その想い、電波に乗せて
電脳戦潜アプリェーリ イベントノベル(テーマ)シュヴァーン・エレクトロニクス制作 ウケッキ納品 2023年04月25日 12時35分00秒
●その想い、電波に乗せて
そこはシュヴァーン・エレクトロニクスに関係の深いCM撮影会社の撮影所だ。
多数のカメラが向けられ、天井からのライトに照らされた場所にデュープの【ハッタ・ムラムラ】は立っていた。
「はい、もう少し腕を上げてこっちに視線ください。いいですよ、その表情です」
「はっはっは! こんな感じでいいのか。どんどん撮影していこうじゃないか、おれの魅力を伝える為に!」
上機嫌で撮影を続けるハッタの横で企業の職員が肩を落として溜息をついた。
「はぁ……お前の魅力じゃなくって、うちの新商品の魅力をPRするんだよ、そういう撮影だからな、これ」
疲れた顔をしている企業の職員に向かってとてもいい笑顔を向けながらハッタは笑う。
「おいおい、まるでおれがわかってないみたいな言い方じゃないか。はっはっは! 大丈夫だ、安心していろ。PRするさ、勿論、ジャイアントパンダ的に!」
言葉の最期に不安を感じながら、企業の職員は椅子に座って撮影を見守る。
「では本番行きまーす」
スタッフの合図で新商品【初心者でも簡単、ざっくりルーター】のCM撮影が始まった。
ハッタは画面狭しと走り回って見せ、カメラの中心の位置でピタッと止まって見せる。そして、カメラ目線でいい笑顔を一つ。
「素早く繋がる、誰でも簡単に! 初心者でも簡単、ざっくりルーター! その速さを実感してみよう。ジャイアントパンダのようにぃいッ!」
拳を握り締めながら腕を振り上げ、ハッタは雄叫びを上げる。あ、やっちまったといった顔を企業の職員は浮かべた。
「笹を食ってるだけじゃいられない、このルーターで君もジャイアントパンダになろう! 世界は、ジャイアントパンダの君を待っているぞ!」
「……はい、オッケーです。確認作業入りまーす」
撮影のハッタのアドリブを見て、企業の職員は深い溜息をつく。これはきっと駄目だろうと。今日は徹夜だろうなと。だがしかし、驚愕の事実が上層部から電話で伝えられる。
「ええっ!? あれでOKなんですか!? え、あ、はい、わかりました……ではそのように」
意味が分からない、といった表情の職員の肩をがしっと掴んでハッタは笑う。
「平気だっただろう? 全てはジャイアントパンダに収束するのだ」
一番いい笑顔をするハッタの隣で、ますます困惑の表情を深める企業の職員なのであった。
そこはシュヴァーン・エレクトロニクスに関係の深いCM撮影会社の撮影所だ。
多数のカメラが向けられ、天井からのライトに照らされた場所にデュープの【ハッタ・ムラムラ】は立っていた。
「はい、もう少し腕を上げてこっちに視線ください。いいですよ、その表情です」
「はっはっは! こんな感じでいいのか。どんどん撮影していこうじゃないか、おれの魅力を伝える為に!」
上機嫌で撮影を続けるハッタの横で企業の職員が肩を落として溜息をついた。
「はぁ……お前の魅力じゃなくって、うちの新商品の魅力をPRするんだよ、そういう撮影だからな、これ」
疲れた顔をしている企業の職員に向かってとてもいい笑顔を向けながらハッタは笑う。
「おいおい、まるでおれがわかってないみたいな言い方じゃないか。はっはっは! 大丈夫だ、安心していろ。PRするさ、勿論、ジャイアントパンダ的に!」
言葉の最期に不安を感じながら、企業の職員は椅子に座って撮影を見守る。
「では本番行きまーす」
スタッフの合図で新商品【初心者でも簡単、ざっくりルーター】のCM撮影が始まった。
ハッタは画面狭しと走り回って見せ、カメラの中心の位置でピタッと止まって見せる。そして、カメラ目線でいい笑顔を一つ。
「素早く繋がる、誰でも簡単に! 初心者でも簡単、ざっくりルーター! その速さを実感してみよう。ジャイアントパンダのようにぃいッ!」
拳を握り締めながら腕を振り上げ、ハッタは雄叫びを上げる。あ、やっちまったといった顔を企業の職員は浮かべた。
「笹を食ってるだけじゃいられない、このルーターで君もジャイアントパンダになろう! 世界は、ジャイアントパンダの君を待っているぞ!」
「……はい、オッケーです。確認作業入りまーす」
撮影のハッタのアドリブを見て、企業の職員は深い溜息をつく。これはきっと駄目だろうと。今日は徹夜だろうなと。だがしかし、驚愕の事実が上層部から電話で伝えられる。
「ええっ!? あれでOKなんですか!? え、あ、はい、わかりました……ではそのように」
意味が分からない、といった表情の職員の肩をがしっと掴んでハッタは笑う。
「平気だっただろう? 全てはジャイアントパンダに収束するのだ」
一番いい笑顔をするハッタの隣で、ますます困惑の表情を深める企業の職員なのであった。