【聖祭】恋バナをお聞かせくださいですわ!
四方 のあ
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シナリオID:305
オープニング
●
エラトゥーン都市同盟のリブラネスタにある、クラウゼ商会という裕福な商人の邸宅の、ブルー系統で統一された上品なお部屋にて。
「皆様、お集まりいただき誠に感謝いたしますわ! 今回は少々変わったお願いでしたのに、ありがたい事ですわね……」
商人お嬢様ローゼン・クラウゼは、恋バナ聞かせて欲しいなどという依頼にも集まってくれた冒険者たちに、感謝と安堵を込めて言いました。
「聖霊節と言えば『想い人と過ごす特別な時期』という意味も持つのは、おそらく皆様もご存知かと思いますわ。我が商会としても聖霊節は重要な商売の機会でもありますから、恋を抱えるお客様の気持ちをより深く理解するために、恋バナを聞かせて欲しい――というのが表向きの依頼理由なのですが」
表向き、と言うからには裏もある様子です。
「実はワタクシ、恋というものが今一つピンと来なくて……それより、色々な方に感謝していただける商売の方が、今は楽しくて仕方がないのですわ♪ ただ、もう18にもなるのに少々それは――とお父様とお母様に心配されてしまいまして、少しは恋を学んで欲しいと、半ば強制的にこの依頼を出させられたのですわ」
今までは恋の話を振られると『ローゼン、恋ってよくわかんなぁ~い♪』『お客様みんなが恋人です♪』などと言って切り抜けてきたそうですが、18にもなると若干苦しいのと、ずっと良い人と巡り会えないのでは……と両親にも心配され始めてしまったようです。
「ほっほっほ……お嬢様も小さな頃は『将来じいやのお嫁さんになるの!』と、よくおっしゃってくれたものでしたが」
「じいや!? いくつの時の話をしているのですか、もう……まあ、でもそんな感じのお話でも構いませんことよ! 本格的な恋のお話に限らずとも……将来の夢、願望、野望、なんでもお聞かせくださいませ☆」
ローゼンは、自身での恋愛はピンと来なくても、どんな話が飛び出すかは興味津々のようでワクワクしながら、集まった皆を見つめました。
「何か一つでも、良い感じのお話を聞く事ができれば、お父様とお母様に一応の面目が立ちますから♪ それにセールの際のキャッチコピーなどにもなるかも――それでは、どなたからお聞かせくださるかしら★」
●
ロスガリア大陸に住まうものたちにとって、12月は大きな意味を持つ。この時期に執り行われる祭りや催しを、聖霊節と呼ぶ。
その由来はハーフリングの英雄、ジド・ルウがその身をエーテルと成して世界に穿たれた大穴を塞ぎ、彼に小さな神々が続いたことが、今年までの平穏の礎を作った――という逸話に拠る。詳細な時期が定まっていないのは、この頃に暦が存在していなかったため、神代における『冬の時代』、という比喩的表現を、文字通りに解釈したためであるとされる。
由来はともあれ、ジド・ルウの英雄的行為を称え、名を失った神々に祈りを捧げることから始まった聖霊節は、様々な土地の風習や営為と重なった結果、亡き祖先や、近しい人々への思いを捧げることだけでなく想い人と過ごす特別な時期――という習慣が定着して久しく、特別信仰心の無いものであっても神殿や家庭でモミの木や柊を飾り立てて祈りを捧げる。街をあげて催しを行い、厳しい冬の中でもとっておきのごちそうを食すこの時期は、収穫祭に続く特別な時節といえた。ジド・ルウが好んでいたという、赤白の服装も今代まで続く伝統の一つとなっており、そこかしこに仮装をした人物も目立つ。
――実りの秋、収穫祭を終えた人々は、深まる冬の気配を感じながら、慰霊祭の準備を進めていた。
エラトゥーン都市同盟のリブラネスタにある、クラウゼ商会という裕福な商人の邸宅の、ブルー系統で統一された上品なお部屋にて。
「皆様、お集まりいただき誠に感謝いたしますわ! 今回は少々変わったお願いでしたのに、ありがたい事ですわね……」
商人お嬢様ローゼン・クラウゼは、恋バナ聞かせて欲しいなどという依頼にも集まってくれた冒険者たちに、感謝と安堵を込めて言いました。
「聖霊節と言えば『想い人と過ごす特別な時期』という意味も持つのは、おそらく皆様もご存知かと思いますわ。我が商会としても聖霊節は重要な商売の機会でもありますから、恋を抱えるお客様の気持ちをより深く理解するために、恋バナを聞かせて欲しい――というのが表向きの依頼理由なのですが」
表向き、と言うからには裏もある様子です。
「実はワタクシ、恋というものが今一つピンと来なくて……それより、色々な方に感謝していただける商売の方が、今は楽しくて仕方がないのですわ♪ ただ、もう18にもなるのに少々それは――とお父様とお母様に心配されてしまいまして、少しは恋を学んで欲しいと、半ば強制的にこの依頼を出させられたのですわ」
