子犬や子猫達の護送役、求む
岩岡志摩
コメント 8
シナリオID:172
オープニング
●手伝いの依頼
この日、ギルドに依頼を持ち込んだのは若い男性だった。
なんでも彼は半分行商も手掛けている商人で、今回はとある村からやや距離の離れた場所にある、とある街へと『ある荷物』を運ぶので、護送もできる手伝い役を募集しているらしい。
職員が話を聞いた限りでは、その道中での治安は比較的良好で、クリーパーや山賊が出るといった話も聞かない。
積み荷が高価なものかと言えば、そうでもないが少し特殊らしい。
冒険者に依頼を出す理由を職員が尋ねると、商人はこう答えている。
「それがですね。普通の荷物と違って、ゆっくり現地へと向かう必要があるので、手間がかかるんですよ」
それほど手間のかかる荷物とはなんだろうか?
「今回運ぶ荷物ですが、子犬と子猫達なんです」
それもたくさん。
商人の話では、今回犬猫達を運び込む予定の街では犬や猫の需要が結構あるようだ。
例えば番犬。
例えばネズミ取りといった用途。
そして最も需要があるのは愛玩用でということらしい。
この商人は地方の村から犬猫を買い集め、それを街へと売りに行くことも商売にしている。
風聞によるとこういった類の商人は、犬猫をあまり大事に扱わないこともあるが、現在依頼を出しているこの商人は犬猫を大事に扱っているようだ。
この商人は今回の運送のために特製の馬車を2台用意し、日除けの覆いをつけ、風通しの良い柵も備え付けていると手間をかけている。
その馬車に犬用と猫用に分けて運ぶ予定なのだが、子犬や子猫は割と手がかかる。
餌や水の準備はしっかりしているが、運ぶのに時間がかかる分、商人1人では子犬や子猫達の面倒を見るのは大変とのこと。
「もし要望が出せるのであれば、動物が好きな方々が来てくれるとありがたいのですが、依頼は出せそうでしょうか?」
そのために今回商人は、冒険者用に最大8人乗り込むことができる追加の馬車や道中の水や食料(干し肉と乾パンだが)も用意するという。
どちらかというと護送よりも犬猫達の面倒を見たり、遊び相手になってくれる冒険者を求められているようだ。
●今回できること
今回は運ばれていく犬猫達の面倒も見ながら、商人や『積み荷』である犬猫達の護送をお願いします。
道中では何度か休憩を入れて、犬猫達へのケアを行います。
具体的には馬車近くに大型のテントを張り、簡易絨毯を敷いた空間内で犬猫達を遊ばせます。
このときできれば皆様も犬猫達の面倒を見ながら遊んでくれるとありがたいです。
その他、犬猫を同伴しての行動などもOKです。休憩の際はテントや馬車周囲を犬猫も飛び越えられないほどの柵で囲むので、逃亡等の深刻なトラブルはありません。
犬猫達と遊ぶ道具も麦の穂(猫じゃらし代わり)や安い紙を丸めたもの(ボール代わり)など、簡易なものですが用意されています。
また商人は犬猫達用の餌も用意していますので、餌やりも可能です。
商人の話では、今回の子犬や子猫達はいずれも生後1年未満で人懐っこく、好奇心旺盛なものが多い為、皆様が故意に傷つけようとしない限りは皆様に『遊んで』とせがみに来るでしょう。
なお商人ですが、今回の依頼の出し方や用意するものは試行錯誤して行ったようで、今後似たような依頼を出すときの注意点や改善点があれば指摘してほしいとも言っていました。
ということで、犬猫好きな冒険者を募集しています。
この日、ギルドに依頼を持ち込んだのは若い男性だった。
なんでも彼は半分行商も手掛けている商人で、今回はとある村からやや距離の離れた場所にある、とある街へと『ある荷物』を運ぶので、護送もできる手伝い役を募集しているらしい。
職員が話を聞いた限りでは、その道中での治安は比較的良好で、クリーパーや山賊が出るといった話も聞かない。
積み荷が高価なものかと言えば、そうでもないが少し特殊らしい。
冒険者に依頼を出す理由を職員が尋ねると、商人はこう答えている。
「それがですね。普通の荷物と違って、ゆっくり現地へと向かう必要があるので、手間がかかるんですよ」
それほど手間のかかる荷物とはなんだろうか?
