【聖祭】猪肉(大量)をご馳走にしよう
岩岡志摩
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シナリオID:271
オープニング
ロスガリア大陸に住まうものたちにとって、12月は大きな意味を持つ。
この時期に執り行われる祭りや催しを、聖霊節と呼ぶ。
その由来はハーフリングの英雄、ジド・ルウがその身をエーテルと成して世界に穿たれた大穴を塞ぎ、彼に小さな神々が続いたことが、今年までの平穏の礎を作った――という逸話に拠る。詳細な時期が定まっていないのは、この頃に暦が存在していなかったため、神代における『冬の時代』、という比喩的表現を、文字通りに解釈したためであるとされる。
由来はともあれ、ジド・ルウの英雄的行為を称え、名を失った神々に祈りを捧げることから始まった聖霊節は、様々な土地の風習や営為と重なった結果、亡き祖先や、近しい人々への思いを捧げることだけでなく想い人と過ごす特別な時期――という習慣が定着して久しく、特別信仰心の無いものであっても神殿や家庭でモミの木や柊を飾り立てて祈りを捧げる。街をあげて催しを行い、厳しい冬の中でもとっておきのごちそうを食すこの時期は、収穫祭に続く特別な時節といえた。ジド・ルウが好んでいたという、赤白の服装も今代まで続く伝統の一つとなっており、そこかしこに仮装をした人物も目立つ。
――実りの秋、収穫祭を終えた人々は、深まる冬の気配を感じながら、慰霊祭の準備を進めていた。
●ヒロインは猪肉です
冒険者ギルドには年中様々な依頼が持ち込まれてくる。
今回の依頼内容も、その1つになる。
依頼主は、とある山の中に存在する村のまとめ役だった。
村から冒険者ギルドまでやって来た老紳士が、職員を相手に依頼内容を説明し始める。
老紳士によるとその村の周囲では天候不順などもあってか、山でとれる幸が減少してきているという。
これに対しては村も山で狩ってくる動物を加工したり、農作物を増やすことで収入や食料の減少を抑えることに成功した。
しかし山にいる動物たちは、天候不順で植物の生育がうまくいかなかったこともあり、餌が不足していた。
この結果、食べ物に飢えた動物たちが餌を求めて村までやってくるようになる。
ギルド職員は老紳士が求めているのは動物を駆除する人員かと確認すると、「そちらは村で対処できる」とのこと。
むしろ村の作物を守る為に駆除した動物たちを処理してくれる人材が、村では必要だった。
「これまでに出没した動物たちの規模から考えますと、動物の肉の処理に困るのが明らかです」
主に村の作物を荒らしているのは猪達なので、この場合は猪肉になるだろうか。
「確認できただけでも猪は10頭以上はいるようです。痩せているとはいえ倒せば得られる肉の量は多いでしょう」
猪達だが、駆除するのは村人達の中で狩りの腕がある者達が行うので、そちらへの人手は必要ないそうだ。
「我々が丹精込めて作った畑の恵みをかすめ取りに来た以上、倒すのは当然のこととはいえ、倒したものを食べないのはいろいろ問題が……」
現在村にいる者達だけではとても消費しきれないと老紳士は言う。
「小さな村ですから食べ尽くすこともできないので、できる限り燻製にして『慰霊祭』の時まで醸成しようという話になりました」
ちょうど今の時期は慰霊祭の準備期間になる。
村人達は今回得られる大量の猪の肉を燻製にして、慰霊祭で出されるご馳走にするつもりだった。
「ただ、燻製するにしても人手が足りません。このままでは大量の肉を腐らせることになります」
衛生面から見ても大量の猪肉を放置するわけにもいかず、猪肉を燻製や様々な料理へと加工してもらいたい。
そんな要望に応えてくれる冒険者を、老紳士は求めていた。
「そういう趣旨の依頼ということですね。承知いたしました」
しかし一方で職員は依頼人である老紳士の意図も見抜いていた。
「倒した猪の一部は食べて良いから報酬を安くしろと。そういうことですね?」
「いえいえ、できればこちらが出す報酬は必要経費のみにしてもらえるとありがたいのですが」
「いやいやご冗談を。できればもう少し上乗せして下さると――」
「いやいやそれは――」
