もいるが、そのときはエーテルを防御にまわせば対処可能だ。
攻撃に力を入れすぎて体勢が崩れたコボルトへ、力強い近接魔法攻撃をぶつけて即死させた。
倒れたコボルトを踏みつけ新手が現れる。
リサは自身に堅甲をかけ直す。
ダマスカス鋼の祭刀に強烈な光を宿し、敵の先頭に立つ斥候コボルトの頭を陥没させる。
(暖かい?)
洞窟の奥から奇妙に熱のある空気が吹き付けた。
「奥に火がついたっ」
アスティンは必要最低限の情報を渡した後、狼に命じて洞窟の入り口に急行させる。
背後の新手に気付いたコボルトが、洞窟奥へ進む勢いを弱めた。
(際どい戦い)
リサは気合いの声を出して前に出る。
防御に有利な地形から離れ、コボルトによる集中攻撃を浴びるが痛手を受けそうなときはエーテルで防御し被害を局限する。
リサは傷を負っても徹底して攻撃を優先する。
体当たりしようとした個体を盾で殴るようにして止め、同族に押されて立ち往生した個体をエーテル増量の一撃で打ち倒す。
「なんとか……」
背後からの足音が至近距離まで近づくまでに、洞窟からコボルトを追い出すことに成功した。
●
黒々とした煙が、大きな入り口と小さな非常口から吹き出ている。
「これ、奥はもう駄目みたい」
アルマはそれまで使っていたエンライトを止めた。
「みんな、順番に治療を受けて!」
黒煙は遠くまで届く合図になる。
コボルトの増援が来る可能性が激増した以上、この場に長く留まるのは危険過ぎる。
「リット君はもう終わった? ならそのまま逃げられるよう荷物を持って。今、本当に危ないんだから」
「分かった!」
何故危ないかは分かっていない。それでも、何度も世話になった凄腕冒険者が危機感を露わにしているのだけは分かる。
「手伝ってくる!」
リサ達の手伝いに向かったリットの背中を見送る暇などない。
アルマは緊張はしても恐れのない視線を、煙の黒で満たされた洞窟に向けた。
「ちょっと毛色が違う感じだった……多分指揮官が来るよ。みんな油断なくね?」
アルマは前衛の防具に淡く透明な光を纏わせる。
遠方で戦いが行われていても、絶対に洞窟から目を逸らさず激突の準備を整える。
そして、粘つくような殺意と敵意が、雄叫びの形をとって洞窟の奥から吹きつけた。
「ここは通しちゃ駄目!」
レゾナンス・オブ・ヴァローを発動させる。
多数の能力を同時にしかも多人数引き上げる、一種の必殺技だ。
シルクやトーラが通常より数段階上の戦士として復讐者を待ち受ける。
最初に動いたのはいつも通りにストレガだ。
圧倒的な早さで半ば焦げたコボルト達を視認。
このまま攻撃術を使っても執念で耐えられてしまう可能性があると即断し、使い慣れた足止めの術を行使する。
毒蛇にも神聖な蛇にも見える白光の群れが、復讐者達の速度を劇的に鈍らせ復讐の成功から遠ざけた。
「たいしたもんだ」
バーネットが杖を振る。
弾と表現するには大きすぎる塊が、紅蓮の炎を纏ったまま高速で撃ち出される。
敵の生き残りはぼろぼろだが先頭の1体は素早く、加速することで巨弾を回避したように見えた。
巨弾が爆発する。
炎と衝撃はコボルトの駆け足よりはるかに早く、死にかけの棍棒コボルトを炎上させ指揮官コボルトにも致命傷を与える。
「特異個体が1つ混じっていたら、俺たちは撃退されていたかもな」
バーネットは、コボルトが完全に息絶えるまで決して油断しなかった。
●
狼からの情報は深刻な内容だった。
「コボルトの増援。撤退は5分以内に!」
アスティンは射程と狼の目を最大限活用し洞窟近辺のコボルトを削る。
リットが大型槌を地面に打ち付ける。
洞窟があった空間が崩壊の度合いを増し、異様な音を立ててひび割れと陥没が生じた。
「リット君もおつかれさまー、『ハーブちょこれーと』食べる?」
「せっかくの甘い奴に何入れてんのっ!? 食べるけど」
爽やかな甘味を貪るようにして食べる。
「難民キャンプでいざという時に頼りになるのはリット君なんですから、もっと頭を使うことを覚えないとですよー?」
トーラの助言はかなり切実だ。
強くなったのにリットの頭は以前と同じで、このままでは悪意ある者に騙されたり深刻な失敗をしてしまうだおる。
「これで少しはコボルト達の動きが鈍ればいいけど……」
リサは最後に洞窟後を見渡し、仲間と共に帰路につくのだった。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準8 / 6〜8人
2021年03月10日 06時06分51秒 公開
相談掲示板
