年の暮れのミスコンテスト~水着もあるぞ!~

わるいひと。

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シナリオID:436

オープニング

諸君らに素直な気持ちで答えてほしい。難しく考えなくていい。
可愛い女の子や綺麗な女性は好きか。
巨乳やちっぱい、清楚系やツンデレクーデレ、後輩系やギャル系、金髪ツインテ黒髪ロングなど語らせたら止まらない性癖はあるか。
さらにそんな女の子の水着姿やコスプレが見たくないか。さっきの性癖でコスチュームにこだわりがある人ならそういう服を着た美少女を拝みたいと思わないか。
さぁ、正直になるんだ。
君の心のままに叫べばいい。
可愛い女の子が見たいと。

「……まぁ、そういうわけでだな」
 年の暮れで賑わうカウンター席で、君は話を聞いていた。
話し相手は酒場のマスターだったり、いつものメンツだったり、たまたま隣の席に座ったお喋りな客だったり。
その辺は特に重要ではないので諸君らにおまかせするとしよう。
「もうすぐ年末だっていうテンションと、聖祭で女に恵まれなかった男どもが反応を起こしてだな。
ミスコンを開いてしまおうって言い出して、今年の稼ぎをカンパしあって開催を決めちまったんだ」
 悲し過ぎる話である。
「既に会場も出場者の美人美少女も確保済み。そして今の俺みたいに口コミやら色々な手段で一般参加者を集めているってわけだ」
 実に行動力が高い。
「まぁ、興味があるなら参加してみるといい。
女性は出場するだけでも参加賞が出るようだし――年末に一騒ぎして新年を迎えるのもいいだろうよ」
 そう締め括って、会場の場所と日時を教えてくれた。

解説

●つまりどういうことだってばよ  男は自分の性癖をぶちまけろ。  女性PCは自分の魅力をアピールして男の性癖をぶっ刺せ。以上。 ●ミスコンについて(補足)  女性PCが参加していなくても、NPC女性が大勢出場しますので進行に問題はありません。  その逆でも主催者のヤローどもがいますのでご安心を。  コンテストは2段階形式となっており、  1.コスチューム審査  2.水着審査  で進行されます。  水着審査は暖房が効いているのでご安心ください。  一般参加側(主に男性陣)がプレイングで衣装などについての性癖を語ると1の審査に、  体型などについての性癖なら2の審査に、  性格や属性についてなら両方の審査に登場のチャンスが出る……と思ってください。  出場側はプレイングに行動内容を記載した審査に登場の機会があります。 ●プレイングについて  一般参加者:自分の女性に対する性癖を語ると、参加者複数の性癖をまとめたNPCが現れたり合致するPC出場者の登場時に反映されます。   また、コスチューム審査や水着審査で使われる衣装にこっそり持参のものを混入させるのもアリです。  出場者:基本的に女性PCとなります。基本的に。(重要なので二度)   2つの審査の片方でも両方でも、自分の属性やら萌え要素などをうまくアピールしてください。   また、審査時の衣装は指定してもおまかせでも大丈夫です。     審査コメントなどであまり弄られたくないという方は、許容範囲を5段階評価(3が普通、大きくなるほどギャグ補正がかかります)でご指定ください。   (明記がなければMAXの5として扱われます) それでは、みなさんの参加をお待ちしております。

マスターより

新人MSのわるいひと。です。 コメディやライト寄り、ちょっぴりえっちなシナリオなどを中心にお送りしていきたいと思います。 ご挨拶代わりの初シナリオとなりますが、相談日数が短い点にだけご注意ください。 それでは、これからよろしくお願いします。

リプレイ

●覚悟しろよ、11777字だぞ
「なんとなくそうじゃないか、とは思ってた」
 本気(マジ)トーンである。
「そう! 私こそが『ロスガリア大陸No.1美少女じゃないのか!?』ってね
 それを証明するときがきてしまったようね!!」
 燃えるニーラ・メッコの視線は「優☆勝」の文字だけを捉えている。

「まさかのミスコンだったとはね。まぁでも、普段着る事無いものも着れるのは悪くないかもしれないかな」
「衣装を選ぶのはよろしくね、ララベル。何が来るのかドキドキだねー♪」
「僕2人を応援しちゃうから!!」
 テュリン・ヴィングとアリエッタをこのミスコンに誘ったララベル・サン・ディーベル。
 その胸中は……
(テュリン姉とアリエッタの水着姿、素敵だろうなって)
 こやつめ、ませおって。だがよくやった(親指立て)

