【秋祭】橙灯の夜
崎田航輝
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シナリオID:110
オープニング
風は涼しく空高くなり、ロスガリア大陸に収穫期が訪れた。
農村では収穫作業に追われる日々。日の出から日の入りまで、穂を刈る小気味のいい鎌音や脱穀の音が絶えず響いている。
村から町をつなぐ道には収穫を積んだ荷馬車が行き交い、町側もまたそわそわと気忙しさに包まれていた。
収穫が一段落すると何が行なわれるか。
そう──収穫祭である。
多種多様な風土や宗教が混在するロスガリア大陸でも、この時期になるとそれらの枠を超え、各地で一斉に収穫祭が行われるのだ。
元々は秋の恵みに感謝する純然たる収穫祭だったが、いつの頃からか魔物除けや鎮魂祭としての側面を持ち始めた。
実りの季節であると同時に、夜闇が日毎濃く長くなり行く時期でもある。悪しきものに憑かれぬよう魔物や亡者に仮装をしたり、死者の魂を慰める催しをしたりと、祭りの内容は村や町により様々だ。
さて、王国北部は自然豊かな景色に囲まれた、リオット村でも収穫祭が行われようとしていた。
この村の何よりの特徴であり、特産と言えば──
「今年のかぼちゃも最高だな」
「ああ。きっとどんな料理にしても美味しいぞ」
農家が誇らしげに、丸々と実ったその実を撫でる……かぼちゃだ。
鮮やかな橙と、果物もかくやと言うほどの甘味。
ほっくりとした食感、そして大きさも兼ねたリオットのかぼちゃと言えば近隣でも評判の作物である。
リオットの収穫祭はこのかぼちゃを主役に据えて様々な料理を振る舞い合い、仮装もしながらお祭り騒ぎをするのが習慣なのだった。
今年もその準備は着々と進んでいる。
各家庭から運び出されるのはきつね色が香ばしいパイに、卵やミルクと一緒にとじたプディング。
表面をこんがり焦がしたブリュレに、柔らかに伸ばしたオレンジ色が美しいタルト。
手軽につまめるクッキーも並んで、村の広場は彩りも華やかで。
今年もまた、収穫の祭りを迎えられる事を自然に感謝しながら。今まさにその時が始まろうとしていた──けれど。
不意に夜闇の向こうに何かが瞬いた。
村人達が気づかぬうちに、暗がりから……薄っすら光る何かが段々とこちらに近づいてくるのだ。
それはふよふよと浮かぶシルエット。
かぼちゃ頭に、ローブに包まれた体。手にはランタンを持って、宙を揺蕩うように村へと向かってくる。
一見誰かが仮想しただけにも見えるそれは、しかし人では有り得ない──クリーパーだ。
知れば大わらわになるであろうその存在に、人々はまだ気付かない。
そんな中、そのかぼちゃ頭のクリーパーはきょろきょろと見回して……派手な仮装をしている者に目をつけたのか、そちらを標的にして動き始めた。
けれど、クリーパーもまた自身の危機に気付いていない。
そこには既に、冒険者達が居たのだから。
●甘きお祭りへ
「収穫祭の時期ですね」
ギルドにて、担当の青年が笑顔で言いつつ案内を進めていた。
「この時期になるとお祭りを催す村が多く──そんな地域からの依頼も増えているようですよ。今回の仕事もそんな一件です」
と言っても、お祭りの招待のようなものですけれどと彼は言う。
「リオットという村からです。客人もいたほうが盛り上がるからと、一緒にお祭りに参加してかぼちゃ料理を味わって下さいという内容です」
その上で、警護もして欲しいという依頼だ。
「開けた農村で見通しの悪い夜ですし、何が起こるとも限りませんから。一応、戦える準備などはしておくと良いでしょう」