今までは恋の話を振られると『ローゼン、恋ってよくわかんなぁ~い♪』『お客様みんなが恋人です♪』などと言って切り抜けてきたそうですが、18にもなると若干苦しいのと、ずっと良い人と巡り会えないのでは……と両親にも心配され始めてしまったようです。
「ほっほっほ……お嬢様も小さな頃は『将来じいやのお嫁さんになるの!』と、よくおっしゃってくれたものでしたが」
「じいや!? いくつの時の話をしているのですか、もう……まあ、でもそんな感じのお話でも構いませんことよ! 本格的な恋のお話に限らずとも……将来の夢、願望、野望、なんでもお聞かせくださいませ☆」
ローゼンは、自身での恋愛はピンと来なくても、どんな話が飛び出すかは興味津々のようでワクワクしながら、集まった皆を見つめました。
「何か一つでも、良い感じのお話を聞く事ができれば、お父様とお母様に一応の面目が立ちますから♪ それにセールの際のキャッチコピーなどにもなるかも――それでは、どなたからお聞かせくださるかしら★」
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ロスガリア大陸に住まうものたちにとって、12月は大きな意味を持つ。この時期に執り行われる祭りや催しを、聖霊節と呼ぶ。
その由来はハーフリングの英雄、ジド・ルウがその身をエーテルと成して世界に穿たれた大穴を塞ぎ、彼に小さな神々が続いたことが、今年までの平穏の礎を作った――という逸話に拠る。詳細な時期が定まっていないのは、この頃に暦が存在していなかったため、神代における『冬の時代』、という比喩的表現を、文字通りに解釈したためであるとされる。
由来はともあれ、ジド・ルウの英雄的行為を称え、名を失った神々に祈りを捧げることから始まった聖霊節は、様々な土地の風習や営為と重なった結果、亡き祖先や、近しい人々への思いを捧げることだけでなく想い人と過ごす特別な時期――という習慣が定着して久しく、特別信仰心の無いものであっても神殿や家庭でモミの木や柊を飾り立てて祈りを捧げる。街をあげて催しを行い、厳しい冬の中でもとっておきのごちそうを食すこの時期は、収穫祭に続く特別な時節といえた。ジド・ルウが好んでいたという、赤白の服装も今代まで続く伝統の一つとなっており、そこかしこに仮装をした人物も目立つ。
――実りの秋、収穫祭を終えた人々は、深まる冬の気配を感じながら、慰霊祭の準備を進めていた。
解説
●成功条件
誰か一人でも、まともな恋バナだとローゼンお嬢様に感じてもらえたら成功です!
(誰かお一人まとも話担当を作り、他の方は盛り上げ、冷やかし、ネタに走る等でもオッケーです!)
●恋バナ
メタ的にはゲーム開始からそれほど経っておらず、恋をしていたり恋人がいる方が少数派かと思いますっ。
ですので、将来付き合うならこんな人がいいな~とか、今現在の恋の話でなくても大丈夫です!
逆に、もう既に恋人いるよ! という恋愛強者さんは、遠慮なくノロけていただいてオッケーです(笑)。
(ただ恋人相手さんが参加していない場合、相手のお名前は伏せさせていただきますのでご了承くださいませ)
それから今回の行動範囲は室内に限られ、デートに出かけたりする事はできません。デートはきっとまた別の機会があると思います!
極端な話ウソで、実は俺こんな凄い恋人がいるんだぜ! この間はこんな事が――みたいなホラ話でもダメではありませんが、真実味の無い話で人の心に響くような話をするのは難しそうです!
●登場人物
・ローゼンお嬢様
男性相手、女性相手問わず、まだ自身で恋する様子は一向に見られない18歳のお嬢様(ただ他の人の恋バナに理解は示しますし、応援もします!)。
また、恋バナがてらお嬢様にアプローチする事も可能ではありますが、それにより突然『○○様が気になり始めましたわ♪』『○○様と恋をしてみたくなりましたわ♪』などと急にフラグが立ったり進展する事は無いとお考えていただけると幸いです、なにとぞご了承くださいませ~!
まだまだ色気より食い気(いえ商売っ気?)を地でいくお嬢様です(ワールドガイドの『NPCとは』もお読みいただけますと幸いですっ)。
・じいや
既に齢70代後半で、ローゼンお嬢様が生まれた時からの『じいや』でした。奥様には昔に先立たれています。
ローゼン幼少期に『将来じいやのお嫁さんになるの!』と言われましたが、もちろん本当の意味での恋ではなく親愛の現れだったので、今は本当の祖父と孫のような関係です。
今回は、お嬢様と皆様を暖かく見守っている事でしょう。
マスターより
四方 のあです! ローゼンお嬢様に恋愛フラグが立つ気配は感じられませんが(笑)。
ついにやって来ましたね、恋愛と恋バナの季節が!!
そう、ライターとしても恋愛ノベル絶賛大歓迎受付中のわたしは当然、恋愛の達人な訳ですよ!
男女問わず、落とした人数は数知れず……ふっふっふ。
もっとも――みんな平面画面上から出てきてくれないんですけどね!!!