「今回運ぶ荷物ですが、子犬と子猫達なんです」
それもたくさん。
商人の話では、今回犬猫達を運び込む予定の街では犬や猫の需要が結構あるようだ。
例えば番犬。
例えばネズミ取りといった用途。
そして最も需要があるのは愛玩用でということらしい。
この商人は地方の村から犬猫を買い集め、それを街へと売りに行くことも商売にしている。
風聞によるとこういった類の商人は、犬猫をあまり大事に扱わないこともあるが、現在依頼を出しているこの商人は犬猫を大事に扱っているようだ。
この商人は今回の運送のために特製の馬車を2台用意し、日除けの覆いをつけ、風通しの良い柵も備え付けていると手間をかけている。
その馬車に犬用と猫用に分けて運ぶ予定なのだが、子犬や子猫は割と手がかかる。
餌や水の準備はしっかりしているが、運ぶのに時間がかかる分、商人1人では子犬や子猫達の面倒を見るのは大変とのこと。
「もし要望が出せるのであれば、動物が好きな方々が来てくれるとありがたいのですが、依頼は出せそうでしょうか?」
そのために今回商人は、冒険者用に最大8人乗り込むことができる追加の馬車や道中の水や食料(干し肉と乾パンだが)も用意するという。
どちらかというと護送よりも犬猫達の面倒を見たり、遊び相手になってくれる冒険者を求められているようだ。
●今回できること
今回は運ばれていく犬猫達の面倒も見ながら、商人や『積み荷』である犬猫達の護送をお願いします。
道中では何度か休憩を入れて、犬猫達へのケアを行います。
具体的には馬車近くに大型のテントを張り、簡易絨毯を敷いた空間内で犬猫達を遊ばせます。
このときできれば皆様も犬猫達の面倒を見ながら遊んでくれるとありがたいです。
その他、犬猫を同伴しての行動などもOKです。休憩の際はテントや馬車周囲を犬猫も飛び越えられないほどの柵で囲むので、逃亡等の深刻なトラブルはありません。
犬猫達と遊ぶ道具も麦の穂(猫じゃらし代わり)や安い紙を丸めたもの(ボール代わり)など、簡易なものですが用意されています。
また商人は犬猫達用の餌も用意していますので、餌やりも可能です。
商人の話では、今回の子犬や子猫達はいずれも生後1年未満で人懐っこく、好奇心旺盛なものが多い為、皆様が故意に傷つけようとしない限りは皆様に『遊んで』とせがみに来るでしょう。
なお商人ですが、今回の依頼の出し方や用意するものは試行錯誤して行ったようで、今後似たような依頼を出すときの注意点や改善点があれば指摘してほしいとも言っていました。
ということで、犬猫好きな冒険者を募集しています。
解説
●目標
犬猫の面倒を見ながら商人一行を目的地まで護送する
副目標:今後商人が似たような依頼を出すときの改善点を指摘する
登場
犬猫たち
田舎の村で買い集められた犬猫たち。全て生後1年未満。大きさは手のひらサイズから最大でも体長0.3mと小柄。
全般的に犬猫共に人懐っこく好奇心旺盛。なおこれが積み荷のためお持ち帰り厳禁。
商人
今回の依頼人。3台の馬車(2台は犬猫用。1台は冒険者用)を今回のために用意した。基本的には馬車の御者役をこなしているが、頼めばある程度のことには応じてくれる。
状況
とある村と街をつなぐ整備された道路。現地時刻は出発時は早朝で、休憩を入れるのは正午あたりで街に到着するのは夕方になる模様。天候や気温は一貫して快晴で温暖。
リプレイでは街に向け商人たちを護送しながら街に向かって道を進んでいるところからスタート。
道中の皆様用にと商人は水と食料(乾パンと干し肉)を用意しており、道中クリーパーや山賊といった危険因子は一切ない。
休憩を設けるのは途中にある広場のような場所になる。そこでは屋内で犬猫と遊べるよう大型テントが臨時設置され。犬猫と遊ぶための道具も簡易ながらそろっている。
休憩時に設けられるテントの中には絨毯が敷かれ、犬猫達が走り回っても大丈夫なように中は整理されている。冒険者たちが中で寝そべることも可能。
以下休憩時の簡易見取り図
ABCDEFGHI
幕幕幕幕幕幕幕幕馬
1幕 幕馬
2幕 テント 幕馬
3幕 幕
4幕 幕
5幕幕幕出入幕幕幕
6+ +
7+ 広場 +
8+ +
9+ +
++++++++
馬:馬車
出入:テント出入口
幕:テントの幕。
+:外周を囲む柵。
マスターより
岩岡志摩と申します。よろしくお願いいたします。
こちらでは犬猫をモフったり遊んだりすることができます。
戦闘に至る要素は一切ありませんので、戦闘を考慮する必要はありませんが、ただ「全体を俯瞰する」「何もしない」といった目標に関与しない行動はマスタリング対象となります。
それでは道中、子犬や子猫達との触れ合いをお楽しみください。
リプレイ
●挨拶
この日、冒険者達は依頼人である商人や『積み荷』である犬猫達と顔を合わせる。
「マリアです。ラセリと一緒に参りました。よろしくお願いしますね」
マリア・C・クロードが挨拶し、マリアの幼馴染であるラセリ=リエ―ブルも同じように頭を下げる。
「ラセリと申します。今回私は幼馴染のマリアが存分に動物と触れ合えるように、世話など雑務に勤しみます」