後は種々のかぼちゃ料理を楽しんで来て下さいと、彼は言った。
解説
マスターより
リプレイ
ぱちぱちと火花を鳴らす篝火が、藍色の夜を鮮明に照らし出す。
祭りも始まる直前。北側を警備するブルーテ・ビシアは、村人達が運び出すかぼちゃ料理の香りに心を誘われていた。
「いいよな、プディング――」
元より酒と甘味は大好物。食後に大切に食べるのもいいけれど、たまには浴びるほど食べてみたいとこんな時には思うのだ。
と、考えているとそこに可愛らしい魔女が歩んできた。
とんがった帽子にワンピース。そこにマントを召したアステルだ。
「村の皆さんに倣いまして。仮装もバッチリです」
帽子もマントも、黒とオレンジのポップな格子柄。
中は鮮やかなオレンジ一色で。
「地味でしたでしょうか?」
「いいや。祭りに良く合ってるよ」
言ったブルーテも、こんな時分に鎧は無粋かと服を物色。虹色の羽飾りがどっさりマントなど手に取ってみたりして。
「いや何の仮装だこれ……まあ、ひとまず簡単でいいか」
と、目についたかぼちゃ柄ワッペンだけ付けていると――不意に、遠い夜闇に明滅する一つの橙色。
ブルーテはランタンを向けて瞳を細める。
「クリーパーか」
「大変です、すぐに対処しましょう!」
アステルはぱたぱた走ると、暗くなった辺りで地面に松明を突き刺していた。
「これだけ明るければ安心ですね」
視界は万全。
目を向けてきた人々には、ブルーテがいつもの調子で笑って。
「大丈夫。祭り、楽しんでいてくれ」
すらりと剣を抜き向き直る。
こうなれば、甘味も依頼をきっちり完遂してこそ。
「待ってろタルトたち」
東方面、人々の盛り上がりの横で咲羅もまた見回り中。
「しかし、こんな格好で警備とはのぅ……」
涼やかな風を感じるのは、肌面積も多いウルフガールの仮装をしているため。可憐さと艶美さを兼ねた見目に少々の羨望は浴びつつ、それでも外への警戒を欠かさない。
そこへひらひらと何かを靡かせてくるのはケン・Z・ブラッドリーだ。
被っているそれは、カーテン。
シンプルなお化けの装いながら……血糊で染めた真っ赤な色は中々におどろおどろしかった。
「悪くないだろ」
「ふむ。雰囲気が良く出ておるよ」
「そっちも、似合ってるよ」
ケンは返しつつ――はっと暗闇を暗視で見つめる。
それはその方向に動く何かを察知したからだった。咲羅もすぐさま気配の正体を看破している。
「クリーパーじゃ」
「らしいな」
「数は――少ない。皆に気付かれ騒ぎになる前に対処するぞ」
咲羅は賑わいに音を紛れさせるように走り始めた。
数は一体。
距離を置いて別の一体も見えたが、そちらは南側の仲間が引きつけてくれるだろう。ならばこちらは面前の敵へ集中するのみ。
咲羅に続いて、ケンも地を蹴った。
「本当に最近動きが活発だな……村人の楽しみの邪魔するのは勘弁してくれよ」
まぁ、こちらの腕試しには丁度いいんだが、と。
大剣の柄を握る、その相貌の内奥に鋭さを覗かせて。
「さぁて……せっかくの収穫祭だ。水をさされる前に片付けちまおうか」
「収穫祭……はは、素晴らしい響きです」
自然の恩恵に感謝を抱き、その繋がりを今一度確認する。
生粋の農民として――ハリス・アル・ターミルはその祭りが我が事のように嬉しい。
否、同じ大地に生きる者として、それは正しく自分自身にも関わりがあると言えるから。
「大地の恵み、豊穣の糧を味わう喜びたるや!」
「かぼちゃ料理、楽しみですね」
鼻先を擽る香りに、ノックス・マグナも呟く。
仕事が一段落ついた所で、こちらも料理を頂けることになっている。数も彩りも豊かで、今から悩ましいほどだ。
