【電交】S-a-1113 訪80982/80988
電脳戦潜アプリェーリ イベントノベル(テーマ)シュヴァーン・エレクトロニクス制作 柊コウタ納品 2023年05月08日 15時27分18秒
「いらっしゃーい!」
パンダ耳をぴょこんと立てたIR/G2(アイル・G・メラノレウカ)が玄関のドアを開け、カイリ(階 海莉)と√SoniA(ソフィア・ウッド)を元気良く出迎えた。
●集まりし『ヒビヤの女』
近々、シュヴァーンのナギ・ヒビヤがバトルに出る。その日に向けて3人で応援グッズを手作りしよう、というのが今回の主旨。
子供向け広報などでの実績を認められ『SARHV』高層階に入居できたアイルの自宅は、部屋の広さに余裕があり、集まって作業するのにうってつけ。大きなディスプレイでヒビヤのバトルログも再生可能である。
「ヒビヤ君の可愛さは、全世界が認知すべきなのだよ!」
録画の再生準備を終えたアイルが真顔で言った。
「何故推すか? 推しだからだ!」
リモコンのボタンを力強く押しながら高らかに宣言。
バトル開幕のタイトルロゴの直後、出場選手として最初にヒビヤの顔がアップで映る。画面の前の3人は、ひあぁああと黄色い声を上げながら崩れ落ちた。推しのデビュー戦の映像など3人とももう何度も見ているのだが、何度だって心臓が止まりそうになる。それがヒビヤの女という生き物なのだ。仕方ない。
「はー、やっぱりヒビヤくんかっこいいよぉー」
感嘆のため息√SoniAの横で、息も絶え絶えなカイリとアイルが頷いていた。
●ヒビヤ推し、カイリの場合
「ヒビヤさんの笑顔、とても素敵ですよね……私、この笑顔にいつも励まされていて」
カイリはヒビヤを見る度、シュヴァーン・エレクトロニクスに入社した日のことを思い出す。臆病だった自分にとって、あの日見たヒビヤの笑顔は、とても眩しくて印象的だった。以来、グッズを集めたり配信スケジュールをチェックして、とこっそり応援し始める。そして、仕事熱心でありながら意外と大雑把な一面もあると知って心を撃ち抜かれたりしているうち、すっかりヒビヤの女になっていた。
「わかる、わかるよぉ」
「優しくて、凹んでても元気出てくるよね」
「そうそう、そうなんです……!」
2人の言葉に幾度も頷きながら、声に力を込めて答える。
いつの間にやら彼女らと一緒に推し活をすることが増え、2人に引っ張られるように以前より明るく振舞えるようになった。そして、興味が湧いたものへ自ら手を伸ばすことが増えた。今まで足を伸ばしたことの無い会場にも応援に行ってみようか、ちょっと難しそうなアクセサリー系のグッズ作りにも挑戦してみようか、と推し活も捗る。
こんなに楽しい時間が増えたのは、紛れもなくこの大切なヒビヤの女達と、我らが推し、ヒビヤのおかげ。
「よーしまずは応援うちわ作るかー!」
「「おー!」」
元気なアイルの音頭に合わせ、√SoniAと共に、笑顔で明るい声を揃えるカイリだった。
●ヒビヤ推し、√SoniAの場合
「二人のヒビヤぬい、とっても可愛いねぇ」
うちわの文字に悩んでいたアイルが、√SoniAの手元やカイリのバッグの隣に居るナギ・ヒビヤぬいぐるみを見て破顔した。
「はっ、ソニア、それってもしや最新版の公式ぬいでは!?」
「あたりー! ちょっと奮発しちゃった。あっそうだ見て見て、予約限定の新武装オプション。ちゃんと構えられるんだよ!」
自身の兄のことが大好きな√SoniAだが、ヒビヤはまた別次元。
ヒビヤを知ったのは、兄離れをしなくちゃと意識し始めた頃で、真面目さや優しい性格に心温まり応援するように。