ラセリは商人に自分が主にやることを表明する。
「わたくし、ダルタニアと申します。よろしくおねがいします」
今回初めて依頼を受けるダルタニアは、挨拶の後それとなく周囲を見渡す。
「ここ最近、色々な場所で大変なことになっているのですけどね。可愛い小動物たちを護衛する依頼って、気が抜けないですよね」
「心配いらないだろうけど一応念の為、道中はバッチリ警護しておくぜ」
ティラミス・ノーレッジも依頼人の商人にそう請け負い、『積み荷』の方に目を向ける。
「んで、このチビ共と遊んでやりゃいいんだな? なるほど……こりゃ中々のヤンチャ盛りな毛玉が集まったもんだ」
ティラミスの視線の先には毛玉……もとい子犬と子猫がわんさかいた。
「わあ……かわいい……! ね、ラセリ、こんなに可愛い子がいっぱい!」
マリアは犬猫両方とも大好きなので、テンションも高く目をキラキラさせている。
「そうですね、マリア。……せっかくのいい機会です。動物の世話は比較的慣れていますし」
ラセリがそうマリアへ告げると、マリアも「がんばりましょ、ラセリ」と応じて護送の役目についていく。
「護送とは言え、のんびりした旅路になりそうね。とても可愛らしい依頼だったからお受けしたの」
リーザヴェールは依頼を受けた動機を口にしながらも、視線は犬猫達から離れない。
「なになに今日の依頼は幸せしかないのかな~?」
スフィカも犬猫達を前に頬が緩んでいく。
「こんなにたくさんの小さな子たちに会えることなんて、滅多にないでしょう?」
リーザヴェールも頬に手を添え、スフィカに同意を求める。
スフィカは「そうだよね」と応えつつ、慌てて意識を引き戻す。
「っとと、いけないいけない、護送だから気は抜かないようにしないと」
スフィカは慌てて気を引き締める。
「久々に動物と触れ合えるってんでちょっと楽しみにしてきた。結構色々できそうだし楽しみだな」
リオネル・パストラルは商人に「今日はよろしくな」と挨拶した後、今回同行するエナード・ロウに目を向ける。
「今回はリオネルの同行で馳せ参じた次第じゃ。皆宜しくのう」
今回初めて依頼を受けるエナードは、リオネルによると朝に弱いということだが……。
「……わし朝弱いんじゃが……頑張ろう、うむ」
「まぁ、出発に遅れなかっただけよしと……していいのか、これ?」
リオネルがそんなエナードに不安を残しつつ、一行は街へ出発する。
●道中
カタコト車輪の音を小さく鳴らし、3台の馬車が街道を進む。
その移動は犬猫達を考慮して、とてもゆっくりだ。
「ねぇね、商人様。御者席の横が空いているならご一緒させて頂きたいわ」
今リーザヴェールは御者役でもある商人にそう頼んで横に座り、狼のシロが馬車の外側で随伴している。
「安全な旅路とは言え……護送だもの。念のため注意はしておきたいの。それに……ふふ、お隣なら景色も全面に見れるし風もよく感じられるでしょう?」
リーザヴェールはそう言って商人を納得させ、宣言通りシロと連携して御者席より周辺の警戒を続ける。
「御者さんしか乗ってない犬猫用馬車があると、移動中に体調悪くなった子が居た時気づきにくいんじゃないかって思ったんだよね」
スフィカは改善策の提案も兼ねて商人にそう説明し、今は仲間達と交代で子犬や子猫の乗る馬車へと乗り込んでいる。
なおスフィカの提案は、御者の増員を図る形で後日導入されている。
「ただ可愛い犬猫を見ていたいってだけじゃないよ? それが無いとは勿論言わないけども!」
今のスフィカは馬車の隅でマントを被り、ハイディングを駆使して隠蔽状態になっている。
「これは……中々の毛玉揃いだな。さて、どう遊んでやったものか」
ティラミスは改めて馬車の中を見渡し、移動中遊びたがる子犬や子猫達の相手をしようと定め、動物交感を使用する。
このときリオネルも「今日はよろしくな」と子犬や子猫達に挨拶しながら、ティラミスに合わせる形で動物交感で意思疎通を図っていた。
こうしたティラミスやリオネルによる『努力』の結果、犬猫達と冒険者達は仲良くなっている。
「遊ぶときはここにある玩具で構ってやったりおやつ見せて追いかけっこするのも良いかもしれないな」
犬猫達の感情の変化を感じ取ったティラミスは、休憩時でやることに思案を巡らせる。
「あとでいっぱい遊ぼうなー」
リオネルは子犬や子猫達に声をかけ、撫で回しながら馬車の外へ出る。
(やっぱり動物と一緒にいるのは性に合ってんなぁ)
内心そう思いながらも、リオネルは一行の護衛に戻る。
リオネルと共に見張りについているダルタニアは、空を警戒しながら護送を務めている。
「思わぬ敵がいる時があるんですよ。大人には問題なくても、子供は狙われるとかありますし。鷲とか、その例ですし」
ダルタニアが探索した限りでは、今のところ子犬や子猫を攫うような大鷲といった動物の姿はない。
ダルタニアは商人に『異常なし』の報告をしながらも、馬車に関する改善案も言い添える。
「馬車は、移動する際にガタガタすることがありますし。地面に石が引っかかる際の揺れる衝撃とか、気をつけたほうがいいですよね。子犬子猫には、キツイことになるかも知れないですが」