けれど――その中途。
ノックスは夜の暗がりを見通す視覚で、西方の異常を捉えていた。
「ハリスさん、向こうを。クリーパーです」
「クリーパー……?」
ハリスは興が削がれたようにつぶらな瞳を開いて、かぼちゃ頭を発見して。
それから槍を力一杯握りしめた。
「ええい、祝祭に水を差すとは何たる無道! しかも野菜を象るクリーパーとは……農家への侮辱です!」
そしてかぼちゃの皮を使った翼と、爪状の籠手をつけたドラゴン風の仮装のまま――怒り心頭、真っ直ぐに排撃にかかってゆく。
ノックスもくるりと斧を廻して手に取った。
人々の安全は勿論、たくさんの料理が今から楽しみだからこそ。
「頑張って倒すとしましょうか」
南側では、セリオス・オーガストが銀色の瞳を警戒に光らせる。
「外は、静かだな」
村の賑わいと裏腹に、夜に沈んだ野原には人影もなく。ただ雄大な自然を感じるばかり。
「……ただ、こういう時こそ妙なのが集まりやすかったりするよな」
と、言いながら隣へ並ぶのは――カラフルなドクロのハーフマスク。
骸骨を模した骨飾りのついたマントに、橙と紫のリボンや花飾りをつけた……フィーレン・ステオラーズだ。
中々の仕上がりに、セリオスは目を向ける。
「凝っているな」
「うん。いや……べ、別に浮かれてるわけじゃなくてだね……祭りの賑わいに一役買おうという意味もあるわけで……」
実際、村人に任せたらこうなってた形だけれど――クオリティに関してはフィーレン自身も満足するところだった。
それでも、野外の監視は怠らず。
「ま、何事もないのが一番だけどね」
呟きつつ視線を巡らせる――けれど。
セリオスが遠くの闇の只中に何かを見つけていた。
「何かが動いている」
「あれは……」
フィーレンもランタンを向け、天眼も活かして見据える。すると即座に気付いた。
「かぼちゃ頭……村人の仮装ではないな。浮いてる!」
「敵か」
次にはセリオスが長弓を手に踏み出している。
フィーレンも息をつきつつ、続いて接近した。
「やれやれ、祭りに合わせてやってきたのかな……って」
かぼちゃ頭に近づくと、それはフィーレンだけを見て――ふよふよ。
「何か、俺を狙ってくるぞこいつ!」
突然追いかけられ始めて、フィーレンは右に左に駆け回る。
●かぼちゃ頭
クリーパーはどうやら、派手な見目をした者を追うらしい。
「なら、私の頑張りどころですね!」
魔女っ子アステルはそれを把握すると気合を入れてぐっと拳を握り。結った髪をふんわり揺らしながら、敵の横合いへ回っていた。
そしてかぼちゃ頭がそちらへ向いた瞬間、ブルーテが迫って一太刀。夜闇を裂くが如き鮮烈な斬撃を見舞う。
かぼちゃ頭が宙でよろめけば、アステルも追撃。
「かぼちゃは食べ物!! 敵は砕けちゃえなのっ!!」
突き出した槍でかぼちゃを貫通。ぴしりと亀裂を入れていた。
そうして十二分に敵対の意志を示せば――
「さあ、こっちだ」
ブルーテがアステルと共に引き、遠くまで誘き出す。
そうして村の被害の心配もなくなれば後は戦うだけ、と。ブルーテはゆるりとした仕草から、敵の頭へ光印を刻んで弱体化を図った。
かぼちゃ頭はそれでも焔を放つが、アステルがしかと盾で受けきって。
反撃の刺突で追い込めば、敵の次撃が返る前に――
「終わらせるか」
ブルーテが風の如く二刀を奔らせて。鮮やかな斬閃でかぼちゃ頭を四散させた。
ケンは敵の死角を取るように、夜闇の中を回り込んで進んでいた。
丁度かぼちゃ頭は、自身の前方に咲羅の姿を発見したところ。視線がそちらへ向いている、その隙を突くようにして――ケンは肉迫。