ヒビヤの試合の観戦に初めて行った日、バトルに勝利しフィールドを出るヒビヤに、おめでとう、とピースしながらその手を振った。するとヒビヤは嬉しそうにピースサインを振り返してくれたのだ。その瞬間、√SoniAのヒビヤ推しは大爆発。以来、入手できるグッズは全て入手し、スケジュールの都合がつく限り全てのヒビヤ出場バトルを見にいくようになった。
「あっねえ今のアップのところもう一回見たい!」
お気に入りのシーンを見逃しかけてアイルに頼む。堪能するのは、屋外設定のバトルフィールドで汗をぬぐうヒビヤのアップ。
「汗が輝いているよね」
「わかる……とぉとい……とける……この顔でこの後格下の選手も狩り尽くすギャップでまたとけるぅ……」
「あああ見てください! この、この瞬間の顔! とっても格好良いんです! まつ毛の影が落ちてて……」
本当に素敵……とカイリも溜息をついている。
「わかる、最終的にヒビヤくんのすべてが素敵なんだよね……」
うんうんと頷きながら、√SoniAは応援うちわにシールを貼った。こうやって同じ推しについて語り合いながら作業をする楽しさに、思わず顔がほころぶ。かつて同担拒否の子から嫌がらせを受けたこともある√SoniAにとって、自分を助けてくれたかけがえのない存在なのである。困っている人に迷わず手を差し伸べるヒビヤのように。
●ヒビヤ推し、アイルの場合
「完成~!!」
3つ並んだ応援うちわに、アイルは満面の笑み。
うちわは黒地に大きく白文字で「ヒビヤ」、その下に各々の一言メッセージ。
アイルのメッセージはすみれ色。
カイリは濃いピンク。
√SoniAは淡いピンクだ。
「次の試合も、頑張って貰いたいなぁ……いっぱい、応援しましょうね」
「おうとも、全身全霊で応援だ! よっし、次はグッズ作りー!」
アイルはヒビヤぬい用お出かけポシェットを作るべく、クリア素材のポシェットを飾るリボン作りに取り掛かった。
「おでかけポシェット良いですね。汚れないですし」
「ヒビヤぬい君とずーっと一緒に居たいなぁと思ってね! 離れがたい!」
「うんうん」
「なんてったって出会った時、びびびっと電気が走ったんだ。これは運命のサイン! そうに違いないのだよ」
「おー、運命の推しだね」
「そのとおり! 一生推す! 皆で推そう!」
「もちろん!」
「ヒビヤの女は不滅! ですね!」
わいわいと喋りながらグッズ作りを進める。アイルは自分の仕事柄もあって、2人が作る可愛い物に興味津々だった。
「カイリはそれ、何作るんだい?」
「ぬいの新しいお洋服ですよ」
「服! すごいな、ぬいも服も手作りかぁ! ソニアは新しいぬい作りかな?」
「ふふふ、これはね……ここにくっつけてバッヂになりまーす」
「ぬいバッヂ! うわぁ可愛い!!」
賑やかな制作時間を終えて、3人の手作りグッズは無事完成。可愛らしいヒビヤぬいグッズが3つ並んで笑顔も3つ。
●開封の儀
最後はランダム封入ブロマイドのトレカパック開けタイム。
「何が出てくるでしょうか……緊張、しますね……」
少ないお金でどうにか買った、貴重な1パックを見つめるカイリ。
「どのヒビヤくんでもあたりだけど……願わくばかぶっていないヒビヤくんでお願いします」
5パック購入した√SoniAも祈る。
「寝顔、ヒビヤ君の寝顔、来い……!」
念を込めてアイルがパック開封。入っていたのはバトル後の腹チラヒビヤ。アイルの横で√SoniAの叫び声が上がった。
「腹チラー!! 私まだ持ってないのー!!」
「お、お、要るかい?」
「ほ、ほしい、こっちに寝顔入ってたら交換しよ!」
「是非頼む!」
声に力をこめるアイルの反対隣で、今度はカイリの悲鳴。
「みみみ見て、見てくださいURの勝ち抜き優勝記念ヒビヤさんがホロで!!!!」
「うわ豪華だ! すごいな!!」
「おめでとう!! あっ寝顔あったー!!」
「ぃやったあぁぁあああ!!」