リプレイ
●
「素敵な招待をありがとう。じいやさん、温泉では世話になったね」
美しい美貌と大人の余裕を持つ、エルフのテス・クラルスの丁重な言葉に、じいやは礼をして応えます。
「温泉の礼、恋話で役立つなら……」
テスの隣には、鍛えられた身体にテスより若い印象を受ける、ロイ・アウレア。テスとロイは今回の参加者中、唯一の恋人同士です。
「お二人の全力の惚気話を聞きに来ました! さぁ皆さん! お茶とお菓子の準備はいいですか!」
そんな二人を先輩と仰ぐのは、エルフの少女エフィルミア。二人のお話を待ちきれない様子ながら。
「今日は奮発してチョコも用意したので、甘いお話と一緒に楽しみましょー!」
準備も欠かさない素敵な女の子です。
「アタシでも、話を盛り上げられたらとは思うんだけどね」
エルフの女性エリザ・A・ミシャールは、今回の冒険者の中で唯一の既婚者。旦那様とお付き合いすること数十年、彼女ならではのお話が聞けそうです。
「あいつの話とか、うまくできるか分からないけど……」
まだ15歳ながら、既に婚約者の幼馴染がいる少女エーリカ・アムブロシア。少しの不安は覚えつつも、幼馴染の顔を思い出すとやっぱり一度話してみたい、という情熱が湧き上がってきているのを感じていました。
「お久しぶりですローゼン様――じゃなかったわね、ローゼン!」
親しみを込めて声をかけてくれたのは、18歳でローゼンと同い年の少女、アルト=ミルドレッド=バ・ロッサ。恋愛経験はゼロな彼女は、今回もっともローゼンの境遇に近いと言えるでしょう。
以上の暖かなメンバーでお届けします!
●
先陣を切り、場をより暖めるお役目を担ったのは、現役熱々カップルのお二人、テスとロイです。
「あれはオレがまだ12歳の晩秋、菓子に釣られ食堂で出前を手伝った時の事だったな――」
少し緊張しながらも、思い出を懐かしく大切そうに話し出したロイを、テス達が暖かく見守ります。
「届け先がテスで……光を浴び、クッションに寄り掛かりながら笑んだテスに、思わず綺麗だと魅入り……今思うと一目惚れだったんだろうな」
12歳の少年の美しい純情です。が、話はここで終わりません。
「だが……部屋が魔窟だった!」
「えーっ! この綺麗なテスさんのお部屋が、汚部屋!?」
エフィルミアが驚き半分、ギャップでの楽しさ半分といった感じで聞き入ります。
「すまない、あの時は私も傷心でね、色々投げやりだったんだ……でも、部屋はそこまでじゃなかったと思うけど――」
「いや、思わず言ったんだ。兄ちゃん死ぬよ? 見てられない――と」
苦笑しながら言うロイ。親に健康と衛生は密接と教わった彼は、懸命に掃除し、テスのボサ髪を解いて整え――。
気が付けば、ロイは用が無くても通うようになり、テスに会えると一日浮かれたような気持ちになり。テスも、不思議に楽し気で。
「最初は、子犬に懐かれたような感覚だったかな……でも、ロイの明るさや無遠慮さが、私へ徐々に温もりを思い出させてくれたと今は思うよ」
それが、二人の絆の始まり。
「だが時々、フッとダル辛そうな顔するから、山へ風邪に効くカルナの実を採りに行ったんだ」
季節外れの寒い時期に加え、魔獣も居たものの、戦う能力に目覚めていたから怖くない――そう思ったロイ少年は、後に未熟は罪だと思い知ったといいます。
「魔獣たちに追われて登った樹上で凍え、落ち喰われると覚悟した時……声と蝶が舞い、瞬く間に魔獣の群れが消え――」
ロイの父より、彼が山から戻らないと聞いたテスが、即座に具合が悪いのを押して懸命に捜索し、ギリギリで救助に間に合ったのでした。
「無事を確認し、山に入った理由を聞いた時には胸が痛んだね……私は情けない、ありがとうと抱きしめる事しか出来ないのだから、と」
「オレも……世話してた筈の人に助けられ、恥ずかしいと怖いと安堵と、色々な気持ちが混じり合って……大声で泣いてしまったな」
「そんな事がっ。私が物心ついた頃には、ロイさんは強くてかっこいい大人だったので、恋する少年時代のお話はほほえましいですねっ」
エフィルミアは、顔がほころぶのを隠しきれないように聞き入りながら。
「大泣きロイさんは見てみたかったかも、ぷくく……でもそうして、お二人の愛が深まった訳ですねっ?」
「いや……逆に、自分でも気付かないうちに、オレは恋を封印していたんだ」
「えーっ!? どうしてですか!?」
「翌日から、オレはテスを師と仰いだんだ……強く成りたい! テス師匠! とね――今の弱くテスを幸せにできない自分に、恋など許されないと」
恋心は残っていたものの、他の人とでも良い、テスを幸せにできる人と一緒になって欲しい。ただせめて、その日までは近くにと――。
「本来ならロイの強くなりたいという気持ちは、嬉しく思うべきだったんだろうけどね。けど私も師匠と呼ばれて逆に、距離感が離れた気がして、寂しいような戸惑った感覚だったんだ」
でも、子はいつか巣立つもの。できる限りを教えようと、求められるままに伝え。
「ロイは元々素直で勤勉な子だ。すぐ強くなったよ」
その後テスは、村を出ようと思い立ちます。ロイの成長を見守りたくて先延ばしにしていたものの、彼も十分成長していて。
「一人で行くつもりだったんだけどね……でもロイへ、ふと口に出てしまった。一緒に来てくれるだろうか、とね。ロイも応えてくれた時は嬉しかった」