ダルタニアの提案を真摯に受け止めた商人は、『積み荷』を包むカーペットを増やしたり、より柔らかいものに変えることを約束する。
「ボクは餌寄りとか、排泄物の手入れ等を担当したいなぁって思っていましたので」
ラセリはそう言いながらも、馬車内をよちよちと動き回る子犬や子猫達の動きを注視し、用意された犬猫用の『トイレ』の処理も行っていく。
「要は観察です。どの子がどれだけ食べたか。きちんと排泄したか。等など。しっかり見て記録しておけば、健康管理に役立ちますし」
そんなラセリの足下に忍び寄る影が。
好奇心旺盛な子猫が一匹、なにしてるの? とばかりに膝によじよじ。
そんな子猫をマリアはひょいと抱え、ラセリの作業の邪魔にならないよう引き離す。
「……やっぱり可愛い……♪」
ずっと抱きしめてたいという欲求に耐えつつ、マリアはやや離れた所へ子猫を置く。
「いくら可愛くても仕事は仕事。仕事はきっちりしないといけませんよね!」
――真面目にお仕事がんばります。その分休憩時にはいっぱい遊びます。
マリアは休憩の時を心待ちにしながらも、ラセリと共に作業を行っていく。
「この大魔法使いであるエナードが居るのじゃ。依頼の成功は決定的明らか。わしの功績にまた成功の記録が増えてしまうのう」
などと言いながら、当初エナードは冒険者達に割り当てられた馬車の中でうたた寝をしていた。
しかし同行する冒険者達によって起こされ、今は馬車の中より周辺の警戒と護送の役目をこなしている。
「犬猫に安心安全ツアーをお届けすべく頑張る予定じゃ」
「わしは朝が弱いのだ」とこぼしていたエナードだったが、与えられた役目を果たす心構えは持っていた。
●休憩
そして一行は休憩場所に到着し、休憩に入る。
「テント設営を手伝うぞ。昔、探索団に居た頃はテント設営やら水汲みやらはわしの仕事じゃったので慣れたものじゃよ」
エナードは率先してテント設営の手伝いに回り、リオネルも設営作業に加わる。
「じーさん。準備が終われば一緒に駆け回るとしようか」
リオネルはエナードに微妙な視線を送りつつも、そんな提案を行いながらテントを完成させ、広場となる場所も柵で囲っていく。
「思う存分もふもふだー! 早くのびのび出来るよう馬車から出すのを手伝うね!」
スフィカが子犬や子猫達を、馬車の外へと優しい手つきで運び出す。
「さぁさぁ、まずはご飯かな? 早く遊びたくてうずうずしてる子もいるかな?」
スフィカは子犬や子猫達の前へ食事を盛った皿を置いていき、わーいと子犬子猫たちがそれぞれの小皿に群がっていく。
ひとしきり食事が済んだところで、リーザヴェールは遊び道具となる麦の穂を手にし、テント内に敷かれたカーペットの上へ座り込む。
「いい子ね、貴方はいつだって私の騎士様よ」
シロを自分の背後に座らせ、リーザヴェールが子猫達の前で麦の穂を振ってみれば、子猫達はていやー、と麦の穂へ飛びついていく。
「ふふ、髪を食んでは駄目よ。お腹を壊してしまうわ」
リーザヴェールは動物のお世話セットの中よりブラシを取り出すと、自分の髪にも飛びついてくる子猫を優しく抱えてブラッシング。
「ねぇね商人様、次回からはこういったブラシなんてご用意頂けないかしら?」
リーザヴェールはそんな改善策も商人に出しながら、ここやってー、とミィミィ催促する子猫達にブラシをかけていく。
「そうだな。『幻影』を使って色々出して遊ぶのも面白いかもしれないな」
――このくらいの子は好奇心の塊みたいな存在だろうからな、まぁビビらせない程度に遊ぶぞ。
ティラミスもカーペットの上に腰を下ろすと、動物のおやつで子犬子猫達を喜ばせながら、そんなことを考え『幻影』を発動する。
ティラミスの作り出した幻影を見た子猫達はぺたっと地面に伏せて、お尻をもにもにと振っており、別の幻影ではしっぽをぶんぶか振っている子犬達がていやー、と飛びついて遊ぶ。
幻影を操りながら、ティラミスは子犬子猫達の相手を続け、その近くでもダルタニアが商人に頼んで借りた紐やボール、麦の穂で他の子犬や子猫達と遊んでいた。
「あ、この子達って、『生後3ヶ月』以降ですよね? それ未満だと、親といないといけない時期なんでね」
勢いあまって自分の膝にしがみついた子犬をひょいと抱えながら、ダルタニアはそんなことを口にする。
どうやらこの子犬はダルタニアを気に入ったらしく、離れようとしない。
「社会を学ぶ時期ということですし。大事な時期ですし」
ダルタニアは子犬を最初は慎重な手つきで、徐々に大胆になりながらモフモフしていく。
「毛が長いのは、夏が大変そうですけどね」
気持ちよかったのか、腕の中ですぴーと寝てしまった子犬を見ながら、ダルタニアはそれも意見として商人に言うべきか検討する。
同じころ広場では。
「行くぞわんにゃんどもよーッ!」
エナードがはしゃぐ子犬子猫達に号令を下し、駆けだす。
「ここで犬猫を程々に疲れさせておけば、後の行程ではぐっすり眠って護送が楽になるという寸法じゃ」
エナードの狙いにリオネルは感心する。
「じーさんも珍しくいい案出すじゃねぇか……ってバテるの早いな!?」