両者ともに笑顔(眼は笑っていない)を浮かべ、左手は握手しながらも右手は殴り合うかのように、報酬の交渉を進めていく。
●やること
今回皆様にお願いしたいのは、ある村で『収穫』できた猪を処理することです。
猪を倒すのは村人達がやりますが、大量に狩ることになるので解体にも苦労するだろうとの予測がたっています。
幸いやり方を教えてくれる村人達がいますので、まずは解体作業への手伝いをお願いします。
解体が終わりましたら、食用にできそうな部分を様々な食品へと『加工』する作業をお願いいたします。
今回村人達は猪肉の多くを保存できる燻製肉にしようとしていますが、こちらも人手が足りません。
この燻製にする作業も村人達は熟知していますので、やり方や必要な道具類も村人達が用意してくれます。
これとは別に、今回一番猪肉を消費しやすいのは冒険者の皆様の分も含め、猪肉を様々な料理へと調理することだと思われます。
猪肉を煮込みスープにするのもいいですし、ピカタ(肉に食塩、コショウなどで下味をつけてから小麦粉をつけ、粉チーズを混ぜた溶き卵をたっぷりとからませてソテーしたもの)やコトレッタ(肉を小麦粉をまぶして溶いた卵にひたし、パン粉を付けて揚げる料理)など、様々な料理に使用するのもいいでしょう。
保存用として村では猪肉を燻製にする以外にも、肉の一部と猪の腸を使ってのソーセージを作ることもできます。
いずれも鍋や調理器具、オリーブオイルや岩塩、にんにくといった調味料などは村に頼めば用意してくれます。
ということで村では慰霊祭への準備も兼ねて、大量の猪肉を処理してくれる冒険者たち(皆様)を必要としています。
解説
マスターより
リプレイ
その村に到着した冒険者達を、村人達が狩ってきた大量の猪達が出迎える。
「解体場所は水場が良いのだ。川があればそこがいいのだ。あと鍋・釜で湯沸かしておくのだ」
状況を確認したストレガ・L・リベルガストラは、村人達へ指示を出していく。
村人達はストレガと共同で猪達を水場まで運ぶと共に、湯を沸かし始めた。
「血抜きは生きてる方が楽なんだけど、これはどうなのかしら?」
シャトン・アルジェントも、水場で吊り上げられた猪の首に借用した刃を差しこみ、残る血を排出させる。
血が抜けたと判断できたところで、シャトンは湯の入った容器を使い、猪の体表面を洗っていく。
「毛皮に泥がついてると、食べた後病気になるリスクがあがるのよね」
ストレガとシャトンが確認して問題ないと判断したところで、冒険者と村人達は解体を始める。
「よーし、やろう! 頑張って手伝うよ」
バクル・バスリーは過去に動物の解体経験があるらしく、借りた作業着と刃物を携え解体にとりかかる。
「これを解体すればいい? 冒険で培った体力と集中力でガンガンいくよ!」
村人達から解体のコツを教わりながら、バクルは猪を解体していく。
「内臓は痛むと食べられません。本当は捕れたてだと、猪脂でハツ、ガツ、レバーを炒めるだけでも美味しいですよ」
アクセル・ランパードはそう言って猪の状態を確認すると、内臓の取り出しにかかる。
アクセルは肉だけでなく、内臓を使う料理でご馳走を増やすつもりだった。
「ここで一度、腸を徹底して水洗いしましょう、臭みの元になりますからね」
取り出した腸を木に吊り下げ、アクセルは丁寧に洗っていく。
「はは、こういう依頼なら大歓迎だ。しっかりと食い溜めさせてもらうとするかねー」
マシロ・ロスコも村人達に作業手順を教わりながら、借りた作業着や解体用の刃物を使い、猪の身を各部位に分ける。
――今度食費に困った時に、覚えたことを役立てようと考えながら。
そのマシロに同行していたアーノルドは、村の周囲で香草(ハーブ)の採集を行っている。
「村の周辺で、香草が生えている場所はあるかニャ? あまり遠くない場所であればいいニャ」
アーノルドは予め村人達から情報を集め、教わった場所の周辺で香草を探し回る。
今回アーノルドはエーテルリンクで大鼬にも探索を手伝わせ、途中から加わったマシロと共に、採集スキルを活用して目的の香草を集め始める。
「さて、良さ気な品が見つかると良いんだがな……(くんくん)。……んー、こいつならイケそうだなー」