「先手は貰うぞ」
加速を伴った疾駆から、重い一閃を打ち込んだ。
その頃には咲羅も近くへ走り寄ってきている。それを確認しながらも……ケンは今一度かぼちゃ頭を見やっていた。
「しかし、出現時期は空気読まないくせに姿形は空気読んでるんだよな」
「ふぅむ。こうして見ると中々に面妖じゃのぅ……」
咲羅も言いつつ、敵が向いてくれ――蠱惑的に笑んでみせる。
「無礼講じゃ。見とれてもよいぞ? ふふ」
そうして目線を惹いたまま、軽やかに跳んで背後を取っていた。
かぼちゃ頭は振り返って光弾を撃つが、咲羅は残像だけをその場に置いて綺麗に回避。がら空きになった後背に、ケンが煌めくエーテルの塊をぶつけていく。
無理矢理に注意を引き戻されたかぼちゃ頭は、再度ケンに意識を向けた。そこへ咲羅がすかさず光の印を刻み込み、魔力を削いでいく。
続く猛攻を逃れようとしてか、かぼちゃ頭は間合いを取ろうとした――が、ケンはそこへも一息に追いついてエーテルを放射した。
「おいおい、逃げようとするなよ。そんななりしてんなら。まず俺を驚かせてからいけよ」
ならばとかぼちゃ頭は体当たりを放つが――耐えられぬ威力ではなく。ケンはそのままやり返すように強烈な突きで敵を打ち上げた。
「たーまやーーー!! ってそれは違うか……」
弾けるかぼちゃを仰ぎつつ、ケンが呟いていると……咲羅も撃破を確認しつつ。
「他の場所の警備も気がかりじゃが、ここを手薄にするわけにはいかん。しばらくは気を抜くなよ」
自身もまた心を引き締め、警戒を続けていた。
「祝祭の邪魔はさせません、私が相手です!」
西方、裂帛の気合のもとにハリスはクリーパーへ駆け込んでゆく。
するとそのかぼちゃ頭もふよふよと、こちらへ寄ってきていた。
「ハリスさんの格好に引き寄せられているようですね」
「ならば都合が良いです」
後続のノックスの言葉に応えると、ハリスは村へ被害が及ばぬ距離まで誘引。同時に矛先からエーテルを飛ばして注意を引いてゆく。
誘われるままにかぼちゃ頭が移動してゆくと――丁度その背後へノックス。
「隙は突かせてもらいますよ」
高々と掲げた斧へ、力を目一杯に込めて。振り下ろす一撃で、かぼちゃの後頭部を抉り裂いた。
ハリスは挟み撃ちの位置を保ったまま、かぼちゃ頭の攻撃を引きつけて。放たれた体当たりも盾で正面から受けて揺らがない。
次には攻勢へ全力を注ぎ――穂先で敵の視線を惑わせてから一撃。風音と共に裂帛の突きでかぼちゃを穿った。
「さあ、今のうちに」
「ええ。仕留めます」
呼応するノックスも、斧で殴りつけるように。ただ愚直に、それ故に迷いなく、重い斬打を与えてかぼちゃ頭を粉砕した。
ばさばさと、衣装を棚引かせながら走るうちに……フィーレンは敵が仮装に視線を奪われているようだと判ってきた。
「だったら、使えそうかな」
敢えてそれを利用するよう、自身を囮にして。そのままセリオスの弓へ魔力の光を飛ばし、その鋭さを増していた。
「これでいけるかな」
「ああ。助かる」
応えるセリオスは既に敵の背後へ回り込んでいる。
そうして弓弦を充分に引き絞り、射撃。細い風切り音を響かせながら、狙い違わずかぼちゃへ鏃を突き立てた。
同時に不可視のエーテルが、その体力を削り始める。
かぼちゃ頭は藻掻きながらも光弾を投げるが――フィーレンがしかと耐え抜けば、セリオスはもう次手の体勢を取っていた。
番えた矢が煌々と目映く燿く。
それは篝火も、敵の模糊とした光をも凌駕する光量を伴って――夜闇に光の軌跡を描きながらかぼちゃ頭の命を貫いた。