リオネルが眺める中、意図は良かったがエナードはすぐにダウン。
「リオネルよ……後は……任せた……」
「バテるならせめて座りながら遊んでやるなり、ブラッシングしてやるなりにしとけよ」
ぜーはー言いながら広場に突っ伏すエナードに、リオネルはそんな忠告を送り犬猫達と向き合う。
どしたの? あそんでくれるの? とつぶらなお目々で見上げる子犬子猫達を、リオネルが麦の穂を振って引きつける。
駆け寄ってきた子猫達がていやーと飛びついてきたところでリオネルは駆け出し、子犬達も後に続く。
「ほら取ってこーい! うちと追いかけっこだ!」
近くではスフィカが紙のボールを放り投げ、ボールが飛んだ方角へと子犬や子猫達がまっしぐらに飛んでいく。
スフィカも犬猫達に混じってボールを追いかけるが、子犬達がそれを追い抜き、1匹の子犬がボールに飛びついた。
「足の速さには自信あったんだけどなぁ、さすがはわんこ……」
子供とはいえ足の速い犬に感嘆しつつも、スフィカは広場に座り込んだ状態から子犬子猫達が道具を飲み込まないよう、目を離さない。
「仕事ですしね。できるだけ犬猫達と一緒にいましょう」
そんな言い訳を自分にしながら、マリアも子犬子猫達と一緒に広場を元気よく駆け回っている。
マリアと一緒に走り回る子犬や子猫達はころんころんと転がったり、うにゃっとなるがマリアがその度に子犬や子猫達をケアしている。
(なんだか小さい時を思い出します。よくラセリとこうしてたよね、って)
そんなマリアや子犬子猫達を、やや離れた場所でラセリが見つめていた。
「触れ合いは……楽しそうなマリアを眺められれば、ボクには今の所それが一番のご褒美なので」
遊び疲れて周囲で丸くなる子猫達を集めながら、ラセリはそんなことを口にする。
「あっ、でも欲を言えば。猫耳を付けたマリアがにゃーんなんてしてくれればより達成感が有るかも」
そんなことを思いついたラセリは、近くにいる商人へ『猫耳』を作るための道具や材料を用意できないか相談する。
商人の話では「それらしく見えるものなら作れるかも」とのことだったので、ラセリは子猫達を商人に預けると、さっそく道具や材料を借りて作り始める。
テントから広場へと移動し、冒険者や子犬子猫達の動きを眺めていたティラミスは、近くにいた商人へこんな改善策を出す。
「犬用にフリスビーや、猫用に毛糸球でも用意するのはどうだろう?」
ティラミスが指摘したのは、今のボールの危険性だった。
「紙の球じゃ千切れたり飲み込んだりするかもしれないし、洗えば再利用も出来るだろうさ」
ティラミスの出した改善案に対し、商人も「次回の参考にさせてもらう」と約束したので、次は道具も改善されるだろう。
やがて休憩時間も終わり、戻ってきたラセリがマリアに近づく。
「ん? なあに、ラセリ……?」
マリアの問いに答えず、ラセリは『それ』をマリアの頭に被せ、マリアは『それ』に手を伸ばして外し、確認する。
「あ。なにこれ!? もう、わたしには似合わないわよ!」
それは不格好ながら『猫耳』に見えなくもない飾りだった。
慌ててマリアはラセリに抗議するも、ラセリは「似合うと思いますよ」と譲らない。
マリアとラセリはなおも『攻防』を続けたが、最終的には「ここにいる間だけ」とマリアの方が折れたようだ。
(こういう平和なお仕事で、マリアが楽しそうにしてくれてれば一番嬉しいかなぁ)
『猫耳』が商人に回収される中、ラセリの考える『幸せ』は一貫していた。
●達成
そんな移動と休憩を繰り返し、一行は目的地に到着した。
楽しい時間はこれで終わり。
冒険者達はそれぞれの思いを胸に、子犬と子猫達を送り出す。
今回冒険者の皆様より出された様々な提案は、今後の『輸送』に反映されるだろう。
「皆さん、今回はありがとうございました」
商人が皆様に頭を下げる。
こうして依頼は無事終了した。
この日、冒険者達は依頼人である商人や『積み荷』である犬猫達と顔を合わせる。
「マリアです。ラセリと一緒に参りました。よろしくお願いしますね」
マリア・C・クロードが挨拶し、マリアの幼馴染であるラセリ=リエ―ブルも同じように頭を下げる。
「ラセリと申します。今回私は幼馴染のマリアが存分に動物と触れ合えるように、世話など雑務に勤しみます」
ラセリは商人に自分が主にやることを表明する。
「わたくし、ダルタニアと申します。よろしくおねがいします」
今回初めて依頼を受けるダルタニアは、挨拶の後それとなく周囲を見渡す。
「ここ最近、色々な場所で大変なことになっているのですけどね。可愛い小動物たちを護衛する依頼って、気が抜けないですよね」
「心配いらないだろうけど一応念の為、道中はバッチリ警護しておくぜ」
ティラミス・ノーレッジも依頼人の商人にそう請け負い、『積み荷』の方に目を向ける。
「んで、このチビ共と遊んでやりゃいいんだな? なるほど……こりゃ中々のヤンチャ盛りな毛玉が集まったもんだ」
ティラミスの視線の先には毛玉……もとい子犬と子猫がわんさかいた。
「わあ……かわいい……! ね、ラセリ、こんなに可愛い子がいっぱい!」