「みすこん?」
 御堂・秀哉に奨められ、シャルロッテ・レッフラーは小首を傾げた。
(まさか自分が関わる事になるとは夢にも……)
 戸惑いはあるものの、
「自信はないですけど…出てみます」
 ――こんな経緯で出場を決めた彼女だったが、会場に着いてから、
「それにしても……御堂さん」
 上目遣いで彼をちょっと睨み、
「ちょっぴりエッチ、です」
 羨ましいなこん畜生。(素)

 その頃、アヴェラ・ウッチェロはコスチュームにメイド服、小道具に木剣や房付き葡萄、トランプを混ぜていた。
「皆もメイド服の機能美に気づいてくれればと思ってね」
 ……などと口にしているがそれは建前に過ぎない。
(木剣を持つ力強い指、葡萄の房を持つ可愛らしい指、トランプを挟む指……)
 そう、彼女は人の指について一家言ある人物である。
 一般参加者として観客席に立つのに実にぴったりな人材と言えよう。
「ああ、わたしを掴んで、摘まんで、挟んでくれないかしら……!」
 トリップして既にいい感じにヒートアップしてくれている。本番まだだぞ。

「普通に二択だったら女性が好きだ。惚れたら男だったのさ」
 そう口にするロイ・アウレアは男だが恋人は同性というクチである。
 安心していい。タイプや性癖と実際に恋に落ちる相手は基本的に別物だ。
 彼はガン見=ハラスメントな世代なだけに、堂々と見る理由を作ってくれた主催陣に感謝していた。
「今日は存分に愛でましょう!」
 これ読んでる恋人さん、気にしなくて大丈夫ですよ。
 単にテレビでアイドル見て「この子可愛いね」とか口にする程度のものなので。(配慮)

 さて、いい感じにあったまってきたので大会本番いっちゃうよー

●プロフィール画像でコスプレしたっていいんだよ?
「トップバッターはニーラ選手、どうぞ!」
「はーい! ニーラ・メッコよ! 私から目を逸らさせないんだから!」
 優勝狙いのニーラはやる気満々での登場だ。
 今回の主催陣がこのミスコンを開く発端となったのが聖霊節で女性に恵まれなかったから、ということで彼女が選んだのはミニスカユールフェス(サンタ)衣装だ。
「みんな~、メリー☆ユールフェス!!」
「うぉおおおおおおおッ!」
 狙い通り主催陣には大ウケである。最初なだけにテンションもフルスロットルだ。
「こんな彼女が欲しかった」「同じく」「だが抜け駆け禁止だ」「おk」
「ほう、あれは……脚線美の中のニーソのゴムの食い込みッ! これはポイント高いですねー」
「判ります」
 脚にこだわりのあるトーラは釘付けである。ゴムが少し食込む肌の柔かさにロイもガン見。
 他にふわふわひらひらと揺れるミニスカートに視線を奪われる観客も多い。
掴みはなかなかといったところだ。
「みんな私のこと、応援してくれる?」
 人差し指を合わせながらの上目遣いに、思わず賛同する観客一同。
「ありがとー!! 次の審査もよろしくねー!!」
 ふわりとスカートの裾を大きく翻して、好評な雰囲気の中ステージを終えたニーラだった。

「次はティラミス選手ですが……」
「……ん?」
 ステージに登場したのはティラミス・ノーレッジ。
 だが観客一同は戸惑いを見せる。
それもそのはず、ティラミスは男。猫のハーフビーストなのでオスというべきか。
出場枠に性別制限は設けていないが、それは女装などを想定してのものであって基本はミスコン。
男の格好のまま登場したティラミスに主催陣も口を開こうとしたが、
「ちょっと待ってくれ。俺はちゃんと皆に楽しんでもらうつもりだぜ? そら!」
 パチン、と指を鳴らすと煙に包まれ……
「なに……ッ!?」
 観客たちがさっきとは違うどよめきを見せる。
 煙の中から現れたのは――ナイスバディなメスキャット。衣装は『もふもふ』を推すウェスタンガールだ。
幻影スキルでの変身である。動くことはできないがポーズを決めるだけなら自由自在に変化できる。
「うぉッ!?」
 巨乳好きの秀哉が思わず反応した。さすがに幻影なのですぐに復帰したが。
「なるほど……参加の方法としては認めよう。
 ただ、審査の際には除外せざるを得ないということは理解してもらえるだろうか」
「自由自在に外見を変えられる能力の使用というのはな」「真っ当な参加者に対して不公平になってしまうからな」「残念だが入賞させることはできない、というわけだ」
 主催陣の言葉に再び指を鳴らして幻影を解除したティラミスは笑いながら、
「構わないさ、元々賑やかしで参加したからな。これで次の審査もいいって許してくれるなら十分さ」
「その心意気やよし」
 天晴と評した主催陣に賛同する観客からの拍手喝采をもらい、ティラミスは舞台袖へと消えた。