●甘き橙
芳醇な香りが、穏やかな夜風に漂ってゆく。
祭りは被害なく、中断もされず。人々の笑顔も明るいままに――その盛り上がりが保たれていた。
冒険者達はその中で互いに戦果を報告。捜波も利用しつつ改めて索敵したブルーテは、もう敵がいないことを確認している。
「ひとまず大丈夫そうだな」
「ならば、祭りを楽しむとするか」
セリオスの言葉に皆は頷いて――羽目は外し過ぎない程度にご相伴に与ることにした。
というわけで、アステルは仮装のまま良い匂いのする一角へ。
「甘いお菓子をくれないと、そこそこの甘さのお菓子をねだっちゃいますよ~♪」
人々は勿論とばかりに、次々と料理を勧める。アステルは迷いつつも、出来たてのブリュレを一口。
「はむはむ……ん~、美味しいです!」
かりっとした焦げ目と、蕩ける甘味に思わずほっぺを押さえているのだった。
「美味しそうですね――」
と、呟くノックスもきょろりきょろり。
様々なかぼちゃ料理に惹かれつつ、パンプキンパイを頂くことにする。
早速一口味わうと――
「ん、これは……」
さっくりと小気味良い歯応えの生地と、なめらかなかぼちゃの相性が抜群で。その美味に、特産と言われるのも納得の気持ちであった。
「かぼちゃの甘味が何とも、良いですね」
「こっちも良さそうだぞ」
そう期待の声音を聞かせるのはブルーテ。
念願の甘いものをと、嬉しげにプディングを手にしていた。木の匙で掬うと……艶感のある表面が美しく。
ぷるりとした食感から、新鮮な卵と牛乳の風味、そしてかぼちゃの濃厚な甘味を感じた。
お次のタルトも、ほろりとほどける生地とやわらかなかぼちゃが美味で。山盛りの甘い食べ物をブルーテは存分に堪能してゆく。
「皆、楽しんでおるのぅ」
と、杯を手に皆を眺めているのは咲羅。
仮装は続けたまま、勧められる酒があればそれもまた嗜んで。その麦の香りと、雰囲気を味わうようにゆるりと過ごしていた。
フィーレンもまた仮装の状態で人々の輪に参加。セリオスを見つければ声をかけて。
「セリオスも仮装するかい?」
「そうだな……ひとまず料理が気になる」
応えるセリオスはタルトにプディングにと目を留めて。それぞれを静かに頂きながら、美味に頷きを一つ見せていた。
フィーレンも勿論料理は気になっていたところ。だからとろけるスープに、さくさくのパイ。シンプルにグリルにしたかぼちゃも楽しんで。
「特産なだけあってよりどりみどりだね」
味わいつつ、それでも頭に浮かぶのは――
(……でも、一番は母さんの作ったパンプキンクッキーかな)
過日の記憶。
『あの頃』はこんな時期でもロクに食べるものもなかったけど、僅かに分けて貰ったかぼちゃを使って作ってくれたのだった、と。
それはあたたかで、優しい思い出だ。
ハリスは料理を頂きつつ、蒸しただけのかぼちゃでもほくほくと本来の味を楽しんでいた。
その甘さに、大地の恵みと弛まぬ熱意を感じる。故にこそ他の野菜や農法についても、学びの機会だと人々に聞いたり調べたりして回っていた。
「成程……そうして良質な土壌と堆肥を……。それに、近隣の村の作物のことも考えて……」
「ウチの農業にこれほど興味を持ってくれる冒険者さんは始めてですよ」
「携わる人々の不断の努力と研鑽があってこそ、こうして収穫を祝えるのですよ。だからこそ、その事を私も知っておきたいのです」
明るく笑う村人へハリスはそう応えていた。
村は今尚、盛り上がりが絶えない。
食べ物に舌鼓を打ち、唄や踊りも始まって。平和が保たれた感謝と、収穫の喜びを皆が表していた。