「オレも、共に居る事を望んでくれたと。また恋をしたような感覚で……きっと、これからもテスに衝撃のような恋を、何度でもするのだろうね」
「きゃー!」
エフィルミアは、もう顔のにやにやが止まらずに。
「理想の恋とはこういうものですよ! 恋しようと思ってするのではなく! 大切な人に出会って、互いに時を紡いで、いつの間にか愛に変わって! 分かります!? 二人でいる事が当たり前で、でもその当たり前が何より大切っていう雰囲気っ! 日常をきらきらしたものにしてくれるのが恋なのかなぁって憧れちゃいます!」
一気にまくしたててしまう彼女ですが、内容は的確に的を得ていました。おかげでローゼンも要点を理解する事ができ。
「ええ、ワタクシも何だか、そういう人がいたら素敵なのかも……と感じてきましたわ! ロイ様、テス様、素敵なお話を――エフィルミア様も、誠にありがとうございますわ♪」
「恐縮です。さて、ここから本当に恋人同士になるのは、更に少し先の話になるのだが……だいぶ話し込んでしまったし、オレ達の話は一旦ここまでとして、他の方に譲るとしよう」
●
「はは、最初からレベルが高かったね。アタシのは、若いアンタらが好きな恋バナってのとは、少し違うかもしんないけどねぇ」
次のお話は、既婚の女性エリザです。
「アタシには同じエルフの旦那がいて、腐れ縁のような付き合いで数十年来付き合っているが、実質の同居生活といえば半分……むしろ、もっと少ないかもしれない」
エリザの旦那様は修行フリークで、気が向けばどこかにふらりと研鑽の旅へと行ってしまうといいます。
「いや、もともとそういうヤツだって言うのは知ってたけどさ。結婚してまでアタシ置いて修行に行っちゃうとか、普通想像しないと思わないか? アタシがエルフだからまだいいけど、数年置いてけぼりとか結構ひどいんじゃないか……」
「そ、そうですわね……ワタクシの場合、両親で考えてみますと、夫婦や親子で数年も一切会いも連絡も無いというのは、想像できない気がいたしますわ……」
「だろう? 浮気の疑いとかが無いのはまあ信用してるけど、ずいぶんとケンカもしたさね。ま、でも愛想つかさずに待ってるんだから、アタシはアイツの事が好きなんだろうさ……とりあえず、この間帰ってきたから、エドゥノーグに行ってあれこれと散財させてやった」
「まあ♪ ふふふ。お会いした時には、楽しくやっていらっしゃるのですね、安心いたしましたわ」
「楽しいこと……というか、嬉しいことばっかりじゃないのが恋ってもんだ。それでも気になったり、待ったりしてしまうのも、恋なのかもしれないさ」
「ふむふむ……先ほどのロイ様、テス様のお話の中にもございましたが、恋も山あり谷あり、という事なのかもしれませんわね」
「かもね……そうだ、だから一年の禊じゃないけど、そういう口実とかにかこつけて、普段よりもちょっと高いのを買わせるような女はいるんじゃないか?」
「――! 確かに、こう……ワタクシどもの商会はどちらかというとリーズナブル志向なのですが、一年の締めくくりに多少値が張っても、思い出に残る素敵な品が欲しいという需要は少なくない気がしてまいりました……エリザ様、貴重なご意見を誠にありがとうございます!」
「そうね、本当に思い通りいかない事も多いっていうか……次はわたしの番かしら?」
次は15歳にして婚約者の幼馴染を持つ少女、エーリカです。これまでの皆のお話で場も温まり緊張も和らぎ、エーリカもすんなり話し出す事ができました。
「わたしには幼馴染がいるのよ。元々は貴族の親が決めた許嫁だったんだけど、住んでた領地も隣同士だったし、よく顔を合わしてて。それでね、あいつ昔から無茶ばっかしてさ、その度に私が怪我を治すのよ。ほんと私がいなきゃ、危なっかしくてほっとけないの!」
それは一見愚痴でしたが、語るエーリカの顔にはどこか、幼馴染を支える事ができる嬉しさのようなものも感じられます。
「でも、そのこと言うとね、エリカにはいつも世話なってるよ――とか言って頭撫でて来るんだけど、私どれだけチョロい女だと思われてるわけ!?」
「あーっ! 分かります、子ども扱いしてる自覚ないやつですね! 嬉しくないかっていうと、そうでもないですけど――もう一人前の大人のレディーなのに!」
エルフの少女エフィルミアが、ぷんすこ! という感じで激しく同意。
「そうなのよ! ……まあ、しょうがないから今度新しいスイーツのお店が出来たらしいし、そこに一緒に行くことで許してあげたけどね! そもそも婚約者だっていうなら、たまにはそういう言葉とか行動とかぁ欲しいなー、って思っちゃったりしちゃうのよねぇ」
「わかる、わかるわ……! 普段は礼儀正しい感じでも、時には積極的に来て欲しいっていうか……///」
エーリカとツンデレさん同士の少女アルトもガールズトークに加わり。
「分かってくれるのね……! ただ、一緒に依頼に行った時とかは、必ず守るからとか言いながら抱き寄せてきて――」
最初はツンツンと愚痴風味で語気を強めていたエーリカですが、次第にデレっとしりすぼみになっていき。
「うぅ、カッコいいなぁって……はぁ。でも、あいつの前だとどうしても素直になれないのよね……」
「大丈夫、君は15歳、他の女の子たちも18歳位だろう? 急ぐ必要はないよ」
男性ながら美人並みの美しい容貌を持つテスも、ガールズ(?)トークの輪に。
「うん……やっぱりわたしは、あいつの事が好き……」