推しブロマイドに推しグッズ作り、推し配信の上映会。盛り沢山の1日は、めでたく歓喜の大声で幕を閉じたのだった。
パンダ耳をぴょこんと立てたIR/G2(アイル・G・メラノレウカ)が玄関のドアを開け、カイリ(階 海莉)と√SoniA(ソフィア・ウッド)を元気良く出迎えた。
●集まりし『ヒビヤの女』
近々、シュヴァーンのナギ・ヒビヤがバトルに出る。その日に向けて3人で応援グッズを手作りしよう、というのが今回の主旨。
子供向け広報などでの実績を認められ『SARHV』高層階に入居できたアイルの自宅は、部屋の広さに余裕があり、集まって作業するのにうってつけ。大きなディスプレイでヒビヤのバトルログも再生可能である。
「ヒビヤ君の可愛さは、全世界が認知すべきなのだよ!」
録画の再生準備を終えたアイルが真顔で言った。
「何故推すか? 推しだからだ!」
リモコンのボタンを力強く押しながら高らかに宣言。
バトル開幕のタイトルロゴの直後、出場選手として最初にヒビヤの顔がアップで映る。画面の前の3人は、ひあぁああと黄色い声を上げながら崩れ落ちた。推しのデビュー戦の映像など3人とももう何度も見ているのだが、何度だって心臓が止まりそうになる。それがヒビヤの女という生き物なのだ。仕方ない。
「はー、やっぱりヒビヤくんかっこいいよぉー」
感嘆のため息√SoniAの横で、息も絶え絶えなカイリとアイルが頷いていた。
●ヒビヤ推し、カイリの場合
「ヒビヤさんの笑顔、とても素敵ですよね……私、この笑顔にいつも励まされていて」
カイリはヒビヤを見る度、シュヴァーン・エレクトロニクスに入社した日のことを思い出す。臆病だった自分にとって、あの日見たヒビヤの笑顔は、とても眩しくて印象的だった。以来、グッズを集めたり配信スケジュールをチェックして、とこっそり応援し始める。そして、仕事熱心でありながら意外と大雑把な一面もあると知って心を撃ち抜かれたりしているうち、すっかりヒビヤの女になっていた。
「わかる、わかるよぉ」
「優しくて、凹んでても元気出てくるよね」
「そうそう、そうなんです……!」
2人の言葉に幾度も頷きながら、声に力を込めて答える。
いつの間にやら彼女らと一緒に推し活をすることが増え、2人に引っ張られるように以前より明るく振舞えるようになった。そして、興味が湧いたものへ自ら手を伸ばすことが増えた。今まで足を伸ばしたことの無い会場にも応援に行ってみようか、ちょっと難しそうなアクセサリー系のグッズ作りにも挑戦してみようか、と推し活も捗る。
こんなに楽しい時間が増えたのは、紛れもなくこの大切なヒビヤの女達と、我らが推し、ヒビヤのおかげ。
「よーしまずは応援うちわ作るかー!」
「「おー!」」
元気なアイルの音頭に合わせ、√SoniAと共に、笑顔で明るい声を揃えるカイリだった。
●ヒビヤ推し、√SoniAの場合
「二人のヒビヤぬい、とっても可愛いねぇ」
うちわの文字に悩んでいたアイルが、√SoniAの手元やカイリのバッグの隣に居るナギ・ヒビヤぬいぐるみを見て破顔した。
「はっ、ソニア、それってもしや最新版の公式ぬいでは!?」
「あたりー! ちょっと奮発しちゃった。あっそうだ見て見て、予約限定の新武装オプション。ちゃんと構えられるんだよ!」
自身の兄のことが大好きな√SoniAだが、ヒビヤはまた別次元。
ヒビヤを知ったのは、兄離れをしなくちゃと意識し始めた頃で、真面目さや優しい性格に心温まり応援するように。
ヒビヤの試合の観戦に初めて行った日、バトルに勝利しフィールドを出るヒビヤに、おめでとう、とピースしながらその手を振った。するとヒビヤは嬉しそうにピースサインを振り返してくれたのだ。その瞬間、√SoniAのヒビヤ推しは大爆発。以来、入手できるグッズは全て入手し、スケジュールの都合がつく限り全てのヒビヤ出場バトルを見にいくようになった。