超嗅覚も駆使したマシロは香草を次々と探り当て、アーノルドの採集を助ける。
「どうしても見つからない時は森に入るつもりだったが、これだけ揃えば十分ニャ」
アーノルドはマシロや大鼬の協力もあってか、必要と思われる香草を必要分確保することに成功し、一緒に村へと引き返す。
その間にも猪から取り出した肉塊の処理は、アルマ・ヴァレンタインが引き受ける。
「収穫祭が終わってもう慰霊祭の時期かー……冬になってきたって感じがするねー」
アルマはそう言いつつも村人達に塩の用意を頼み、塩水を作ってはその中へ肉を浸し、肉に残る血を念入りに除去する。
「燻製とかは村人さんやほかの人がやるだろうし、ボクはお肉の下処理や料理のほうをやってみようかな」
アルマはその言葉通り、肉の間や側面につく筋膜を丁寧にはがし、脂身を切り剥がしていく。
そしてアルマが口にした燻製は、それまで解体を手伝っていたディアンがその作業にとりかかる。
「俺の住んでた村でも燻製は日常的にやってたからな。元きこりが良い燻製作りと飯の作り方教えてやるよ!」
ディアンは村人達に教える一方で、この村で従来行われていた燻製方法も学ぶつもりだ。
「人に教える、なんてレベルのことを俺は言えたもんじゃないからな。この村の燻製方法を学びながら、だよな」
ディアンはアルマが下処理を終えた肉のうち、燻製に使えそうな部分を切り出していく。
「俺がアドバイス出来るところがありゃ一緒に覚えてもらうぜ」
ディアンは調理スキルを駆使して、村人達と一緒に肉に処理を進めていく。
「水でざぶざぶ洗い臭みをとっていく。何度もは使えないがピュアウォーターもあるのだ」
肉や各部位の臭みを抜く作業では、ストレガのピュアウォーターが汚れの移った水を奇麗に取り換えることで、その威力を発揮していた。
●加工と調理
やがてアーノルドとマシロが多くの香草を収集して村へと帰還したところで、冒険者達は次の作業へと移っていく。
解体が済んでいない猪はシャトンが後を引き継ぎ、すさまじい速度で捌いている。
「久しぶりにやったけど、大分カンは戻ってきたかしら。冷水に漬けて猪の体温を下げた方が良いんだけど……さっさと皮剥ぎに移った方が良いみたいね」
当初より手際よく解体を進めたシャトンは、猪から肉の塊を切り分けたところで、村人達が剥いだ猪の皮にも目を向ける。
「皮の加工は脳をなめし液にすればいいんだけど、その辺は冬の手仕事にするのかしら?」
シャトンは村人達に皮のなめし方を確認すると、シャトンの言うような方法で加工しているようだ。
ただ今の村人達は猪の食べられる箇所を加工することで手一杯らしく、皮の加工は時間のある時に行うとのことだった。
その近くではストレガが皮や骨から使えそうなものを選び、よく洗い干していく。
「他の骨は鍋の一つにぶちこむのだ。灰汁をとりながら長時間煮込めば良いスープになるのだ」
言葉通りストレガは借りた鍋に湯を張り、骨の一部を投入して煮出したものから丁寧に灰汁をとり、スープに仕上げていた。
その間にアーノルドが、採集した香草を調理に役立つものへ加工していく。
「この香草は束ねてブーケガルニ(ハーブの束)にするニャ。出来たブーケガルニは煮物系に使ってもらうニャ」
アーノルドは村人達にやり方を教えながら、注意点も付け加える。
「縛る糸は何でもいいが、料理に入れるので清潔なものを選ぶ必要があるニャ」
なおアーノルドは、お茶として煎じることができる香草の採集にも成功している。
こちらは料理が完成したときに用意できるよう、アーノルドが準備を進めているところだ。
「ディアンが使い方を考えるって言ってたし、渡しておくとするか」
マシロは確保できた香草類を、現在燻製肉の作成に従事しているディアンのもとへ運んでいく。
「感謝だ、ロスコ。塩漬けの段階でのスパイス合わせで臭み取りや味付けの深みを変えられるからな」
ディアンは香草を届けてくれたマシロに礼を述べると、一緒に作業にあたる村人達とやり方のすり合わせを行う。
この頃には、バクルもディアンと共に燻製肉の作成作業に従事していた。
「次は燻製だね。たしかにこれは皆だけでやるの大変だね。頑張って戦力になるよ!」