マリアは犬猫両方とも大好きなので、テンションも高く目をキラキラさせている。
「そうですね、マリア。……せっかくのいい機会です。動物の世話は比較的慣れていますし」
ラセリがそうマリアへ告げると、マリアも「がんばりましょ、ラセリ」と応じて護送の役目についていく。
「護送とは言え、のんびりした旅路になりそうね。とても可愛らしい依頼だったからお受けしたの」
リーザヴェールは依頼を受けた動機を口にしながらも、視線は犬猫達から離れない。
「なになに今日の依頼は幸せしかないのかな~?」
スフィカも犬猫達を前に頬が緩んでいく。
「こんなにたくさんの小さな子たちに会えることなんて、滅多にないでしょう?」
リーザヴェールも頬に手を添え、スフィカに同意を求める。
スフィカは「そうだよね」と応えつつ、慌てて意識を引き戻す。
「っとと、いけないいけない、護送だから気は抜かないようにしないと」
スフィカは慌てて気を引き締める。
「久々に動物と触れ合えるってんでちょっと楽しみにしてきた。結構色々できそうだし楽しみだな」
リオネル・パストラルは商人に「今日はよろしくな」と挨拶した後、今回同行するエナード・ロウに目を向ける。
「今回はリオネルの同行で馳せ参じた次第じゃ。皆宜しくのう」
今回初めて依頼を受けるエナードは、リオネルによると朝に弱いということだが……。
「……わし朝弱いんじゃが……頑張ろう、うむ」
「まぁ、出発に遅れなかっただけよしと……していいのか、これ?」
リオネルがそんなエナードに不安を残しつつ、一行は街へ出発する。
●道中
カタコト車輪の音を小さく鳴らし、3台の馬車が街道を進む。
その移動は犬猫達を考慮して、とてもゆっくりだ。
「ねぇね、商人様。御者席の横が空いているならご一緒させて頂きたいわ」
今リーザヴェールは御者役でもある商人にそう頼んで横に座り、狼のシロが馬車の外側で随伴している。
「安全な旅路とは言え……護送だもの。念のため注意はしておきたいの。それに……ふふ、お隣なら景色も全面に見れるし風もよく感じられるでしょう?」
リーザヴェールはそう言って商人を納得させ、宣言通りシロと連携して御者席より周辺の警戒を続ける。
「御者さんしか乗ってない犬猫用馬車があると、移動中に体調悪くなった子が居た時気づきにくいんじゃないかって思ったんだよね」
スフィカは改善策の提案も兼ねて商人にそう説明し、今は仲間達と交代で子犬や子猫の乗る馬車へと乗り込んでいる。
なおスフィカの提案は、御者の増員を図る形で後日導入されている。
「ただ可愛い犬猫を見ていたいってだけじゃないよ? それが無いとは勿論言わないけども!」
今のスフィカは馬車の隅でマントを被り、ハイディングを駆使して隠蔽状態になっている。
「これは……中々の毛玉揃いだな。さて、どう遊んでやったものか」
ティラミスは改めて馬車の中を見渡し、移動中遊びたがる子犬や子猫達の相手をしようと定め、動物交感を使用する。
このときリオネルも「今日はよろしくな」と子犬や子猫達に挨拶しながら、ティラミスに合わせる形で動物交感で意思疎通を図っていた。
こうしたティラミスやリオネルによる『努力』の結果、犬猫達と冒険者達は仲良くなっている。
「遊ぶときはここにある玩具で構ってやったりおやつ見せて追いかけっこするのも良いかもしれないな」
犬猫達の感情の変化を感じ取ったティラミスは、休憩時でやることに思案を巡らせる。
「あとでいっぱい遊ぼうなー」
リオネルは子犬や子猫達に声をかけ、撫で回しながら馬車の外へ出る。
(やっぱり動物と一緒にいるのは性に合ってんなぁ)
内心そう思いながらも、リオネルは一行の護衛に戻る。
リオネルと共に見張りについているダルタニアは、空を警戒しながら護送を務めている。
「思わぬ敵がいる時があるんですよ。大人には問題なくても、子供は狙われるとかありますし。鷲とか、その例ですし」
ダルタニアが探索した限りでは、今のところ子犬や子猫を攫うような大鷲といった動物の姿はない。
ダルタニアは商人に『異常なし』の報告をしながらも、馬車に関する改善案も言い添える。
「馬車は、移動する際にガタガタすることがありますし。地面に石が引っかかる際の揺れる衝撃とか、気をつけたほうがいいですよね。子犬子猫には、キツイことになるかも知れないですが」
ダルタニアの提案を真摯に受け止めた商人は、『積み荷』を包むカーペットを増やしたり、より柔らかいものに変えることを約束する。
「ボクは餌寄りとか、排泄物の手入れ等を担当したいなぁって思っていましたので」
ラセリはそう言いながらも、馬車内をよちよちと動き回る子犬や子猫達の動きを注視し、用意された犬猫用の『トイレ』の処理も行っていく。
「要は観察です。どの子がどれだけ食べたか。きちんと排泄したか。等など。しっかり見て記録しておけば、健康管理に役立ちますし」
そんなラセリの足下に忍び寄る影が。
好奇心旺盛な子猫が一匹、なにしてるの? とばかりに膝によじよじ。
そんな子猫をマリアはひょいと抱え、ラセリの作業の邪魔にならないよう引き離す。
「……やっぱり可愛い……♪」
