犬も食わないトカゲとヒトと
紀藤トキ
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シナリオID:57
オープニング
必ず、かの厚顔無恥な夫に思い知らせねばならぬと決意した。
妻にはリザードマンの習性が分からぬ。
けれども浮気に対しては、人一倍に敏感であった。
●
ディズル大湿地帯の年中行事に、ある魔獣の駆除がある。その名を雲霞鳥。
個体レベルでは弱いのだが、数が揃えばお互いを強化する特性がある。
合流して五匹、十匹の新たな集団になってから退治するのは面倒なのだ。それが五十匹、百匹ともなれば大事件である。
ふらふらと群れからはぐれた一匹、二匹で飛んでいる間に退治しなければならない。
それがゆえに、湿地帯に面するこのギルドでは、雲霞鳥退治に参加する新人向けに手厚いサポートを行っていた。
最低保証あり、規定数より狩れればボーナスもあり、もれなくベテラン冒険者のサポート付き。
そんなキャンペーンまで打つほど人寄せに余念がなかったこのギルドは、昨今の新人授恵者の急増に頭を抱えていた。
依頼を引き受けてくれる新人が多いのは良い。いくら多くても、雲霞鳥が尽きることなどあるはずがない。
しかし、約束していたはずのベテランサポートが追い付かなかった。
今も、あっちの方で新人授恵者が暇そうにしている。
これはもう、自分が休暇を潰して現場に出るしかないだろうか、などと受付嬢が考え始めた時のことだ。
「この依頼、私が受けるわよ。鳥狩りの引率なら一人でも行けるし。……っていうかなんか新人、多いわね」
さっそうと、その女が現れた。短弓を背負った、細身できりりとした表情が印象的なヒューマンだ。
髪は短く、軽快な印象を与える。受付嬢は彼女のことを知っていた。
中堅どころの優秀なパーティの斥候役だったのだが、先日、おめでたい理由でパーティが解散した。
三組のカップルの中の一組として新郎の故郷に向かったはずだ。
その故郷というのは、大湿地帯の中でもド田舎だった。
聞いたこともない名前の集落で、ほんとに大丈夫かな、と少しばかり心配に思ったものだったのだが。
「……ベアトリス。助かるけど、あなた、どうしてここに?」
「聞いちゃう? それ、聞いちゃう?」
きりりとしていた表情が一瞬で崩れた。受付嬢は少しだけ嫌な予感を覚えたが、興味が勝った。
どうせ、田舎暮らしに飽きたとかだろうけれど、などと軽い気持ちで相槌を返してみる。
「あ、うん。どうしたの?」
「あのね、あいつが浮気したのよぉ!」
「え、本当に!?」
それは驚きだった。ベアトリスが結婚したのは堅物オブ堅物のリザードマンだ。
腕ヨシ気性ヨシ遊び癖ナシという、リザードマンでなければ受付嬢だって放っておかなかった優良物件なのである。
それが、浮気とは。
「彼の郷里はね。リザードマンしかいない集落だったのよ。異種族を見るのは初めてっていう人も多くってさあ」
そういえば、そんな話もしていた気がする。……していたっけ?