No.1
シスターシルクと申します ヒーラーではありますがファイターさんの代わりに突っ込みますね
ヒーラーのリサです。よろしくお願いしますねっ 今回はウォーリアさんが居ないのですね。 シルクさんが前に出て頂けるのであれば、アルマさん次第ですけど わたしはいつも通り、中衛的に振る舞いますね。 支援行動中心に、後衛に抜ける敵阻止で。 あとは、攻め込む時に何かやり方考えますか? 煙攻めー とか。
シーフのトーラです。 よろしくお願いします! 60体近いコボルトがいるんですね。数が多いのでスキルの配分とかも考えた方が良さそうです。 何かやり方を考えて数を減らしたいですけど、特に思い付かないですね…。 あと、非常用出入り口は放っておくとそこから逃げたりされそうですし、塞ぐか罠を仕掛けてはどうでしょう? >ウォーリア リット君が居ますよー?
レイヤ・ダライ=カホールです。 クラスはキャスター。よろしくお願いします。 そうですね、今回はウォーリアのヒトが居な…いえ、難民キャンプのリットさんが居ますね。 作戦によっては手伝ってもらうのもいいかも。 表の方にも斥候がいるみたいですね。 これらも始末できれば、輸送隊はこの拠点の陥落に気付かないはずです。 そうしてここに輸送されてくる物資を狙い敵に損害を与える、なんてこともできそうですね。 そうですね、攻め込むなら煙とか炎とか崩落とか…いえ、中は下り坂なので崩落とかが効果的かも?でも色々できそうですね。 あとリットさん、質問なんですけど。 【質問】 ここから非常口なら150メートルくらいって話ですけど、 この洞窟の非常用出入り口って、詳しい場所解ってましたっけ?
キャスター、ストレガなのだ。よろしくなのだ 2か所塞いで燻して待ち伏せ、出てきたやつ殲滅してから各部屋崩落させるのがよいと思うのだ 鼻が効く種族だから刺激物燃やすといいと思うのだ なので今回はスキルは爆炎持っていくのだ 1本道だしタイダルストリームもよさそうなのだ
キャスターのバーネット・フォーサイスだ。 まぁ、よろしく頼むわ。 >方針 方向性的には、コボルトは可能な限り撃破するって事でいいか? とりあえず洞窟を攻めるにしても、先に非常用出入口は塞いでおいて、 逃げたり回り込まれたりされるのを防ぎたいな。 まぁ、攻め込む前に出入口を壊すなりしていると、此方の存在を察知されて警戒されるから、 表の入口を攻めるのと同時に破壊するか、バリケードでもこさえてこっそり塞ぐとかだな。
No.7
ん~~普通に潜りませんか? 何かの情報源があるかもしれませんし 燻されてきたコボルトを一斉に相手にしたくないのと失敗した場合中で迎撃体制を整えられるのが怖いです 非常口も塞ぐのではなくて罠を仕掛けておくのはどうでしょう。中で何かの崩落が起こった場合の我々の脱出口として
シューターのアスティン。よろしく。 前衛に関してはペットで狼を連れて行くから、 一応頭数に入れてもらって大丈夫だと思うよ。 …後衛系に結構偏ったね。 <煙で燻す んー…。悩ましいところだけど。 俺も、一気に外に出てこられるのはそれはそれでリスク、な気がするかな。 情報を見る限り洞窟内ではあまり向かない武器を持ってるみたいだし、 広いところでの集団戦よりは、狭いところでの集団戦のほうが、 やりやすいかも…。
ウォーリアのリットだ。よろしくな! 【回答】 依頼票(オープニング)に嘘はないと思うぜ。俺なら見落とすかもしれねーけど、ねーちゃんやにーちゃんなら大丈夫だろ。
わたしも数の有利を取られにくい洞窟内での戦闘の方がいいと思います。 多数を相手する場合どうしてもスキルを消耗しますし、指揮コボルトと守備兵コボルトとの戦闘に向けて温存もしたいですし。 あと、戦場1にいる斥候コボルトにも注意して、逃げられて応援を呼ばれないよう気を付けないとですね。
ヒーラーのアルマだよ、どーぞよろしくー。 ボクの位置取りもキャスターさんよりは前の中衛さんくらいにしようかなと >煙攻め 有効だとは思うけど指揮官コボルトが機能してる段階でやった場合は、 対応されて守備兵コボルトも取り回しのいい武器に持ち替えて殺到してきたりするー…? 何なら非常用通路から戦場3?に別動隊を入れて先に指揮官を倒す手もあるけど、 そこまでリスクかけなくても普通に潜って倒していけそうな気がしなくもないー… 【リットさんに質問】 マップ構造の確認です。 非常用通路というのは行き止まり?の戦場3と地上側の出入口が繋がってる感じでしょうか?