「ではテュリン選手、どうぞ」
「えぇ。よろしくね」
 何の気なしに掴んでみたメイド服を纏って入場したテュリン。以前に依頼でも着ていた経験もあるので様になっている。
 アヴェラが混ぜたものであるが、メイド服は古典的なほど好きなロイにはクリティカルヒットした。
 テュリンはドワーフなので見た目は10代で身長も低いのだが、それに相反する発育の良すぎる身体つきのアンバランスさがただそこに佇んでいるだけで得も言われぬ色気を醸し出している。
ロリ巨乳に内面的ななにかが加わったものと表現すればいいだろうか。
秀哉は多い布面積から見えるボディラインがツボに入ったようで軽く呻いた。
「なんかこう、エロい」「うん、エロい」「オラムラムラしてきたぞ」
「これは水着審査に大きく期待できそうですな」
「あら、ありがとう」
 お楽しみは後にとっておく、ということで一度彼女の審査は終了した。

「次はリノ選手ですね。どうぞ」
「はーい!」
 明るく元気な声で飛び出してきたのはリノ・キャロル。
 彼女は純粋に楽しそうで出場したクチだ。
身に纏うのはスリットの入ったチャイナドレス。太腿チラにロイが、脚に注目するトーラが食い付いた。
パフォーマンスは得意の踊り子の舞だ。今回はチャイナドレスなので両手に扇を持って舞う。
魅入られるような巧みさよりも、誘われるような色気よりも、見る者の心が弾み楽しくなってくるような元気な舞だ。
そして楽しげに跳ね踊れば当然太腿も露わになるわけで、更に盛り上がるロイとトーラ。
「素敵だわ……! 扇を扱う指の血管の躍動も素晴らしいけど、なにより指先まで使って舞っている……!
 そしてその手にしている扇まで指と、身体と一体となっている……! 武の達人は得物を身体の延長の先――己と得物を合一させると聞くけれど、その領域に踏み込んでいると言ってもいいわね」
 扇を扱う指先に注目しているアヴェラも興奮している。
そしてくるくると回転させてぱちりと扇を閉じ、彼女のパフォーマンスが終了した。
「みんな、楽しんでくれたー? だったらあたしも嬉しいなー!」
 口笛や喝采を浴びながら最後まで笑顔でステージを後にしたリノであった。

「次はコハク選手、どうぞ」
「……呼んだ? 主」
 ステージに上がってきたのはコハク。
 たまたま会場近くを通りがかったら主催陣の目に留まり、食べ物をくれると言われて参加したというクチだ。
色々な意味で不安になるが……
「のろま主、用は何? コハク、暇じゃない。さっさと言う」
 当人は実のところ超ノリノリだった。ぴこぴこ耳と尻尾が動いている。
 ここでは自前のけも耳と尻尾を使ったフリフリの無表情毒舌メイドという設定である。メイド服需要高いな!
 木製ナイフをどこからともなく両手に大量に取り出し、「主人を脅してせっつくメイド」という演技を決めて見せる。
「毒舌ロリメイド、実にいい」「砂糖に塩。可愛さに毒舌のアクセントで可愛さマシマシ」「というか毒すらかわいい」
「ナイフを持つ指、いいわ……! アレは『本職』の指……あの指を見ているだけで、わたし、命を奪われてしまう……!」
 トリップするアヴェラ。そのままKOされた。