「いじめられたとか?」
「リザードマンは腕っぷし重視だから、その辺は問題ないわ。お姉さまなんて言ってくる子もいて。
居心地は良かったわよ。……最初のうちはね」
ベアトリスの目に闇が宿った。あ、これはあかん奴だ、と受付嬢もしっかり聞く体制に入る。
一応は友達だったのだ。心配もする。浮気とか、本当に許せない。
「三か月、一緒に暮らしてさ。村の人とも仲良くなったって思った頃の事よ。……浮気されたのは」
「浮気。それって現地のリザードマンと?」
「そう。それも一人や二人じゃないの。村全員よ」
「村、全員」
ちょっと状況が想像がつかなくなってきた受付嬢が、オウムのように言葉を返す。
ベアトリスは強く頷いて言葉をつづけた。
「リザードマンってさ、ヒューマンと違って卵産むじゃない。だから、村には産卵場ってあるんだ。
で、ある日村の女の子にそこに誘われて」
「誘われて?」
「そのリザードマンが言うわけよ、この卵は全部、あいつの種だって。女として勝ち誇った顔でさ」
「……げ、マジで」
「マジよマジ。いやまあ、あいつ以外のリザードマンの表情はまだよくわからないんだけど」
微妙に差し込まれる、のろけなのか評価に困る発言に突っ込める空気ではない。
「もう、何も信じられなくなってさ……。村を飛び出て、……気づいたらココだったわけ」
一部、生暖かい気持ちにもなったが、通しで聞けば思った以上に深刻な話だった。
同性である受付嬢は、やはり彼女に同情してしまう。というか彼女の常識的に考えれば、マジあり得ない件だった。
●
女子二人が話し込んでいる間に、新しい冒険者がやってきていたようだ。
彼は、話し込んでいるカウンターを避けて隣へ並んだ。
「彼女と、同じ依頼を。俺も受ける」
その声の方角に、女二人がものすごい勢いで顔を向ける。いたのは、まさに話題のリザードマン夫ことアルガだった。
「ちょ、アルガ。私は嫌よ!」
「ギルドとして、それは受付するわけには……ってギルド長っ」
女子二人が姦しく騒ぐのを、隣の受付ことギルド長は黙殺し、手続きを進める。
隣で受付業務に入っていたのが上長だったので、気づかずに話し込んでいた受付嬢は少しばかり恐縮したのだが。
そんな事は気にも止めずに、ギルド長はじろりとアルガをにらむ。
「わかった、アルガ。受付はする。言っておくが、お前が悪いぞ」
「俺が悪いのはわかる。だが、どうしたらいいか分からない。ベアトリスを失いたくない。だから追ってきた」
朴訥ながらも、誠意溢れる話し方であった。
思わず受付嬢もきゅんとしたし、ベアトリスに至っては一発のカウンターでもうぐらついている。
しかし、しかしだ。浮気は女にとって許せるものではなかった。
「こ、こいつが同じ依頼受けるんだったら、私は依頼を破棄……」
「いや、許さんぞ」
ギルド長が間髪入れずにそう返すと、ベアトリスはじと目で睨み返す。
「じゃあ、現地で別れて……」
「別行動も駄目だ。新人の面倒を見るのがお前たちの仕事だ。狩ればいいわけじゃない」
ここでギルド長に啖呵を切って出ていけるほど、彼女は子供ではなかった。
なにせ、自分が安定して稼げる手段はギルドくらいしかないのだ。
それでもしばし、ぐるぐると唸っていたが、そのうち諦めたようにため息を吐いた。
「いいわよ。別に誰が一緒にいたって仕事は仕事だわ。受けてやろうじゃないの」
「助かる。よろしく頼む、ベアト」
「う、浮気者なんか知らないわよ! ばーか、ばーか!」
なんというか、あれだ。そういえば、アルガが絡むとベアトリスは昔もこうだったな、と。
受付嬢はまた少し生暖かい気持ちになった。しかし、それでもである。女として許せないことは許せないのだ。
(やっぱり息もあってるしお似合いなんだけどね。でも、コレであっさり元鞘に戻るなんて、まさか。
さすがに何もなしじゃすまないでしょうよ……)
解説
マスターより
リプレイ
(ご夫婦の間の事、今の私には早すぎます。でも、興味はあります……。その為には自然に話しかけないと……!)