道具を借りたバクルは村人達と共に、肉の塩漬けや工程が進んだ肉の塩抜きなどを行っている。
そうした作業の中で、ディアンが村人達から聞き取れた範囲では、この村では燻製に使う木のチップにそれほど拘りはなく、いぶす煙の香りで肉の美味しさが変わることも知らなかったようだ。
ディアンは自身が保有する知識を村人達に教えていくと共に、実際に比較できるよう様々な状態のチップを作成していく。
「こいつだが乾燥と同じくらいこだわって欲しい。是非繰り返して覚えて、いつか村オリジナルの燻製方法やスパイス・ハーブを増やしてくれ」
――生きていく上で必要なだけじゃなく、生活の楽しみとしてな。
ディアンの教えに従い、バクルや村人達は様々な種類の香草やチップを使いわけ、燻製肉を仕上げていく。
「こんなに大量の肉を加工するの、初めてだから。正直面白いよ」
バクルはディアンや村人達の指示を受け、作業に勤しみながらも楽し気な声をあげる。
「んー、たまに狩りなんかもした事はあるが、やっぱり慣れてるモンの動きは違うもんだなー」
マシロも香草を届け終わった後、燻製肉の作成作業を手伝っているが、勉強になるようだ。
マシロは他の人達のやり方に「ふーむ?」とか「へー」などと感心する声をあげながら、各作業を手伝っていく。
燻製肉の作業が進む中、肉や他の部位を使った調理も進められている。
「さて……調理技法の伝授も兼ねて、大量の猪肉の加工を始めるとしますか」
アクセルは取り出した内臓をよく洗い、小麦粉を入れて揉みこんでいく。
小麦粉が匂いや汚れを吸着したところで、アクセルは水洗いして押し流し、水気を切っていく。
丁寧に下処理を終えたアクセルは、村人達に頼んで必要な具材を用意してもらい、調理に移る。
「そうして適度に水分を飛ばし、臭みが抜けたら完成です。これはモツを普通の猪肉に変えたり、ワインをエールに変えても同じことですね」
調理スキルを駆使し、アクセルは手際よく素材をご馳走へと変えていく。
「このブーケガルニだけど、お肉とかお魚に火を入れるときに合わせて使うと、さらに臭みが取れたり香りづけができるよ」
アルマは臨時に開いた料理教室の中で、アーノルドやマシロが集めてきた香草を村人達に見せ、使い方を説明していく。
その一方でアルマは香草を大量に使ったり、長時間使用すると料理がゲテモノへ変化してしまうと忠告する。
「それとお肉を赤ワインとかお酒に漬けると臭みが取れるよ。時間があるなら一晩くらい漬けておくとさらにお肉が柔らかくなるからねー」
アルマは調理スキルや塩水、赤ワインを活用して手短に行える方法も実践していく。
そしてストレガが鍋から骨を取り出して、ネギや野菜、肉の類を投入しスープの仕上げにかかる。
「香草。ハーブ類も良いしネギ類や臭い強めの野菜もオススメなのだ。肉は予め酒に漬けておくのもアリなのだ。調理時に加熱して酒気を飛ばすから、酔う心配はないのだ」
ストレガは周囲にいる村人達にそう教えながら、鍋の中身の味を見て塩で整えていく。
やがて燻製作業は今できることが全て終わり、調理作業も一通り完了する。
「よし、終わったね。お疲れ様~」
バクルは加工や調理に従事した全ての人達を労った。
●実食
作業着や道具類を片付け、手洗いを済ませた冒険者や村人達は食事に移る。
「これはソテーにしたのだ。付けあわせはこちらの野菜を。それはそれとして赤ワインを用意して、大人の楽しみにするのだ」
ストレガはスープの他に、猪肉のソテーといった料理も提供していた。
「よっしゃ!お待ちかねの食事タイムだぜー!」
マシロが席に着くと、並べた食事に手を伸ばす。
他の冒険者や村人達も後に続き、やがて食事の席は喧騒に包まれる。
「美食家兼料理人の端くれの俺の腕の見せ所ですね」
アクセルが調理スキルを駆使し、提供したのは猪肉とワインのモツ煮込みと猪肉とワインの煮込み料理。
「獣臭さが駄目な人はオリーブオイルとニンニクで炒めるだけでも相当美味しいですが、今回は割愛しました」
そんなアクセルの料理をマシロが口に運び、アクセルも後に続く。
自然のままの肉の滋味と香ばしさが、するすると口の中でほどけていくのをアクセルは超味覚で、マシロはその舌でそれぞれ受け止める。