 さっきからピュアな瞳で花丸を付け続けるエヴァン・ピオネロ。
「なぁエヴァ、好みを基準に採点するもんだぞ」
 同行していたフラム・アニムスが指摘する。
「好み……」
 言われて思い描くのは、母や祖母の姿。(エルフなので見た目は若い)
 でもやっぱり、好きな子の姿が一番だと思う。
 歳が近くて毛先がふわふわした黒髪のセミロングに、パッチリとした紫の瞳の可愛い系な彼女。
 そう、ちょうど今ステージに入ってきたあの子みたいな――
「ふぁっ!?」
 ストライクゾーンそのままの少女、まさかの登場。
 なんたる偶然か、彼女が身に着けているのはフラムが混入させた衣装である。
「女の子といえば清楚な白だろ! 可愛い白猫風のフードワンピに白ニーソ。そして極めつけは肉球手袋……最高だよな?!
 愛らしく、そんでもって媚び過ぎないのがまたイイ」
「フラム持参服……可愛いね……」
 花丸を連打してエヴァンがぽーっと熱っぽく呟いた。
「これでニャンとか言ったらアウトなんだよ……てかこれエヴァ似合うんじゃねぇの?」
 フラムがニヤリと笑って振り向いたとき、そこにエヴァンの姿はなかった。
 はぐれたかと慌てて探し出すが、そうこうしているうちにステージ上の少女がアピールを終えたところで――
なんと探している本人が、冗談のつもりで言ったお揃いの衣装でステージに現れた。
「……お友達になって……ください!」
 彼女は突然現れたエヴァンに驚きつつも「いいよ」と微笑んでくれた。
 喜びが胸に溢れてくるエヴァンだったが、
「あー、ちょっとキミ。それはイカンよ」
「え……?」
 エヴァンの喜びに冷水をかけるように遮ったのは主催陣だ。
「そうやって出場者に押しかけたりしたら収拾つかなくなってしまう。抜け駆けよくない」
「あ……」
 見れば自分に向けられているのは乱入して彼女を独り占めする形となったエヴァンに対する不満の目、目、目……
 主催陣はこの状況に、エヴァンの姿を見やって思案すると口を開いた。
「本来なら警備員を呼んで摘み出すところなんだが……それでこの空気が変わるわけではない。
 しかし、幸いにしてキミは今衣装を着てステージに立っている。そこで、だ」
 ニヤリと悪い笑みを浮かべ、
「キミを急遽エントリーさせ、観客を満足させることで手を打つというのでどうだろう」
「え、え、ぼく、男……」
「出場枠に元々制限はない。男の娘の参加も想定してあるからな」
「男の娘なら許す」「ゲイではないが男の娘は別腹だ」「可愛ければいい」「お前がメスになるんだよ、というヤツだ」
「まぁ好きに選ぶといい。だが、キミがこの場に水を差してしまったことは考えてくれたまえ」
 言われて、エヴァンは自分に刺さる視線に若干好奇のものが混じり始めているのに気付き、
 真っ赤になって、こくり、と頷いた。

 急遽決まったエヴァンの出場。
 会場内はどろどろとした観客の欲情が熱気となって包んでいた。
「エヴァン・ピオネロです……えっと……」
 なにをすればいいのか分からないエヴァンを見かねて、主催が質問する。
「キミは普段から女装しているのかね?」
「い、いえ……さっきここに来る時に急いで着替えてきて……」
「そうか……試しに、自分のことを『私』と女の子らしく口にしてみないか?」
「え? えっと……わ、『私』……」
 普段と違う、「女の子」らしい自分の口調。
「それで、もう一度自己紹介してみようか」
「……はい。『私』は、エヴァン・ピオネロです。……私。私、私」
 何度かその『自分』を繰り返す。
「その衣装はさっきの彼女とお揃いで選んだのかな?」
「はい……」
「ふむ。ちなみに下は?」
「!」
 その質問にびくりとする。
 実はしっかり穿いてきている。
 エヴァンのような参加者が水着審査などで困らないように、いわゆるアレを最初から無いかのように隠すものも更衣室に用意されていた。
 それが目に付くように配慮して置いてあったものだから、急いで着替えようとしていてついそれを手に取り、ついでに下着もよく確認せずに選んでしまった。
 付けてみたら見事に無くなってしまったことについ感心して、穿いた下着の方は覚えていない。
「穿いてきました……でも実は、急いでたからどんなのを選んだか分からないんです」
「ほう。……じゃあ、捲ってみて確認してみないかな?」
「え!?」
 観客の視線が「見せろ」と訴えているのが肌で感じ取れる。
 スカートを捲って下着を見せるなんて恥ずかしい……でも男の子なんだからそんなに恥ずかしくないのかも……けど今の私は女の子で……でもみんな見たがっているし……悪いことしちゃったんだし……
ぽーっとした思考の中、指先が、スカートを摘まんだ――

「……実によかったよ。会場をこれだけ盛り上げてくれたことだし乱入した件は不問としよう。水着審査も頑張りたまえ」
「……はい。みなさんよろしくにゃん♪」
 自分がどんな笑顔を浮かべているか分からなかった。
 なんだかすごくいやらしいことをしていた、気がする。よく憶えていない。
 ステージから降りたエヴァンを、先程の彼女が出迎えてくれた。
 顔を真っ赤にして、脚をもじもじとしながら、
「おつかれさま。すごくエッチで、ドキドキした」
「そうですか? 私、ちょっと最後の方はなにをしていたか……」
「まだ女の子の喋り方してる。でも似合ってるかも」
 彼女の言葉に、なんと返したらいいのかわからない。
「……水着審査、わたし一緒に出たいな。さっきのを見てたら、ガマンできなくなってきちゃった」
「! う、うん! いいよ!」
 少女と一緒に、エヴァンは更衣室へと向かう。
 ステージでの熱をそのままに。