「ふふ、その尊いお心は、ワタクシにも伝わってまいりましたわ。お恥ずかしいでしょうに精一杯お話いただいて、誠にありがとうございます! お二人が上手くいく事を、心より応援させていただきますわ♪」
●
残るは(本人は否定してるけれど)ツンデレ少女、アルト。
「最後は私ね……の前に、お泊り会とか孤児院の時は参加出来なくてごめんなさい。行きたかったのだけど、その時丁度別の仕事と被ってて……また何か手伝えることがあれば、遠慮なく呼んで頂戴ね!」
と、とても丁寧に述べてくれて。
「……っ、でも、べ、別に、構ってほしいからとか、そんなわけじゃないんだからっ///」
思わず、デレを隠そうとツンっとしようとしたアルトですが――ローゼンはアルトの言葉に嬉しそうに、軽くハグをした後。
「大丈夫、どうぞ余裕のある時だけでもお手伝いいただければ、それに勝る喜びはありませんわ……! ワタクシもアルトと呼んでいいかしら♪ ふふ。それでは、アルトのお話を聞かせてくださる?」
「う、うん……/// だけど、ちゃんとお話できるかっていうと……ふふっ、ふふふふふ……ローゼンも気付いてると思うけど、私ってね、結構裕福な家庭でね。それでね。パパにめっちゃ大事にされて育ってきたのよ。それこそね……どんな男も近づけさせないくらいにはね――」
伯爵令嬢のアルト、どんな男も近づけさせられなかったとは、商売上は男性とやりとりをするローゼン以上に、接する機会は少なかった事でしょう。
「この年まで知ってる男が、うちの領地で茶木育ててるお爺ちゃんたちだけって、ぶっちゃけありえない、よね……」
「ううん、人には人それぞれの事情がありますもの。決してダメとかありえないという事はありませんわ!」
「ありがとう……でもね!! 私だってちゃんと、色々学んできてるの!」
そうして、アルトは様々な恋愛小説で得た知識で頑張って話そうとし、いくつかを知っていたローゼンと楽しく語り合う事ができ。
「ふむふむ、アルトの好みは高身長でイケメンの騎士様みたいな感じで、礼儀正しいけど内面は俺様系……可愛らしいですわ♪」
「う……/// と、ところでローゼンって、パンクリアース学園に在学してるかしら? 異性の出会いは置いといても見聞広めれるし、なにより色んな縁が作れたりするわよ」
「いいえ、同盟地域での商売などに集中したいから……当面、難しいと思うけど、それでもアルトのような優しい友達ができて、ワタクシとても嬉しいですの。本当にありがとう、アルト」
「うぅ……私もまだ恋はしてないですけど、私も運命の人を逃がさない為に綺麗にしておきたいです!」
なので恋してる人だけをターゲットにするのではなく、これから恋をしたい人が自分を磨くための商品も販売してくれると嬉しいとエフィルミアは提案してくれました。
「最近ゾンビ相手が多かったから、戦場の匂いがついちゃわないか気になってて……いい香りのボディークリームとかあるといいなぁっ」
「ふふっ、彼女たちの初々しい事だね。ロイの小さかった頃を思い出すかな」
ついついテスは、ロイを可愛がるのが悪い癖だと言いながらニコニコし、彼の頭を撫でてしまい。
「くっ、今も子ども扱い……」
「おや、不服かい? じゃあ、エフィは可愛がってもいいよね?」
「私だってもう大人のレディーなので! 駄目です!」
と、恥ずかしいながらも嬉しいような、複雑な気持ちのエフィルミア。
「やっぱり、大泣きロイさんを生で一度見てみたかったです!」
「流石にもうあんなに泣いたりは――」
「いえ、人生何があるか分かりません、泣きたくて堪えきれない時は、どうぞ涙を見せてください。二人ともね」
テスがロイとエフィルミアに、大人の余裕の優しさで語りかけ。
どうか、これからの彼、彼女たちに、暖かい未来がありますように――。
「素敵な招待をありがとう。じいやさん、温泉では世話になったね」
美しい美貌と大人の余裕を持つ、エルフのテス・クラルスの丁重な言葉に、じいやは礼をして応えます。
「温泉の礼、恋話で役立つなら……」
テスの隣には、鍛えられた身体にテスより若い印象を受ける、ロイ・アウレア。テスとロイは今回の参加者中、唯一の恋人同士です。
「お二人の全力の惚気話を聞きに来ました! さぁ皆さん! お茶とお菓子の準備はいいですか!」
そんな二人を先輩と仰ぐのは、エルフの少女エフィルミア。二人のお話を待ちきれない様子ながら。
「今日は奮発してチョコも用意したので、甘いお話と一緒に楽しみましょー!」
準備も欠かさない素敵な女の子です。
「アタシでも、話を盛り上げられたらとは思うんだけどね」
エルフの女性エリザ・A・ミシャールは、今回の冒険者の中で唯一の既婚者。旦那様とお付き合いすること数十年、彼女ならではのお話が聞けそうです。
「あいつの話とか、うまくできるか分からないけど……」
まだ15歳ながら、既に婚約者の幼馴染がいる少女エーリカ・アムブロシア。少しの不安は覚えつつも、幼馴染の顔を思い出すとやっぱり一度話してみたい、という情熱が湧き上がってきているのを感じていました。
「お久しぶりですローゼン様――じゃなかったわね、ローゼン!」
親しみを込めて声をかけてくれたのは、18歳でローゼンと同い年の少女、アルト=ミルドレッド=バ・ロッサ。恋愛経験はゼロな彼女は、今回もっともローゼンの境遇に近いと言えるでしょう。
以上の暖かなメンバーでお届けします!