ハードルを越える原動力が、心の中の小さなリディの猛プッシュであることなど、鈍感リザードマンにはわかるはずもなく。
「下調べをするのは、良い。俺に分かる事は教えよう」
至極真面目に聞かれた事だけを返していた。少し離れたところでは、ユゥラ=フォンがベアトリスを捕まえて、群れのいそうな所を尋ねている。
「ベテラン、知識、教えてほしい、な……?」
などとくりくりした赤い目で見あげられれば、ベアトリスはいちころである。よし、お姉さんに任せなさい、などと偉そうに言っている。まあ、知っている情報はアルガと大差ないのだが。
「よしよし、計画通りですっ!」
ユゥラがベアトリスと話し込む、というか話を聞く態勢に入ったのを見たエフィルミアは、ベテラン二人を引き離せたことに満足した。このまま狩場でも少し離れた状態をキープできれば、本音を聞き出しやすいというものだ。
●
「雲霞鳥に弱点とかは無いかな? 羽を落とせば飛べなくなる、とか」
「その通り。この辺の雲霞鳥は、羽が弱い」
キオルティスの質問に、アルガは大きく頷く。すぐに飛べなくはならないにせよ、当たり所によって小回りが利かなくなったり回避が鈍ったりするらしい。
「じゃあ、追い込む方法はどうすれば良いんだ?」
依頼受付前のごたごたに内心でどう思っているにせよ、ニワニはそれを表に出しはしなかった。腕が立つなら、頼りにさせてもらうまでだ。
「うむ。追い込むというよりは、引っ張る、といった感じになる」
アルガが言うには、この地域の雲霞鳥はあまり頭がよくなく、軽く攻撃を当てると勝てると思って向こうから飛んでくるらしい。そして、ベテランの彼が本気で殴ればあっという間に倒せてしまう程度の弱さだそうだ。
「つまり、効率よく回るには手近な雲霞鳥だけ引っ張って倒し、次の場所に回るのが良い、と」
聞いた話を端的にキオルティスがまとめる。
「俺が一人で狩るなら、そうだ」
「今期は授恵者の人がこんなに依頼を受けているから、雲霞鳥がどんどん減るかも……と、思ったのですが」
聞いたレイヤ・ダライ=カホールが少ししおれた。大湿地帯生まれの彼女にとって、雲霞鳥は滅ぼすべき敵なのだ。残していくのは、心情的に嬉しいものではない。もう一人、リディリディもしょんぼりと項垂れている。
「あの、一体だけの攻撃は、不得手なのですが……」
そんな二人に向けて、アルガは「俺だけで狩るなら、だ」と繰り返した。その意図に気づいたのは、全員がほぼ一緒のタイミングだ。
「……なるほど、今回は範囲攻撃に長けたレディがいる。身軽なレディもいる。事前に俺達が考えていたやり方も、悪くはないってことかな」
キオルティスがそう総括すると、ベテランが首肯する。エフィルミアが
「では、行けるところまで狩りつくして大成功を狙いましょう!」
と、元気よく宣言した。
●
そうこうしているうちに、最初のお勧め狩場についたようだ。見える範囲には、八匹。最初から並んで飛んでいるものもいた。
「雲霞鳥も……つがいで、仲良く飛ぶんでしょうか。あれは全部、家族ということですか?」
「雲霞鳥の生態はよくわかっていないが、同じ巣から出たという意味であれば家族になるのだろうな」
小首をかしげたリディリディに、アルガは頷いた。はた、と何かに気づいた顔をしたリディリディが固まる。
「あ! ご、ごめんなさい。なんでもないんです」
「うむ? 興味を持つのは、良いことだ」
鈍感トカゲは気にしてもいなかったのだが、リディリディがあわあわしているのを見て、少し考えこむ。だが、やはり何もわからなかったようだ。
「ここ、足場は結構広いですし、ちょっと離れても平気ですよねっ」
「そうね。あたしは弓使いだから、何処でもカバーできるわね」
エフィルミアの提言にベアトリスが勢いよく頷き、ささっと真ん中あたりへ陣取った。彼女の目論見通り、アルガとは程よく距離を取っている。他の面々も、自分なりに居場所を考えたようだ。ニワニとエフィルミア、ユゥラとキオルティスの四人が沼に足を踏み入れる。アルガはその四人の後ろについていた。
「足がはまったら、足をブルブルしてみてください。そうすると抜けやすいんです」
「お、確かにそうみたいだな」
ずぼっと沼に足を突っ込んでいたニワニがそう答える。リザードマンだとて、沼に慣れていない者もいるのだ。リディリディはベアトリスから少し離れた中央に、レイヤは彼女よりもう少し前に位置をとってから。