「シャルロッテ選手、よろしくお願いします」
「はい。こちらこそよろしくお願いします」
 更衣室で見つけた桜色の着物を纏ってステージに入場するシャルロッテ。
 水着も控えているので清楚で可愛らしいものを、というチョイスだが、彼女自身が清楚を地でいっているので実に様になっている。
「清楚……」「マジ清楚」「清楚つよい」「清楚さいつよ論ある」
 主催陣をはじめ観客には好評の模様である。
「こういうの初めてで…でも綺麗です」
 彼女自身着物が気に入ったようで、楽しくなってきたのかひらひらとステップを踏み出す。
 ……が、初めて着付けた着物でそういうことをしたものだから、
「……きゃっ」
 ずるっ、と脚がもつれてバランスを崩してしまい――
「危ない!」
 咄嗟に同行していたゆえにステージ近くで彼女を応援していた秀哉が、ステージから転落する彼女を助けようとし、
 ふにゅん。
 着物の厚い布地越しでもしっかりと伝わる柔らかさ。
 押し倒される格好になって、彼女の下敷きになって庇ったために身体をあちこち打っていてもなお、その感触ばかりが脳を支配している。
「す、すみません」
「いや、こちらこそ……」
 そろそろと手を「それ」から離しながら、秀哉は彼女を助け起こす。
 こんなアクシデントもありつつも、シャルロッテの審査は無事に終わった。
(なお、しばらく秀哉が手の指を軽く握ったり広げたりしていた)

 最後の出場者の番となったが、なにやらステージの奥でスタッフたちが困惑していた。
「おい、どうした」
「それが……最後のエントリー者が控室にいないんです」
「ふむ。直前になって恥ずかしくなって逃げる、という事態は想定はしていたからな。残念だがクー選手は――」
「ストップ」
 遮ったのは先程から「眼鏡が良いな」「眼鏡が足りん」などと眼鏡コメントばかり口にしていたひとりの観客だ。
「クーはここにいるよ。エントリーしたはずなのに手違いでこっち側に入れられたの」
 そう。れっきとした女性なのに男と誤解されやすいのが不満で、この機会に『脱いだらスゴい』と証明してやると意気込んで参加したクー=ウィッシュだったが……
 エントリーしたのに観客席に案内された彼女は仕方なくそのまま自分の番を待っていたのだ。
彼女を男だとばかり思っていた周囲の視線などものともせずにそのまま平然とステージに上がってしまう。
「クー=ウィッシュよ。よろしく。これ自体コスプレみたいだし、このままでいいよね?」
「あ、はい。それとスタッフが失礼しました」
 主催陣さすがに敬語。
「別にいいよ。だって」
 ぐっ、と衣服に手をかけるクー。そして――
 ばさぁっ!
「うぉおッ!?」
「これでもう、二度とクーのことを男だなんて思わせはしないから」
 服を脱ぎ捨てた下から現れたのは、はち切れんばかりのダイナマイトボディ。
 マイクロビキニを着ているのは、そのこれでもかと言わんばかりの女性らしい肢体には水着という飾りすら邪魔でしかないという意思の表われか。
「ぐはッ!」
 巨乳好きで、しかも自分の村にいなかったという金髪銀髪が特に好みという秀哉が呻いた。
 イメージ的にはなんか固有名付きの必殺技を食らって、他のおっぱい星人なモブ観客たちとまとめて吹っ飛ばされている感じを想像していただきたい。
 一応彼はシャルロッテと来ている身なので、壁にクレーター作って煙上げて蹲っているが息はある感じである。
「日々鍛えている女性はいいなぁ」
 健康的な流れるラインの美しさ、即ちトータル美を重要視しているロイにも、クーのボディラインは気に入ったようだ。
 勝手に水着審査にしてしまったが、刺さる観客たちにはたいへん満足させた形となったので問題ないだろう。
「クー選手、ありがとうございました!」
「どういたしまして」
 ステージを後にすると、観客席に戻ってきたクー。
 服は着直したが、周りの観客がちらちらと視線をよこす。
 それが先程までの自分のイメージを完全に払拭した証左だと思うと、愛想のない表情の奥で満更でもない感覚に浸っている……のかもしれない。