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先陣を切り、場をより暖めるお役目を担ったのは、現役熱々カップルのお二人、テスとロイです。
「あれはオレがまだ12歳の晩秋、菓子に釣られ食堂で出前を手伝った時の事だったな――」
少し緊張しながらも、思い出を懐かしく大切そうに話し出したロイを、テス達が暖かく見守ります。
「届け先がテスで……光を浴び、クッションに寄り掛かりながら笑んだテスに、思わず綺麗だと魅入り……今思うと一目惚れだったんだろうな」
12歳の少年の美しい純情です。が、話はここで終わりません。
「だが……部屋が魔窟だった!」
「えーっ! この綺麗なテスさんのお部屋が、汚部屋!?」
エフィルミアが驚き半分、ギャップでの楽しさ半分といった感じで聞き入ります。
「すまない、あの時は私も傷心でね、色々投げやりだったんだ……でも、部屋はそこまでじゃなかったと思うけど――」
「いや、思わず言ったんだ。兄ちゃん死ぬよ? 見てられない――と」
苦笑しながら言うロイ。親に健康と衛生は密接と教わった彼は、懸命に掃除し、テスのボサ髪を解いて整え――。
気が付けば、ロイは用が無くても通うようになり、テスに会えると一日浮かれたような気持ちになり。テスも、不思議に楽し気で。
「最初は、子犬に懐かれたような感覚だったかな……でも、ロイの明るさや無遠慮さが、私へ徐々に温もりを思い出させてくれたと今は思うよ」
それが、二人の絆の始まり。
「だが時々、フッとダル辛そうな顔するから、山へ風邪に効くカルナの実を採りに行ったんだ」
季節外れの寒い時期に加え、魔獣も居たものの、戦う能力に目覚めていたから怖くない――そう思ったロイ少年は、後に未熟は罪だと思い知ったといいます。
「魔獣たちに追われて登った樹上で凍え、落ち喰われると覚悟した時……声と蝶が舞い、瞬く間に魔獣の群れが消え――」
ロイの父より、彼が山から戻らないと聞いたテスが、即座に具合が悪いのを押して懸命に捜索し、ギリギリで救助に間に合ったのでした。
「無事を確認し、山に入った理由を聞いた時には胸が痛んだね……私は情けない、ありがとうと抱きしめる事しか出来ないのだから、と」
「オレも……世話してた筈の人に助けられ、恥ずかしいと怖いと安堵と、色々な気持ちが混じり合って……大声で泣いてしまったな」
「そんな事がっ。私が物心ついた頃には、ロイさんは強くてかっこいい大人だったので、恋する少年時代のお話はほほえましいですねっ」
エフィルミアは、顔がほころぶのを隠しきれないように聞き入りながら。
「大泣きロイさんは見てみたかったかも、ぷくく……でもそうして、お二人の愛が深まった訳ですねっ?」
「いや……逆に、自分でも気付かないうちに、オレは恋を封印していたんだ」
「えーっ!? どうしてですか!?」
「翌日から、オレはテスを師と仰いだんだ……強く成りたい! テス師匠! とね――今の弱くテスを幸せにできない自分に、恋など許されないと」
恋心は残っていたものの、他の人とでも良い、テスを幸せにできる人と一緒になって欲しい。ただせめて、その日までは近くにと――。
「本来ならロイの強くなりたいという気持ちは、嬉しく思うべきだったんだろうけどね。けど私も師匠と呼ばれて逆に、距離感が離れた気がして、寂しいような戸惑った感覚だったんだ」
でも、子はいつか巣立つもの。できる限りを教えようと、求められるままに伝え。
「ロイは元々素直で勤勉な子だ。すぐ強くなったよ」
その後テスは、村を出ようと思い立ちます。ロイの成長を見守りたくて先延ばしにしていたものの、彼も十分成長していて。
「一人で行くつもりだったんだけどね……でもロイへ、ふと口に出てしまった。一緒に来てくれるだろうか、とね。ロイも応えてくれた時は嬉しかった」
「オレも、共に居る事を望んでくれたと。また恋をしたような感覚で……きっと、これからもテスに衝撃のような恋を、何度でもするのだろうね」
「きゃー!」
エフィルミアは、もう顔のにやにやが止まらずに。
「理想の恋とはこういうものですよ! 恋しようと思ってするのではなく! 大切な人に出会って、互いに時を紡いで、いつの間にか愛に変わって! 分かります!? 二人でいる事が当たり前で、でもその当たり前が何より大切っていう雰囲気っ! 日常をきらきらしたものにしてくれるのが恋なのかなぁって憧れちゃいます!」
一気にまくしたててしまう彼女ですが、内容は的確に的を得ていました。おかげでローゼンも要点を理解する事ができ。
「ええ、ワタクシも何だか、そういう人がいたら素敵なのかも……と感じてきましたわ! ロイ様、テス様、素敵なお話を――エフィルミア様も、誠にありがとうございますわ♪」
「恐縮です。さて、ここから本当に恋人同士になるのは、更に少し先の話になるのだが……だいぶ話し込んでしまったし、オレ達の話は一旦ここまでとして、他の方に譲るとしよう」