その中でケンは気を抜かず、村の周りを巡回していたのだが……。
「わっ、またお化け!?」
「いや違う、冒険者様だ」
人々が目を向けるケンは相変わらずカーテンをひらひらとさせており……傍目には、不気味な血染めのお化けが徘徊しているかのように見えるのだった。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準8 / 4〜8人
2020年11月01日 17時49分15秒 公開
相談掲示板
ディズル大湿地帯、ターミル族のハリスと申します。どうぞ宜しく。 …おや、見知った方も何人かいらっしゃるようで。心強いですな。 >敵情報 派手な仮装をしている者をターゲットに選ぶとの事。 うんと派手に着飾ってしまえばシーザーロアなどに頼らずとも気を引けますね。 ……ただ敵は全員私が苦手とする魔法攻撃を放ってくるようです。 引き付けたはいいが倒されてしまったでは皆様のご迷惑になるでしょうね…。 今回は敵の数も少ないようですから、いっそ単体の火力を重視すべきでしょうか。
どうも。甘いものは浴びるほど食べたい。ブルーテ・ビシアだ。 ヒューマンのシーフ。よろしくな。 そうだな、敵は4体か……、冒険者全員が派手な仮装をする必要まではなさそうか。 まあやりたい奴はやればいいと思うので、無論全員でも構わんが。 そういう俺は地味な仮装にとどめて、派手な仮装に釣られた敵への攻撃専念、 あとは必要あれば村人へのフォローかなと考えてた。 作戦の方向性によっては全然違う行動にするかもだが。
ウォーリアーのケンだ 今回はよろしく頼む 俺は食事とかより戦闘重視で動くつもりだ まぁ、あれだな・・・・・敵の数じたいは少ないししっかり対策取ればそう苦労はしないと思うな
No.4
ウォーリアのアステルです。よろしくお願いします! えと、私はお祭り自体を楽しみたいです。甘いお菓子♪ その為にも敵を確り倒したいです! 敵の数が4体、私達は仮装して誘き寄せるか、敵が現れたらすぐ直行するかどうかですね。 仮装に関しては個人の判断として、私達は一ヶ所に留まったり、 見つけた1体に、戦力が全て行ってしまわない様にしたいと思いますです。 此方は8人、敵は4体ですから、2人で4班作って、ばらけて行動した方が良いかも?とか。 2人で1班では戦力的に足りなければ、4人で2班にしても良いかな?とも。
・・・ん、シューターのセリオスだ、よろしくたのむ スリップを与える範囲攻撃がある以上人数多いと逆に厳しくなりそうだから二人一組でいいとおもう。 一番いいのは挟み撃ちできればだから一人が仮装して注意をひきつければよさそうだな
すまぬ、顔出しが遅れたな。 狂桜会の咲羅、シーフじゃ。よしなに。 ハリスは以前に一緒したな。今回もよろしく頼むぞ。 ケンとは依頼で一緒になるのは始めてじゃな。よろしくの。 んむ、2人1組の4班の構成で良いと思うぞ。 ちなみに、現時点で仮装予定の者はどれくらい居るのが把握しておきたい。 ……派手な仮装というのがイメージ出来んが、事が有利に運ぶのならウチも候補に入ろう。 ■仮装予定 ・咲羅
すみません、遅れました。 シューターのノックスです。 よろしくお願いします。 ハリスさんとはアロシュナバラ以来ですね。今回もよろしくお願いします。 二人一班で了解しました。 仮装は他に人がいなければやるという消極的な立候補、としておきますね。
ヒーラーのフィーレンだ。宜しく。 二人一班で問題ないよ。 ただ俺は攻撃手段に乏しいから役割的には仮装で誘き寄せる方がいいかな。