「あっねえ今のアップのところもう一回見たい!」
お気に入りのシーンを見逃しかけてアイルに頼む。堪能するのは、屋外設定のバトルフィールドで汗をぬぐうヒビヤのアップ。
「汗が輝いているよね」
「わかる……とぉとい……とける……この顔でこの後格下の選手も狩り尽くすギャップでまたとけるぅ……」
「あああ見てください! この、この瞬間の顔! とっても格好良いんです! まつ毛の影が落ちてて……」
本当に素敵……とカイリも溜息をついている。
「わかる、最終的にヒビヤくんのすべてが素敵なんだよね……」
うんうんと頷きながら、√SoniAは応援うちわにシールを貼った。こうやって同じ推しについて語り合いながら作業をする楽しさに、思わず顔がほころぶ。かつて同担拒否の子から嫌がらせを受けたこともある√SoniAにとって、自分を助けてくれたかけがえのない存在なのである。困っている人に迷わず手を差し伸べるヒビヤのように。
●ヒビヤ推し、アイルの場合
「完成~!!」
3つ並んだ応援うちわに、アイルは満面の笑み。
うちわは黒地に大きく白文字で「ヒビヤ」、その下に各々の一言メッセージ。
アイルのメッセージはすみれ色。
カイリは濃いピンク。
√SoniAは淡いピンクだ。
「次の試合も、頑張って貰いたいなぁ……いっぱい、応援しましょうね」
「おうとも、全身全霊で応援だ! よっし、次はグッズ作りー!」
アイルはヒビヤぬい用お出かけポシェットを作るべく、クリア素材のポシェットを飾るリボン作りに取り掛かった。
「おでかけポシェット良いですね。汚れないですし」
「ヒビヤぬい君とずーっと一緒に居たいなぁと思ってね! 離れがたい!」
「うんうん」
「なんてったって出会った時、びびびっと電気が走ったんだ。これは運命のサイン! そうに違いないのだよ」
「おー、運命の推しだね」
「そのとおり! 一生推す! 皆で推そう!」
「もちろん!」
「ヒビヤの女は不滅! ですね!」
わいわいと喋りながらグッズ作りを進める。アイルは自分の仕事柄もあって、2人が作る可愛い物に興味津々だった。
「カイリはそれ、何作るんだい?」
「ぬいの新しいお洋服ですよ」
「服! すごいな、ぬいも服も手作りかぁ! ソニアは新しいぬい作りかな?」
「ふふふ、これはね……ここにくっつけてバッヂになりまーす」
「ぬいバッヂ! うわぁ可愛い!!」
賑やかな制作時間を終えて、3人の手作りグッズは無事完成。可愛らしいヒビヤぬいグッズが3つ並んで笑顔も3つ。
●開封の儀
最後はランダム封入ブロマイドのトレカパック開けタイム。
「何が出てくるでしょうか……緊張、しますね……」
少ないお金でどうにか買った、貴重な1パックを見つめるカイリ。
「どのヒビヤくんでもあたりだけど……願わくばかぶっていないヒビヤくんでお願いします」
5パック購入した√SoniAも祈る。
「寝顔、ヒビヤ君の寝顔、来い……!」
念を込めてアイルがパック開封。入っていたのはバトル後の腹チラヒビヤ。アイルの横で√SoniAの叫び声が上がった。
「腹チラー!! 私まだ持ってないのー!!」
「お、お、要るかい?」
「ほ、ほしい、こっちに寝顔入ってたら交換しよ!」
「是非頼む!」
声に力をこめるアイルの反対隣で、今度はカイリの悲鳴。
「みみみ見て、見てくださいURの勝ち抜き優勝記念ヒビヤさんがホロで!!!!」
「うわ豪華だ! すごいな!!」
「おめでとう!! あっ寝顔あったー!!」
「ぃやったあぁぁあああ!!」
推しブロマイドに推しグッズ作り、推し配信の上映会。盛り沢山の1日は、めでたく歓喜の大声で幕を閉じたのだった。