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「はは、最初からレベルが高かったね。アタシのは、若いアンタらが好きな恋バナってのとは、少し違うかもしんないけどねぇ」
次のお話は、既婚の女性エリザです。
「アタシには同じエルフの旦那がいて、腐れ縁のような付き合いで数十年来付き合っているが、実質の同居生活といえば半分……むしろ、もっと少ないかもしれない」
エリザの旦那様は修行フリークで、気が向けばどこかにふらりと研鑽の旅へと行ってしまうといいます。
「いや、もともとそういうヤツだって言うのは知ってたけどさ。結婚してまでアタシ置いて修行に行っちゃうとか、普通想像しないと思わないか? アタシがエルフだからまだいいけど、数年置いてけぼりとか結構ひどいんじゃないか……」
「そ、そうですわね……ワタクシの場合、両親で考えてみますと、夫婦や親子で数年も一切会いも連絡も無いというのは、想像できない気がいたしますわ……」
「だろう? 浮気の疑いとかが無いのはまあ信用してるけど、ずいぶんとケンカもしたさね。ま、でも愛想つかさずに待ってるんだから、アタシはアイツの事が好きなんだろうさ……とりあえず、この間帰ってきたから、エドゥノーグに行ってあれこれと散財させてやった」
「まあ♪ ふふふ。お会いした時には、楽しくやっていらっしゃるのですね、安心いたしましたわ」
「楽しいこと……というか、嬉しいことばっかりじゃないのが恋ってもんだ。それでも気になったり、待ったりしてしまうのも、恋なのかもしれないさ」
「ふむふむ……先ほどのロイ様、テス様のお話の中にもございましたが、恋も山あり谷あり、という事なのかもしれませんわね」
「かもね……そうだ、だから一年の禊じゃないけど、そういう口実とかにかこつけて、普段よりもちょっと高いのを買わせるような女はいるんじゃないか?」
「――! 確かに、こう……ワタクシどもの商会はどちらかというとリーズナブル志向なのですが、一年の締めくくりに多少値が張っても、思い出に残る素敵な品が欲しいという需要は少なくない気がしてまいりました……エリザ様、貴重なご意見を誠にありがとうございます!」
「そうね、本当に思い通りいかない事も多いっていうか……次はわたしの番かしら?」
次は15歳にして婚約者の幼馴染を持つ少女、エーリカです。これまでの皆のお話で場も温まり緊張も和らぎ、エーリカもすんなり話し出す事ができました。
「わたしには幼馴染がいるのよ。元々は貴族の親が決めた許嫁だったんだけど、住んでた領地も隣同士だったし、よく顔を合わしてて。それでね、あいつ昔から無茶ばっかしてさ、その度に私が怪我を治すのよ。ほんと私がいなきゃ、危なっかしくてほっとけないの!」
それは一見愚痴でしたが、語るエーリカの顔にはどこか、幼馴染を支える事ができる嬉しさのようなものも感じられます。
「でも、そのこと言うとね、エリカにはいつも世話なってるよ――とか言って頭撫でて来るんだけど、私どれだけチョロい女だと思われてるわけ!?」
「あーっ! 分かります、子ども扱いしてる自覚ないやつですね! 嬉しくないかっていうと、そうでもないですけど――もう一人前の大人のレディーなのに!」
エルフの少女エフィルミアが、ぷんすこ! という感じで激しく同意。
「そうなのよ! ……まあ、しょうがないから今度新しいスイーツのお店が出来たらしいし、そこに一緒に行くことで許してあげたけどね! そもそも婚約者だっていうなら、たまにはそういう言葉とか行動とかぁ欲しいなー、って思っちゃったりしちゃうのよねぇ」
「わかる、わかるわ……! 普段は礼儀正しい感じでも、時には積極的に来て欲しいっていうか……///」
エーリカとツンデレさん同士の少女アルトもガールズトークに加わり。
「分かってくれるのね……! ただ、一緒に依頼に行った時とかは、必ず守るからとか言いながら抱き寄せてきて――」
最初はツンツンと愚痴風味で語気を強めていたエーリカですが、次第にデレっとしりすぼみになっていき。
「うぅ、カッコいいなぁって……はぁ。でも、あいつの前だとどうしても素直になれないのよね……」
「大丈夫、君は15歳、他の女の子たちも18歳位だろう? 急ぐ必要はないよ」
男性ながら美人並みの美しい容貌を持つテスも、ガールズ(?)トークの輪に。
「うん……やっぱりわたしは、あいつの事が好き……」
「ふふ、その尊いお心は、ワタクシにも伝わってまいりましたわ。お恥ずかしいでしょうに精一杯お話いただいて、誠にありがとうございます! お二人が上手くいく事を、心より応援させていただきますわ♪」
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残るは(本人は否定してるけれど)ツンデレ少女、アルト。