出発が明後日に控えておるというのに、組み分けすら出来ておらんのは不味いな。 暫定ではあるが、「参加者一覧」の上から順に2人1組で班分けさせてもらうぞ。 ■1組目 ケン 咲羅 ■2組目 ハリス ノックス ■3組目 セリオス フィーレン ■4組目 ブルーテ アステル 先にも言ったが暫定、いわゆる仮組みじゃ。 不服があれば各々で話し合うが良い。 というわけじゃ、ケン。 ウチと組まぬか。 仮装してでの引き付け役ならば請け負ってやる。 ただし、しっかりと働いてもらうがの←
<班別け ん、俺は特に問題ないな。 フィーレンが囮になるなら俺が主攻になるか なるべく火力重視のスキル攻勢にした方がいいか
俺の方も班分けに異論はない。 アステルは仮装どうするんだ? 流れの確認なんだが。 2人1組で村の警護中、敵を視認。村の外周部へ誘導して戦闘。 な感じでいいのか? あとは敵は一度に4体出てくるかバラバラに出現するか不明なんで、 固まって出てくるなら灯り振るなり合図して集合、 バラバラならそのまま各個対応になるのかね。
班分け了解。咲羅はありがとう。 というわけでセリオスは宜しくな。 セリオスの武器に【輝刃】を付与しておくよ。
状況に「視認出来る位置に出現し、対処に向かう」と記載されている故に、合図して集合といった対策は不要やもしれん。 村の構造はわからんが、東西南北を分担しペアで警備を行っているところ、開幕と同時に敵を確認したので各組ごとに各個 撃破に向かう、という動きで問題ないと考える。 細かく考える時間もないしな。 各班の担当箇所も仮組みしておくぞ。 ■1組目▶東担当 ケン 咲羅 ■2組目▶西担当 ハリス ノックス ■3組目▶南担当 セリオス フィーレン ■4組目▶北担当 ブルーテ アステル >ケン 反応がないが、仮装はウチが担当する。加えてエアーライド等も行い派手な動きしつつを敵を引きつけながら戦闘するぞ。 後は撃破後の催しの楽しみじゃが これは各々好きにする形で問題ないな。
発言や反応が遅れて申し訳ございません。 分担と班分けの件は了解致しました。 >西担当 では、ノックス殿と共に行動する形になりますね。宜しくお願い致します。 私は恥ずかしながら、魔法攻撃に関してはかなり脆いので長くは持たないやも知れません。 仮装を引き受けてくださるのであれば、お願いしたく。 そちらへ向かおうとする敵を移動妨害する形で時間を稼げる可能性はあります。 スキルは防御よりも火力を重視したものに変えておきましょう。
む?おっと、よく見れば近接単体攻撃の体当たりを持っていますね、この敵は。 ならばシーザーロアで執着さえ付与してしまえば私でも受けられそうです。 強靭で多少は防御も底上げが効きますし、いっそこれで盾として動いてみますか…。
西担当、了解です。 ハリスさんが盾として動いてくださるのは助かりますね。 今回はシューターとして遠距離で立ち回るのではなく、斧で接近戦を仕掛ける心積もりでしたので。 同ヘクス内とはいえ挟み撃ちの形になるように立ち回ってみます。
方角も了解。俺は北側だな。 咲羅はとりまとめやら色々ありがとう。 アステルの反応が今のところないが、 仮装の有無はどちらでも対応できるように考えとく。 俺は敵の魔攻低下を狙ったスキルや回復持ってくつもりだが、 攻撃的には決め手に欠けるんでアステルの火力に頼りたいところだ。
こちらこそ、動きの整理助かったぞ。 班わけ、担当箇所についてはウチのプレイングに取り入れておいたゆえ、あとは各々の細かな動きと、と各ペアで上手く連携を図る事に注力してくれ。 では、現地での。