 クーのアピールによりこのまま水着審査がぶっ通しで行われる展開になった。
 皆まだテンション残っているか? 俺のリプレイはあと4257字あるぞ。

●水着は季節関係なく見たいだろ!
「ニーラ選手、張り切って参りましょう!」
「みんなー!! お待たせー!!」
 前半の審査で彼女にハートを鷲掴みにされた観客たちが大歓声で出迎える。
 彼女が纏っているのはフラム混入のビキニだ。
「黄色い小花付きのビキニー!!
 腰の括れに小花がチラリ……ヤバくね?
 胸元にもワンポイント!
 可愛いとセクシーの混合攻めだ」
 フラムのこだわりは観客の支持率が高い彼女の魅力を底上げする形となっていた。
「水着審査だから、やっぱりみんなボン☆キュッ☆ボン……って感じの方がよかった?
 私じゃその辺劣っちゃうからダメ……?」
 腰の後ろで手を組み上目遣いで不安げに訊ねるニーラ。
「そんなことない」「顔がめっちゃ可愛い」「顔がよければすべてよし」
「ホント? ありがとー!!」
 ぱぁっと花が咲いたような笑顔。さっきの質問が誘導だったのはこの際いいだろう。
「最後まで私を応援してくれたら嬉しいな♪」
 この日最高の笑顔でパフォーマンスを締め括ったニーラだった。

「ティラミス選手の入場です!」
「よろしくな!」
 前半の審査で幻影でのポージングを披露するスタイルで行くと判明しているティラミス。
 水着審査はというと――
 ぽんっ! ぽんっ! ぽんっ!
 谷間と腰と尻尾を強調する黒水着で、次々とポージングを決めていく。
 さすが男なだけに、どういうのが「クる」かを押さえている。
 観客もやんややんやと賑やかだ。
「サンキュー! みんな!」
 元の姿に戻り、帽子を取って一礼する彼に浴びせられる大量の拍手とともに、アピールタイムは終了した。

「次はテュリン選手、期待しております!」
「あら、そんな……よろしくね」
 前半でお預けとなったテュリンの本領が期待される水着審査。
 選んできたのはスク水+ニーソという実にマニアックな組み合わせだ。
「ちょっと胸元の辺りがキツいかも……」
 先程はメイド服に隠されていたたわわな巨乳が、スク水から弾け出さんとばかりにぱつぱつに張り詰めている。
「ぐふぉッ!」
 巨乳+銀髪という組み合わせにきりもみ回転して秀哉が吹き飛ばされる(イメージ)
「テュリン姉、すごい……」
 ドキドキしておっぱい見ているララベル少年。
「あれでジャンプとかしたら……どうなるんだ」
 その言葉は誰が口にしたか分からない。だが波紋は会場に伝わり、皆一様に思った。見てみたい、と。
 始まるジャンプコール。
 ジャンプ! ジャンプ!
「ジャンプすればいいの? ……えいっ」
 ゆさっ、ぶるんっ。
 そのとき。世界が、揺れた。
 その圧倒的な衝撃に、なすすべなく吹き飛ばされる観客たち一同。(イメージ)
 ……そして。
「テュリン選手、たいへんありがとうございました!」
「みんな喜んでくれたみたいだし、よかったわ」
 よろめきながら立ち上がった観客たちのお礼の拍手に見送られ、テュリンはステージを後にした。

「ではアリエッタ選手の入場です!」
「あはっ、よろしくねー♪」
 楽しそうにステージに上がったアリエッタ。
 身に着けているのはセーラー服風の水着だ。スカート風のパレオを巻いて、へそ出しルックである。
 これを選んだのはララベルだ。
 更衣室でこんなやり取りがあった。
「こんなに可愛いの、私似合わないんじゃないかなー?」
「アリエッタ凄く可愛いから、絶対に合うと思うんだ(にこっ)」
 観客が知ったら爆発しろリア充、と叫ばれたことだろう。
 ともあれ本人は気に入っているようだし、ララベル少年もキュンとしたりしているようでなによりである。
 それに、
(実は最初、「水着はインパクト重視だし貝殻とか!」なんてやってから恥ずかしくて後悔すること考えてたなんて言えないね……)
 そんな本人しか知らないことがあったりした。
 元気と健康が自分のポイントだと考える彼女は、ダンスをするみたいに楽しそうにその場でステップを踏む。
「いぇーい、みんなーみてるー!?」
 ノリノリで問いかけたアリエッタに、会場中の声援で観客が応える。
「ありがとー! 盛り上がっていこー!」
 こうして終始会場全体で盛り上がり、アリエッタのパフォーマンスは終了。