ん、了解したのだ。燻すのはナシで じゃあ罠仕掛けてからゴーなのだ
通路内の敵増援分断にアーケインかアイアンウォールもっていくのだ あとは敵が確保してる糧食は破壊方針でよいのだ?
【回答】 うん。
No.15
幸いヒーラーが多いと言うことは長期戦に強いと言うことです。 継戦能力を活かして堅実に行きましょう。 キャスターの方も奥に行くまで温存出来ると思います
あ、リットさんがいらっしゃいましたね、すみません。 わたしはよく存じ上げていないのですが、リットさんも前衛として動いて頂いて大丈夫な感じでしょうか? 〉戦いかた よくよく考えたら、見張りがいる時点で小細工の余裕ないですね… 正攻法で、外の敵を出来れば奇襲で倒して、 上手くすれば、穴から出てくる数体を待ち伏せで倒せるかも?な感じでしょうか。 実際には、外の戦闘中に中から出てくる…方が可能性高そうですけど。
>リットさん 回答ありがとうございましたー 貴重な前衛さん枠と洞窟を崩すときの?大道具さんで頼らせてもらうねー >戦い方 8体もいてつーまんせるで大変だけど奇襲で斥候だけは全滅させたいなーと 通常コボルトも洞窟の内外は行き来してるみたいだから行動したらどのみち見つかるとして、 詳細な情報をもっていかせなければ指揮官も最適な判断は下せないだろうしー… >糧食 あればあったで難民さんも助かるだろうけどー…(毒とか仕込まれてなければ…あと保存状態) 非常口をふさいでいる荷車があるみたいだし運び出しには問題なさそう 奥までいってコボルトを倒しきるか途中で崩落させて死んで頂きます、するか次第ー…?
>戦い方 洞窟の中は結構狭いですね、幅が3~5メートルっていうと1hexしかないです。 敵は多いですけどこう狭いと数の有利はあまり発揮できなさそうですね。 体格の良いコボルトが戦場3に19体…けっこうぎっしり? 一般コボルトは洞窟の入り口から15体、 外から洞窟を目指して10体。ただし時間経過で増える…かも。 となると、洞窟を攻める手とは別に、制圧中にやってくる敵を受け持つヒトも必要ですね。 斥候の始末もしていきたいです。わたしはそっちを…外の方を重視していこうかな?
【回答】 俺が前衛で立って戦っていいの!? やったぜ!
