笹マイスター、ハッタにわからぬ笹はない
電脳戦潜アプリェーリ イベントノベル(テーマ)シュヴァーン・エレクトロニクス制作 ウケッキ納品 2023年04月26日 13時38分12秒
●笹マイスター、ハッタにわからぬ笹はない
テレビの中継と言えば、もっぱらデュープの試合ばかりだがそれ以外の娯楽も存在する。
それは試合が組まれていない時のデュープに出演を依頼し、様々な企画をやってもらうという番組だ。
デュープは企業の広告塔も兼ねる為、人気を獲得するのも重要な仕事だ。
がやがやと騒がしいテレビ局内部。
そのスタジオの一つにシュヴァーン・エレクトロニクス所属の【ハッタ・ムラムラ】はいた。
椅子に座り、皿に盛られた数種類の笹が目の前には置かれている。
「さあ、ハッタさん。貴方は笹をよく食べるそうですね? ではここにある四つの笹、どこの銘柄か、お答えください。さあ、上げて!」
用意されたダンベルを片腕で上下させながら、ハッタは一つ目の笹をかじる。
「……この甘い風味、喉に残らないすっきり感。【笹壱番屋】の笹だな」
ピンポーンと正解を知らせる音が鳴る。すかさずハッタは次の笹を頬張った。
「深い緑の香り、それでいて上品な舌触りがある。わかるぞ、これは【緑黄笹】の笹だ」
再び正解の音が鳴った。残る笹はあと二種類。制限時間はまだ余裕があった。
はぐっと笹を豪快にかじり、ハッタは味を確かめていく。
「少しの辛みがある。味も濃い目に調整された物……これは【ゴー笹ストイック】の辛み調整笹だろう」
「正解です、残るはあと一つ。果たして、ハッタさんは正解を当てられるのでしょうか!」
最後に用意された笹を掴み、ハッタはかじった。
(雑味の無い素直な味。鼻に抜ける緑の香り、これは【笹大好き娘】の笹に違いないだろう。だが、どうしたことだ。少し違和感があるとおれの心が囁いている)
しばし考えたのち、ハッタはハッとする。
「そうだ、こいつはやられる所だったぞ。【笹大好き娘】の姉妹店【笹大好き姉貴】の数量限定の笹だ!」
「全問正解です! 流石、ジャイアントパンダは一味違うという所を見せつけてくれました! 惜しみない拍手を!」
ハッタは立ち上がり、拍手が巻き起こる観覧席の方へ笑顔で両手を振って見せた。
ジャイアントパンダと笹は切っても切り離せない物。
これを間違えるのはジャイアントパンダにあらず。
ハッタは番組の締めにそう語ったという。
まあ……理解できた者がいるかは、定かではないが。
テレビの中継と言えば、もっぱらデュープの試合ばかりだがそれ以外の娯楽も存在する。
それは試合が組まれていない時のデュープに出演を依頼し、様々な企画をやってもらうという番組だ。
デュープは企業の広告塔も兼ねる為、人気を獲得するのも重要な仕事だ。
がやがやと騒がしいテレビ局内部。
そのスタジオの一つにシュヴァーン・エレクトロニクス所属の【ハッタ・ムラムラ】はいた。
椅子に座り、皿に盛られた数種類の笹が目の前には置かれている。
「さあ、ハッタさん。貴方は笹をよく食べるそうですね? ではここにある四つの笹、どこの銘柄か、お答えください。さあ、上げて!」
用意されたダンベルを片腕で上下させながら、ハッタは一つ目の笹をかじる。
「……この甘い風味、喉に残らないすっきり感。【笹壱番屋】の笹だな」
ピンポーンと正解を知らせる音が鳴る。すかさずハッタは次の笹を頬張った。
「深い緑の香り、それでいて上品な舌触りがある。わかるぞ、これは【緑黄笹】の笹だ」
再び正解の音が鳴った。残る笹はあと二種類。制限時間はまだ余裕があった。
はぐっと笹を豪快にかじり、ハッタは味を確かめていく。
「少しの辛みがある。味も濃い目に調整された物……これは【ゴー笹ストイック】の辛み調整笹だろう」
「正解です、残るはあと一つ。果たして、ハッタさんは正解を当てられるのでしょうか!」
最後に用意された笹を掴み、ハッタはかじった。
(雑味の無い素直な味。鼻に抜ける緑の香り、これは【笹大好き娘】の笹に違いないだろう。だが、どうしたことだ。少し違和感があるとおれの心が囁いている)
しばし考えたのち、ハッタはハッとする。
「そうだ、こいつはやられる所だったぞ。【笹大好き娘】の姉妹店【笹大好き姉貴】の数量限定の笹だ!」
「全問正解です! 流石、ジャイアントパンダは一味違うという所を見せつけてくれました! 惜しみない拍手を!」
ハッタは立ち上がり、拍手が巻き起こる観覧席の方へ笑顔で両手を振って見せた。
ジャイアントパンダと笹は切っても切り離せない物。
これを間違えるのはジャイアントパンダにあらず。
ハッタは番組の締めにそう語ったという。
まあ……理解できた者がいるかは、定かではないが。