 ……ちなみに余談だが。
「テュリン姉ー、アリエッター!」
 二人を迎えに行ったララベル少年。慌てて更衣室の扉をを勢いよく開け。
「あら?」
「えっ?」
 出迎えたのは、スク水を脱ぐ最中のテュリンと、パレオを外しセパレートのショーツを下ろしていたアリエッタ。
「はわわわ」
 ばたん、と急いで扉を閉じたが今の光景はしっかり記憶に焼き付いてしまった。
 今後顔を合わせるたびにララベル少年の視線はそっちにいくことだろう……。

「リノ選手、再びどうぞ!」
「はーい、楽しませてもらうよ~!」
 ショートパレオとオフショルダーのビキニで、軽快なステップでステージに登場するリノ。
 前半の審査同様にパフォーマンスは踊り子の舞。登場から既にダンススタートだ。
 今回の小道具はシャボン玉セット。ターンと共に翻るパレオに、舞い散るたくさんのシャボン玉が観客たちの心を楽しくさせる。
 オフショルダー水着はロイにとっては性癖だ。しかも……
「薄っすら腹筋とヘソ凹み……たまらない」
 恍惚とした表情で見つめている。涎垂らしてないか。
「健康的な脚線美が堪らないですね」
 トーラはやはり、リノの踊りで鍛えられた脚に注目している。
 そうしてアピールタイムの終了まで踊り続け、口笛や喝采を浴びミスコンを満喫したリノであった。


「コハク選手、お願いします」
「……ん」
 コハクの水着はスク水である。胸には「コハク」と書かれた名札付きだ。
「おにーさん。こーいうの、好き?」
 ロリを前面に押し出す作戦に、ロリコン紳士たちが一斉に頷いた。
「夏、おにーさん、海に誘いたい?」
 ロリコン紳士コクコク。
「コハク、焼きそば、食べたい。タコ焼きも。かき氷も」
 ロリコン紳士ノータイムでOK。
「遊んで、疲れたら、お昼寝。ひざまくら、して?」
 ロリコン紳士ご褒美ですと答える。
 この後もコハクのロリっ子おねだり攻撃は続き、観客たちの中から新たに目覚めた者も続出する形でコハクのアピールタイム終了。

 エヴァンと黒髪の少女との混合水着審査。
 ステージ上のふたりは組んず解れつを繰り返している。
 とはいえ別に睦み合っているというわけではない。ふたりの意識の先は観客の欲情の視線だ。
 前半のエヴァンの審査に当てられた少女が、今度はエヴァンをリードする形で観客の期待に応えるようにいやらしくポージングでアピールする。
 このふたりのパフォーマンスは、終始異様な熱気に包まれて幕を閉じた。

「シャルロッテ選手、どうぞ」
「は、はい」
 先程の審査とは打って変わって恥ずかし気なシャルロッテ。
 派手でない白のビキニを選んだが、それでもやはり恥ずかしいようだ。
 それに……
(……胸回り、足りない気が……)
 つい隠してしまう。
 だが先程の審査で彼女が清楚を地で行くのが分かっている観客たちからすれば、この反応もごく当たり前のものとして捉えられて。
 応援したくなるというか、優しく見守ってあげたいとか、概ね好意的なムードである。
 もっとも、本人はそれに気付ける状態ではなく、視線は自然と秀哉を探して。
 彼の姿を捉えると安心が広がり、意識せずふんわりと微笑み、手を広げ。
(似合いますか……?)
 秀哉が頷き、口にはせずとも伝わったのがわかる。
 ステージを後にすると、出迎えた秀哉が付けていたマントで水着の身体を包んでくれた。
そして。
「シャルロッテが一番可愛かった」
 ちょっと恥ずかしそうだったけど、そう伝えてくれた。

●西暦-800年がロスガリア大陸の年号だって公式回答もらったぞ
「さて、今回の優勝者……すなわちミスロスガリア1220についてだが」
 主催陣はこれまでの出場者のエントリーシートと各々のコメントなどを並べて見ながら、
「やはり……」「同意だ……」「それは……」「いや、……」
 互い意見を交わし合い、そしてひとつの結論に達した。