「じゃあ、行きますよっ」
少し抑えめの声でそう宣言したエフィルミアが、少し離れた位置にいた雲霞鳥へと走った。短剣で一撃突き刺してターン。まだ気づいてもいないペアの雲霞鳥がいる方へと駆け抜ける。文字通りに宙を駆ける彼女へと、雲霞鳥が怒りの声をあげた。
「こっちは、抑えたぞ!」
突然の騒乱に面食らった様子のペアの雲霞鳥の片割れに、ニワニが斧で切りかかる。羽をえぐられた雲霞鳥が苦鳴をあげた。もう一匹へは、キオルティスが掛かっていく。エフィルミアが二人に合流し、追ってきた雲霞鳥と合わせて敵も三匹になった。
「あっちのもう一匹が気づきました。来ます!」
「わかった……。こっちに、おいで」
視界内の別の雲霞鳥を警戒していたレイヤが声をあげ、ユゥラが応えて行く手に立ちふさがる。これで四匹が近場に集まった。ふわりと黒い霞が湧き出す。しかし、その霞が効果を発揮するほどの余裕は与えない。
「大きいの、を……。行きます」
リディリディが頑張って大きな声を出し、四人の仲間たちが下がった。リディリディのエーテルが燃え上がり、四匹の雲霞鳥の飛ぶあたりに輝きを為す。瞬間、氷の嵐へと転じた。ぎゃあぎゃあ鳴きたてる雲霞鳥の生き残りは一匹。手負いの相手は瞬く間に切り伏せられる。
「お見事!」
矢を矢筒へと戻しながら、ベアトリスが親指を立てた。残る雲霞鳥も早々に始末して、残っているスキルや体力の状態を確認してから、監督の二人も含めた満場一致で次の狩場へと向かうことになる。
●
「……え、と。旦那様とは、どう知り合う、った、の?」
次の島への道中。会話の中で、ユゥラはそう切り出した。ベアトリスはちらりと離れたところにいるアルガへ目をやってから。
「実は、この雲霞鳥狩りなのよねぇ……」
と、照れくさそうに言った。彼女達が所属していたパーティが結成されたのがその時だったらしい。
「今みたいに授恵者が多くないから、選択の余地なんてなかっただけよ」
「でも、……好き?」
少女はざくりと切り込む。どこが好きになったのか、どう思っているのか。話をつづけるごとに、ベアトリスの顔が赤く熟していくのを、ユゥラはどこか寂しさのこもった笑顔で見つめていた。
「しあわせは、だいじ……」
「ま、まあ、それは、ね」
ベアトリスはすっかり弱っている。
「でも! そんなに好きなのに、彼を信頼してないってことですか?」
そこへ、エフィルミアが割って入った。
「そ、そんな事はないわ、よ?」
「でも、他の人の発言だけで、アルガさんからは何も聞かずに出てきたんでしょう?」
正論であった。もごもごと口ごもりつつも、ベアトリスはうなだれる。直前に十分ほぐされてしまったので、勢いでごまかす為のツン分が不足していた。そこに、新たな少女の声が加わる。
「リザードマンの人って、産卵場に卵を集めて、みんなそこで生まれるんです。わたしもですけど」
「え、あなたってリザードマン、なの?」
言われてみれば、レイヤのマントの下から見える尻尾がリザードマンっぽい、気もした。正確に言えば違うのだが、間違われても別に困るものでもない。
「母が、ですが」
お二人とは逆ですね、というレイヤの言葉に、ベアトリスが驚きを見せた。自分以外で初めて見た異種族カップルの、その愛の結晶に思うところがないはずもない。そんな心中に気づいてか否か。リザードマンの、特に異種族と接するのが初めてのような集落の価値観は人間とは違うはずだと、レイヤは告げる。
「……親の概念が、希薄」
「産卵場でリザードマンの子が言ったのも、こう、あなたの旦那はすごい、みたいなことを伝えたかったのかも」
当時のベアトリスにわかるはずもないのだが、実のところその通りではあった。
「まず、アルガさんの話を聞くべきじゃないでしょうか?」
「ちがうもの同士、話す、しないと……わからない、思うよ?」
少女達に諭され、理性は納得しつつある。それでもベアトリスにまだ思うところがないではないのだ。
「で、でもよ。私としては……」
ごにょごにょ。それを聞いた少女たちは、驚いたり納得したり、目を丸くしたりしていた。そして、彼女の背中を心理的にさらにぐいぐい押しはじめる。
(わあ、わあ。これが恋の、あ、愛の……? 大人の、すれちがい?)