>非常用出入口 まぁ、敵を逃さない事が目的だから、塞がないで罠を仕掛ける形でもいいと思うが、 俺らが緊急時に使う事を考慮するなら、脱出時にもたつかない様に、 簡単に解除できる物にしたいな。 >糧食 食べられる状態の物もあるだろうが、保存状態が悪くて傷んでいる物も多そうだな。 まぁ、あくまで敵を倒して余裕が有れば選別して回収って所か? >方針 大まかな流れは大体こんな感じか? ・戦場1の洞窟に向かう個体を可能なら密かに撃破 ・非常用出入口にバレない様に罠を仕掛け、容易に脱出が出来ない様にする ・正面から強襲し、迎撃態勢を取られる前に分断、各個撃破
〉リットさんの「やったぜ」 ふぇ?え、えっと…わたしとしては歓迎なのですけど、 他の皆さん、特にリットさんとお知り合いの方のご意見も聞きたいなーと? すみません、リットさんにどのように動いて頂くのが良いか判断出来ませんので…(汗
バーネットさん方針ありがとうございます! 大まかなところはそれでいいと思います。 >糧食 難民キャンプは物資が不足しているので持ち帰れるならそうしたいですけど、衛生面とかが気になりますよね…。 保存の状態や、調理で問題なく食べれるなら持てる分は持ち帰っていいと思います。 >リットくんの行動 わたしも初めてご一緒するんですけど、ウォーリアはリット君一人なので前に出て貰うのは助かります。 ただ、洞窟の中では前衛は二人くらいしか出れないでしょうし、交代しながら前に出て貰うのはどうでしょうか? それと、やり過ぎるという評価もあるようですし、自分の身の安全を考えることと、洞窟内では大きな武器は振り回し辛いので小振りな武器も用意して貰うことをお願いしたらと思います。
No.23
リットくんは一緒に前衛しましょうねー 単独行動は駄目ですからねー
>リットさんの行動 かなりタフなのでコボルト相手の前衛さんとしては十分そうなー 単独行動させると突っ込みすぎて罠を踏み抜いて捕まってたりするので、 フレンドで前衛担当のシルクさんに手綱をとってもらえれば安心かなー…と 背負ってる荷物は戦闘の邪魔になるかもなので、 まとめてロープで梱包するなりしてマジカルポケットにでも預からせてもらうとかー…
(プレイングによって行動が決まるので、今回も突撃とか出来ないのかなぁと思っている)
んー、ダライ=カホールのいう通り、 外から来るコボルトに挟み撃ちとかはごめんだし、 何人かはそっちの対処と、非常出入り口のほうに向かいやすいように 外を重視するメンバーはいたほうがいいかも…。 俺は捜波を持ち込んで斥候の発見と、外部からのコボルトの索敵に回るのもありか…。
No.27
私個人の方針としてはリット君と並んで前衛を務め 入口のコボルトを殲滅して怪我人を回復 その後慎重に洞窟内を進んで最深部まで行こうと思います。 もし別動隊として斥候を倒しに行く人達が居るならば非常口側を制圧してくれるとありがたいですね。場合によっては挟み撃ちできるかもしれません
では、わたしはレイヤさんと同じく、 外からの増援対処で動きますね。
わたしは戦場1の斥候コボルトを逃がさないよう疾風足で先回りして、殲滅したら洞窟に入ろうと思います。 崩れそうなところを調べるために探波を持っていきますね。 テレパスが使えるので、どなたか使える人がいるなら連絡用に持っていきましょうか?
>リット 味方から突出さえしなければ頼りになるだろうし、手綱を取るのは任せた。 >個人行動 俺は洞窟内に突入するつもりだ。 アーケインやスタティックフィールドで敵の足止めをして、 洞窟内の敵に一度に群がられない様にするつもりだ。 あとは範囲火力で薙ぎ払うって所だな。 そういや、エンライトって必要か? 必要なら俺の方で準備するが。
テレパス、持ってるのだ。 では洞窟側の連絡係するのだ。 他はバーネット殿と同じなのだ。 アーケインで通路内足止めして遠方に範囲攻撃投げるのだ。
んー。俺も外のほうに回ろうかな。 弓は洞窟内だと射線が難しいかもだし。今回の場合。 ペットの狼に前衛偵察も行けるしな。 後、テレパスは持ってるから、一応持ち込んでおく。
それじゃあボクは洞窟突入組に行くね 汎用はマジカルポケットと崩落ポイント探しの補助で地質学にする予定 何かで分断されるかもだし、ボクもエンライトは持っていくようにするね
確認なんですけど、 1、戦場1(洞窟の外)の敵を倒す。 2、戦場1に留まって外からの敵の警戒と、洞窟内へ進むメンバーに分かれる。 3、洞窟班はコボルトの討伐、警戒班は洞窟に来る敵の対応と非常口の確保。 ●洞窟班 Hシルクさん Cストレガさん(テレパス) Hアルマさん(エンライト) Cバーネットさん(エンライト?) Tわたし(テレパス) リットくん ●警戒班 Hリサさん Sアスティンさん(テレパス) Cレイヤさん という認識で合っているでしょうか? 間違っていたら指摘お願いします。 ストレガさんにテレパスを用意して貰えるなら、利用できそうな糧食があった時用にわたしもマジカルポケットを持っていきましょうか? エンライトは持って行くのは厳しいですけど、ランタンと暗視を持っていきますね。
いま入り口まで100と数十メートルなので…あれ?これ100と十数メートルの間違いだったりするかも? …いえ、どっちでもいいですね。ええと、 1、戦場2(洞窟の入り口)の敵を倒す。 2、戦場1からくる敵の警戒、斥候の排除と、戦場3(洞窟内)へ進むメンバーに分かれる。 3、洞窟班はコボルトの討伐、警戒班は洞窟に来る敵の対応と非常口の確保。 …って感じだとわたしは思ってます…あってますかね?