「私からはチーズフォンデュっていう、煮込んでドロドロになったチーズに付けて食べる料理を紹介するね」
アルマはチーズに火を通して液状にしたものを鍋に入れ、村人達への説明を始める。
「これはお水じゃなく白ワインとか牛乳を少量一緒に入れて作るのがオススメだよ」
アルマはそう言いながら食べ方を実践すると、村人達もそれを真似して食し、感嘆の声をあげる。
「燻製お肉とかソーセージ、パンとか茹でたお野菜なんかも合うからいろいろ試してみてね?」
アルマがやり方を教えると、村人達は様々な食べ方に挑戦し始めた。
「しっかり働いて腹も減らしてきたんだ、いつもより食べるぜー」
マシロも口に料理を運ぶ速度を上げ、バクルも参戦する。
「さて、皆の料理、ぼくももらっていいかな。お腹ペコペコだから、美味しい料理の消化は任せて!」
バクルは美味しそうに、目の前に並ぶ料理を平らげていく。
噛みしめるほど味がバクルの口の中に広がり、そこに加わる素材と香草の香り。
「やっぱり料理がきちんとできる人はすごいなぁ。ぼくだととりあえず焼いて味をつける、とかそれくらいになっちゃうからね」
――こういう、美味しい料理を食べるのも、幸せな時だよね。
はふはふと口から湯気を出しながら味わう、バクルや村人達が感じる熱さもご馳走だった。
あわせて出された猪肉の煮込みスープは、ディアンの監修によって村人達の手で作成されたものだ。
(塩ぶっこんだだけのスープ!? んなもん食っても活力にならねぇだろ!)
村人達からこの村での猪肉の使い方を聞いたディアンは、内心そう叫ぶと日常的に村人達が食すスープの改良に尽力した。
今は香草や調味料が肉や野菜の味を引き立て、味わい深い一品に仕上がっている。
「村の近くで採れる香草で利用できそうなのがあったし、きのこを入れても良いな」
――妹が……得意だった料理だ。
今回ディアンは過去に家族の作った料理を村人に教え、伝えている。
「自然界は弱肉強食。山が枯れているのは憂慮事項ではあるも、山から下りてきた猪達は恵みとして感謝なのだ」
ストレガも自身の作った料理も口に運びながら、様々な恩恵を与えてくれた猪への感謝を送る。
ソテーにした肉と香草の相性は当然として、野菜の歯ごたえが素晴らしく、合わせて喉を湿らせる赤ワインとの相性も最高だとストレガは感じる。
なおシャトンは食事を済ませた後、干し肉の作成も行っている。
「可能な限り薄切りにして、脂肪をカット。塩水に漬けた上で、陰干し。後の世話は村人にお任せするとして、完全乾燥すれば出来上がりよ」
今できる工程を進めたシャトンは、村から借りた紙と筆記用具を使い、今後行うべき工程を記して村人達に託す。
「この後、燻せば燻製になるけどその辺は任せるわ」
シャトンは慰霊祭までの間に村で活用できる保存食として、自身の手掛けた干し肉も提供した。
「これは肉料理ばかりで胃腸が疲れた人用に淹れたハーブティだニャ」
アーノルドは自分の食事を済ませると、ポットに香草を入れると沸騰した湯を加えていく。
冒険者達に頼んで試飲してもらい、試行錯誤の末にアーノルドは苦くないものを提供することに成功する。
「オイラは猫舌なので味見はしないんだニャ」
別のハーブティーを淹れた後、アーノルドは自分が試飲しなかった理由をそう告白していた。
●慰霊祭へ
冒険者達の尽力によって、村は大量の猪を様々なご馳走にすることができた。
これで慰霊祭の時、この村では冒険者仕込みの料理が数多く振る舞われるのは間違いないだろう。
皆様、本日はごちそうさまでした。
マスターコメント
ショートシナリオ易しい 報酬:少ない8 / 4〜8人
2020年12月05日 12時09分38秒 公開
相談掲示板
よぉ、ウォーリアの傭兵ディアンだ。 殆ど初めて見る面子ばかりだが、気楽によろしくやろうぜ! さて、今回の依頼は必要なもんが基本揃ってる状態みたいだから、相談を進めるなら調理法や知識面を共有し合うのが主になりそうだな。 俺は村で作ったこともある燻製をメインに仕上げていく予定だが、保存方法だけじゃなく今後肉を美味しく食べていく為のスープ以外の料理を村人に教えるのも重要か?