少し前を歩きながら聞き耳を立てていたリディリディの耳も、じわじわ赤くなっていた。
●
一方、鈍感トカゲの方も、詰められている。両方が聞こえる位置を歩いているリディリディは興味をそちらへ移した。
「自分の当たり前は愛する人の当たり前ではないかもしれない、よ?」
キオルティスにそう告げられたアルガは沈黙している。違う種の中に混じる、ただ一人の人間であったベアトリスの事をよく考えてあげられたのか、と問う彼の言葉に不服なのではなく、返す言葉がない故の沈黙だった。しかし、その沈黙は良いものではないと、ニワニは思う。
「なあ、アンタ達もよく分かってないんじゃないか? お互いのことを」
「それは……。そう、かもしれん」
ニワニは、ギルドでの二人の言葉を覚えていた。二人は「どうしたらいいかわからない」「何も信じられなくなった」と言っていた。二人とも、わかっていたつもりでわかっていなかった事があったのではないか。
「なら、もう少し歩み寄って何がわからないかを聞き合うべきなんじゃねえか?」
促すようなニワニの声に、視線をあげると決然とした表情のベアトリスが夫の方を見ていた。
――そして、なんだかんだと言い合いが……というより、ベアトリスの糾弾がはじまる。今回もアルガは黙って聞いている――、だけではなかった。朴訥とした語り口ながらも、どこが妻の気に障ったのかを、問い返している。着実に夫婦のコミュニケーションは進歩していた。そしてその間、他の一行の会話は止まっていた。
(俺たちは一体何を見せられてるんだ……)
(すごい、これは、すごい、大人、です)
ずっと聞かされている者たちの心境はまちまちだった。多分、どちらかといえば応援をしていたのだろう。キオルティスに至っては、(この辺りに雲霞鳥は湧かないことを確認してから)ムーディな曲をつま弾いていた。そして、どうやらすれ違いの原因が集落の原始的な親子感にあるところまで、両者の理解が進んだところで。
突然に顔を真っ赤にしたベアトリスが吠える。
「私が一番許せないのは! 新妻の私より先にあっさりあんなにたくさん子供作ってたことよ! できるかどうか毎晩ドキドキしてた私の気持ちを察して!」
「……………………すまな、………………かった」
色々な意味でぶっちゃけすぎた話に、男性諸氏も、少女達(リディリディ含む)も、何も言えなかった。何も言えないうちに、第二の島にたどり着いた。
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その後も、彼らは危なげなく狩りを進めていく。雲霞鳥は仲間の危機に反応して向こうから飛んでくることも多く、危惧していたほどには泥をかき分ける必要もなかった。彼らの戦いぶりに驚いて逃げ去ろうとした個体を、控えていたレイヤがフリーズボルトで逃げ足を封じた際に、ニワニが深い泥の区画に踏み込んだこともあったのだが。その時はリディリディがウォーターウォークを掛ける余裕があったので、全く問題が生じていない。
結局、前衛陣の体力が三割ほど削れ、火力系のスキルを七割ほど使い果たした三つ目の島で、新人たちの狩りの終了が宣言された。
「これで、ノルマは達成ですねっ」
「おう、案外楽なものだな」
縦横無尽に走り回っていたエフィルミアと、最も敵の攻撃を受け止めていたニワニがそう声をあげる。
「本当に頼もしいレディ達だ。ああ、ニワニさんも、もちろんだよ」
「み、皆さんの、おかげ、です」
敵をまとめるのに尽力していたキオルティスに、まとめられた敵にバンバンダメージを与えていたリディリディが応じた。
「たくさん雲霞鳥を討ちました。良い日でしたね」
「めでたし、めでたし、……ね」
レイヤがそう満足げに言うと、幼いながらに達観した口調でユゥラがそう〆る。同行したベテランに手助けの必要を感じさせずに、撃墜したのは23匹。彼らだけではギリギリダブルスコアに届いていない。いなかったのだが。
「アルガ。少しくらい、ベテランらしいところを見せるわよ」
「心得た」
すっかり元気になったベテラン夫婦がさっくりと次の島を潰して、記録を32匹に書き換えてきた。「八人で32匹だから、ダブルスコアでいいわよね」などというベアトリスに、ギルド長は苦笑しつつも。
「ああ、いい。お前たち六人が『いい仕事』をしてくれたのはコレを見ればわかる。今年の新人は、頼もしい限りだな」