ずっと抱きしめてたいという欲求に耐えつつ、マリアはやや離れた所へ子猫を置く。
「いくら可愛くても仕事は仕事。仕事はきっちりしないといけませんよね!」
――真面目にお仕事がんばります。その分休憩時にはいっぱい遊びます。
マリアは休憩の時を心待ちにしながらも、ラセリと共に作業を行っていく。
「この大魔法使いであるエナードが居るのじゃ。依頼の成功は決定的明らか。わしの功績にまた成功の記録が増えてしまうのう」
などと言いながら、当初エナードは冒険者達に割り当てられた馬車の中でうたた寝をしていた。
しかし同行する冒険者達によって起こされ、今は馬車の中より周辺の警戒と護送の役目をこなしている。
「犬猫に安心安全ツアーをお届けすべく頑張る予定じゃ」
「わしは朝が弱いのだ」とこぼしていたエナードだったが、与えられた役目を果たす心構えは持っていた。
●休憩
そして一行は休憩場所に到着し、休憩に入る。
「テント設営を手伝うぞ。昔、探索団に居た頃はテント設営やら水汲みやらはわしの仕事じゃったので慣れたものじゃよ」
エナードは率先してテント設営の手伝いに回り、リオネルも設営作業に加わる。
「じーさん。準備が終われば一緒に駆け回るとしようか」
リオネルはエナードに微妙な視線を送りつつも、そんな提案を行いながらテントを完成させ、広場となる場所も柵で囲っていく。
「思う存分もふもふだー! 早くのびのび出来るよう馬車から出すのを手伝うね!」
スフィカが子犬や子猫達を、馬車の外へと優しい手つきで運び出す。
「さぁさぁ、まずはご飯かな? 早く遊びたくてうずうずしてる子もいるかな?」
スフィカは子犬や子猫達の前へ食事を盛った皿を置いていき、わーいと子犬子猫たちがそれぞれの小皿に群がっていく。
ひとしきり食事が済んだところで、リーザヴェールは遊び道具となる麦の穂を手にし、テント内に敷かれたカーペットの上へ座り込む。
「いい子ね、貴方はいつだって私の騎士様よ」
シロを自分の背後に座らせ、リーザヴェールが子猫達の前で麦の穂を振ってみれば、子猫達はていやー、と麦の穂へ飛びついていく。
「ふふ、髪を食んでは駄目よ。お腹を壊してしまうわ」
リーザヴェールは動物のお世話セットの中よりブラシを取り出すと、自分の髪にも飛びついてくる子猫を優しく抱えてブラッシング。
「ねぇね商人様、次回からはこういったブラシなんてご用意頂けないかしら?」
リーザヴェールはそんな改善策も商人に出しながら、ここやってー、とミィミィ催促する子猫達にブラシをかけていく。
「そうだな。『幻影』を使って色々出して遊ぶのも面白いかもしれないな」
――このくらいの子は好奇心の塊みたいな存在だろうからな、まぁビビらせない程度に遊ぶぞ。
ティラミスもカーペットの上に腰を下ろすと、動物のおやつで子犬子猫達を喜ばせながら、そんなことを考え『幻影』を発動する。
ティラミスの作り出した幻影を見た子猫達はぺたっと地面に伏せて、お尻をもにもにと振っており、別の幻影ではしっぽをぶんぶか振っている子犬達がていやー、と飛びついて遊ぶ。
幻影を操りながら、ティラミスは子犬子猫達の相手を続け、その近くでもダルタニアが商人に頼んで借りた紐やボール、麦の穂で他の子犬や子猫達と遊んでいた。
「あ、この子達って、『生後3ヶ月』以降ですよね? それ未満だと、親といないといけない時期なんでね」
勢いあまって自分の膝にしがみついた子犬をひょいと抱えながら、ダルタニアはそんなことを口にする。
どうやらこの子犬はダルタニアを気に入ったらしく、離れようとしない。
「社会を学ぶ時期ということですし。大事な時期ですし」
ダルタニアは子犬を最初は慎重な手つきで、徐々に大胆になりながらモフモフしていく。
「毛が長いのは、夏が大変そうですけどね」
気持ちよかったのか、腕の中ですぴーと寝てしまった子犬を見ながら、ダルタニアはそれも意見として商人に言うべきか検討する。
同じころ広場では。
「行くぞわんにゃんどもよーッ!」
エナードがはしゃぐ子犬子猫達に号令を下し、駆けだす。
「ここで犬猫を程々に疲れさせておけば、後の行程ではぐっすり眠って護送が楽になるという寸法じゃ」
エナードの狙いにリオネルは感心する。
「じーさんも珍しくいい案出すじゃねぇか……ってバテるの早いな!?」
リオネルが眺める中、意図は良かったがエナードはすぐにダウン。
「リオネルよ……後は……任せた……」
「バテるならせめて座りながら遊んでやるなり、ブラッシングしてやるなりにしとけよ」
ぜーはー言いながら広場に突っ伏すエナードに、リオネルはそんな忠告を送り犬猫達と向き合う。
どしたの? あそんでくれるの? とつぶらなお目々で見上げる子犬子猫達を、リオネルが麦の穂を振って引きつける。
駆け寄ってきた子猫達がていやーと飛びついてきたところでリオネルは駆け出し、子犬達も後に続く。
「ほら取ってこーい! うちと追いかけっこだ!」
近くではスフィカが紙のボールを放り投げ、ボールが飛んだ方角へと子犬や子猫達がまっしぐらに飛んでいく。
スフィカも犬猫達に混じってボールを追いかけるが、子犬達がそれを追い抜き、1匹の子犬がボールに飛びついた。