ウォーリアのバクルだよ。よろしくね! 一応村人たちの燻製肉の手伝いに行くつもりだよ。 ディアンさんの言う通り、スープ以外の料理を「作るだけ」じゃなくて、教えて広めてもいいかもね。
ヒーラーのアルマだよ、前に一緒になった人も初めましての人もどーぞよろしく。 ワインも流通してるみたいだし、肉をお酒に漬けて臭みを抜いたりする所から広めようかなと 料理は慣れた煮込み系なら塩コショウがあれば体裁はとれるトマト煮込みとか、 チーズもあるから溶かしてフォンデュにするのでも提案しようかなー… とりあえず【調理】スキルは持っていく予定だよ
オイラ、アーノルドにゃ! よろしくにゃ! オイラはみんなの作った料理の味見するにゃー!(← いっぱい食べられるにゃ…!わくわくだにゃー! 調味料を揃えてるってあるけど、珍しいハーブまでは知らにゃいと思うから、森でいい香りのハーブを摘んできてあげるにゃ。 オイラ、狩るとか集めるとか食べるとかが得意にゃ!
うっす、ウォーリアのマシロだー。 普段は食べ専だが村人達な燻製作りも含め、今回は色々手伝わせてもらうんでよろしくなー。 おーい、アーノルドー。 良かったら俺もハーブ採取手伝っても良いかー? 鼻は良い方なんでちっとは役に立てると思うんだが…あと、肉はシンプルに焼く以外思いつかんので知識以外で役に立ちてーんだ。
シューターのシャトン・アルジェントよ。 よろしくお願いね。 えっと、あたしは解体を中心にやろうと思ってるわ。 血抜きして、内蔵引っこ抜いて、骨を外すヤツね。冒険者になってからやる機会があんまり無かったら、カンを取り戻す感じかしらね。 血抜きは生きた状態でやるのがベストなんだけど、どういう状態でいるのかしらね。 お肉の処理は塩振って焼くのと干し肉の作り方くらいしか知らないから、そっちの方はお任せするわ
ウォーリアのアクセル・ランパードです。 今回はよろしくお願いしますね。 俺は内蔵を使った料理でも作ってみましょうかね。 所謂モツ煮込みというやつです。 新鮮な状態じゃないとモツは食べられませんから、捕れたてが旬ですの今だけしか味わえませんから。 それ以外だと、アルマさんが言うようにアルコールを使った簡単な臭み抜きや柔らかくする方法を広めましょうかね。 あと一番良いのはアルマさんが言ったようにフォンデュを広めることですね。 燻製にしててもそのままフォンデュで食べられますし。
>マシロ もちろんニャ! 近くの森へ収集にいくにゃー! オイラは採取+薬学持って行く予定にゃー!あとは美味しく食べるためにお腹減らすにゃー♪ 臭みを消すハーブがいくつか見つかるといいにゃね。お茶に出来そうなのもあるといいにゃあ……
モツ煮とフォンデュも良いよなー…。 なんか相談してるだけで腹減ってきた…。 >血抜き 狩られた状態らしいから、そこら辺は狩りと同時にやってくれてるかもなー。 手伝うとしたらそっから先になりそうだな。 >アーノルド おぉ、ありがとなー! そうだな、腹は減らしておかなくちゃーな。 俺の方は採取と超嗅覚だからよ。 臭み消しにしろ茶にするにしろ匂いで大体は判断出来そうだから、その時は俺の鼻も上手いこと活かせそうだな。 乗ってくれたんだから頑張るぜー。
ストレガなのだ。よろしくなのだ。 肉は煮込むのが美味いのだ 赤ワインに漬けたり、臭い消しの野菜薬草を詰め込んで焼いたりするのもよさげなのだ とまれ解体を手伝うのだ 骨と毛皮は細工に使えるから丁寧に剥ぎとって干すのだ 血抜きはしてるだろうけど肉から臭いをさらに抜く為に水はじゃんじゃか使えるといいのだ
