彼のファンサービス
電脳戦潜アプリェーリ イベントノベル(テーマ)シュヴァーン・エレクトロニクス制作 ウケッキ納品 2023年04月25日 12時29分15秒
●彼のファンサービス
デュープは企業の顔でもあり、広報役となることもある。人気であるデュープならば尚更だ。
シュヴァーン・エレクトロニクス所属のデュープである【ハッタ・ムラムラ】もその例に漏れない。
企業が組んだ交流会、いわゆるファン感謝の為のイベントに彼は出演していた。
椅子に座った司会者と思わしき女性とその向かい側にハッタが座っている。
モニターには初めの質問として、好きな食べ物は、という質問が表示されていた。
「笹、だな。それも青々しくて香りが強い物がいいな。機会があれば試してみてくれ、一歩ジャイアントパンダに近づけるぞ?」
「は、はぁ……ええと、それじゃ次の質問からは会場の皆さんから質問を貰いましょうか。ハッタさん、どなたか選んでみてください」
少々困惑気味の司会の女性からそう言われ、ハッタは会場を見渡す。
「そうだな。ふぅむ……では、そこの眼鏡の君。何かあるかい?」
「は、はいぃ! えっと、その……や、休みの日は何をしてますか!?」
少し腕を組んで考えたハッタは舞台袖の企業の職員をちらっと見る。職員は許可を出すように頷いた。
彼らデュープの情報は秘匿されており、その情報は企業が厳しく制限している。これから彼が答える質問の答えも予め企業が用意した答えだ。
「もっぱらトレーニングだな。汗を流すことはいいことだ、健康にも。ジャイアントパンダ的にも」
勿論、答えた内容はそのままだが最後のジャイアントパンダ的にも、という一文は予定になかったようだ。その証拠に企業の職員が溜息をついていた。
それからハッタは繰り返される質問を全て“ジャイアントパンダ”に絡めて答える。勿論、盛況のまま質問コーナーは終わった。
そして、来場者との握手会が始まった。
これがメインイベントと言える程に期待している来場者もいるようでハッタの前に長蛇の列が出来ている。
「応援ありがとうな。これからもおれはジャイアントパンダの志を持ち、彼らの名に恥じぬ戦いを見せていくことを誓おう」
きらきらした瞳を向ける少年と硬い握手を交わしたハッタはにっこりと笑い、少年の頭を撫でる。
握手されて嬉しさのあまりに卒倒する者、嗚咽を漏らして涙する者、来場者の反応は様々。
全ての握手が終わったのはもう暗くなってからだったが、ハッタは満足そうにしているのだった。
デュープは企業の顔でもあり、広報役となることもある。人気であるデュープならば尚更だ。
シュヴァーン・エレクトロニクス所属のデュープである【ハッタ・ムラムラ】もその例に漏れない。
企業が組んだ交流会、いわゆるファン感謝の為のイベントに彼は出演していた。
椅子に座った司会者と思わしき女性とその向かい側にハッタが座っている。
モニターには初めの質問として、好きな食べ物は、という質問が表示されていた。
「笹、だな。それも青々しくて香りが強い物がいいな。機会があれば試してみてくれ、一歩ジャイアントパンダに近づけるぞ?」
「は、はぁ……ええと、それじゃ次の質問からは会場の皆さんから質問を貰いましょうか。ハッタさん、どなたか選んでみてください」
少々困惑気味の司会の女性からそう言われ、ハッタは会場を見渡す。
「そうだな。ふぅむ……では、そこの眼鏡の君。何かあるかい?」
「は、はいぃ! えっと、その……や、休みの日は何をしてますか!?」
少し腕を組んで考えたハッタは舞台袖の企業の職員をちらっと見る。職員は許可を出すように頷いた。
彼らデュープの情報は秘匿されており、その情報は企業が厳しく制限している。これから彼が答える質問の答えも予め企業が用意した答えだ。
「もっぱらトレーニングだな。汗を流すことはいいことだ、健康にも。ジャイアントパンダ的にも」
勿論、答えた内容はそのままだが最後のジャイアントパンダ的にも、という一文は予定になかったようだ。その証拠に企業の職員が溜息をついていた。
それからハッタは繰り返される質問を全て“ジャイアントパンダ”に絡めて答える。勿論、盛況のまま質問コーナーは終わった。
そして、来場者との握手会が始まった。
これがメインイベントと言える程に期待している来場者もいるようでハッタの前に長蛇の列が出来ている。
「応援ありがとうな。これからもおれはジャイアントパンダの志を持ち、彼らの名に恥じぬ戦いを見せていくことを誓おう」
きらきらした瞳を向ける少年と硬い握手を交わしたハッタはにっこりと笑い、少年の頭を撫でる。
握手されて嬉しさのあまりに卒倒する者、嗚咽を漏らして涙する者、来場者の反応は様々。
全ての握手が終わったのはもう暗くなってからだったが、ハッタは満足そうにしているのだった。