「――では、ミスロスガリア1220の発表を開始したいと思う」
 主催陣のリーダーが壇上でスピーチを行う。
「まず……特に目を見張ったのがニーラ・メッコ選手、そしてシャルロッテ・レッフラー選手の2名。
 優勝を見据えて自分の武器を巧みに使い作戦を立てて刺さるパフォーマンスをするニーラ選手。
 対して参加したコンテストを楽しむありのままの姿が実に好感を抱かせるシャルロッテ選手。
 互いに甲乙付けがたい両者であった」
 優勝候補者ふたりの名が挙がった。思わず緊張する両者。
「これはいわば職人の手による人工的な美と意図して生まれたわけではない自然的な美、
 あるいは修練と才能……この相反する両者を比べる問答となる。
 すなわち――答えは出ない。どこまでも平行線となるだろう」
 主催の言葉に、一同はひとつの予感を抱く。
「よってミスロスガリア1220の栄冠は――ニーラ選手とシャルロッテ選手の双璧による、同率一位とするッ!!」
 いいのかよそれ、と会場がどよめいたが、ファンファーレと割れたくす玉から拡散する紙吹雪にまぁいいや、と観客一同大歓声で2人を褒め称えた。
 先に段に上がったニーラが笑顔で手を差し出し、戸惑いつつもはにかんで微笑むシャルロッテがその手を取って仲良く1位の座に登る。
「なお、3位は――無表情と実はノリノリなギャップをはじめ、とにかくやることなすこと全部が可愛かった! コハク選手!」
「……ぶい」
 相変わらず表情は変わらないが、ピースしているコハクはどことなく嬉しそうである。
「そして、審査員特別賞……他にいないと思っているだろう、エヴァン選手!」
「ふぇっ!?」
「おめでとー!」
 本人は自分が呼ばれると想定していなかったが、黒髪の少女に祝福されて押し出されステージに出てしまう。
「ちなみに賞品は下着をはじめとする衣装類などだ。今後の男の娘ライフに役立てるといい」
「今後の……」
 真っ赤になってしまうエヴァン。その明日はどっちだろうか。
「なお、本日着た衣装や他に残っている衣装などは、希望すれば皆持ち帰ってよいものとする。
 処分するなら有効活用してほしいからな。
 それでは、これをもって今回のコンテストの閉会としたいと思う。
 参加者たちに拍手を! そして皆良い年を!」
 パチパチパチパチ……
 なんだかんだでいい感じに締め括って、コンテストは無事終了した。

「十分堪能し癒され……ァ」
 鼻血をハンカチで押さえるロイ。
 なお、来年ミスコンが開かれるかどうかは未定である。

マスターコメント

優勝はニーラ嬢とシャルロッテ嬢ですが、MVPはMSが弄り倒して筆が乗りまくったエヴァンくんに送ります。 ちなみに今回の黒髪の少女はスケベシナリオ担当のNPCとして採用し、今後皆さまの水先案内人として動いてもらいます。
イベントシナリオ

イベントシナリオ普通 報酬:標準15 / 4〜25人

2021年01月04日 11時27分36秒 公開

成功

相談掲示板

  1. ニーラ・メッコ

    キャスターのニーラ・メッコです。 よろしくね!

  2. アヴェラ・ウッチェロ

    アヴェラ・ウッチェロよ。よろしくお願いするわ。 一般参加側(主に男性陣)……、主にって事は女性がこちら側に入ってもいいのよね。合法的に指を眺めるチャンスね。(暴走中) あ、メイド服をコスチュームに混ぜるわ。

  3. ロイ・アウレア

    ロイ・アウレラです。 男性と付き合ってるが男が好きで付き合ってる訳ではないので 自分の性癖=純粋に女性の好みを話します。 楽しく過ごさせて頂きますね、ヨロシク。

  4. フラム・アニムス

    キャスターのフラムだー! 顔見知りの人もはじめましての人もヨロシクな!

  5. エヴァン・ピオネロ

    エヴァン・ピオネロ…です。 フラムさんと…来ました。 … …あれ?…コンテスト…?……(混乱)……

  6. テュリン・ヴィング

    テュリン・ヴィングよ。 今回はコンテストの参加側になるのかな? とりあえず、混ざっている衣装は着てみる予定ではあるから、そんな訳でよろしくね

  7. リノ・キャロル

    リノだよ! 面白そうだったから、コンテスト、参加してみるね! どうかよろしくね!

  8. クー=ウィッシュ

    ミスコンは良いね。 人類が生んだ文化の極みだね。 クー=ウィッシュだ。 よろしく頼む。

  9. トーラ

    トーラです。 コンテストは自信がないので、一般参加者として参加しますね。 勝手に審査とかしてると思います!

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0