八人の共同成果として、それを認定するのだった。
マスターコメント
ショートシナリオ易しい 報酬:標準6 / 4〜6人
2020年10月17日 21時29分37秒 公開
参加者
ニワニ
- イェレミース トゥラ リディリディ
エフィルミア
ユゥラ=フォン
レイヤ・ダライ=カホール
キオルティス
相談掲示板
No.1
あ、あの・・・。 初めまして、キャスターのリディリディといいます。 今回はその、よろしくお願いします。 ベテラン冒険者方たちには何か事情があるらしいですが、私たちは私たちで、その・・・頑張りましょう。
レイヤ・ダライ=カホールです。はじめまして! みなさんよろしくお願いしますね。 今回は雲霞鳥の駆除ですね。 故郷のためにも一匹残らず始末しなくちゃ。 がんばりましょう! あのベテランのお二人は夫婦なんですか? …あれですね。種族の価値観の違いというやつですかね。 わたしのとうさまも昔苦労したとか言ってたような。
キオルティス、と言うよ。キオでもルティスでも構わない。 今回はどうぞ宜しくね。 1匹残らず…か。そうだね、レディがそう出来るよう、尽力しよう。 それにしてもベテラン冒険者に難有りとは… 少し話を訊いてみたい気もしないではないけれど、どうしようかな。
え、と……自分は、ユゥラ。ユゥラ=フォン。よろし、く……? 自分は、よくわからない、けど。 けんかは、よくない……から、退治もする、けど。 けんか、やめて、仲直り……してほしい……。 敵は、飛べる……いい、な……。
ウォーリアのニワニだ。独り身としては問題に首を突っ込みにくいな……。 飛び道具の手持ちがないから雲霞鳥は飛び疲れて降りて来た所を狙おうかと思っている。
シーフのエフィルミアです!よろしくお願いしますっ。 雲霞鳥退治頑張りましょうねっ。 ベテランさんがしっかりサポートしてくれるなんて、至れり尽くせりです! あと人の恋路は大好きなので、アルガさんとベアトリスさんのお話はいっぱい聞きたいです! 真面目でベアトリスさん大好きっぽいアルガさんは、浮気するタイプには見えないのですけど…。 浮気の概念が違うなら、これからの為にもすり合わせは必要ですよね。 お二人がうまく話し合い出来る様に持っていきたいです!
う、んと……。 敵は、そんなに、難しくない、らしいけど、詳しいは、アルガと、ベアトリスだから。 二人に話、聞いたりして、その話、しながらとかも、なかよし、戻れるように、出来るかも? あとは、念のため……遠くになると、足場、わるくなる、から。 その、対策も、いちおう、考えておく……?
なるほど!敵情報を二人から聞くのですねっ。 自然に会話出来るし良いと思います! ついでに「私達新米なので一緒にいてくれないと不安ですっ。(うるうる)」とか言って 班分けを避けて一緒に行動するようにしたいですっ。 はっ足場!そうですね…戦闘連携の打ち合わせもしたいところですっ。 私はエアーライドで空中を移動できるので、仲間のところに叩き落として トドメ刺してもらうのがいいでしょうか? 私の火力じゃ一人で倒しきれないかな?と思うのです。 他にもこうしたいって案があったら、協力しますので言ってもらえればっ!
>戦闘(>エフィルミア) そりゃあいいな、撃ち落として貰ったら『強打』を当てやすい。 ただ空中にはカバリングが届かないんだ、深追いは危険だぜ。
足場については俺もエアーライドを。 但し、回数の関係上、足場が悪くなってからの使用、かな。 それまでは降りて来るまで待つ、か…驚かさずに静かに攻撃するか、だね。 敵情報については2人に訊くことは異論なく。 ただ…ずっと一緒って言うのは俺は反対、かな…。ただ別行動ってワケではなくて、見える範囲での分担行動と言った感じ程度でいいんだけど。 特にアルガさん側の情報は俺たちには何も分からない。 ベアトリスさんに既にどういうことなのか伝えてあるのならば、2人ずっと一緒でも構わないと思うんだけど…伝えていないなら、伝えていない理由があると思うんだけどね。 1)2人に敵情報を教えて貰う 2)分担(もしくは2人に常に別の誰かが付くように)して戦闘しつつ情報を聞き出す 3)足場の悪くなった所辺りで再度合流 この辺りで話を纏められないかな…って思うんだけど…どうだろう?