>方針 俺の方は、 1、戦場1(洞窟の外)の敵を倒す。 2、戦場1に留まって外からの敵の警戒と、洞窟内へ進むメンバーに分かれる。 3、洞窟班はコボルトの討伐、警戒班は洞窟に来る敵の対応と非常口の確保。 のつもりだが……割と食い違ってたりするか? 初めから敵中に強行突入するよりは、周辺に居る斥候コボルトやら一般コボルトを こっそり始末しておいた方が、包囲されたり挟み撃ちにあったりするリスクも避けられるし、 途中で攻撃に気づいて逃げるコボルトも減らせると思う。
〉方針 1)最初は、戦場2の見張り倒して、内部に入る班はそのまま洞窟内へ 戦場2に向かう前に必要あれば戦場1の哨戒倒すのかもですが、気づかれ無いのがベターな気がします。 2)洞窟潜入班はそのまま戦場3へ、外警戒班は戦場2で入口を抑える。 このとき、あえて、洞窟入口に潜んで迎え撃つのと、外に隠れられるところがあれば、外に1人隠れて挟み撃ちというのもありかも? リスクはありますが… ネックは、戦場1の対応をどこまでするかでしょうか? ■戦場 1:洞窟の外。哨戒のコボルトや、コボルトの輸送隊が行き来します。 2:洞窟の1番大きな入り口とその周辺。 3:コボルトが掘った小さな穴と、そこから繋がる洞窟の深部(食料置き場)
んー…。微妙に対応方針が違うね。 食い違うのは、洞窟への突入段階に至る条件の違い、かな。 メリットデメリットで比較してみると 方針①戦場1は最小限、戦場2の見張りを倒し次第2班に分かれる。 メリット:短時間での洞窟突入を行える。それにより敵に気付かれにくい デメリット:外を対応する班の敵が多い。 方針②戦場1をある程度制圧してから戦場2を制圧し、2班に分かれる。 メリット:戦力を集中して敵に対処できる。 デメリット:戦闘が長引く可能性が高いので洞窟の中から出てくるコボルトが増える? その場合洞窟内に突入前に襲撃が明確にばれる可能性がある。 って感じかな。 個人的には、戦場1は斥候は排除しておきたいけど、殲滅まではいかなくていいと思う。 現時点で洞窟の入り口の100メートル近くまで来てるわけだし、 外を殲滅して回るとなると入り口から離れていくことになるのはリスクかな。 敵の掃討は、洞窟内を制圧、洞窟を破壊した後残党狩りをしていけばいいかなと。 洞窟が崩壊すればコボルトが集まってくる可能性もあるし、そこを奇襲するとか。 捜波とホークアイを持ち込んで斥候は早めに発見、排除したいな。
思ってたより認識がずれてましたけど、出発前に気付けて良かった…のかな? 戦場1の斥候をどうにかしたかったんですけど、アスティンさんが言うように探し回って離れた隙に洞窟内の指揮官に連絡が行くのは避けたいですね。 戦場1の敵の討伐は置いておいて戦場2の敵を倒して、入口を確保したら洞窟と警戒に分かれるようにします?
まぁ、そのまま洞窟を強襲しても何とかなるとは思うが、 やるなら洞窟側にバレない程度に敵を間引くって程度が落としどころか? 目安として斥候二組程度とか、洞窟に向かっている一般コボルト一組位を排除する、 又は敵を取り逃がして洞窟に向かわれたりしたら、こっちも洞窟の攻略をかいしするって感じで。
そうですね… バーネットさんのおっしゃる感じで良いかな、と… 洞窟の攻略が主目的ですし、洞窟の中を攻略出来れば、戻ってきたコボルトをみんなで倒す事もできますし。
分かりました。 気付かれないように、ですね。