「最後は私ね……の前に、お泊り会とか孤児院の時は参加出来なくてごめんなさい。行きたかったのだけど、その時丁度別の仕事と被ってて……また何か手伝えることがあれば、遠慮なく呼んで頂戴ね!」
と、とても丁寧に述べてくれて。
「……っ、でも、べ、別に、構ってほしいからとか、そんなわけじゃないんだからっ///」
思わず、デレを隠そうとツンっとしようとしたアルトですが――ローゼンはアルトの言葉に嬉しそうに、軽くハグをした後。
「大丈夫、どうぞ余裕のある時だけでもお手伝いいただければ、それに勝る喜びはありませんわ……! ワタクシもアルトと呼んでいいかしら♪ ふふ。それでは、アルトのお話を聞かせてくださる?」
「う、うん……/// だけど、ちゃんとお話できるかっていうと……ふふっ、ふふふふふ……ローゼンも気付いてると思うけど、私ってね、結構裕福な家庭でね。それでね。パパにめっちゃ大事にされて育ってきたのよ。それこそね……どんな男も近づけさせないくらいにはね――」
伯爵令嬢のアルト、どんな男も近づけさせられなかったとは、商売上は男性とやりとりをするローゼン以上に、接する機会は少なかった事でしょう。
「この年まで知ってる男が、うちの領地で茶木育ててるお爺ちゃんたちだけって、ぶっちゃけありえない、よね……」
「ううん、人には人それぞれの事情がありますもの。決してダメとかありえないという事はありませんわ!」
「ありがとう……でもね!! 私だってちゃんと、色々学んできてるの!」
そうして、アルトは様々な恋愛小説で得た知識で頑張って話そうとし、いくつかを知っていたローゼンと楽しく語り合う事ができ。
「ふむふむ、アルトの好みは高身長でイケメンの騎士様みたいな感じで、礼儀正しいけど内面は俺様系……可愛らしいですわ♪」
「う……/// と、ところでローゼンって、パンクリアース学園に在学してるかしら? 異性の出会いは置いといても見聞広めれるし、なにより色んな縁が作れたりするわよ」
「いいえ、同盟地域での商売などに集中したいから……当面、難しいと思うけど、それでもアルトのような優しい友達ができて、ワタクシとても嬉しいですの。本当にありがとう、アルト」
「うぅ……私もまだ恋はしてないですけど、私も運命の人を逃がさない為に綺麗にしておきたいです!」
なので恋してる人だけをターゲットにするのではなく、これから恋をしたい人が自分を磨くための商品も販売してくれると嬉しいとエフィルミアは提案してくれました。
「最近ゾンビ相手が多かったから、戦場の匂いがついちゃわないか気になってて……いい香りのボディークリームとかあるといいなぁっ」
「ふふっ、彼女たちの初々しい事だね。ロイの小さかった頃を思い出すかな」
ついついテスは、ロイを可愛がるのが悪い癖だと言いながらニコニコし、彼の頭を撫でてしまい。
「くっ、今も子ども扱い……」
「おや、不服かい? じゃあ、エフィは可愛がってもいいよね?」
「私だってもう大人のレディーなので! 駄目です!」
と、恥ずかしいながらも嬉しいような、複雑な気持ちのエフィルミア。
「やっぱり、大泣きロイさんを生で一度見てみたかったです!」
「流石にもうあんなに泣いたりは――」
「いえ、人生何があるか分かりません、泣きたくて堪えきれない時は、どうぞ涙を見せてください。二人ともね」
テスがロイとエフィルミアに、大人の余裕の優しさで語りかけ。
どうか、これからの彼、彼女たちに、暖かい未来がありますように――。
マスターコメント
この度は皆様の素敵なお話を、誠にありがとうございました!
今回は特に皆様全員にMVPを差し上げたい気持ちが強いのですが……本当に優劣とかなどはありませんので、MVPでなくてもお気になさらないでいただければと思います~!
人と人との思いやりや絆は、とても暖かく尊いものですね……。
これからも、皆様と皆様のキャラクターが、そんな暖かさを感じながら歩んでいける事を願っています!
ショートシナリオ易しい 報酬:標準6 / 4〜6人
2021年01月25日 11時43分51秒 公開
大成功
相談掲示板
ロイ・アウレラと申します。 キャッチコピーに成る程の事を話せるか……は判らないが お役に立てるよう、話させて頂きます。 みなさま、よろしくお願いします。
テス・クラルスだよ。 私も恋バナをする方、の参加だよ。 役に立つかは分からないが、色々と振り返りつつ、思い出語りをしようと思う。 皆さんの行動も楽しみにしているよ。 では、よろしくね。
エフィルミアです!よろしくお願いしますっ。 ロイさんとテスさんの甘いお話をニヤニヤしながら聞こうと思います! お二人は私の理想のカップルですから!!
エリザだ。よろしく。 恋と言えるほどのものになるかどうかは知らんが、旦那はいる。 まあ、でもこれなら聞いてる方が面白いかね。
エーリカよ、よろしくね! 恋バナは話すのも良いけど、聞くのも楽しいモノよね! みんなの話も楽しみだわ!