No.11
あ、あの・・・。 エアーライドで雲霞鳥を落とすというのは、とても良い案なんですが・・・。 その・・・、私は識別のできない範囲魔法しか持っていないので、別行動になってしまいますね。 エアーライドと合わせてしまってエフィルミアさんやキオルティスさんを魔法で巻き込むわけにはいけないので。 手が届く低空を飛ぶということなので、落ちた雲霞鳥に魔法を使っても巻き込んでしまうと思うんです。 あっ、それで私の行動予定ですが、雲霞鳥が多く固まって飛んでいるのを見つけたら、ストーンブラスト等を使う方針でいきます。
わたしはあまり足場の悪い場所へは行かずに遠距離から攻撃していきます。 お財布事情がよくないのでぴったりなスキルは使えないですが、援護してみます。 もし群れとかいたら範囲攻撃で一網打尽…は難しいかもですが、まとめて攻撃してみますね。 雲霞鳥はあんまり高くを飛ばないので、エアーライドを使っても低めのところで戦えばカバーリングも通るかもしれません。 浮気については…どうでしょうね。 リザードマンの人って、産卵場に卵を集めて、みんなそこで生まれるんです。 子供は村のものみたいな…誰が親っていう概念が何というか…すごく薄いんですよ。 ややこしいことに、浮気したつもりというかベアトリスさんが怒るまでその概念もなかったかもしれないです。 村としても、強い人の子供が欲しいみたいな動機で、 産卵場でリザードマンの子が言ったのも、 こう、あなたの旦那はすごい、みたいなことを伝えたかったのかも。 すごく、すごくややこしいです。
リディリディさんと被っちゃいました。 じゃあわたしは援護を中心に動いてみます。リディリディさんには集団への対応をお願いしますね。 あ、でもでも、じつはスキルを使わなくても、杖でだいぶ遠くまで攻撃できますよ?
No.14
あ、すみません。 ダライ=カホールさん、ありがとうございます。 お言葉に甘えて私は群れへの魔法を放ちますね。 杖の射程は長いんですね。 普通にストーンブラストよりも長い・・・。初めて知りました。
えと……。 リディリディの、範囲も、きっと使える……。 最初に、アルガと、ベアトリス、群れがいる場所知ってるか、聞いて。 それがあれば、群れを攻撃してもらって、散ったのを、またみんなで、攻撃して集めて、範囲に入れて、とか。 だからあの、上手にやれれば、魔法、使える、よ? アルガたち、ずっと一緒は、ぎ、ぎくしゃく?するかな? 二人、ベテランなら、敵がいたら、そこは、ちゃんと割り切ってくれる、と思う。 だからあの、見える範囲、役割分担、いいと思う。 エアーライド、は、持っていく、けど、足場わるいときだけ、に、しておくね? もし、うまく敵の群れが、いて、その群れを疾風足ですり抜けて、後ろに回り込めたら、追い立てて、リディリディの魔法、使える、してみるのも、いいかもって思う。
ふぁっそうか識別不可魔法攻撃…! 分かりました! 集団への攻撃はお任せして、ちょっと集団から離れてふらふらしてるやつを狙って べしっと落としてみようと思いますっ。 杖の射程は長いのですねっ。いいなぁ! 杖が伸びる…わけではなく、魔法弾みたいなのが出る感じでしょうか。かっこいいー! >ニワニさん 強打心強いですっ。ありがとうございます! では落とす時はニワニさんの方へ落とすようにしますねっ。 シーフなので頑張れば避けれる…と信じたいですが、自信はないので! 深追いして孤立しないように気を付けますっ。 >分担行動 なるほど…!ずっと一緒だと相手の目が気になって本音も言えないかもですしねっ。 提案ありがとうございます! 私も分担行動に賛成しますっ。 >エアーライドの使い時 私も足場が悪くなってからがメインかなっと思いますっ。 敵は低空飛行みたいなので、足場が悪くない時はジャンプでべしっと落とす感じで!
No.17
あ、その・・・、明日の朝出発なので、そろそろプレイング提出にかかりますね。 が、頑張りましょう。 >フォンさん はい、追い立ててくださると雲霞鳥をまとめて魔法の範囲に含むことができると思います。 あの・・・、ありがとうございます。よろしくお願いします。