SPP4:スーパー・パカケットプレイス・エイプリル
電脳戦潜アプリェーリ イベントノベル(テーマ)翡翠電脳公社制作 空根 漣納品 2023年04月15日 22時37分30秒
軽い電動キャリーケースをゴロゴロと引き連れて、拙者は「芸能・D系 黄緑社」のコミュニティへ向かっていた。待ちに待ったSPP4。今日は我が推し、鵙-玖たんの同人誌を心行くまで買い漁るつもりでいる。
鵙-玖たんが描かれていたらどんな物でも買うと決めている。鵙-玖愛されは勿論、ほのぼの学園パロも異世界転生パロも、メイドパロだってあれば欲しい。鵙-玖攻め調教・主従物ならココチンおっきおっきだ。
ああ、どんな君と出会えるのだろう。バトルに負けて凌辱されてしまう同人誌? 大好物を見付けて恍惚とするイラスト? どれも拙者の貧弱ナメクジ想像力では巧く想い描けない。
逸る気持ちに足が軽い。島の整理番号を確認しつつ、覗いたスペースには翡翠社の人気デュープが表紙に並んでいた。この子も良いが、拙者の目的は鵙-玖である。それらしい姿はないかと目を凝らすけれど、どうやらこのスペースでは扱っていないようだ。ならば次だ。その次も。次だってまだスペースはある。
順々に覗いていくが、拙者の推しは影も形もない。なんということだ。いや諦めるな。島中ならきっと、きっとある筈だ。
「……あのぉ、鵙-玖の本って、あったりしますか?」
藁にも縋る思いで島中のスペース主に声を掛ければ「鵙-玖? 珍しいね」と返されてしまった。そうか、珍しいのか、無念である。こんなに可愛いのに。
「鵙-捌なら一世風靡したから探せばあるかもしれないけど……。玖はまだ見てないよなぁ?」
声を掛けたスペース主が隣のスペース主へ話題を振った。
「うん、玖は見てない。鵙はどの代も結構人気だからそのうちじゃない? かくいう俺も鵙-漆で書いてたし」
まだあるよ、と出して頂いたDL専用同人誌の表紙には拙者の推しとよく似た、だけれど違う鵙の顔が描かれていた。妥協すべきか、と心折れかけた拙者の脳裏に鵙-玖たんの蕩けた笑みが浮かぶ。そうだ、拙者は鵙-玖たんを終生推すと決めた者。先代や先々代は別腹だとしても、今回は鵙-玖たんの同人誌を探しに来ているのだ。
拙者はスペース主たちへ丁寧に礼を述べ、同人誌購入を辞退した。
ゴロゴロと引き連れている電動キャリーケースは行きと同じく軽いまま。でも拙者の心には重く固い決意が宿っていた。
「鵙-玖たんはイイゾおじさんに、俺はなる!!!!」
何処にもないなら拙者が作る! 拙者が拙者の為に、いや、まだ見ぬ鵙-玖たんのオタクたちの為に! 先駆けとなろう!
鵙-玖たんが描かれていたらどんな物でも買うと決めている。鵙-玖愛されは勿論、ほのぼの学園パロも異世界転生パロも、メイドパロだってあれば欲しい。鵙-玖攻め調教・主従物ならココチンおっきおっきだ。
ああ、どんな君と出会えるのだろう。バトルに負けて凌辱されてしまう同人誌? 大好物を見付けて恍惚とするイラスト? どれも拙者の貧弱ナメクジ想像力では巧く想い描けない。
逸る気持ちに足が軽い。島の整理番号を確認しつつ、覗いたスペースには翡翠社の人気デュープが表紙に並んでいた。この子も良いが、拙者の目的は鵙-玖である。それらしい姿はないかと目を凝らすけれど、どうやらこのスペースでは扱っていないようだ。ならば次だ。その次も。次だってまだスペースはある。
順々に覗いていくが、拙者の推しは影も形もない。なんということだ。いや諦めるな。島中ならきっと、きっとある筈だ。
「……あのぉ、鵙-玖の本って、あったりしますか?」
藁にも縋る思いで島中のスペース主に声を掛ければ「鵙-玖? 珍しいね」と返されてしまった。そうか、珍しいのか、無念である。こんなに可愛いのに。
「鵙-捌なら一世風靡したから探せばあるかもしれないけど……。玖はまだ見てないよなぁ?」
声を掛けたスペース主が隣のスペース主へ話題を振った。
「うん、玖は見てない。鵙はどの代も結構人気だからそのうちじゃない? かくいう俺も鵙-漆で書いてたし」
まだあるよ、と出して頂いたDL専用同人誌の表紙には拙者の推しとよく似た、だけれど違う鵙の顔が描かれていた。妥協すべきか、と心折れかけた拙者の脳裏に鵙-玖たんの蕩けた笑みが浮かぶ。そうだ、拙者は鵙-玖たんを終生推すと決めた者。先代や先々代は別腹だとしても、今回は鵙-玖たんの同人誌を探しに来ているのだ。
拙者はスペース主たちへ丁寧に礼を述べ、同人誌購入を辞退した。
ゴロゴロと引き連れている電動キャリーケースは行きと同じく軽いまま。でも拙者の心には重く固い決意が宿っていた。
「鵙-玖たんはイイゾおじさんに、俺はなる!!!!」
何処にもないなら拙者が作る! 拙者が拙者の為に、いや、まだ見ぬ鵙-玖たんのオタクたちの為に! 先駆けとなろう!