「足の速さには自信あったんだけどなぁ、さすがはわんこ……」
子供とはいえ足の速い犬に感嘆しつつも、スフィカは広場に座り込んだ状態から子犬子猫達が道具を飲み込まないよう、目を離さない。
「仕事ですしね。できるだけ犬猫達と一緒にいましょう」
そんな言い訳を自分にしながら、マリアも子犬子猫達と一緒に広場を元気よく駆け回っている。
マリアと一緒に走り回る子犬や子猫達はころんころんと転がったり、うにゃっとなるがマリアがその度に子犬や子猫達をケアしている。
(なんだか小さい時を思い出します。よくラセリとこうしてたよね、って)
そんなマリアや子犬子猫達を、やや離れた場所でラセリが見つめていた。
「触れ合いは……楽しそうなマリアを眺められれば、ボクには今の所それが一番のご褒美なので」
遊び疲れて周囲で丸くなる子猫達を集めながら、ラセリはそんなことを口にする。
「あっ、でも欲を言えば。猫耳を付けたマリアがにゃーんなんてしてくれればより達成感が有るかも」
そんなことを思いついたラセリは、近くにいる商人へ『猫耳』を作るための道具や材料を用意できないか相談する。
商人の話では「それらしく見えるものなら作れるかも」とのことだったので、ラセリは子猫達を商人に預けると、さっそく道具や材料を借りて作り始める。
テントから広場へと移動し、冒険者や子犬子猫達の動きを眺めていたティラミスは、近くにいた商人へこんな改善策を出す。
「犬用にフリスビーや、猫用に毛糸球でも用意するのはどうだろう?」
ティラミスが指摘したのは、今のボールの危険性だった。
「紙の球じゃ千切れたり飲み込んだりするかもしれないし、洗えば再利用も出来るだろうさ」
ティラミスの出した改善案に対し、商人も「次回の参考にさせてもらう」と約束したので、次は道具も改善されるだろう。
やがて休憩時間も終わり、戻ってきたラセリがマリアに近づく。
「ん? なあに、ラセリ……?」
マリアの問いに答えず、ラセリは『それ』をマリアの頭に被せ、マリアは『それ』に手を伸ばして外し、確認する。
「あ。なにこれ!? もう、わたしには似合わないわよ!」
それは不格好ながら『猫耳』に見えなくもない飾りだった。
慌ててマリアはラセリに抗議するも、ラセリは「似合うと思いますよ」と譲らない。
マリアとラセリはなおも『攻防』を続けたが、最終的には「ここにいる間だけ」とマリアの方が折れたようだ。
(こういう平和なお仕事で、マリアが楽しそうにしてくれてれば一番嬉しいかなぁ)
『猫耳』が商人に回収される中、ラセリの考える『幸せ』は一貫していた。
●達成
そんな移動と休憩を繰り返し、一行は目的地に到着した。
楽しい時間はこれで終わり。
冒険者達はそれぞれの思いを胸に、子犬と子猫達を送り出す。
今回冒険者の皆様より出された様々な提案は、今後の『輸送』に反映されるだろう。
「皆さん、今回はありがとうございました」
商人が皆様に頭を下げる。
こうして依頼は無事終了した。
マスターコメント
今回は全体の大部分においてそれぞれの形で犬猫達の面倒をみたり、改善策の提案が行われたのでこの結果となりました。
すべてを書ききることはできませんでしたが、楽しい時間を全員で過ごせたと思います。
このたびはご参加下さりありがとうございました。
また機会がございましたらよろしくお願いいたします。
ショートシナリオ易しい 報酬:少ない8 / 4〜8人
2020年11月15日 16時35分38秒 公開
大成功
相談掲示板
これは…中々の毛玉揃いだな。 さて、どう遊んでやったものか。 ティラミス・ノーレッジだ、宜しく頼むぜ。
初めましてじゃな。 ルインの蛍火にして元エリクシル探索団の一柱、かの大魔法使いエナードとは……そう、わしじゃよッ! ……え?聞いたことないって?…そうか……。 コホン。今回はリオネルの同行で馳せ参じた次第じゃ。皆宜しくのう。 犬猫に安心安全ツアーをお届けすべく頑張る予定じゃ。 出発は早朝か。……わし朝弱いんじゃが……頑張ろう、うむ。
No.3
リオネルだ。よろしく頼む。 久々に動物と触れ合えるってんでちょっと楽しみにしてきた。結構色々できそうだし楽しみだな。
うわあああ可愛いが沢山すぎるーー! は、いきなり大きい声出しちゃダメなんだっけ気をつけなきゃ。 スフィカだよ。はじめましての人も再びの人もよろしくね。
幼なじみと一緒に参加する、ラセリです。 僕の家でも牛や鶏の売買はしてたけど… 猫や犬は初めてだなぁ…緊張するかも。 よろしくお願いいたします!
あら、可愛らしい子に会いたくてこの依頼お受けしたのだけど、同行の方々も皆様可愛らしいわねぇ。 リーザヴェールよ。呼びにくかったらリーザと呼んで。 ふふ、馬車は用意してくださってるけれどほんの少しだけ、御者様のお隣なんかは乗せてもらえないのかしら。個人的にお願いしてみましょ。
あ、はい。はじめまして。 わたくし、ダルタニアと申します。 よろしくおねがいします。 動物って、かわいいものですね。
マリアです。 ラセリと一緒に参りました。 よろしくお願いしますね。