アクセルさんのモツ煮も美味しそうだねー…とれたてならではって感じだし ハーブ採集班もいるし香草焼きもいいよねー… 文量もあるからボクは臭み抜き等の下処理と料理は好評?ぽいフォンデュで出してくるねー
猪は雑食だから、内臓の臭みは結構強いわ。 しっかりと臭い消ししないとかなりキツいからモツ煮作るなら要注意ね。 川で徹底的に洗えばいいんだけど、川がないと色々工夫しないとね。井戸水だと水量が足りないし。 臭みが完全に取れない場合、お味噌とかカレー粉で誤魔化すのも1つの手になるんじゃないかしら?
>しっかりと臭い消ししないとかなりキツい 最終的な臭み消しに関しては、ワインやハーブ類を使おうと思ってますね。 あとは洗いに関しては大腸は切り捌いて内容物の徹底した水洗いを、小腸に関しては『高さ』を活かして吊るした状態で水をガンガン流し入れて洗っていくつもりです。 確かに川があると徹底的に洗えて便利なんですけどね。 山の中にある村ということなので、近くに水源となる川ぐらいはあると思いますので、ちょっと探してみましょうかね。
そうにゃ。お料理するヒトに質問にゃー 重点的に探しておく香草はあるかにゃ? 何でもいいわけじゃないと思うのにゃ。 ローズマリーやタイムみたいな料理に直接使うものと、カモミールやジャスミンみたいな料理と一緒に飲むお茶にも使えるものを探そうと思うにゃ。 口直しは必要にゃ。 ワインにハーブをいれて飲んでも美味しいにゃね!
>香草 確認ありがとー、と採ってきてもらえるならローズマリーでもタイムでも大丈夫だよ 下処理はするけどお肉に火を入れるときに追加の匂い消しと香りづけに使おうかなーと 字数が足りれば数種類をブレンドしたハーブティーもだしてみようかな
>香草 そうですね、色々あると便利ですがローズマリーをお願いできますか? >料理 そうですね…、そろそろ自分の出す料理を決めておきませんと。 文字数次第ですが赤ワインのモツ煮込みと普通の煮込み料理についてお教えしようかな、と。 臭み抜きに関しては、赤ワインやエールに漬け込む方法をお教えしようと思います。 多分、それで文字数一杯一杯でしょうからね。
>香草 りょーかいにゃ! 色々探しつつも、そのへんをメインに探してみるにゃ!
>香草 そこら辺の種類が多く採れる場所が見つかったら、後から採取場所を村人にも教えとくかー。 今回教える料理に必要なら、次回からは自分達でも採りに行けるだろうしなー。
>燻製 俺が他に出来る事と言ったら、今村で行ってる燻製がどこまでこだわってるか軽く調べて、必要そうならスモークウッドの作り方や工夫に一つアドバイスを加えることくらいか… >香草 お、香草を取ってきてくれるんなら後で俺にも見せてくれよ。 燻製の下ごしらえに使えるものがあるってわかりゃ村の人間が使えるのは勿論だが、種類と用法の意味を理解出来れば村オリジナルの燻製を新たに作り出して、取引の材料として村の生活品を増やすきっかけになるかもしれんしな!
>香草 おぅ、もちろんだー。 俺は種類も大して分からんし、そこら辺の判別はアーノルドにお任せになっちまうだろうから。 ディアンの方でも用法を考えてくれて、役立ててくれるなら大助かりだぜ。 さて、気張って集めてくるかー。